JP3844151B2 - 表面処理装置 - Google Patents

表面処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3844151B2
JP3844151B2 JP13920397A JP13920397A JP3844151B2 JP 3844151 B2 JP3844151 B2 JP 3844151B2 JP 13920397 A JP13920397 A JP 13920397A JP 13920397 A JP13920397 A JP 13920397A JP 3844151 B2 JP3844151 B2 JP 3844151B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
processing
gas
workpiece
processed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13920397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10310652A (ja
Inventor
健 島谷
純一 神永
秀樹 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP13920397A priority Critical patent/JP3844151B2/ja
Publication of JPH10310652A publication Critical patent/JPH10310652A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3844151B2 publication Critical patent/JP3844151B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状、フィルム状,箔状、帯状あるいは板状等の平らな被処理物などに適する大気圧プラズマ放電による表面処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シート状、フィルム状、箔状、帯状、板状等の平らな被処理物の表面改質方法としては、塗工処理、酸アルカリ等への浸漬処理等の湿式処理方式、コロナ放電処理、フレーム処理および紫外線等による光改質処理方式、あるいは低温プラズマ処理等の乾式処理方式等が提案されている。このような処理方式の中でも低温プラズマ処理方式は、熱による材料への影響が無く、非接触で、しかも高速かつ均一に処理ができるほか、処理後の洗浄や乾燥などの処置が必要でないため、広く使用されている。なお、ここでいう低温プラズマ処理とは、低温プラズマ状態の処理雰囲気に被処理物の表面を接触させることにより表面改質を行う方法のことをいう。
【0003】
また、低温プラズマ状態とは、「自由に動きうる多数の正イオンと負イオン(電子を含む)が巨視的に電気的中性を保って存在している状態と定義されるプラズマ状態のなかで、プラズマを構成している種のうち電子の平均エネルギーがイオンや中性種の平均エネルギーよりも大きな状態にあるプラズマ状態を指す」と定義されており、非平衡プラズマ状態とも呼ばれている。
【0004】
ところが、低温プラズマは真空中でしか発生しないため装置が大型化し工程が煩雑になる問題があった。また、真空装置中で処理を行うためシート状物等を連続して処理することが難しいという問題もあった。
【0005】
このような問題を解消するため、大気圧プラズマ放電処理方法と呼ばれる処理方法が提案されている。この大気圧プラズマ放電処理方法は、低温プラズマ処理方法の中でも誘電体を備えた対向した電極間をヘリウムガスあるいはヘリウムガスを主成分とした混合ガスで満たし、該電極間に高電圧をかけることで発生する大気圧低温プラズマ放電領域を利用して被処理物の表面を処理するものである。
【0006】
この大気圧低温プラズマ処理は、特開平3−143930号公報に記載されているように、シート状の被処理物を連続的に放電処理する方法として提案されている。
【0007】
は、従来の大気圧プラズマ放電による表面処理装置の概略図である。この図において、処理室101は中空状の立体で構成されており、この処理室101には被処理物通過路102が設けられている。この処理室101の内部には、被処理物通過路102に対向させて誘電体を備えた電極103が設けられている。これら電極103の間には、高圧電源104から高電圧を印加できるようにしてある。前記処理室101には、ガス供給口105と、ガス排気口106が設けられている。このガス供給口105には、ヘリウムガスあるいはヘリウムガスを主成分とする混合ガスが供給できるようにしてある。処理室101の内部のヘリウムガス又は混合ガスはガス排気口106から排気できるようにしてある。そして、被処理物107は、前記被処理物通過路102を通って電極103の間を通過するようになっている。
【0008】
この表面処理装置において、ヘリウムガスあるいはヘリウムガスを主成分とする混合ガスはガス供給口105を介して処理室101に供給され、かつ処理室101の内部のヘリウムガス又は混合ガスはガス排気口106から排気される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の大気圧プラズマ連続処理装置は、特開平3一143930号公報に記載されているように、対向した電極103を備えた放電室101の内部をヘリウムガスあるいはヘリウムガスを主成分とする混合ガスで充満させた状態で放電させる方法をとるため、被処理面の両面に位置するガス組成が必然的に同じとなり、放電状態も同じになるため、被処理物の両面が同時に同一処理されてしまい、両表面の処理効果が異なった被処理物が得られないという問題があった。
【0010】
本発明は、被処理物の片面のみを所望の表面処理することを可能とした表面処理装置を提供することを第1の目的としている。また、本発明は、処理された表裏面の特性が異なる被処理物を得ることができる表面処理装置を提供することを第2の目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記第の目的を達成するため、請求項記載の発明に係る表面処理装置は、対向して設けた一組の電極間に平らな被処理物を通過可能とし、前記平らな被処理物を雰囲気ガスの雰囲気にさらしつつ当該電極間に高電圧をかけてプラズマ放電領域を発生させて前記被処理物を処理する表面処理装置において、
重ね合わされた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物とする密着機構と、
この密着機構で密着された被処理物を通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、
前記処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させてそれぞれ配置した電極と、前記各電極を通過したチューブ状の被処理物を圧接する圧接機構部と、
前記密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設してなるガス供給ノズルと、
前記圧接機構部を通過したチューブ状の被処理物の両端接合部を切断する切断機構とを
備えたことを特徴とする。
【0019】
上記第の目的を達成するために、請求項記載の発明に係る表面処理装置は、対向して設けた一組の電極間に平らな被処理物を通過可能とし、前記平らな被処理物を雰囲気ガスの雰囲気にさらしつつ当該電極間に高電圧をかけてプラズマ放電領域を発生させて前記被処理物を処理する表面処理装置において、
重ね合わされた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物とする密着機構と、
この密着機構で密着された被処理物を通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、
前記処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させてそれぞれ配置した電極と、
前記各電極を通過したチューブ状の被処理物を圧接する圧接機構部と、
前記密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設してなるガス供給ノズルと、
前記処理室に設けたガス吸排気口と、
前記圧接機構部を通過したチューブ状の被処理物の両端接合部を切断する切断機構とを備えたことを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
〔第の実施の形態〕
および図は本発明の第の実施の形態を説明するためのものであり、図は同装置の斜視図、図は同装置の横断面図である。
【0035】
これらの図において、表面処理装置は、密着機構50と、処理室51と、電極53、54と、高圧電源55と、ニップロール部56と、両端切断機構57と、補助ローラ58と、ガス供給ノズル59とを備え、次のように構成されている。上側フィーダー部Rauには第1の被処理物65uが巻かれており、下側フィーダー部Radには第2の被処理物65dが巻かれている。
【0036】
この上側フィーダー部Rauは、密着機構50の図示左上側に配置されている。また、この第2の被処理物65dは、密着機構50の図示左下側に配置されている。これら上側フィーダー部Rauおよび下側フィーダー部Radは図示しない駆動装置により所定の速度で回転させられるようになっており、第1の被処理物65uおよび第2の被処理物65dが所定の速度で繰り出されるようになっている。
【0037】
密着機構50は、第1の被処理物65uおよび第2の被処理物65dを重ね合わせるとともに、それら重ね合わさった被処理物65u、65dの両端部同士を密着してチューブ状に形成できるような構成としてある。この密着機構50では、ヒートシール、インパルスシール、高周波シール等の熱シールや、ホットメルト接着剤の糊を塗布するグルーシール等が採用される。
【0038】
この密着機構50の図示右側には、処理室51が配置されている。この処理室51は、その内部に空間を有し、対向する面にチューブ状の被処理物65u、65dが通過可能な被処理物通過口60をそれぞれ設け、この被処理物通過口60を前記チューブ状の被処理物65u、65dが通過できる。
【0039】
前記第1の被処理物65uおよび第2の被処理物65dの内部には、被処理物65u、65dが移動する通路に対向させて電極53、54がそれぞれ配置されている。この電極53、54は、それぞれ表面をセラミック等の誘電体で覆われている。
【0040】
前記電極53、54の図示右側には、圧接機構部であるニップロール部56が配置されている。このニップロール部56はチューブ状の被処理物65u、65dを圧接してニップロール部56の図示右側に混合ガスが漏れないようにしてある。
【0041】
また、ガス供給ノズル59は、一定の高さに固定されていて、かつ密着機構50の図示左側からチューブ状の被処理物65u、65dの内部であって電極53、54の直前まで突設配置されている。このガス供給ノズル59は、混合ガス供給装置61に連通されている。このガス供給ノズル59は、図では円筒型をしているが、偏平の平らな形状のものであってもよい。
【0042】
また、ニップロール部56の図示右側には、両端切断機構57が配設されている。この両端切断機構57は、チューブ状にされかつ処理を終了した被処理物65u’、65d’の両端を切り裂いて、再び独立した第1の被処理物65u’と第2の被処理物65d’に分離できるようにするための機構である。
【0043】
この両端切断機構57の右側には一対の補助ローラ58、58が配置されており、第1の被処理物65u’と第2の被処理物65d’を圧接し、両端切断機構57の機能を補助するようになっている。
【0044】
この補助ローラ58、58を通過した第1の被処理物65u’と第2の被処理物65d’はそれぞれフィーダー部Rbu、Rbdに巻き取られるようになっている。このフィーダー部Rbu、Rbdは、駆動装置(図示せず)により一定の回転速度で回転できるようになっている。
【0045】
電極53、54は高圧電源55に接続されており、高圧電源55から電力の供給を受けられるようになっている。
【0046】
このように構成された第の実施の形態の動作について説明する。被処理物65u、65dは、フィーダー部Rau、Radから供給される。これら被処理物65u、65dは、密着機構50において重ね合わされるとともに各被処理物65u、65dの両端同士が密着される。これにより、これら被処理物65u、65dはチューブ状に形成される。
【0047】
前記ガス供給ノズル59からはヘリウムガスの単成分ガスまたはヘリウムガスを主成分とする混合ガスの処理ガスがチューブ状の被処理物65u、65dの内部に常に供給されている。この処理ガスは、ヘリウムガスあるいはヘリウムガスを主成分とする混合ガスであることが必要であり、かつ望ましくは、ヘリウムガス50〜100体積%とアルゴン0〜50体積%の組成の不活性ガスが混合ガス全体の95体積%以上であることが好ましい。これらの放電ガスに添加するガスは表面処理目的によって種々のガスから選択することができる。例えば、親水性を高めるためには酸素、炭酸ガス、窒素、水素、一酸化ガス等の無機ガスを添加するとヘリウムガスからなる単成分ガス又はヘリウムガスを主成分とする混合ガスの場合より親水性が増す効果がある。被処理物の処理表面の撥水性を高めるためには、メタン、エチレン等の炭化水素、あるいはCF 等の極性の低いガスを添加するとよい。この処理ガスがチューブ状の被処理物65u、65dに供給されることにより、被処理物65u、65dは図示のごとく所定の幅に膨らんだ状態で電極53、54の間を通過する。
【0048】
また、電極53、54に高圧電源55から高電圧が印加されることにより、被処理物65u、65dの包摂する空間に処理ガスが満たされていることから、被処理物65u、65dの包摂する空間には安定したグロー放電プラズマが発生し、チューブ状の被処理物65u、65dの内側表面のみがグロー放電プラズマにより処理されることになる。
【0049】
そして、処理が終わったチューブ状の被処理物65u’、65d’は、ニップロール部56を通り、両端切断機構57によりチューブ状の被処理物65u’、65d’の両端部が切り取られた後、補助ローラ58を通過して、第1の被処理物65u’はフィーダー部Rbuに、第2の被処理物65d’はフィーダー部Rbdに、それぞれ巻き取られる。
【0050】
このような第の実施の形態によれば、チューブ状の被処理物65u、65dを処理室51内の電極53、54の間を通過させ、単成分ガス又は混合ガスの処理ガスを密着機構50側からガス供給ノズル59を介してチューブ状の被処理物65u、65dの内部に満たし,電極53、54間に高電圧をかけることにより大気圧プラズマ放電領域を被処理物65u、65dの内部の片面のみに発生させて、被処理物65u、65dの片面のみを大気圧プラズマ放電処理をすることができる。
【0051】
上記第の実施の形態では、二つの被処理物65u、65dの両端を密着させてチューブ状の被処理物65u、65dとしていたが、これに代えて1枚の被処理物65を流れ方向に中心から折り、両端をチューブ状に形成してもよい。この場合、ガス供給ノズル59の配置状態を重ね合わせる側から入れるようにする必要がある。
【0052】
また、密着機構50から電極53、54の間にガイドベルトを配置し、被処理物65u、65dの端部同士を上記ガイドベルトで挟み込むことにより被処理物65u、65dのチューブ状にして、被処理物65u、65dで内包する空間を設けるようにしてもよい。この場合には、ガイドベルトおよびガイドベルトを固定する部材を、全て放電に影響しない誘電性素材のものとする必要がある。
【0053】
さらに、上記実施の形態では、圧接機構部は、ニップロール部56がロールで被処理物65u、65dを圧接する方式としたが、これに限らず上記チューブ状の被処理物65u、65dで内包する空間に充填された処理ガスが流出しないような構造であればどのような構造であってもよい。例えばシールバーを設けてシールすることにより、上記チューブ状の被処理物65u、65dで内包する空間に充填された処理ガスが流出するのを防止してもよい。この場合、断続的にシールすることになり、内面だけ表面処理した袋状の構造物を得ることができる。
【0054】
〔第の実施の形態〕
は本発明の第の実施の形態を説明するための断面図である。この第の実施の形態は、第の実施の形態における処理室51にも混合ガスを導入できるようにしたものである。したがって、第の実施の形態と同一構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0055】
すなわち、第の実施の形態は、処理室51aの一面にガス吸気口67を、処理室51aの他面にガス排気口68を、それぞれ設けたものであり、他の構成は第の実施の形態と全く同一構成としたものである。
この第の実施の形態によれば、ガス吸気口67とガス排気口68とを利用して処理室51aの内部に、チューブ状の被処理物65u、65dの内包する雰囲気内のガスとは組成の異なるガスを充満させることができる。
このため、被処理物65u、65dの表裏面を同時に異なる表面処理を行うことができる。
【0056】
【実施例】
以下.本発明の具体的実施例を説明する。
【0076】
(実施例
被処理基材として、300mm幅の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(25μ)の、両端部分に10mm幅で流れ方向にヒートシールラッカーをパートコートしたフィルム2本を使用し、図2における密着部50で2枚の上記処理基材の両端部同士をヒートシールすることにより、チューブ状とし、誘電体で表面を覆った対向する電極53、54間に通す。該チューブ状被処理基材65u、65dの内包する空間に、表1中の内側処理ガスの項に示す処理雰囲気ガスを、表記の流量にて供給し、図2における処理室51内に、表1中の外側処理ガスの項に示す処理雰囲気ガスを、表記の流量にて供給した.5KHzの高周波電源により上記電極間の該チューブ状被処理基材の包接する空間でグロー放電プラズマを発生させ、或いは該チューブ状被処理基材の内側と外側で異質のグロー放電プラズマを発生させ、大気圧グロー放電プラズマ処理を施した。その後ヒートシール部を両端切断機構57で切り裂いて独立した表面改質基材を得た。加工速度は20m/分とし、放電出力は1.5KWとした。放電状態を表1に示す。
【0077】
比較例1
上記チューブ状被処理基材の内包する空間に供給する処理雰囲気ガスを、表1中に記載するように変更した以外は実施例1と同様に大気圧グロー放電プラズマ処理を行い、表面改質基材を得た。放電状態を表1に示す。
【0078】
比較例2
被処理基材として、300mm幅の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(25μ)を使用し、図3に示す如き大気圧グロー放電プラズマ処理装置を用いて、図3における処理室51内を表1中の外側処理ガスの項に示す処理雰囲気ガスを、表記の流量にて満たし、5KHzの高周波電源により表面を覆った対向する電極間にグロー放電プラズマを発生させ、大気圧グロー放電プラズマ処理を施し、表面処理基材を得た。加工速度は20m/分とし、放電出力は1.5KWとした。放電状態を表1示す。
【0079】
比較例3
比較例3として、表面改質していない二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(25μ)を用いた。
【0080】
こうして得られた表面改質基材について、表裏面の蒸留水の接触角、及び濡れ試験液による表面の濡れ指数を以下に示す方法に従って測定した。結果を表2に示す。なお被処理基材は、チューブ状に成型した際の内側表面をオモテ面、外側表面をウラ面とした。
水接触角 被処理物の各表面の純水の接触角を接触角計(協和界面科学株式会社製、CA−Z型)用いて測定した。単位は角度である。
【0081】
【表1】
Figure 0003844151
【0082】
【表2】
Figure 0003844151
【0083】
以上から、本発明の実施例1、2では、オモテ面のみが効果的に表面改質されており、ウラ面には全く影響がないのが分かる。また放電も安定しており、均一に処理されていることが分かる。一方比較例1では、処理雰囲気ガス中に占めるヘリウムガスの濃度が50%未満であるため、安定したグロー放電プラズマが得られず、処理の均一性が低い。また比較例2ではオモテ面、ウラ面ともに同様の特性を有する表面となり、表裏面の表面特性を異にすることは出来ない。さらに本発明の実施例3では、オモテ面を撥水性に、ウラ面を親水性に同時に表面改質されていることが分かる。加えて本発明の大気圧グロー放電プラズマ処理方法を用いることで、高価な処理雰囲気ガスの使用量を大幅に抑えることが出来ると言える。
【0089】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、重ね合わされた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物とする密着機構と、この密着機構で密着された被処理物を通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、前記処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させてそれぞれ配置した電極と、前記各電極を通過したチューブ状の被処理物を圧接する圧接機構部と、前記密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設してなるガス供給ノズルと、前記圧接機構部を通過したチューブ状の被処理物の両端接合部を切断する切断機構とを備えたので、被処理物の片面のみをプラズマ処理することができる。
【0090】
請求項2記載の発明によれば、重ね合わされた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物とする密着機構と、この密着機構で密着された被処理物を通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、前記処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させてそれぞれ配置した電極と、前記各電極を通過したチューブ状の被処理物を圧着する圧接機構部と、前記密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設してなるガス供給ノズルと、前記処理室処理室に設けたガス吸排気口と、前記圧接機構部を通過したチューブ状の被処理物の両端接合部を切断する切断機構とを備えたので、被処理物の両面をプラズマ処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同第1の実施の形態を示す横断面図である。
【図3】同第2の実施の形態を示す横断面図である。
【図4】従来装置を示す断面図である。
【符号の説明】
51、51a 処理室
53、54 電極
55 高圧電源
56 圧接機構部
57 両端切断機構
58 補助ローラ
59 ガス供給ノズル
60 被処理物通過口
65u、65d 被処理物

Claims (2)

  1. 対向して設けた一組の電極間に平らな被処理物を通過可能とし、前記平らな被処理物を雰囲気ガスの雰囲気にさらしつつ当該電極間に高電圧をかけてプラズマ放電領域を発生させて前記被処理物を処理する表面処理装置において、
    重ね合わされた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物とする密着機構と、
    この密着機構で密着された被処理物を通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、
    前記処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させてそれぞれ配置した電極と、
    前記各電極を通過したチューブ状の被処理物を圧接する圧接機構部と、
    前記密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設してなるガス供給ノズルと、
    前記圧接機構部を通過したチューブ状の被処理物の両端接合部を切断する切断機構
    とを備えたことを特徴とする表面処理装置。
  2. 対向して設けた一組の電極間に平らな被処理物を通過可能とし、前記平らな被処理物を雰囲気ガスの雰囲気にさらしつつ当該電極間に高電圧をかけてプラズマ放電領域を発生させて前記被処理物を処理する表面処理装置において、
    重ね合わされた被処理物の両端を接合してチューブ状の被処理物とする密着機構と、
    この密着機構で密着された被処理物を通し、内部空間を有する立体にチューブ状の被処理物が通過可能な被処理物通過口を設けてなる処理室と、
    前記処理室の内部で前記被処理物が通る通路に対向させてそれぞれ配置した電極と、
    前記各電極を通過したチューブ状の被処理物を圧接する圧接機構部と、
    前記密着機構側からチューブ状の被処理物内部に突設してなるガス供給ノズルと、
    前記処理室に設けたガス吸排気口と、
    前記圧接機構部を通過したチューブ状の被処理物の両端接合部を切断する切断機構とを備えたことを特徴とする表面処理装置。
JP13920397A 1997-05-14 1997-05-14 表面処理装置 Expired - Fee Related JP3844151B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13920397A JP3844151B2 (ja) 1997-05-14 1997-05-14 表面処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13920397A JP3844151B2 (ja) 1997-05-14 1997-05-14 表面処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10310652A JPH10310652A (ja) 1998-11-24
JP3844151B2 true JP3844151B2 (ja) 2006-11-08

Family

ID=15239960

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13920397A Expired - Fee Related JP3844151B2 (ja) 1997-05-14 1997-05-14 表面処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3844151B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005029360B4 (de) * 2005-06-24 2011-11-10 Softal Corona & Plasma Gmbh Zwei Verfahren zur kontinuierlichen Atmosphärendruck Plasmabehandlung von Werkstücken, insbesondere Materialplatten oder -bahnen
JP5363866B2 (ja) * 2009-04-23 2013-12-11 Towa株式会社 成形装置及び成形方法
JP6476939B2 (ja) 2014-03-17 2019-03-06 株式会社リコー 被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法
CN107164943A (zh) * 2017-06-16 2017-09-15 泰州市姜堰新型纺织有限公司 一种特殊纺织品表面处理机

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS515869B2 (ja) * 1972-07-17 1976-02-23
JPS59126437A (ja) * 1983-01-07 1984-07-21 Unitika Ltd シ−ト状物の低温プラズマ処理方法
JPS61155430A (ja) * 1984-12-28 1986-07-15 Isuzu Motors Ltd プラズマ処理方法
JP2811820B2 (ja) * 1989-10-30 1998-10-15 株式会社ブリヂストン シート状物の連続表面処理方法及び装置
JP2803017B2 (ja) * 1993-06-07 1998-09-24 工業技術院長 抗血栓性医用材料及び医療用具並びにこれらの製造方法、製造装置及びプラズマ処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10310652A (ja) 1998-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3309299A (en) Method of treating synthetic resinous material to increase the wettability thereof
US9255330B2 (en) Method and device for atmospheric pressure plasma treatment
US3661735A (en) Shaped articles having improved surface properties and corona discharge methods and apparatus for making the same
EP0527859A1 (en) PLASMA TREATMENT DEVICE OF A CONTINUOUS MATERIAL.
JP3844151B2 (ja) 表面処理装置
JP2000514477A (ja) 乾式表面処理プロセス及びそのようなプロセスを実施するための装置
JP2004136481A (ja) シート貼着アルミニウム形材の製造方法及び装置
JPS6225511B2 (ja)
KR101899177B1 (ko) 필름 표면 처리 방법 및 장치
JPS6411055B2 (ja)
JP2002143795A (ja) 液晶用ガラス基板の洗浄方法
JP3551319B2 (ja) 多孔質材料表面を親水性化する乾式表面処理方法
TWI225079B (en) Sulfur containing atomic group introduced porous article for use of battery separator, and process for introducing a sulfur containing atomic group onto outer-inner surfaces of porous article
US3392705A (en) Compartmented electrode for electrical discharge process
JP3517666B2 (ja) ガス密閉機構およびこのガス密閉機構を使用した表面処理装置
JP2001284099A (ja) 放電装置およびこれを用いた物体の放電処理方法ならびに絶縁性連続体の製造方法
JP2002025570A (ja) 燃料電池用セパレータの処理方法及び燃料電池
JPH08188658A (ja) 基材の表面処理方法
JP2000063546A (ja) 表面処理装置
KR102486248B1 (ko) 압연 장치
JPH0680807A (ja) ウエブの連続表面処理方法
JPH1017687A (ja) 袋状物の内面処理方法
JP4426783B2 (ja) プラズマ処理装置及び処理方法
JPS5710629A (en) Plasma treatment of hollow body
JP2002151476A (ja) レジスト除去方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060810

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130825

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees