JP3827445B2 - 金型鋳造品の熱処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は金型鋳造品、特にカムシャフトに好適な熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カムシャフトなどのワークを金型鋳造法で製造する技術には、例えば特公平5−45347号公報「金型鋳造法および金型鋳造装置」がある。この鋳造法は、注湯後、金型に接する鋳物の表層を急冷し、表層が殻状の凝固層になったら離型するというものである。従来の金型鋳造では、金型内で鋳造品を内部まで冷却するため、冷却過程で金型による拘束力が働き、鋳物に割れが発生することがある。これに対して、上記公報の方法では、内部が未凝固状態で離型するため、鋳物割れを防止することができる。併せて、内部が未凝固状態で離型するため、サイクルタイムを従来よりも短縮することができ、生産性を高めることができるという、効果も期待できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記技術によれば、効率良く、形状の良好なワークを鋳造することができるが、得られた鋳造品に耐摩耗性やタフネスを付加するためには、次工程で熱処理(焼入れ、焼戻し)を施す必要がある。
すなわち、鋳造前の溶解のための第1ヒート、焼入れのための第2ヒート、焼戻しのための第3ヒートの都合3回の加熱が必要となり、その分だけ多量の熱エネルギーが必要となるとともに、工程数も多くなる。
そこで、本発明の目的は、金型鋳造において、省エネルギーと工程数の削減とを図ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、鉄系部品のための溶湯を金型に注入し、この金型に接する鋳造品の表層が、殻状の凝固層になると共にA1変態点よりも高い温度のときに離型し、離型直後の熱を保有すると共に離型した鋳造品に、冷却剤を使用することにより焼入れる金型鋳造品の熱処理方法であって、この熱処理方法は、前記離型直後の保有熱を利用し、次の第1乃至第2の工程からなる工程にて冷却剤で直接的に鋳造品を冷却することにより鋳造品の熱処理を実行する工程を有することを特徴とする。
1.鋳造品における硬度を要求しない部分を予備冷却すると共に、その間に、鋳造品における硬度を要求する部分は冷却剤での冷却を行わない第1の工程。
2.第1の工程の次に、前記硬度を要求する部分を急激に冷却する第2の工程。
請求項2は、請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、前記鋳造品の熱処理を実行する工程では、前記予備冷却は、A1変態点よりも低い温度まで実施し、硬度を要求する部分は、A1変態点よりも高い温度に維持することを特徴とする。
請求項3は、請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、前記第2の工程では、前記硬度を要求する部分を急激に冷却して到達する温度は、Ms変態点より低い温度であることを特徴とする。
請求項1及びこれに従属する請求項2〜3は、離型直後の保有熱を利用して、焼入れを実施するものであり、焼入れのための加熱(ヒート)を省略することができる。焼入炉まで運搬する工程が不要となるので、工程数の削減が図れる。
さらに、省エネルギー並びに工程数の削減が図れるとともに、鋳造品に焼入れ部分と非焼入れ部分とを形成することができ、焼入れ部分では耐摩耗性及びタフネス、非焼入れ部分では柔軟性を付与することができる。
【0005】
請求項4は、請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、前記予備冷却は、冷却剤を吹きつけることにより行うことを特徴とする。
請求項5は、請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、前記焼入れは、前記離型した鋳造品に冷却剤を吹きつける若しくは冷却剤を浸漬することにより急激に冷却することを特徴とする。
請求項6は、請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、前記予備冷却は、A1変態点よりも低い温度まで徐冷する工程であり、この徐冷工程は、前記冷却剤を通す冷却剤通路を備えた拘束する部材を、前記鋳造品における硬度を要求しない部分に押し当て、この拘束部材に配設し、前記硬度を要求しない部分に対応した多孔質部材から、冷却剤を分散して前記硬度を要求しない部分を冷却することを特徴とする。
請求項7は、請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、前記予備冷却における冷却剤は、エア、又はエアと水との混合ミストからなることを特徴とする。
請求項1に従属する請求項4〜7は、離型直後の保有熱を利用して、焼入れを実施するものであり、焼入れのための加熱(ヒート)を省略することができる。焼入炉まで運搬する工程が不要となるので、工程数の削減が図れる。
そして、省エネルギー並びに工程数の削減が図れるとともに、鋳造品に焼入れ部分と非焼入れ部分とを形成することができ、焼入れ部分では耐摩耗性及びタフネス、非焼入れ部分では柔軟性を付与することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る鋳造品の全体図であり、金型鋳造品をカムシャフトを例に説明する。
金型鋳造品としてのカムシャフト1は、複数のジャーナル部2a〜2eと、隣同士のジャーナル部、例えばジャーナル部2a,2b間に形成した5個のカム部3a〜3dとからなり、ジャーナル部2b,2c間並びにジャーナル部2c,2d間も同様であるところの、3気筒対応カムシャフトである。
【0007】
鋳造品の材料成分を次表で実施例として示す。比較例は金属便覧(日本金属学会編、改訂第5版、第596頁)に記載されている標準の化学組成である。表中、Snはずす、Biはビスマスである。
【0008】
【表1】
【0009】
球状黒鉛鋳鉄は、鋳鉄にMg(マグネシウム)を添加することにより、黒鉛を球状化した鋳鉄であり、実施例では0.01〜0.03%のMgを含む。
更に比較例に比べて、実施例ではSi(珪素)成分を1.5〜2.0倍にしたことを特徴とする。Siを増やしたことにより、非焼入れ部分の硬度が小さくなり、ドリル、旋盤による機械加工が容易となるからである。
【0010】
図2は本発明に係る設備レイアウト図であり、設備10は、金型鋳造機11と、切断機12と、矯正機構付き焼入れ機20と、焼戻し炉14からなり、金型鋳造機11において、鉄系部品のための溶湯を金型に注入する工程と、金型に接する鋳造品の表層が焼入れ可能な温度範囲で且つ殻状の凝固層になったときに離型する工程とを実行する。
矯正機構付き焼入れ機20は次図で詳細な構造を説明するが、金型から外した鋳造品に全面的若しくは部分的に冷却剤を吹きつける若しくは冷却剤に浸漬することで全面若しくは局部焼入れを行う設備である。その後、焼戻し炉14で焼戻し処理して鋳造品の靱性等を高める。
【0011】
図3は本発明に係る矯正機構付き焼入れ機の原理図であり、矯正機構付き焼入れ機20は、フレーム21と、冷却剤を噴射するスプレーノズル22・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)と、スプレーノズル22・・・を支えるヘッダ23・・・と、これらのヘッダ23・・・を支える支柱24と、この支柱24を支える台車25と、噴射後の冷却剤を集める集水パン26と、冷却剤を加圧してフレキシブルホース27を介して支柱24へ送るポンプ28と、支柱24へエアを送るコンプレッサ29と、矯正機構30とからなる。すなわち、支柱24は冷却剤及びエアの導管を兼ねる部材である。
【0012】
矯正機構30は、カムシャフト1のジャーナル部を受けさせるべくフレーム21に立てた受け台31・・・と、これらの受け台31・・・の上方に対向配置した拘束爪32・・・と、これらの拘束爪32・・・を支える昇降フレーム33と、この昇降フレーム33を昇降させる油圧シリンダ34と、前記受け台31・・・並びに拘束爪32・・・へエアを供給するエアホース36,37とからなる。
【0013】
17は置き台、18はローダ、19はアンローダであり、切断機を出たカムシャフト1を置き台17に仮置きし、このカムシャフト1をローダ18で焼入れ機20へ移載し、焼入れ後、台車25にてスプレーノズル22・・・などを想像線で示す位置へ待避させ、アンローダ19で焼入れ機20からカムシャフト1を取り出す。
【0014】
図4は図3の4部拡大図であり、受け台31に冷却剤通路41を開け、この冷却剤通路41の出口にポーラスブロック42と称する多孔性メタル又は多孔性セラミックスを嵌め、このポーラスブロック42をカムシャフト1のジャーナル部2bに接触させるようにしたものである。ポーラスブロック42は、多孔質体であるから冷却剤(エア、又はエアと水混合ミストが好適)を適度に分散させ、マイルドな流れの冷却剤をジャーナル部2bに当てる作用をなす。43・・・はサイドマスクであり、冷却剤がカム部3a,3e側へ流れ出ないようにする遮蔽板である。
サイドマスク43,43が無ければ、冷却剤がカム部3a,3eに当り、それらを冷却することになり、カム部3a,3eは焼入れ可能な温度より低温になることがある。この不都合をサイドマスク43,43で防止する。サイドマスク43はリンク44で移動させることができる。
【0015】
同様に拘束爪32にも、冷却剤通路41、ポーラスブロック42、サイドマスク43,43、リンク44,44を備える。
【0016】
図5は図4の5−5線断面図であり、ポーラスプロック42の上面又は下面を湾曲面45とし、この湾曲面45をジャーナル部2bに密に当てたことを示す。なお、冷却剤通路41は図の様に複数の分配路41a・・・に分岐して平均的にポーラスプラグ42に臨ませるようにした。冷却剤通路41の分岐とポーラスプラグ42の分散作用とで、冷却剤が適度に分散し、ジャーナル部2bをより均一に冷却することができるからである。
ただし、冷却剤がエアなどの気体である場合は、自己分散性が高いので、ポーラスプラグ42を省略して、冷却剤通路41を分配路41a・・・に分岐するだけでもよい。
【0017】
図6は図4の6−6線断面図であり、サイドマスク43には冷却剤排出通路46,46を設けることを示す。
【0018】
冷却剤排出通路46が無ければ、図5のポーラスブロック42を通じてジャーナル部2bに吹き付けた冷却剤は行き場を求めて図6のカム部3aに向うことになり、カム部3aの温度が下がるという不都合が発生する。そこで、冷却剤を冷却剤排出通路46・・・にて上又は下へ排出すれば、その心配は無くなる。従って、冷却剤排出通路46・・・を設けることはより好ましい。しかし、サイドマスク43は冷却剤排出通路46,46の有無に関係なく、冷却剤の遮断効果は大きいので、冷却剤排出通路46,46を設けるか否かは自由である。
【0019】
図7はスプレーノズルの配置図であり、カム部3a〜3eを満遍なく冷却するために、1周当り90°ピッチで4個配置したスプレーノズル22・・・で、冷却剤をカム部3a〜3eに吹き付けている様子を示す。
なお、このスプレーノズル22は、エア・アトマイジング式ミストノズルであり、水等の液体冷却剤を空気で霧(ミスト)化する形式のもので、液体と空気の割合を替えることにより、冷却速度を変更することができる。具体的には液体を多くすれば冷却速度は大きくなり、空気を多くすれば冷却速度が小さくなる。
【0020】
以上の構成からなる矯正機構付き焼入れ機を中心とした本発明技術の作用を次に説明する。
図8は本発明に係る金型鋳造品の熱処理フロー図である。ST××はステップ番号を示す。
ST01:金型を型組みする。
ST02:前記表で説明した実施例相当の材料成分の溶湯を金型へ注入する。
ST03:湯は金型に接触した表層が最初に金型で冷却されることになり、1150〜1200℃で凝固が始まり、内部は未強固層のままであるが、表層は殻状の凝固層となる。凝固層の厚さは時間とともに増加(成長)するので、凝固層が破れない程度まで成長させる。この時間を管理する。
ST04:所定時間が経過したら金型を分割して、鋳造品を取出す。
ST05:迅速に、湯道、鋳ばりなどを切除する。
ST06:鋳造品に矯正・予備冷却を施す。このST06を以下に詳しく説明する。
【0021】
図9(a),(b)は本発明の予備冷却要領図であり、先ず(a)に示すとおり、ジャーナル部2a,2bを受け台31,31に載せ、拘束爪32,32で強く抑えることで、離型歪を矯正する。
そして、冷却剤通路41・・・を介してエアをジャーナル部2a,2bに向って矢印のごとく流して、ジャーナル部2a,2bを強制冷却する。サイドマスク43・・・の遮断作用でエアが脇へ漏れる心配はない。
このときにはスプレーノズル22・・・からの噴射は行わない。
(b)に示すとおり、ポーラスブロック42で適度に分散されたエアでジャーナル部2aをソフトに冷却する。図示せぬ他のジャーナル部2b〜2dも同様である。
【0022】
図10は本発明に係るカムシャフトの冷却曲線図であり、横軸は時間、縦軸は温度、実線グラフはジャーナル部表面温度、破線グラフはカム部表面温度を示す。縦軸上のA1は変態点であり、Si成分が3.37〜4.34%であれば、780〜800℃となる。また、Msはマルテンサイトスタート点であり、約180℃である。
P0点で予備冷却を開始し、次にエアで強制冷却することでジャーナル部がA1点を下回ったP1点に達したら予備冷却を終了する。一方、カム部は自然冷却のためP2点では僅かに温度低下するもののA1よりは十分に高温の領域にある。
【0023】
図8に戻って、ST07で矯正・焼入れを施す。ここでの矯正は、離型歪を矯正すると共に、急冷により発生する変形を抑えるものである。焼入れ作用を図面で具体的に説明する。
【0024】
図11は本発明の矯正・焼入れ要領図であり、カムシャフト1を受け台31,31及び拘束爪32,32で拘束し、バルブ47・・・を閉じることにより、受け台31,31及び拘束爪32,32へのエアの供給を停止し、代りにスプレーノズル22・・・からミスト状の冷却剤をカム部3a〜3eへ噴射して、急冷する。冷却開始時点におけるカム部表面の温度は、A1(780〜800℃)以上である。
スプレーノズル22へは例えば、2〜4kgf/cm2の圧縮空気と、4〜5kgf/cm2で180〜400(リットル/時間)の水とを供給して、冷却開始時点で120℃/秒の冷却速度を得るようにした。
【0025】
図10に戻って、カム部はA1(780〜800℃)より上のP2点から、急激に冷却され、Ms(約180℃)点を通過し、その時からオーステナイトがマルテンサイトに変化する。これでカム部に焼きが入り始める。
一方、ジャーナル部はA1より下のP1から冷却が始まるため、焼きが入ることはない。Ms点を通過しなければなおのことである。
すなわち、本発明の特徴の一つは焼きを入れたくないジャーナル部を、予備冷却工程で強制的にA1点以下にして、焼入れを防止したことを特徴とする。この処理により、仮にジャーナル部がMs点以下になっても焼きが入る心配はない。
【0026】
図8に戻って、ST08にて焼戻し処理を行えばよい。焼戻しは焼入れに付随する熱処理であり、靱性を高めるために適宜実施すればよいものである。
【0027】
図12は本発明で得た焼入れ硬度グラフであり、横軸は噴射時間、縦軸はHRC(ロックウエル硬度−Cスケール)を示し、本発明では目標硬度が52であり、上記スプレーノズルの配置及び仕様において噴射時間を15秒以上にすれば、目標硬度が得られることが確認できた。
【0028】
尚、本発明方法で処理可能な金型鋳造品は、カムシャフト、ロッカアーム、ナックルアームなどの自動車部品又は同等の鉄系部品である。
また、図2の切断機12の配置位置を変更し、図5のST05(切断工程)を別のステップに移すことは自由である。
【0030】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
離型直後の保有熱を利用して、焼入れを実施するものであり、焼入れのための加熱を省略することができる。焼入炉まで運搬する工程が不要となるので、工程数の削減が図れる。加えて、鋳造品に焼入れ部分と非焼入れ部分とを形成することができ、焼入れ部分では耐摩耗性及びタフネス、非焼入れ部分では柔軟性を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鋳造品の全体図
【図2】本発明に係る設備レイアウト図
【図3】本発明に係る矯正機構付き焼入れ機の原理図
【図4】図3の4部拡大図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】スプレーノズルの配置図
【図8】本発明に係る金型鋳造品の熱処理フロー図
【図9】本発明の予備冷却要領図
【図10】本発明に係るカムシャフトの冷却曲線図
【図11】本発明の矯正・焼入れ要領図
【図12】本発明で得た焼入れ硬度グラフ
【符号の説明】
1…金型鋳造品(カムシャフト)、2a〜2e…ジャーナル部、3a〜3e…カム部、10…設備、11…金型鋳造機、20…矯正機構付き焼入れ機、22…スプレーノズル、30…矯正機構、31…受け台、32…拘束爪、41…冷却剤通路、42…ポーラスブロック、43…サイドマスク。
Claims (7)
- 鉄系部品のための溶湯を金型に注入し、
この金型に接する鋳造品の表層が、殻状の凝固層になると共にA1変態点よりも高い温度のときに離型し、
離型直後の熱を保有すると共に離型した鋳造品に、冷却剤を使用することにより焼入れる金型鋳造品の熱処理方法であって、
この熱処理方法は、前記離型直後の保有熱を利用し、次の第1乃至第2の工程からなる工程にて冷却剤で直接的に鋳造品を冷却することにより鋳造品の熱処理を実行する工程を有することを特徴とする金型鋳造品の熱処理方法。
1.鋳造品における硬度を要求しない部分を予備冷却すると共に、その間に、鋳造品における硬度を要求する部分は冷却剤での冷却を行わない第1の工程。
2.第1の工程の次に、前記硬度を要求する部分を急激に冷却する第2の工程。 - 請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、
前記鋳造品の熱処理を実行する工程では、前記予備冷却は、A1変態点よりも低い温度まで実施し、硬度を要求する部分は、A1変態点よりも高い温度に維持することを特徴とする金型鋳造品の熱処理方法。 - 請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、
前記第2の工程では、前記硬度を要求する部分を急激に冷却して到達する温度は、Ms変態点より低い温度であることを特徴とする金型鋳造品の熱処理方法。 - 請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、
前記予備冷却は、冷却剤を吹きつけることにより行うことを特徴とする金型鋳造品の熱処理方法。 - 請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、
前記焼入れは、前記離型した鋳造品に冷却剤を吹きつける若しくは冷却剤を浸漬することにより急激に冷却することを特徴とする金型鋳造品の熱処理方法。 - 請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、
前記予備冷却は、A1変態点よりも低い温度まで徐冷する工程であり、
この徐冷工程は、前記冷却剤を通す冷却剤通路を備えた拘束する部材を、前記鋳造品における硬度を要求しない部分に押し当て、この拘束部材に配設し、前記硬度を要求しない部分に対応した多孔質部材から、冷却剤を分散して前記硬度を要求しない部分を冷却することを特徴とする金型鋳造品の熱処理方法。 - 請求項1記載の金型鋳造品の熱処理方法において、
前記予備冷却における冷却剤は、エア、又はエアと水との混合ミストからなることを特徴とする金型鋳造品の熱処理方法。
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JP16118098A JP3827445B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | 金型鋳造品の熱処理方法 |
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