JP3832219B2 - ロール紙収容部を備えたプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙収容部に収容されている記録紙ロールから繰り出される記録紙に対してインクジェットヘッド等の印字ヘッドにより印字を行なうプリンタに関するものである。更に詳しくは、ロール紙収容部に対して、その前面に形成した開口部を介して記録紙ロールの交換作業を行なう形式のプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
記録紙ロールに印字を行なうプリンタとしては、プリンタ前面に記録紙ロール交換用の開閉蓋が取付けられ、この蓋を前方に倒すと、ロール紙収容部が露出するものが知られている。このようなプリンタは、例えば、JP−A 3−258575に開示されている。ここに開示されているプリンタでは、ロール紙収容部の上方位置に、下向きに印字ヘッドが配置され、これに対向させて記録紙印字位置を規定するためのプラテンローラが配置されている。ロール紙収容部に収容されている記録紙ロールから繰り出された記録紙は印字位置を通過して印字された後は、プリンタ前面における記録紙交換用の開口部の上方位置に形成されている排紙口から外部に排出される。一般には、この排紙口近傍にカッタが取付けられており、自動的に、あるいは手動により、印字後のテープ状の記録紙を切断できるようになっている。
【0003】
ロール紙収容部の開口部を封鎖している蓋は、ロック機構によって閉じ位置にロックされており、ロックを外すことにより、蓋がばね力によって前方に倒れてロール紙収容部が露出するようになっている。また、紙送り機構の構成部品であるプラテンローラが蓋の側に取付けられており、蓋を開けると、プラテンローラも移動するので、開口部を介しての記録紙ロールの交換が容易となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、蓋と一緒にプラテンローラ等の紙送り機構を構成している部品も移動させる蓋開閉機構では、蓋を閉じた状態において、紙送り機構の可動側部品が元の位置に精度良く戻らないと、紙送り不良が発生するおそれがある。また、特に、インクジェットヘッドを印字ヘッドとして用いる場合には、プラテンギャップが変動してしまい、印字品位が低下する等の弊害が発生する。
【0005】
一方、記録紙ロールを用いたプリンタは売店等の会計窓口に設置されてレシート発行用プリンタとして一般に利用されており、設置場所が狭い場合が多い。そのために、従来からかかるプリンタに対しては、小型化、コンパクト化の要望が高い。この点を考慮すると、ロール紙収容部を封鎖している蓋をその閉じ位置にロックするためのロック機構、当該ロック機構によるロックを解除するための機構を、所要スペースを多く必要とすることなくコンパクトに構成することが望ましい。
【0006】
さらには、蓋の開閉操作を簡単、かつ安全に行い得ることも常に要求されていることであり、また、記録紙ロールの交換作業を簡単に行ない得ることも常に要求されていることである。
【0007】
本発明の課題は、記録紙ロールの交換をプリンタ前面に取り付けた蓋を開けて行なうプリンタであって、記録紙ロールの交換作業を簡単に行なうことのできるプリンタを提案することにある。
【0008】
また、本発明の課題は、記録紙ロールの交換をプリンタ前面に取り付けた蓋を開けて行ない、当該蓋と共に、印字ヘッドによる印字位置を介して記録紙を搬送する紙送り機構を構成している部品の一部も移動させるプリンタであって、蓋と共に移動する部品をその動作位置に精度良く復帰させることのできるプリンタを提案することにある。
【0009】
さらに、本発明の課題は、記録紙ロールの交換をプリンタ前面に取り付けた蓋を開けて行ない、当該蓋と共に、印字ヘッドによる印字位置を介して記録紙を搬送する紙送り機構を構成している部品の一部を移動させるプリンタであって、蓋と共に移動する部品をその動作位置に精度良く復帰させることができると共に、記録紙の送りを滑りを伴うことなく確実に行なうことのできるのできるプリンタを提案することにある。
【0010】
さらにまた、本発明の課題は、記録紙ロールの交換をプリンタ前面に取り付けた蓋を開けて行なうプリンタであって、蓋をその閉じ位置にロックするロック機構および当該ロック機構によるロックを解除する機構が小型でコンパクトに構成されたプリンタを提案することにある。
【0011】
これに加えて、本発明の課題は、記録紙ロールの交換をプリンタ前面に取り付けた蓋を開けることにより行なうプリンタであって、蓋の開閉操作を簡単、かつ安全に行なうことのできるプリンタを提案することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明によるプリンタは:ロール紙収容部と;このロール紙収納部を開閉するためにプリンタ前面に取り付けた蓋と;前記ロール紙収納部に装填されている記録紙ロールから繰り出されるテープ状記録紙に印字を行なうための印字ヘッドと;前記テープ状記録紙を前記印字ヘッドの印字位置を経由して搬送する紙送り機構であって、この紙送り機構は、プリンタ本体側に取り付けられた固定側紙送り機構部と、この前記固定側紙送り機構部に係合した動作位置および当該固定側紙送り機構部から離れた待避位置に移動可能な可動側紙送り機構部とを備えており、前記動作位置では、前記固定側紙送り機構部と前記可動側紙送り機構部の間に前記記録紙が挟まれた状態が形成される紙送り機構と;前記蓋を閉じる操作に連動して、前記可動側紙送り機構部を前記動作位置に移動させ、当該蓋を開く動作に連動して、前記可動側紙送り機構部を、前記動作位置における姿勢を保持したまま、当該動作位置から前記待避位置に移動させる平行リンク機構と;を有している。
【0013】
ここで、前記平行リンク機構は、一対のスイングアームを備え、各スイングアームの下端部は前記ロール紙収容部側に回動可能に支持され、各スイングアームの上端部は前記可動側紙送り機構部にヒンジ結合された構成とすることができる。
【0014】
また、前記紙送り機構としては、前記固定側紙送り機構部が、前記印字ヘッドに対して記録紙搬送方向の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1のローラおよび第2のローラを備え、前記可動側紙送り機構部が、前記動作位置にあるときに、前記第1のローラに当接する第3のローラと、前記第2のローラに当接する第4のローラとを備え、前記第1および第3のローラの間および前記第2および第4のローラの間を通って前記記録紙が搬送される構成とすることができる。
【0015】
この場合、前記固定側紙送り機構部を、前記第1および第2のローラの一方を駆動するモータと、このモータの駆動力を前記可動側紙送り機構部に伝達するための駆動歯車とを備えた構成とすることができる。また、前記可動側紙送り機構部を、前記動作位置にあるときに前記駆動歯車にかみ合う従動歯車を備えた構成とし、当該従動歯車に伝達された前記モータの駆動力によって、前記第3および第4のローラのうちの一方を駆動すればよい。
【0016】
典型的には、前記モータによって前記第1および第4のローラが駆動される構成を採用できる。この場合には、前記可動側紙送り機構部は、前記動作位置において、前記第3のローラを前記第1のローラに押し付けるばねを備えていることが望ましい。
【0017】
また、前記第2のローラを、当該第2のローラおよび前記第4のローラの間を搬送される記録紙に対して、微小な接触部分をもって押圧可能な形状とし、前記第4のローラの回転に伴って従動回転するように構成することが望ましい。
【0018】
さらに、印字ヘッドがインクジェットヘッドの場合等においては、前記可動側紙送り機構部を、前記第3および第4のローラを回転自在に支持しているローラ支持部材と、このローラ支持部材に取り付けられていると共に前記第3および第4のローラの間に配置されたプラテン板とを備えた構成とし、このローラ支持部材に前記一対のスイングアームの一端をヒンジ結合することが望ましい。
【0019】
次に、本発明のプリンタは:ロール紙収容部と;このロール紙収納部を開閉するためにプリンタ前面に取り付けた蓋と;前記ロール紙収納部に装填されている記録紙ロールから繰り出されるテープ状記録紙に印字を行なうための印字ヘッドと;前記テープ状記録紙を前記印字ヘッドの印字位置を経由して搬送する紙送り機構であって、この紙送り機構は、プリンタ本体側に取り付けられた固定側紙送り機構部と、この前記固定側紙送り機構部に係合した動作位置および当該固定側紙送り機構部から離れた待避位置に移動可能な可動側紙送り機構部とを備えており、前記動作位置では、前記固定側紙送り機構部と前記可動側紙送り機構部の間に前記記録紙が挟まれた状態が形成される紙送り機構と;前記蓋を閉じる操作に連動して、前記可動側紙送り機構部を前記動作位置に移動させ、当該蓋を開く動作に連動して、前記可動側紙送り機構部を、前記動作位置における姿勢を保持したまま、当該動作位置から前記待避位置に移動させる平行リンク機構と;前記可動側紙送り機構部に対して上下方向に回動可能に取り付けられた操作レバーと;当該可動側紙送り機構部を前記動作位置にロックするためのロック機構とを有しており、前記操作レバーを回動すると、前記ロック機構による前記可動側紙送り機構部のロックが解除されることを特徴としている。
【0020】
ここで、前記紙送り機構によって排出される印字済みの記録紙の排出をスムースに行なうためには、前記操作レバーは前記可動側紙送り機構部からプリンタ本体の前方に突出しているガイドテーブルを備えていることが望ましい。前記可動側紙送り機構部が前記動作位置にあるときに、当該可動側紙送り機構部および前記固定側紙送り機構部の間を通って外部に排出される記録紙が、当該ガイドテーブルによって案内される。
【0021】
また、前記ロック機構を、前記操作レバーと一体となって上下に回動可能なフックと、このフックが下側から係合可能なプリンタ本体側に形成されたフック受けと、前記フックを前記フック受けに対して係合する方向に付勢しているばねとを備えた構成とすることができる。
【0022】
さらに、前記蓋の開閉に連動して、前記操作レバーを前記可動側紙送り機構部に対して上下方向に回動させる操作レバー回動手段を有していることが望ましい。この場合、前記操作レバー回動手段は、当該前記操作レバーの回動中心からプリンタ本体前方の位置において当該操作レバーに形成した係合部と、前記平行リンク機構に形成した被係合部とを備え、前記蓋を開く操作に連動して、前記係合部が前記被係合部に係合して、前記操作レバーを、その前方側部分が上方に移動するように、前記回動中心を中心として押し上げる構成とすることができる。この構成によれば、前記蓋を開けた状態、すなわち、倒した状態において、そこに取り付けられている前記操作レバーの前方側部分が上方に向いている。従って、開いた状態にある蓋を締める操作は、この操作レバーを簡単に掴ことができるので、簡単になる。
【0023】
前記操作レバー回動手段としては、当該前記操作レバーの回動中心からプリンタ本体前方の位置において当該操作レバーに形成した係合部と、前記平行リンク機構に形成した被係合部とを備えており、前記蓋を閉じる操作に連動して、前記係合部が前記被係合部に係合して、前記操作レバーを、その後方側部分が下方に移動するように、前記回動中心を中心として回動させ、前記可動側紙送り機構部が前記動作位置に到ると、前記係合部と前記被係合部との係合が外れるように構成したものを採用することができる。
【0024】
この構成によれば、前記操作レバーの回動運動を利用して、前記ロック機構による蓋のロック状態を形成できるので、蓋を閉じ位置にロックする操作が簡単になる。
【0025】
ここで、好適な実施形態では、前記紙送り機構における印字後の記録紙排出側の部分には、記録紙切断用のカッタが備わっている。カッタは可動刃と固定刃から構成することができ、可動刃を前記固定側紙送り機構部に設け、固定刃を前記可動側紙送り機構部に設けることができる。この場合、前記操作レバーは、前記可動側紙送り機構部が前記待避位置にあるときに、前記固定刃が露出状態になり、操作者の指などを傷付けることが無いように、前記固定刃の前方を覆い隠す保護カバーを備えていることが望ましい。
【0026】
また、好適な実施形態では、前記ロール紙収容部に収容されている記録紙ロールから繰り出された記録紙を前記紙送り機構部に案内するための可動ガイドを有し、この可動ガイドは、前記可動側紙送り機構部に取付けられていると共に、前記操作レバーと連動して移動することが望ましい。
【0027】
好ましくは、前記可動ガイドは、前記操作レバーの回動中心を中心として、当該操作レバーと一体となって回動するように構成される。
【0028】
この構成によれば、前記可動側紙送り機構が前記動作位置にあるときには、記録紙が滑り等が発生することなく確実に前記紙送り機構によって搬送される方向から、記録紙を当該紙送り機構に導くように、前記可動ガイドを移動させることができる。また、前記可動側紙送り機構が前記待避位置に移動する際には、当該可動ガイドが前記固定側紙送り機構部の構成部品に当たることの無いように、前記可動ガイドを移動させることができる。
【0029】
ここで、好適な実施形態では、前記固定側紙送り機構部は、前記印字ヘッドに対して記録紙搬送方向の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1のローラおよび第2のローラを備えた構成とすることができる。また、前記可動側紙送り機構部は、前記動作位置にあるときに、前記第1のローラに当接する第3のローラと、前記第2のローラに当接する第4のローラとを備えた構成とすることができる。この場合、前記第1および第3のローラの間および前記第2および第4のローラの間を通って前記記録紙が搬送される。
【0030】
かかる紙送り機構を備えている場合には、前記可動側紙送り機構部が前記動作位置にあるときに、前記第1および第3のローラの当接位置に対して、前記第1のローラの側に位置するように前記可動ガイドを押しているばねを有していることが望ましい。このようにすれば、前記可動ガイドによって前記第1および第3のローラの間に案内される記録紙は、当該第1のローラに対する巻き付き角が大きくなる。したがって、当該第1のローラを駆動ローラとすれば、滑り等が発生することなく、記録紙が確実に印字位置に向けて搬送される。
【0031】
次に、前記蓋が閉じているか否かを検出するためには、前記可動ガイドの位置を検出するガイド検出器を配置すればよい。また、ロール紙収容部から繰り出された記録紙が可動ガイドを介して引き出されているか否かを検出するためには、前記可動側紙送り機構部が前記動作位置にあるときに、前記可動ガイド上に記録紙があるか否かを検出する記録紙検出器を配置すればよい。
【0032】
次に、本発明のプリンタは:ロール紙収容部と;このロール紙収納部を開閉するためにプリンタ前面に取り付けた蓋と;前記ロール紙収納部に装填されている記録紙ロールから繰り出されるテープ状記録紙に印字を行なうための印字ヘッドと;前記テープ状記録紙を前記印字ヘッドの印字位置を経由して搬送する紙送り機構であって、この紙送り機構は、プリンタ本体側に取り付けられた固定側紙送り機構部と、この前記固定側紙送り機構部に係合した動作位置および当該固定側紙送り機構部から離れた待避位置に移動可能な可動側紙送り機構部とを備えており、前記動作位置では、前記固定側紙送り機構部と前記可動側紙送り機構部の間に前記記録紙が挟まれた状態が形成される紙送り機構と;前記蓋を閉じる操作に連動して、前記可動側紙送り機構部を前記動作位置に移動させ、当該蓋を開く動作に連動して、前記可動側紙送り機構部を、前記動作位置における姿勢を保持したまま、当該動作位置から前記待避位置に移動させる平行リンク機構とを有し、前記ロール紙収容部は、前記記録紙ロールを支持するロールホルダを備えており、このロールホルダの少なくとも一部は、その下端部を中心として前方に回動可能なホルダ可動部であり、前記蓋を開く操作に連動して、前記ホルダ可動部が前方に回動することを特徴としている。
【0033】
ここで、前記ロールホルダは、底壁部分と、前記蓋に対峙している前壁部分と、後壁部分と、左右の側壁部分とを備えた構成とすることができる。この場合には、前記ホルダ可動部は、少なくとも前記前壁部分を含む構成とすればよい。
【0034】
また、本発明のプリンタは:ロール紙収容部と;このロール紙収納部を開閉するためにプリンタ前面に取り付けた蓋と;前記ロール紙収納部に装填されている記録紙ロールから繰り出されるテープ状記録紙に印字を行なうための印字ヘッドと;前記テープ状記録紙を前記印字ヘッドの印字位置を経由して搬送する紙送り機構であって、この紙送り機構は、プリンタ本体側に取り付けられた固定側紙送り機構部と、この前記固定側紙送り機構部に係合した動作位置および当該固定側紙送り機構部から離れた待避位置に移動可能な可動側紙送り機構部とを備えており、前記動作位置では、前記固定側紙送り機構部と前記可動側紙送り機構部の間に前記記録紙が挟まれた状態が形成される紙送り機構と;前記蓋を閉じる操作に連動して、前記可動側紙送り機構部を前記動作位置に移動させ、当該蓋を開く動作に連動して、前記可動側紙送り機構部を、前記動作位置における姿勢を保持したまま、当該動作位置から前記待避位置に移動させる平行リンク機構とを有し、前記蓋の下端部は、前記ロール紙収容部側に対して回動可能に支持されており、更に、前記蓋を前記平行リンク機構に対して常に押し付けているばねを有していることを特徴としている。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したインクジェット式のロール紙プリンタの一実施例を説明する。
【0036】
(プリンタ外観構成)
図1は本例のロール紙プリンタの外観形状を示す前側斜視図であり、図2はそのロール紙収容部を開けた状態を示す前側斜視図である。これらの図に示すように、本例のロール紙プリンタ1は外装ケース2を有し、この外装ケース2は全体として直方体形状をしており、そのプリンタ前面における右側部分が前方に台形状にせり出している。このせり出し部分の上面部分には操作部3が形成されており、この上面部分に続く前方に傾斜した部分がインクカートリッジを装着あるいは交換するための開閉蓋4となっている。
【0037】
また、外装ケース2のプリンタ前面には、記録紙ロールの装填あるいは交換用の開閉蓋5が取り付けられており、この蓋5の直上には、印字後の記録紙が排出される排出口6が形成されている。この排出口6からは、蓋5を開閉操作するための操作レバー7が前方に向けてほぼ水平に突き出ている。操作レバー7は、その左端部分が操作用摘み8となっており、その右側部分は、排出口6から排出される印字後の記録紙を水平に案内する排出テーブル9とされている。
【0038】
本例の蓋5は、その下端部を中心として、図1に示す起立した閉じ位置5Aと、図2に示すようにほぼ水平に倒れた全開位置5Bの間を回動可能となっている。蓋5を図2に示すように全開にすると、プリンタ外装ケース2の内部に構成されている記録紙ロール10を収容するロール紙収容部11が露出する。この状態で、記録紙ロール10の装填あるいは交換が行われる。
【0039】
(内部構成)
図3はロール紙プリンタ1の内部構造を示す前側斜視図であり、外装ケース2と操作レバー7の操作用摘み8および排出テーブル9を取り去った状態で示してある。また、図4は同様の状態のロール紙プリンタ1の背面側斜視図であり、図5は同様の状態のロール紙プリンタ1の平面図である。さらに、図6は、図3に示す状態のロール紙プリンタ1における排出口6の上側に位置する構成部品を省略して示す部分斜視図であり、図7は図6に示す状態から蓋5を半開きにした場合の部分斜視図である。
【0040】
これらの図を参照して説明すると、本例のロール紙プリンタ1は、本体フレーム1Aの下端部分に構成したロール紙収容部11の上方位置に、ロール紙収容部11に収容されている記録紙ロール10から繰り出された記録紙10aを搬送する後述の紙搬送機構が組み込まれており、当該紙搬送機構によって排出口6に向けて搬送される記録紙10aの上面に、下向きに配置されたインクジェットヘッド13によって印字が行われる。インクジェットヘッド13は、プリンタ幅方向に配置された主ガイド軸14および副ガイド軸15に沿って往復移動するキャリッジ16に搭載されている。キャリッジ16は、プリンタ幅方向に架け渡したタイミングベルト17に連結されており、当該タイミングベルト17はキャリッジモータ18によって駆動される。
【0041】
キャリッジ16には圧力ダンバ19が搭載されており、カートリッジホルダ20に着脱可能に装着されたインクカートリッジ21から不図示のインクチューブおよび当該圧力ダンバ19を介して、インクがインクジェットヘッド13に供給されるようになっている。また、インクジェットヘッド13の往復移動範囲内において、その印字領域を外れた位置、本例では、カートリッジホルダ側の端部位置にはヘッドメンテナンス用のヘッドキャップ22が配置されており、公知の動作によって、当該位置にインクジェットヘッド13を移動させて、そのメンテナンスを行なうように構成されている。
【0042】
次に、図4から良く分かるように、キャリッジモータ18の直下には紙送りモータ23が配置されており、このモータ出力軸23aは、3個の歯車からなる減速歯車列24を介して、後述の紙送り機構の構成部品である紙送りローラ25に連結されている。紙送りモータ23の駆動力によって紙送りローラ25が回転して、ロール紙収容部11に収容されている記録紙ロール10から繰り出された記録紙10aは当該紙送りローラ25によってインクジェットヘッド13による印字位置を通過して印字されながら、排出口6から外部に排出される。この排出口6の直上位置には、当該記録紙10aを自動切断するためのオートカッタ26が配置されており、当該オートカッタ26によって印字後の記録紙10aが所定の長さに自動切断される。
【0043】
(蓋の開閉機構)
図8は、本例のロール紙プリンタ1における蓋5の開閉に関与する部分を取出して示す斜視図である。図9はその右側側面図であり、図10はその部分側面図であり、図11はその左側側面図である。図12はロール紙プリンタ1の蓋5のロックが外れた状態を示す右側側面図であり、図13は本例のロール紙プリンタ1の蓋5を図7に示す場合と同様に半開きの状態にした場合の右側側面図である。また、図14は蓋5を全開位置5Bにした状態の右側側面図であり、図15はその状態におけるロール紙装填部を示す部分斜視図である。
【0044】
まず、図8ないし図12を主に参照して説明すると、ロール紙収容部11を開閉する蓋5は、外装ケース2のプリンタ前面部分の一部を構成しており、この蓋5は、その下端部裏面に取り付けた左右のブラケット5aが、本体フレーム1Aに取り付けた左右のピン31を中心として前後に回転可能に支持されている。
【0045】
本例のロール紙プリンタ1において、蓋5を開閉するための機構の全体構成および動作は次のようになっている。まず、蓋5は、後述するように、4節リンク機構を構成している左右二組の平行リンク機構と一体となって開閉する。また、平行リンク機構の上端には紙送り機構の可動側紙送り機構部が支持されており、当該可動側紙送り機構部には前述の操作レバー7が取り付けられている。この操作レバー7を操作することにより、ロック機構によるロックが解除される。また、ロックが解除された後に操作レバー7を手前に引くと、平行リンク機構によって可動側紙送り機構部が同一姿勢を保持したまま前方に移動し、それに伴って蓋5が開く。
【0046】
(紙送り機構)
図8ないし図12に示すように、紙送り機構32は、搬送される記録紙10aの上側に位置している固定側紙送り機構34と、記録紙10aの下側に位置している可動側紙送り機構35とを備えている。固定側紙送り機構34は、紙送りモータ23から駆動力が伝達される紙送りローラ25(第1のローラ)と、排紙側従動ローラ36(第2のローラ)とを備えている。これらのローラはほぼ同一高さ位置でプリンタ幅方向に向けて水平となるように本体フレーム1Aに架け渡されている。紙送りローラ25は、インクジェットヘッド13に対して記録紙搬送方向の上流側、すなわち、プリンタ後側に配置され、従動ローラ36はインクジェットヘッド13に対して記録紙搬送方向の下流側であるプリンタ前側に配置されている。
【0047】
可動側紙送り機構35は、紙送りローラ25に対して下側からばね力によって押し付けられている従動ローラ37(第3のローラ)と、同じく上記の従動ローラ36に対して下側から当接している排紙側駆動ローラ38(第4のローラ)とを備えている。また、可動側紙送り機構35は、ローラ37、38の間に水平に配置されている上面を備えたプラテン部材39と、記録紙搬送方向の上流側に配置されている従動ローラ37の後方側に配置されている可動ガイド41とを備えている。
【0048】
プラテン部材39の水平な上面はインクジェットヘッド13のインクノズル面に一定のギャップで対峙しており、当該インクジェットヘッド13の印字位置40を規定している。可動ガイド41は、ロール紙収容部11の記録紙ロール10から繰り出された記録紙10aを、紙送りローラ25および従動ローラ37のニップ部に導くためのガイドである。
【0049】
排紙側駆動ローラ38は、可動側紙送り機構部35に回転自在の状態で取り付けられている歯車42、43、44からなる歯車列に連結されている(図7参照)。また、歯車44(従動歯車)は、蓋5が閉じている状態においては、固定側紙送り機構部34の紙送りローラ25の端部に形成した駆動歯車45に噛み合っている(図11参照)。従って、紙送りモータ23の駆動力によって回転駆動する。
【0050】
また、歯車42ないし44による減速比が調整され、排紙側駆動ローラ38の回転速度は僅かに紙送りローラ25の回転速度よりも高くなるように設定されている。これにより印字位置40を通過する記録紙10aに僅かの張力を与えるこができるので、インクジェットヘッド13と記録紙10aの記録面の間隔を適切な寸法に設定できる。
【0051】
さらに、排紙側従動ローラ36は、その回転支軸36bに対して一定間隔で複数枚の円盤ローラが同軸状態に取り付けた構成とされ、各円盤ローラ36aの外周部分が先鋭形状とされている。また、本例では回転支軸36bがコイルばねから形成されている。従って、微小なばね力によって、各円盤ローラ36aの外周面が微小接触面積で記録紙10aの印字面に接触する。
【0052】
印字後の記録紙10aは、その印字面にローラ36が接触するが、記録面と円盤ローラ36aとの接触面積は微小であり、また、僅かの接触圧で接触しているので、印字直後のインクが当該ローラ36によって擦られて、印字品位が低下したり、記録面がインクで汚れる等の弊害を回避できる。
【0053】
なお、本例では、第、4ローラを駆動ローラとし、第2、3ローラを従動ローラとしているが、可動側紙送り機構部が動作位置にあるときに互いに接する第1、3ローラのうち一方を駆動ローラとし、他方を従動ローラにすればよい。同様に、第1、4ローラのうち一方を従動ローラとし、第2、3ローラを駆動ローラとしてもよい。
【0054】
(平行リンク機構)
図8、図9ないし図11に示すように、可動側紙送り機構部35のローラ37、38はプラテン部材39に取付けられており、プラテン部材39は、左右二組の平行リンク機構50L、50Rの上端部に支持されている。
【0055】
一方の平行リンク機構50Rは、上下方向に延びる前後一対のスイングアーム53R、54Rを備えている。これらの上端部55R、56Rは、プラテン部材39に対してプリンタ幅方向に水平に架け渡した同一高さ位置にある前後一対の平行な支軸51、52の右側端部に対して、前後方向に回転自在の状態でヒンジ結合されている。同様に、これらのスイングアーム53R、54Rの下端部57R、58Rも、本体フレーム1Aに取り付けた同一高さ位置にある前後一対の支軸59R、60Rに対して、前後方向に回転自在の状態でヒンジ結合されている。
【0056】
このように、可動側紙送り機構部35のプラテン部材39と、支軸51、52、59R、60Rと、一対のスイングアーム53R、54Rによって4節の平行リンク機構50Rが構成されている。他方の平行リンク機構50Lも同一構造であり、プラテン部材39と、支軸51、52、59L、60Lと、一対のスイングアーム53L,54Lによって4節の平行リンク機構50Lが構成されている。これらの平行リンク機構50R、50Lによって支持されているプラテン部材39を手前に引くと、当該プラテン部材39はその姿勢を保持したまま前方および下方に移動する。
【0057】
なお、プラテン部材39のプリンタ前端側の部位にオートカッタ26の構成部品である可動刃26aおよび固定刃26bのうちの、固定刃26bが取り付けられている。可動刃26は本体フレーム1Aの側に固定されている。
【0058】
(操作レバー、ロック機構)
次に、図8ないし図12を参照して、操作レバー7および、可動側紙送り機構部35(蓋5)をロックするためのロック機構を説明する。図10から分かるように、操作レバー7は、操作用摘み8および排出テーブル9が一体形成されているレバー本体71と、このレバー本体71が取り付けられているレバー支持部材72と、このレバー支持部材72におけるプリンタ後端側の両端に形成されているロック用のフック73L、73Rを備えている。レバー支持部材72は、水平に延びるレバー本体支持板分72aと、ここからプリンタ後方側に向けて下方に折れ曲がってカッタ固定刃26bの前方から直下まで延びている固定刃カバー板部分72bと、これに連続してプリンタ後方に向けて僅かに上方に傾斜した状態で延びている連結板部分72cとを備えている。また、この連結板部分72cの後端部分が上方に折れ曲がって、前述の可動ガイド41が一体形成されている。
【0059】
連結板部分72cのプリンタ幅方向の両端部分は上側に直角に折り曲げられたブラケット72d(L)、72d(R)となっており、これらのブラケット72d(L)、72d(R)をプリンタ後方側に延長させた部分にフック73L、73Rが形成されている。両側のブラケット72d(L)、72d(R)の前後方向中程の位置には、フラテン部材39を回転自在の状態で貫通して延びている支軸52の両端部が、同じく回転自在の状態で貫通している。
【0060】
この構成の操作レバー7は、その回動中心である支軸52よりもプリンタ前方側の両端位置において、下端が蓋5に取り付けられた一対のコイルばね74R、74Lによって常に斜め下方に引っ張られている。操作レバー7の後端に位置しているフック73L、73Rの係合爪73aは、このコイルばね74R、74Lのばね力によって、本体フレーム1Aに形成した左右一対のフック係合溝75L、75Rにおけるプリンタ後方側の面に対して、下側から掛止されている(図6、7参照)。ばね力に逆らって操作レバー7のレバー本体71を矢印aで示すように上方に押し上げると、フック73L、73Rのフック係合爪73aをフック係合溝75から外すことができる。図12には、フック73Rが外れた直後の状態を示してある。
【0061】
逆に、図12に示す状態にある操作レバー7をプリンタ後方側に押し込むと、その操作に連動して、フック73Rのフック係合爪73aがばね力に逆らって支軸52を中心として下方に移動してフック係合溝75Rの下端面を乗り越えてフック係合溝75Rに下側から嵌まり込み、ロック状態に移行する。
【0062】
このように、フック73L、73Rと、フック係合溝75L、75Rと、コイルばね74L、74Rとによって、可動側紙送り機構35をその動作位置35Aにロックするためのロック機構が構成されている。
【0063】
また、左右一対のコイルばね74L、74Rによって、ロール紙収容部11を封鎖している蓋5は、常にその上端部分が前側のスイングアーム53R、53Lに押し付けられている。従って、蓋5は、スイングアーム53R、53Lと一体となって前後に回動する。すなわち、当該スイングアーム53R、53Lによって支持されいている可動側紙送り機構35を動作位置35Aに移動させると、蓋5も連動して、その閉じ位置5Aに移動する。逆に、蓋5を全開位置5Bとなるように開けるためには、操作レバー7を操作してロックを外した後に、当該操作レバー7を手前に引けばよい。
【0064】
(可動ガイドの動作)
ここで、操作レバー7のレバー支持部材72の後端部分には可動ガイド41が一体形成されているので、操作レバー7が支軸52を中心として回動すると、当該可動ガイド41も支軸52を中心として上下に移動する。図16ないし図18を主に参照して、この可動ガイド41の動作を説明する。
【0065】
図16に示すように、蓋5が閉じ位置5Aにある状態、すなわち、可動側紙送り機構部35が動作位置35Aにある状態では、前述のように、紙送りローラ25に対して直下から従動ローラ37が当接している。これらのローラの接点に引いた接線Hはほぼ水平であり、蓋5を開く場合における可動側紙送り機構部35の移動方向(矢印xの方向)とほぼ一致している。可動ガイド41の上端部分には、ローラ25、37のニップ部に向けて湾曲した湾曲ガイド面41aが形成されており、当該湾曲ガイド面41aの最も高い位置はローラ25、37のニップ部よりも高い位置にある。換言すると、接線Hよりも駆動側の紙送りローラ25の側に接近した位置にある。
【0066】
この結果、当該可動ガイド41のガイド面41aによってローラニップ部に導かれる記録紙10aは、紙送りローラ25の側から斜めにローラ25、37のニップ部に導かれる。よって、ローラニップ部に対して同一高さ位置から記録紙が導入される場合に比べて、紙送りローラ25に対する記録紙10aの巻き掛け角Θを大きくとることができる。これにより、記録紙10aの搬送を、滑りのない状態で行なうことが可能になる。
【0067】
図17は、蓋5を開けるために、操作レバー7を持ち上げてロック機構によるロックを解除した時の状態を示してある。操作レバー7を持ち上げると、支軸52よりも後側に位置している可動ガイド41は下方に移動する。フック73L、73Rの係合が丁度外れた状態における可動ガイド41のガイド面41aの最も高い位置は、紙送りローラ25および従動ローラ37のニップ部よりも低い位置となるように設定されている。
【0068】
この結果、ロック解除後に、操作レバー7を手前に引いて蓋5を開ける際には、可動ガイド41が固定側紙送り機構部34の紙送りローラ25よりも下側に位置している。よって、図18に示すように、可動側紙送り機構部35がほぼ水平に手前側に移動しても、可動ガイド41が紙送りローラ25に当たることがない。なお、図18に示す可動ガイド41は、図12に示す状態における場合である。
【0069】
(操作レバー回動機構)
ここで、本例では操作レバー7をその操作に連動して回動させる2つの操作レバー回動機構が備わっている。まず、一つ目の操作レバー回動機構について説明する。スイングアーム53R、53Lにおける上端部分の前側には、回転位置に応じて操作レバー7を下側から押し上げ可能な操作補助部77R、77L(係合部)が形成されている。すなわち、図12に示すように、この操作補助部77R、77Lは、支軸59Rを中心として一点鎖線Bで示す軌跡を描く。これに対して、操作レバー7の固定刃カバー板部分72bの下端の角部分72eは4節の平行リンク機構50R、50Lに支持されて移動するので、一点鎖線Cで示すように、軌跡Bよりも小さな曲率半径の軌跡を描く。
【0070】
本例では、蓋5がその閉じ位置5A(図9、図11に示す状態)の手前まで立ち上がった図12に示す回転位置においてこれらの軌跡B、Cが交差し、この後は、操作補助部77R、77Lが下側から操作レバー7の角部分72eを下側から押し上げるようになっている。操作レバー7は、支軸52の前側が押し上げられるので、その後側に形成されているフック73が下方に移動しながら、図9、図11に示す閉じ位置に向けて移動する。閉じ位置に到る直前で、操作補助部77R、77Lが操作レバー7の角部分72eから外れるので、操作レバー7は、コイルばね74L、74Rのばね力によって前側が下方に移動する。
【0071】
このように、操作レバー7のフック73L、73Rは、図12において実線で示す位置73Aから想像線で示す位置73Bを経て、想像線で示すロック位置73Cに到る。ばね力に逆らってフック73L、73Rを位置73Bに移動させるための操作力は、スイングアーム53R、53Lの操作補助部77R、77Lが操作レバー角部分72eを押し上げる力によって軽減される。従って、本例によれば、蓋5を閉じ位置5Aにロックさせるための操作力が小さくてよいので、蓋5を開閉するための操作性を改善できる。
【0072】
次に、本例の操作レバー7は、蓋5を開くための操作時にも、その前側部分が上方に回動するように構成されている。このためにそなわっている2つ目の操作レバー回動機構は、操作レバー7の左右のブラケット72d(L)、72d(R)に形成された係合突起72f(L)、72f(R)と、前側の左右のスイングアーム50L、50Rにおける上端部分の後側端面の一部に形成されている被係合部としての当接面78L、78Rとから構成されている。
【0073】
これらの係合突起および当接面は、次のように動作するように、形成位置が設定されている。すなわち、スイングアーム53L、53Rをプリンタ前方に所定角度だけ倒すと、操作レバー7の係合突起72f(L)、72f(R)がスイングアーム53L、53Rの当接面78L、78Rに当たる。更に、スイングアーム53L、53Rをプリンタ前方に倒していくと、当接面78L、78Rによって係合突起72f(L)、72f(R)が相対的に上方に押し上げられる。係合突起72f(L)、72f(R)が押し上げられると、当該突起72f(L)、72f(R)が形成されている操作レバー7は、支軸52を中心として、その前側部分が上方に回動する。
【0074】
従って、蓋5を全開にした状態では、操作レバー7は斜め上方を向いているので、その先端部分の下側には十分な広さの隙間ができる。よって、蓋5を閉じる際には、操作レバー7の先端部分の下に指等を簡単に差し込み、当該操作レバー7を持ち上げることができる。よって、蓋5を閉める作業を操作性良く行うことができる。
【0075】
(可動ガイド検出機構、記録紙検出機構)
次に、本例のプリンタ1では、ロール紙収容部11の蓋5が封鎖されて、可動側紙送り機構部35がその動作位置に位置決めされているか否かを検出するために、可動ガイド41を検出するマイクロスイッチを備えている。また、記録紙10aが固定側紙送り機構部34および可動側紙送り機構部35の間を通って排出口6の側に引き出されているか否かを検出するためのマイクロスイッチを備えている。
【0076】
図6、図7、図11、図16ないし図18を参照して説明すると、本体フレーム1Aには、マイクロスイッチ81、82と、それらの検出素子であるスイングレバー83、84が取付けられている。スイングレバー83、84は、ねじりばね等の付勢部材(図示せず)によって、常に下方に付勢されている。可動側紙送り機構部35が動作位置にある状態では、図6に示すように、スイングレバー83が可動ガイド41のガイド面41aに押し付けられた状態が形成される。図7に示すように、可動側紙送り機構部35が移動すると、スイングレバー83はばね力によってそのスイング下限位置まで回動した姿勢となる。このスイングレバー83の位置に応じてマイクロスイッチ81がオンオフして、可動側紙送り機構部35が動作位置にあるか否か、換言すると、蓋5が閉じ位置にあるか否かが検出される。
【0077】
一方、可動ガイド41はその幅方向の中央部分にスリット41bが形成されており、マイクロスイッチ82のスイングレバー84は、このスリット41bに嵌まり込む方向にコイルばね等の付勢部材(図示せず)によって常に付勢されており、スリット41bに差し込まれた状態がスイングレバー84のスイング下限位置とされている。
【0078】
従って、可動側紙送り機構部35が動作位置にあるときに、その可動ガイド41のガイド面41aに沿って記録紙10aが引き出されていない場合には、スイングレバー84がスリット41bに嵌まり込むので、記録紙無し状態が検出される。
【0079】
なお、図16から分かるように、これらのスイングレバー83、84は、可動ガイド41のガイド面41aから記録紙10aが浮き上がらないように押さえ付ける紙押さえとしても機能する。
【0080】
(ロール紙収容部)
次に、ロール紙収納部11の構造を説明する。図15、19に示すように、ロール紙収容部11は、上側から記録紙ロール10を落とし込み可能な形状をしており、ロール紙ホルダ111とロール紙ガイド112から構成されている。ロール紙ホルダ111は、前壁部分113と右側壁部分114と後壁部分115と底壁部分116から形成されている。ロール紙ガイド112は、左側壁部分117と後壁部分118と底壁部分119から形成されている。
【0081】
ロール紙ホルダ111の底側部分には、プリンタ幅方向に向けて水平に支軸120が回転自在の状態で貫通しており、この支軸120は、本体フレーム1Aの底板部分1Bによって支持されている。また、ロール紙ホルダ111の右側壁部分114における前方側位置には、横方に突出した係合突起121が形成されている。右側平行リンク機構50Rを構成している後側のスイングアーム54Rが前方に倒れると、当該スイングアーム54の前側端面54aが当該係合突起121に当るようになっている。
【0082】
従って、スイングアーム54を前側に倒した状態、すなわち、蓋5を全開状態にすると、ロール紙ホルダ111も支軸120を中心として前方に回動して倒れ、その上側開口部分が斜め前方を向いた状態が形成される。よって、当該ロール紙ホルダ111に対しては、斜め上方側から記録紙ロール10を落とし込むことができるので、真上から記録紙ロール10を落とし込む場合に比べて、記録紙ロールの装填作業が楽になる。
【0083】
一方、支軸120はロール紙ガイド112の底部分も貫通して延びており、当該ロール紙カイド112は支軸120に沿ってプリンタ幅方向に移動可能である。すなわち、図19に示す矢印の方向に移動させることができ、これにより、当該ロール紙ホルダの左側壁部分117と、ロール紙ホルダの右側壁部分114の間隔を変更可能である。このように、本例では、記録紙ロール10の幅に応じてロール紙収容部11の幅を変更できる。
【0084】
なお、ロール紙ガイド112には、記録紙ロール10が残り少なくなったことを検出するための検出レバー122が取り付けられている。
【0085】
なお、本例のロールホルダでは、ホルダ収容部では、底壁部分と、前壁部分と、後壁部分と、側壁部の一方とを、蓋を開く動作に連動して前方に回動するホルダ可動部としてあるが、少なくとも前壁部分が、蓋を開く動作に連動して前方に回動するようにすればよい。
【0086】
(蓋5の開閉動作)
以上のように構成した本例のロール紙プリンタ1における蓋5の開閉動作を以下にまとめて説明する。
【0087】
まず、蓋5がその閉じ位置5Aにある場合は、図9、10、11に示すように、コイルばね74L、74Rのばね力によって、操作レバー7のフック73L、73Rが本体ケース1Aに形成されているフック係合溝75L、75Rに掛止されている。換言すると、蓋5はロック状態にある。
【0088】
蓋5を開ける場合には、操作レバー7を、コイルばね74L、74Rのばね力に逆らって、指等で上方に押し上げる。これにより、操作レバー7は、支軸52を中心として回転して、フック73L、73Rが下方に下がり、係合溝75L、75Rから外れ、ロックが解除される(図12参照)。このように、本例では、ロック解除のための機構が簡素化されているので、ロール紙プリンタの小型、コンパクト化に有利である。
【0089】
ロック解除により、フック73L、73Rと共に、可動ガイド41も下方に移動して、固定側紙送り機構部34の紙送りローラ25に接触しない状態になる。
【0090】
ロックを解除した後は、操作レバー7を、その前端部分を持ってプリンタ前方に引っ張れば、4節の平行リンク機構50L、50Rの作用により、プラテン部材39がその水平姿勢を保持したまま前方にせり出す。
【0091】
蓋5はスイングアーム53R、53Lに対してねじりばね74L、74Rによって常に押し付けられているので、当該スイングアーム53L、53Rに連動して、その下端部5aの支軸31を中心として前方に倒れる。
【0092】
このように、操作レバー7をプリンタ前方に引くことにより、蓋5を開けることができる。また、蓋5が前方に倒れると、ロール紙収容部11のロール紙ホルダ111の係合突起121に対して、後側から、右側平行リンク機構50Rのスイングアーム54Rの前側端面54aが当たる。これ以後は、ロール紙ホルダ111も支軸120を中心として前方に倒れる。
【0093】
図13に示す半開きの状態を超えて、更に蓋5を開くと、操作レバー7に形成されている係合突起72f(L)、72f(R)が、前側の左右のスイングアーム53L、53Rに形成されている当接面78L、78Rに当たる。この状態が形成された後に、更に蓋5を開けると、操作レバー7は、当接面78L、78Rによって上方に押されながら前方にせり出す。この結果、操作レバー7はその前端側が上方に向くように、支軸52を中心として徐々に回転する。
【0094】
図2、図14、図15に示すように蓋5を完全に開けた状態では、ロール紙収容部11が全開状態になると共に、操作レバー7のテーブル本体71が、上方に傾斜した状態になる。また、ロール紙ホルダ111が前方に倒れた状態になる。従って、記録紙ロール10の装填あるいは交換を、斜め上方から簡単に行なうことができる。
【0095】
ここで、蓋5の全開状態では、前側のスイングアーム53L、53Rの端部分および、ここに押し付けられている蓋5の上端部分は、前方に向いた状態になる。これらは異なる回転中心を有しているので、これら双方の部材がリンク部材などによって連結されている場合には、前方に倒れると、これらの上端部分の隙間が徐々に広くなる。しかしながら、本例では、蓋5はスイングアーム53L、53Rに連結されておらず、コイルばね74L、74Rのばね力によって押し付けている。よって、これらの部材が回転に伴って相対移動しても、これらの部材の上端部分の隙間が広がることはない。このために、かかる隙間に指などを挟み込み、蓋5を閉じる際に指を傷付けてしまう等とった弊害を防止できる。
【0096】
また、本例では、プラテン部材39に、ローラ37、38、およびオートカッタの固定刃26bが取付けられており、これらからなる可動側紙送り機構部35が、本体ケース1Aの側に取り付けられている固定側紙送り機構部34から離れる。よって、可動側紙送り機構部35の上に記録紙ロール10から引き出した記録紙を配置し、この状態で蓋5を閉めると、自動的に、記録紙が印字可能な状態に配置される。よって、記録紙ロールの装填作業を極めて簡単に行うことができる。
【0097】
さらに、ロール紙ホルダ111も前側に倒れるので、記録紙ロール10をロール紙収容部11に装填する作業を、従来のように、ロール紙収容部の前壁部分113を乗り越えて記録紙ロール10を上側からロール紙ホルダ111に落とし込む場合に比べて、簡単に行なうことができる。
【0098】
このように、本例では、記録紙ロールの装填あるいは交換時に、ロール紙収容部11の実質的な開口面積を広くすることができるので、記録紙ロールの装填作業を操作性良く簡単に行うことができる。換言すると、ロール紙収容部の開口部分を広くしなくても、蓋5を開けた状態でのロール紙収容部11の実質的な開口を広くできるので、記録紙ロールの装填作業の操作性を損なうことなく、ロール紙収容部開口を小さくすることが可能である。このことは、プリンタの小型、コンパクト化に極めて有利である。
【0099】
更にまた、本例では、蓋5を開けた状態では、操作レバー7のカッタ固定刃カバー板部分72bが上方に移動している。この結果、カッタ固定刃26bが当該カッタ固定刃カバー板部分72bによって覆われている。よって、ロール紙収容部11に対して前側から指等を入れてもカッタ固定刃26bに触れることがないので、ロール紙交換作業等を安全に行うことができる。
【0100】
次に、記録紙ロール10を装填した後に、蓋5をを閉じる操作においては、その操作レバー7が斜め上方を向いているので、その先端部分の下側には十分な広さの隙間ができている。よって、指等を当該隙間に入れて、操作レバー7を持ち上げる作業、すなわち、蓋5を閉める作業を操作性良く行うことができる。
【0101】
操作レバー7を操作して、蓋5を完全に閉じる手間の状態(図12の状態)まで断ち上げると、前述したように、前側のスイングアーム53L、53Rに形成されている操作補助部77L、77Rが操作レバー7の角部分72eに当り下側から押し上げる。この結果、操作レバー7のフック73L、73Rは下方に押し下げられながら後方に移動することになる。よって、フック73L、73Rを、本体ケース1A側の係合溝75L、75Rの下面を乗り超えさせるために必要な操作力が小さくて済む。
【0102】
蓋5を図9、10、11に示すように閉じ位置まで移動すると、操作補助部77L、77Rが操作レバー7の角部分72eから外れるので、操作レバー7はばね力によってフック73L、73Rの側が上方に移動してロック状態が形成される。この結果、蓋5が閉じ位置にロックされる。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプリンタでは、ロール紙収容部の蓋を開くと、それに伴って平行リンク機構によって支持されている可動側紙送り機構部もロール紙収容部の上方位置からプリンタ手前側に移動する。従って、蓋を開いた状態では、ロール紙収容部に記録紙ロールを装填するためのスペースを広くとることができる。
【0104】
また、蓋を閉じる際には、平行リンク機構によって支持されている可動側紙送り機構部がその姿勢を保持したまま固定側紙送り機構部に接近するので、それらの間に記録紙が挟まれた印字可能状態を自動的に形成することができる。さらに、平行リンク機構によって可動側紙送り機構部を支持しているので、可動側紙送り機構部を固定側の印字ヘッドに対して常に適切な位置に精度良く位置決めすることができる。
【0105】
さらに、本発明では、可動側紙送り機構部に対して上下に回動可能な状態で取付けた操作レバーを操作することにより、可動側紙送り機構のロックを解除して蓋を開けることができるように構成されているので、蓋をその閉じ位置にロックするロック機構および当該ロック機構によるロックを解除する機構を小型でコンパクトに構成することができる。
【0106】
さらにまた、操作レバーを、その操作に伴って可動側紙送り機構部に対して上下に回動させるように構成してあり、開いた状態の蓋を閉じる際には、操作レバーの前端部分が上方に向いているので、指などによって操作レバーを摘む作業を簡単に行なうことができる。また、蓋を閉じ位置にロックする際には、操作レバーの回動によって、ロック機構によるロック状態を小さな操作力で簡単に形成できる。
【0107】
これに加えて、本発明では、ロール紙収容部を形成しているロールホルダの一部が蓋を開ける操作に連動して前方に回動するので、蓋を開けた状態においてロールホルダへの記録紙ロールの装填作業、交換作業を簡単に行なうことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るロール紙プリンタの外観形状を示す前側斜視図である。
【図2】図1のロール紙プリンタのロール紙収容部を開けた状態を示す前側斜視図である。
【図3】図1のロール紙プリンタの内部構造を示す前側斜視図であり、外装ケースと操作レバーの操作用摘みおよび排出テーブルを取り去った状態で示してある。
【図4】図3と同様の状態でのロール紙プリンタの背面側斜視図である。
【図5】図3同様の状態でのロール紙プリンタの平面図である。
【図6】図3に示す状態でもロール紙プリンタにおける排出口の上側に位置する構成部品を省略して示す部分斜視図である。
【図7】図6に示す状態から蓋を半開きにした場合の部分斜視図である。
【図8】図1のロール紙プリンタにおける蓋の開閉に関与する部分を取出して示す斜視図である。
【図9】図8に示す部分の右側側面図である。
【図10】図9の部分側面図である。
【図11】図8に示す部分の左側側面図である。
【図12】図8に示す状態のロール紙プリンタにおける蓋のロックが外れた直後の状態を示す右側側面図である。
【図13】ロール紙プリンタの蓋を図7に示す場合と同様に半開きの状態にした場合の右側側面図である。
【図14】ロール紙プリンタの蓋を全開位置にした状態の右側側面図である。
【図15】図14の状態におけるロール紙装填部を示す部分斜視図である。
【図16】操作レバーに形成されている可動ガイドの動作を示す説明図である。
【図17】操作レバーに形成されている可動ガイドの動作を示す説明図である。
【図18】操作レバーに形成されている可動ガイドの動作を示す説明図である。
【図19】ロール紙収容部の構成を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 ロール紙プリンタ
1A 本体フレーム
2 外装ケース
3 操作部
4 カートリッジの開閉蓋
5 蓋
5a ブラケット
5A 閉じ位置
5B 全開位置
6 排出口
7 操作レバー
8 操作用摘み
9 排出ドテーブル
10 記録紙ロール
10a 記録紙
11 ロール紙収容部
13 インクジェットヘッド
14 主ガイド軸
15 副ガイド軸
16 キャリッジ
17 タイミングベルト
18 キャリッジモータ
19 圧力ダンバ
20 カートリッジホルダ
21 インクカートリッジ
22 ヘッドキャップ
23 紙送りモータ
24 減速歯車列
25 紙送りローラ(第1のローラ)
26 オートカッタ
26a 可動刃
26b 固定刃
31 ピン(蓋5の回転中心)
32 紙送り機構
34 固定側紙送り機構部
35 可動側紙送り機構部
35A 動作位置
35B 待避位置
36 排紙側従動ローラ(第2のローラ)
36a 円盤ローラ
36b コイルばねからなるローラ支軸
37 従動ローラ(第3のローラ)
38 排紙側駆動ローラ(第4のローラ)
39 プラテン部材
40 印字位置
41 可動ガイド
41a ガイド面
42、43 歯車
44 歯車(従動歯車)
45 駆動歯車
50L、50R 平行リンク機構
51、52 支軸
53L、53L スイングアーム
54L、54R スイングアーム
55R、56R、55L、56L スイングアームの上端部
57R、57L、58R、58L スイングアームの下端部
59R、60R、59L、60L 支軸
71 レバー本体
72 レバー支持部材
72a レバー本体支持板部分
72b 固定刃カバー板部分
72c 連結板部分
72d(L)、72d(R) ブラケット
74L、74R コイルばね
75L、75R フック係合溝
73L,73R ロック用のフック
77L、77R 操作補助部
72e 操作レバーの角部分
72f(L)、72f(R) 係合突起
78L、78R 当接面
81、82 マイクロスイッチ
83、84 スイングレバー(検出素子)
111 ロール紙ホルダ
112 ロール紙ガイド
113 前壁部分
114 右側壁部分
115 後壁部分
116 底壁部分
117 左側壁部分
118 後壁部分
119 底壁部分
120 支軸
121 係合突起
54a スイングアームの前側端面
122 検出レバー

Claims (21)

  1. ロール紙収容部と、
    このロール紙収納部を開閉するためにプリンタ前面に取り付けた蓋と、
    前記ロール紙収納部に装填されている記録紙ロールから繰り出されるテープ状記録紙に印字を行なうための印字ヘッドと、
    前記テープ状記録紙を前記印字ヘッドの印字位置を経由して搬送する紙送り機構であって、この紙送り機構は、プリンタ本体側に取り付けられた固定側紙送り機構部と、この前記固定側紙送り機構部に係合した動作位置および当該固定側紙送り機構部から離れた待避位置に移動可能な可動側紙送り機構部とを備えており、前記動作位置では、前記固定側紙送り機構部と前記可動側紙送り機構部の間に前記記録紙が挟まれた状態が形成されている紙送り機構と、
    前記蓋を閉じる操作に連動して、前記可動側紙送り機構部を前記動作位置に移動させ、当該蓋を開く動作に連動して、前記可動側紙送り機構部を、前記動作位置における姿勢を保持したまま、当該動作位置から前記待避位置に移動させる平行リンク機構と、
    を有しているプリンタ。
  2. 請求項1において、
    前記平行リンク機構は一対のスイングアームを備えており、
    各スイングアームの下端部は前記ロール紙収容部側に回動可能に支持され、各スイングアームの上端部は前記可動側紙送り機構部にヒンジ結合されているプリンタ。
  3. 請求項1において、
    前記固定側紙送り機構部は、前記印字ヘッドに対して記録紙搬送方向の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1のローラおよび第2のローラを備えており、
    前記可動側紙送り機構部は、前記動作位置にあるときに、前記第1のローラに当接する第3のローラと、前記第2のローラに当接する第4のローラとを備えており、
    前記第1および第3のローラの間および前記第2および第4のローラの間を通って前記記録紙が搬送されることを特徴とするプリンタ。
  4. 請求項3において、
    前記固定側紙送り機構部は、更に、前記第1および第2のローラの一方を駆動するモータと、このモータの駆動力を前記可動側紙送り機構部に伝達するための駆動歯車とを備えており、
    前記可動側紙送り機構部は、更に、前記動作位置にあるときに、前記駆動歯車にかみ合う従動歯車を備えており、当該従動歯車に伝達された前記モータの駆動力によって、前記第3および第4のローラのうちの一方が駆動されることを特徴とするプリンタ。
  5. 請求項4において、
    前記モータによって前記第1および第4のローラが駆動され、
    前記可動側紙送り機構部は、前記動作位置において、前記第3のローラを前記第1のローラに押し付けるばねを備えていることを特徴とするプリンタ。
  6. 請求項5において、
    前記第2のローラを、当該第2のローラおよび前記第4のローラの間を搬送される記録紙に対して、微小な接触部分をもって押圧可能な形状とし、前記第4のローラの回転に伴って従動回転するように構成されていることを特徴とするプリンタ。
  7. 請求項6において、
    前記可動側紙送り機構部は、前記第3および第4のローラを回転自在に支持しているローラ支持部材と、このローラ支持部材に取り付けられていると共に前記第3および第4のローラの間に配置されたプラテン板とを備えており、
    このローラ支持部材に前記一対のスイングアームの一端がヒンジ結合されていることを特徴とするプリンタ。
  8. 請求項1において、更に、
    前記可動側紙送り機構部に対して上下方向に回動可能に取り付けられた操作レバーと、当該可動側紙送り機構部を前記動作位置にロックするためのロック機構とを有し、
    前記操作レバーを回動すると、前記ロック機構による前記可動側紙送り機構部のロックが解除されることを特徴とするプリンタ。
  9. 請求項8において、
    前記操作レバーは前記可動側紙送り機構部からプリンタ本体の前方に突出しているガイドテーブルを備えており、
    前記可動側紙送り機構部が前記動作位置にあるときに、当該可動側紙送り機構部および前記固定側紙送り機構部の間を通って外部に排出される記録紙が、当該ガイドテーブルによって案内されることを特徴とするプリンタ。
  10. 請求項8において、
    前記ロック機構は、前記操作レバーと一体となって上下に回動可能なフックと、このフックが下側から係合可能なプリンタ本体側に形成されたフック受けと、前記フックを前記フック受けに対して係合する方向に付勢しているばねとを備えていることを特徴とするプリンタ。
  11. 請求項8において、
    前記蓋の開閉に連動して、前記操作レバーを前記可動側紙送り機構部に対して上下方向に回動させる操作レバー回動手段を有していることを特徴とするプリンタ。
  12. 請求項11において、
    前記操作レバー回動手段は、当該前記操作レバーの回動中心からプリンタ本体前方の位置において当該操作レバーに形成した係合部と、前記平行リンク機構に形成した被係合部とを備えており、
    前記蓋を開く操作に連動して、前記係合部が前記被係合部に係合して、前記操作レバーを、その前方側部分が上方に移動するように、前記回動中心を中心として押し上げることを特徴とするプリンタ。
  13. 請求項11において、
    前記操作レバー回動手段は、当該前記操作レバーの回動中心からプリンタ本体前方の位置において当該操作レバーに形成した係合部と、前記平行リンク機構に形成した被係合部とを備えており、
    前記蓋を閉じる操作に連動して、前記係合部が前記被係合部に係合して、前記操作レバーを、その後方側部分が下方に移動するように、前記回動中心を中心として回動させ、前記可動側紙送り機構部が前記動作位置に到ると、前記係合部と前記被係合部との係合が外れることを特徴とするプリンタ。
  14. 請求項8において、更に、
    前記固定側紙送り機構部に設けられた可動刃と、前記可動側紙送り機構部に設けられた固定刃とから構成される記録紙切断用のカッタを有しており、
    前記操作レバーは、前記可動側紙送り機構部が前記待避位置にあるときに、前記固定刃の前方を覆い隠す保護カバーを備えていることを特徴とするプリンタ。
  15. 請求項8において、更に、
    前記ロール紙収容部に収容されている記録紙ロールから繰り出された記録紙を前記紙送り機構部に案内するための可動ガイドを有しており、
    この可動ガイドは、前記可動側紙送り機構部に取付けられていると共に、前記操作レバーと連動して移動することを特徴とするプリンタ。
  16. 請求項15において、
    前記可動ガイドは、前記操作レバーの回動中心を中心として、当該操作レバーと一体となって回動することを特徴とするプリンタ。
  17. 請求項15において、
    前記固定側紙送り機構部は、前記印字ヘッドに対して記録紙搬送方向の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1のローラおよび第2のローラを備えており、
    前記可動側紙送り機構部は、前記動作位置にあるときに、前記第1のローラに当接する第3のローラと、前記第2のローラに当接する第4のローラとを備えており、
    前記第1および第3のローラの間および前記第2および第4のローラの間を通って前記記録紙が搬送されるようになっており、
    更に、前記可動側紙送り機構部が前記動作位置にあるときに、前記第1および第3のローラの当接位置に対して、前記第1のローラの側に位置するように前記可動ガイドを押しているばねを有していることを特徴とするプリンタ。
  18. 請求項15ないし17のうちのいずれかの項において、更に、
    前記可動ガイドの位置を検出するガイド検出器と、前記可動側紙送り機構部が前記動作位置にあるときに、前記可動ガイド上に記録紙があるか否かを検出する記録紙検出器とを有していることを特徴とするプリンタ。
  19. 請求項1において、
    前記ロール紙収容部は、前記記録紙ロールを支持するロールホルダを備えており、
    このロールホルダの少なくとも一部は、その下端部を中心として前方に回動可能なホルダ可動部であり、
    前記蓋を開く操作に連動して、前記ホルダ可動部が前方に回動することを特徴とするプリンタ。
  20. 請求項19において、
    前記ロールホルダは、底壁部分と、前記蓋に対峙している前壁部分と、後壁部分と、左右の側壁部分とを備えており、
    前記ホルダ可動部は、少なくとも前記前壁部分を含むことを特徴とするプリンタ。
  21. 請求項1において、
    前記蓋の下端部は、前記ロール紙収容部側に対して回動可能に支持されており、
    更に、前記蓋を前記平行リンク機構に対して常に押し付けているばねを有していることを特徴とするプリンタ。
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