JP3838734B2 - 両面研磨装置における加圧制御機構 - Google Patents

両面研磨装置における加圧制御機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワークを支持する下定盤と、該下定盤に加圧減圧調整可能な上定盤との間でワークを挟圧し、前記上定盤と下定盤とを相対的に運動させてワークを研磨する両面研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンウェーハ等の被加工物の研磨面を研磨する装置としてラッピング装置があり、その被加工物の研磨面を鏡面に研磨するポリッシング装置がある。
ラッピング装置は、太陽ギヤである外歯車(以下、「エクスターナルギヤ」)と内歯車(以下、「インターナルギヤ」という)を異なる角速度で回転することによって、加工材料(以下、「ワーク」という)を担持した遊星歯車に相当するキャリアを自転させると共に公転させ、上記キャリアの上下に設けられた上下の研磨定盤(以下、単に「上定盤」「下定盤」という)によりワークを上下から挟むと共に各定盤と被加工物の間にスラリーが供給され、該ワークに対して相対的に移動して両面研磨する、いわゆる4ウェイ駆動方式の両面研磨装置が知られている。この両面研磨装置は、精度が高く、ワークの両面を同時に研磨できるため、加工時間が短くて済み、半導体チップの素材となるシリコンウェーハ等の薄物研磨加工に適している。
【0003】
また、ポリッシング装置は、一般的に上面に研磨クロスが接着され回転する定盤、その定盤の上方に回転可能かつ上下動可能な保持棒、その保持棒の下面に結合されかつ最下面に被加工物が密着された研磨プレートとを備える。このポリッシング装置は、定盤と被加工物の相対運動をさせ、このとき、研磨液を供給し研磨加工が行われる。
【0004】
上記両面研磨装置のうち、例えば図8に示すラッピング装置を用いて説明する。図8において、上定盤51は門型ガイド52の上部に設けられた空圧等のメインシリンダ53に連結された上定盤支持機構54のロッド先端に吊り下げ支持されている。上記上定盤51は、下定盤55に加圧圧接すると共に、キー56が下定盤55側に設けられた回し金57のキー溝に挿入されているため、下定盤55の回転駆動に追従して回転駆動される。
【0005】
また、上記回し金57の下部には回し金シャフト61が垂設されており、その下端側に設けられたシャフトギヤ62は、アイドルギヤを介してスピンドル63に設けられたスピンドルギヤ(図示せず)に噛合している。また、キャリア60に噛合して回転駆動させるエクスターナルギヤ58には、上記回し金シャフト61の周囲に同心状に設けられた第1中空シャフト58aが連結しており、該第1中空シャフト58aに設けられたシャフトギヤ58bは、上記スピンドル63に設けられたスピンドルギヤ(図示せず)に噛合している。
また、上記下定盤55には、上記第1中空シャフト58aの周囲に同心状に設けられた第2中空シャフト55aが連結されており、該第2中空シャフト55aの中途部に設けられたシャフトギヤ55bが上記スピンドル63に設けられたスピンドルギヤ64に噛合している。
また、上記インターナルギヤ59には、上記第2中空シャフト55aの周囲に同心状に設けられた第3中空シャフト59aが連結されており、該第3中空シャフト59aに設けられたシャフトギヤ59bが上記スピンドル63に設けられたスピンドルギヤ65に噛合している。
上記スピンドル63は、図示しない可変減速機に連結されており、該可変減速機はベルトを介して油圧モータ等の駆動モータに連結されている。
よって、上記上定盤51、下定盤55、エクスターナルギヤ58、インターナルギヤ59は、同一の駆動モータより可変減速機、ギヤ列、シャフトを介してそれぞれ駆動伝達されて、回転駆動されていた。
【0006】
上記上定盤51の加圧圧力は、最大で上定盤51の自重を加えることが可能であるが、減圧調整はメインシリンダ53を作動させることにより上定盤支持機構54を介して上定盤51を引き上げることにより行われていた。
今日の半導体製品の量産化,多様化等により、例えばシリコンウェーハの加工においても厚みのばらつきが均一になるまで上定盤51を減圧をしながらラッピングし最後に上定盤51の自重を加えるよう加圧調整してラッピング加工が行われている。このとき、上定盤51による減圧調整は精度良く行われることが望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ラッピング装置においては、上定盤51の減圧が主としてメインシリンダ53により行われるため、該メインシリンダ53の内部抵抗によりリニアに減圧して微調整することが困難であった。
また、門型ガイド52の上部にメインシリンダ53を装備しているため、マシニングセンタの高さが高くなり、また、上定盤51、下定盤55、エクスターナルギヤ58、インターナルギヤ59は同一の駆動源より可変減速機、ギヤ列、シャフト等を介してそれぞれ駆動伝達されるため、装置全体が大型化し設置スペースを要する。
また、上定盤51は、直径が2m以上で重さが2t以上のものが用いられているため、これを回転駆動或いは駆動停止するためには大きな駆動トルク或いは駆動停止トルクを要する。上記上定盤51はキーとキー溝との係止により駆動伝達されるため、大きなトルク変動があると駆動伝達が円滑に行われず、上定盤51を支持するロッドが傾くことにより、品質の低下の要因となる。
よって、上記上定盤51が大型化して重量が大きくなればなるほど、該上定盤51に円滑に駆動伝達して回転駆動することが困難になる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上定盤の下定盤への加圧をリニアに減圧可能にすると共に、装置全体の高さを抑え設置スペースを縮小して小型化を図り、更には上定盤への駆動伝達を簡略化してスムーズに行うことにより加工精度を高度に維持可能な両面研磨装置における加圧制御機構を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するに次の構成を備える。
即ち、ワークを支持する下定盤と、該下定盤に加圧減圧調整可能な上定盤との間でワークを挟圧し、前記上定盤と下定盤とを相対的に運動させてワークを研磨する両面研磨装置における加圧制御機構において、前記上定盤を下定盤に加圧させてこれらを回転駆動させる駆動源と、前記上定盤を吊り下げ支持するための上定盤支持機構と、前記上定盤支持機構を移動させて前記上定盤を前記下定盤に対して接離動させる接離動手段とを備え、前記上定盤支持機構は、前記駆動源により回転駆動される駆動軸に固定された回転板と、前記回転板より上方に対向して設けられた可動支持板と、前記可動支持板に上端を連結されると共に前記回転板を挿通して下端を前記上定盤に連結された複数のリンクと、前記回転板と可動支持板との間に周方向に複数箇所に設けられた、前記上定盤の下定盤への加圧を減圧するための減圧手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、前記減圧手段は、内部に流体を入出力することで経時的に伸縮変化可能なベローズを用いても良い。
また、前記上定盤の駆動源は下定盤の駆動源とは別個に前記上定盤支持機構に一体に組み込まれているようにしても良い。
また、前記複数のリンクは、前記回転板の周面に複数設けられたリニアブッシュ及び球面軸受を有する継手を挿通することにより、前記上定盤と可動支持板との間で傾倒可能に連結されているのが望ましい。
また、前記駆動軸として中空シャフトを用い、該中空シャフト内を利用して前記減圧手段に流体を供給するようにしても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる好適な実施の態様を添付図面と共に詳細に説明する。本実施の態様は、両面研磨装置の一例としてラッピング装置を用いて説明する。
図1は本発明によるラッピング装置の上定盤の加圧制御機構を示す透視図、図2は図1の上定盤の加圧制御機構における継手の部分拡大図、図3はエアーバッグによるエアー圧の減圧変化を示すグラフ図、図4はラッピング装置の上定盤が下定盤より離間した状態を示す説明図、図5はラッピング装置の上定盤が下定盤に圧接した状態を示す説明図である。
【0012】
先ず、図4及び図5を参照してラッピング装置の概略構成について説明する。
ラッピング装置1は半導体チップの原料となるシリコンウェーハを研磨する装置である。すなわち、このラッピング装置1は、図4及び図5に示すように、キャリア(図示せず)の透孔内に保持されたワークであるシリコンウェーハを、上定盤4と下定盤5で挟圧すると共に、その上下定盤4,5を相対的に運動させてウェーハの両面を研磨する装置である。
【0013】
また、上記上定盤4は、門型ガイド6に一体に装備された上定盤支持機構11に吊り下げ支持されており、該門型ガイド6に連結された接離動手段としての上下動シリンダ(油圧シリンダ)7によって上下方向に移動する。また、上記下定盤5は基台8上に後述する駆動機構により回動可能に装備されている。
上記上下動シリンダ7を作動させて、上定盤4を下定盤5より上方に離間した位置から該下定盤5に近接した位置まで下動させる。そして、後述する可動支持板16と回転板15との間に設けられた複数のエアバッグ18のエアーを抜くことにより上定盤4を更に若干量下動させて当接部9に当接させて水平状態を保持させる。上記当接部9は後述するアクチュエータ29により上方に付勢されているため、上定盤4を当接部9に当接させると該上定盤4が水平状態を保持しつつその着地速度が制御されながら下動して下定盤5に載置され、キャリアに保持されたシリコンウェーハを上定盤4と下定盤5との間で挟圧する。上記上定盤4と下定盤5とによってウェーハを挟圧する部分が、研磨部となっている。
【0014】
次に上記上定盤1側の構成について図1〜図5を参照してより詳細に説明する。図4及び図5において、門型ガイド6には、上定盤4を回転駆動させるための駆動源となる油圧モータ10が一体に組み込まれ、上記上定盤4を吊り下げ支持すると共に上記油圧モータ10より駆動伝達する上定盤支持機構11が装備されている。
【0015】
上記上定盤支持機構11には、中空シャフト12と該中空シャフト12に油圧モータ10より駆動伝達するウォーム減速機13が一体に装備されている。また、上記中空シャフト12の上端にはディストリビュータ14が取り付けられており、上記中空シャフト12の中空部を利用して下定盤5側の研磨部に冷却水を供給したり、後述する減圧手段にエアー(圧縮空気)を供給する。
また、前記中空シャフト12の下端には、回転板15が固定されており、上記中空シャフト12と共に回転駆動される。上記回転板15の周面には、8本のリンク17が挿通して設けられいる(図1参照)。このリンク17の上端は、上記回転板15よりの上方に設けられたドーナツ状の可動支持板16に連結されており、下端は上定盤4に連結されている。上記上定盤4は上記可動支持板16に吊り下げ支持されている。また、上記回転板15と可動支持板16との間には減圧手段としてのエアバッグ18がリンク17の間に周方向に8箇所に設けられており、前記上定盤4の下定盤5への加圧を減圧調整可能に構成されている。
【0016】
上記回転板15は、中空シャフト12を中心に8か所で扇形に切り抜かれて軽量化が図られており、周縁部のみ連続した円板状に成形されている。上記回転板15の中心部より周縁部に放射状に延びる部分には補強用のリブ15aが放射状に形成されており、その周縁部には、周方向に8箇所にリニアブッシュ19a及び球面軸受19bを一体化した継手19が嵌め込まれている(図1参照)。
リンク17は、図2(a)に示すように、上記継手19を上下方向に挿通している。上記油圧モータ10を起動して中空シャフト12及び回転板15を介してリンク17の上下端部に連結された可動支持板16及び上定盤4を回転駆動するとき、これらの回転速度の差や振動などを継手19により吸収して、各リンク17は図2(b)に示すように傾倒可能に連結されている。上記リニアブッシュ19aは、ステンレス製の円筒内周面に長手方向にベアリングが埋設された直動軸受が好適に用いられ、各リンク17をスラスト方向に移動可能に支持する。また、上記球面軸受19bは各リンク17を回動可能に支持する。これらリニアブッシュ19a及び球面軸受19bの動作を組み合わせることにより、各リンク17は回転板15に対して傾倒可能に挿通されている。
【0017】
また、上記可動支持板16と回転板15との間には、エアバッグ18が周方向に上記リンク17と交互に所定間隔を保って8箇所に設けられている(図1参照)。上記エアバッグ18は、上定盤4の水平状態を保持するため防振性を有するゴム製のベローズが好適に用いられる。尚、上記ベローズはゴム製に限らず振動吸収性,弾性を有するものであれば樹脂,金属等であっても良く、流体としてはエアー等の気体に限らず水等の液体であっても良い。
上記エアバッグ18には、ディストリビュータ14より中空シャフト12内を介してエアーが供給され、回転板15の放射状下部を経てエアーが供給される。上記エアーが供給されると上記エアバッグ17が膨らみ、可動支持板15を各リンク16が継手19にガイドされて上方向に若干量移動させ、上定盤4の下定盤5への加圧量を微細に減圧調整することができる(図5参照)。上記エアバッグ18等のベローズを用いることにより上定盤4の下定盤5への加圧をリニアに減圧することが可能となる。
【0018】
また、前記門型ガイド6は、上下動シリンダ7を作動させることによりシリンダロッドを伸長すると、門型ガイド6を図示しないリニアガイドに沿って上動させて上定盤4を下定盤5より離間させる方向に移動させ(図4参照)、シリンダロッドを収縮すると、門型ガイド6を上記リニアガイドに沿って下動させて上定盤4を当接部9に当接させる位置まで下動させて水平状態を保持させる。そして、上記上定盤4を当接部9に当接させると該上定盤4の着地速度が制御されつつ下動して下定盤5に載置される(図5参照)。
【0019】
次に、上記下定盤5側の概略構成について図4及び図5を参照して説明する。基台8には、上記下定盤5を回転駆動するための駆動機構及びエクスターナルギヤ20を回転駆動するための駆動機構、インターナルギヤ21を回転駆動するための駆動機構(図示せず)などが装備されている。上記下定盤5は中空シャフト22に連結されており、該中空シャフト22には駆動源である油圧モータ23より駆動伝達されるウォーム減速機24が一体に取り付けられている。上記油圧モータ23を起動すると、ウォーム減速機24、中空シャフト22を介して下定盤5が回転駆動される。また、上記下定盤5内には、ワークの研磨中に発生する熱を除去するための冷却水を通水させるための導通路(図示せず)が形成されている。
【0020】
また、上記エクスターナルギヤ20は、上記中空シャフト22内に挿通された中空シャフト25に連結されており、該中空シャフト25には駆動源である電動モータ26より駆動伝達されるウォーム減速機27が一体に取り付けられている。上記エクスターナルギヤ20は、下定盤5より駆動トルクが小さくてすむため、電動モータ26を用いて回転駆動することが可能であり装置の小型下に寄与できる。また、上記インターナルギヤ21は、上記エクスターナルギヤ20と同様に、図示しない電動モータ及びウォーム減速機を有する駆動装置により回転駆動される。
尚、上記エクスターナルギヤ20とインターナルギヤ21は、下定盤5の摩耗状態に応じて上下の位置調整できるように、油圧シリンダ(図示せず)等の駆動装置によって上下動可能に設けられている。
【0021】
また、上記中空シャフト25内には、上端が上記当接部9に連結された上下動シャフト28が挿通されており、該上下動シャフト28の下端は、油圧又は空圧或いはスプリングなどのアクチュエータ29により上方に付勢されている(図4参照)。
上記当接部9は、上定盤4が下定盤5に向かって下動する際に、上定盤4が傾斜状態で載置されるのを防止すべく設けられている。上記上定盤4は、下動する際に一旦上記当接部9に当接して水平に保持されたまま、上記アクチュエータ29により着地速度を制御されながら、該アクチュエータ29を押し下げて下定盤5に載置される(図5参照)。
【0022】
次に、図5において、上定盤4を回転駆動するには、油圧モータ10を起動させてウォーム減速機13,中空シャフト12を介して回転板15を回転させることにより、可動支持板16にリンク17を介して吊り下げ支持された上定盤4が回転駆動される。
また、上記下定盤5を回転駆動するには、油圧モータ23を起動させてウォーム減速機24,中空シャフト22を介して回転駆動される。
また、上記上定盤4及び下定盤5に挟圧される図示しないキャリアは、エクスターナルギヤ20及びインターナルギヤ21に噛合して自転しながら公転する。上記エクスターナルギヤ20及びインターナルギヤ21は、電動モータ及びウォーム減速機を備えた駆動機構によりそれぞれ回転駆動される。上記上定盤4及び下定盤5、エクスターナルギヤ20及びインターナルギヤ21をそれぞれ別個の駆動源により回転駆動可能に構成したので、ワークを保持したキャリアの自転速度や公転速度を自在に制御でき、より高精度な研磨加工が可能となる。
【0023】
次に、上記ラッピング装置において、上定盤の加圧制御機構について、図4を参照して説明する。前述したように、上定盤4は上下動シリンダ7により門型ガイド6と共に上下動して当接部9に近接した位置まで上下動する。また、エアーバッグ18のエアーを抜くことにより当接部9に当接して水平に保持されたまま、若干量下動して下定盤5に載置される。また、上記上定盤4は下定盤5に対して最大で自重に相当する加圧をすることが可能である。しかしながら、研磨するシリコンウェーハによっては、過負荷となる場合には減圧調整して研磨する必要がある。
【0024】
そこで、上記上定盤4が下動するときにエアーを抜いたエアバッグ18内に、ディストリビュータ14より中空シャフト12内を介してエアーを供給することにより、可動支持板16を若干上動させることにより、上定盤4の減圧調整を行う。上記エアバッグ18へのエアーの入出力により、例えば図3の加圧値とエアー圧との関係を示すグラフ図に示すように、上定盤4の加圧をリニアに微調整可能となる。
また、エアバッグ18をリンク17の数に対応して複数箇所に配置したことにより、リンク1本あたりに加わる加圧を分散でき、また各エアバッグ18へのエアー圧を調整することも可能であるので、水平バランスが良く、より高精密な減圧制御を行うことができる。
よって、半導体製品製造用の多様なニーズに応えた研磨加工を精度良く行うことができる。
【0025】
また、上定盤4は下定盤5とは別個に油圧モータ10,23より極めてシンプルな駆動伝達機構によりそれぞれ回転駆動され、該油圧モータ10は上定盤4と共に上下動可能な上定盤支持機構11に組み込まれているので、上記マシニングセンタ全体の高さを抑え、装置全体の設置スペースを縮小して小型化を図ることができる。
【0026】
また、一般に直径が2m以上で重量が2t以上のある上定盤4を回転駆動するためには大きな駆動トルクを要する。本実施例の場合には、油圧モータ10を起動して、ウォーム減速機13,中空シャフト12,回転板15を介して上定盤4を回転駆動する際に、継手19によりリンク17が垂直方向に対してフレキシブルに傾倒して駆動伝達を行うことができ、上定盤4への駆動伝達をスムーズに行うことにより加工精度を高度に維持することができる。
【0027】
上記実施の態様では、上定盤4を保持して上下動するガイドとして門型ガイド6を用いたが、ガイドの形態はこれに限定されるものではなく、逆L字型等の形態でもよい。但し、門型ガイドは、高荷重に耐えることができ、移動ガイドとして利用できる等の利点がある。
【0028】
また、上記実施例は、上定盤4及び下定盤5の駆動源を別個に有しているが、従来技術に示す下定盤5側の駆動源より上定盤4に駆動伝達して回転駆動する構成を採用することも可能である。尚、上記実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。
【0029】
図6及び図7において、上定盤4は、門型ガイド6の上部に設けられた空圧等のメインシリンダ30に連結されたシリンダロッド先端に設けられた上定盤支持機構31に吊り下げ支持されている。上記上定盤支持機構31は、回転板15と、その下側中央部に設けられたキー32とを装備している。
上記回転板15の周面には、前記実施例と同様に8本のリンク17が挿通して設けられている。このリンク17の上端は、上記回転板15よりの上方に設けられたドーナツ状の可動支持板16に連結されており、下端は上定盤4に連結されている。上記上定盤4は上記可動支持板16に吊り下げ支持されている。また、上記回転板15と可動支持板16との間には減圧手段としてのエアバッグ18がリンク17の間に周方向に8箇所に設けられており、前記上定盤4の下定盤5への加圧を減圧可能に構成されている。
【0030】
本実施例においては、下定盤5側に当接部9は設けられていないが、メインシリンダ30のロッド先端と上定盤支持機構31との連結部に上定盤4の水平保持装置40が装備されているため、該上定盤4が下動するときに発生する不均一な接触によるシリコンウェーハの破損を防止している。上記水平保持装置40は、コア材40aとその周囲に設けたシリンダ部材40bとの間に形勢された上下2つの気密空間(図示せず)に圧力流体を交互に供給することで上記シリンダ部材40bを上下動させ、上定盤4を水平に保持するものである。上記上定盤4は、メインシリンダ30により下定盤5に近接した位置まで上記水平保持装置40により水平状態を保持されたまま下動させられ、エアーバッグ18のエアーを抜くことにより、若干量下動して下定盤5に載置される(図7参照)。
【0031】
下定盤5側には、図示しない油圧モータ等の駆動源より駆動伝達されて回転する回し金33が設けられている。この回し金33にはキー溝34が設けられており、上記上定盤4が下動して下定盤5に載置する際にキー32が、回し金33のキー溝34に嵌め込まれて、上定盤4が下定盤5の回転に追従して一体に回転駆動される(図7参照)。上記上定盤4側のキー32を下定盤5側のキー溝34に嵌め込む際にも、上記エアバッグ18により上定盤4の加圧圧力を調整することにより、嵌め込み作業を円滑に行うことが可能となる。
【0032】
上記回し金33の下部には、前述した図8と同様に図示しない油圧モータ等の駆動源より下定盤5、エクスターナルギヤ(図示せず)、インターナルギヤ(図示せず)への駆動伝達機構が装備されている。複数のスピンドルギヤを備えたスピンドルと、回し金33の下部に同心状に設けられ各シャフトに設けたシャフトギヤがそれぞれ噛合している。上記スピンドルは、可変減速機に連結されており、該可変減速機はベルトを介して油圧モータ等の駆動源に連結されている。上記駆動源を起動すると、スピンドルに設けられた各スピンドルギヤに噛合する各シャフトギヤを介してそれぞれ駆動伝達が行われる。
【0033】
また、上記実施の態様では両面研磨装置としてラッピング装置を用いて説明してきたが、これに限定されるものではなく、例えばポリッシング装置において同様の構成で研磨プレートの減圧を行っても良い。また、減圧手段として設けられるエアバッグ18の数は、必ずしも8個である必要はなく、これより増減してもよい等、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、可動支持板と回転板との間に、該上定盤の下定盤への加圧を減圧するためのエアバッグ等の減圧手段を周方向に複数箇所に設け、該エアバッグ内にエアーを供給することにより、可動支持板を若干上動させて上定盤をリニアに減圧調整を行うことができる。上記エアバッグへのエアーの入出力により、上定盤の加圧を微調整可能となる。
また、前記エアバッグをリンクの数に対応して複数箇所に配置したことにより、リンク1本あたりに加わる加圧を分散して減圧することができ、また各エアバッグ毎のエアー圧を調整することも可能であるので、水平バランスが良く、高精密な減圧制御を行うことができる。
よって、半導体製品製造用の多様なニーズに応えた研磨加工を精度良く行うことができる。
【0035】
また、前記上定盤は下定盤とは別個の駆動源により回転駆動され、該駆動源は上定盤を吊り下げ支持する上定盤支持機構に一体に組み込まれるように構成した場合には、上記マシニングセンタ全体の高さを抑え、装置全体の設置スペースを縮小して小型化を図ることができる。
【0036】
また、重量物である上定盤を回転駆動する際に、該上定盤を吊り下げ支持するリンクが挿通する回転板に設けた継手に球面軸受及びリニアブッシュを設けたことにより、上記リンクが垂直方向に対してフレキシブルに傾倒して駆動伝達を行うことができ、上定盤への駆動伝達をスムーズに行うことにより加工精度を高度に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラッピング装置の上定盤の加圧制御機構を示す透視図である。
【図2】図1の上定盤の加圧制御機構における継手の部分拡大図である。
【図3】エアーバッグによるエアー圧の減圧変化を示すグラフ図である。
【図4】ラッピング装置の上定盤が下定盤より離間した状態を示す説明図である。
【図5】ラッピング装置の上定盤が下定盤に圧接した状態を示す説明図である。
【図6】他例に係るラッピング装置の上定盤が下定盤より離間した状態を示す説明図である。
【図7】他例に係るラッピング装置の上定盤が下定盤に圧接した状態を示す説明図である。
【図8】従来のラッピング装置の駆動伝達機構を示す一部破断説明図である。
【符号の説明】
1 ラッピング装置
4 上定盤
5 下定盤
6 門型ガイド
7 上下動シリンダ
8 基台
9 当接部
10,23 油圧モータ
11,31 上定盤支持機構
12,22,25 中空シャフト
13,24,27 ウォーム減速機
14 ディストリビュータ
15 回転板
16 可動支持板
17 リンク
18 エアバッグ
19 継手
20 エクスターナルギヤ
21 インターナルギヤ
26 電動モータ
28 上下動シャフト
29 アクチュエータ
30 メインシリンダ
32 キー
33 回し金
34 キー溝
40 水平保持装置

Claims (5)

  1. ワークを支持する下定盤と、該下定盤に加圧減圧調整可能な上定盤との間でワークを挟圧し、前記上定盤と下定盤とを相対的に運動させてワークを研磨する両面研磨装置における加圧制御機構において、
    前記上定盤を下定盤に加圧させてこれらを回転駆動させる駆動源と、
    前記上定盤を吊り下げ支持するための上定盤支持機構と、
    前記上定盤支持機構を移動させて前記上定盤を前記下定盤に対して接離動させる接離動手段とを備え、
    前記上定盤支持機構は、
    前記駆動源により回転駆動される駆動軸に固定された回転板と、
    前記回転板より上方に対向して設けられた可動支持板と、
    前記可動支持板に上端を連結されると共に前記回転板を挿通して下端を前記上定盤に連結された複数のリンクと、
    前記回転板と可動支持板との間に周方向に複数箇所に設けられた、前記上定盤の下定盤への加圧を減圧するための減圧手段と、
    を備えたことを特徴とする両面研磨装置における加圧制御機構。
  2. 前記減圧手段は、内部に流体を入出力することで経時的に伸縮変化可能なベローズを用いたことを特徴とする請求項1記載の両面研磨装置における加圧制御機構。
  3. 前記上定盤の駆動源は下定盤の駆動源とは別個に前記上定盤支持機構に一体に組み込まれていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の両面研磨装置における加圧制御機構。
  4. 前記複数のリンクは、前記回転板の周面に複数設けられたリニアブッシュ及び球面軸受を有する継手を挿通することにより、前記上定盤と可動支持板との間で傾倒可能に連結されていることを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3記載の両面研磨装置における加圧制御機構。
  5. 前記駆動軸として中空シャフトを用い、該中空シャフト内を利用して前記減圧手段に流体を供給することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、又は請求項4記載の両面研磨装置における加圧制御機構。
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