JP3845010B2 - 過酸化水素含有組成物及び過酸化水素の安定化方法 - Google Patents

過酸化水素含有組成物及び過酸化水素の安定化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、過酸化水素含有組成物に関し、詳しくは毛髪化粧料、特に毛髪脱色剤や染毛剤、パーマネントウェーブ用剤の酸化剤等として用いられる、過酸化水素含有組成物及び過酸化水素の安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
過酸化水素は不安定な化合物であり、水と酸素に分解しやすいため、過酸化水素含有組成物の安定性を長期間保つことは困難である。このため従来から、過酸化水素の分解を防止するため各種の安定化剤の検討がなされてきた。このような安定化剤としては、尿素、フェナセチン、スズ酸ナトリウム、エチレングリコールフェニルエーテル、8−オキシキノリン、リン酸等が知られている。
【0003】
過酸化水素含有組成物の中でも、毛髪処理剤としては、一剤式の毛髪脱色剤、二剤式あるいは三剤式毛髪脱色剤の第2剤、酸化染毛剤第2剤、パーマネントウェーブ用剤第2剤等が挙げられ、これらの毛髪処理剤においても上記の各種安定化剤が添加されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の安定化剤を用いても、長期間の安定性は未だ十分であるとは言えず、また、用いる安定化剤によっては、染毛剤やパーマネントウェーブ用剤に用いた場合、染毛効果やパーマネントウェーブ効果を低下させてしまうこともあった。
【0005】
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、長期安定性に優れる過酸化水素含有組成物を提供すると共に、過酸化水素含有組成物中の過酸化水素の安定性を長期間保つことのできる過酸化水素の安定化方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、過酸化水素含有組成物において、(A)ピロリドンカルボン酸エステルを含有し、pH2〜7であることを要旨とする。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の過酸化水素含有組成物において、成分(A)としてピロリドンカルボン酸アルキルエステルを含有することを要旨とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の過酸化水素含有組成物において、更に(B)pH調整剤を含有することを要旨とする。請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の過酸化水素含有組成物において、成分(B)としてリン酸、クエン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも一種を含有することを要旨とする。
【0008】
請求項5に記載の発明は、過酸化水素含有組成物において、過酸化水素の安定化剤として、(A)ピロリドンカルボン酸エステルを含有させるとともに、pH2〜7に調整されることを要旨とする、過酸化水素の安定化方法である。請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の過酸化水素の安定化方法において、更に(B)pH調整剤を含有することを要旨とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の過酸化水素含有組成物における過酸化水素の含有量は、特に限定されるものではないが、毛髪脱色剤、酸化染毛剤第2剤、パーマネントウェーブ用剤第2剤等の毛髪化粧料として用いられる場合、通常0.1〜15重量%である。
【0010】
本発明で用いられる(A)ピロリドンカルボン酸及びその誘導体としては、ピロリドンカルボン酸、ピロリドンカルボン酸塩、ピロリドンカルボン酸エステル等が挙げられる。
【0011】
ピロリドンカルボン酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、トリエタノールアミン塩、キトサン塩、リシン・アルギニン等の塩基性アミノ酸との塩等が挙げられる。
【0012】
ピロリドンカルボン酸エステルとしては、ピロリドンカルボン酸エチル、ピロリドンカルボン酸セチル、ピロリドンカルボン酸ラウリル、ピロリドンカルボン酸オクチル、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ピロリドンカルボン酸ヒドロキノン、ヘキサピロリドンカルボン酸イノシット、ピロリドンカルボン酸メンチル、ピロリドンカルボン酸メチルシラノール、ピログルタミン酸オレイン酸グリセリル等が挙げられる。
【0013】
これらの中でも、ピロリドンカルボン酸エステルが安定性の面で好ましい。更に好ましくは、ピロリドンカルボン酸セチル、ピロリドンカルボン酸オクチル、ピロリドンカルボン酸エチル、ピロリドンカルボン酸ラウリル等のピロリドンカルボン酸アルキルエステルである。
【0014】
その配合量は0.001〜10重量%であり、0.001重量%未満であると十分な安定性が得られず、10重量%を超えてもそれ以上の効果は得られず経済的ではない。
【0015】
更に、本発明の過酸化水素含有組成物は、(B)pH調整剤を含有してpH2〜7の範囲に調整することにより、より良好な安定性を得ることができる。ここで用いられるpH調整剤としては、一般的に使用される有機酸又は無機酸を用いることができ、例えばクエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、レブリン酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、マレイン酸、マンデル酸等の有機酸、及びリン酸、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸を挙げることができる。また、これらの酸に、その酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を組み合わせることによって系内に緩衝能をもたせることも可能である。さらに、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム、エデト酸及びその塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩(ナトリウム塩等)等のキレート剤をpH調整剤として用いることもできる。
【0016】
これらの中でも、リン酸、クエン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。更に、塩との組み合わせにより緩衝能をもたせることが、安定性の点でより好ましい。
【0017】
本発明の過酸化水素含有組成物には、その用途や剤型に応じて、以上説明した成分以外の成分が更に含有されている。
【0018】
まず、本発明の過酸化水素含有組成物の用途としては、一剤式の毛髪脱色剤、二剤式又は三剤式の毛髪脱色・脱染剤第2剤、酸化染毛剤第2剤、パーマネントウェーブ用剤第2剤、シャンプー、リンス、トリートメント、スタイリング剤等が挙げられる。また、本発明の過酸化水素含有組成物の剤型としては、液状、ゲル状、クリーム状、フォーム状、スプレー状等が挙げられる。
【0019】
そして、これらの用途や剤型に応じて過酸化水素含有組成物に配合される成分としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン性高分子、カチオン性高分子、非イオン性高分子、両性高分子、溶剤、油性成分等が挙げられる。
【0020】
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(以下、POEという)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
【0021】
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
【0022】
非イオン性界面活性剤の具体例としては、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPという)アルキルエーテル類、POE脂肪酸類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POEソルビトールテトラ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N−アルキルジメチルアミンオキシド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0023】
両性界面活性剤の具体例としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ二ナトリウム塩、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウラミドプロピルベタイン等が挙げられる。
【0024】
アニオン性高分子化合物としては、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体カリウム塩液、アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステル・ジアセトンアクリルアミド・メタクリル酸共重合体液、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン液、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチルアミノエチル、アクリル酸オクチルアミドの共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸・ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸・プロピオン酸ビニル共重合体、メチルビニルエーテル・マレイン酸モノブチルエステル共重合体等が挙げられる。
【0025】
カチオン性高分子化合物としては、ポリマー鎖に結合してアミノ基又はアンモニウム基を含むか、又は少なくともジメチルジアリルアンモニウムハライドを構成単位として含む水溶液のものであり、例えばカチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル4級アンモニウム塩重合体、ジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合物及び4級化ポリビニルピロリドン誘導体などが挙げられる。カチオン化セルロース誘導体の市販品としては、ライオン(株)のレオガードG,GP、ユニオンカーバイド社のポリマーJR−125,JR−400,JR−30M,LR−400,LR−30M等が挙げられる。その他のカチオン化セルロース誘導体としてはヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが挙げられ、市販品としてはナショナルスターチアンドケミカル社のセルコートH−100,L−200等が挙げられる。カチオン化グアーガム誘導体としては、例えば、特公昭58−35640号、特公昭60−46158号及び、特開昭58−53996号公報に記載され、RHONE-POULENC社のジャガーC−13S,同−14S,同−17,同−210,同−162,HI−CARE1000として市販されている。カチオン性のジアリル4級アンモニウム塩重合体としては、市販品としてはカルゴン社のマーコート100等が挙げられる。ジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合物としては、市販品としてはカルゴン社のマーコート550等が挙げられる。4級化ポリビニルピロリドン誘導体としては、分子量1万〜200万のものが好ましく、市販品としては、アイエスピー・ジャパン(株)のガフコート734,755,755N等が挙げられる。
【0026】
非イオン性高分子化合物としては、天然系、半合成系および合成系のものが挙げられる。天然系非イオン性高分子化合物としては、セルロース、グアーガム、寒天、デンプン、加水分解デンプン及びデキストリン等が挙げられる。また、半合成系非イオン性高分子化合物としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルデキストランおよびカルボキシメチルキチン等が挙げられる。さらに、合成系非イオン性高分子化合物としては、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸アミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン(以下、POEという)ポリオキシプロピレン(以下、POPという)共重合体、POE・POPブチルエーテル、POE・POPヘキシレングリコールエーテル、POPブチルエーテル、ポリビニルピロリドン、POEモノステアレート及びPOEジステアレート等が挙げられる。
【0027】
両性高分子化合物としては、例えば、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウムα−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体(市販名;ユカフォーマーAM−75;三菱化学社製)、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体(市販名;アンフォマー28−4910;ナショナルスターチ社製)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(市販名;マーコート280,295;カルゴン社製)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸のターポリマー(市販名;マーコートプラス3330,3331;カルゴン社製)、アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体(市販名;マーコート2001;カルゴン社製)等が挙げられる。
【0028】
溶剤としては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール等のエチレングリコールエーテル、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、γ−フェニルプロピルアルコール、桂皮アルコール、アニスアルコール、p−メチルベンジルアルコール、α−ジメチルフェネチルアルコール、α−フェニルエタノール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、2−ベンジルオキシエタノール等の芳香族アルコール、N−メチルピロリドン、N−オクチルピロリドン、N−ラウリルピロリドン等のN−アルキルピロリドン、エチレンカーボネート等のアルキレンカーボネート等が挙げられる。
【0029】
油性成分の具体例としては、炭化水素、油脂、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類等が挙げられる。
【0030】
炭化水素としては、α−オレフィンオリゴマー、流動パラフィン、オゾケライト、セレシン、パラフィン、ポリエチレン末、ワセリン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、スクワラン、スクワレン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0031】
油脂としては、オリーブ油、ツバキ油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アルモンド油、アボカド油、カロット油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
【0032】
ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。
【0033】
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
【0034】
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
【0035】
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
【0036】
エステル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、オレイン酸オレイル、2−エチルヘキサン酸ヘキサデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル等が挙げられる。
【0037】
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン等が挙げられる。
【0038】
さらに、その他の添加成分として、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、コンキオリン、大豆蛋白、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解した加水分解物、及びこれらを4級化したカチオン変性蛋白質等のポリペプタイド;ソルビトール、ヒアルロン酸等の保湿剤;パラベン等の防腐剤;チオグリコール酸、亜硫酸塩等の酸化防止剤;液化石油ガス、ジメチルエーテル、窒素、炭酸ガス等の噴射剤;その他、アミノ酸、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、色素、香料、顔料、紫外線吸収剤等から選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
【0039】
本発明によって得られる効果について、以下に記載する。
(1)(A)ピロリドンカルボン酸エステルを含有しているため、本発明の過酸化水素含有組成物によれば、過酸化水素の安定性を長期間保つことができる。
(2)成分(A)としてピロリドンカルボン酸アルキルエステルを含有すれば、上記(1)の効果を向上させることができる。
【0040】
(3)更に、(B)pH調整剤を含有してpH2〜7に調整すれば、上記(1)〜(2)の効果を向上させることができる。
(4)成分(B)として、リン酸、クエン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも一種を含有すれば、上記(3)の効果を向上させることができる。
【0041】
(5)本発明の過酸化水素含有組成物を酸化染毛剤の第2剤として用いれば、上記(1)〜(4)の効果に加えて、染毛効果を低下させることがない。
(6)本発明の過酸化水素含有組成物をパーマネントウェーブ用剤の第2剤として用いれば、上記(1)〜(4)の効果に加えて、ウェーブ効果を低下させることがない。
【0042】
(7)過酸化水素の安定化剤として、(A)ピロリドンカルボン酸エステルを含有させることにより、過酸化水素の安定性を長期間保つことができる過酸化水素の安定化方法を提供することができる。
【0043】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
<実施例1,2、比較例1〜及び参考例1〜3
下記表1に示す組成からなる過酸化水素含有組成物をそれぞれ調製した。各例の過酸化水素含有組成物について、過酸化水素の安定性、酸化染毛剤の第2剤に用いた場合の染毛効果、パーマネントウェーブ用剤の第2剤に用いた場合のウェーブ効果について、以下のように測定・評価を行った。
【0044】
【表1】
Figure 0003845010
【0045】
(過酸化水素安定性試験)
各例の過酸化水素含有組成物を、50℃の恒温槽にて1ヶ月間保存、並びに40℃の恒温槽で6ヶ月間保存した後、過酸化水素の残存率を測定した。定量法は酸化還元滴定法によった。評価基準は以下の通りである。
【0046】
50℃1ヶ月間保存後の残存率
◎…99%以上、○…98%以上99%未満、△…96%以上98%未満、×…96%未満
40℃6ヶ月間保存後の残存率
◎…98%以上、○…96%以上98%未満、△…94%以上96%未満、×…94%未満
【0047】
(酸化染毛剤の第2剤に用いた場合)
以下に示す組成の酸化染毛剤第1剤を調製した。
酸化染毛剤第1剤 重量%
POE(10)セチルエーテル 20.0
オレイン酸 8.0
2−オクチルドデカノール 2.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
28%アンモニア水 5.0
p−フェニレンジアミン 1.2
レゾルシン 0.5
m−アミノフェノール 0.3
亜硫酸ナトリウム 0.5
香料 0.3
精製水 残 部
【0048】
各例の過酸化水素含有組成物を第2剤として、第1剤と第2剤とをそれぞれ重量比1:1で混合した後、毛束に塗布した。染毛処理後のそれぞれの毛束について、専門のパネラーにより染色性及び染毛色調について、比較例3(安定化剤を配合していない例)を用いて処理した毛束を対照に、下記の基準により官能評価を行った。
【0049】
◎…染色性、染毛色調共に変化なし、○…染毛色調にやや変化があるが問題ない程度、△…染色性、染毛色調に変化がある、×…染毛色調が異なる
【0050】
(パーマネントウェーブ用剤の第2剤に用いた場合)
以下に示す組成のパーマネントウェーブ用剤第1剤を調製した。
パーマネントウェーブ用剤第1剤 重量%
チオグリコール酸アンモニウム(50%) 9.0
ジチオジグリコール酸ジアンモニウム(40%) 2.0
POE(20)ヤシ油脂肪酸ソルビタン 1.0
アンモニア 0.8
モノエタノールアミン 5.0
EDTA 0.2
精製水 残 部
【0051】
各例の過酸化水素含有組成物を第2剤として、毛束を用いて通常のパーマネントウェーブ処理を行った。それぞれの毛束について、専門のパネラーによりウェーブ効果について、比較例3(安定化剤を配合していない例)を用いて処理した毛束を対照に、下記の基準により官能評価を行った。
【0052】
◎…ウェーブ効果に変化なし、○…ウェーブ力がやや落ちるが問題ない程度、△…ウェーブ力が落ちる、×…ウェーブ力がかなり落ちる
結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
Figure 0003845010
【0054】
表2に示すように、実施例の過酸化水素含有組成物はいずれも、過酸化水素の安定性が良好であった。しかも、酸化染毛剤第2剤並びにパーマネントウェーブ用剤第2剤に用いた場合も、染毛効果並びにウェーブ効果に悪影響を与えることがなかった。
【0055】
実施例6(毛髪脱色剤) 重量%
過酸化水素水(35%) 12.0
ピロリドンカルボン酸ラウリル 0.1
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
セタノール 1.0
ジメチルシリコン 1.0
POE(10)セチルエーテル 2.0
グリセリン 2.0
リン酸 pH3.5に調整
LPG 8.0
香料 微 量
精製水 残 部
【0056】
上記組成のエアゾールフォーム状の毛髪脱色剤を調製し、前記の過酸化水素安定性試験を行ったところ、良好な結果が得られた。また、毛束を用いて通常の脱色処理を行ったところ自然な色調に脱色された。
【0057】
参考例3(ヘアトリートメント) 重量%
過酸化水素水(35%) 8.5
ピロリドンカルボン酸 0.1
ベヘニルアルコール 3.0
パルミチン酸 2.0
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.5
EDTA 0.5
リン酸 pH4.5に調整
精製水 残部
【0058】
上記組成のヘアトリートメントを調製し、前記の過酸化水素安定性試験を行ったところ、良好な結果が得られた。
【0059】
参考例4(シャンプー) 重量%
過酸化水素水(35%) 8.5
ピロリドンカルボン酸 0.1
ラウリル酸 1.0
セタノール 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
ラウリン酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン 5.0
N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 5.0
ラウロイルN−メチルアラニンナトリウム 5.0
カチオン化セルロース 1.0
クエン酸 pH4.0に調整
精製水 残部
【0060】
上記組成のシャンプーを調製し、前記の過酸化水素安定性試験を行ったところ、良好な結果が得られた。
【0061】
実施例9(カラーリンス) 重量%
過酸化水素水(35%) 10.0
ピロリドンカルボン酸ラウリル 0.1
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.0
加水分解コラーゲン 1.0
プロピレングリコール 5.0
トリグルコ多糖 1.0
酢酸トコフェロール 0.5
エタノール 5.0
ベンジルアルコール 5.0
赤色201号 0.1
紫色402号 0.1
サリチル酸フェニル 0.03
クエン酸 pH4.0に調整
精製水 残 部
【0062】
上記組成のカラーリンスを調製し、前記の過酸化水素安定性試験を行ったところ、良好な結果が得られた。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、長期安定性に優れる過酸化水素含有組成物を提供することができると共に、過酸化水素含有組成物において、過酸化水素の安定性を長期間保つことができる過酸化水素の安定化方法を提供することができる。また、毛髪脱色剤、酸化染毛剤第2剤及びパーマネントウェーブ用剤第2剤として使用した場合、染毛効果やウェーブ効果を低下させることがない。

Claims (6)

  1. 過酸化水素及び(A)ピロリドンカルボン酸エステルを含有し、pH2〜7であることを特徴とする過酸化水素含有組成物。
  2. 成分(A)が、ピロリドンカルボン酸アルキルエステルであることを特徴とする請求項1記載の過酸化水素含有組成物。
  3. 更に(B)pH調整剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の過酸化水素含有組成物。
  4. 成分(B)がリン酸、クエン酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項3記載の過酸化水素含有組成物。
  5. 過酸化水素を含有する過酸化水素含有組成物において、過酸化水素の安定化剤として(A)ピロリドンカルボン酸エステルを含有させるとともに、pH2〜7に調整されることを特徴とする過酸化水素の安定化方法。
  6. 更に(B)pH調整剤を含有することを特徴とする請求項5記載の過酸化水素の安定化方法。
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