JP3838157B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、リーン空燃比のもとで継続して燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に拡大容積室を形成すると共に、流入する排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタを拡大容積室内に収容し、拡大容積室を迂回して拡大容積室上流の排気通路と拡大容積室下流の排気通路とを互いに接続するバイパス通路を設け、バイパス通路を遮断してほぼ全ての排気ガスを拡大容積室内に導く捕集位置と、ほぼ全ての排気ガスをバイパス通路内に導く全バイパス位置との間を切り替え可能な切替弁を具備した内燃機関の排気浄化装置が知られている。この排気浄化装置では、機関への燃料供給が一時的に停止される機関減速運転時に切替弁を全バイパス位置に保持し、それによって比較的低温の排気ガスによりパティキュレートフィルタの温度が低下するのを阻止するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
切替弁が捕集位置に保持され排気ガスがパティキュレートフィルタ内を流通しているときには、拡大容積室はマフラないし消音器の拡張室として作用し、その結果騒音が低く維持されている。ところが、上述したように切替弁が全バイパス位置に切り替えられると拡大容積室がもはや拡張室として作用し得なくなり、従って騒音が増大する恐れがある。
【0004】
そこで本発明の目的は、排気ガスが排気通路内に形成された拡大容積室をバイパスしたときに生ずる騒音を抑制することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために1番目の発明によれば、リーン空燃比のもとで継続して燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に拡大容積室を形成すると共に、流入する排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタと、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量が減少するNO触媒とのうち少なくとも一方を拡大容積室内に収容し、拡大容積室を迂回して拡大容積室上流の排気通路と拡大容積室下流の排気通路とを互いに接続するバイパス通路を設け、バイパス通路を遮断してほぼ全ての排気ガスを拡大容積室内に導く捕集位置と、排気ガスの少なくとも一部をバイパス通路内に導くバイパス位置との間を切り替え可能な切替弁を具備した内燃機関の排気浄化装置において、拡大容積室下流の排気通路内に排気ガス室を備えたマフラを接続し、該マフラは、マフラ内における排気ガスの流れを切り替えることにより排気ガス室が共鳴室として作用するか又は拡張室として作用するかを切り替え可能になっており、排気ガス室が共鳴室として作用するか又は拡張室として作用するかを切替弁の位置に応じて切り替えるようにしている。
【0006】
また、2番目の発明によれば1番目の発明において、切替弁が捕集位置に保持されているときにはマフラの排気ガス室が共鳴室として作用するようにし、切替弁がバイパス位置に保持されているときにはマフラの排気ガス室が拡張室として作用するようにしている。
【0007】
また、3番目の発明によれば2番目の発明において、切替弁がバイパス位置に保持されているときにバイパス通路内を流通する排気ガスの量を求める手段を具備し、該排気ガスの量が予め定められたしきい値よりも少ないときにはマフラの排気ガス室が共鳴室として作用するようにし、該排気ガスの量が該しきい値よりも多いときにはマフラの排気ガス室が拡張室として作用するようにしている。
【0008】
また、4番目の発明によれば2番目の発明において、マフラの排気ガス室内に別のパティキュレートフィルタを配置して排気ガス室を拡張室として作用させるべきときに排気ガス室内を流通する排気ガスが該別のパティキュレートフィルタを通過するようにしている。
【0009】
また、5番目の発明によれば4番目の発明において、前記別のパティキュレートフィルタ上に、別のNO触媒が担持されている。
【0010】
また、6番目の発明によれば1番目の発明において、バイパス通路の流出端が開口する部分よりも下流の排気通路とマフラ間の排気通路内に、更に別のNO触媒を配置している。
【0011】
また、前記課題を解決するために7番目の発明によれば、リーン空燃比のもとで継続して燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に拡大容積室を形成すると共に、流入する排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタと、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量が減少するNO触媒とのうち少なくとも一方を拡大容積室内に収容し、拡大容積室を迂回して拡大容積室上流の排気通路と拡大容積室下流の排気通路とを互いに接続するバイパス通路を設け、バイパス通路を遮断してほぼ全ての排気ガスを拡大容積室内に導く捕集位置と、排気ガスの少なくとも一部をバイパス通路内に導くバイパス位置との間を切り替え可能な切替弁を具備した内燃機関の排気浄化装置において、切替弁をバイパス位置に保持したときに生ずる騒音が許容値を越えるか否かを判断し、該騒音が許容値を越えると判断されたときには切替弁を捕集位置に保持するか、又はバイパス位置に保持しつつバイパス通路内を流通する排気ガスの量が減少するように切替弁の位置を制御する。
【0012】
また、8番目の発明によれば1番目又は7番目の発明において、前記拡大容積室内に前記パティキュレートフィルタ及び前記NO触媒が共に収容されており、該パティキュレートフィルタ上に該NO触媒が担持されている。
【0013】
また、9番目の発明によれば1番目又は7番目の発明において、捕集位置に保持されている切替弁の位置が、拡大容積室内に収容されているパティキュレートフィルタ又はNO触媒の状態に応じて一時的にバイパス位置に切り替えられるようになっている。
【0014】
また、10番目の発明によれば1番目又は7番目の発明において、バイパス通路の流出端が開口する部分よりも下流の排気通路とマフラ間の排気通路内に更に別のパティキュレートフィルタが配置されており、捕集位置に保持されている切替弁が該更に別のパティキュレートフィルタの状態に応じて一時的にバイパス位置に切り替えられるようになっている。
【0015】
また、11番目の発明によれば1番目又は7番目の発明において、バイパス通路の流入端が開口する部分よりも上流の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のイオウ分を蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下すると蓄えているイオウ分を放出するイオウ分蓄積剤が配置されており、捕集位置に保持されている切替弁が該イオウ分蓄積剤の状態に応じて一時的にバイパス位置に切り替えられるようになっている。
【0016】
また、12番目の発明によれば1番目又は7番目の発明において、捕集位置に保持されている切替弁が機関運転状態に応じて一時的にバイパス位置に切り替えられるようになっている。
【0017】
また、13番目の発明によれば1番目又は7番目の発明において、パティキュレートフィルタ又はNO触媒を通過する排気ガスがパティキュレートフィルタ内又はNO触媒内にその一端面のみを介し流入しパティキュレートフィルタ又はNO触媒からその他端面のみを介し流出するように排気ガスが案内されている。
【0018】
また、14番目の発明によれば1番目又は7番目の発明において、パティキュレートフィルタ又はNO触媒を通過する排気ガスがパティキュレートフィルタ内又はNO触媒内にその一端面を介し流入しパティキュレートフィルタ又はNO触媒からその他端面を介し流出するように排気ガスを案内するか、又はパティキュレートフィルタ内又はNO触媒内にその他端面を介し流入しパティキュレートフィルタ又はNO触媒からその一端面を介し流出するように排気ガスを案内するかを切り替えるための切り替え手段を具備している。
【0019】
なお、本明細書では排気通路の或る位置よりも上流の排気通路、燃焼室、及び吸気通路内に供給された空気と炭化水素HC及び一酸化炭素COとの比をその位置における排気ガスの空燃比と称している。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。なお、本発明は火花点火式内燃機関にも適用することもできる。
【0021】
図1を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートを夫々示す。吸気ポート8は対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコンプレッサ15に連結される。吸気ダクト13内にはステップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置され、更に吸気ダクト13周りには吸気ダクト13内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置18が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置18内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。
【0022】
一方、排気ポート10は排気マニホルド19及び排気管20を介して排気ターボチャージャ14の排気タービン21に連結され、排気タービン21の出口は排気管20aを介して触媒コンバータ22に接続される。
【0023】
図1と共に図2を参照すると、触媒コンバータ22はステップモータ60により駆動される切替弁61を具備し、この切替弁61の流入ポート62に排気管20aの出口が接続される。また、流入ポート62に対向する切替弁61の流出ポート63には触媒コンバータ22の排気ガス排出管64が接続される。切替弁61は更に、流入ポート62及び流出ポート63を結ぶ直線の両側において互いに対向する一対の流入流出ポート65,66を有しており、これら流入流出ポート65,66には触媒コンバータ22の環状排気管67の両端がそれぞれ接続される。なお、排気ガス排出管64の出口には排気管23を介してマフラ90が接続される。
【0024】
環状排気管67は排気ガス排出管64を貫通して延びており、環状排気管67の排気ガス排出管64内に位置する部分には容量が比較的大きくなっているフィルタ収容室68が形成される。このフィルタ収容室68内には排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタ69が収容される。なお、図2において69a及び69bはパティキュレートフィルタ69の一端面及び他端面をそれぞれ示している。
【0025】
パティキュレートフィルタ69の一端面69aを含む触媒コンバータ22の部分縦断面図を示す図2(A)、及び触媒コンバータ22の部分横断面図を示す図2(B)に示されるようにパティキュレートフィルタ69はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気ガス通路70,71を具備する。これら排気ガス通路は一端が開放されかつ他端がシール材72により閉塞されている排気ガス通路70と、他端が開放されかつ一端がシール材73により閉塞されている排気ガス通路71とにより構成される。なお、図2(A)においてハッチングを付した部分はシール材73を示している。これら排気ガス通路70,71は例えばコージェライトのような多孔質材から形成される薄肉の隔壁74を介して交互に配置される。云い換えると排気ガス通路70,71は各排気ガス通路70が4つの排気ガス通路71によって包囲され、各排気ガス通路71が4つの排気ガス通路70によって包囲されるように配置される。
【0026】
本発明による実施例ではパティキュレートフィルタ69上に、後述するようにNO触媒81が担持されている。しかしながら、フィルタ収容室68内にパティキュレートフィルタ69とNO触媒81とのうちいずれか一方を収容した場合にも本発明を適用することができる。
【0027】
一方、切替弁61の流出ポート63と環状排気管67が貫通している部分との間の排気ガス排出管64内には触媒収容室75が形成されており、この触媒収容室75内にはハニカム構造の基材に担持された追加のNO触媒76が収容される。
【0028】
また、切替弁61の流入流出ポート65とパティキュレートフィルタ69間の環状排気管67にはパティキュレートフィルタ69に還元剤を供給するための電気制御式還元剤供給弁77が取り付けられる。還元剤供給弁77には電気制御式の還元剤ポンプ78から還元剤が供給される。本発明による実施例では還元剤として内燃機関の燃料即ち軽油が用いられている。なお、本発明による実施例では流入流出ポート66とパティキュレートフィルタ69間の環状排気管67に還元剤供給弁が配置されていない。
【0029】
図1及び図3を参照すると、マフラ90はケーシング91と、排気管23に接続されかつケーシング91内を貫通して延びる排気管92とを具備し、排気管92周りのケーシング91内部空間内には比較的大きな容積を有する環状の排気ガス室93が形成されている。排気管92の下流側には多数の小孔94が形成され、これら小孔94を介して排気管92内部空間と排気ガス室93とが互いに連通している。また、排気管92の上流側にはアクチュエータ94により駆動される消音制御弁95によって開放又は閉塞される連通孔96が設けられる。後述するように、連通孔96が開放されると排気管92の内部空間が連通孔96を介して排気ガス室93に連通される。一方、排気管92の下流側には多数の小孔97が形成される。これら小孔97は排気管92の内部空間を常時、排気ガス室93に連通している。更に、連通孔96と小孔97間の排気ガス室93内には環状をなす追加のパティキュレートフィルタ98が収容され、この追加のパティキュレートフィルタ98上にはNO触媒99が担持されている。
【0030】
更に図1を参照すると、排気マニホルド19とサージタンク12とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路24を介して互いに連結され、EGR通路24内には電気制御式EGR制御弁25が配置される。また、EGR通路24周りにはEGR通路24内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置26が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置26内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。
【0031】
一方、各燃料噴射弁6は燃料供給管6aを介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール27に連結される。このコモンレール27内へは電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ28から燃料が供給され、コモンレール27内に供給された燃料は各燃料供給管6aを介して燃料噴射弁6に供給される。コモンレール27にはコモンレール27内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ29が取付けられ、燃料圧センサ29の出力信号に基づいてコモンレール27内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ28の吐出量が制御される。
【0032】
電子制御ユニット40はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス41によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)42、RAM(ランダムアクセスメモリ)43、CPU(マイクロプロセッサ)44、入力ポート45及び出力ポート46を具備する。燃料圧センサ29の出力信号は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。パティキュレートフィルタ69の例えば中心部にはパティキュレートフィルタ69の温度を検出するための温度センサ48が取り付けられ、温度センサ48の出力電圧は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。排気管20aには排気管20a内の圧力、即ち機関背圧を検出するための圧力センサ49が取り付けられ、圧力センサ49の出力電圧は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。また、アクセルペダル50にはアクセルペダル50の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ51が接続され、負荷センサ51の出力電圧は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。更に入力ポート45にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ52が接続される。
【0033】
一方、出力ポート46は対応する駆動回路48を介して燃料噴射弁6、スロットル弁駆動用ステップモータ16、EGR制御弁25、燃料ポンプ28、切替弁駆動用ステップモータ60、還元剤供給弁77、還元剤剤ポンプ78、及び消音制御弁駆動用アクチュエータ94にそれぞれ接続される。
【0034】
触媒コンバータ22の切替弁61は通常、図3(B)において実線で示される位置と破線で示される位置とのうちいずれか一方に位置せしめられる。切替弁61が図3(B)において実線で示される位置に位置せしめられると、流入ポート62が切替弁61によって流出ポート63及び流入流出ポート66との連通が遮断されながら流入流出ポート65に連通され、流出ポート63が切替弁61によって流入流出ポート66に連通される。その結果、図3(B)において実線の矢印で示されるように排気管20a内に流入した全ての排気ガスが流入ポート62及び流入流出ポート65を順次介して環状排気管67内に流入し、次いでパティキュレートフィルタ69を通過した後に流入流出ポート66及び流出ポート63を順次介して排気ガス排出管64内に流出する。
【0035】
これに対し、切替弁61が図3(B)において破線で示される位置に位置せしめられると、流入ポート62が切替弁61によって流出ポート63及び流入流出ポート65との連通が遮断されながら流入流出ポート66に連通され、流出ポート63が切替弁61によって流入流出ポート65に連通される。その結果、図3(B)において破線の矢印で示されるように全ての排気ガスが流入ポート62及び流入流出ポート66を順次介して環状排気管67内に流入し、次いでパティキュレートフィルタ69を通過した後に流入流出ポート65及び流出ポート63を順次介して排気ガス排出管64内に流出する。
【0036】
このように切替弁61の位置を切り替えることによって環状排気管67内における排気ガスの流れが反転する。言い換えると、排気ガスがパティキュレートフィルタ69内にその一端面を介し流入しパティキュレートフィルタ69からその他端面を介し流出するように排気ガスを案内するか、又はパティキュレートフィルタ69内にその他端面を介し流入しパティキュレートフィルタ69からその一端面を介し流出するように排気ガスを案内するかを切り替え可能になっている。以下では、図3(B)において実線で示される排気ガスの流れを順流と称し、破線で示される排気ガスの流れを逆流と称することにする。また、図3(B)において実線で示される切替弁61の位置を順流位置と称し、破線で示される切替弁61の位置を逆流位置と称する。
【0037】
流出ポート66を介し排気ガス排出管64内に流出した排気ガスは図3(A)及び(B)に示されるように、次いで追加のNO触媒76を通過し、環状排気管67の外周面に沿いつつ進行した後に排気管23内に流出する。
【0038】
パティキュレートフィルタ69における排気ガスの流れを説明すると、順流時には排気ガスは一端面69aを介しパティキュレートフィルタ69内に流入し、他端面69bを介しパティキュレートフィルタ69から流出する。このとき、排気ガスは一端面69a内に開口している排気ガス通路70内に流入し、次いで周囲の隔壁74内を通って隣接する排気ガス通路71内に流出する。一方、逆流時には排気ガスは他端面69bを介しパティキュレートフィルタ69内に流入し、一端面69aを介しパティキュレートフィルタ69から流出する。このとき、排気ガスは他端面69b内に開口している排気ガス通路71内に流入し、次いで周囲の隔壁74内を通って隣接する排気ガス通路70内に流出する。
【0039】
パティキュレートフィルタ69の隔壁74上即ち例えば隔壁74の両側面及び細孔内壁面上には、図4に示されるようにNO触媒81がそれぞれ担持されている。このNO触媒81は例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh、イリジウムIrのような貴金属とが担持されている。
【0040】
NO触媒は流入する排気ガスの平均空燃比がリーンのときにはNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量を減少させる蓄積還元作用を行う。
【0041】
NO触媒の蓄積還元作用の詳細なメカニズムについては完全には明らかにされていない。しかしながら、現在考えられているメカニズムを、担体上に白金Pt及びバリウムBaを担持させた場合を例にとって簡単に説明すると次のようになる。
【0042】
即ち、NO触媒に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもかなりリーンになると流入する排気ガス中の酸素濃度が大巾に増大し、酸素OがO 又はO2−の形で白金Ptの表面に付着する。一方、流入する排気ガス中のNOは白金Ptの表面上でO 又はO2−と反応し、NOとなる(NO+O→NO+O、ここでOは活性酸素)。次いで生成されたNOの一部は白金Pt上でさらに酸化されつつNO触媒内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら、硝酸イオンNO の形でNO触媒内に拡散する。このようにしてNOがNO触媒内に蓄えられる。
【0043】
これに対し、NO触媒に流入する排気ガスの空燃比がリッチ又は理論空燃比になると、排気ガス中の酸素濃度が低下してNOの生成量が低下し、反応が逆方向(NO →NO+2O)に進み、斯くしてNO触媒内の硝酸イオンNO がNOの形でNO触媒から放出される。この放出されたNOは排気ガス中に還元剤即ちHC,COが含まれているとこれらHC,COと反応して還元せしめられる。このようにして白金Ptの表面上にNOが存在しなくなるとNO触媒から次から次へとNOが放出されて還元され、NO触媒内に蓄えられているNOの量が次第に減少する。
【0044】
なお、硝酸塩を形成することなくNOを蓄え、NOを放出することなくNOを還元することも可能である。また、活性酸素Oに着目すれば、NO触媒はNOの蓄積及び放出に伴って活性酸素Oを生成する活性酸素生成触媒と見ることもできる。
【0045】
追加のパティキュレートフィルタ98もパティキュレートフィルタ69と同様に構成され、追加のパティキュレートフィルタ98の隔壁上に追加のNO触媒99が担持される。また、追加のNO触媒76,99もNO触媒81と同様に構成される。
【0046】
上述したように切替弁61が順流位置に保持されても逆流位置に保持されても排気ガスはパティキュレートフィルタ69を通過する。また、図1に示される内燃機関はリーン空燃比のもとでの燃焼が継続して行われており、従ってパティキュレートフィルタ69内に流入する排気ガスの空燃比はリーンに維持されている。その結果、排気ガス中のNOはパティキュレートフィルタ69上のNO触媒81内に蓄えられる。
【0047】
時間の経過と共にNO触媒81内の蓄積NO量は次第に増大する。そこで本発明による実施例では、例えばNO触媒81内の蓄積NO量が許容量を越えたときにはNO触媒81内に蓄えられているNOを還元しNO触媒81内の蓄積NO量を減少させるために還元剤供給弁77からNO触媒81に還元剤を一時的に供給するようにしている。この場合、NO触媒81内に流入する排気ガスの空燃比が一時的にリッチに切り替えられる。
【0048】
一方、排気ガス中に含まれる主に炭素の固体からなる微粒子はパティキュレートフィルタ69上に捕集される。即ち、概略的に説明すると、順流時には排気ガス通路70側の隔壁74の側面上及び細孔内に微粒子が捕集され、逆流時には排気ガス通路71側の隔壁74の側面上及び細孔内に微粒子が捕集される。図1に示される内燃機関はリーン空燃比のもとでの燃焼が継続して行われており、また、NO触媒81は酸化能を有しているので、パティキュレートフィルタ69の温度が微粒子を酸化しうる温度、例えば250℃以上に維持されていれば、パティキュレートフィルタ69上で微粒子が酸化せしめられ除去される。
【0049】
この場合、上述したNO触媒81のNOの蓄積還元メカニズムによれば、NO触媒81内にNOが蓄えられるときにもNOが放出されるときにも活性酸素が生成される。この活性酸素は酸素Oよりも活性が高く、従ってパティキュレートフィルタ69上に堆積している微粒子を速やかに酸化する。即ち、パティキュレートフィルタ69上にNO触媒81を担持させると、パティキュレートフィルタ69内に流入する排気ガスの空燃比がリーンであろうとリッチであろうとパティキュレートフィルタ69上に堆積している微粒子が酸化される。このようにして微粒子が連続的に酸化される。
【0050】
ところが、パティキュレートフィルタ69の温度が微粒子を酸化しうる温度に維持されなくなるか又は単位時間当たりにパティキュレートフィルタ69内に流入する微粒子の量がかなり多くなると、パティキュレートフィルタ69上に堆積する微粒子の量が次第に増大し、パティキュレートフィルタ69の圧損が増大する。
【0051】
そこで本発明による実施例では、例えばパティキュレートフィルタ69上の堆積微粒子量が許容最大量を越えたときには切替弁61を順流位置から逆流位置に又はその逆に切り替えると共に、パティキュレートフィルタ69に流入する排気ガスの空燃比をリーンに維持しつつパティキュレートフィルタ69の温度を600℃以上まで上昇し次いで600℃以上に維持する昇温制御が行われる。この昇温制御が行われるとパティキュレートフィルタ69上に堆積した微粒子が着火燃焼せしめられ除去される。この場合、排気ガスの流れが反転されているので、微粒子が燃焼することにより形成される灰がパティキュレートフィルタ69から容易に除去される。
【0052】
図1に示される実施例では、切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持されているときに圧力センサ49により検出される機関背圧が許容値を越えたときにパティキュレートフィルタ69上の堆積微粒子量が許容最大量を越えたと判断される。また、パティキュレートフィルタ69の温度を上昇させるために還元剤供給弁77から還元剤が供給され、この還元剤はパティキュレートフィルタ69上で燃焼する。
【0053】
ここで、パティキュレートフィルタ69は環状排気管67のほぼ中央部に配置されており、即ち切替弁61の流入ポート62からパティキュレートフィルタ69までの距離と、パティキュレートフィルタ69から流出ポート63までの距離とが切替弁61が順流位置にあるときと逆流位置にあるときとでほとんど変わらない。このことはパティキュレートフィルタ69の状態例えば温度が切替弁61が順流位置にあるときと逆流位置にあるときとでほとんど変わらないことを意味しており、従って切替弁61の位置に応じた特別な制御を必要としない。
【0054】
ところで、排気ガス中にはイオウ分がSOの形で含まれており、NO触媒81内にはNOばかりでなくSOも蓄えられる。このSOのNO触媒81内への蓄積メカニズムはNOの蓄積メカニズムと同じであると考えられる。即ち、担体上に白金Pt及びバリウムBaを担持させた場合を例にとって簡単に説明すると、NO触媒81に流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには上述したように酸素OがO 又はO2−の形で白金Ptの表面に付着しており、流入する排気ガス中のSOは白金Ptの表面上でO 又はO2−と反応し、SOとなる。次いで生成されたSOは白金Pt上でさらに酸化されつつNO触媒81内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら、硫酸イオンSO の形でNO触媒81内に拡散する。この硫酸イオンSO は次いでバリウムイオンBaと結合して硫酸塩BaSOを生成する。
【0055】
この硫酸塩BaSOは分解しにくく、NO触媒81内に流入する排気ガスの空燃比をただ単にリッチにしてもNO触媒81内の硫酸塩BaSOの量は減少しない。このため、時間が経過するにつれてNO触媒81内の硫酸塩BaSOの量が増大し、その結果NO触媒81が蓄えうるNOの量が減少することになる。
【0056】
しかしながら、NO触媒81の温度を550℃以上に維持しつつNO触媒81に流入する排気ガスの空燃比をリッチ又は理論空燃比にすると、NO触媒81内の硫酸塩BaSOが分解してSOの形でNO触媒81から放出される。この放出されたSOは排気ガス中に還元剤即ちHC,COが含まれているとこれらHC,COと反応してSOに還元せしめられる。このようにしてNO触媒81内に蓄えられているSOの量が次第に減少し、このときNO触媒81からSOがSOの形で流出することがない。
【0057】
そこで図1に示される実施例では、例えばNO触媒81内の蓄積SO量が許容量を越えたときにはNO触媒81内に蓄えられているSOを還元しNO触媒81内の蓄積SO量を減少させるために還元剤供給弁77からNO触媒81に還元剤を一時的に供給するようにしている。この場合、NO触媒81内に流入する排気ガスの空燃比が一時的に理論空燃比又はリッチに切り替えられる。
【0058】
この場合、図1に示される実施例では、NO触媒81内の蓄積SO量を低減すべきときに切替弁61が図5に示される弱順流位置に保持される。切替弁61がこの弱順流位置に保持されると、図5に示されるように排気ガスの大部分が流入ポート62から流出ポート63を介し直接的に排気ガス排出管64内に流出し即ちNO触媒81を迂回し、残りのわずかな一定量の排気ガスが流入流出ポート65を介し環状排気管67内に流入し、次いでNO触媒81内を順流方向に流通する。即ち、切替弁61を弱順流位置に保持すると、切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持された場合に比べてNO触媒81内に流入する排気ガスの量が低減され、NO触媒81における排気ガスの空間速度が低下する。
【0059】
従って、切替弁61を弱順流位置に保持すると、NO触媒81内に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比又はリッチに切り替えるのに必要な還元剤の量を低減することができることになる。また、NO触媒81に供給された還元剤のNO触媒81内における滞留時間が長くなり、従って還元剤がSO還元のために有効に利用されうる。ここで、切替弁61の流入ポート62から流出ポート63までの排気ガス流路はパティキュレートフィルタ69を迂回するバイパス通路として作用することになる。
【0060】
一方、マフラ90の消音制御弁95は図6に実線で示される共鳴位置と破線で示される拡張位置のうちいずれか一方に保持される。消音制御弁95が共鳴位置に保持されると連通孔96が閉塞され、その結果排気ガス室93が共鳴室として作用するようになる。従って、この場合には排気ガス室93の共鳴効果によって騒音が抑制されることになる。なお、消音制御弁95が共鳴位置にあるときの排気ガスの流れが図6において実線の矢印で示されている。
【0061】
これに対し、消音制御弁95が拡張位置に保持されると連通孔96が開放され、連通孔96と小孔97間の排気管92が消音制御弁92によって閉塞される。その結果、排気管92内に流入した排気ガスは図6において破線の破線で示されるように、連通孔96を介して排気ガス室93内に流入し、次いで追加のパティキュレートフィルタ98を通過した後に、小孔97を介して排気管92内に戻る。排気ガス室93の容積は上述したように比較的大きくなっており、その結果排気ガス室93が拡張室として作用するようになる。従って、この場合には排気ガス室93の拡張作用によって騒音が抑制されることになる。
【0062】
切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持されているときには、排気ガスがパティキュレートフィルタ69内を通過し、即ちフィルタ収容室68内を通過する。上述したようにこのフィルタ収容室68の容積は比較的大きくなっており、その結果フィルタ収容室68が拡張室として作用するようになる。言い換えると、切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持されているときにはフィルタ収容室68の拡張作用によって騒音が抑制されている。
【0063】
そこで図1に示される実施例では、切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持されているときには、消音制御弁95を共鳴位置に保持し、排気ガス室93を共鳴室として作用させるようにしている。その結果、幅広い周波数域の騒音を抑制することができる。
【0064】
ところが、上述したように例えばNO触媒81内の蓄積SO量を減少させるべきときには切替弁61が弱順流位置に切り替えられ、このとき多量の排気ガスがフィルタ収容室68を迂回する。このため、フィルタ収容室68の騒音抑制作用が弱められることになる。
【0065】
そこで図1に示される実施例では、切替弁61が弱順流位置に切り替えられたときには、消音制御弁95を拡張位置に切り替えるようにしている。その結果、上述したように排気ガス室93が拡張室として作用し、騒音を抑制し続けることが可能になる。また、このときパティキュレートフィルタ69及びNO触媒81を迂回した排気ガスは追加のパティキュレートフィルタ98及び追加のNO触媒99を通過し、従って切替弁61が弱順流位置に保持されたときに大気中に排出される微粒子及びNOの量を低減することができる。
【0066】
即ち、図7に示されるように、切替弁61が例えばパティキュレートフィルタ69上の堆積微粒子量に応じて順流位置と逆流位置の間で交互に切り替えられ、このとき消音制御弁95は共鳴位置に保持される。次いで、切替弁61が弱順流位置に切り替えられると、消音制御弁95が拡張位置に切り替えられる。切替弁61が例えば順流位置に戻されると消音制御弁95も共鳴位置に戻される。
【0067】
図8は図1に示される実施例において消音制御弁制御を実行するためのルーチンを示している。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。図8を参照すると、まずステップ200では切替弁61が弱順流位置に保持されているか否かが判別される。切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持されているときにはステップ201に進み、消音制御弁95が共鳴位置に保持される。これに対し、切替弁61が弱順流位置に保持されているときにはステップ202に進み、消音制御弁95が拡張位置に保持される。
【0068】
なお、切替弁61が弱順流位置に保持されたときには、排気ガス中のNOは追加のNO触媒76,99内に蓄えられ、微粒子は追加のパティキュレートフィルタ98上に堆積する。しかしながら、切替弁61が弱順流位置に保持される時間はさほど長くなく、従って追加のNO触媒76,99内の蓄積NO量を減少させ又は追加のパティキュレートフィルタ98上の堆積微粒子量を減少させるための特別な制御は必ずしも必要ない。
【0069】
また、図1に示される実施例における切替弁61の弱順流位置はパティキュレートフィルタ69内を流通する排気ガスの量をほぼ一定にする位置であり、従って機関運転状態が変動し内燃機関から排出される排気ガスの量が変動することを考えると、この場合の弱順流位置は必ずしも一定の角度位置ではない。
【0070】
図9は本発明による別の実施例を示している。図9に示される実施例では、排気管20aの出口に触媒コンバータ22のケーシング168が接続され、このケーシング168内にNO触媒81を担持したパティキュレートフィルタ69が収容されている。ケーシング168の出口は排気管123を介しマフラ90に接続されている。
【0071】
排気管20aからバイパス管185が分岐されており、このバイパス管185の流出端は排気管123内に開口している。また、バイパス管185の流入端が開口している排気管20aの部分には切替弁161が配置されている。この切替弁161は図9に実線で示されるように、バイパス管185を閉塞してほぼ全ての排気ガスをケーシング168内に導く閉塞位置と、図9に破線で示されるように排気ガスの大部分がバイパス管185内に流入し、残りのわずかな量の排気ガスがケーシング168内に流入する開放位置との間を切替可能になっている。従って、図9に示される実施例では、切替弁161が閉塞位置にあるときにも開放位置にあるときにも、パティキュレートフィルタ69又はNO触媒81を通過する排気ガスがパティキュレートフィルタ69内又はNO触媒81内にその一端面のみを介し流入しパティキュレートフィルタ69又はNO触媒81からその他端面のみを介し流出するように排気ガスが案内されているということになる。
【0072】
ここで、図9に示される実施例では、開放位置に保持されているときの切替弁61の角度位置ないし開度は一定に保持される。
【0073】
また、バイパス管185内にはバイパス管185内を流通する排気ガスの量を検出するための流量センサ186が取り付けられる。なお、切替弁161を駆動するためのアクチュエータ及び流量センサ186は図示しない電子制御ユニットに接続されている。更に、切替弁161とケーシング168との間の排気管20a内に還元剤供給弁77が配置されている。
【0074】
通常、切替弁161は閉塞位置に保持され、マフラ90の消音制御弁95は共鳴位置に保持されている。例えばNO触媒81内のSOを還元し蓄積SO量を減少させるべきときには、切替弁161が一時的に開放位置に切り替えられ、このとき消音制御弁95が一時的に拡張位置に切り替えられる。
【0075】
ここで、上述したように開放位置に保持されているときの切替弁61の角度位置ないし開度は一定に保持される。従って、機関運転状態が変動するとバイパス管185内を流通する排気ガスの量が変動することになり、即ち拡大容積室を形成するケーシング168を迂回する排気ガスの量が変動することになる。
【0076】
一方、バイパス管185内を流通する排気ガスの量がさほど多くないときには、ケーシング168の騒音抑制作用が必ずしも弱められておらず、マフラ90の排気ガス室93を拡張室として作用させる必要はない。むしろ、このような場合には排気ガス室93を共鳴室として作用させた方が、騒音を抑制できる。
【0077】
そこで図9に示される実施例では、バイパス管185内を流通する排気ガスの量を求め、この排気ガスの量が予め定められたしきい値よりも多いときには、消音制御弁95を拡張位置に保持し、しきい値よりも少ないときには消音制御弁95を共鳴位置に保持するようにしている。このようにすると、切替弁161が開放位置に切り替えられたときに騒音抑制作用が悪化するのを更に阻止することができる。
【0078】
図10は図9に示される実施例において消音制御弁制御を実行するためのルーチンを示している。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。図10を参照すると、まずステップ210では切替弁161が開放位置に保持されているか否かが判別される。切替弁161が閉塞位置に保持されているときにはステップ211に進み、消音制御弁95が共鳴位置に保持される。これに対し、切替弁161が開放位置に保持されているときにはステップ212に進み、バイパス管185内を流通する排気ガスの量QBが予め定められたしきい値Q0よりも多いか否かが判別される。QB≦Q0のときには次いでステップ211に進み、消音制御弁95が共鳴位置に保持される。これに対し、QB>Q0のときには次いでステップ213に進み、消音制御弁95が拡張位置に保持される。
【0079】
図9に示される実施例では、バイパス管185内を流通する排気ガスの量を求めるためにバイパス管185に流量センサ186を取り付けている。しかしながら、図11に示されるように、バイパス管185内の圧力を検出するための圧力センサ187をバイパス管185に取り付け、バイパス管185内の圧力に基づきバイパス管185内を流通する排気ガスの量QBを推定することもできる。なお、圧力センサ187は図示しない電子制御ユニットに接続されている。
【0080】
これまで述べてきた実施例では、マフラ90は単一の排気ガス室93を備えている。しかしながら、マフラ90に共鳴室又は拡張室として作用する追加の排気ガス室を設けることもできる。
【0081】
図12は本発明による更に別の実施例を示している。図12に示される実施例では、排気管20a内にSO蓄積剤188が配置され、排気管23内に追加のパティキュレートフィルタ189が配置されている。なお、この実施例では図1に示される還元剤供給弁及びマフラが設けられていない。
【0082】
SO蓄積剤188は例えばアルミナを担体とし、この担体上に鉄Fe、マンガンMn、ニッケルNi、錫Snのような遷移金属及びリチウムLiから選ばれた少なくとも一つが担持されている。このSO蓄積剤188はNO触媒と同様に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中のSOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下すると蓄えているSOを放出する。ただし、SO蓄積剤188はNO触媒よりも、蓄えられているSOを容易に放出させることができる。これはSOが硫酸イオンSO 2−の形でSO蓄積剤内に存在しているか、或いは硫酸塩BaSOが生成されたとしても硫酸塩BaSOが安定しない状態でSO蓄積剤内に存在しているためであると考えられている。
【0083】
SO蓄積剤188内に流入する排気ガスの空燃比はリーンに維持されており、従って排気ガス中のSOはSO蓄積剤188内に蓄えられる。その結果、NO触媒81内にSOが流入するのを阻止することができる。
【0084】
時間の経過と共にSO蓄積剤188内の蓄積SO量は次第に増大する。図12に示される実施例では、例えばSO蓄積剤188内の蓄積SO量が許容量を越えたときにはSO蓄積剤188内に蓄えられているSOを放出させるためにSO蓄積剤188内に流入する排気ガスの平均空燃比を一時的に理論空燃比又はリッチに切り替えるようにしている。なお、図12に示される実施例では、SO蓄積剤188内に流入する排気ガスの平均空燃比を理論空燃比又はリッチにするために、燃料噴射弁6から機関膨張行程時又は排気行程時に2回目の燃料噴射が行われる。
【0085】
SO蓄積剤188から放出されたSOは排気管20aを介し切替弁61に到り、このとき切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持されていると即ち排気ガスがNO触媒81内に導かれていると、このSOがNO触媒81内に蓄えられる恐れがある。
【0086】
そこで図12に示される実施例では、SO蓄積剤188からSOを放出させるべきときには切替弁61を図13に示される全バイパス位置に一時的に切り替えるようにしている。切替弁61がこの全バイパス位置に保持されると、図13に示されるようにほぼ全ての排気ガスが流入ポート62から流出ポート63を介し直接的に排気ガス排出管64内に流出し即ちNO触媒81を迂回し、NO触媒81内に流入する排気ガスはほぼゼロになる。
【0087】
その結果、SO蓄積剤188から放出されたSOはNO触媒81を迂回し、従ってNO触媒81内に蓄えられることがない。
【0088】
一方、図12に示される実施例では、機関減速運転時に機関への燃料供給作用が一時的に停止され、このときの排気ガスの温度は比較的低くなっている。従って、このとき切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持されていると、この低温の排気ガスによってパティキュレートフィルタ69の温度が低下する恐れがある。
【0089】
そこで図12に示される実施例では、パティキュレートフィルタ69の温度が予め定められたしきい値よりも低い機関減速運転時には、切替弁61を一時的に全バイパス位置に切り替えるようにしている。その結果、低温の排気ガスがパティキュレートフィルタ69内に流入しなくなり、パティキュレートフィルタ69の温度が高く維持される。
【0090】
ところが、このように切替弁61が全バイパス位置に保持されると、このとき排気ガス中に含まれる微粒子がパティキュレートフィルタ69を迂回することになる。
【0091】
そこで図12に示される実施例では、排気管23内に追加のパティキュレートフィルタ189を配置し、切替弁61が全バイパス位置に保持されたときに微粒子が大気中に排出されないようにしている。
【0092】
追加のパティキュレートフィルタ189上の堆積微粒子量も時間の経過と共に増大する。図12に示される実施例では、例えば追加のパティキュレートフィルタ189上の堆積微粒子量が許容量を越えたときには、追加のパティキュレートフィルタ189に流入する排気ガスの空燃比をリーンに維持しつつ追加のパティキュレートフィルタ189の温度を600℃以上まで上昇し次いで600℃以上に維持する昇温制御が行われる。この昇温制御が行われると追加のパティキュレートフィルタ189上に堆積した微粒子が着火燃焼せしめられ除去される。なお、図12に示される実施例では、追加のパティキュレートフィルタ189の温度を上昇させるために、燃料噴射弁6から機関膨張行程時又は排気行程時に追加の即ち2回目の燃料噴射が行われ、追加のパティキュレートフィルタ189に流入する排気ガスの温度が上昇せしめられる。パティキュレートフィルタ69の温度も同様にして上昇される。
【0093】
この場合、切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持されていると即ち排気ガスがパティキュレートフィルタ69内に導かれていると、まずパティキュレートフィルタ69の温度が上昇され、追加のパティキュレートフィルタ189の温度を上昇させるのに時間を要することになる。
【0094】
そこで図12に示される実施例では、追加のパティキュレートフィルタ189上の堆積微粒子量を減少させるべきときにも切替弁61を全バイパス位置に一時的に切り替えるようにしている。
【0095】
このように、SO蓄積剤188からSOを放出すべきとき、機関減速運転時、追加のパティキュレートフィルタ189上の堆積微粒子量を減少させるべきときには、切替弁61が一時的に全バイパス位置に切り替えられる。
【0096】
ところが、切替弁61が全バイパス位置に切り替えられると、上述したようにフィルタ収容室68の騒音抑制作用が弱められ、騒音が増大することになる。
【0097】
しかしながら、機関負荷が低く又は機関回転数が低いときには、切替弁61を全バイパス位置に切り替えても騒音はさほど増大しない。即ち、図14に示されるように、機関運転状態が領域NS内にあるときには切替弁61を全バイパス位置に保持したときに生ずる騒音が許容値よりも小さく維持され、しかしながら機関運転状態が領域NL内になると切替弁61を全バイパス位置に保持したときに生ずる騒音が許容値を越えて増大する。
【0098】
そこで図12に示される実施例では、切替弁61を全バイパス位置に切り替えるべきとき又は保持すべきときに機関運転状態が領域NS内にあるか領域NL内にあるかを判別し、機関運転状態が領域NS内にあるときには切替弁61を全バイパス位置に切り替え又は保持し、機関運転状態が領域NS内にあるときには切替弁61を順流位置又は逆流位置に保持し又は切り替えるようにしている。
【0099】
その結果、機関運転状態が領域NL内にあるときには騒音を抑制することができ、機関運転状態が領域NS内にあるときには例えばSO蓄積剤188からSOを確実に放出することができる。なお、切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持され又は切り替えられると、燃料噴射弁6による2回目の燃料噴射が開始されず又は停止される。従って、SO蓄積剤188からのSO放出作用及び追加のパティキュレートフィルタ189の昇温制御が開始されず又は中断されることになる。なお、領域NS及び領域NLは機関負荷を表すアクセルペダルの踏み込み量L及び機関回転数Nの関数として予め実験により求められており、図14に示されるマップの形で予めROM32内に記憶されている。
【0100】
図15は図12に示される実施例において切替弁制御を実行するためのルーチンを示している。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。図15を参照すると、まずステップ220では切替弁61を全バイパス位置に切り替えるべきか又は保持すべきか否かが判別される。切替弁61を順流位置又は逆流位置に保持すべきときには次いでステップ221に進み、切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持される。一方、切替弁61を全バイパス位置に切り替えるべきとき又は保持すべきときには次いでステップ222に進み、現在の機関運転状態が領域NS内にあるか否かが判別される。現在の機関運転状態が領域NS内にあるときには次いでステップ223に進み、切替弁61が全バイパス位置に切り替えられ又は保持される。これに対し、現在の機関運転状態が領域NL内にあるときには次いでステップ221に進み、切替弁61が順流位置又は逆流位置に切り替えられ又は保持される。
【0101】
次に、図12に示される実施例の別の実施例を、図16に示されるルーチンを参照しながら説明する。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
【0102】
図16を参照すると、まずステップ230では切替弁61を全バイパス位置に切り替えるべきか又は保持すべきか否かが判別される。切替弁61を順流位置又は逆流位置に保持すべきときには次いでステップ231に進み、切替弁61が順流位置又は逆流位置に保持される。一方、切替弁61を全バイパス位置に切り替えるべきとき又は保持すべきときには次いでステップ232に進み、現在の機関運転状態が領域NS内にあるか否かが判別される。現在の機関運転状態が領域NS内にあるときには次いでステップ233に進み、切替弁61が全バイパス位置に切り替えられ又は保持される。これに対し、現在の機関運転状態が領域NL内にあるときには次いでステップ234に進み、切替弁61が弱順流位置に切り替えられ又は保持される。
【0103】
即ち、この実施例は機関運転状態が領域NL内にあるときに切替弁61が弱順流位置(図5)に切り替えられる点で図12に示される実施例と構成を異にしている。言い換えると、機関運転状態が領域NS内にあるときにはほぼ全ての排気ガスがパティキュレートフィルタ69を迂回して流通し、機関運転状態が領域NL内にあるときにはパティキュレートフィルタ69内に排気ガスの一部が流入し、パティキュレートフィルタ69を迂回する排気ガスの量が領域NS内にあるときに比べて減少している。
【0104】
このようにすると、機関運転状態が領域NL内にあるときに、フィルタ収容室68の拡張作用によって騒音を抑制しながら、パティキュレートフィルタ69内に流入する排気ガスの量を少なく維持することができる。従って、この場合には、機関運転状態が領域NL内にあるときにも、SO蓄積剤188からのSO放出作用及び追加のパティキュレートフィルタ189の昇温制御を開始し又は継続することができることになる。
【0105】
ところで、図1及び図12の実施例における順流位置及び逆流位置、並びに図9の実施例における閉塞位置を捕集位置と称し、図1の実施例における弱順流位置、図9の実施例における開放位置、及び図12の実施例における全バイパス位置をバイパス位置と称すると、切替弁を捕集位置に保持した場合には、バイパス通路が遮断されてほぼ全ての排気ガスが拡大容積室内に導かれ、切替弁をバイパス位置に保持した場合には、排気ガスの少なくとも一部がバイパス通路内に導かれるということになる。
【0106】
その上で、図1及び図9に示される実施例では、切替弁が捕集位置に保持されているときにはマフラの排気ガス室が共鳴室として作用するようにし、切替弁がバイパス位置に保持されているときにはマフラの排気ガス室が拡張室として作用するようにしているということになる。一方、図12及び図16に示される実施例では、切替弁をバイパス位置に保持したときに生ずる騒音が許容値を越えるか否かを判断し、この騒音が許容値を越えると判断されたときには図12に示される実施例では切替弁を捕集位置に保持するように切替弁の位置を制御し、図16に示される実施例ではバイパス位置に保持しつつバイパス通路内を流通する排気ガスの量が減少するように切替弁の位置を制御しているということになる。
【0107】
更に、図1及び図9に示される実施例では、例えばNO触媒81内の蓄積SO量が許容量を越えたときに切替弁が一時的にバイパス位置に切り替えられる。また、図12及び図16に示される実施例では、例えばSO蓄積剤188内の蓄積SO量が許容量を越えたとき、パティキュレートフィルタ69の温度がしきい値よりも高い機関減速運転時、又は追加のパティキュレートフィルタ189上の堆積微粒子量が許容量を越えたときに、切替弁が一時的にバイパス位置に切り替えられる。
【0108】
そうすると、一般的に言うならば、NO触媒81の状態、パティキュレートフィルタ69の状態、SO蓄積剤188の状態、追加のパティキュレートフィルタ189の状態、又は機関運転状態に応じて切替弁がバイパス位置に一時的に切り替えられるようになっているということになる。
【0109】
【発明の効果】
排気ガスが排気通路内に形成された拡大容積室をバイパスしたときに生ずる騒音を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】触媒コンバータの構造を示す図である。
【図3】切替弁が順流位置又は逆流位置にあるときの排気ガスの流れを説明するための図である。
【図4】パティキュレートフィルタの隔壁の部分拡大断面図である。
【図5】切替弁が弱順流位置にあるときの排気ガスの流れを説明するための図である。
【図6】マフラ内の排気ガスの流れを説明するための図である。
【図7】図1に示される実施例における消音制御弁の制御を説明するための図である。
【図8】図1に示される実施例における消音制御弁の制御を実行するためのフローチャートである。
【図9】本発明による別の実施例を示す図である。
【図10】図9に示される実施例における消音制御弁の制御を実行するためのフローチャートである。
【図11】本発明による更に別の実施例を示す図である。
【図12】本発明による更に別の実施例を示す図である。
【図13】切替弁が全バイパス位置にあるときの排気ガスの流れを説明するための図である。
【図14】運転領域を示す図である。
【図15】図12に示される実施例における消音制御弁の制御を実行するためのフローチャートである。
【図16】本発明による更に別の実施例における消音制御弁の制御を実行するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…機関本体
20a…排気管
22…触媒コンバータ
61,161…切替弁
64…排気ガス排出管
67…環状排気管
68…フィルタ収容室
76,99…追加のNO触媒
77…還元剤供給弁
81…NO触媒
90…マフラ
93…排気ガス室
95…消音制御弁
98,189…追加のパティキュレートフィルタ
185…バイパス管
186…流量センサ
187…圧力センサ
188…SO蓄積剤

Claims (14)

  1. リーン空燃比のもとで継続して燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に拡大容積室を形成すると共に、流入する排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタと、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量が減少するNO触媒とのうち少なくとも一方を拡大容積室内に収容し、拡大容積室を迂回して拡大容積室上流の排気通路と拡大容積室下流の排気通路とを互いに接続するバイパス通路を設け、バイパス通路を遮断してほぼ全ての排気ガスを拡大容積室内に導く捕集位置と、排気ガスの少なくとも一部をバイパス通路内に導くバイパス位置との間を切り替え可能な切替弁を具備した内燃機関の排気浄化装置において、拡大容積室下流の排気通路内に排気ガス室を備えたマフラを接続し、該マフラは、マフラ内における排気ガスの流れを切り替えることにより排気ガス室が共鳴室として作用するか又は拡張室として作用するかを切り替え可能になっており、排気ガス室が共鳴室として作用するか又は拡張室として作用するかを切替弁の位置に応じて切り替えるようにした内燃機関の排気浄化装置。
  2. 切替弁が捕集位置に保持されているときにはマフラの排気ガス室が共鳴室として作用するようにし、切替弁がバイパス位置に保持されているときにはマフラの排気ガス室が拡張室として作用するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 切替弁がバイパス位置に保持されているときにバイパス通路内を流通する排気ガスの量を求める手段を具備し、該排気ガスの量が予め定められたしきい値よりも少ないときにはマフラの排気ガス室が共鳴室として作用するようにし、該排気ガスの量が該しきい値よりも多いときにはマフラの排気ガス室が拡張室として作用するようにした請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. マフラの排気ガス室内に別のパティキュレートフィルタを配置して排気ガス室を拡張室として作用させるべきときに排気ガス室内を流通する排気ガスが該別のパティキュレートフィルタを通過するようにした請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記別のパティキュレートフィルタ上に、別のNO触媒が担持されている請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. バイパス通路の流出端が開口する部分よりも下流の排気通路とマフラ間の排気通路内に、更に別のNO触媒を配置した請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. リーン空燃比のもとで継続して燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に拡大容積室を形成すると共に、流入する排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタと、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下したときに排気ガス中に還元剤が含まれていると蓄えているNOを還元して蓄えているNOの量が減少するNO触媒とのうち少なくとも一方を拡大容積室内に収容し、拡大容積室を迂回して拡大容積室上流の排気通路と拡大容積室下流の排気通路とを互いに接続するバイパス通路を設け、バイパス通路を遮断してほぼ全ての排気ガスを拡大容積室内に導く捕集位置と、排気ガスの少なくとも一部をバイパス通路内に導くバイパス位置との間を切り替え可能な切替弁を具備した内燃機関の排気浄化装置において、切替弁をバイパス位置に保持したときに生ずる騒音が許容値を越えるか否かを判断し、該騒音が許容値を越えると判断されたときには切替弁を捕集位置に保持するか、又はバイパス位置に保持しつつバイパス通路内を流通する排気ガスの量が減少するように切替弁の位置を制御する内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記拡大容積室内に前記パティキュレートフィルタ及び前記NO触媒が共に収容されており、該パティキュレートフィルタ上に該NO触媒が担持されている請求項1又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 捕集位置に保持されている切替弁の位置が、拡大容積室内に収容されているパティキュレートフィルタ又はNO触媒の状態に応じて一時的にバイパス位置に切り替えられるようになっている請求項1又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. バイパス通路の流出端が開口する部分よりも下流の排気通路とマフラ間の排気通路内に更に別のパティキュレートフィルタが配置されており、捕集位置に保持されている切替弁が該更に別のパティキュレートフィルタの状態に応じて一時的にバイパス位置に切り替えられるようになっている請求項1又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  11. バイパス通路の流入端が開口する部分よりも上流の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のイオウ分を蓄え、流入する排気ガスの空燃比が低下すると蓄えているイオウ分を放出するイオウ分蓄積剤が配置されており、捕集位置に保持されている切替弁が該イオウ分蓄積剤の状態に応じて一時的にバイパス位置に切り替えられるようになっている請求項1又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  12. 捕集位置に保持されている切替弁が機関運転状態に応じて一時的にバイパス位置に切り替えられるようになっている請求項1又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  13. パティキュレートフィルタ又はNO触媒を通過する排気ガスがパティキュレートフィルタ内又はNO触媒内にその一端面のみを介し流入しパティキュレートフィルタ又はNO触媒からその他端面のみを介し流出するように排気ガスが案内されている請求項1又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  14. パティキュレートフィルタ又はNO触媒を通過する排気ガスがパティキュレートフィルタ内又はNO触媒内にその一端面を介し流入しパティキュレートフィルタ又はNO触媒からその他端面を介し流出するように排気ガスを案内するか、又はパティキュレートフィルタ内又はNO触媒内にその他端面を介し流入しパティキュレートフィルタ又はNO触媒からその一端面を介し流出するように排気ガスを案内するかを切り替えるための切り替え手段を具備した請求項1又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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