JP3830448B2 - 自動変速機用歯車変速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力部、遊星歯車組、摩擦要素および出力部を有して構成し、遊星歯車組によりエンジンからの回転を減速および増速すると共に、摩擦要素を適宜締結・解放することにより複数の変速段を得ることのできる自動変速機用歯車変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動変速機用歯車変速装置は、サンギヤと、ピニオン(プラネタリピニオン)と、ピニオンを支持するキャリアおよびリングギヤからなる遊星歯車機構と、複数の摩擦要素とから構成され、複数の摩擦要素を適宜締結・解放することにより選択された変速段を達成している。ところで、上記の遊星歯車機構の内、二つのサンギヤと、該二つのサンギヤの各々と噛み合うピニオンと、前記2つのサンギヤの間に配置され、かつ、回転を入力または出力するセンターメンバおよびピニオンシャフトを支持するサイドメンバを有するキャリアと、ピニオンと噛み合う一つのリングギヤとを有する、いわゆるダブルサンギヤ型遊星歯車組を用いたものがある(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平2-245564号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この自動変速機用歯車変速装置のダブルサンギヤ型遊星歯車組においては、前記センターメンバを二つのキャリアプレート(ブリッジ)の間の中央に配置し、二つのサンギヤのピニオンとの噛み合い幅である歯幅を等しくする構成を取っているため、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の寸法が大型化し、これに伴って自動変速機自体が大型化するという問題が生じる。
【0005】
すなわち、これらダブルサンギヤ型遊星歯車組においては、二つのサンギヤそれぞれが伝達するトルクの大きさは異なるにもかかわらず同一の歯幅としているため、遊星歯車組が大型化し、これに伴って自動変速機自体が大型化するのである。
【0006】
本発明は、ダブルサンギヤ型遊星歯車組を用いた自動変速機用歯車変速装置において、この遊星歯車組の二つのサンギヤに加わるトルクに応じた歯幅を設定して、遊星歯車組を大型化すること無く上記の問題点を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
これらの目的のため、本発明による自動変速機用歯車変速装置は、請求項1に記載の如く、
動力源からの動力が入力される入力部と、
変速後の動力を出力する出力部と、
該入出力部間に多数の動力伝達経路を提供可能とする複数の遊星歯車組と、
該複数の遊星歯車組が前記動力伝達経路の内一つを選択して対応変速比で前記入力部からの動力を変速し、前記出力部へ出力し得るようになすための選択的に断接可能な複数の摩擦要素とを具え、
前記複数の摩擦要素の締結・解放の組み合わせにより少なくとも2速の変速段を選択可能とした自動変速機用歯車変速装置において、
前記複数の遊星歯車組の内一つの遊星歯車組を、
少なくとも第一の変速段で該遊星歯車組での動力の伝達に関与する一方側のサンギヤと、
前記第一の変速段よりも高速段である第二の変速段で該遊星歯車組での動力の伝達に関与する、前記一方側のサンギヤと同一軸線上に配置した他方側のサンギヤと、
該二つのサンギヤのそれぞれと噛み合う共通のピニオンと、
前記二つのサンギヤの間に配置した、該遊星歯車組外からの動力を入力する、または該遊星歯車組外へ動力を出力するセンターメンバと、前記ピニオンを回転可能に支持するピニオンシャフトと、該ピニオンシャフトを前記一方側のサンギヤに近い側の端部で支持する第一のキャリアプレートおよび、前記他方側のサンギヤに近い側の端部で支持する第二のキャリアプレートとを有するキャリアと、
前記ピニオンと噛み合うリングギヤと、を具えるダブルサンギヤ型遊星歯車組とし、
前記他方側のサンギヤの歯幅を前記一方側のサンギヤの歯幅よりも狭く設定し、
前記第二のキャリアプレートと前記センターメンバとの間の軸線方向の間隔を、前記第一のキャリアプレートと前記センターメンバの間の軸線方向の間隔よりも狭くしたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の効果】
本発明による自動変速機用歯車変速装置は、第一の変速段よりも高速段の変速段で動力伝達に関与する他方側のサンギヤの、ピニオンと噛み合う歯幅を、第1の変速段で動力伝達に関与する一方側のサンギヤのピニオンと噛み合う歯幅よりも狭く設定し、これら二つのサンギア間に配置するセンターメンバを中央から一方側へ偏らせて、第1のキャリアプレートとセンターメンバとの間の幅を、第2のキャリアプレートと前記センターメンバとの間の幅よりも小さくすることにより、各サンギヤはそれぞれ伝達するトルクに適合したピニオンの噛み合い幅である歯幅となり、かつセンターメンバと各キャリアプレートとの間隔もこれにあわせて適切な間隔となるので、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の大型化と、それによる自動変速機自体の大型化を効果的に抑制することができる。
【0009】
本発明による自動変速機用歯車変速装置の好適な実施形態においては、請求項2〜4および請求項6,7に記載の如く、クラッチ、ブレーキ、遊星歯車組を配置した場合には、第4サンギヤの第3ピニオンとの噛み合い幅である歯幅を、第3サンギヤの第3ピニオンとの噛み合い幅である歯幅よりも狭くしたほうが良い。これにより、各サンギヤはそれぞれ伝達するトルクに適合したピニオンの噛み合い幅である歯幅となり、かつセンターメンバと各キャリアプレートとの間隔もこれに合わせて適切な間隔となるので、第3遊星歯車組のダブルサンギヤ型遊星歯車組の大型化を抑制することができて、少なくとも前進6速・後退1速を備える小型の自動変速機を提供することができる。
【0010】
本発明による自動変速機用歯車変速装置の好適な実施形態においては、請求項5に記載の如く、クラッチ、ブレーキ、遊星歯車組を配置した場合には、第4サンギヤの第2ピニオンとの噛み合い幅である歯幅を、第2サンギヤの第2ピニオンとの噛み合い幅である歯幅よりも狭くしたほうが良い。これにより、各サンギヤはそれぞれ伝達するトルクに適合したピニオンの噛み合い幅である歯幅となり、かつセンターメンバと各キャリアプレートとの間隔もこれにあわせて適切な間隔となるので、第2遊星歯車組のダブルサンギヤ型遊星歯車組の大型化を抑制することができて、少なくとも前進6速・後退1速を備える小型の自動変速機を提供することができる。
【0011】
本発明による自動変速機用歯車変速装置の好適な実施形態においては、請求項8〜10および請求項12〜14に記載の如く、クラッチ、ブレーキ、遊星歯車組を配置した場合には、第4サンギヤの第3ピニオンとの噛み合い幅である歯幅を、第3サンギヤの第3ピニオンとの噛み合い幅である歯幅よりも狭くしたほうが良い。これにより、各サンギヤはそれぞれ伝達するトルクに適合したピニオンの噛み合い幅である歯幅となり、かつセンターメンバと各キャリアプレートとの間隔もこれにあわせて適切な間隔となるので、第3遊星歯車組のダブルサンギヤ型遊星歯車組の大型化を抑制することができて、少なくとも前進7速・後退1速を備える小型の自動変速機を提供することができる。
【0012】
本発明による自動変速機用歯車変速装置の好適な実施形態においては、請求項11に記載の如く、クラッチ、ブレーキ、遊星歯車組を配置した場合には、第4サンギヤの第2ピニオンとの噛み合い幅である歯幅を、第2サンギヤの第2ピニオンとの噛み合い幅である歯幅よりも狭くしたほうが良い。これにより、各サンギヤはそれぞれ伝達するトルクに適合したピニオンの噛み合い幅である歯幅となり、かつセンタプレートと各キャリアプレートとの間隔もこれにあわせて適切な間隔となるので、第2遊星歯車組のダブルサンギヤ型遊星歯車組の大型化を抑制することができて、少なくとも前進6速・後退1速を備える小型の自動変速機を提供することができる。
【0013】
また本発明による自動変速機用歯車変速装置の好適な実施形態においては、請求項15に記載の如く、前記動力源からの動力回転を前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組の前記センターメンバから入力することとしても良い。かかる形態とした場合、センターメンバから遊星歯車組へ入力されるトルクが減速用遊星歯車組を介して増幅されたものではないため、センターメンバの肉厚を薄くすることができる。それによって二つのサンギヤの間の寸法(軸線方向長さ)を短縮することも可能となり、ダブルサンギヤ型遊星歯車組をより小型化することができるようになる。
【0014】
さらに本発明による自動変速機用歯車変速装置の好適な実施形態においては、請求項16に記載の如く、前記増速用遊星歯車組から出力される増速回転を前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組の前記センターメンバから入力することとしても良い。かかる形態とした場合も、センターメンバから遊星歯車組へ入力されるトルクが増速用遊星歯車組を介することにより減少したものとなるため、センターメンバの肉厚を薄くすることができる。それによって二つのサンギヤの間の寸法(軸線方向長さ)を短縮することも可能となり、ダブルサンギヤ型遊星歯車組をより小型化することができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,2および15に記載の発明に対応するものである。図において、G1は第1遊星歯車組、G2は第2遊星歯車組、G3は第3遊星歯車組、M1は第1連結メンバ、M2は第2連結メンバ、C1は第1クラッチ、C2は第2クラッチ、C3は第3クラッチ、B1は第1ブレーキ、B2は第2ブレーキ、Inputは入力部(入力軸1)、Outputは出力部(出力歯車2)である。
【0017】
この自動変速機用歯車変速装置(減速シングルピニオンタイプという)は、図1の左端部(入力部Inputに近い端部)より順次、シングルピニオン型遊星歯車組で構成した減速装置としての第1遊星歯車組G1、シングルピニオン型の第2遊星歯車組G2、ダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組G3を同軸に配置し、第1遊星歯車組G1により減速用遊星歯車組を構成し、第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3により変速用遊星歯車組を構成する。
【0018】
第1遊星歯車組G1は、第1サンギヤS1(第2減速遊星歯車メンバ)と、第1リングギヤR1(第1減速遊星歯車メンバ)と、これらギヤS1,R1に噛み合う第1ピニオンP1を回転自在に支持する第1キャリアPC1とを有するシングルピニオン型遊星歯車組(減速用遊星歯車組)とする。また第2遊星歯車組G2は、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、これらギヤS2,R2に噛み合う第2ピニオンP2を回転自在に支持する第2キャリアPC2とを有するシングルピニオン型遊星歯車組とする。
【0019】
第3遊星歯車組G3は、入力部Inputに近い側における第3サンギヤS3(一方側のサンギヤ)および入力部Inputから遠い側における第4サンギヤS4(他方側のサンギヤ)と、これらサンギヤS3,S4の各々に噛み合う共通な第3ピニオンP3と、この第3ピニオンP3を回転自在に支持するサイドメンバSM1,SM2を有する第3キャリアPC3と、第3ピニオンP3に噛み合う1個の第3リングギヤR3とを有するダブルサンギヤ型遊星歯車組とする。ここで第3サンギヤS3および第4サンギヤS4は同軸に配置するが、歯数を必ずしも同じにする必要はない。また第3キャリアPC3には、これと結合してサンギヤS3,S4の間から径方向内方へ延在するセンターメンバCMと、第3キャリアPC3から径方向外方へ延在するアウターメンバOMとを設け、アウターメンバOMを実際には後で詳述する特異な配置とする。なおセンターメンバCMは、第3キャリアPC3のサイドメンバSM2と一体であり、且つ、第3ピニオンP3の配列ピッチ円上にあって隣り合う第3ピニオンP3間に存在する空間を貫通するよう、またサンギヤS3,S4の間から径方向内方へ延在するよう配置する。
【0020】
入力部Inputは入力軸1で構成し、この入力軸1を第1リングギヤR1に結合すると共に、動力源としての図示しないエンジンに同じく図示していないトルクコンバータを経て結合し、エンジン回転が入力軸1から第1リングギヤR1に入力されるようにする。出力部Outputは出力歯車2で構成し、これを、第2キャリアPC2および第3リングギヤR3の結合に供されてこれらの結合体を成す第2連結メンバM2に同軸に結合し、出力歯車2からの変速機出力回転を、図示しないファイナルギヤ組およびディファレンシャルギヤ装置を介して車両の駆動輪に伝達することとしている。なお第1連結メンバM1は、第2サンギヤS2と第3サンギヤS3とを一体的に結合する連結メンバで、これらサンギヤの結合体を構成する。
【0021】
減速用遊星歯車組G1における第1サンギヤS1は、変速機ケース3に結合して常時固定とし、第1キャリアPC1は第1クラッチC1により第2リングギヤR2に適宜結合可能とするほか、第2クラッチC2により第2サンギヤS2に適宜結合可能とする。第3キャリアPC3のセンターメンバCMは、第3クラッチC3により入力軸1に適宜結合し得るようにする。ダブルサンギヤ型遊星歯車組G3における第3キャリアPC3のアウターメンバOMは、第1ブレーキB1により適宜変速機ケース3に結合可能にして第3キャリアPC3を適宜固定可能とし、第4サンギヤS4は、第2ブレーキB2により適宜変速機ケース3に結合可能にして第4サンギヤS4を適宜固定可能とする。以上の構成により、エンジンからの動力回転は入力軸1から減速遊星歯車組G1の第1リングギヤR1へ入力され、減速された回転が第1ピニオンP1から第1クラッチC1または第2クラッチC2を介して変速用遊星歯車組へ出力される、あるいは入力軸1から第3クラッチC3を介して直接変速用遊星歯車組へ入力されることとなる。
【0022】
上記の構成とした歯車変速装置は、クラッチC1,C2,C3およびブレーキB1,B2を図2に示す組み合わせにより締結(○印で示す)させたり、開放(無印)させることにより、対応する変速段(前進第1速〜第6速、および後退)を選択することができ、これらクラッチおよびブレーキには、当該変速用の締結論理を実現する変速制御用のコントロールバルブボディー(図示せず)を接続する。変速制御用のコントロールバルブボディーとしては、油圧制御タイプ、電子制御タイプ、およびこれらを組み合わせた併用式のものが採用される。
【0023】
以下に、上記歯車変速装置の変速作用を図2〜図6に基づいて説明する。図2は、上記した歯車変速装置における変速要素の締結論理を示し、図3は、該歯車変速装置における回転メンバの変速段ごとの回転状態を示す共線図、図4〜図6は該歯車変速装置の各変速段でのトルク伝達経路を示す説明図である。図3において、最も太い線は第1遊星歯車組G1の共線図、次に太い線は第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3よりなる変速用遊星歯車組の共線図である。図4〜図6においては、クラッチ・ブレーキ・メンバのトルク伝達経路を太線で示し、トルク伝達を行うギヤにハッチングを付して示した。
【0024】
(第1速)
前進第1速は図2に示すように、第1クラッチC1と第1ブレーキB1の締結により得られる。この第1速では、第2遊星歯車組G2において、第1クラッチC1の締結により、第1遊星歯車組G1からの減速回転が第2リングギヤR2に入力される。一方、第3遊星歯車組G3においては、第1ブレーキB1の締結により、第3キャリアPC3がケースに固定されるため、第3リングギヤR3からの出力回転に対し、第3サンギヤS3の回転は、回転方向が逆方向の減速回転となる。そして、この第3サンギヤS3の回転は、第1連結メンバM1を介し、第2遊星歯車組G2の第2サンギヤS2に伝達される。
【0025】
よって、第2遊星歯車組G2においては、第2リングギヤR2から正方向の減速回転が入力され、第2サンギヤS2から逆方向の減速回転が入力されることになり、第2リングギヤR2からの減速回転をさらに減速した回転が、第2キャリアPC2から第2連結メンバM2を経由して出力歯車2へ出力される。すなわち第1速は、図3の共線図に示すように、第1遊星歯車組G1からの減速回転を第2リングギヤR2への入力回転とする第1クラッチC1の締結点と、第3キャリアPC3の回転を停止する第1ブレーキB1の締結点とを結ぶ線にて規定され、入力軸1から入力された回転を減速して出力歯車2から出力する。
【0026】
この第1速でのトルク伝達経路は、図4(a)に示す通りであり、太線で示す第1クラッチC1、第1ブレーキB1および各メンバと、ハッチングで示す第1遊星歯車組G1、第2遊星歯車組G2、および第3遊星歯車組G3(第4サンギヤS4を除く)にトルクが作用することになる。つまり第1速では、第1遊星歯車組G1と、第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3とがトルク伝達に関与する。
【0027】
(第2速)
第2速は図2に示すように、第1速で締結されていた第1ブレーキB1を解放し、第2ブレーキB2を締結する掛け替えにより、従って第1クラッチC1および第2ブレーキB2の締結により得ることができる。この第2速では、第2遊星歯車組G2において、第1クラッチC1の締結により、第1遊星歯車組G1からの減速回転が第2リングギヤR2に入力される。一方、第3遊星歯車組G3においては、第2ブレーキB2の締結により、第4サンギヤS4がケースに固定されるため、第3ピニオンP3により連結されている第3サンギヤS3が固定される。そして、第1連結メンバM1を介し第3サンギヤS3と連結されている第2サンギヤS2がケースに固定される。
【0028】
よって第2遊星歯車組G2においては、第2リングギヤR2から正方向の減速回転が入力され、第2サンギヤS2が固定されることになり、第2リングギヤR2からの減速回転を更に減速した回転が、第2キャリアPC2から第2連結メンバM2を経由して出力歯車2へ出力される。すなわち第2速は、図3の共線図に示すように、第1遊星歯車組G1からの減速回転を第2リングギヤR2への入力回転とする第1クラッチC1の締結点と、第4サンギヤS4の回転を停止する第2ブレーキB2の締結点とを結ぶ線にて規定され、入力軸1から入力された回転を減速(但し、第1速よりも高速)として出力歯車2から出力する。
【0029】
この第2速でのトルク伝達経路は図4(b)に示す通りであり、太線で示す第1クラッチC1、第2ブレーキB2および各メンバと、ハッチングで示す第1遊星歯車組G1および第2遊星歯車組G2とにトルクが作用することになる。なお、第3遊星歯車組G3については、固定である両サンギヤS3,S4の回りを、非拘束の第3ピニオンP3が第3リングギヤR3の出力回転に伴って公転するだけであり、回転メンバとして機能してもトルク伝達には関与しない。
【0030】
(第3速)
第3速は図2に示すように、第2速で締結されていた第2ブレーキB2を解放し、第2クラッチC2を締結する掛け替えにより、従って第1クラッチC1および第2クラッチC2の締結により得ることができる。この第3速では第2遊星歯車組G2において、第1クラッチC1の締結により第1遊星歯車組G1からの減速回転が第2リングギヤR2に入力される。同時に、第2クラッチC2の締結により、この減速回転が第2遊星歯車組G2の第2サンギヤS2に入力される。よって第2遊星歯車組G2においては、第2リングギヤR2と第2サンギヤS2とから同一の減速回転が入力されることで、両ギヤR2,S2と一体に回転する第2キャリアPC2から第2連結メンバM2を経由して出力歯車2へ減速回転(第1遊星歯車組G2の減速回転に同じ)が出力される。
【0031】
すなわち第3速は図3の共線図に示すように、第1遊星歯車組G1からの減速回転を第2リングギヤR2への入力回転とする第1クラッチC1の締結点と、第1遊星歯車組G1からの減速回転を第2サンギヤS2への入力回転とする第2クラッチC2の締結点とを結ぶ線にて規定され、入力軸1から入力された回転を減速(=第1遊星歯車組G1の減速比)して出力歯車2から出力する。この第3速でのトルク伝達経路は図4(c)に示す通りであり、太線で示す第1クラッチC1、第2クラッチC2および各メンバと、ハッチングで示す第1遊星歯車組G1および第2遊星歯車組G3とにトルクが作用することになる。すなわち、第3遊星歯車組G3はトルク伝達に何ら関与しない。
【0032】
(第4速)
第4速は図2に示すように、3速で締結されていた第2クラッチC2を解放し、第3クラッチC3を締結する掛け替えにより、従って第1クラッチC1および第3クラッチC3の締結により得られる。この第4速では、第2遊星歯車組G2において第1クラッチC1の締結により、第1遊星歯車組G1からの減速回転が第2リングギヤR2に入力される。一方第3遊星歯車組G3においては、第3クラッチC3の締結により、入力軸1からの入力回転がセンターメンバCMを介して第3キャリアPC3に入力される。このため、第3サンギヤS3の回転は、第3リングギヤR3の出力回転よりも増速され、この第3サンギヤS3の増速回転は、第1連結メンバM1を介して第2サンギヤS2に伝達される。
【0033】
よって第2遊星歯車組G2においては、第2リングギヤR2から減速回転が入力され、第2サンギヤS2から増速回転が入力されることになり、第2リングギヤR2からの減速回転を増速した回転(但し、入力回転よりも低回転)が、第2キャリアPC2から第2連結メンバM2を経由して出力歯車2へ出力される。すなわち第4速は、図3の共線図に示すように、第1遊星歯車組G1からの減速回転を第2リングギヤR2への入力回転とする第1クラッチC1の締結点と、第3キャリアPC3の回転を入力回転とする第3クラッチC3の締結点とを結ぶ線によって規定され、入力軸1から入力された回転を僅かに減速して出力歯車2から出力する。この第4速でのトルク伝達経路は図5(a)に示す通りであり、太線で示す第1クラッチC1、第3クラッチC3および各メンバと、ハッチングで示す第1遊星歯車組G1、第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3(第4サンギヤS4を除く)とにトルクが作用することになる。
【0034】
(第5速)
第5速は図2に示すように、4速で締結されていた第1クラッチC1を解放し、第2クラッチC2を締結する掛け替えにより、従って第2クラッチC2および第3クラッチC3の締結により得られる。この第5速では第2クラッチC2の締結により、第1遊星歯車組G1からの減速回転が第2サンギヤS2および第1連結メンバM1を介して第3サンギヤS3に入力される。同時に、第3クラッチC3の締結により、入力軸1からの入力回転がセンターメンバCMを介して第3キャリアPC3に入力される。
【0035】
よって第3遊星歯車組G3においては、第3キャリアPC3に入力回転が入力され、第3サンギヤS3に第1遊星歯車組G1からの減速回転が入力されることになり、入力回転よりも増速した回転が、第3リングギヤR3から第2連結メンバM2を経由して出力歯車2へ出力される。すなわち第5速は、図3の共線図に示すように、第1遊星歯車組G1からの減速回転を第3サンギヤS3への入力回転とする第2クラッチC2の締結点と、第3キャリアPC3の回転を入力回転とする第3クラッチC3の締結点とを結ぶ線にて規定され、入力軸1から入力された回転を僅かに増速して出力歯車2から出力する。この第5速でのトルク伝達経路は図5(b)に示す通りであり、太線で示す第2クラッチC2、第3クラッチC3および各メンバと、ハッチングで示す第1遊星歯車組G1および第3遊星歯車組G3(第4サンギヤS4を除く)にトルクが作用することになる。
【0036】
(第6速)
第6速は図2に示すように、第5速で締結されていた第2クラッチC2を解放し、第2ブレーキB2を締結する掛け替えにより、従って第3クラッチC3および第2ブレーキB2の締結により得られる。この第6速では第3クラッチC3の締結により、入力軸1からの入力回転が第3遊星歯車組G3のセンターメンバCMを介して第3キャリアPC3に入力される。また第2ブレーキB2の締結により、第3遊星歯車組G3の第4サンギヤS4がケースに固定される。
【0037】
よって第3遊星歯車組G3においては、第3キャリアPC3に入力回転が入力され、第4サンギヤS4がケースに固定されることになり、入力回転よりも増速した回転が、第3リングギヤR3から第2連結メンバM2を経由して出力歯車2へ出力される。すなわち第6速は、図3の共線図に示すように、第3キャリアPC3の回転を入力回転とする第3クラッチC3の締結点と、第4サンギヤS4をケースに固定とする第2ブレーキB2の締結点とを結ぶ線にて規定され、入力軸1から入力された回転を増速して出力歯車2から出力する。この第6速でのトルク伝達経路は図5(c)に示す通りであり、太線で示す第3クラッチC3、第2ブレーキB2および各メンバと、ハッチングで示す第3遊星歯車組G3(但し、第3サンギヤS3を除く)とにトルクが作用することになる。
【0038】
(後退)
後退の変速段は図2に示すように、第2クラッチC2と第1ブレーキB1を締結することにより得られる。この後退変速段では、第2クラッチC2の締結により、第1遊星歯車組G1からの減速回転が第2サンギヤS2および第1連結メンバM1を介して第3サンギヤS3に入力される。一方第1ブレーキB1の締結により、第3キャリアPC3がケースに固定される。よって第3遊星歯車組G3においては、第3サンギヤS3に正方向の減速回転が入力され、第3キャリアPC3がケースに固定となり、第3リングギヤR3からは減速した逆回転が、第2連結メンバM2を経由して出力歯車2へ出力される。すなわち後退変速段は図3の共線図に示すように、第1遊星歯車組G1からの減速回転を第3サンギヤS3への入力回転とする第2クラッチC2の締結点と、第3キャリアPC3の回転を停止する第1ブレーキB1の締結点とを結ぶ線にて規定され、入力軸1から入力された回転を逆方向に減速して出力歯車2から出力する。
【0039】
この後退変速段でのトルク伝達経路は図6に示す通りであり、太線で示す第2クラッチC2、第1ブレーキB1および各メンバと、ハッチングで示す第1遊星歯車組G1および第3遊星歯車組G3(但し、第4サンギヤS4を除く)とにトルクが作用することになる。
【0040】
さて、図1および図4〜図6に示すように、この歯車変速装置においては、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定されている。ここでは、第3サンギヤS3の軸線方向長さ(寸法)を第4サンギヤS4のそれよりも長くすることにより、歯幅を広くしている。
【0041】
これは、二つのサンギヤS3,S4ではそれぞれ伝達するトルクが通常異なっており、それぞれの伝達トルクに応じた歯幅を設定することにより、センターメンバCMの位置も、第3ピニオンP3の軸線方向中央よりもずれた位置とし、それによってサイドメンバSM1,SM2(キャリアプレート)とセンターメンバCMとの間の間隔を適切なものとすることが可能となる。その結果、遊星歯車組の大型化と、それによる自動変速機自体の大型化を効果的に抑制する。
【0042】
図7は、上記した歯車変速装置の実態構成を具える自動変速機の断面図であり、以下、これを基に上記した歯車変速装置の実態構成を詳述する。なお、図7では歯車変速装置を、図1,図4〜図6のスケルトン図と入出力部が左右逆位置となった状態で示す。図示の変速機ケース3内に、入力軸1および中間軸4を同軸相対回転可能な突合せ状態にして横架し、これら入力軸1および中間軸4を変速機ケース3に対し個々に回転自在に支持する。入力軸1に近い変速機ケース3の前端開口を、ポンプハウジング5およびポンプカバー6よりなるポンプケースにより塞ぎ、このポンプケースに入力軸1を貫通して軸承すると共に入力軸1の突出端にトルクコンバータ(図示せず)を介して動力源であるエンジン(図示せず)を駆動結合する。
【0043】
入力軸1から遠い中間軸4の後端は、変速機ケース3の後端における端蓋7に回転自在に支持する。変速機ケース3の軸線方向中程に中間壁8を設け、この中間壁8に出力歯車2を回転自在に支持し、中間壁8の中心孔に中空軸9を介して入力軸1および中間軸4の突合せ嵌合部を回転自在に支持する。
【0044】
ポンプハウジング5およびポンプカバー6よりなるポンプケースと、中間壁8との間に画成された前部空所内に、第1遊星歯車組G1を配置すると共にこの第1遊星歯車組G1を包囲するよう設けて第3クラッチC3を配置する。第1遊星歯車組G1は、サンギヤS1をポンプカバー6に固設して常時回転不能とし、リングギヤR1を入力軸1から径方向外方へ延在するフランジ10に結合する。入力軸1に近い中間軸4の前端から径方向外方へ延在させてリングギヤR1を包囲するようクラッチドラム11を設け、該クラッチドラム11の内周およびリングギヤR1の外周にそれぞれスプライン嵌合したクラッチプレートの交互配置になるクラッチパック12を設け、これらで第3クラッチC3を構成する。なお第3クラッチC3のクラッチピストン13は、第1遊星歯車組G1と対面するクラッチドラム11の端壁に嵌合し、ポンプカバー6および入力軸1並びに中間軸4に穿った油路14からの作動油圧を受けてストロークすることで第3クラッチC3を締結し得るものとする。中空軸9の前端から径方向外方へ延在し、その後第3クラッチC3を包囲するようなドラム状となした連結部材9aを設け、該連結部材9aの前端をキャリアPC1に結合する。
【0045】
中間壁8および端蓋7間に画成した後部空所内には、第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3と、第1クラッチC1および第2クラッチC2と、第1ブレーキB1および第2ブレーキB2とを以下のように配置する。第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3は中間軸4上に配置するが、第2遊星歯車組G2を第3遊星歯車組G3よりも入力軸1に近い側に位置させる。第2遊星歯車組G2のサンギヤS2および第3遊星歯車組G3のサンギヤS3を第1連結メンバM1により一体化すると共に、中間軸4上に回転自在に支持する。中空軸9の中ほどから径方向外方へ延在し、その後軸線方向後方へ延在して第2リングギヤR2の外周に至るクラッチドラム15を設け、該クラッチドラム15の内周およびリングギヤR2の外周にそれぞれスプライン嵌合したクラッチプレートの交互配置になるクラッチパック16を設け、これらで第1クラッチC1を構成する。
【0046】
上記のようにして第2遊星歯車組G2の外周に配置した第1クラッチC1よりも入力軸1に近い側に第2クラッチC2を配置するため、第2サンギヤS2の入力軸寄りの外縁に径方向外方へ延在するクラッチハブ17を固設し、該クラッチハブ17の外周とクラッチドラム15の内周にそれぞれスプライン嵌合したクラッチプレートの交互配置になるクラッチパック18を設け、これらで第2クラッチC2を構成する。なお、第1クラッチC1のクラッチピストン19および第1クラッチC2のクラッチピストン20は、クラッチピストン19の内側でクラッチピストン20が摺動するダブルピストンとして第1クラッチC1から遠い第2クラッチC2の側にまとめて配置し、それによってクラッチピストン20を第2遊星歯車組G2と対面するクラッチドラム15の端壁に嵌合する。これらクラッチピストン19,20は、中間壁8および中空軸9に穿った個々の油路21(図では1個の油路のみが見えている)からの作動油圧を受けてストロークすることで第1クラッチC1および第2クラッチC2を個別に締結し得るものとする。
【0047】
第3遊星歯車組G3は前記したごとくダブルサンギヤ型遊星歯車組とするが、リングギヤR3の歯幅をピニオンP3の歯幅よりも小さくしてリングギヤR3を第2遊星歯車組G2に近い端部においてピニオンP3に噛合するよう位置させ、リングギヤR3を第2遊星歯車組G2のキャリアPC2に第2連結メンバM2で結合する時この連結メンバM2を短くし得るようになす。上記リングギヤR3の外周には、第1クラッチC1および第2クラッチC2のクラッチドラム15を包囲するよう配置した筒状連結メンバ22の一端を結着し、該筒状連結メンバ22の他端を出力歯車2に結着する。
【0048】
そして第3遊星歯車組G3のキャリアPC3に、ピニオンP3の支持を司るサイドメンバSM1,SM2に結合され、前記したごとくサンギヤS3,S4間を経て径方向内方へ延在するセンターメンバCMを設けると共に、ピニオンP3の軸線方向中程位置においてリングギヤR3の端面に沿うよう径方向外方へ延在するアウターメンバOMを設ける。センターメンバCMは中間軸4に駆動結合し、これによりキャリアPC3をセンターメンバCMおよび中間軸4を経て第3クラッチC3のクラッチドラム11に結合する。アウターメンバOMには、その外周に結合してブレーキハブ23を設け、このブレーキハブ23を筒状連結メンバ22の外周に配置して中間壁8に接近する前方へ延在させる。ブレーキハブ23の前端における外周および変速機ケース3の内周にスプライン嵌合したブレーキプレートの交互配置になるブレーキパック24を設け、これにより第1ブレーキB1を構成し、この第1ブレーキB1を、ブレーキパック24の後方において変速機ケース3内に嵌合したブレーキピストン25により適宜締結可能にする。
【0049】
ブレーキハブ23の後端に被さるようブレーキハブ26を設け、該ブレーキハブ26の後端壁26aを第3遊星歯車組G3の背後に沿うよう円周方向内方に延在させ、このブレーキハブ後端壁26aの内周を第3遊星歯車組G3のサンギヤS4に結合する。ブレーキハブ26の外周および変速機ケース3の内周にスプライン嵌合したブレーキプレートの交互配置になるブレーキパック27を設け、これにより第2ブレーキB2を構成し、この第2ブレーキB2を、ブレーキパック27の後方において変速機ケース3内に嵌合したブレーキピストン28により適宜締結可能にする。以上により、第1ブレーキB1および第2ブレーキB2はそれぞれ、第1クラッチC1および第2クラッチC2の外周に配置されると共に、第2ブレーキB2よりも第1ブレーキB1が入力軸1(第1遊星歯車組G1)の近くに配置されるが、これら第1ブレーキB1および第2ブレーキB2は第3遊星歯車組G3よりも第2遊星歯車組G2寄りに配置する。
【0050】
なお、図1、図4〜図6のスケルトン図では省略したが、第1ブレーキB1を構成するブレーキハブ23の前端と変速機ケース3との間にはワンウェイクラッチOWCを設け、第1ブレーキB1の解放状態でこのワンウェイクラッチOWCによる第3キャリアPC3の一方向回転阻止で前進第1速状態が得られるようにする。但しこのワンウェイクラッチOWCによる第1速では、エンジンブレーキ時における第3キャリアPC3の逆方向回転をワンウェイクラッチOWCが許容するためエンジンブレーキが得られず、エンジンブレーキ要求時は第1ブレーキB1を締結して第3キャリアPC3の当該逆方向回転を阻止するようになす。また変速機ケース3内には別に、入力軸1および中間軸4と平行なカウンターシャフト29を回転自在に支持して設け、これにカウンターギヤ30およびファイナルドライブピニオン31を一体成形し、カウンターギヤ30を出力歯車2に噛合させ、ファイナルドライブピニオン31に図示しない車両駆動輪間のディファレンシャルギヤ装置を噛合させる。
【0051】
図8は図7の一部、特に第3遊星歯車組G3とその周辺を拡大して示すものである。ここで、第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3および第4サンギヤS4に着目すると、これらサンギヤは共通の第3ピニオンギヤP3と噛み合っているが、第3サンギヤS3の軸線方向長さ、すなわち中間軸4の軸線と平行な方向の長さが第4サンギヤS4の軸線方向長さよりも長く、その結果第3サンギヤS3の歯幅が第4サンギヤS4の歯幅よりも広くなっていることがわかる。そして、さらにセンターメンバCMと各サイドメンバSM1,SM2との間隔を、これに合わせたものとすることにより、第3遊星歯車組G3の大型化を抑制することができ、少なくとも前進6速・後退1速を備えた小型の自動変速機を実現できることが理解される。
【0052】
さらに、この図で着目すべきことは、第3サンギヤS3と第4サンギヤS4との間に配置したセンターメンバCMの径方向に延在する部分の肉厚t1が薄くなっている点である。
【0053】
ここで再度図1および図2を参照すると、センターメンバCMは第3クラッチC3を介して入力軸1と連結可能となっており、また前進第4速〜第6速において第3クラッチが締結され、その結果入力軸1からの入力回転、すなわちエンジンからの動力回転が直接センターメンバCMに伝達され、第3遊星歯車組G3へ入力されることとなることがわかる。
【0054】
つまり、センターメンバCMから第3遊星歯車組G3へ入力される動力回転によるトルクが、減速用遊星歯車組である第1遊星歯車組G1を介して増幅されたものではなく、また、そもそも中速〜高速段である第4速〜第6速では動力回転によるトルク自体が小さいため、第1遊星歯車組G1からの増幅されたトルクをセンターメンバCMから入力する場合と比べて、センターメンバCMの肉厚を薄くすることが可能となるのである。
【0055】
それによって、第3サンギヤS3と第4サンギヤS4の軸線方向長さ、さらには第3ピニオンギヤP3の軸線方向長さをも短縮し得て第3遊星歯車組G3をよりコンパクトにすることが可能となり、第3遊星歯車組G3の設計の自由度をも向上させることもできる。なお、センターメンバCMの薄肉化は、プレス加工や切削加工によって行うことが可能である。
【0056】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,3および15に対応するものである。この歯車変速装置は図1に示す第1の実施形態と同様の減速シングルピニオンタイプであり、左端部より順次、シングルピニオン型遊星歯車組で構成した減速装置としての第1遊星歯車組G1、ダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組G3、シングルピニオン型の第2遊星歯車組G2を同軸に配置し、第1遊星歯車組G1により減速用遊星歯車組を構成し、第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3により変速用遊星歯車組を構成している。なお、本図では、図1の構成と同様の部分については同一の符号で示す。
【0057】
ここでも、第1遊星歯車組G1は、第1サンギヤS1(第2減速遊星歯車メンバ)と、第1リングギヤR1(第1減速遊星歯車メンバ)と、これらギヤS1,R1に噛み合う第1ピニオンP1を回転自在に支持する第1キャリアPC1とを有するシングルピニオン型遊星歯車組(減速用遊星歯車組)とする。また第2遊星歯車組G2は、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、これらギヤS2,R2に噛み合う第2ピニオンP2を回転自在に支持する第2キャリアPC2とを有するシングルピニオン型遊星歯車組とする。ここで、第2サンギヤS2には、これと結合して径方向外側へ延在するアウターメンバOMを設けている。
【0058】
第3遊星歯車組G3は、入力部Inputから遠い側における第3サンギヤS3(一方側のサンギヤ)および入力部Inputに近い側における第4サンギヤS4(他方側のサンギヤ)と、これらサンギヤS3,S4の各々に噛み合う共通な第3ピニオンP3とを支持するサイドメンバSM1,SM2を有する第3キャリアPC3と、この第3ピニオンP3に噛み合う1個の第3リングギヤR3とを有するダブルサンギヤ型遊星歯車組としている。またサンギヤS3,S4の間には、径方向内方へ延在するセンターメンバCMを設けている。
【0059】
ここでも入力部Inputは入力軸1で構成し、この入力軸1を第1リングギヤR1に結合すると共に、動力源としての図示しないエンジンに同じく図示していないトルクコンバータを経て結合し、エンジン回転が入力軸1から第1リングギヤR1に入力されるようにしている。出力部Outputは出力歯車2で構成し、これを、第2キャリアPC2に結合し、出力歯車2からの変速機出力回転を、図示しないファイナルギヤ組およびディファレンシャルギヤ装置を介して車両の駆動輪に伝達することとしている。なお第1連結メンバM1は、第2サンギヤS2と第3サンギヤS3とを一体的に結合する連結メンバで、これらサンギヤの結合体を構成する。また第2連結メンバM2は、第2ピニオンP2と第3リングギヤR3とを一体的に結合する連結メンバである。
【0060】
減速用遊星歯車組G1における第1サンギヤS1は、変速機ケース3に結合して常時固定とし、第1キャリアPC1は第1クラッチC1により第2リングギヤR2に適宜結合可能とするほか、第2クラッチC2により第4サンギヤS4に適宜結合可能とする。センターメンバCMは、第3クラッチC3により入力軸1に適宜結合し得るようにする。第1ブレーキB1はセンターメンバCMと結合しており、また第2ブレーキB2はアウターメンバOMを介して第2サンギヤS2を適宜変速機ケース3に結合可能としている。以上の構成により、エンジンからの動力回転は入力軸1から減速遊星歯車組G1の第1リングギヤR1へ入力され、減速された回転が第1ピニオンP1から第1クラッチC1または第2クラッチC2を介して変速用遊星歯車組へ出力される、あるいは入力軸1から第3クラッチC3を介して直接変速用遊星歯車組へ入力されることとなる。
【0061】
かかる構成とした歯車変速装置においても、第1の実施形態と同様に、クラッチC1,C2,C3およびブレーキB1,B2の所定の締結および開放の組み合わせにより(締結論理表は省略)、変速段(前進第1速〜第6速および後退)を選択することができる。
【0062】
また、この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定し、サイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔をサイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広くしている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0063】
図10は、本発明の第3の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,4および15に記載の発明に対応するものである。この歯車変速装置も、入力部Input(入力軸1)に近い左端部より順次、減速装置としての第1遊星歯車組G1、シングルピニオン型の第2遊星歯車組G2、ダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組G3を同軸に配置している。ここで、第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3は、図1および図10に示した実施形態と同様のものである。しかし、減速用遊星歯車組である第1遊星歯車組G1は、前述の実施形態におけるシングルピニオン型のものに代えて、第1サンギヤS1(第2減速遊星歯車メンバ)と、第1リングギヤR1と、これらギヤS1,R1にそれぞれが噛合すると共に相互に噛み合う2個の第1ピニオンP1a,P1bを回転自在に支持した第1キャリアPC1(第1減速遊星歯車メンバ)とを有したダブルピニオン型遊星歯車組とする。なお、かかる歯車変速装置の構成を減速ダブルピニオンタイプと呼ぶ。
【0064】
また、この歯車変速装置においては、入力軸1を第1キャリアPC1に結合してこれにエンジン回転を入力するようになし、第1サンギヤS1を変速機ケース3に結合して常時固定とし、第1リングギヤR1を第1クラッチC1により第2リングギヤR2に適宜結合可能とすると共に、第2クラッチC2により第2サンギヤS2に適宜結合可能とする。なお、上述した以外の構成については、図1に示した第1の実施形態と同様のものであることから、説明は省略する。
【0065】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。なお、この図11に示す歯車変速装置の構成は、装置自体をよりコンパクトに、特に入力軸方向の寸法を小さくすることができるため、FF車に用いることが好適である。
【0066】
図11は、本発明の第4の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1および5に記載の発明に対応している。この歯車変速装置は、図11に示した第3の実施形態と同様の減速ダブルピニオンタイプのものであり、減速遊星歯車組である第1遊星歯車組G1が、第1サンギヤS1(第2減速遊星歯車メンバ)と、第1リングギヤR1と、これらギヤS1,R1にそれぞれが噛合すると共に相互に噛み合う2個の第1ピニオンP1a,P1bを回転自在に支持した第1キャリアPC1(第1減速遊星歯車メンバ)とを有したダブルピニオン型遊星歯車組としている。また、左端部より順次、第1遊星歯車組G1、ダブルサンギヤ型の第2遊星歯車組G2、シングルピニオン型の第3遊星歯車組G3を同軸に配置し、第1遊星歯車組G1により減速用遊星歯車組を構成し、第2遊星歯車組G2および第3遊星歯車組G3により変速用遊星歯車組を構成している。
【0067】
入力軸1は第1キャリアPC1と結合し、図示しないエンジンからの動力回転が第1ピニオンP1a,P1bに入力される。また出力歯車2は第2遊星歯車組G2の第2サンギヤS2と第4サンギヤS4との間に配置したセンターメンバCMと結合し、変速用遊星歯車組からの変速機出力回転がセンターメンバCMから取り出されるように構成している。
【0068】
第1連結メンバM1は第2サンギヤS2と第3サンギヤS3とを一体的に結合する連結メンバであり、第2連結メンバM2は第2キャリアPC2と結合し、第2ピニオンP2と第3リングギヤR3とを一体的に結合する連結メンバである。また第1遊星歯車組G1の第1リングギヤR1を第1クラッチC1により第2リングギヤR2と適宜結合可能とすると共に、第2クラッチC2により第4サンギヤS4とも適宜結合可能としている。さらに第1遊星歯車組G1の第1キャリアPC1が、第3クラッチC3により連結メンバM3を介して第1ブレーキB1と適宜結合可能となっている。第1ブレーキB1はまた、アウターメンバOMを介して第3キャリアPC3とも結合している。第2ブレーキB2は第3サンギヤS2を適宜変速機ケース3に結合可能としている。以上の構成により、エンジンからの動力回転は入力軸1から減速遊星歯車組G1の第1ピニオンP1a,P1bへ入力され、減速された回転は第1リングギヤR1から第1クラッチC1または第2クラッチC2を介してのみ変速用遊星歯車組へ出力されることとなる。
【0069】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第2遊星歯車組G2の第2サンギヤS2と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第2ピニオンP2と噛み合う歯幅が異なっており、第2サンギヤS2の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0070】
図12は、本発明の第5の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,6および16に記載の発明に対応するものである。この歯車変速装置は、前述した各実施形態とは異なる増速シングルピニオンタイプと呼ばれるものである。この歯車変速装置の構成要素および配置は、基本的には図1に示す第1の実施形態と同様のものであるが、入力軸1が第1遊星歯車組G1の第1キャリアPC1と結合し、第1サンギヤS1(第2増速遊星歯車メンバ)を固定しているため、エンジンからの動力回転が第1ピニオンP1に入力され、増速された回転が第1リングギヤR1(第1増速遊星歯車メンバ)から出力されることとなる。したがって、第1遊星歯車組G1からの増速回転が第3クラッチC3を介して第3キャリアPC3のセンターメンバCMから変速用遊星歯車組へ入力されることとなる。
【0071】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0072】
図13は、本発明の第6の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,7および16に記載の発明に対応するものである。この歯車変速装置もまた、図13に示す第5の実施形態に係る歯車変速装置と同様の増速シングルピニオンタイプのものである。この歯車変速装置の構成要素および配置は、基本的には図10に示す第2の実施形態と同様のものであるが、図13と同様、入力軸1が第1遊星歯車組G1の第1キャリアPC1と結合し、第1サンギヤS1(第2増速遊星歯車メンバ)を固定しているため、エンジンからの動力回転が第1ピニオンP1に入力され、増速された回転が第1リングギヤR1(第1増速遊星歯車メンバ)から出力されることとなる。したがって、第1遊星歯車組G1からの増速回転が第3クラッチC3を介して第3キャリアPC3のセンターメンバCMから変速用遊星歯車組へ入力されることとなる。
【0073】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0074】
図14は、本発明の第7の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,8および15に対応するものである。この歯車変速装置もまた図1に示す第1の実施形態と同様の減速シングルピニオンタイプであり、減速用遊星歯車組G1からの減速回転が変速用遊星歯車組G2,G3へ入力されるようになっている。
【0075】
図示の歯車変速装置には、さらに第4クラッチC4が設けられており、減速遊星歯車組G1の第1リングギヤR1が第4クラッチC4を介して第2遊星歯車組G2の第2サンギヤS2と適宜結合可能となっており、この第4クラッチC4を通るもう一つの動力伝達経路が形成されることとなる。そのため、この歯車変速装置によれば直結段を含む7速以上の変速が可能となっている。
【0076】
図15および図16は、図14に示す歯車変速装置における各クラッチおよび各ブレーキの締結と選択変速段との関係を示す締結論理説明図である。図16に示す締結論理によれば前進第1速〜第7速および後進が実現され、一方、図17に示す締結論理によれば前進第1速〜第8速および後進第1速〜第2速が実現される。
【0077】
かかる前進7速以上を実現可能な歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0078】
図17は、本発明の第8の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,9および15に対応するものである。この歯車変速装置は、図9に示す第2の実施形態である減速シングルピニオンタイプのものに、第4クラッチC4を第1リングギヤR1と第4サンギヤS4とを適宜結合可能とするように追加して設けたものであり、それによって図16および図17に示す締結論理に基づいて直結段を含む前進7段以上の変速段を実現可能としたものである。
【0079】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0080】
図18は、本発明の第9の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,10および15に対応するものである。この歯車変速装置は、図11に示す第3の実施形態である減速ダブルピニオンタイプのものに、第4クラッチC4を第1キャリアPC1と第2サンギヤS2とを適宜結合可能とするように追加して設けたものであり、それによって図16および図17に示す締結論理に基づいて、直結段を含む前進7速以上の変速段を実現可能としたものである。
【0081】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0082】
図19は、本発明の第10の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1および11に対応するものである。この歯車変速装置は、図12に示す第4の実施形態である減速ダブルピニオンタイプのものに、第4クラッチC4を第1キャリアPC1と第4サンギヤS4とを適宜結合可能とするように追加して設けたものであり、それによって図16および図17に示す締結論理に基づいて、直結段を含む前進7速以上の変速段を実現可能としたものである。
【0083】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第2遊星歯車組G2の第2サンギヤS2と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第2ピニオンP2と噛み合う歯幅が異なっており、第2サンギヤS2の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0084】
図20は、本発明の第11の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,12および16に対応するものである。この歯車変速装置は、図13に示す第5の実施形態である増速シングルピニオンタイプのものに、第4クラッチC4を第1リングギヤR1と第2サンギヤS2とを適宜結合可能とするように追加して設けたものであり、それによって図16および図17に示す締結論理に基づいて前進7速以上の変速段を実現可能としたものである。
【0085】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0086】
図21は、本発明の第12の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,13および16に対応するものである。この歯車変速装置は、図13に示す第6の実施形態である増速シングルピニオンタイプのものに、第4クラッチC4を第1リングギヤR1と第4サンギヤS4とを適宜結合可能とするように追加して設けたものであり、それによって図16および図17に示す締結論理に基づいて前進7速以上の変速段を実現可能としたものである。
【0087】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定され、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0088】
図22は、本発明の第13の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すものであり、請求項1,14および16に対応するものである。この歯車変速装置は、図14に示す第7の実施形態である減速シングルピニオンタイプのものにおいて、第1遊星歯車組G1をダブルピニオン型の遊星歯車組とし、入力軸1からの動力回転を第1リングギヤR1へ入力し、この第1遊星歯車組G1からは増速された回転を変速用遊星歯車組へ出力する、増速ダブルピニオンタイプに構成したものである。また、第4クラッチC4を 1 キャリア PC1 2 サンギヤ S2とを適宜結合可能とするように追加して設け、それによって図16および図17に示す締結論理に基づいて前進7速以上の変速段を実現可能としたものである。
【0089】
この歯車変速装置においても、ダブルサンギヤ型遊星歯車組である第3遊星歯車組G3の第3サンギヤS3と第4サンギヤS4とでは、共通のピニオンギヤである第3ピニオンP3と噛み合う歯幅が異なっており、第3サンギヤS3の歯幅が広くなるように設定されて、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。すなわち、上記の構成を有する自動変速機用歯車変速装置にも本発明を適用することができ、所要の効果が得られることが理解されよう。
【0090】
以上説明したように、本発明による自動変速機用歯車変速装置は、変速用遊星歯車組としてダブルサンギヤ型遊星歯車組を用いたものにおいて、二つのサンギヤがそれぞれピニオンギヤと噛み合う幅を、各サンギヤに伝達されるトルクに応じて異なるように設定し、それによってサイドメンバSM1とセンターメンバCMとの間隔が、サイドメンバSM2とセンターメンバCMとの間隔よりも広く設定されている。その結果、遊星歯車組の大型化と、それによる自動変速機自体の大型化を効果的に抑制することができる。
【0091】
また、本発明による自動変速機用歯車変速装置は、前述した各実施形態のようにあらゆる形態の自動変速機に適用することが可能である。例えば、図14〜図22の第4クラッチC4の位置は、前述した各実施形態に示した内容に限るものではないことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図2】 同歯車変速装置における変速用摩擦要素の締結と選択変速段との関係を示す締結論理説明図である。
【図3】 同歯車変速装置の選択変速段ごとの変速状態を示す共線図である。
【図4】 同歯車変速装置の変速段ごとのトルク伝達経路を示し、
(a)は、前進第1速時のトルク伝達経路を示す図1と同様のスケルトン図、
(b)は、前進第2速時のトルク伝達経路を示す図1と同様のスケルトン図、
(c)は、前進第3速時のトルク伝達経路を示す図1と同様のスケルトン図である。
【図5】 同歯車変速装置の変速段ごとのトルク伝達経路を示し、
(a)は、前進第4速時のトルク伝達経路を示す図1と同様のスケルトン図、
(b)は、前進第5速時のトルク伝達経路を示す図1と同様のスケルトン図、
(c)は、前進第6速時のトルク伝達経路を示す図1と同様のスケルトン図である。
【図6】 同歯車変速装置の後退変速段選択時におけるトルク伝達経路を示す図1と同様のスケルトン図である。
【図7】 図1〜図6に示す歯車変速装置の実態構成を具える自動変速機を示す展開断面図である。
【図8】 図7に示す自動変速機の変形例を示す断面図であり、特に3遊星歯車組G3とその周辺を拡大して示すものである。
【図9】 本発明の第2の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図10】 本発明の第3の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図11】 本発明の第4の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図12】 本発明の第5の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図13】 本発明の第6の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図14】 本発明の第7の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図15】 図15の歯車変速装置における変速用摩擦要素の締結と選択変速段との関係を示す締結論理説明図であり、前進第1速〜第7速および後退を可能とする締結論理を示すものである。
【図16】 図15の歯車変速装置における変速用摩擦要素の締結と選択変速段との関係を示す締結論理説明図であり、前進第1速〜第8速および後退第1速〜第2速を可能とする締結論理を示すものである。
【図17】 本発明の第8の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図18】 本発明の第9の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図19】 本発明の第10の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図20】 本発明の第11の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図21】 本発明の第12の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【図22】 本発明の第13の実施形態に係る自動変速機用歯車変速装置を模式的に示すスケルトン図である。
【符号の説明】
G1 第1遊星歯車組
G2 第2遊星歯車組
G3 第3遊星歯車組
M1 第1連結メンバ
M2 第2連結メンバ
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
C3 第3クラッチ
C4 第4クラッチ
B1 第1ブレーキ
B2 第2ブレーキ
Input 入力部
1 入力軸
Output 出力部
2 出力歯車
S1 第1サンギヤ
R1 第1リングギヤ
P1 第1ピニオン
P1a 第1ピニオン
P1b 第1ピニオン
PC1 第1キャリア
S2 第2サンギヤ
R2 第2リングギヤ
P2 第2ピニオン
PC2 第2キャリア
S3 第2サンギヤ
S4 第4サンギヤ
P3 第3ピニオン
PC3 第3キャリア
R3 第3リングギヤ
CM センターメンバ
OM アウターメンバ
SM サイドメンバ(キャリアプレート)
ENG エンジン(動力源)
T/C トルクコンバータ
3 変速機ケース
4 中間軸
5 ポンプハウジング
6 ポンプカバー
7 端蓋
8 中間壁(出力歯車支持壁)
9 中空軸
9a ドラム状連結部材
10 フランジ
11 クラッチドラム
12 クラッチパック
13 クラッチピストン
14 第3クラッチ作動油路
15 クラッチドラム
16 クラッチパック
17 クラッチハブ
18 クラッチパック
19 クラッチピストン
20 クラッチピストン
21 第1クラッチまたは第2クラッチ作動油路
22 筒状連結メンバ
23 ブレーキハブ
24 ブレーキパック
25 ブレーキピストン
26 ブレーキハブ
26a ブレーキハブ後端壁
27 ブレーキパック
28 ブレーキピストン
29 カウンターシャフト
30 カウンターギヤ
31 ファイナルドライブピニオン
32 クラッチハブ

Claims (16)

  1. 動力源からの動力が入力される入力部と、
    変速後の動力を出力する出力部と、
    該入出力部間に多数の動力伝達経路を提供可能とする複数の遊星歯車組と、
    該複数の遊星歯車組が前記動力伝達経路の内一つを選択して対応変速比で前記入力部からの動力を変速し、前記出力部へ出力し得るようになすための選択的に断接可能な複数の摩擦要素とを具え、
    前記複数の摩擦要素の締結・解放の組み合わせにより少なくとも2速の変速段を選択可能とした自動変速機用歯車変速装置において、
    前記複数の遊星歯車組の内一つの遊星歯車組を、
    少なくとも第1の変速段で該遊星歯車組での動力の伝達に関与する一方側のサンギヤと、
    前記第1の変速段よりも高速段である第2の変速段で該遊星歯車組での動力の伝達に関与する、前記一方側のサンギヤと同一軸線上に配置した他方側のサンギヤと、
    該二つのサンギヤのそれぞれと噛み合う共通のピニオンと、
    前記二つのサンギヤの間に配置した、該遊星歯車組外からの動力を入力する、または該遊星歯車組外へ動力を出力するセンターメンバと、前記ピニオンを回転可能に支持するピニオンシャフトと、該ピニオンシャフトを前記一方側のサンギヤに近い側の端部で支持する第一のキャリアプレートおよび、前記他方側のサンギヤに近い側の端部で支持する第二のキャリアプレートとを有するキャリアと、
    前記ピニオンと噛み合うリングギヤと、を具えるダブルサンギヤ型遊星歯車組とし、
    前記他方側のサンギヤの歯幅を前記一方側のサンギヤの歯幅よりも狭く設定し、
    前記第二のキャリアプレートと前記センターメンバとの間の軸線方向の間隔を、前記第一のキャリアプレートと前記センターメンバの間の軸線方向の間隔よりも狭くしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    第1減速遊星歯車メンバと、第2減速遊星歯車メンバと、該両メンバと噛み合う第1ピニオンを支持する第1キャリヤとを有する減速装置である第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリヤと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1減速遊星歯車メンバと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1キャリヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1キャリヤと前記第2サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記入力部と前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第4サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第5速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第6速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進6速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    第1減速遊星歯車メンバと、第2減速遊星歯車メンバと、該両メンバと噛み合う第1ピニオンを支持する第1キャリヤとを有する、減速装置である第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々とに噛み合う第3ピニオンを支持する第3キャリアと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1減速遊星歯車メンバと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1キャリヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1キャリヤと前記第4サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記入力部と前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第3キャリアの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第2サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第5速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第6速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進6速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  4. 請求項1記載の装置において、
    第1減速遊星歯車メンバと、第2減速遊星歯車メンバと、第1リングギヤとを有する、減速装置であるダブルピニオン型の第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリヤと、前記第3ピニオンと噛み合う一つの第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1減速遊星歯車メンバと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1リングギヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1リングギヤと前記第2サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記入力部と前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第4サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第5速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第6速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、前進6速および後退1速を得る変速制御手段と、を有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとすることを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    第1減速遊星歯車メンバと、第2減速遊星歯車メンバと、第1リングギヤとを有する、減速装置であるダブルピニオン型の第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第2ピニオンを支持する第2キャリヤと、前記第2ピニオンと噛み合う第2リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤと、第3リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第3ピニオンを支持する第3キャリヤとを有するシングルピニオン型の第3遊星歯車組と、
    前記第1減速遊星歯車メンバと連結する入力部と、
    前記第2キャリアと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1リングギヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1リングギヤと前記第4サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記入力部と前記第3キャリヤとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第3サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第5速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第6速および、前記第2クラッチと前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進6速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第2サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとすることを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    第1増速遊星歯車メンバと、第2増速遊星歯車メンバと、両メンバと噛み合う第1ピニオンを支持する第1キャリヤとを有する、増速装置である第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリヤと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1キャリヤと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1キャリヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1キャリヤと前記第2サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記第1増速遊星歯車メンバと前記第3ャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第4サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第5速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第6速、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、前進6速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとすることを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  7. 請求項1記載の装置において、
    第1増速遊星歯車メンバと、第2増速遊星歯車メンバと、該両メンバと噛み合う第1ピニオンを支持する第1キャリヤとを有する、増速装置である第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリアと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1キャリヤと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1キャリヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1キャリヤと前記第4サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記第1増速遊星歯車メンバと前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第3キャリアの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第2サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第5速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第6速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、前進6速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  8. 請求項1記載の装置において、
    第1減速遊星歯車メンバと、第2減速遊星歯車メンバと、該両メンバと噛み合う第1ピニオンを支持する第1キャリヤとを有する、減速装置である第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリヤと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1減速遊星歯車メンバと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1キャリヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1キャリヤと前記第2サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記入力部と前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第 1 減速遊星歯車メンバと前記第 2 サンギヤとを選択的に断接する第4クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第4サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチの締結により第5速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第6速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第7速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進7速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  9. 請求項1記載の装置において、
    第1減速遊星歯車メンバと、第2減速遊星歯車メンバと、該両メンバと噛み合う第1ピニオンを支持する第1キャリヤとを有する、減速装置である第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリアと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1減速遊星歯車メンバと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1キャリヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1キャリヤと前記第4サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記入力部と前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第 1 減速遊星歯車メンバと前記第 4 サンギヤとを選択的に断接する第4クラッチと、
    前記第 2 サンギヤの回転を選択的に停止する 1 ブレーキと、
    前記第 3 キャリアの回転を選択的に停止する 2 ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチの締結により第5速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第6速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第7速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進7速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  10. 請求項1記載の装置において、
    第1減速遊星歯車メンバと、第2減速遊星歯車メンバと、第1リングギヤとを有する、減速装置であるダブルピニオン型の第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリヤと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1減速遊星歯車メンバと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1リングギヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1リングギヤと前記第2サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記入力部と前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第 1 減速遊星歯車メンバと前記第 2 サンギヤとを選択的に断接する第4クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第4サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび第3クラッチの締結により第4速、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチの締結により第5速、前記第2クラッチと前記第3クラッチの締結により第6速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第7速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進7速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする請求項1記載の自動変速機用歯車変速装置。
  11. 請求項1記載の装置において、
    第1減速遊星歯車メンバと、第2減速遊星歯車メンバと、第1リングギヤとを有する、減速装置であるダブルピニオン型の第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤおよび 4 サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第2ピニオンを支持する第2キャリヤと、前記第2ピニオンと噛み合う第2リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤと、第3リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第3ピニオンを支持する第3キャリヤとを有するシングルピニオン型の第3遊星歯車組と、
    前記第1減速遊星歯車メンバと連結する入力部と、
    前記第2キャリアと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1リングギヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1リングギヤと前記第4サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記入力部と前記第3キャリヤとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第 1 減速遊星歯車メンバと前記第 4 サンギヤとを選択的に断接する第4クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第3サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチの締結により第5速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第6速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第7速および、前記第2クラッチと前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進7速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第2サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  12. 請求項1記載の装置において、
    第1増速遊星歯車メンバと、第2増速遊星歯車メンバと、該両メンバと噛み合う第1ピニオンを支持する第1キャリヤとを有する、増速装置である第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリヤと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1キャリヤと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1キャリヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1キャリヤと前記第2サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記第1増速遊星歯車メンバと前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第 1 増速遊星歯車メンバと前記第 2 サンギヤとを選択的に断接する第4クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第4サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチの締結により第5速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第6速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第7速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進7速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  13. 請求項1記載の装置において、
    第1増速遊星歯車メンバと、第2増速遊星歯車メンバと、該両メンバと噛み合う第1ピニオンを支持する第1キャリヤとを有する、増速装置である第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリヤと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1キャリヤと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1キャリヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1キャリヤと前記第4サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記第1増速遊星歯車メンバと前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第 1 増速遊星歯車メンバと前記第 4 サンギヤとを選択的に断接する第4クラッチと、
    前記第 2 サンギヤの回転を選択的に停止する 1 ブレーキと、
    前記第 3 キャリアの回転を選択的に停止する 2 ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチの締結により第5速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第6速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第7速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進7速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  14. 請求項1記載の装置において、
    第1増速遊星歯車メンバと、第2遊星歯車メンバと、第1リングギヤとを有する、増速装置であるダブルピニオン型の第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤと、第2リングギヤと、該両ギヤと噛み合う第2ピニオンを支持する第2キャリヤとを有するシングルピニオン型の第2遊星歯車組と、
    第3サンギヤおよび第4サンギヤと、該両サンギヤの各々と噛み合う共通の第3ピニオンを支持する第3キャリヤと、前記第3ピニオンと噛み合う第3リングギヤとを有するダブルサンギヤ型の第3遊星歯車組と、
    前記第1リングギヤと連結する入力部と、
    前記第2キャリヤと連結する出力部と、
    前記第2サンギヤと前記第3サンギヤとを一体的に連結する第1連結メンバと、
    前記第2キャリヤと前記第3リングギヤとを一体的に連結する第2連結メンバと、
    前記第1リングギヤと前記第2リングギヤとを選択的に断接する第1クラッチと、
    前記第1リングギヤと前記第2サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    前記第1増速遊星歯車メンバと前記第3キャリアとを選択的に断接する第3クラッチと、
    前記第 1 増速遊星歯車メンバと前記第 2 サンギヤとを選択的に断接する第4クラッチと、
    前記第3キャリヤの回転を選択的に停止する第1ブレーキと、
    前記第4サンギヤの回転を選択的に停止する第2ブレーキと、
    前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により第1速、前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第2速、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチの締結により第3速、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第4速、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチの締結により第5速、前記第2クラッチおよび前記第3クラッチの締結により第6速、前記第3クラッチおよび前記第2ブレーキの締結により第7速および、前記第2クラッチおよび前記第1ブレーキの締結により後退速とする、少なくとも前進7速および後退1速を得る変速制御手段とを有する場合、
    前記第3サンギヤを前記一方側のサンギヤとし、前記第4サンギヤを前記他方側のサンギヤとしたことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  15. 請求項2,3,4,8,9,10のいずれか1項記載の装置において、
    前記入力部が前記第3クラッチを介して前記第3キャリアのセンターメンバと連結することを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  16. 請求項6,7,12,13,14のいずれか1項記載の装置において、
    前記 1 増速遊星歯車メンバが前記第3クラッチを介して前記第3キャリアのセンターメンバと連結することを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
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