JP3824671B2 - ガラスロッドの延伸方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ガラスロッドを所望の外径に延伸して一定外径のガラスロッド(例えば光ファイバ母材)を得るガラスロッドの延伸方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラスロッドの延伸は、電気炉又は酸水素バーナ等からなる加熱手段で該ガラスロッドの先端側から加熱溶融させつつ、その加熱溶融部分に張力を与えることにより行い、これにより一定外径のガラスロッドを得ていた。
【0003】
ガラスロッドの外径を一定にするために、該ガラスロッドの加熱溶融された部分におけるネックダウン部の終了近傍の外径を測定し、その結果に基づいて目標外径となるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度を調整する方法が取られてきた(特開昭56−9231号、特開昭57−195139号)。
【0004】
また、ガラスロッドの長手方向に外径変動がある場合でも、仕上がり外径精度の良い目標外径とするために、ネックダウン部の開始直後の外径と該ネックダウン部の終了直前の外径とを測定し、ネックダウン部の開始直後の外径から該ネックダウン部の終了直前の外径の目標値を予め算出しておき、この目標値とネックダウン部の終了直前の外径の実測値とから両者の偏差を算出し、ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御する方法が取られてきた(特開平5−147971号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の従来技術では、ガラスロッドの長手方向に外径変動があると、それが仕上がりロッド径にも現われるという問題点があった。
【0006】
後者の従来技術では、前者より仕上がり外径の精度を高くできるが、ネックダウン部の開始直後の外径を測定して、該ネックダウン部の終了直前の外径を制御するに際し、ネックダウン部の開始直後の外径が変化した時の影響が直ぐには該ネックダウン部の終了直前の外径に影響せず、時間遅れが生ずる問題点がある。時間遅れは、該ネックダウン部の長さにより変化することが考えられる。そのため時間遅れは、ガラスロッドの外径変動に伴い変化し、ガラスロッドの外径制御が難しくなる問題点がある。
【0007】
また、ネックダウン形状は、ガラスロッドの外径により変化する。そのため、ネックダウン部の開始直後の外径を測定しても、ガラスロッドの外径変動によりネックダウンが開始する場所から該ネックダウン部の開始直後の外径を測定する場所までの距離が変化するので、該ネックダウン部の開始直後の外径を測定して終了直前の外径を予測する従来の制御方法では、予測に誤差が含まれることになる。このためガラスロッドの仕上がり外径の精度が悪くなる可能性があった。実際、ガラスロッドの外径変動が比較的短い周期で起きると、該ガラスロッドの仕上がり外径精度が悪化する問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、延伸前のガラスロッドの長手方向に外径変動があっても、延伸後のガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるガラスロッドの延伸方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ガラスロッドの先端側から加熱溶融させつつ、その加熱溶融部分を所望の外径に延伸するガラスロッドの延伸方法を改良の対象としている。
【0010】
本発明のガラスロッドの延伸方法においては、前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の終了直前における近接する2点A,B間の外径差Sabが一定になるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とする。
【0011】
また本発明のガラスロッドの延伸方法においては、前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の終了直前における近接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとが
Sab/Rab=一定
となるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とする。
【0012】
更に本発明のガラスロッドの延伸方法においては、前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の終了直前における近接する3点A,B,Cのうち、隣接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、隣接する2点B,C間の外径差Sbcと該2点B,C間の平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)とが
(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定
となるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とする。
【0013】
これら本発明のガラスロッドの延伸方法においては、 前記ガラスロッドの外径を測定する位置はネックダウン部の終了直前であることを特徴とする。
【0014】
【作用】
このようにガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の外径差Sabが一定になるように制御すると、この2点A,B間での溶融ガラスの流量が一定になり、またネックダウン部で溶融ガラスの密度は実際上一定で、しかも非圧縮なので、他のどの断面でも一定外径に延伸されることになり、このため延伸前のガラスロッドの長手方向に外径変動があっても、延伸後のガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0015】
また、ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとが
Sab/Rab=一定
となるように制御すると、この延伸方法ではネックダウン部の平均外径Rabも制御要素に入っているので、該ネックダウン部の外径が変化しているのも拘らず、外径差が一定となっているような事態での誤制御を回避して、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0016】
更に、ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する3点A,B,Cのうち、隣接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、隣接する2点B,C間の外径差Sbcと該2点B,C間の平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)とが
(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定
となるように制御すると、この延伸方法でもネックダウン部の2点A,B間の平均外径Rab及び2点B,C間の平均外径Rbcが制御要素に入っているので、該ネックダウン部の外径が変化しているのも拘らず、外径差が一定となっているような事態での誤制御を回避して、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0017】
特に、この延伸方法では、ネックダウン部の近接する3点A,B,Cが検出対象となっているので、該ネックダウン部のより広い部分の外径を一定に制御でき、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向により高精度に維持できるように延伸することができる。
【0018】
また、ネックダウン部を2点A,B間で検出し、次に2点B,C間で検出をすると、2回にわたって制御がかけられるようになり、送出し側の制御と引取り側の制御を効果的に行うことができ、ガラスロッドの仕上がり外径精度の向上をより容易に図れる利点がある。
【0019】
更に、前述したいずれの延伸方法でも、制御対象となる数値は、2点A,B間の外径差Sabが一定,Sab/Rab=一定,(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定のように、一定という1つの数値が制御対象となっているので、複数の数値を制御対象とするような実施が困難若しくは実施が不可能になる事態を回避して容易に工業的実施ができる特長がある。
【0020】
ガラスロッドの外径を測定する位置をネックダウン部の終了直前とすると、ネックダウン部の終了直前の方がガラスロッドの温度が低く、且つ該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度を変えたときでも該ガラスロッドの外径が安定しているから外径測定を安定して行うことができる。
【0021】
【実施例】
図1は本発明に係るガラスロッドの延伸方法を実施する装置の第1実施例を示したものである。
【0022】
本実施例のガラスロッドの延伸装置は、延伸前のガラスロッド1aを収容する加熱炉2を備え、該加熱炉2内の下部側には延伸前のガラスロッド1aを下部側から加熱溶融させるヒータ3が設けられている。延伸前のガラスロッド1aの上部には予め把持用上部ガラスロッド4が接続され、下部にも予め把持用下部ガラスロッド5が接続されている。延伸前のガラスロッド1aは、ヒータ3による加熱溶融部に延伸力が加わると、ネックダウン部1bを経て、一定外径となった延伸後のガラスロッド1cが形成される。このため把持用下部ガラスロッド5は、延伸後のガラスロッド1cに接続された状態になる。
【0023】
把持用上部ガラスロッド4は上部チャック6で把持され、これにより延伸前のガラスロッド1aが該上部チャック6を介して上部駆動部7により昇降駆動されるようになっている。
【0024】
把持用下部ガラスロッド5は下部チャック8で把持され、これにより延伸後のガラスロッド1cが該下部チャック8を介して下部駆動部9により下降駆動されるようになっている。
【0025】
ネックダウン部1bの終了直前で近接する2点A,Bに対応する加熱炉2には第1,第2の測定孔10,11が水平方向に貫通して設けられている。これら測定孔10,11はガラス等の透光体10a,11aで閉塞されている。
【0026】
第1の測定孔10の一端側の外部には第1のネックダウン部外径測定器としての第1のレーザ測定器12の発光部12aが設けられ、該第1の測定孔10の他端側の外部には該第1のレーザ測定器12の受光部12bが設けられている。
【0027】
第2の測定孔11の一端側の外部には第2のネックダウン部外径測定器としての第2のレーザ測定器13の発光部13aが設けられ、該第2の測定孔11の他端側の外部には該第2のレーザ測定器13の受光部13bが設けられている。
【0028】
第1のレーザ測定器12の受光部12bの出力と第2のレーザ測定器13の受光部13bの出力は演算処理器14に与えられ、該演算処理器14でネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabが測定され、測定された外径差Sabが一定となるような制御信号が得られるようになっている。
【0029】
これら制御信号は、速度制御部15に与えられ、上部駆動部7と下部駆動部9の速度制御がなされるようになっている。
【0030】
加熱炉2の上部は上部シール蓋16でシールされ、加熱炉2の下部は下部シール蓋17でシールされるようになっている。
【0031】
加熱炉2の下の一方の側には延伸後のガラスロッド1cの外径を測定する延伸後ガラスロッド外径測定器としてのレーザ測定器18の発光部18aが設けられ、他端側には該レーザ測定器18の受光部18bが設けられている。
【0032】
次に、このようなガラスロッドの延伸装置によるガラスロッドの延伸方法について説明する。
【0033】
上部駆動部7は、基本的には、延伸前のガラスロッド1aのネックダウン部1bが常に図示のような位置に存在するように、該延伸前のガラスロッド1aをその延伸につれて下降させるように駆動する。
【0034】
下部駆動部9は、基本的には、延伸後のガラスロッド1cの成長につれて該延伸後のガラスロッド1cを引き取るように駆動する。
【0035】
かかる状態で、ネックダウン部1bの終了直前で近接する2点A,Bの箇所での外径を、第1のレーザ測定器12と第2のレーザ測定器13でそれぞれ測定し、その測定出力を演算処理器14にそれぞれ与える。該演算処理器14では、これら測定出力をもとにネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabを求め、得られた外径差Sabが一定となるような制御信号を速度制御部15に与える。該速度制御部15では、上部駆動部7と下部駆動部9の速度制御をし、ネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabが一定になるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御する。
【0036】
このようにガラスロッドの延伸によるネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabが一定になるように制御すると、これら2点A,B間での溶融ガラスの流量が一定になり、またネックダウン部1bで溶融ガラスの密度は実際上一定で、しかも流れが非圧縮なので、他のどの断面でも一定外径に延伸されることになり、このため延伸前のガラスロッド1aの長手方向に外径変動があっても、延伸後のガラスロッド1cの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0037】
ただし、このようなことが成立するのは、ガラスロッドの粘度が測定区間で変化しないという仮定に基づいているので、好ましくはネックダウン部1bの終了直前で、近接する2点A,Bの箇所における外径を測定する方がよい。それは、ネックダウン部1bの終了直前の方がガラスロッドの温度が低く、且つ該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度を変えたときでも該ガラスロッドの外径が安定しているからである。
【0038】
比較実験例
85mmφ±4mmのガラスロッドについて延伸最終径を40mmφとして、ヒータ温度1900℃の加熱炉2中で延伸した。
【0039】
従来技術では、ガラスロッドの最終径の変動は±0.2 mmであった。これは、短い区間で、平均径85mmφに対し径変動±4mmで、そのピッチが10〜20mmで変化しているところがあるためである。このような急激な径の変動があると、従来技術では最終径の変動が大きくなってしまう。これは、径を測定している場所が離れているためである。
【0040】
しかるに、本発明の延伸方法によれば、ガラスロッドの最終径の変動は±0.09mmであった。
【0041】
従って、本発明によれば、ガラスロッドの長手方向に径の変動があっても、延伸後の仕上がり径が長手方向に高精度になることが判明した。
【0042】
図2は本発明に係るガラスロッドの延伸方法を実施する装置の第2実施例を示したものである。なお、前述した第1実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
【0043】
本実施例のガラスロッドの延伸装置では、ネックダウン部1bの終了直前で近接する2点A,Bに対応する加熱炉2には、該2点A,B間の間隔より少し大きい上下幅を持つ1つの長孔よりなる測定孔19が水平方向に貫通して設けられている。該測定孔19はガラス等の透光体19aで閉塞されている。
【0044】
測定孔19の一端側の外部にはネックダウン部外径測定器としてのレーザ測定器20の発光部20aが設けられ、該測定孔19の他端側の外部には該レーザ測定器20の受光部20bが設けられている。
【0045】
これら発光部20aと受光部20bとは、ネックダウン部1bの終了直前で近接する2点A,B間の間隔で昇降する昇降機構21,22が設けられている。これら昇降機構21,22は、発光部20aと受光部20bのホルダー21a,22aと、これらホルダー21a,22aが上下するようにガイドするガイド軸21b,22bと、これらホルダー21a,22aにネジ結合で貫通されていてこれらホルダー21a,22aを昇降させるスクリューネジ21c,22cと、これらスクリューネジ21c,22cを回転させるモータ21d,22dとで構成されている。これらモータ21d,22dには、速度制御部15から制御信号が与えられるようになっている。
【0046】
次に、このような延伸装置による延伸方法について説明する。本実施例は、発光部20aと受光部20bとを同期させて昇降機構21,22により2点A,B間で昇降させる。これによりネックダウン部1bの終了直前で近接する2点A,Bの箇所での外径測定を1組のレーザ測定器20で行うことができる。本実施例では、測定点Bはネックダウン部1bで最終径となる位置、測定点Aは測定点Bより10mm上の位置とした。
【0047】
かかる状態で、ネックダウン部1bの終了直前で近接する2点A,Bの箇所での外径を、共通のレーザ測定器20で測定し、その測定出力を演算処理器14にそれぞれ与える。該演算処理器14では、これら測定出力をもとにネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabを求め、得られた外径差Sabが一定となるような制御信号を速度制御部15に与える。該速度制御部15では、上部駆動部7と下部駆動部9の速度制御をし、ネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabが一定になるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御する。
【0048】
このようにガラスロッドの延伸によるネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabが一定になるように制御すると、これら2点A,B間での溶融ガラスの流量が一定になり、またネックダウン部1bで溶融ガラスの密度は実際上一定で、しかも流れが非圧縮なので、他のどの断面でも一定外径に延伸されることになり、このため延伸前のガラスロッド1aの長手方向に外径変動があっても、延伸後のガラスロッド1cの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0049】
第1実施例と同様のガラスロッドを延伸したところ、最終径の変動は±0.1 mmであった。
【0050】
図3は本発明に係るガラスロッドの延伸方法の他の実施例を示したものである。本実施例の場合、装置の構成は前述した図1とほぼ同様であるので、該図1と図3とを参照して説明する。
【0051】
この場合も、上部駆動部7は、基本的には延伸前のガラスロッド1aのネックダウン部1bが常に図示のような位置に存在するように、該延伸前のガラスロッド1aをその延伸につれて下降させるように駆動する。
【0052】
また下部駆動部9は、基本的には延伸後のガラスロッド1cの成長につれて該延伸後のガラスロッド1cを引き取るように駆動する。
【0053】
かかる状態で、ネックダウン部1bの終了直前で近接する2点A,Bの箇所での外径を、第1のレーザ測定器12と第2のレーザ測定器13でそれぞれ測定し、その測定出力を演算処理器14にそれぞれ与える。該演算処理器14では、これら測定出力をもとにネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabと、該2点A,B間の平均外径Rabと、これら外径差Sabと平均外径Rabとの比(Sab/Rab)とを求める。
【0054】
2点A,B間の外径差Sabは、A点におけるネックダウン部1bの外径RaとB点におけるネックダウン部1bの外径Rbとの差
Sab=Ra−Rb
より求める。
【0055】
また、2点A,B間の平均外径Rabは、
Rab=(Ra+Rb)/2
より求める。
【0056】
更に、これら外径差Sabと平均外径Rabとの値から、その比(Sab/Rab)を求める。
【0057】
本実施例では、得られる外径差Sabと平均外径Rabとの比(Sab/Rab)が
Sab/Rab=一定
となるような制御信号を速度制御部15に与える。該速度制御部15では、上部駆動部7と下部駆動部9の速度制御をし、ネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabと平均外径Rabとの比(Sab/Rab)が一定になるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御する。
【0058】
このように制御すると、本実施例の延伸方法では、ネックダウン部1bの平均外径Rabも制御要素に入っているので、該ネックダウン部1bの外径が変化しているのも拘らず、外径差Sabが一定となっているような事態での誤制御を回避して、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0059】
なお、ネックダウン部1bの近接する2点A,Bの外径を測定する装置としては、前述した図1の装置に限定されるものではなく、前述した図2に示す装置も使用することができる。
【0060】
図4及び図5は、本発明に係るガラスロッドの延伸方法を実施する装置の第3実施例を示したものである。
【0061】
本実施例のガラスロッドの延伸装置は、ネックダウン部1bの終了直前で近接する3点A,B,Cに対応する加熱炉2には第1,第2,第3の測定孔10,11,19が水平方向に貫通して設けられている。これら測定孔10,11,19は共通のガラス等の透光体20で閉塞されている。
【0062】
第1の測定孔10の一端側の外部には第1のネックダウン部外径測定器としての第1のレーザ測定器12の発光部12aが設けられ、該第1の測定孔10の他端側の外部には該第1のレーザ測定器12の受光部12bが設けられている。
【0063】
第2の測定孔11の一端側の外部には第2のネックダウン部外径測定器としての第2のレーザ測定器13の発光部13aが設けられ、該第2の測定孔11の他端側の外部には該第2のレーザ測定器13の受光部13bが設けられている。
【0064】
第3の測定孔19の一端側の外部には第3のネックダウン部外径測定器としての第2のレーザ測定器21の発光部21aが設けられ、該第3の測定孔19の他端側の外部には該第3のレーザ測定器21の受光部21bが設けられている。
【0065】
第1のレーザ測定器12の受光部12bの出力と第2のレーザ測定器13の受光部13bの出力と第3のレーザ測定器21の受光部21bの出力は演算処理器14に与えられる。該演算処理器14では、ネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabと、該2点A,B間の平均外径Rabと、これら外径差Sabと平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、近接する2点B,C間の外径差Sbcと、該2点B,C間の平均外径Rbcと、これら外径差Sbcと平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)と、これら比(Sab/Rab)と比(Sbc/Rbc)との比{(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)}とを求める。
【0066】
2点A,B間の外径差Sabは、A点におけるネックダウン部1bの外径RaとB点におけるネックダウン部1bの外径Rbとの差
Sab=Ra−Rb
より求める。
【0067】
また、2点A,B間の平均外径Rabは、
Rab=(Ra+Rb)/2
より求める。
【0068】
また、これら外径差Sabと平均外径Rabとの値から、その比(Sab/Rab)を求める。
【0069】
2点B,C間の外径差Sbcは、B点におけるネックダウン部1bの外径RbとC点におけるネックダウン部1bの外径Rcとの差
Sbc=Rb−Rc
より求める。
【0070】
また、2点B,C間の平均外径Rbcは、
Rbc=(Rb+Rc)/2
より求める。
【0071】
また、これら外径差Sbcと平均外径Rbcとの値から、その比(Sbc/Rbc)を求める。
【0072】
更に、得られた比(Sab/Rab)と比(Sbc/Rbc)との値から、その比(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)を求める。
【0073】
本実施例では、得られた比(Sab/Rab)と比(Sbc/Rbc)との値から、その比(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)が
(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定
となるような制御信号を速度制御部15に与える。該速度制御部15では、上部駆動部7と下部駆動部9の速度制御をし、ネックダウン部1bの近接する2点A,B間の外径差Sabと平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、近接する2点B,C間の外径差Sbcと平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)との比{(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)}が一定になるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御する。
【0074】
このように制御すると、この延伸方法でもネックダウン部1bの隣接する2点A,B間の平均外径Rab及び隣接する2点B,C間の平均外径Rbcが制御要素に入っているので、該ネックダウン部1bの外径が変化しているのも拘らず、外径差が一定となっているような事態での誤制御を回避して、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0075】
特に、この延伸方法では、ネックダウン部1bの近接する3点A,B,Cが検出対象となっているので、該ネックダウン部1bのより広い部分の外径を一定に制御でき、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向により高精度に維持できるように延伸することができる。
【0076】
また、ネックダウン部1bを隣接する2点A,B間で検出し、次に隣接する2点B,C間で検出をすると、2回にわたって制御がかけられるようになり、送出し側の制御と引取り側の制御を効果的に行うことができ、ガラスロッドの仕上がり外径精度の向上をより容易に図れる利点がある。
【0077】
更に、前述したいずれの延伸方法でも、制御対象となる数値は、2点A,B間の外径差Sabが一定,Sab/Rab=一定,(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定のように、一定という1つの数値が制御対象となっているので、複数の数値を制御対象とするような実施が困難若しくは実施が不可能になる事態を回避し容易に工業的実施ができる特長がある。
【0078】
なお、ネックダウン部1bの近接する3点A,B,Cの外径を測定する装置としては、前述した図4の装置に限定されるものではなく、前述した図2に示すタイプの装置も使用することができる。ただし、この場合は、ネックダウン部外径測定器としてのレーザ測定器20が2点A,C間を往復するように構成する。
【0079】
本明細書に開示した本発明の好ましい態様を要約して示すと、下記の通りである。
【0080】
(1) ガラスロッドの先端側から加熱溶融させつつ、その加熱溶融部分を所望の外径に延伸するガラスロッドの延伸方法において、
前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の外径差Sabが一定になるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とするガラスロッドの延伸方法。
【0081】
(2) 前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の外径差Sabの測定は、前記2点A,Bの各位置での前記ネックダウン部の外径測定を各位置にそれぞれ配置したネックダウン部外径測定器で行い、これらネックダウン部外径測定器からの各測定値を演算処理器で処理することにより行うことを特徴とする第1項に記載のガラスロッドの延伸方法。
【0082】
(3) 前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の外径差Sabの測定は、前記2点A,Bの各位置での前記ネックダウン部の外径測定を各位置間を往復する共通のネックダウン部外径測定器で行い、該ネックダウン部外径測定器からの各測定値を演算処理器で処理することにより行うことを特徴とする第1項に記載のガラスロッドの延伸方法。
【0083】
(4) 前記ネックダウン部での外径差測定は、該ネックダウン部の終了近傍で行うことを特徴とする第1項〜第3項のいずれか1つに記載のガラスロッドの延伸方法。
【0084】
(5) ガラスロッドの先端側から加熱溶融させつつ、その加熱溶融部分を所望の外径に延伸するガラスロッドの延伸方法において、
前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとが
Sab/Rab=一定
となるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とするガラスロッドの延伸方法。
【0085】
(6) 前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の前記外径差Sabと前記平均外径Rabの測定は、前記2点A,Bの各位置での前記ネックダウン部の外径測定を各位置にそれぞれ配置したネックダウン部外径測定器で行い、これらネックダウン部外径測定器からの各測定値を演算処理器で処理することにより行うことを特徴とする第5項に記載のガラスロッドの延伸方法。
【0086】
(7) 前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の外径差Sabと前記平均外径Rabの測定は、前記2点A,Bの各位置での前記ネックダウン部の外径測定を各位置間を往復する共通のネックダウン部外径測定器で行い、該ネックダウン部外径測定器からの各測定値を演算処理器で処理することにより行うことを特徴とする第5項に記載のガラスロッドの延伸方法。
【0087】
(8) 前記ネックダウン部での前記外径差Sabと前記平均外径Rabとの測定は、該ネックダウン部の終了近傍で行うことを特徴とする第5項〜第7項のいずれか1つに記載のガラスロッドの延伸方法。
【0088】
(9) ガラスロッドの先端側から加熱溶融させつつ、その加熱溶融部分を所望の外径に延伸するガラスロッドの延伸方法において、
前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する3点A,B,Cのうち、隣接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、隣接する2点B,C間の外径差Sbcと該2点B,C間の平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)とが
(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定
となるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とするガラスロッドの延伸方法。
【0089】
(10) 前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する3点A,B,Cのうち、隣接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、隣接する2点B,C間の外径差Sbcと該2点B,C間の平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)の測定は、前記3点A,B,Cの各位置での前記ネックダウン部の外径測定を各位置にそれぞれ配置したネックダウン部外径測定器で行い、これらネックダウン部外径測定器からの各測定値を演算処理器で処理することにより行うことを特徴とする第9項に記載のガラスロッドの延伸方法。
【0090】
(11) 前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する3点A,B,Cのうち、隣接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、隣接する2点B,C間の外径差Sbcと該2点B,C間の平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)の測定は、前記3点A,B,Cの各位置での前記ネックダウン部の外径測定を前記2点A,C間を往復する共通のネックダウン部外径測定器で行い、該ネックダウン部外径測定器からの各測定値を演算処理器で処理することにより行うことを特徴とする第9項に記載のガラスロッドの延伸方法。
【0091】
(12) 前記ネックダウン部での隣接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、隣接する2点B,C間の外径差Sbcと該2点B,C間の平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)の測定は、該ネックダウン部の終了近傍で行うことを特徴とする第9項〜第11項のいずれか1つに記載のガラスロッドの延伸方法。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るガラスロッドの延伸方法では、ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点間の外径差が一定になるように制御するので、この2点間での溶融ガラスの流量が一定になり、またネックダウン部で溶融ガラスの密度は実際上一定で、しかも流れが非圧縮なので、他のどの断面でも一定外径に延伸されることになり、このため延伸前のガラスロッドの長手方向に外径変動があっても、延伸後のガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0093】
また、本発明に係るガラスロッドの延伸方法では、ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとが
Sab/Rab=一定
となるように制御するので、この延伸方法ではネックダウン部の平均外径Rabも制御要素に入っているため、該ネックダウン部の外径が変化しているのも拘らず、外径差が一定となっているような事態での誤制御を回避して、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0094】
更に、本発明に係るガラスロッドの延伸方法では、ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の近接する3点A,B,Cのうち、隣接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、隣接する2点B,C間の外径差Sbcと該2点B,C間の平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)とが
(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定
となるように制御するので、この延伸方法でもネックダウン部の2点A,B間の平均外径Rab及び2点B,C間の平均外径Rbcが制御要素に入っているため、該ネックダウン部の外径が変化しているのも拘らず、外径差が一定となっているような事態での誤制御を回避して、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向に高精度に維持できるように延伸することができる。
【0095】
特に、この延伸方法では、ネックダウン部の近接する3点A,B,Cが検出対象となっているので、該ネックダウン部のより広い部分の外径を一定に制御でき、ガラスロッドの仕上がり外径を長手方向により高精度に維持できるように延伸することができる。
【0096】
また、ネックダウン部を2点A,B間で検出し、次に2点B,C間で検出をすると、2回にわたって制御がかけられるようになり、送出し側の制御と引取り側の制御を効果的に行うことができ、ガラスロッドの仕上がり外径精度の向上をより容易に図れる利点がある。
【0097】
更に、前述したいずれの延伸方法でも、制御対象となる数値は、2点A,B間の外径差Sabが一定,Sab/Rab=一定,(Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定のように、一定という1つの数値が制御対象となっているので、複数の数値を制御対象とするような実施が困難若しくは実施が不可能になる事態を回避し容易に工業的実施ができる特長がある。
【0098】
ガラスロッドの外径を測定する位置をネックダウン部の終了直前にすると、ネックダウン部の終了直前の方がガラスロッドの温度が低く、且つ該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度を変えたときでも該ガラスロッドの外径が安定しているから外径測定を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るガラスロッドの延伸方法を実施する延伸装置の第1実施例の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】 本発明に係るガラスロッドの延伸方法を実施する延伸装置の第2実施例の概略構成を示す縦断面図である。
【図3】 本発明に係るガラスロッドの延伸方法の他の例におけるネックダウン部の測定点A,Bと外径Ra,Rbとの関係を示す説明図である。
【図4】 本発明に係るガラスロッドの延伸方法を実施する延伸装置の第3実施例の概略構成を示す縦断面図である。
【図5】 第3実施例の延伸装置を用いた本発明に係るガラスロッドの延伸方法におけるネックダウン部の測定点A,B,Cと外径Ra,Rb,Rcとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1a 延伸前のガラスロッド
1b ネックダウン部
1c 延伸後のガラスロッド
2 加熱炉
3 ヒータ
4 把持用上部ガラスロッド
5 把持用下部ガラスロッド
6 上部チャック
7 上部駆動部
8 下部チャック
9 下部駆動部
10,11 第1,第2の測定孔
10a,11a 透光体
12 第1のレーザ測定器(第1のネックダウン部外径測定器)
12a 発光部
12b受光部
13 第2のレーザ測定器(第2のネックダウン部外径測定器)
13a 発光部
13b 受光部
14 演算処理器
15 速度制御部
16 上部シール蓋
17 下部シール蓋
18 レーザ測定器(延伸後ガラスロッド外径測定器)
18a 発光部
18b 受光部
19 第3の測定孔
20 透光体
21 第3のレーザ測定器
21a 発光部
21b 受光部

Claims (3)

  1. ガラスロッドの先端側から加熱溶融させつつ、その加熱溶融部分を所望の外径に延伸するガラスロッドの延伸方法において、
    前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の終了直前における近接する2点A,B間の外径差Sabが一定になるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とするガラスロッドの延伸方法。
  2. ガラスロッドの先端側から加熱溶融させつつ、その加熱溶融部分を所望の外径に延伸するガラスロッドの延伸方法において、
    前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の終了直前における近接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとが
    Sab/Rab=一定
    となるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とするガラスロッドの延伸方法。
  3. ガラスロッドの先端側から加熱溶融させつつ、その加熱溶融部分を所望の外径に延伸するガラスロッドの延伸方法において、
    前記ガラスロッドの延伸によるネックダウン部の終了直前における近接する3点A,B,Cのうち、隣接する2点A,B間の外径差Sabと該2点A,B間の平均外径Rabとの比(Sab/Rab)と、隣接する2点B,C間の外径差Sbcと該2点B,C間の平均外径Rbcとの比(Sbc/Rbc)とが
    (Sab/Rab)/(Sbc/Rbc)=一定
    となるように、該ガラスロッドの供給速度又は引取り速度のいずれか一方又は双方を制御することを特徴とするガラスロッドの延伸方法。
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