JP3823990B2 - 回転電機および回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機および回転電機の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、回転電機および回転電機の製造方法に関する。
回転電機(モータ、または発電機、またはモータ兼発電機)において、ステータを効率良く冷却するために、ステータのスロット(ステータコイルが収装される溝部)の内部を冷媒通路として利用して、ステータコイルを直接冷却できるようにしたものが、例えば特許文献1や特許文献2に提案されている。
このうち、特許文献1の回転電機は、スロットの開口部にペースト状の樹脂を充填して硬化させた後、ステータ内周面にセラミック材料を吹き付けて遮蔽層を形成してスロット開口部を閉塞し、これによって画成されたスロット内部に冷媒を流通させるものである。しかしながら、このような方法では、スロット開口部の幅がある程度以上大きいとペースト状の樹脂を充填することが困難となる。
一方、特許文献2の回転電機では、ステータ内周側とスロット内部に金型を配置し、ステ一夕コアと金型によって画成された空間にエンジニアプラスチック材料を射出・充填して、これを硬化させることでスロット開口部を閉塞する。この方法は、特許文献1のものと異なり、スロット開口部の幅の大きさに関係なく採用することが可能であり、かつ、セラミック材料の吹き付けといった特殊な加工工程を必要とせず、比較的安価に冷媒通路を形成することができる。
特開昭53−95207号公報 特開平4−364343号公報
しかしながら、この特許文献2の方法では、充填したエンジニアプラスチック材料が硬化した後、ステータ内周側とスロット内部にそれぞれ配置した金型を抜き取る必要がある。このため、スロット内部に配置した金型を抜き取る際、ステータコアを構成する薄い電磁鋼板が金型に引きずられて捲れあがったり、ステータコアが傷ついたりする不具合を生じる可能性がある。
また、金型を抜き取った後の空間は冷媒通路の一部となるが、この空間はステータコイルから離れているため、ここに多量の冷媒が流れても良好なコイル冷却効果は得られず、この空間の分だけ、かえって無駄に冷媒通路の通路断面積が拡がってしまう。このため、所望のオイル冷却効果を達成するために冷媒の流量が多く必要となり、冷媒を循環させるポンプの容量を大きくせざるを得ない。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、ステータのスロット内部を冷媒通路として利用する回転電機またはその製造方法において、冷媒通路の製造を合理的に行うことができ、また高い冷却効率を得ることができるものを提供することを目的とする。
第1の発明では、スロットにコイルを収容してなるステータを備え、前記スロットの開口部を閉塞することによりスロット内部に冷媒通路を形成する回転電機において、前記ステータのスロット開口部付近に形成される溝部に収装されたときに、その溝部に対して遊びを有するプレートと、このプレートの外側面上に樹脂の充填により形成され、充填圧力によってプレートの内側面を前記溝部に押し付けて密着させ、溝部に対するプレートの遊びをなくしてシールする樹脂層とを備え、前記プレートと前記樹脂層により前記スロットの開口部を閉塞する。
第2の発明では、第1の発明において、前記溝部は、前記ステータのスロット開口部付近に突設された突起部と、この突起部よりもスロットの内側に突設されたストッパー部との間の溝部であり、前記プレートは、前記樹脂充填時の圧力によってスロット内側方向に押し込まれたときに、前記ストッパー部に密着支持される。
第3の発明では、ケース内周に円筒状に配置されたステータのスロット開口部を閉塞してスロット内部に冷媒通路を形成する回転電機の製造方法において、前記ステータのスロット開口部付近に形成される溝部に、その溝部に対して遊びを有するプレートを収装し、ステータの内周面に対して金型をセットし、前記金型と前記プレートの外側面との間の空間に樹脂を充填して、充填圧力によってプレートの内側面を前記溝部に密着支持して前記スロット開口部を閉塞してシールする。
の発明では、第の発明において、前記溝部は、前記ステータのスロット開口部付近に突設された突起部と、この突起部よりもスロットの内側に突設されたストッパー部との間の溝部であり、前記プレートは、前記樹脂充填時の圧力によってスロット内側方向に押し込まれたときに、前記ストッパー部に密着支持される。
本発明によれば、ステータのスロット開口部付近に形成される溝部に、その溝部に対して遊びを有するプレートを収装し、このプレートの外側面上に樹脂の充填してプレートの溝部に対する遊びをなくすように樹脂層を形成して、前記プレートと前記樹脂層により前記スロットの開口部を閉塞する。したがって、この遊びの存在により、プレートの内側面(スロットの内側方向を向く面)は、樹脂層の充填時の圧力で、溝部の支持面に押し付けられて密着し、充填された樹脂がスロット内部に漏れ出すことを防止できる。
なお、樹脂のシール方法としては、充填圧力を利用しない方法もとり得る。例えば、隣り合うティース部間の間隔W1(図6参照)よりもプレートの幅W2(図7参照)を僅かに大きく設定しておくことにより、プレートを溝に挿着したときに、プレートの側部が溝の底部に略密着した状態とする方法もとり得る。
しかし、このような方法では、間隔W1の精度管理が難しい。
したがって、本発明のように充填圧力によってプレートを溝部に密着させる方が確実である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
図1には、回転電機(モータ、または発電機、またはモータ兼発電機)の側断面図を示す。
図示されるように、回転電機のケース1は、円筒板1Aと、この円筒板1Aの軸方向両端の開口を閉塞する側板1B、1Cからなる。
ケース1内には、円柱形のロータ2が収容される。ロータ2は、その回転軸2Aの両端がそれぞれベアリング3を介して側板1A、1Bに支持され、回転軸2Aを中心に回転自在となっている。また、ロータ2の外周面近傍には、磁石4が設けられている。
円筒板1Aの内周面には、円筒形のステータ5が、ロータ2を取り囲むように挿着される。ステータ5の内周面とロータ2の外周面との間には、所定の間隙が設けられている。
ステータ5の軸方向両端には、断面コの字型のリング状のオイルジャケット10、11が、それぞれ取り付けられている。これらのオイルジャケット10、11の内側とステ一タ5の端面との間には、オイル室12、13が形成される。オイル室12には、オイルジャケット10に形成されて円筒板1Aを貫通するオイル供給口16を介して、冷却用オイルが供給される。この冷却オイルは、ステータ5内に形成された冷媒通路29(図2参照)を流通してオイル室13へ導かれる。オイル室13に導かれた冷却オイルは、オイルジャケット11に形成されて円筒板1Aを貫通するオイル排出口17から外部へ排出される。
図2は、図1のX−X断面の一部を示す図である。
図示されるように、ステータ5は、ステータコア20と、このステータコア20に巻装されるコイル30とから構成される。
スタータコア20は、所定個数(本実施の形態では12個)の分割コア21を、円環状に連ねて構成される(分割コア構造)。各分割コア21は、略T字型の電磁鋼板を、ロータ2の回転軸2A方向(図2の紙面に垂直方向)に所定枚数積層して形成される(図4参照)。なお、図2には、ステータコア20を構成する12個の分割コア21のうち、3個を示している。
ステータコア20は、ケース1の円筒板1A内周面に沿うリング状のバックコア部22と、このバックコア部22からステータコア20の内周側半径方向に突出する複数のティース部23とを備える。隣接するティース部23の間の凹部(溝部)は、スロット25となる。コイル30は、各ティース部23に集中巻きされることにより、スロット25内部に収容された状態となっている。
ティース部23の先端付近の両側面(スロット25の開口部付近の内周面)には、突起部26が突設されている。また、この突起部26よりもティース部23の基端側(スロット25の内側)には、ストッパー部27が突設されている。そして、突起部26とストッパー部27との間の溝は、後述するプレート40が装着されるプレート保持溝28となる。後述するように、ストッパー部27は、樹脂層50の充填時にプレート40を支持する機能と、ティース部23へのコイル30の巻回範囲を規定する機能とを果たすものである。
各スロット25の開口部は、プレート40と樹脂層50により閉塞される。これにより、スロット25内部の空間は画成され、冷却用オイルが流通する冷媒通路29となる。
プレート40は、スロット25の開口に配設される本体部41と、この本体部41裏面の略中央部からスロット25内部側に延び出す脚部42とからなる(図7参照)。また、樹脂層50は、プレート40の外側面(スロット25の外側方向、つまりステータコア5の内周側を向く面)43の上に、樹脂を射出・充填して形成されるものである。
プレート40の両側は、前述したプレート保持溝28内に収装されている。プレート40の本体部41とプレート保持溝28の寸法は、本体部41とプレート保持溝28の間に適当な遊びが生じるように、設計されている。この遊びの存在により、プレート40(本体部41)の内側面(スロット25の内側方向を向く面)は、樹脂層50の充填時の圧力で、ストッパー部27の支持面(プレート40の本体部41側を向く面)に押し付けられて密着する。充填された樹脂がスロット25内部に漏れ出すことを防止できる。この場合、プレート40を弾性部材(例えば樹脂)で形成しておけば、プレート40にストッパー部27が食い込み、より確実なシールを行うことができる。また、プレート40は、ストッパー部27により支持されることで、適切な位置に固定される。
プレート40の脚部42は、スロット25の略中央部に配設され、その断面積により、冷媒通路29の通路断面積を小さくする機能を果たす。これにより、冷媒通路29はコイル30近傍の狭い断面積のものとされ、冷媒(例えば冷却用オイル)はコイル30近傍の狭い断面積を流通するので、効率的な冷却を行うことができ、また冷媒通路29を流通する冷却用オイルの量を低減できる。つまり、同じ冷却オイル流量で比較した場合、冷媒通路29の通路断面積を減少させると流速が大きくなって冷却効率が向上するため、同じ冷却効果を得るために必要となるオイル循環用ポンプの容量を小さくすることが可能となる。なお、冷媒通路29の通路断面積をどの程度減少させるかは、脚部42の幅(断面積)によって調整することができる。
脚部42の長さは、プレート40が、前述した遊び分、ストッパー部27側に押し込まれたときにも、スロット25の底部(バックコア部22)との間に隙間ができる長さに設定される。これにより、プレート40の内側面とストッパー部27の支持面によるシールが阻害されないようになっている。
ただし、この隙間は、充填圧力によってプレート40(本体部41)が変形したときには、脚部42の先端がスロット25の底部に接触する程度の幅とされる。これにより、プレート40の変形が、この隙間によって規定される所定量以内に制限される。また、このようにプレート40の変形量が制限されるならば、プレート40の材料として比較的やわらかい(剛性の小さい)材料を選択し、かつ、充填圧力を比較的高く設定することが可能となるので、プレート40の内側面とストッパー部27の支持面との密着性を高め、結果として、より確実なシールを行なうことができることになる。
つぎに、図3から図8にしたがって、本実施の形態の回転電機の製造方法について説明する。
まず、図3に示すような型穴61を用いたプレス加工により、略T字型の電磁鋼板を形成し、所定枚数ずつ積層する。これにより、図4に示すような分割コア21を、ステータコア5を構成するのに必要な個数(本実施の形態では12個)、形成する。
図4に示すように、分割コア21は、左右に張り出す円弧状のバックコア部22A(ステータコア20のバックコア部22の一部を構成する)と、このバックコア部22Aから円弧内側に略直角に延び出すティース部23(ステータコア20のティース部23となる)とを備える。ティース部23の先端付近には、先端側から、突起26、プレート保持溝28、ストッパー部27が形成されている。
つぎに、図5に示すように、各分割コア21のティース部23(ストッパー部27よりも内側部分)に線材を巻回して、コイル30を形成する。このコイル巻線は、所定の巻数(ターン数)で、所定層にわたって行われる。
本実施の形態では、まず、第1層の6ターンの巻線が、ティース部23の基端から先端に向けて、バックコア部22Aの直後からストッパー25直前までの範囲に、隙間無く線材を巻き回すことによりなされる。続いて、この第1層目の巻き終わりから折り返して、この第1層目の線材の上に、ティース部23の先端側から基端側へ向かう第2層目の5ターンを巻き回す。以下、同様にして、第3層目の4ターンの巻線、第4層目の3ターンの巻線、第5層目の1ターンの巻線が順次実行される。これにより、分割コア21のティース部23には、合計20ターンの巻線がなされる。分割コア構造であれば、このようなコイル巻装作業を容易に行なうことができる。
つぎに、図6に示すように、コイル30が巻装された状態の12個の分割コア21を、ケース1の内側に円筒状に配置し、ケース1の円筒板1A内周面に沿って挿着する(図6には、ケース1に挿着された12個の分割コア21のうち、3個を取りだして示す)。この円筒板1Aへの挿着は、例えば焼き嵌めによってなされる。この挿着により、12個の分割コア21は互いにバックコア部22Aの両側で密接する。これにより、一体構造のステータと同様の機能を持つステータ5が形成される。
つぎに、図8に示すように、プレート40(図7に示す)を、本体部41の両側がプレート保持溝28に装着され、また脚部42がスロット25内部に収容されるように、ステータ5のスロット25に、ロータ2の回転軸方向(図8の紙面に垂直な方向)から差し込む。なお、この場合、プレート40とプレート保持溝28の間には、ある程度の遊びが存在している。
つぎに、図9に示すように、ステータ5の内周面5Aに対して金型62をセットする。そして、プレート40(本体部41)の外側面43と金型62との間に画成される空間63に、所定の圧力で樹脂を射出・充填し、樹脂が硬化したら金型62を取り出す。これにより、硬化した樹脂からなる樹脂層50が、プレート40の外側面43上に形成される(図2参照)。
この樹脂充填工程においては、樹脂充填時の充填圧力によって、プレート40の外側面43が、ステータ5のストッパ部27支持面に密着し、充填される樹脂がスロット25の内部へ漏れ出さないように、シールがなされる。また、所定の圧力をもって樹脂が充填されるので、空間63の隅々まで樹脂が行き渡り、良好な樹脂層50を得ることができる。
また、このように、樹脂層50は、樹脂充填後も取り除かれることがないプレート40の外側面43上に形成され、スロット25内部には中子(金型)が用いられない。したがって、樹脂層50の形成後に中子の取り外しをする必要がなく、電磁鋼板の捲れ上がり等の問題が生じることはない。
なお、樹脂のシール方法としては、充填圧力を利用しない方法もとり得る。例えば、隣り合うティース部23間のプレート保持溝28の間隔W1(図6参照)よりもプレート40の本体部41の幅W2を僅かに大きく設定しておくことにより、プレート40をプレート保持溝28に挿着したときに、プレート40の側部がプレート保持溝28の底部に略密着した状態とする方法もとり得る。このような方法は、一体構造のステータコアを用いる場合には有効であるが、本実施形態のようにステータコア20を分割コア構造とする場合には、間隔W1の精度管理が難しい。したがって、分割コア構造のステータコアを採用する場合には、本実施の形態のように充填圧力によってプレート40をストッパー部27に密着させる方が確実である。
また、ステータコア20は電磁鋼板が積層された構造であるため、その側面(ストッパー部27の支持面も含む)に多少の凸凹が生じるのは避けられない。この凸凹の程度によっては、ストッパー部27やティース部23の側面にプレート40の本体部41を密着させてもシール性が十分に確保できない場合も考えられる。このような場合は、プレート保持溝28やプレート40の本体部に予め接着剤を塗布してから、プレート40を装着することが望ましい。
以上のように、本実施の形態によれば、樹脂層50はプレート40の外側面43上への樹脂の充填により形成されるが、このプレートは、スロット25の内部に設けられる中子(金型)とは異なり、樹脂層50とともにスロット25の開口部の閉塞部材となるもので、樹脂層50の形成後にも取り除かれるものではないので、樹脂層の形成後の作業(例えば中子を用いた場合にこれを取り外す作業)によって、ステータを構成する電磁鋼板が捲れ上がったり、ステータが傷ついたりする不都合が生じる余地はない。また、樹脂は必要な圧力で充填されるので、充填すべき空間63の隅々まで樹脂が行き渡り、良好な樹脂層を得ることができる。したがって、スロット25の内部を冷媒通路29として利用するタイプの回転電機を効率的に製造でき、製造された回転電機の性能は高いものとできる。
また、プレート40には脚部42が備えられるので、この脚部42の断面積分だけ、冷媒通路29の通路断面積が狭くなり、冷却効率が高められ、必要となる冷媒量を低減することができる。また、この場合、脚部42がスロット25の略中央に配設されることにより、冷媒通路29をコイル30の近傍に形成でき、冷却効率を高めることができる。
また、樹脂充填時の圧力で押されたプレート40は、その内側面において、ストッパー部27の支持面に密着して支持されるので、樹脂がスロット25の内部に漏れ出すことを効果的に防止できる。したがって、スロット25内への樹脂の漏れだしによって、回転電機の性能が低下することはない。また、この場合に、プレートを弾性部材(例えば樹脂)で形成すれば、ストッパー部27がプレート40に食い込むことで、ストッパー部27とプレート40の間に高い密着度が得られ、より確実なシールを行うことができる。
また、プレート40は充填圧力により押し込まれた場合でも、脚部42がスロット25の底部(バックコア部22)に当接することはなく、プレート40とストッパー部27の密着によるシールがが阻害されることはない。一方、プレート40(本体部41)が変形した場合には、脚部42がスロット25の底部に当接することにより、この変形が制限される。したがって、プレート40を剛性の小さなものとしたうえで、充填圧力を比較的高く設定することが可能となり、結果として、プレートとストッパー部の密着度を高めて、より確実なシールを行なうことができる。
図10は、本発明の他の実施の形態におけるプレートを示す斜視図である。
図示されるように、本実施の形態においては、上記実施の形態におけるプレート40の代わりに、本体部のみからなり、脚部を有さないプレート45が用いられる。プレートの材料として比較的固い(剛性の大きい)材料を選択した場合には、脚部によって変形を制限する必要がないので、図10に示すような脚部を持たない形状のプレート45を採用することができる。なお、冷媒通路29の通路断面積の調整を行なう必要があるときは、脚部と同様の凸部をプレート中央に設ければ良い。
図11は、本発明のさらに他の実施の形態における回転電機のステータ5の一部を示す断面図である。
本実施の形態では、プレート40の脚部42が、スロット25の底部25A(バックコア部22)に当接し、またプレート40の外側面は、突起部26の内側面(スロット25の内側を向く面)に当接し密着する。つまり、本実施の形態では、プレート40の脚部42をスロット底部25Aに当接する長さとすることにより、プレート40がスロット底部25Aに支持されるようにし、この結果として、プレート40の外側面が突起部26に密着して、樹脂充填時にシールがなされるようにしている。このような構成によれば、ティース部23の側面に上記実施形態のようなストッパー部27を突設する必要がなく、ティース部23の形状を単純化することができ、電磁鋼板の打ち抜き加工の際に有利である。
なお、このような構成で樹脂充填時のシールを行なうには、ステータコア20の各部の寸法精度を比較的高くする必要がある。このため、本実施の形態では、精度を確保しやすい一体構造のステータコアを用いている。ただし、プレート40の外側面43と突起部27の支持面との密着性が確保できるのであれば、分割構造のステータコアに、このような構成を適用しても良い。
本発明の実施の形態における回転電機を示す断面図である。 同じく図1のX−X断面の一部を示す断面図である。 同じく電磁鋼板のプレス加工用型穴形状を示す図である。 同じく分割コアを示す斜視図である。 同じく分割コアにコイルを巻装した状態を示す断面図である。 同じくステータコアをケース円筒部に装着した状態を示す断面図である。 同じくプレートを示す斜視図である。 同じくステータコアにプレートを装着した状態を示す断面図である。 同じく樹脂層の形成を示す断面図である。 本発明の他の形態におけるプレートを示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態における回転電機の一部を示す断面図である。
符号の説明
5 ステータ
20 ステータコア
21 分割コア
22 バックコア部
23 ティース部
25 スロット
26 突起部
27 ストッパー部
28 プレート保持溝
29 冷媒通路
30 コイル
40 プレート
41 本体部
42 脚部
43 外側面

Claims (4)

  1. スロットにコイルを収容してなるステータを備え、前記スロットの開口部を閉塞することによりスロット内部に冷媒通路を形成する回転電機において、
    前記ステータのスロット開口部付近に形成される溝部に収装されたときに、その溝部に対して遊びを有するプレートと、
    このプレートの外側面上に樹脂の充填により形成され、充填圧力によってプレートの内側面を前記溝部に押し付けて密着させ、溝部に対するプレートの遊びをなくしてシールする樹脂層と、
    を備え、
    前記プレートと前記樹脂層により前記スロットの開口部を閉塞する
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記溝部は、前記ステータのスロット開口部付近に突設された突起部と、この突起部よりもスロットの内側に突設されたストッパー部との間の溝部であり、
    前記プレートは、前記樹脂充填時の圧力によってスロット内側方向に押し込まれたときに、前記ストッパー部に密着支持される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. ケース内周に円筒状に配置されたステータのスロット開口部を閉塞してスロット内部に冷媒通路を形成する回転電機の製造方法において、
    前記ステータのスロット開口部付近に形成される溝部に、その溝部に対して遊びを有するプレートを収装し、
    ステータの内周面に対して金型をセットし、
    前記金型と前記プレートの外側面との間の空間に樹脂を充填して、充填圧力によってプレートの内側面を前記溝部に密着支持して前記スロット開口部を閉塞してシールする、
    ことを特徴とする回転電機の製造方法。
  4. 前記溝部は、前記ステータのスロット開口部付近に突設された突起部と、この突起部よりもスロットの内側に突設されたストッパー部との間の溝部であり、
    前記プレートは、前記樹脂充填時の圧力によってスロット内側方向に押し込まれたときに、前記ストッパー部に密着支持される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の回転電機の製造方法。
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