JP3846873B2 - 減圧乾燥装置および減圧乾燥方法 - Google Patents

減圧乾燥装置および減圧乾燥方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばレジスト液等の塗布液が塗布された被処理基板に減圧乾燥処理を施すことにより、被処理基板上の塗布液を乾燥させる減圧乾燥装置および減圧乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスやLCDの製造プロセスにおいては、フォトリソグラフィと呼ばれる技術によって被処理基板へのレジスト処理が行われている。このレジスト処理では、表面に所定のマスクパターンが形成されたレチクル基板が用いられる。
一般に、この種のレチクル基板へのマスクパターンの形成は、レチクル基板の表面に所定の塗布液を塗布して成膜し、次にこの成膜を露光した後に現像することにより行われる。
ここで、塗布液の塗布方法には、塗布液供給用のノズルを一方向に往復させるとともに、この往復方向と交差する方向にレチクル基板を間欠送りしながら、ノズルから塗布液をレチクル基板の表面上に吐出させ、塗布液をいわゆる「一筆書き」の要領で塗布する方法がある。
【0003】
このような塗布方法を実施するにあたっては、塗布液に含まれる溶剤として揮発性の低いものが使用されることや、溶剤を基板表面から速やかに除去して塗布膜の膜厚均一性を確保すること等の理由から、レチクル基板上に塗布液を塗布した直後、レチクル基板を減圧乾燥装置内に搬入して減圧乾燥することが好ましいと考えられている。
【0004】
従来、この種の減圧乾燥装置には、例えば図11に示すように構成されたものが知られている。
この装置につき、図11を用いて説明すると、同図において、符号101で示す減圧乾燥装置は、気密容器102および真空ポンプ103を備えている。前記気密容器102は、蓋体104および載置台105を有している。前記蓋体104は、全体が下方に開口する有頭円筒体によって形成されている。この蓋体104の天井部には開口部104aが設けられている。前記載置台105は、前記蓋体104の下方に配設され、レチクル基板Rを載置するように構成されている。一方、真空ポンプ103は、前記開口部104aに排気管106を介して接続され、前記気密容器102内を減圧するように構成されている。
【0005】
このような減圧乾燥装置において、レチクル基板Rを減圧乾燥するには、塗布液が表面に塗布されたレチクル基板Rを載置台105上に基板受け渡し用ピン(図示せず)によって載置し、次に温度調整手段(図示せず)によってレチクル基板Rの温度を調整するとともに、真空ポンプ103を駆動させて気密容器102内を減圧することにより行う。
【0006】
ところで、前記した減圧乾燥装置に搬送されたレチクル基板Rの表面にある塗布液(減圧乾燥前)の状態は、図12(a)に示すように、レチクル基板Rの周縁領域(周縁から例えば20mm程度内側の領域)において、塗布液108自体の表面張力によって角部が丸くなる。
このため、図12(b)に示すように、載置台105(図11に図示)上に載置されているレチクル基板Rの上方に整流板107(図11では破線で示す)を設け、整流板107とレチクル基板Rとの間で広がる気流によって前記周縁領域における塗布液108が丸くならないような手法が検討されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の減圧乾燥装置においては、整流板に施される表面加工が不十分な場合、即ち整流板の表面に微小な凹凸部(深さ50μm以上の傷)が形成されている場合には、前記凹凸部によって対向するレチクル基板の面内に温度差が生じていた。この温度差は、前記凹凸部によるレチクル基板と整流板の間隙の不均一性、あるいは前記凹凸部によるレチクル基板と整流板の間隙を流れる気流の不均一性によるものと考えられる。しかもこの温度差に起因して、レチクル基板の塗布面には、整流板の凹凸部に対応した凹凸が形成される、いわゆる転写現象を引き起こし、一定の膜厚を有する塗布膜を得ることができないという技術的課題があった。
【0008】
また、気密容器(載置台)には、基板受け渡し用ピンを挿通させる挿通孔がレチクル基板のパターン形成面内に配置されている。
そのため、気密容器内部を減圧排気すると、前記挿通孔から気密容器内部に流入する気体の流れが生じ、この気体の流れによって、レチクル基板の面内温度が不均一となり、一定の膜厚を有する塗布膜を得ることができないという技術的課題があった。
【0009】
本発明は、このような技術的課題を解決するためになされたもので、減圧乾燥時に被処理基板の面内温度の均一性を向上させることにより、膜厚の均一性を高める減圧乾燥装置および減圧乾燥方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされた本発明に係る減圧乾燥装置は、塗布液が塗布された被処理基板を減圧乾燥する減圧乾燥装置であって、前記被処理基板が載置される載置台がその内部に設けられた気密容器と、前記載置台に載置された被処理基板と所定の隙間を介して対向して設けられた整流板と、前記載置台に昇降自在に挿通され、前記載置台上に前記被処理基板を載置する基板受け渡し用部材と、前記気密容器内を減圧し、塗布液に含まれる溶剤成分を蒸発させるための減圧排気手段と、前記基板受け渡し用部材が挿通する挿通孔に接続された減圧排気手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】
このように、基板受け渡し用部材が挿通する挿通孔に減圧排気手段が設けられているため、挿通孔と気密容器内の差圧を抑制でき、挿通孔から気密容器内に気体が流入するのを防止でき、被処理基板の挿通孔周辺の温度低下を抑制できる。その結果、減圧乾燥時に被処理基板の面内温度の均一性を向上させることができ、均一な膜厚を得ることができる。
【0017】
ここで、前記挿通孔に接続された減圧排気手段の減圧レートと、気密容器内を減圧する減圧排気手段の減圧レートとが同一のレートに設定されていることが望ましい。このように構成されているため、挿通孔から気密容器内に気体が流入するのを防止でき、被処理基板の挿通孔周辺の温度低下をより抑制できる。
【0018】
また、前記基板受け渡し用部材が、前記被処理基板の塗布液の非塗布領域を支持するように配置されると共に、前記被処理基板と対向する整流板の面が鏡面加工されていることが望ましい。
このように、基板受け渡し用部材が前記被処理基板の塗布液の非塗布領域を支持するように配置されるため、基板受け渡し用部材の影響を極力抑制でき、前記被処理基板の塗布液の塗布領域の面内温度の均一性を確保することができる。
しかも、前記被処理基板と対向する整流板の面が鏡面加工されているため、整流板と被処理基板との間の間隙が一定に保たれ、また整流板と被処理基板との間の気流が整流され、被処理基板の面内での熱移動による温度差の発生が防止される。
その結果、減圧乾燥時に被処理基板の面内温度の均一性を向上させることができ、均一な膜厚を得ることができる。
【0019】
また、前記基板受け渡し用部材が、前記被処理基板を一端部側で支持する水平部と、前記水平部の他端側下面に取り付けられた前記載置台を挿通する垂直部とを備える支持部材によって、構成されていることが望ましく、また前記載置台に、前記被処理基板の載置状態における載置面下方に前記水平部を収容する空間部が設けられていることが望ましい。また、前記被処理基板と対向する整流板の面の表面粗さRaが、0.025μm以下であることが望ましい。
更に、前記整流板に、前記被処理基板の温度を調整する温度調整手段が埋設されていることが望ましく、前記載置台に、前記被処理基板の温度を調整する温度調整手段が埋設されていることが望ましい。
【0020】
また、前記した目的を達成するためになされた本発明に係る減圧乾燥方法は、前記減圧乾燥装置における減圧乾燥方法において、前記気密容器の載置台上に基板受け渡し用部材によって前記被処理基板を載置する工程と、前記載置台上における被処理基板を、整流板の鏡面加工された面に対向させた状態で、減圧排気手段によって前記気密容器内を減圧する工程とを備えていることを特徴としている。
このように、前記被処理基板を整流板の鏡面加工された面に対向させた状態で、減圧乾燥させるため、整流板と被処理基板との間の間隙が一定に保たれ、また整流板と被処理基板との間の気流が整流され、被処理基板の面内での熱移動による温度差の発生が防止される。
その結果、減圧乾燥時に被処理基板の面内温度の均一性を向上させることができ、均一な膜厚を得ることができる。
【0021】
また、前記した目的を達成するためになされた本発明に係る減圧乾燥方法は、前記減圧乾燥装置における減圧乾燥方法において、前記気密容器の載置台上に基板受け渡し用部材によって前記被処理基板を載置する工程と、前記載置台上における被処理基板を、整流板に対向させた状態で、減圧排気手段によって前記気密容器内を減圧する工程とを備え、前記気密容器内を減圧するにあたり、前記載置台に設けられた前記基板受け渡し用部材の挿通孔に接続された減圧排気手段が、気密容器内を減圧する減圧排気手段の減圧レートと同一のレートで、減圧排気することを特徴としている。
このように、基板受け渡し用部材の挿通孔に接続された減圧排気手段が、気密容器内を減圧する減圧排気手段の減圧レートと同一のレートで、減圧排気するため、挿通孔から気密容器内に気体が流入するのを防止でき、被処理基板の挿通孔周辺の温度低下を抑制できる。その結果、被処理基板の面内温度の均一性を向上させることができ、均一な膜厚を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る減圧乾燥装置および減圧乾燥方法につき、図に示す実施の形態に基づいて説明する。先ず、減圧乾燥装置および減圧乾燥方法を説明する前に、本減圧乾燥装置が組み込まれた塗布装置の一例につき、図1を用いて説明する。図1は、本発明が適用された減圧乾燥装置を組み込んだ塗布装置を示す斜視図である。
図1において、符号21で示すものは、例えば複数枚のレチクル基板が収納されたカセットCを搬入・搬出するためのカセットステーションである。
前記カセットステーション21には、カセットCを載置可能な載置部21aが設けられている。このカセットステーション21の奥側には、カセットステーション側から見て左側から右側に順に塗布ユニット22と棚ユニット23〜25とがそれぞれ配置されている。また、前記カセットステーション21には、ユニット間でレチクル基板の受け渡しを行うためのアーム26aを有する搬送機構26が配設されている。
【0023】
前記塗布ユニット22には、後述する塗布手法を実施可能な塗布装置が配設されている。前記棚ユニット23〜25には、加熱ユニット201および冷却ユニット202の他、本発明の減圧乾燥装置である減圧乾燥ユニット203が、さらには疎水化処理ユニット204等が上下方向に配置されている。
【0024】
このような塗布ユニット22の塗布装置によるレチクル基板に対するパターン形成方法について説明する。
先ず、レチクル基板を収納してなるカセットCが装置外から載置部21aに載置されると、搬送機構26によってカセットC内からレチクル基板が取り出される。
次に、疎水化処理ユニット204内の処理部において疎水化処理が行われた後、冷却ユニット202で所定の温度に冷却され、塗布ユニット22において塗布液としてのレジスト液が塗布される。
続いて、レチクル基板が減圧乾燥ユニット203に搬送され、減圧乾燥処理によってレジスト膜が形成される。
【0025】
そして、レジスト膜が形成されたレチクル基板が加熱ユニット201において所定の温度に加熱された後、冷却ユニット202において所定の温度に冷却され、載置部21a上のカセットC内に戻される。
この後、カセットCに収納されたレチクル基板が露光装置(図示せず)に搬送され、この露光装置によって露光処理が行われた後、現像装置によって現像処理が行われ、所望のマスクパターンが形成される。
【0026】
ここで、前記した塗布ユニットにおいて、レジスト成分と溶剤とを混合してなる塗布液(レジスト液)をレチクル基板の表面に塗布する手法につき、図2および図3を用いて説明する。図2は、塗布ユニットの要部を概略して示す斜視図である。図3は、塗布液の塗布状態を示す斜視図である。
本塗布ユニットの基板処理空間内において、図2に示すように、基板保持部(図示せず)によって水平に保持されたレチクル基板Rの表面に対し、塗布液供給ノズル30を一方向(図中X方向)に往復させながら塗布液(レジスト液RE)を供給する。この場合、塗布領域外に供給されないようにスリット付きのプレート31が用いられる。
【0027】
次に、塗布液供給ノズル30がレチクル基板Rの一方端縁から他方端縁に移動すると、この移動方向と交差する方向(図3に示す矢印方向(Y方向))にそのタイミングに合わせて移動機構(図示せず)によってレチクル基板Rを間欠送りする。
このような動作を繰り返すことにより、いわゆる「一筆書き」の要領で塗布液がレチクル基板Rに塗布される。
【0028】
次に、本発明が適用された減圧乾燥装置につき、図4〜図6を参照して説明する。図4は、本発明の第一実施形態に係る減圧乾燥装置を示す断面図である。図5は、本発明の第一実施形態に係る減圧乾燥装置の基板支持状態を示す斜視図である。図6は、本発明の第一実施形態に係る減圧乾燥装置の基板支持状態を拡大して示す断面図である。
図4において、符号1で示す減圧乾燥装置は、気密容器2および基板受け渡し用部材3を備えている。
前記気密容器2は、塗布液が塗布されたレチクル基板Rが載置される載置台4と、この載置台4の上方に位置する蓋体5とを有し、全体が円筒体形状に形成されている。
【0029】
前記載置台4には、レチクル基板Rの温度を調整するための温度調整手段41(例えば、ペルチェ素子からなる温調部)が埋設されている。これにより、前記載置台4が温調プレートとして機能するように構成されている。
前記載置台4の中央部には、レチクル基板Rの大きさより僅かに大きい基板収納用の凹部4bが設けられている。また、前記載置台4には、図5および図6に示すように、前記凹部4bの底面に突出する基板保持用の突起部43が設けられている。これにより、レチクル基板Rを凹部4b内の底面に僅かな間隙を介して保持するように構成されている。さらに、前記載置台4には、前記凹部4bの底面および開口周縁に開口する四つ(図4では二つのみ図示)の挿通孔4aが設けられている。
【0030】
前記蓋体5は、下方に開口する有頭円筒体からなり、前記載置台4の上方に昇降機構(図示せず)によって昇降自在に配設されている。そして、レチクル基板Rの搬入・搬出時に上昇して気密容器2を開放し、減圧乾燥時には下降して気密容器2を密閉するように構成されている。
この蓋体5の天井略中央部には、真空ポンプ54に配管55を介して接続される排気口51が設けられている。また、前記蓋体5内には、前記載置台4上におけるレチクル基板Rの表面(上面)に対向する表面(下面)をもつ整流板6が固定されている。なお、図中符号52は開閉弁を、また符号53は圧力調整部をそれぞれ示す。
【0031】
前記整流板6は、前記排気口51の下方に配置され、レチクル基板R上面の面積より大きい面積をもつステンレス等の円形板によって形成されている。
そして、前記整流板6の少なくとも下面には、表面粗さRaを0.025μm程度とする鏡面加工が施されている。
これにより、整流板6において傷等の微小(50μm程度)な凹凸部が無くなり、この凹凸部によるレチクル基板Rにおける表面(膜形成面)に対する転写を防止するように構成されている。即ち、前記したように前記レチクル基板Rと対向する整流板の面が滑らかに形成されているため、前記レチクル基板Rと整流板の間隙の不均一性、前記レチクル基板Rと整流板の間隙を流れる気流の不均一性を抑制でき、前記レチクル基板Rの面内温度を均一になすことができ、一定の膜厚を有する塗布膜を得ることができる。
また、前記整流板6には、レチクル基板Rの温度を調整するための温度調整手段42(例えば、ヒータからなる加熱部)が埋設されている。これにより、前記整流板6が温調プレートとして機能するように構成され、レチクル基板Rの面内温度の均一性を確保することができる。また、前記整流板6には、図4に示すように、モータにより支持棒を回転させることによって整流板6の高さを調整する高さ調整機構6Aが設けられている。この高さ調整機構6Aにより、整流板6とレチクル基板Rとの間隔を調整できるように構成されている。
【0032】
一方、前記基板受け渡し用部材3は四つの支持部材からなり、図4に示すように、昇降ベース63上に立設され、かつ前記載置台4の各挿通孔4aに昇降機構64によって昇降自在に挿通されている。
そして、これら各基板受け渡し部材3は、図6に示すように、レチクル基板Rの面取り部44(パターン非形成領域)に対応して傾斜する支持面3aを有し、これら支持面3aで面取り部44を支持するように構成されている。
【0033】
前記昇降機構64は、モータMの駆動によって回転するボールねじ66およびこのボールねじ66上を進退する移動子65を有し、前記昇降ベース63の下方に配設されている。前記ボールねじ66は、固定ベース70上に回転自在に保持され、前記モータMからの回転が伝達ベルト71およびプーリ67を介して伝達されるように構成されている。前記移動子65は、前記昇降ベース63の中央部に揺動子68を介して連結され、前記ボールねじ66の回転による進退によって昇降ベース63を昇降させるように構成されている。
【0034】
なお、図中符号69は、前記気密容器2内の減圧状態を維持するためのベローズで、前記基板受け渡し用部材3の周囲に配設され、前記挿通孔4aの開口周縁と前記昇降ベース63の上面との間に介装されている。
また、前記モータMと前記温度調整手段41,42および前記圧力調整部53とはコントローラ7に接続され、その動作がレチクル基板Rの減圧乾燥処理を行う際に制御されるように構成されている。
【0035】
以上の構成により、レチクル基板Rを減圧乾燥するには、次に示すようにして行う。
先ず、蓋体5が上昇した状態において、既述の手法にて塗布液が塗布されたレチクル基板Rが搬送アーム(図示せず)によって基板受け渡し用部材3に引き渡される。
次いで、基板受け渡し用部材3によってレチクル基板Rの非塗布領域が支持されながら、レチクル基板Rが凹部4b内に収まるように載置台4上に載置される。
このように、基板受け渡し用部材3が前記レチクル基板Rの塗布液の非塗布領域を支持するため、基板受け渡し用部材3の影響を極力抑制でき、前記レチクル基板Rの塗布液の塗布領域の面内温度の均一性を確保することができる。
そして、レチクル基板Rが載置台4上載置されると、レチクル基板Rの非塗布領域が基板受け渡し用部材3の挿通孔4aの上方に配置される。
しかる後、蓋体5が下降して載置台4に当接し、レチクル基板Rを囲む気密容器2が形成される。この場合、レチクル基板Rの上面と整流板6の下面とが互いに対向する。
【0036】
そして、開閉弁52が開放され、真空ポンプ54によって気密容器2の減圧が開始される。
この場合、気密容器2の減圧が開始されると、レチクル基板R表面の塗布液(レジスト液RE)に含まれる溶剤の蒸発が始まると共に、レチクル基板Rと整流板6との間隙に気体の流れが形成される。この際、レチクル基板Rと整流板6との間における気体の流れが前記整流板によって整流される。この整流により、レチクル基板Rの面内で熱移動による温度差の発生が防止され、面内温度の均一性が確保される。また、前記したように整流板の面が滑らかに形成されているため、前記レチクル基板Rと整流板の間隙が均一となり、前記レチクル基板Rの面内温度を均一になすことができる。更に、レチクル基板Rの非塗布領域が挿通孔4aの上方に配置されているため、挿通孔4aから流入する気体に起因する熱の影響を、レチクル基板Rの塗布領域は受け難い。
このようにして、レチクル基板Rが減圧乾燥され、一定の膜厚を有する塗布膜を得ることができる。
【0037】
次に、本発明の第二実施形態につき、図7および図8を参照して説明する。図7は、本発明の第二実施形態に係る減圧乾燥装置における基板受け渡し部材による被処理基板の支持状態を示す斜視図である。図8は、本発明の第二実施形態に係る減圧乾燥装置の要部を拡大して示す断面図である。これら図において、図4〜図6と同一または同等の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態における減圧乾燥装置は、図7および図8に示すように、基板受け渡し用部材73が、レチクル基板Rを支持する水平部73aおよび前記載置台4の挿通孔4aを挿通する垂直部73bを有する鉤形状の支持部材によって形成されている点に特徴がある。なお、図中の符号74は、前記載置台4上に形成された温調プレート部である。
【0038】
前記水平部73aは、基板支持側端部から10mm程度離間する位置において前記垂直部73bに保持され、全体が角棒によって形成されている。この水平部73aの先端部には、レチクル基板Rの面取り部44(非塗布領域)に対応して傾斜する支持面73Aが設けられている。
前記垂直部73bは、前記昇降ベース63上に立設され、全体が丸棒によって形成されている。この垂直部73bの周囲には、前記ベローズ69(図4に図示)が配設されている。
【0039】
このように、基板受け渡し用部材73が、水平部73aおよび垂直部73bを有する鉤形状の支持部材によって形成されているため、レチクル基板Rの塗布領域から十分離間する位置に挿通孔4aが配置される。これにより、挿通孔4aから気密容器内に流れ込む気体によるレチクル基板Rの温度変化を抑制でき、均一な膜形成を行うことができる。
しかも、レチクル基板Rの載置状態における載置面(温調プレート部74)の下方に水平部73aを収容する空間部Aが載置台4に設けられているため、レチクル基板Rと挿通孔4aとの間に空間部Aが介在し、レチクル基板Rに対する挿通孔4aからの気体の流れによる影響を抑制することができる。
【0040】
また、第一の実施形態の場合と同様に、載置台4の上方(蓋体5内)には整流板6が配設されているため、整流板6の下面とレチクル基板Rの上面との間における気体の流れが整流され、レチクル基板Rの面内での熱移動による温度差が抑制される。
【0041】
したがって、本実施形態においても、第一実施形態と同様に、レチクル基板Rの面内温度の均一性、気流の均一性が維持されるため、均一な膜厚を有する塗布膜を得ることができる。
【0042】
次に、本発明の第三実施形態につき、図9および図10を参照して説明する。図9は、本発明の第三実施形態に係る減圧乾燥装置の要部を示す断面図である。図10は、本発明の第三実施形態に係る減圧乾燥装置の減圧・排気ラインを説明するために示す回路図である。これら図において、図4〜図6と同一または同等の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0043】
図10に示すように、本実施形態における減圧乾燥装置80(図9に図示)は、コントローラ81によって排気圧を調整可能な四つの配管82a〜82dを前記各挿通孔4aに接続し、これら配管82a〜82dの排気圧レートと前記配管55の排気圧レートとが同一の減圧レートに設定されている点に特徴がある。
前記コントローラ81には流量計83a〜83eおよび電磁弁84a〜84d,52が接続されている。また、前記流量計83a〜83dは、前記各挿通孔4aに接続された配管82a〜82dに設置されている。前記流量計83eは排気口51に接続された前記配管55に設置されている。
【0044】
また、前記電磁弁84a〜84dは、前記流量計83a〜83dと前記マニホールド85の間の配管82に設置されている。前記電磁弁(開閉弁)52は、排気口51と流量計83eの間の配管55に設置されている。前記マニホールド85は前記真空ポンプ54に接続されている。
【0045】
そして、前記コントローラ81は、減圧乾燥時に電磁弁52を開閉制御するとともに、各流量計83a〜83eによる流量値に基づいて各電磁弁84a〜84dの開閉度を制御し、配管82a〜82dの減圧レートと配管55の減圧レートとを同一のレートに設定される。
【0046】
以上の構成により、レチクル基板Rを減圧乾燥するには、次に示すようにして行う。
先ず、蓋体5が上昇した状態において、既述の手法にて塗布液が塗布されたレチクル基板Rが搬送アーム(図示せず)によって基板受け渡し用部材3に引き渡される。
次いで、基板受け渡し用部材3によってレチクル基板Rの非塗布領域が支持されながら、レチクル基板Rが凹部4b内に収まるように載置台4上に載置される。しかる後、蓋体5が下降して載置台4に当接し、レチクル基板Rを囲む気密容器2が形成される。この場合、レチクル基板Rと整流板6とが互いに対向する。
【0047】
そして、電磁弁84a〜84d,52が開放され、真空ポンプ54によって気密容器2の減圧が開始される。この際、コントローラ81によって電磁弁84a〜84dの開閉度が制御され、配管82a〜82dの減圧レートと配管55の減圧レートとが同一のレートに設定される。
したがって、配管82a〜82dの圧力が配管55の圧力と一致するため(各挿通孔4aと気密容器2内の差圧を抑制できるため)、各挿通孔4aから気密容器内に気体が流入するのを防止でき、レチクル基板Rの挿通孔周辺の温度低下が抑制される。その結果、レチクル基板Rの面内温度の均一性を向上させることができる。
【0048】
また、気密容器2の減圧が開始されると、レチクル基板R表面の塗布液(レジスト液RE)に含まれる溶剤の蒸発が始まると共に、レチクル基板Rと整流板6との間隙に気体の流れが形成される。このため、レチクル基板Rと整流板6との間における気体の流れが整流され、レチクル基板Rの面内で熱移動による温度差が抑制される。
このようにして、レチクル基板Rの面内温度の均一性が維持された状態でレチクル基板Rが減圧乾燥され、第一実施形態および第二実施形態と同様に、均一な膜厚を有する塗布膜を得ることができる。
【0049】
なお、各実施形態においては、被処理基板としてレチクル基板Rである場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば半導体ウエハ,LCD基板,CD等の他の被処理基板であっても勿論よい。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなとおり、本発明に係る減圧乾燥装置および減圧乾燥方法によると、被処理基板の面内温度の均一性を向上させることにより、膜厚の均一性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された減圧乾燥装置を組み込んだ塗布装置を示す斜視図である。
【図2】塗布ユニットの要部を概略して示す斜視図である。
【図3】塗布液の塗布状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る減圧乾燥装置を示す断面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る減圧乾燥装置の基板支持状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係る減圧乾燥装置の基板支持状態を拡大して示す断面図である。
【図7】本発明の第二実施形態に係る減圧乾燥装置における基板受け渡し部材による被処理基板の支持状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の第二実施形態に係る減圧乾燥装置の要部を拡大して示す断面図である。
【図9】本発明の第三実施形態に係る減圧乾燥装置の要部を示す断面図である。
【図10】本発明の第三実施形態に係る減圧乾燥装置の減圧・排気ラインを説明するために示す回路図である。
【図11】従来の減圧乾燥装置を示す断面図である。
【図12】(a)および(b)は、従来の減圧乾燥装置を用いた場合の塗布状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 減圧乾燥装置
2 気密容器
3 基板受け渡し用部材
3a 支持面
4 載置台
4a 挿通孔
4b 凹部
5 蓋体
6 整流板
7 コントローラ
21 カセットステーション
21a 載置部
22 塗布ユニット
23〜25 棚ユニット
26 搬送機構
26a アーム
30 塗布液供給ノズル
31 プレート
41,42 温度調整手段
44 面取り部
51 排気口
52 開閉弁
53 圧力調整部
63 昇降ベース
64 昇降機構
65 移動子
66 ボールねじ
67 プーリ
68 揺動子
69 ベローズ
70 固定ベース
71 伝達ベルト
201 加熱ユニット
202 冷却ユニット
203 減圧乾燥ユニット
204 疎水化処理ユニット
A 空間部
C カセット
M モータ
R レチクル基板
RE レジスト液

Claims (9)

  1. 塗布液が塗布された被処理基板を減圧乾燥する減圧乾燥装置であって、
    前記被処理基板が載置される載置台がその内部に設けられた気密容器と、
    前記載置台に載置された被処理基板と所定の隙間を介して対向して設けられた整流板と、
    前記載置台に昇降自在に挿通され、前記載置台上に前記被処理基板を載置する基板受け渡し用部材と、
    前記気密容器内を減圧し、塗布液に含まれる溶剤成分を蒸発させるための減圧排気手段と、
    前記基板受け渡し用部材が挿通する挿通孔に接続された減圧排気手段とを備えていることを特徴とする減圧乾燥装置。
  2. 前記挿通孔に接続された減圧排気手段の減圧レートと、気密容器内を減圧する減圧排気手段の減圧レートとが同一のレートに設定されていることを特徴とする請求項1に記載された減圧乾燥装置。
  3. 前記基板受け渡し用部材が、前記被処理基板の塗布液の非塗布領域を支持するように配置されると共に、前記被処理基板と対向する整流板の面が鏡面加工されていることを特徴する請求項1に記載された減圧乾燥装置。
  4. 前記基板受け渡し用部材が、
    前記被処理基板を一端部側で支持する水平部と、前記水平部の他端側下面に取り付けられた前記載置台を挿通する垂直部とを備える支持部材によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載された減圧乾燥装置。
  5. 前記載置台に、前記被処理基板の載置状態における載置面下方に前記水平部を収容する空間部が設けられていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載された減圧乾燥装置。
  6. 前記被処理基板と対向する整流板の面の表面粗さRaが、0.025μm以下であることを特徴とする請求項1に記載された減圧乾燥装置。
  7. 前記整流板に、前記被処理基板の温度を調整する温度調整手段が埋設されていることを特徴とする請求項1に記載された減圧乾燥装置。
  8. 前記載置台に、前記被処理基板の温度を調整する温度調整手段が埋設されていることを特徴とする請求項1に記載された減圧乾燥装置。
  9. 前記請求項1に記載された減圧乾燥装置における減圧乾燥方法において、
    前記気密容器の載置台上に基板受け渡し用部材によって前記被処理基板を載置する工程と、
    前記載置台上における被処理基板を、整流板に対向させた状態で、減圧排気手段によって前記気密容器内を減圧する工程とを備え、
    前記気密容器内を減圧するにあたり、前記載置台に設けられた前記基板受け渡し用部材の挿通孔に接続された減圧排気手段が、気密容器内を減圧する減圧排気手段の減圧レートと同一のレートで、減圧排気することを特徴とする減圧乾燥方法。
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