JP3827663B2 - 道路橋用ジョイントの製造方法及び道路橋継目部のシール補強方法 - Google Patents

道路橋用ジョイントの製造方法及び道路橋継目部のシール補強方法 Download PDF

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Description

本発明は、道路橋用ジョイントの製造方法及び道路橋継目部のシール補強方法に関するものである。
道路橋用ジョイントとして、道路橋の継目部において各々継目長手方向に波状に曲折して延び且つ波形遊間が形成されるように対設された一対の波形の縦板と、この両波形縦板間に介装され中央に撓み部を有し両側部が上記両波形縦板の対向する内面に結合されたゴム製シール板とを備えたものは一般に知られている(特許文献1参照)。
かかるジョイントにおいては、シール板の両側部が波形縦板に対して、加硫接着により結合されている。また、このシール板を接着剤により波形縦板に結合することも行なわれている。
また、上記シール板の両側部を上記波形縦板の対向する内面に押え板を介してボルトにより締め付け固定することも知られている(特許文献2参照)。
特公昭57−25682号公報 特開平6−41907号公報
しかし、上記シール板を上記縦板のような継手部材に加硫接着させておいても、経年変化によってその接着力が低下していくことから、シール板が継手部材から部分的に剥離して両者間に隙間を生ずるという問題がある。特に、波形の縦板の場合、シール板には橋軸方向に対して直交する方向に延びる部分と、橋軸方向に対して斜交いになって延びる部分とを生ずるが、この斜交いになった部分でシール板が縦板から剥離し易い、という問題がある。すなわち、この斜交いになった部分では、道路橋本体の伸縮に伴ってシール板に剪断方向の力が加わり、そのために、シール板が捩じれて縦板から剥離し易くなるものである。
一方、上記シール板を継手部材に押え板とボルトとを用いて結合すると、上記経年変化によるシール板の剥離という問題は解消されるが、押え板の厚さ分、両継手部材の遊間が狭くなり、ジョイントの許容伸縮量が小さくなる。また、押え板をシール板に位置ずれしないように押し当てた状態でボルト締めする必要があり、シール板の取付作業が煩雑になるという問題がある。しかも、押え板を余分に必要とすることから、部品点数が増え、ジョイントがコスト高になる。
また、継手部材が波形縦板である場合は、それに倣って押え板も波形に形成する必要があるが、縦板と押え板との間で寸法誤差ないしは形状不一致を生じ易く、シール板を縦板に隙間なく押えることが難しくなるとともに、押え板のコストも上昇する。
そこで、本発明は、シール板の継手部材に対する結合強度ないしはシール性を高めることができ且つ作業が容易なジョイントの製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、道路橋の継目部において、シール板の継手部材に対する結合強度を簡単に高めることができるシール補強方法を提供することを課題とする。
すなわち、請求項1に係る発明は、道路橋の継目長手方向に延び道路橋本体の伸縮を許容する遊間を存して設けられる継手部材と、この両継手部材の遊間に設けられ両側部がこの両継手部材に結合されるシール板とを備え、道路橋の継目部に設置されるジョイントの製造方法であって、
上記継手部材に上記シール板の側部を接着し、
上記継手部材及び上記シール板の側部に、該シール板の側部を貫通して連続する下穴を形成し、
上記下穴にタッピンねじを上記シール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付けることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、道路橋の継目長手方向に延び道路橋本体の伸縮を許容する遊間を存して設けられる継手部材と、この両継手部材の遊間に設けられ両側部がこの両継手部材に結合されるシール板とを備え、道路橋の継目部に設置されるジョイントの製造方法であって、
上記継手部材に上記シール板の側部を接着し、
上記シール板の側からドリリングタッピンねじを上記継手部材にねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付けることを特徴とする。
従って、請求項1及び請求項2の各発明によれば、シール板は、継手部材に対して接着されているだけでなく、タッピンねじによって締め付けられているから、継手部材に対する結合強度が高くなり、経年変化によって接着力が弱くなっても、継手部材から剥離することが免れることになる。上記シール板の両側部はその両側の継手部材に対して全長にわたって隙間なく接着することが好ましい。当該接着には加硫接着を用いることが好ましいが、接着剤で接着するだけでもよい。
そうして、シール板を継手部材に接着した後の作業は、請求項1の発明の場合は、ドリルによる下穴の形成と、タッピンねじのねじ込みだけであり、請求項2の発明の場合はドリリングタッピンねじのねじ込みだけであるから、従来のように押え板を位置決め保持する必要がなく、ジョイントの製作が容易である。
請求項3に係る発明は、道路橋の継目長手方向に延び道路橋本体の伸縮を許容する遊間を存して設けられる継手部材と、この両継手部材の遊間に設けられ両側部がこの両継手部材に結合されるシール板とを備え、道路橋の継目部に設置されるジョイントの製造方法であって、
上記継手部材の内面に上記シール板の側部を当て、
上記継手部材及び上記シール板の側部に、該シール板の側部を貫通して連続する下穴を形成し、
上記下穴にタッピンねじを上記シール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付け、
しかる後に、上記継手部材の内面と上記シール板の側部上端部との隙間にシーリング材を充填することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、道路橋の継目長手方向に延び道路橋本体の伸縮を許容する遊間を存して設けられる継手部材と、この両継手部材の遊間に設けられ両側部がこの両継手部材に結合されるシール板とを備え、道路橋の継目部に設置されるジョイントの製造方法であって、
上記継手部材の内面に上記シール板の側部を当て、
上記シール板の側からドリリングタッピンねじを上記継手部材にねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付け、
しかる後に、上記継手部材の内面と上記シール板の側部上端部との隙間にシーリング材を充填することを特徴とする。
従って、請求項3及び請求項4の各発明によれば、シール板は継手部材にタッピンねじによって締め付けられているから、継手部材に対する結合強度が高くなるとともに、シーリング材の充填によってシールが確実になる。
そうして、上記シール板の継手部材に対する結合に際しては、例えばシール板を継手部材に仮止めしておいて、請求項3の発明では、下穴の形成及びタッピンねじのねじ込みを行なえばよく、請求項4の発明では、ドリリングタッピンねじのねじ込みを行なえばよく、いずれも従来のように押え板を位置決め保持する必要がなく、しかもシール板の上部を継手部材に完全に接着する必要もないから、ジョイントの製作が容易である。
請求項5に係る発明は、道路橋の継目長手方向に延びる2つの継手部材間に道路橋本体の伸縮を許容する遊間が形成され、この両継手部材の遊間に継目長手方向に延びるシール板が設けられ、このシール板の両側部が上記両継手部材に結合されている道路橋の継目部において、上記シール板の上記継手部材に対する結合強度を高めるために用いるシール補強方法であって、
上記継手部材及び上記シール板の側部に、該シール板の側部を貫通して連続する下穴を形成し、
上記下穴にタッピンねじを上記シール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付けることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、道路橋の継目長手方向に延びる2つの継手部材間に道路橋本体の伸縮を許容する遊間が形成され、この両継手部材の遊間に継目長手方向に延びるシール板が設けられ、このシール板の両側部が上記両継手部材に結合されている道路橋の継目部において、上記シール板の上記継手部材に対する結合強度を高めるために用いるシール補強方法であって、
上記シール板の側からドリリングタッピンねじを上記継手部材にねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付けることを特徴とする。
従って、請求項5及び請求項6の各発明によれば、上記シール板の継手部材に対する結合強度をタッピンねじによる締め付けによって簡単に高めることができ、シール板の継手部材からの剥離を防止することができる。
また、当該発明は、道路橋の継目部に継手部材及びシール板を有するジョイントを新設する場合だけでなく、既設のジョイントのシール板が経年変化によって継手部材から剥離し易くなっている場合、あるいは部分的に剥離している場合に、補修工事として行なうことができる。
請求項1及び請求項2の各発明によれば、継手部材にシール板の側部を接着し、下穴を形成してタッピンねじをシール板の側からねじ込んでいくことにより、或いは下穴を形成することなくドリリングタッピンねじをシール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによってシール板の側部を継手部材に締め付けるようにしたから、シール板の継手部材に対する結合強度を簡単に高めることができ、経年変化によって接着力が弱くなっても、シール板が継手部材から剥離することを確実に防止することができ、耐久性の向上が図れ、しかも、部品点数の増加も最小限に抑えられ、ジョイントの製作が容易であって、コスト低減にも有利になる。
請求項3及び請求項4の各発明によれば、継手部材の内面にシール板の側部を当て、下穴を形成してタッピンねじをシール板の側からねじ込んでいくことにより、或いは下穴を形成することなくドリリングタッピンねじをシール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによってシール板の側部を継手部材に締め付け、しかる後に、継手部材の内面とシール板の側部上端部との隙間にシーリング材を充填するようにしたから、シール板の継手部材に対する結合強度を簡単に高めることができ、シール板が継手部材から剥離することが確実に防止されることにより、シーリング材によるシールが長期間にわたって維持され、耐久性の向上が図れ、しかも、部品点数の増加も最小限に抑えられ、ジョイントの製作が容易であって、コスト低減にも有利になる。
請求項5及び請求項6の各発明によれば、道路橋の継目部に設置された継手部材とシール板の側部とを連続して貫通する下穴を形成してタッピンねじをシール板の側からねじ込んでいくことにより、或いは下穴を形成することなくドリリングタッピンねじをシール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによってシール板の側部を継手部材に締め付けるようにしたから、シール板の継手部材に対する結合強度をタッピンねじによる締め付けによって簡単に高めることができ、シール板の継手部材からの剥離を防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1において、1は道路橋の継目部に設置されたジョイント、2,2は遊間3を存して相対する床版(道路橋本体)である。床版2,2の端部には箱抜き等によって切欠段部4,4が形成され、切欠段部4,4間の中央にジョイント1が配置され、ジョイント1の両側に後打ちコンクリート5,5が打設されている。6は後打ちコンクリート5の打設時に遊間3へのコンクリート洩れを防止するために設けられた堰板、7は舗装である。
ジョイント1は、継手部材として一対の鋼製縦板8,8とゴム製シール板9とを備えている。縦板8,8は、継目長手方向に波状に曲折して延びる波形に形成されており、波形遊間10が形成されるように対設されている。シール板9は、縦板8,8の波形遊間10に介装されていて、中央部が下方へ撓んだU字状に形成され、両側部が両縦板8,8の対向する内面に結合されている。
図2にも示すように、各縦板8の相手側へ相対的に凹んだ凹部の下端には底板11が固定されている。また、各波板8の外面には、ジョイント1を床版2に固定するためのアンカー12が突設されている。
そうして、本発明の特徴とするところは、図1に示すように、シール板9を縦板8に対してタッピンねじ13によって結合し、シール板9の縦板8に対する結合強度を高めた点にある。タッピンねじ13は継目長手方向に間隔をおいて複数設けられている。図1に示す台形波状の縦板8では、継目長手方向に延びる部分及び継目長手方向に対して斜交いになった部分の各々に少なくとも1本のタッピンねじ13を適用する。
なお、図1の例では縦板8が台形波状であるが、縦板8は例えば正弦波状であってもよく、波形状の如何は問わない。また、縦板8は継目長手方向に直線状に延びる平板であってもよい。
以下、タッピンねじ13による結合に関して幾つかの実施形態に基づいて具体的に説明する。
<実施形態1>
この実施形態は、ジョイント1の製造方法に関するものであり、以下の工程によってジョイント1を製造する。
A.2枚の縦板8,8の対向する内面にシール板9の両側部を加硫接着によって結合する。この加硫接着は、縦板8の継目長手方向の全長にわたって行ない、それにより、縦板8とシール板9とを水密状態に結合する。
B.図3に示すように、電動回転機械15に取り付けたドリル16により、シール板9の側から、縦板8とシール板9の側部(縦板8に接着した部分)とを連続して貫通する下穴17を形成する。下穴17の形成は両縦板8,8について行なう。
C.図4に示すように、電動回転機械15にスクリュードライバ18を取り付け、下穴17にタッピンねじ13をシール板9の側からねじ込んでいくことにより、タッピンねじ13によってシール板9の側部を縦板8に締め付ける。シール板9の側部はタッピンねじ13の頭部によって縦板8に押さえ付けられることになる。タッピンねじ13による締付はシール板9の両側部について行なう。
D.図2に示すように、縦板8,8に底板11及びアンカー12を取り付ける。
以上により、ジョイント1の製作を完了する。なお、図3及び図4では縦板8を波形状に図示すること、並びに底板11やアンカー12を図示することは省略している。
底板11やアンカー12の取付は、工程Aの前に、或いは工程Aと工程Bとの間に、或いは工程Bと工程Cとの間に行なうようにしてもよい。
また、上記実施形態では下穴17を水平に形成したが、斜め下方に向かうように形成してもよい。
また、上記実施形態では下穴17を形成してからタッピンねじ13による締付を行なうようにしたが、下穴を形成することなく、穴あけとねじ込みとを同時に行なうドリリングタッピンねじによってシール板9の側部を縦板8に締め付けるようにしてもよい。
従って、本実施形態によれば、シール板9の両側部が全長にわたって両側の縦板8,8に加硫接着されているから、高い接着力が得られるとともに、シール性が高くなる。また、シール板9の側部は加硫接着されているだけでなく、タッピンねじ13によって縦板8に締め付けられているから、縦板8に対する結合強度がさらに高くなり、仮に経年変化によって接着力が弱くなっても、シール板9が縦板8から剥離することが免れ、長期間にわたってシール性を確保することができる。
しかも、タッピンねじ13はその頭部がシール板9の側部を圧縮して該側部に陥没するから、波形遊間10への突出は僅かになり、或いは殆ど突出しなくなり、ジョイント1の許容伸縮量が減少することが避けられる。
そうして、シール板9を縦板8に接着した後の作業は、ドリル16による下穴17の形成と、タッピンねじ13のねじ込みだけであり、ドリリングタッピンねじを用いる場合は下穴の形成も不要になり、ジョイント1の製作が容易である。
<実施形態2>
この実施形態は、図5に示すジョイント1の製造方法に関するものであり、シール板9の両側部上端には縦板8の内面との間に隙間ができるように切り欠かれ、この切欠き部にシーリング材21が充填されている。ジョイント1の製造は以下の工程によって行なう。
A.2枚の縦板8,8の対向する内面にシール板9の両側部を接着剤等によって仮止めする。
B.実施形態1と同様に、ドリルによって、縦板8とシール板9の側部とを連続して貫通する下穴17を形成する。下穴17の形成は両縦板8,8について行なう。
C.図6に示すように、電動回転機械15にスクリュードライバ18を取り付け、下穴17にタッピンねじ13をシール板9の側からねじ込んでいくことにより、タッピンねじ13によってシール板9の側部を縦板8に締め付ける。シール板9の側部はタッピンねじ13の頭部によって縦板8に押さえ付けられることになる。タッピンねじ13による締付はシール板9の両側部について行なう。
D.図5に示すように、縦板8,8に底板11及びアンカー12を取り付ける。
E.縦板8の内面とシール板9の側部上端部との隙間(切欠き部20)に、シール板9の全長にわたってシーリング材21を充填する。
以上により、ジョイント1の製作を完了する。なお、図6では縦板8を波形状に図示すること、並びに底板11やアンカー12を図示することは省略している。
底板11やアンカー12の取付は、工程Aの前に、或いは工程Aと工程Bとの間に、或いは工程Eの後に行なうようにしてもよい。
また、上記実施形態では下穴17を形成してからタッピンねじ13による締付を行なうようにしたが、下穴を形成することなく、穴あけとねじ込みとを同時に行なうドリリングタッピンねじによってシール板9の側部を縦板8に締め付けるようにしてもよい。
従って、本実施形態によれば、シーリング材21によって縦板8とシール板9とのシール性が確保される。また、シール板9の両側部がタッピンねじ13によって両側の縦板8,8に締め付けられているから、縦板8に対する結合強度が高くなってシール板9が縦板8から剥離することが免れ、長期間にわたってシール性を確保することができる。
そうして、本実施形態では、シーリング材21によってシール性を確保するようにしているから、シール板9の縦板8への加硫接着は不要であり、シール板9を縦板8に仮止めした後の作業は、ドリル16による下穴17の形成と、タッピンねじ13のねじ込みだけであり、ドリリングタッピンねじを用いる場合は下穴の形成も不要になり、ジョイント1の製作が容易である。
しかも、タッピンねじ13はその頭部がシール板9の側部を圧縮して該側部に陥没するから、波形遊間10への突出は僅かになり、或いは殆ど突出しなくなり、ジョイント1の許容伸縮量が減少することが避けられる。
<実施形態3>
本実施形態は、シール板9の両側部が両側の縦板8,8に接着されてなるジョイント1を道路橋の継目部に設置した後に行なう、或いは既に道路橋継目部に設置されているジョイント1に対して行なう、施工現場でのシール補強方法に関する。
すなわち、図7に示すように、縦板8とシール板9の側部とを連続して貫通する下穴17を形成し、この下穴17にタッピンねじ13をシール板9の側(波形遊間10)からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじ13によってシール板9の側部を縦板8に締め付ける。この下穴17の形成及びタッピンねじ13による締付はシール板9の両側部について行なう。
下穴17の形成及びタッピンねじ13のねじ込みは、電動回転機械15が道路橋に干渉しないように斜め下方に向かって行なうことになる。
上記実施形態では下穴17を形成してからタッピンねじ13による締付を行なうようにしたが、下穴を形成することなく、穴あけとねじ込みとを同時に行なうドリリングタッピンねじによってシール板9の側部を縦板8に締め付けるようにしてもよい。
従って、本実施形態によれば、シール板9の両側部がタッピンねじ13によって縦板8に締め付けられるから、シール板9の縦板8に対する結合強度が高くなり、仮に経年変化によって縦板8とシール板9との接着力が弱くなっても、シール板9が縦板8から剥離することが免れ、長期間にわたってシール性を確保することができる。
或いは、縦板8とシール板9との接着力が弱くなっている既設ジョイント1に本実施形態を適用することにより、その接着力を補強してシール性を高め、ジョイント1の延命を図ることができる。
しかも、タッピンねじ13はその頭部がシール板9の側部を圧縮して該側部に陥没するから、波形遊間10への突出は僅かになり、或いは殆ど突出しなくなり、ジョイント1の許容伸縮量が減少することが避けられる。
そうして、シール板9を縦板8に接着した後の作業は、ドリル16による下穴17の形成と、タッピンねじ13のねじ込みだけであり、ドリリングタッピンねじを用いる場合は下穴の形成も不要になり、施工が容易である。
<実施形態4>
本実施形態は図8及び図9に示されており、橋台31と鋼床版橋32との継目部に施工するジョイント33に本発明を適用したものである。
ジョイント33は、橋台31側に設けられた第1継手部材としての波形の縦板8と、鋼床版橋32側に設けられた第2継手部材としての横板34と、この縦板8と横板34とを繋ぐシール板9とを備えている。
橋台31には箱抜き等によって切欠段部4が形成され、切欠段部4の鋼床版橋32側の端に縦板8が設けられている。この縦板8の背部の切欠段部4に後打ちコンクリート5が打設されている。縦板8の背部に突出したアンカー12は、継目長手方向に延びる通し筋36を介して橋台31のU字筋35に結合されている。37は橋台部の舗装である。
鋼床版橋32のデッキプレート41の下面には、主桁42及びリブ43が結合され、デッキプレート41の上面に舗装44が施されている。そうして、デッキプレート41の端部の上にフィラープレート45及びパッキンゴム46を介して横板34がボルト47により固定されている。48は鋼床版側の舗装である。
図9に示すように、横板34は、橋台31側には、波形縦板8の凹部と凸部とに対応する凸部と凹部とが交互に形成された歯形板であり、この縦板8と横板34とによって波形の遊間10が形成されている。そうして、縦板8と横板34との対向する内面にシール板9の両側部が固定されている。
シール板9の両側部は、実施形態1と同様に、継目長手方向に適宜の間隔をおいて設けられたタッピンねじ13によって縦板8と横板34とに締付られている。すなわち、このタッピンねじ13の施工は、まず、シール板9の両側部を縦板8と横板34との対向する内面に接着し、縦板8とシール板9の一方の側部とを連続して貫通する下穴を形成し、また、シール板9の他方の側部と横板34とに、該シール板9の他方の側部を貫通して横板34の内部に達する連続した下穴を形成し、これら下穴にタッピンねじ13をシール板9の側からねじ込んでいくことによって行なう。本例のタッピンねじ13はそのねじ部が斜め下方へ配向されているが、水平にしてもよい。
本実施形態のジョイント33においても、実施形態2と同様に、下穴を形成することなく、ドリリングタッピンねじによってシール板9の両側部を縦板8及び横板34に締め付けることができる。
また、既設のジョイント33のシール補強を行なう場合は、実施形態3と同様に、施工現場において、タッピンねじ又はドリリングタッピンねじをシール板9の内側から縦板8又は横板34に打ち込むことになる。
なお、橋台31側はRC桁橋、PC桁橋などであってもよい。
<実施形態5>
本実施形態は図10及び図11に示されており、鋼床版橋32と鋼床版橋32との継目部に施工するジョイント51に本発明を適用したものである。
ジョイント51は、両側の鋼床版橋32,32のデッキプレート41に実施形態4と同様にして固定された横板34,34と、この両横板34,34を繋ぐシール板9とを備えている。この横板34は実施形態4と同様の歯形板であり、互いの凹部と凸部とを対向させて波形の遊間10を形成している。
シール板9の両側部は、実施形態4のシール板8と横板34との締結と同様に、継目長手方向に適宜の間隔をおいて設けられたタッピンねじ13によって横板34,34に締付られている。本例のタッピンねじ13もそのねじ部が斜め下方へ配向されているが、水平にしてもよい。
また、本実施形態のジョイント33においても、実施形態2と同様に、下穴を形成することなく、ドリリングタッピンねじによってシール板9の両側部を縦板8及び横板34に締め付けることができる。
また、既設のジョイント33のシール補強を行なう場合は、実施形態3と同様に、施工現場において、タッピンねじ又はドリリングタッピンねじをシール板9の内側から縦板8又は横板34に打ち込むことになる。
本発明の実施形態に係る道路橋継目部を一部断面にして示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係るジョイントを示す一部省略した縦断面図である。 実施形態1の下穴加工工程を示す縦断面図である。 実施形態1のタッピンねじのねじ込み工程を示す縦断面図である。 本発明の実施形態2に係るジョイントを示す一部省略した縦断面図である。 実施形態2のタッピンねじのねじ込み工程を示す縦断面図である。 本発明の実施形態3のタッピンねじのねじ込み工程を示す縦断面図である。 本発明の実施形態4に係る道路橋継目部の縦断面図である。 実施形態4に係る道路橋継目部の平面図である。 本発明の実施形態5に係る道路橋継目部の縦断面図である。 実施形態5に係る道路橋継目部の平面図である。
符号の説明
1 ジョイント
2 床版(道路橋本体)
3 床版遊間
8 縦板(継手部材)
9 シール板
10 波形遊間
13 タッピンねじ
16 ドリル
17 下穴
18 ドライバスクリュウ
34 横板(継手部材)

Claims (6)

  1. 道路橋の継目長手方向に延び道路橋本体の伸縮を許容する遊間を存して設けられる継手部材と、この両継手部材の遊間に設けられ両側部がこの両継手部材に結合されるシール板とを備え、道路橋の継目部に設置されるジョイントの製造方法であって、
    上記継手部材に上記シール板の側部を接着し、
    上記継手部材及び上記シール板の側部に、該シール板の側部を貫通して連続する下穴を形成し、
    上記下穴にタッピンねじを上記シール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付けることを特徴とする道路橋用ジョイントの製造方法。
  2. 道路橋の継目長手方向に延び道路橋本体の伸縮を許容する遊間を存して設けられる継手部材と、この両継手部材の遊間に設けられ両側部がこの両継手部材に結合されるシール板とを備え、道路橋の継目部に設置されるジョイントの製造方法であって、
    上記継手部材に上記シール板の側部を接着し、
    上記シール板の側からドリリングタッピンねじを上記継手部材にねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付けることを特徴とする道路橋用ジョイントの製造方法。
  3. 道路橋の継目長手方向に延び道路橋本体の伸縮を許容する遊間を存して設けられる継手部材と、この両継手部材の遊間に設けられ両側部がこの両継手部材に結合されるシール板とを備え、道路橋の継目部に設置されるジョイントの製造方法であって、
    上記継手部材の内面に上記シール板の側部を当て、
    上記継手部材及び上記シール板の側部に、該シール板の側部を貫通して連続する下穴を形成し、
    上記下穴にタッピンねじを上記シール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付け、
    しかる後に、上記継手部材の内面と上記シール板の側部上端部との隙間にシーリング材を充填することを特徴とする道路橋用ジョイントの製造方法。
  4. 道路橋の継目長手方向に延び道路橋本体の伸縮を許容する遊間を存して設けられる継手部材と、この両継手部材の遊間に設けられ両側部がこの両継手部材に結合されるシール板とを備え、道路橋の継目部に設置されるジョイントの製造方法であって、
    上記継手部材の内面に上記シール板の側部を当て、
    上記シール板の側からドリリングタッピンねじを上記継手部材にねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付け、
    しかる後に、上記継手部材の内面と上記シール板の側部上端部との隙間にシーリング材を充填することを特徴とする道路橋用ジョイントの製造方法。
  5. 道路橋の継目長手方向に延びる2つの継手部材間に道路橋本体の伸縮を許容する遊間が形成され、この両継手部材の遊間に継目長手方向に延びるシール板が設けられ、このシール板の両側部が上記両継手部材に結合されている道路橋の継目部において、上記シール板の上記継手部材に対する結合強度を高めるために用いるシール補強方法であって、
    上記継手部材及び上記シール板の側部に、該シール板の側部を貫通して連続する下穴を形成し、
    上記下穴にタッピンねじを上記シール板の側からねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付けることを特徴とする道路橋継目部のシール補強方法。
  6. 道路橋の継目長手方向に延びる2つの継手部材間に道路橋本体の伸縮を許容する遊間が形成され、この両継手部材の遊間に継目長手方向に延びるシール板が設けられ、このシール板の両側部が上記両継手部材に結合されている道路橋の継目部において、上記シール板の上記継手部材に対する結合強度を高めるために用いるシール補強方法であって、
    上記シール板の側からドリリングタッピンねじを上記継手部材にねじ込んでいくことにより、該タッピンねじによって上記シール板の側部を上記継手部材に締め付けることを特徴とする道路橋継目部のシール補強方法。
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