JP3826804B2 - 2重化電源システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2重化電源システムに関し、特に同じ回路構成を有する2つの電源装置を並列に接続して負荷に電力を供給する2重化電源システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報処理装置などの重要なデータを扱う装置では、信頼性の向上、システムの無停止化を図るため、2重化電源システムを備える。これにより、2つの電源装置のうち1台が故障しても、もう一台の電源装置で電源を供給することができる。
【0003】
図5は、従来の2重化電源システムの回路図である。図に示す2重化電源システムは、直流電源E4、トランスT3、パルス幅制御部40、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)Q3、ダイオードD3,D4、コンデンサC4、ツェナーダイオードZD3、抵抗R9、及び、フォトカプラPC3を有する電源装置Cと、直流電源E5、トランスT4、パルス幅制御部50、MOSFETQ4、ダイオードD5,D6、コンデンサC5、ツェナーダイオードZD4、抵抗R10、及び、フォトカプラPC4を有する電源装置Dとから構成される。電源装置C,Dは並列接続されて、電力を負荷60に供給する。
【0004】
トランスT3の1次巻線の一端は、直流電源E4の正極に接続され、他端は、MOSFETQ3のドレインに接続される。MOSFETQ3のソースは直流電源E4の負極に接続される。MOSFETQ3のゲートは、パルス幅制御部40に接続される。
【0005】
トランスT3の2次巻線は、ダイオードD3を介して、コンデンサC4が並列に接続される。コンデンサC4は、ダイオードD4を介して、負荷60に接続される。
【0006】
フォトカプラPC3は、入力端子a1,a2、出力端子b1,b2を有する。入力端子a1は、抵抗R9、ツェナーダイオードZD3を介して、コンデンサC4の一端と接続され、入力端子a2は、ダイオードD4を介して、コンデンサC4の他端に接続される。フォトカプラPC3の出力端子b1,b2は、パルス幅制御部40と接続されている。フォトカプラPC3は、入力端子a1−a2間に流れる電流に応じて、出力端子b1−b2間の抵抗値を変化させ、パルス幅制御部40から供給される電流値を変化させる。
【0007】
パルス幅制御部40は、フォトカプラPC3の出力端子b1−b2間に電流を供給し、供給した電流の変化に応じて、MOSFETQ3へのゲートパルスのオン時間を制御する。パルス幅制御部40は、集積化(IC化)され、一般に市販されている。
【0008】
電源装置Dが有する直流電源E5、トランスT4、パルス幅制御部50、MOSFETQ4、ダイオードD5,D6、コンデンサC5,ツェナーダイオードZD4、抵抗R10、及び、フォトカプラPC4は、電源装置Cが有する直流電源E4、トランスT3、パルス幅制御部40、MOSFETQ3、ダイオードD3,D4、コンデンサC4、ツェナーダイオードZD3、抵抗R9、及び、フォトカプラPC3と同じ機能、特性を有し、また、同じ接続関係を有するので、説明は省略する。
【0009】
以下、2重化電源システムの動作について説明する。
直流電源E4の電圧は、MOSFETQ3のオン/オフによって、トランスT3、ダイオードD3を介してコンデンサC4に供給される。コンデンサC4に供給された電圧によって、ツェナーダイオードZD3、抵抗R9、フォトカプラPC3の入力端子a1−a2間に電流が流れる。フォトカプラPC3は、入力端子a1−a2間に流れる電流に応じて、出力端子b1−b2間の抵抗値を変化させ、パルス幅制御部40から供給される電流を変化させる。
【0010】
ここで、コンデンサC4に印加される電圧が所望の電圧より大きくなると、フォトカプラPC3の入力端子a1−a2間に流れる電流は増加する。フォトカプラPC3の入力端子a1−a2間に流れる電流の増加によって、出力端子b1−b2間の抵抗値は下がり、パルス幅制御部40の電流供給量が増加する。パルス幅制御部40は、この電流量の増加に応じてMOSFETQ3のゲートパルス信号のオン時間を短くする。これにより、直流電源E4からコンデンサC4に供給される電圧は減少する。
【0011】
コンデンサC4に印加される電圧が所望の電圧より小さくなると、フォトカプラPC3の入力端子a1−a2間に流れる電流は減少する。フォトカプラPC3の入力端子a1−a2間に流れる電流の減少によって、出力端子b1−b2間の抵抗値は増加し、パルス幅制御部40の電流供給量が減少する。パルス幅制御部40は、この電流量の減少に応じてMOSFETQ3のゲートパルス信号のオン時間を長くする。これにより、直流電源E4からコンデンサC4に供給される電圧は増加していく。
【0012】
このように、コンデンサC4に生じる電圧をフィードバック電流に変換し、このフィードバック電流によってパルス幅制御部40は、コンデンサC4に所望の電圧を印加する。
【0013】
同様に電源装置Dにおいても、コンデンサC5に生じる電圧をフィードバック電流に変換し、パルス幅制御部50によってコンデンサC5に所望の電圧を印加する。
【0014】
電源装置CのダイオードD4のカソードと電源装置DのダイオードD6のカソードは、接続されているため、電源装置C,Dのどちらか一方の出力電圧が負荷60に供給される。これにより、電源装置C,Dのどちらか一方が故障しても、他方の回路が負荷60に対して、電圧出力を補償できる。しかし、図5の回路では、ダイオードD4,D6の順電圧降下分があるため、コンデンサC4,C5で得られた所望の電圧を負荷60へ供給することができない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、図5のダイオードD4,D6を取り除いた回路がある。図6は、従来の他の2重化電源システムの回路図である。図5の2重化電源システムの回路図と比較して、ダイオードD4,D6が取り除かれている。一般に、電源装置C,Dを構成する部品には、定数のばらつきがあり、パルス幅制御部40,50によって制御される、コンデンサC4,C5の印加電圧の目標値にばらつきが生じる。図6の回路では、コンデンサC4,C5は、並列に接続されており、印加電圧の目標値が高く設定された電源装置の電圧が支配的となる。
【0016】
その結果、低い電圧を目標値としている電源装置のパルス幅制御部は、コンデンサに印加されている電圧が目標値より高いと判断する。このため、パルス幅制御部には、目標値の電圧に対応した電流より多くの電流が流れ、パルス幅制御部は、電流の増加により、オフ時間の長いゲートパルス信号を出力する。低い電圧を目標値としている電源装置のパルス幅制御部は、上記の動作を繰り返し、常時オフ状態のゲートパルス信号を出力する。
【0017】
このため、2つの電源装置のうち、コンデンサへの印加電圧の目標値が高い電源装置が故障すると、目標値の低い電源装置が動作するまでの間、負荷へ電力が供給されない状態が生じてしまうという問題点があった。
【0018】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、高い電圧を出力している電源装置が故障した場合、途切れることなく低い電圧を出力している電源装置で負荷に電力を供給することができる2重化電源システムを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、電源装置を並列に接続して負荷に電力を供給する2重化電源システムにおいて、直流電源とトランスとの間に接続され、前記直流電源の電圧をパルス幅変調電圧として前記トランスの1次側に供給するスイッチング素子と、前記トランスの2次側に並列に接続され、前記2次側に生じる出力電圧を平滑化する容量と、前記出力電圧をフィードバック量として帰還するフィードバック回路と、前記フィードバック量に逆比例するようにパルス幅を制御するパルス幅制御部と、前記フィードバック回路と前記パルス幅制御部との間に接続され、前記フィードバック量を抑制する回路素子と、を備えた電源装置を負荷に並列に接続したことを特徴とする2重化電源システムが提供される。
【0020】
このような2重化電源システムによれば、フィードバック回路とパルス幅制御部との間に接続されるフィードバック量を抑制する回路素子によって、低い電圧を出力している電源装置のパルス幅制御部は、フィードバック量が増加しても常時スイッチング素子がパルス幅変調電圧をトランスの1次側に供給するように制御する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である2重化電源システムの回路図である。
【0022】
図に示すように、2重化電源システムは、直流電源E1、トランスT1、パルス幅制御部10、MOSFETQ1、ダイオードD1、コンデンサC1、フィードバック回路11、及び、抵抗R2を有する電源装置Aと、直流電源E2、トランスT2、パルス幅制御部20、MOSFETQ2、ダイオードD2、コンデンサC2、フィードバック回路21、及び、抵抗R4を有する電源装置Bとから構成される。電源装置A,BのコンデンサC1,C2の両端は、負荷30に接続され、コンデンサC1,C2に生じる電圧が、負荷30に供給される。
【0023】
直流電源E1の正極は、トランスT1の1次巻線の一端に接続され、負極は、MOSFETQ1のソースに接続される。
トランスT1は電位絶縁、及び、電圧変換用のトランスであり、1次巻線の一端は、直流電源E1の正極に接続され、他端は、MOSFETQ1のドレインに接続される。2次巻線は、ダイオードD1を介して、コンデンサC1が並列に接続される。コンデンサC1は、トランスT1を介して伝送される直流電源E1の電圧を平滑するコンデンサである。コンデンサC1の両端に生じる電圧が、負荷30に供給される。ダイオードD1は、コンデンサC1からのトランスT1の2次巻線への電流の流れを遮断する。
【0024】
フィードバック回路11は、ツェナーダイオードZD1、フォトカプラPC1、及び、抵抗R1から構成される。
フォトカプラPC1は、入力端子a1,a2、出力端子b1,b2を有し、入力端子a1−a2間に流れる電流に応じて、出力端子b1−b2間の抵抗値を変化させる。
【0025】
ツェナーダイオードZD1の一端は、コンデンサC1の一端に接続され、他端は、抵抗R1に接続される。抵抗R1は、フォトカプラPC1の入力端子a1に接続される。フォトカプラPC1の入力端子a2は、コンデンサC1に接続される。
【0026】
ここで、コンデンサC1に生じている電圧が、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧を超えると、ツェナーダイオードZD1、抵抗R1、フォトカプラPC1の入力端子a1−a2間に電流が流れる。このとき、コンデンサC1に生じている電圧とツェナーダイオードZD1のツェナー電圧との差分の電圧が、抵抗R1、フォトカプラPC1の入力端子a1−a2間に生じ、電流がツェナーダイオードZD1、抵抗R1、フォトカプラPC1の入力端子a1−a2間に流れる。
【0027】
パルス幅制御部10は、抵抗R2を介してフォトカプラPC1の出力端子b1,b2に接続される。パルス幅制御部10は、内部に電流源を有し、フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間に電流を供給する。パルス幅制御部10から供給される電流は、フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間の抵抗値の変化により変化する。パルス幅制御部10は、供給する電流の変化に応じて、MOSFETQ1のゲートに印加するゲートパルス信号のパルス幅を変化させる。図2はパルス幅制御部の回路の一例である。図に示すように、パルス幅制御部10は、電流源10a、発振器10b、コンパレータ10c、RS−フリップフロップ(RS−FF)回路10d、抵抗R5,R6、トランジスタTr1,Tr2、コンデンサC3、及び、電圧源E3から構成される。
【0028】
電流源10aの出力には、抵抗R5,R6が接続される。さらに、抵抗R5には、トランジスタTr1のエミッタが接続され、抵抗R6には、トランジスタTr2のエミッタが接続される。
【0029】
トランジスタTr1のベースはコレクタに短絡され、コレクタは、フォトカプラPC1の出力端子b2に接続される。トランジスタTr2のベースはトランジスタTr1のベースと接続される。トランジスタTr2のコレクタは、コンデンサC3に接続される。コンデンサC3は、図に示してないが、放電回路に接続され、充電した電荷を放電回路によって放電される。
【0030】
コンパレータ10cの正極端子は、トランジスタTr2のコレクタに接続される。負極端子は、電圧源E3に接続される。コンパレータ10cは、コンデンサC3の電圧が電圧源E3の電圧より大きくなると、‘H’状態のセットパルス信号をRS−FF回路10dに出力する。コンデンサC3は、コンパレータ10cから‘H’状態のセットパルス信号が所定時間出力されると、先述した放電回路によって、電荷が放電される。この放電により、コンデンサC3の電圧は0Vとなり、コンパレータ10cは、‘L’状態のセットパルス信号を出力する。
【0031】
RS−FF回路10dは、コンパレータ10cから出力されるセットパルス信号をセット信号として入力し、出力信号をゲートパルス信号としてMOSFETQ1のゲートへ出力する。また、RS−FF回路10dは、発振器10bから出力される一定周期のリセットパルス信号をリセット信号として入力し、出力するゲートパルス信号を‘H’状態にリセットする。
【0032】
パルス幅制御部10は、IC化され、一般に市販されているものであり、トランジスタTr1のエミッタ−コレクタ間に流れる電流に比例(8倍)した電流がトランジスタTr2のエミッタ−コレクタ間を流れるようになっている。
【0033】
MOSFETQ1は、パルス幅制御部10から出力されるゲートパルス信号に応じて、ドレイン−ソース間をオン/オフし、直流電源E1の電圧をパルス幅変調電圧としてトランスT1へ供給する。
【0034】
電源装置Bを構成する直流電源E2、トランスT2、パルス幅制御部20、MOSFETQ2、ダイオードD2、コンデンサC2、フィードバック回路21(ツェナーダイオードZD2、フォトカプラPC2、及び、抵抗R3)、抵抗R4は、上記で説明した電源装置Aの直流電源E1、トランスT1、パルス幅制御部10、MOSFETQ1、ダイオードD1、コンデンサC1、フィードバック回路11(ツェナーダイオードZD1、フォトカプラPC1、及び、抵抗R1)、抵抗R2と同じ機能、特性を有し、また、同じ接続関係を有するので、説明は省略する。
【0035】
次に図1の電源装置Aの動作について説明する。
MOSFETQ1は、パルス幅制御部10のゲートパルス信号によって、ドレイン−ソース間をオン/オフし、直流電源E1の電圧をパルス幅変調電圧としてトランスT1の1次巻線に供給する。トランスT1は、1次巻線に供給された電圧を2次巻線に伝達する。
【0036】
トランスT1の2次巻線に伝達された電圧は、ダイオードD1を介して、コンデンサC1に供給される。これにより、コンデンサC1の両端には、負荷30に電力を供給するための出力電圧が生じ、ツェナーダイオードZD1、抵抗R1に電流が流れる。コンデンサC1に生じている電圧と、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧との差分の電圧が、抵抗R1、フォトカプラPC1の入力端子a1−a2間に生じ、これに応じた電流がツェナーダイオードZD1、抵抗R1、フォトカプラPC1の入力端子a1−a2間に流れる。
【0037】
フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間の抵抗値は、入力端子a1−a2間に流れる電流が多ければ減少し、少なければ増加する。フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間の抵抗値の変化に応じて、図2に示す電流源10aから、抵抗R5、トランジスタTr1、フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間に流れる電流は変化する。すなわち、パルス幅制御部10からフォトカプラPC1の出力端子b1−b2間に供給される電流は、コンデンサC1の両端に生じる出力電圧に比例したフィードバック電流に変換され、フォトカプラPC1の出力端子b1,b2から出力される。
【0038】
トランジスタTr1のエミッタ−コレクタ間に電流が流れることによって、トランジスタTr2のエミッタ−コレクタ間に電流が流れる。これにより、コンデンサC3は充電され、電圧が上昇する。コンパレータ10cは、コンデンサC3の電圧が電圧源E3の電圧より大きくなると、セットパルス信号をRS−FF回路10dに出力する。
【0039】
RS−FF回路10dは、セットパルス信号に応じて、ゲートパルス信号をMOSFETQ1のゲートに出力する。MOSFETQ1は、ゲートパルス信号に応じてドレイン−ソース間をオン/オフさせ、直流電源E1の電圧をパルス幅変調電圧としてトランスT1へ供給する。
【0040】
このように、コンデンサC1に生じる電圧をフィードバック回路11によってフィードバック電流に変換し、パルス幅制御部10をフィードバック電流に応じてMOSFETQ1を制御させることにより、コンデンサC1を所望の電圧となるようにする。
【0041】
次に、RS−FF回路10dの動作を示すタイミングチャートを用いて、図1の電源装置Aの動作を説明する。図3は、RS−FF回路の動作を説明するタイミングチャートの一例を示した図であり、(a)は、コンデンサの両端に所望の電圧が生じている場合のRS−FF回路のタイミングチャート、(b)は、コンデンサの両端に所望の電圧より大きい電圧が生じている場合のRS−FF回路のタイミングチャート、(c)は、コンデンサの両端に所望の電圧より小さい電圧が生じている場合のRS−FF回路のタイミングチャートである。
【0042】
図3(a)に示すように、RS−FF回路10dから出力されるゲートパルス信号は、発振器10bから出力される一定周期のリセットパルス信号の立ち上がりによって、‘H’状態にリセットされる。その後、コンデンサC3の充電により、コンパレータ10cは、‘H’状態のセットパルス信号を出力し、RS−FF回路10dから出力されるゲートパルス信号は、‘H’状態から、‘L’状態に遷移する。RS−FF回路10dは、再び、発振器10bのリセットパルス信号を入力することによって、ゲートパルス信号を‘H’状態にリセットする。
【0043】
ここで、コンデンサC1の両端に生じている電圧が所望の電圧より増加したとする。この電圧の増加により、フォトカプラPC1の入力端子a1−a2間に流れる電流は増加し、出力端子b1−b2間の抵抗値は減少する。フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間の抵抗値の減少により、抵抗R5、トランジスタTr1をながれる電流は増加する。また、抵抗R6、トランジスタTr2を流れる電流も増加する。抵抗R6、トランジスタTr2を流れる電流の増加により、コンデンサC3の充電速度は上昇し、コンパレータ10cから出力されるセットパルス信号は、図3(b)の矢印Aに示すように、図3(a)のセットパルス信号の立ち上がりより早いタイミングで‘H’状態に遷移する。
【0044】
RS−FF回路10dは、セットパルス信号の‘L’状態から‘H’状態の遷移によって、出力するゲートパルス信号を‘H’状態から‘L’状態に遷移させる。コンデンサC3の充電速度が増加した分、セットパルス信号の‘H’状態への遷移が早まり、図3(b)に示すゲートパルス信号の‘L’状態は、図3(a)に示すゲートパルス信号の‘L’状態より長くなる。
【0045】
このように、コンデンサC1の両端の電圧が所望の電圧より上昇すると、ゲートパルス信号の‘L’状態の時間は、所望の電圧のときのゲートパルス信号の‘L’状態の時間より長くなり、MOSFETQ1のドレイン−ソース間のオフ時間がオン時間に比べ長くなる。よって、直流電源E1からコンデンサC1への印加電圧時間が短くなり、コンデンサC1の両端の電圧は減少する。
【0046】
次に、コンデンサC1の両端に生じている電圧が所望の電圧より降下したとする。この電圧の降下により、フォトカプラPC1の入力端子a1−a2間に流れる電流は減少し、出力端子b1−b2間の抵抗値は増加する。フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間の抵抗値の増加により、抵抗R5、トランジスタTr1を流れる電流は減少し、抵抗R6、トランジスタTr2を流れる電流も減少する。この電流の減少により、コンデンサC3の充電速度が減少し、コンパレータ10cから出力されるセットパルス信号は、図3(c)の矢印Bに示すように、図3(a)のセットパルス信号の立ち上がりより遅いタイミングで‘L’状態から‘H’状態に遷移する。
【0047】
RS−FF回路10dは、セットパルス信号の‘H’状態の遷移によって、出力するゲートパルス信号を‘H’状態から‘L’状態に遷移させる。コンデンサC3の充電速度が減少した分、セットパルス信号の‘L’状態が長く、図3(c)に示すゲートパルス信号の‘H’状態は、図3(a)に示すゲートパルス信号の‘H’状態より長くなる。
【0048】
このように、コンデンサC1の両端の電圧が所望の電圧より減少すると、ゲートパルス信号の‘H’状態の時間は、所望の電圧のときのゲートパルス信号の‘H’状態の時間より長くなり、MOSFETQ1のドレイン−ソース間のオン時間もオフ時間に比べ長くなる。よって、直流電源E1からコンデンサC1への印加電圧時間が長くなり、コンデンサC1の両端の電圧は上昇する。
【0049】
電源装置Bの動作は、上記説明した電源装置Aの動作と同様の動作をし、説明を省略する。
次に、電源装置Aが負荷30に供給する電圧が、電源装置Bが負荷30に供給する電圧より低い場合について説明する。
【0050】
一般に、コンデンサC1,C2、ツェナーダイオードZD1,ZD2、抵抗R1,R3、及び、フォトカプラPC1,PC2の定数(例えば、容量値、ツェナー電圧値、抵抗値、変換効率Ic/Ifなど)には、ばらつきがある。これにより、パルス幅制御部10,20の制御によってコンデンサC1,C2に印加される電圧の目標値は、電源装置A,Bで異なってしまう。これにより、パルス幅制御部10の制御によってコンデンサC1に印加される電圧の目標値が、パルス幅制御部20の制御によってコンデンサC2に印加する電圧の目標値より低いとする。
【0051】
コンデンサC1,C2は、並列に接続されているので、コンデンサC1,C2に生じる電圧は、目標値の電圧が高いパルス幅制御部20の制御による電圧が支配的となり、コンデンサC1には、パルス幅制御部20の制御によって制御される電圧が生じる。
【0052】
コンデンサC1には、パルス幅制御部10が目標値とする電圧より大きい電圧が印加されているため、パルス幅制御部10が目標値とする電圧のときの電流よりも多くの電流がフォトカプラPC1の入力端子a1−a2間に流れ込む。これにより、フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間にも、目標値とする電圧のときのフィードバック電流よりも多くのフィードバック電流が流れる。
【0053】
フォトカプラPC1の出力端子b1−b2間に流れる増加したフィードバック電流によって、図2に示したコンデンサC3は急速に充電され、コンパレータ10cは、‘H’状態のセットパルス信号を出力する。RS−FF回路10dは、‘L’状態のゲートパルス信号を出力する。パルス幅制御部10は、さらに、コンデンサC1の電圧を目標の電圧値に近づけようと上記の動作を繰り返し、コンデンサC3は直ちに充電されるようになる。これにより、コンパレータ10cは、常に‘H’状態のセットパルス信号を出力しようとする。
【0054】
しかし、パルス幅制御部10とフォトカプラPC1の間に抵抗R2を接続して、フィードバック電流を抑制することにより、コンデンサC3の充電を緩和する。すなわち、抵抗R2によって、コンパレータ10cから必ず‘L’状態のセット信号が出力され、パルス幅制御部10からは、必ず‘H’状態のゲートパルス信号が出力される。
【0055】
これにより、目標値の高い電圧を出力する電源装置Bが故障しても目標値の低い電圧を出力する電源装置Aは、直ちに負荷30に電力を供給することができる。
【0056】
電源装置Bが負荷30に供給する電圧が、電源装置Aが負荷30に供給する電圧より低い場合においても、上記の説明と同様に、抵抗R4によって、パルス幅制御部20からは、必ず‘H’状態のゲートパルス信号が出力される。
【0057】
抵抗R2、R4の値は、充電によって生じるコンデンサC3の電圧が、リセットパルス信号の立ち上がりから、電圧源E3の電圧値に達するまで、所定の時間を有するように設定する。また、抵抗R2,R4には、同じ値の抵抗値を持つ抵抗を使用する。
【0058】
なお、シャントレギュレータを用いてコンデンサC1の両端の電圧を検出するようにしてもよい。図4は、シャントレギュレータを用いた電圧検出回路を示す。図に示すようにコンデンサC1に直列接続された抵抗R7,8を並列に接続し、コンデンサC1と、抵抗R1の間にシャントレギュレータZ1を接続する。これによって、抵抗R7,R8の分圧がシャントレギュレータZ1の基準電圧を超えると、超えた差電圧に応じて電流が流れる。これにより、コンデンサC1の両端に生じている電圧に応じた電流が抵抗R1、フォトカプラPC1の入力端子a1−a2を流れ、コンデンサC1の電圧変化が、フォトカプラPC1の出力端子b1−b2の電流変化として出力される。
【0059】
また、電源装置A,Bは、フライバック方式であるが、他の方式、例えば、フォワード・コンバータ方式にも適用できる。
さらに、フィードバックされる電圧を電流に変換、及び、絶縁する目的でフォトカプラを用いたが、他のフォトMOSリレーなども適用できる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、フィードバック回路とパルス幅制御部との間にフィードバック量を抑制する回路素子を接続するようにした。これによって、低い電圧を出力している電源装置のパルス幅制御部は、フィードバック量が増加しても常時スイッチング素子がパルス幅変調電圧をトランスの1次側に供給するように制御するので、高い電圧を出力している電源装置が故障した場合、途切れることなく低い電圧を出力している電源装置で負荷に電力を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である2重化電源システムの回路図である。
【図2】パルス幅制御部の回路の一例である。
【図3】RS−FF回路の動作を説明するタイミングチャートの一例を示した図であり、(a)は、コンデンサの両端に所望の電圧が生じている場合のRS−FF回路のタイミングチャート、(b)は、コンデンサの両端に所望の電圧より大きい電圧が生じている場合のRS−FF回路のタイミングチャート、(c)は、コンデンサの両端に所望の電圧より小さい電圧が生じている場合のRS−FF回路のタイミングチャートである。
【図4】シャントレギュレータを用いた電圧検出回路を示す。
【図5】従来の2重化電源システムの回路図である。
【図6】従来の他の2重化電源システムの回路図である。
【符号の説明】
10,20,40,50 パルス幅制御部
11,21 フィードバック回路
30,60 負荷
10a 電流源
10b 発振器
10c コンパレータ
10d RS−FF回路
E1,E2 直流電源
E3 電圧源
T1,T2 トランス
D1,D2 ダイオード
C1,C2,C3 コンデンサ
ZD1、ZD2 ツェナーダイオード
R1,R2,R3,R4、R5,R6 抵抗
PC1,PC2 フォトカプラ
Q1,Q2 MOSFET
Tr1,Tr2 トランジスタ

Claims (3)

  1. 電源装置を並列に接続して負荷に電力を供給する2重化電源システムにおいて、
    直流電源とトランスとの間に接続され、前記直流電源の電圧をパルス幅変調電圧として前記トランスの1次側に供給するスイッチング素子と、
    前記トランスの2次側に並列に接続され、前記2次側に生じる出力電圧を平滑化する容量と、
    前記出力電圧をフィードバック量として帰還するフィードバック回路と、
    前記フィードバック量に逆比例するようにパルス幅を制御するパルス幅制御部と、
    前記フィードバック回路と前記パルス幅制御部との間に接続され、前記フィードバック量を抑制する回路素子と、
    を備えた電源装置を負荷に並列に接続したことを特徴とする2重化電源システム。
  2. 前記フィードバック回路は、前記出力電圧に比例したフィードバック電流を出力することを特徴とする請求項1記載の2重化電源システム。
  3. 前記フィードバック回路は、前記出力電圧が所定の電圧以下の場合に前記フィードバック量を遮断するツェナーダイオードを有することを特徴とする請求項1記載の2重化電源システム。
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