JP3822448B2 - 接続用光ファイバ部品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光部品間、光ボード間、光架間を効率よく且つ正確に光ファイバで接続するための光ファイバ部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
光部品間、光ボード間、架間を接続する接続用光ファイバ部品(以下、光ファイバ配線板とも称する。)には、これまで、種々のものが提案されている。これらの光ファイバ配線板は、可撓性のある樹脂フィルムなどの基板上にあらかじめ設計されたパターンで光ファイバを配置したものが主流である。また、光ファイバを付線した後、これらを固定した光ファイバ配線板には、基板間、フィルム間に光ファイバを挟んだサンドイッチ型、または、基板上に配置された光ファイバを熱可塑性樹脂で埋め込んだ埋め込み型などの構造を有するものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のサンドイッチ型の光ファイバ配線板では、該配線板が曲げられた場合、曲げられた部分の内側では基板またはフィルムが縮む方向に力が加わり、外側では伸びる方向に力が加わるので、光ファイバを挟んでいる基板またはフィルムの曲げに対する抵抗が大きく、曲がり難いという問題が生じる。また、このような曲げに対して、サンドイッチ型の光ファイバ配線では、光ファイバへの応力もかかるため、光損失を増加させる原因を有していた。
【0004】
上記の埋め込み型の光ファイバ配線板では、熱可塑性樹脂を硬化させて光ファイバを固定するが、この硬化の時に光ファイバに応力がかかるという問題があった。さらに、温度の変化によって透過光強度の変動が起こりやすく、配線板の曲げに対しても可撓性がないなどの欠点を有していた。また、埋め込み型の光ファイバ配線板で使用する熱可塑性樹脂には、機械的強度の弱いものがあり、このような機械特性を改善する必要もある。加えて、埋め込み型の光ファイバ配線板では、光ファイバを完全に埋め込む構造にした場合、樹脂自体の重量が大きくなり(例えば、210mm×297mm(A4版)の大きさで、厚さ2mmの光ファイバ配線板では約120gとなる場合がある。)、この重量を支えるための止め具や、自重による曲がりの防止に考慮をはらう必要が生じる。
【0005】
加えて、光ファイバ配線板は、限られたスペースに配線することや、実装時に光ファイバ配線板本体を曲げた状態で設置する場合も想定される。したがって、曲げ時の損失の増加、可撓性の低下は大きな問題となる。また、ボード間配線では、ボード間をつなぐために光ボードを収納した架の外側に光ファイバ配線板を設置するため、作業中に光ファイバ配線板を誤って引っかけたり、押したりすることも想定される。このような場合、機械的特性が弱いことが問題となる。また、架間配線やボード間配線で大きな光ファイバ配線板を、埋め込み型の光ファイバ配線板で作製すると配線板の重量が重くなり、実装上問題が生じる。
【0006】
このような課題は、光ファイバ配線板における光特性、信頼性、実装性のあらゆる観点から解決されなければならない重要な課題である。しかしながら、これまで提案された光ファイバ配線板では、この課題の全てについて特別な対策を施したものは実現されていない。
【0007】
したがって、本発明は、上記のような従来の光ファイバ配線板の欠点、すなわち、
基板またはフィルムで光ファイバをサンドイッチした光ファイバ配線板の曲げ時の応力による光損失、
埋め込み型光ファイバ配線板の硬化時の応力の発生、可撓性の低下、
埋め込み型光ファイバ配線板の一定の樹脂でみられる機械強度の弱さ、および、
樹脂で光ファイバを埋め込む埋め込み型光ファイバ配線板に共通の重量の増大による実装性の悪さがなく、光学特性が良好で、高い信頼性を有し、実装性の高い光ファイバ配線板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の課題は、以下に示す本発明により解決される。
【0009】
すなわち、本発明の第一は、可撓性の単層の基板と、該基板上に複数の光ファイバを配線した接続用光ファイバ部品であって、前記基板の光ファイバの配線された面上および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面上に、または、前記基板全体を覆うように、発泡性ポリマー層を設けることを特徴とする接続用光ファイバ部品に関する。
【0010】
第一の発明の別の態様では、可撓性の単層の基板が発泡性ポリマーよりなる単層の基板であってもよい。また、発泡性ポリマー層上に保護層をさらに設けてもよい。
【0011】
第一の発明の接続用光ファイバ部品では、該接続用光ファイバ部品が前記複数の光ファイバが交差し、重なり合っている部分を有する場合、少なくともこの交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤が充填されていてもよい。
【0012】
本発明の第二は、接続用光ファイバ部品の製造方法に関する。この方法は、複数の光ファイバが、交差し、重なり合っている部分を有し、少なくともこの交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤を充填した接続用光ファイバ部品の製造方法である。この製造方法は、少なくとも、前記光ファイバが交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤を充填する工程と、前記基板の光ファイバが配線された面上および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面上に、または、前記基板全体を覆うように、発泡性ポリマー層を形成させる工程を含む。
【0013】
第二の発明の別の態様は、可撓性の単層の基板と、該基板上に複数の光ファイバを配線した接続用光ファイバ部品であって、前記複数の光ファイバが、交差し、重なり合っている部分を有し、この交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤を充填し、さらに、前記基板の光ファイバが配線された面上に発泡性ポリマー層を設けたことを特徴とする接続用光ファイバ部品の製造方法である。この方法は、少なくとも、前記光ファイバが交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤を充填する工程と、前記基板の光ファイバの配線された面上を覆うように、発泡性ポリマー層を形成させる工程とを含む。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、従来技術で述べた従来の光ファイバ配線板の問題点を解決するため、基板またはフィルムに光ファイバを挟むサンドイッチ型の光ファイバ配線基板において曲げ時に発生する応力による光損失の増加、および、熱可塑性樹脂に光ファイバを埋め込む埋め込み型の光ファイバ配線板における硬化時の応力および可撓性の低下を改善することを試みた。
【0019】
本発明者らは、埋め込み用の材料として、シリコーン樹脂を用いた埋め込み型光ファイバ配線板を考案し、樹脂の硬化時の収縮が小さく、硬化後も可撓性を示すものを得た。すなわち、この光ファイバ配線板は、硬化時の収縮が小さく、硬化後も可撓性を示すシリコーン樹脂を用いて形成されるため、硬化時の光ファイバへの応力を低減でき、且つ硬化後の可撓性を欠如することなく、さらに曲げ時の光損失の増加のない光ファイバ配線板を得ることができた。
【0020】
しかしながら、シリコーン樹脂を用いた埋め込み型光ファイバ配線板では、実装時の外部からのひっかきや、切り込みなどの力に対する機械的強度が必ずしも高いとはいえず、機械的特性に関する問題点を残している。また、埋め込み型の重量に関する問題点も依然として残っている。
【0021】
以下に説明する本発明の接続用光ファイバ部品(光ファイバ配線板)により、上記問題点を克服した。また、本発明は、その製造方法も提供する。
【0022】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0023】
本発明の第一は、基板と、該基板上に複数の光ファイバを配線した接続用光ファイバ部品に関し、特に、前記基板の光ファイバの配線された面上に、該基板の光ファイバが配線された面と対向する面(すなわち、基板の光ファイバの配線されていない裏側の面。以下単に基板の裏側の面とも称する。)上に、または、基板全体を覆うように、発泡性ポリマー層を設けることを特徴とする接続用光ファイバ部品に関する。
【0024】
本発明の一態様では、基板上の光ファイバが配線された面を、光ファイバの配線を覆うように発泡性ポリマー層を設ける。この態様の場合、発泡性ポリマー層は、基板の側面をさらに覆っていてもよい。また、別の態様では、基板の光ファイバの配線された面および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面(基板の裏側の面)の両方に発泡性ポリマー層を設ける。また、さらに別の態様では、基板全体(基板の光ファイバの配線された面、基板の裏側の面、および側面)を覆うように発泡性ポリマー層を設ける。
【0025】
本発明では、発泡性ポリマー層は基板の面上を一様に覆う必要はなく、必要に応じて開口を有するように発泡性ポリマー層を設けてもよい。
【0026】
本発明の発泡性ポリマー層は、この層を光ファイバの配線された側に設ける際には、光ファイバを覆うように、すなわち光ファイバが発泡性ポリマー層に埋没されるように、基板上に設けられる。発泡性ポリマー層は、基板上に塗布された発泡性ポリマーを発泡させることにより形成されてもよく、または、あらかじめ発泡されたポリマーを形成し、これを直接または接着剤や粘着シートのような接着層を介して基板上に接着してもよい。接着剤として好ましいのは、接着硬化後も可撓性、弾性等を保持し、且つ、伸縮性のあるゴム系の接着剤が好ましい。本発明では、発泡されたポリマー上に接着層を設け、これを基板に接着してもよく、または、基板上に接着層を設けて発泡されたポリマーを接着してもよい。なお、発泡されたポリマーの基板への接着については、後述する接続用光ファイバ部品の製造方法で詳述する。
【0027】
さらに、本発明では、発泡性ポリマー層上に保護層を設けてもよい。
【0028】
本発明の発泡性ポリマー層は、発泡性ポリマー、発泡性樹脂などのような発泡性材料により形成される。本明細書ではこのような発泡性材料を発泡性ポリマーと総称し、このような発泡性材料により形成される層を発泡性ポリマー層と称する。発泡性ポリマーは、発泡することにより密度の大幅な減少、可撓性の向上、弾性の向上などが期待できるポリマーであれば特に限定されないが、発泡性の、シリコーン、ウレタン、フェノール樹脂、クロロプレン、フッ素ゴムまたはこれらの混合物のようなポリマー材料から選択されることが好ましい。特に、難燃性、機械的強度、可撓性、耐環境性、耐熱性、耐溶剤性の全てに優れるシリコーンが好ましい。また、シリコーンは2液系であることが好ましい。
【0029】
本発明では、発泡性ポリマー層の膜厚は、接続用光ファイバ部品により異なるが、約1から2mmが好ましく、約2mmが最も好ましい。
【0030】
本発明の接続用光ファイバ部品に使用される光ファイバは、接続用光ファイバ部品として用いることができればいずれの光ファイバであってもよい。通信用光ファイバでも、特殊用途の光ファイバでも、またテープファイバのようなものでもよい。
【0031】
本発明で使用しうる基板は、プラスチック基板など、接続用光ファイバ部品として用いられるものであればどのようなものでも用いることができる。可撓性を有する基板であれば、より好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミドなどのポリマーで形成されるフィルムを用いることができる。なお、本発明では、例えば発泡性ポリウレタンシートのような発泡性ポリマーのシートを基板として用いることもできる。基板の大きさは、接続用光ファイバ部品の設置条件、使用目的により自由に選択することができる。また、基板の厚みもこれらに応じて自由に選択できる。
【0032】
本発明の保護層は、発泡性ポリマー層の特性を補うために設けるものである。したがって、その材料は例えば、機械的強度の弱い発泡性ポリマー層の場合には、保護層として機械的強度のあるものを設ければよい。また、難燃性の低い発泡性ポリマー層の場合には、難燃性の高い保護層を設ければよい。保護層は、このように発泡性ポリマー層に依存して種々選択されるため、特定することはできないが、難燃性、機械的強度などの特性が優れる、例えば、上記の発泡性シリコーンなどを例に挙げることができる。その他の保護層としては、アルミ箔などの金属箔、プラスチックフィルム、伸縮性の高いゴム状の保護層などを挙げることができ、これらのうちでは、伸縮性の高いゴム状の保護層が最も好ましい。なお、本発明では、保護層は発泡性ポリマーである必要はない。
【0033】
また、本発明では、複数の光ファイバを交差させ、重ね合わせて配線する場合、光ファイバが交差し、重なり合った部分が生じる。本明細書で、「光ファイバが交差し、重なり合っている部分」とは、複数の光ファイバが互いに交差した部分、光ファイバが基板上で並列に隣接してまたは基板上で重ね合わされて配線された部分、光ファイバが分岐された部分または互いに結線された部分などを意味する。
【0034】
上述のような、光ファイバの交差部分、重なり合った部分、結線または分岐した部分は光ファイバ同士が接近しているため外力や応力に対して非常に鋭敏である。したがって、外力や応力によりこのような部分にマイクロベントが生じ、光ファイバ内を伝播する光信号の損失が増大する場合がある。したがって、このような光損失の増大を防止するために、光ファイバが交差し、重なり合っている部分に、さらに可撓性材料または弾性材料を充填することが好ましい。充填剤を充填することにより、光ファイバの外力や応力に対する保護を強化することができる。
【0035】
本発明で使用しうる可撓性材料充填剤または弾性材料充填剤は特に限定されないが、可撓性や弾性に優れるシリコーン樹脂を例として挙げることができる。
【0036】
このように従来の接続用光ファイバ部品を構成するのに使用されていたフィルム、熱可塑性樹脂などの代わりに発泡性ポリマー層を設けることにより、以下のような効果が期待できる。
【0037】
発泡性ポリマーはフィルムや通常のポリマーに比べ可撓性が非常に高いため、接続用光ファイバ部品を曲げたときの光ファイバにかかる応力が小さく、曲げ時の過剰な光損失を防止することができる。
【0038】
また、発泡性ポリマーは、空気等の気体を取り込んだ小さな気泡(いわゆるセル)が形成されているため、接続用光ファイバ部品を鋭角に曲げてもクラックが入ることはない。また、クラックが入ったとしても表面および表面付近に存在するセルがつぶれるのみでクラックの進行を抑えることができる。このため、クラックが広がることがない。特に、発泡性シリコーンの場合、発泡させないシリコーン樹脂と比較した場合、その剪断性が向上するため、上記の効果が大きい。さらに、このセルがクッションの役割を果たすため、発泡性ポリマー層は弾性も大きく、接続用光ファイバ部品に外力が加わっても外力を吸収し、光ファイバを守る働きを有する。
【0039】
発泡性ポリマーを用いることにより、従来のフィルムや熱可塑性樹脂に比べ発泡性ポリマー層(最終的には、接続用光ファイバ部品)の重量を小さくすることができる。発泡性ポリマーの密度は、0.2g/cm3程度まで小さくすることができ、厚さが同じ従来の熱可塑性樹脂と比較した場合、重量で約1/10となる。このように、発泡性ポリマー層を接続用光ファイバ部品に含むことにより、該部品の重量を著しく低下させることができる。この効果は、架間に設置される接続用光ファイバ部品では特に顕著となる。
【0040】
さらに、本発明では、上述のように光ファイバを配線した基板上のみではなく、基板の裏側の面または基板全体にも発泡性ポリマー層を設けることができるが、このように複数の発泡性ポリマー層を設けることができるのは、上記のような重量の低減の効果が大きい。また、発泡性ポリマー層を基板の光ファイバを配線した面、裏側の面、側面などに設ける場合でも、発泡性ポリマー層は重量が小さいこと、可撓性であること、弾性が大きいなどの特徴を有するので、接続用光ファイバ部品を曲げるときに、従来に比べ応力を低下させることができ、曲げやすい部品を提供できる。
【0041】
また、本発明では、基板自体を発泡性ポリマーとすることができる。このようにすれば、接続用光ファイバ部品自体が可撓性材料で形成されるため、上記の効果をさらに高めることができる。
【0042】
以下に第一の発明を図面を参照してさらに詳細に説明する。なお、以下の図は本発明を説明するための例示であり本発明を制限することを意図しない。また、材料などは、上記で説明したものが使用できる。
【0043】
図1は、本発明の接続用光ファイバ部品の第一の実施態様である光るファイバ配線板を示す図である。図1(A)は、本実施形態の光ファイバ配線板の上面図であり、図1(B)は、この部品の断面図である。図1(A)に示されるように、本発明の光ファイバ配線板は、基板(12)上に光ファイバ(11)が所望のパターンで配線され、この配線部分、すなわち基板上に、光ファイバを覆うように発泡性ポリマー層(13)が設けられる。図1(A)に示される例では、光ファイバ11は、基板(12)上でそれぞれの光ファイバに接続されているが、本発明では、このような配線に限定されるものではなく、所望のパターンで光ファイバを配線することができる。本実施形態では、光ファイバの配線部分を発泡性ポリマーで覆うことを特徴とする。発泡性ポリマー層は、発泡性ポリマーを基板上に塗布し、これを発泡させることにより形成させることができる。この他には、発泡性ポリマー層は、例えば発泡させたポリマーを作製することによりあらかじめ発泡された発泡性ポリマー層を形成し、次いで、粘着性を有する発泡性ポリマー層の場合はそのまま、そうでない場合は、接着シート、接着剤などの層を、基板または発泡性ポリマー層上に設けて、基板上に接着することにより発泡性ポリマー層を形成することができる。なお、接着剤を用いる場合には、発泡性ポリマー層の上記特徴を損なわないように接着層を設けることが好ましい。
【0044】
この態様では、図1に示したような、基板の一方の表面全体を覆うように発泡性ポリマー層を設ける必要はなく、光ファイバの配線されていない部分には発泡性ポリマー層を必ずしも設けなくてもよい。また、基板の一方の面のみでなく、側面の部分に発泡性ポリマー層が形成されてもよい。
【0045】
図2は、本発明の接続用光ファイバ部品の第二の実施態様である光ファイバ配線板を示す図である。図2(A)は、本実施形態の光ファイバ配線板の上面図であり、図2(B)は、この部品の断面図である。図2(A)に示されるように、本発明の光ファイバ配線板は、基板(12)上に光ファイバ(11)が所望のパターンで配線され、この配線部分、すなわち基板上に、光ファイバを覆うように発泡性ポリマー層(13)が設けられる。本実施形態では、図2(B)に示されるように、基板(12)の、光ファイバの設けられていない面(基板の裏側の面)にも発泡性ポリマー層が設けられる。
【0046】
図3は、本発明の接続用光ファイバ部品の第三の実施態様である光ファイバ配線板を示す図である。図3(A)は、本実施形態の光ファイバ配線板の上面図であり、図3(B)は、この部品の断面図である。本実施形態は、図1に示される接続用光ファイバ部品の発泡性ポリマー層上にさらに保護層(14)を設けた場合の例である。なお、図3は、第一の実施形態についての例示であるが、第二の実施形態のように、基板の裏側にも発泡性ポリマー層を設ける場合には、この層の側にも保護層を設けてもよい。また、側面部分に発泡性ポリマーを設ける場合には、この部分の上にも保護層を設けることができる。なお、基板、発泡性ポリマー層等は、上記第一および第二の実施形態で説明したとおりである。
【0047】
図4は、本発明の接続用光ファイバ部品の第四の実施態様である光ファイバ配線板を示す図である。図4(A)は、本実施形態の光ファイバ配線板の上面図であり、図4(B)は、この部品の断面図である。本実施形態は、第一の実施形態である図1に示される接続用光ファイバ部品の光ファイバが交差している部分に可撓性または弾性を有する充填剤の層(15)を設けた例である。基板、発泡性ポリマー層等は、上記第一の実施形態で説明したとおりである。
【0048】
図5は、本発明の接続用光ファイバ部品の第五の実施態様である光ファイバ配線板を示す図である。図5(A)は、本実施形態の光ファイバ配線板の上面図であり、図5(B)は、この部品の断面図である。本実施形態は、基板全体(基板の光ファイバの配線された面、基板の裏側の面、および側面)を覆うように発泡性ポリマー層を設けた例である。図5に示されるように、基板(12)上に光ファイバ(11)が配線され、この基板(12)と基板上の光ファイバ(11)が完全に覆われるように発泡性ポリマー層(13)が設けられている。本実施形態では、基板全体が発泡性ポリマー層で覆われるため、外力や応力に対する保護効果が高い配線板を得ることができる。なお、発泡性ポリマー層は、上記第一および第二の実施形態で説明したとおりの材料および特性のものを用いることができる。また、本実施形態では、上記第三の実施形態で説明したような保護層をさらに設けることもできる。この場合、保護層は、基板の光ファイバの配線された面、基板の裏側の面、および側面のいずれの面に設けてもよい。
【0049】
図6は、本発明の接続用光ファイバ部品の第六の実施態様である光るファイバ配線板を示す図である。図6(A)は、本実施形態の光ファイバ配線板の上面図であり、図6(B)は、この部品の断面図である。図6(A)に示されるように、本発明の光ファイバ配線板は、基板(13)上に光ファイバ(11)が所望のパターンで配線され、この配線部分、すなわち基板上に、光ファイバを覆うように発泡性ポリマー層(13)が設けられる。本実施形態では、光ファイバの配線部分を発泡性ポリマーで覆うこと以外に、基板(13)自体も発泡性ポリマーで形成されることに特徴を有する。
【0050】
本実施形態では、基板として伸縮性、可撓性、弾性等に優れた発泡性ポリマーを使用しているため、特に曲げ応力から光ファイバを守ることに優れた光ファイバ配線板となる。また、本実施形態では、上記第三の実施形態で説明したような保護層をさらに設けることもできる。この場合、保護層は、基板および発泡性ポリマー層のいずれの面に設けてもよい。
【0051】
上記の各実施形態では、発泡性ポリマー層を設けたため、外力や応力に対する保護効果が高い光ファイバ配線板を得ることができる。
【0052】
次に、第二の発明について説明する。第二の発明は、本発明の接続用光ファイバ部品の製造方法である。
【0053】
まず、本発明の製造方法の第一の態様について説明する。
【0054】
第一の態様では、本発明の製造方法は、少なくとも基板と、該基板上に配線された複数の光ファイバと、発泡性ポリマー層とを含む接続用光ファイバ部品の製造方法であって、前記基板の光ファイバの配線された面上に、前記基板の光ファイバの配線された面上および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面上に、または、前記基板全体を覆うように、発泡性ポリマーを塗布し、該発泡性ポリマーを発泡させて発泡性ポリマー層を形成させる工程を含むことを特徴とする。
【0055】
本発明の発泡性ポリマー層を形成する工程では、発泡性ポリマーを基板に塗布し、発泡できる方法であればいずれの形成方法を用いてもよい。例えば塗布方法は、インジェクション法、ディッピング法、スプレー法などの塗布方法を用いることができる。なお、発泡性ポリマーの塗布、発泡性ポリマー層の形成は、後述する各工程の説明で具体的に説明する。
【0056】
第一の態様の製造方法を具体的に説明すれば、この態様の方法は、(1)基板上に光ファイバを配線する工程と、(2)前記基板の光ファイバの配線された面上に、または、前記基板の光ファイバの配線された面上および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面上に、または、前記基板全体を覆うように、発泡性ポリマー層を形成する工程と、(3)前記発泡性ポリマー層を発泡させる工程を含む。
【0057】
以下に第一の態様の製造方法を各工程に沿って説明する。
【0058】
なお、各工程で使用する材料等は、第一の発明で説明したものが挙げられる。
【0059】
第一の工程は、基板上に光ファイバを配線する工程である。基板上への光ファイバの配線は、配線の目的に応じて当技術分野で公知の方法を用いればよい。例えば、特開平11−119034号公報に開示された配線装置を用いて基板に光ファイバを配線することができる。なお、本発明では、基板に接着層を設けるか、または、あらかじめ接着層を設けた基板を使用して、基板上に光ファイバを配線することができる。例えば、上記公報の配線装置に、あらかじめ接着剤が塗布されている基板を最下層に設置し、これに上記公報に従い光ファイバを配線すればよい。
【0060】
第二の工程は、発泡性ポリマーを基板上に塗布する工程である。本発明では、発泡性ポリマーは、少なくとも基板上の光ファイバの配線部分に塗布される。
【0061】
第一の態様では発泡性ポリマーは、これを基板に塗布できる方法であればいずれの方法で塗布されてもよいが、インジェクション法、ディッピング法、スプレー法などの塗布方法により塗布されることが好ましい。発泡性ポリマーは、発泡性の、シリコーン、ウレタン、フェノール樹脂、クロロプレン、フッ素ゴムまたはこれらの何れかを混合した混合物のようなポリマー材料から選択されることが好ましい。発泡性ポリマーは、2液混合型であることが好ましい。発泡性ポリマーを構成する2種類の液を使用開始直前に混合し、例えばインジェクション装置に充填し、これを基板の所定の位置に塗布する。
【0062】
また、ディッピング法で発泡性ポリマーを塗布する場合、発泡性ポリマーの溶液(好ましくは二液性の溶液)に、基板の発泡性ポリマーを塗布する側を浸漬して発泡性ポリマーを塗布する。浸漬の条件は、塗布が十分に行われれば特に限定されないが、例えば、混合直後の二液性の発泡ポリマー溶液に基板の発泡性ポリマーを塗布する側を浸漬して素早く引き上げて常温で発泡すればよい。スプレー法で発泡性ポリマーを塗布する場合には、発泡性ポリマーの溶液(好ましくは二液性の溶液)をスプレー装置に充填し、基板の発泡性ポリマーを塗布する側に所望の厚さとなるまでスプレー塗布すればよい。本発明では、スプレー装置は二液性の発泡性ポリマー溶液をスプレーする直前に混合しながらスプレーできる装置が好ましい。
【0063】
本発明の一実施形態では、基板上の光ファイバが配線された面に発泡性ポリマーを塗布する。この形態の場合、発泡性ポリマーは、基板の側面にも塗布されてもよい。また、別の実施形態では、基板の光ファイバの配線された面および基板の裏側の面の両方に発泡性ポリマーを塗布することもできる。また、さらに別の実施形態では、基板全体(基板の光ファイバの配線された面、基板の裏側の面、および側面)を覆うように発泡性ポリマーを塗布してもよい。
【0064】
発泡性ポリマーの厚さは、少なくとも、発泡後に形成される発泡性ポリマー層が光ファイバを覆い隠す程度の厚さとなることが好ましい。すなわち、塗布厚は発泡後の膨張率(例えば4から5倍)を考慮に入れて設定する。
【0065】
第三の工程は、発泡性ポリマーを発泡し、発泡性ポリマー層を形成する工程である。
【0066】
発泡は、上述のように塗布された発泡性ポリマーを、室温程度、好ましくは25℃から60℃、より好ましくは30から40℃で、5分から1時間、好ましくは10分から30分間放置することにより行われる。例えば、2液混合型のシリコーン発泡性ポリマーを使用し、インジェクション法で基板上に塗布した場合、約40℃の温度で20分間発泡させればよい。
【0067】
本発明では、基板の光ファイバの配線された面のみに発泡性ポリマー層を形成する場合、発泡の温度は室温に近い温度であることが好ましい。これは、基板の光ファイバの配線された面のみに発泡性ポリマーを塗布し、高温で発泡させた場合、作製した接続用光ファイバ部品を室温に戻す際に該部品がカールする可能性があるからである。なお、少なくとも、基板の光ファイバの配線された面および基板の裏側の面の両方に発泡性ポリマーを塗布した場合には、高温で発泡させてもこのようなカールはほとんど生じない。
【0068】
本発明にしたがって、基板の光ファイバを配線した側および基板の裏側の両面に発泡性ポリマー層を設けて製造された接続用光ファイバ部品は、可撓性が向上するため取り扱いが容易となる。
【0069】
次に、本発明の製造方法の第二の態様について説明する。
【0070】
第二の態様では、本発明の製造方法は、少なくとも基板と、該基板上に配線された複数の光ファイバと、発泡性ポリマー層とを含む接続用光ファイバ部品の製造方法であって、前記基板の光ファイバの配線された面上に、または、前記基板の光ファイバの配線された面上および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面上に、または、前記基板全体を覆うように、発泡された発泡性ポリマーを接着し、発泡性ポリマー層を形成する工程を含むことを特徴とする。すなわち、第二の態様では、あらかじめ発泡させた発泡性ポリマーを接着剤のような固定手段により基板に接着することを特徴とする製造方法である。
【0071】
具体的には、この態様の製造方法は、(1)基板上に光ファイバを配線する工程と、(2)前記基板の光ファイバの配線された面上に、または、前記基板の光ファイバの配線された面上および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面上に、または、前記基板全体を覆うように、発泡された発泡性ポリマーを接着し、発泡性ポリマー層を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0072】
以下にこの態様の製造方法を各工程に沿って説明する。
【0073】
なお、各工程で使用する材料等は、第一の発明で説明したものが挙げられる。
【0074】
第一の工程は、本発明の製造方法の第一の態様と同様の工程である。
【0075】
第二の工程は、基板上にあらかじめ発泡させた発泡性ポリマーを接着する工程である。この工程では、あらかじめ発泡させた発泡性ポリマーを、配線された複数本の光ファイバのパターン、または、基板の一部若しくは基板全体の形状にあらかじめ切断したものを使用する。本発明では、発泡性ポリマー自体が粘着性を有している場合は、これをそのまま基板に接着することができる。本発明では、この他に、発泡性ポリマーまたは基板に接着層を設け、基板の所望の箇所に発泡性ポリマーを接着することもできる。例えば粘着テープを張り付けるか、または接着剤等を基板または発泡性ポリマーに塗布して発泡性ポリマーを基板上に接着すればよい。なお、本発明では、上述のように基板上に光ファイバを配線する際、基板に接着剤層を設けるか、または、あらかじめ接着層を設けた基板を使用することもできる。このような場合、新たに接着層を設けることなく、発泡性ポリマーを基板上に接着することができる。したがって、本明細書において発泡性ポリマーまたは基板に接着層を設けるとは、基板または発泡性された発泡性ポリマーに接着層を新たに設ける場合に加えて、光ファイバ接着用にあらかじめ基板上に設けられている接着層を発泡された発泡性ポリマーの接着に使用する場合も含む。
【0076】
粘着テープ、接着剤等は、発泡性ポリマーを基板上に接着できればどのようなものでもよいが、例えば、接着硬化後も可撓性、弾性等を保持し、且つ、伸縮性のあるゴム系の接着剤を例としてあげることができる。
【0077】
第二の態様では、あらかじめ発泡させた発泡性ポリマーを接着剤等で接着させるので作業性を向上させることができる。
【0078】
以下に、上記第一の態様および第二の態様の製造方法の両方に追加適用できるさらなる工程を説明する。
【0079】
本発明の製造方法は、発泡性ポリマー層を形成する前に、光ファイバの交差し、重なり合った部分に可撓性または弾性の充填剤を塗布し、充填剤の層を形成する工程を有していてもよい。このような充填剤を塗布し、これらの部分をあらかじめ覆っておくのは、これらの部分のさらなる保護強化を図るためである。本発明で使用しうる充填剤は上述したとおりである。これら充填剤をインジェクション法、スプレー法などで所望の領域に塗布すればよい。塗布後、充填剤の硬化、乾燥など、当分野で公知の手順および条件を用いて充填剤の層を形成する。例えば、インジェクション法により充填剤層を形成する場合、まず、注射筒(シリンジ)やインジェクション装置に充填剤を入れ、基板に配線された光ファイバの交差し、重なり合っている部分に充填剤を注入し、必要に応じて、例えば室温、空気中で硬化、乾燥等を行なう。この後、発泡性ポリマー層を塗布したり、接着したりする。充填剤の層の厚さは、少なくとも、充填剤が光ファイバを覆い隠す程度の厚さとなることが好ましい。具体的には、充填剤層の厚さは光ファイバの直径を考慮すると250μm以上が必要である。
【0080】
本発明の製造方法は、上記の発泡性ポリマー層の形成工程の後に、発泡性ポリマー層上に保護層を設ける工程を有していてもよい。このような保護層は、第一の発明で説明した材料で形成される。保護層は、発泡性ポリマー層上に、インジェクション法、スプレー法、ディッピング法などの種々の塗布方法により形成することができる。塗布後、保護層の硬化、乾燥など、当分野で公知の手順および条件を用いて保護層を形成する。例えば、スプレー法により発泡性ポリマー層上に保護層を形成し、室温、空気中で硬化、乾燥等を行なえばよい。また、本発明は、上述のように保護層を後から塗布する方法で保護層を有する接続用光ファイバ部品を製造する方法に加え、発泡させた発泡性ポリマーにあらかじめ保護層を設けておき、これを基板に接着することにより、保護層を有する接続用光ファイバ部品を製造する方法も包含する。
【0081】
本発明では、発泡性ポリマー層上のいずれの場所にも保護層を設けることができるが、少なくとも、接続用光ファイバ部品の光ファイバの配線されている側に保護層を設けることが好ましい。
【0082】
保護層の厚さは特に限定されないが、例えば、シリコーン樹脂の場合0.1mm以下とすることができる。また、アルミ箔のような金属箔では、例えば約100μmとすることができる。
【0083】
実施例
以下に実施例に従い、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は例示であり、本発明の制限を意味しない。本発明では、以下の各実施例の基板、発泡性ポリマー、保護層、接着剤等は、以下の各実施例で使用したもの以外に、先に説明したものを使用することができる。
【0084】
実施例1
本実施例は、図1に示すような構造の接続用光ファイバ部品(光ファイバ配線板)であって、発泡性ポリマーとしてシリコーンを使用し、これを塗布した後発泡させる方法により製造されるものに関する。
【0085】
特開平11−119034号公報に開示された光ファイバ配線装置の最下層に基板(12)を設置し、光ファイバ(11)を1本ずつ配線した。ここで、基板は、あらかじめ接着剤が塗布された厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとポリイミドフィルムを使用し、2種類の光ファイバ配線板を製造した。
【0086】
次に、発泡性シリコーンを市販のインジェクション装置(武蔵エンジニアリング社製、ショットマスタ3)で、基板上のファイバを覆うように、且つ均一になるように塗布した。ここで、発泡性シリコーンは、2液混合型であり、混合比10:1で混合した後、素早くインジェクション装置にセットし、塗布した。塗布厚は発泡による体積膨張率(約4から5倍)を考慮し、約0.5mmとした。塗布後、温度を40℃に設定して20分間発泡させた。これにより発泡性シリコーンで覆われた光ファイバ配線板が得られた。
【0087】
比較例1
また、比較のために、上記実施例と同一配線のパターンを、接着層の設けてある厚さ50μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン、デュポン社製)の間に、接着層同士を貼り合わせる形で挟んだサンドイッチ型の光ファイバ配線板を製造した。
【0088】
上述のようにして得られた実施例1の光ファイバ配線板のうち、ポリイミドフィルムを使用した本発明の光ファイバ配線板と、比較例のサンドイッチ型の光ファイバ配線板の特性を、温湿度サイクル試験、曲げ応力試験、垂直応力試験により評価した。
【0089】
評価方法
温湿度サイクル試験
温湿度サイクル試験は、0℃以上の相対湿度93%、温度−10℃から65℃の条件で、図7に示したパターンのサイクル(1サイクル24時間)を20サイクル(20日間)行った。光ファイバ配線板の光損失は、光ファイバに系外から信号光を送り、温湿度サイクル試験中15分おきに測定した。
【0090】
曲げ応力試験
曲げ応力試験は、図8に示されるように、半径27cmの丸棒(16)に光ファイバ配線板(18)を90℃以上巻き付け、そのときの光ファイバの光損失を測定した。
【0091】
垂直応力試験
垂直応力試験は、光ファイバ配線板を水平な机上に静置し、光ファイバ配線板全体に均一に荷重がかかるように、配線板と同じ面積と形状を持つ薄い剛体である金属板を乗せ、さらにその金属板上に2kgの錘を乗せ、その時の光ファイバの光損失を測定した。
【0092】
上記の各試験結果を以下の表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
表1の結果より、本発明の発泡性シリコーンで覆った光ファイバ配線板は、従来のサンドイッチ型光ファイバ配線板に比べ、応力試験で良好な特性を示した。また、この結果は、従来の可撓性樹脂による埋め込み型とほぼ同じであるが、光ファイバ配線板の重量は、約1/2となっており、大きく軽量化が図られた。
【0095】
なお、本実施例では、発泡性シリコーンを用いたが、発泡性シリコーンの代わりにウレタンホーム、フッ素ゴムフォームなどを用いても同様の結果が得られた。
【0096】
実施例2
本実施例は、図2に示すような構造の光ファイバ配線板であって、発泡性ポリマーとしてシリコーンを使用し、これを塗布した後発泡させる方法により製造されるものに関する。
【0097】
実施例1と同様に、まず図1に示すような光ファイバ配線板を製造し、次いで実施例1と同一の発泡性シリコーンを、実施例1で説明したのと同様の手順で基板の裏側の面に塗布し、発泡した。
【0098】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。結果を表2に示す。なお、比較として、上記比較例1の光ファイバ配線板の結果を合わせて示した。
【0099】
【表2】
【0100】
本実施例の光ファイバ配線板は、これを曲げる場合に必要な応力が発泡性シリコーンが片面のみの場合に比べ、約1割小さくなることがわかった。このことにより、光ファイバ配線板を曲げながら実装する場合、曲げるのに必要な力が小さくてすみ、作業効率が向上する。
【0101】
実施例3
本実施例は、図5に示すような、基板全体を覆うように発泡性ポリマー層を有する構造の光ファイバ配線板であって、発泡性ポリマーとしてシリコーンを使用し、これをディッピング法により塗布した後、発泡させる方法により製造されるものに関する。
【0102】
実施例1と同様にして光ファイバを可撓性基板(厚さ50μmの、あらかじめ接着層が片側に設けられているPET基板)に配線し、次いでこれを、二液性の発泡性シリコーン溶液に浸漬し、基板の上面(光ファイバを配線した側)、裏側の面および側面に塗布し、発泡させた。発泡の条件等は、実施例1と同様である。なお、本実施例の場合、表裏両面の発泡性シリコーンは切れ目なく側面で繋がっており、基板全体を覆う構造を有していた。
【0103】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。
【0104】
評価結果は、上記実施例2で得られたものと同等であった。
【0105】
本実施例では、外力や応力に対する保護効果が高い配線板を得ることができた。
【0106】
実施例4
本実施例は、図3のような保護層を有する光ファイバ配線板であって、発泡性ポリマーとして発泡性ウレタンを使用し、これを塗布した後発泡させる方法により製造されるものに関する。
【0107】
発泡性ポリマーとして発泡性ウレタン(旭硝子社製)を用いた以外実施例1と同様の手順で、光ファイバの配線された側が発泡性ウレタンで覆われた光ファイバ配線板を製造した。次いで、この配線板の発泡性ウレタン上に、保護層として可撓性や弾性に優れるシリコーン樹脂を厚さ0.1mm以下で均一にスプレー塗布し、室温で1時間放置して硬化させた。
【0108】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。評価結果は、上記実施例2で得られたものと同等であった。
【0109】
本実施例の光ファイバ配線板は、発泡性ウレタンの層と、保護層の両方の性質を合わせ持つものである。したがって、難燃性に優れるシリコーンを組み合わせたことにより、作成は容易であるが難燃性に欠点を有する発泡性ウレタンの性質を補うことができる。このように、本発明によれば、容易に製造でき且つ難燃性でもある光ファイバ配線板が作製できる。
【0110】
実施例5
本実施例は、図4のような充填剤を充填した光ファイバ配線板であって、発泡性ポリマーとして発泡性ウレタンを使用し、これを塗布した後発泡させる方法により製造されるものに関する。
【0111】
図1に示したような配線で光ファイバを基板(実施例1と同様のもの)上に実施例1と同様にして配線し、光ファイバが交差し、重なり合っている部分に、可撓性、弾性などの性質の優れるシリコーン樹脂を光ファイバの重なりの高さと同程度の高さまで充填した。次いで、発泡性ポリマーとして実施例4と同様の発泡性ウレタンを用いて実施例1と同様の手順で、光ファイバの配線された側が発泡性ウレタンで覆われた光ファイバ配線板を製造した。
【0112】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。評価結果は、上記実施例2で得られたものと同等であった。
【0113】
本実施例の光ファイバ配線板は、光ファイバの交差し、重なった部分を可撓性、弾性などの性質の優れるシリコーン樹脂で覆ったため、外部からの応力に対して優れた特性を有し、信頼性の高い光ファイバ配線板が作製できた。
【0114】
実施例6
本実施例は、発泡性ポリマー層として発泡ウレタンシートを使用し、これを接着剤または粘着シートで基板に接着する例である。
【0115】
実施例6−1
図1に示したのと同様に光ファイバを、片側に光ファイバ接着用の接着層があらかじめ設けてある厚さ50μmのポリイミド基板(製品名:カプトン、デュポン社製)に実施例1と同様にして配線した。次に、あらかじめ基板の形状に合わせて切断した発泡ウレタン(製品名:旭硝子製)の一方の面に粘着シートを貼りあわせ、これを先の光ファイバを配線した基板の光ファイバの配線した側に接着し光ファイバ配線板を製造した。
【0116】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。評価結果は、上記実施例2で得られたものと同等であった。
【0117】
実施例6−2
上記実施例6−1の、粘着シートを貼り合わせた発泡ウレタンを用いる代わりに、光ファイバを配線した基板に、ゴム系接着剤、ソニーボンド(ソニー社製)を塗布し、その後発泡ウレタンを接着して光ファイバ配線板を製造した。
【0118】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。評価結果は、上記実施例2で得られたものと同等であった。
【0119】
本実施例6のように発泡性シートを接着剤等で張り付けた場合でも信頼性の高い光ファイバ配線板を得ることができる。また、接着により光ファイバ配線板を製造するので、短時間で簡易に光ファイバ配線板を製造することができる。
【0120】
実施例7
本実施例は、図6のような、基板に発泡性ポリマーを使用した光ファイバ配線板に関する。
【0121】
第一段階として、接着層をあらかじめ設けてある発泡性ウレタンシート(シート厚さ3mm)を基板として用いて特開平11−119034号公報に記載の配線装置で光ファイバを所定の配線パターン(図1に示すような配線)で配線した。
【0122】
次に、第二段階として、上記の光ファイバの配線された基板上に、基板と同一の発泡性ウレタンシート(あらかじめ基板の形状に合わせて切断したもの)を接着した。接着は、光ファイバの配線用に基板上にあらかじめ設けられている接着層により行った。これにより、図6に示すように、発泡性ポリマーの基板と、発泡性ポリマー層により挟まれたサンドイッチ構造の光ファイバ配線板を得た。
【0123】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。本実施例では、基板として伸縮性、可撓性、弾性等に優れた発泡性ポリマーを使用しているため、基板にPETやポリイミドのような伸縮性のない基板を使用した場合に比べ、特に曲げ応力から光ファイバを守ることに優れていた。
【0124】
なお、本実施例では、第一段階の後に、PETフィルム、ポリイミドフィルム等を発泡性ウレタン基板上に接着することで、上記実施例1のような本発明の光ファイバ配線板を製造することもできる。
【0125】
実施例8
本実施例は、基板上にあらかじめ設けられている光ファイバ配線用の接着層を利用して発泡性ポリマーシートを接着する例である。
【0126】
実施例1と同様にして、あらかじめ接着剤が塗布された厚さ50μmのポリイミドフィルムを、特開平11−119034号公報に記載の配線装置を用いて所定の配線パターン(図1に示すような配線)で配線した。次に、この基板にあらかじめ設けられている接着層を利用して、あらかじめ基板の形状に合わせて切断した発泡性シリコーンシートを接着した。
【0127】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。従来のポリイミドでサンドイッチした構造の光ファイバ配線板に比べて、上記実施例1と同等の効果があった。
【0128】
なお、本発明では、ポリイミドフィルムの代わりに、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなど、本発明で特定した基板を使用することができる。これらの場合でも、実施例1と同等の効果を得ることができた。
【0129】
実施例9
本実施例は、あらかじめ保護層を設けてある発泡性ポリマーを用いる例である。
【0130】
片側にアルミ箔が接着されている発泡性ウレタンシートを用いて、上記実施例8と同様に、基板上にあらかじめ設けられている接着層を利用して発泡性ウレタンを基板に接着した。この場合、発泡性ウレタンシートは、アルミ箔の接着されていない方を基板に接着した。このようにして、保護層を有する光ファイバ配線板を得た。
【0131】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。従来のポリイミドでサンドイッチした構造の光ファイバ配線板に比べて、上記実施例1と同等の効果があり、機械的強度も優れていた。
【0132】
実施例10
本実施例は、基板の光ファイバが配線された面のみならず、裏側の面や側面にも発泡性ポリマー層を有する構造の光ファイバ配線板であって、基板上に接着させることにより製造されるものに関する。
【0133】
実施例10−1
実施例1と同様に、光ファイバ接着用の接着層を設けたポリイミドフィルムに、図1に示すような配線パターンで光ファイバを配線した。この基板の光ファイバが配線された面および配線されていない面(裏側の面)に、あらかじめ基板の形状に合わせて切断した発泡性シリコーンフィルムを接着した。接着は、発泡性シリコーンフィルムに接着層を設け、これを基板の光ファイバが配線された面および裏側の面に接着することにより行った。これにより、図2に示すような、基板が発泡性ポリマー層により挟まれた光ファイバ配線板を得た。
【0134】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。
【0135】
評価結果は、上記実施例2で得られたものと同等であった。本実施例では、外力や応力に対する保護効果が高い配線板を得ることができた。
【0136】
実施例10−2
上記実施例10−1において、基板よりも大きなサイズに発泡性シリコーンシートを切断し、上述のように接着することで、図5に示すような基板全体が発泡性ポリマー層で覆われた光ファイバ配線基板を製造した。これにより、図5に示すような、基板全体が発泡性ポリマー層により覆われた光ファイバ配線板を得た。
【0137】
このようにして得られた光ファイバ配線板を上記評価法を用いて評価した。
【0138】
評価結果は、上記実施例2で得られたものと同等であった。本実施例では、外力や応力に対する保護効果が高い配線板を得ることができた。
【0139】
【発明の効果】
上述のように、本発明の発泡性ポリマー層を用いることにより、接続用光ファイバ部品の軽量化が図られ、可撓性、機械的特性の向上を図ることができる。また、本発明の接続用光ファイバ部品は、作業性、実装性、信頼性などの各性質に優れたものである。さらに、本発明の製造方法により、このような優れた接続用光ファイバ部品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明接続用光ファイバ部品の第一の実施の形態、すなわち発泡性ポリマー層を基板のファイバを配線した面に設けた場合、を説明するための概略図である。図1(A)は、上面図であり、図1(B)は断面図である。
【図2】本発明接続用光ファイバ部品の第二の実施の形態、すなわち発泡性ポリマー層を基板のファイバを配線した面およびその裏側の面に設けた場合、を説明するための概略図である。図2(A)は、上面図であり、図2(B)は断面図である。
【図3】本発明接続用光ファイバ部品の第三の実施の形態、すなわち図1の発泡性ポリマー層上に保護層を設けた場合、を説明するための概略図である。図3(A)は、上面図であり、図3(B)は断面図である。
【図4】本発明接続用光ファイバ部品の第四の実施の形態、すなわち光ファイバの交差し、重なり合った部分に充填剤を充填した場合、を説明するための概略図である。図4(A)は、上面図であり、図4(B)は断面図である。
【図5】本発明接続用光ファイバ部品の第五の実施の形態、すなわち発泡性ポリマー層を基板のファイバを配線した面、その裏側の面、および側面に設けた場合(基板全体を覆う場合)を説明するための概略図である。図5(A)は、上面図であり、図5(B)は断面図である。
【図6】本発明接続用光ファイバ部品の第六の実施の形態、すなわち基板に発泡性ポリマーを使用した場合を説明するための概略図である。図6(A)は、上面図であり、図6(B)は断面図である。
【図7】温湿度サイクル試験の1サイクルのパターンを示すグラフである。
【図8】曲げ応力試験を行う際の概略図である。
【符号の説明】
11 光ファイバ
12 基板
13 発泡性ポリマー層
14 保護層
15 充填剤
16 丸棒
18 光ファイバ配線板
Claims (7)
- 可撓性の単層の基板と、該基板上に複数の光ファイバを配線した接続用光ファイバ部品であって、前記基板の光ファイバの配線された面上および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面上に、または、前記基板全体を覆うように、発泡性ポリマー層を設けることを特徴とする接続用光ファイバ部品。
- 請求項1に記載の接続用光ファイバ部品であって、前記可撓性の単層の基板が発泡性ポリマーであることを特徴とする接続用光ファイバ部品。
- 請求項1または2に記載の接続用光ファイバ部品であって、前記発泡性ポリマー層上に保護層をさらに設けることを特徴とする接続用光ファイバ部品。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の接続用光ファイバ部品であって、前記複数の光ファイバが、交差し、重なり合っている部分を有し、少なくともこの交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤を充填したことを特徴とする接続用光ファイバ部品。
- 可撓性の単層の基板と、該基板上に複数の光ファイバを配線した接続用光ファイバ部品であって、前記複数の光ファイバが、交差し、重なり合っている部分を有し、この交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤を充填し、さらに、前記基板の光ファイバが配線された面上に発泡性ポリマー層を設けたことを特徴とする接続用光ファイバ部品。
- 請求項4に記載の接続用光ファイバ部品の製造方法であって、
少なくとも、前記光ファイバが交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤を充填する工程と、
前記基板の光ファイバが配線された面上および該基板の光ファイバが配線された面と対向する面上に、または、前記基板全体を覆うように、発泡性ポリマー層を形成させる工程
とを含むことを特徴とする接続用光ファイバ部品の製造方法。 - 請求項5に記載の接続用光ファイバ部品の製造方法であって、
前記光ファイバが交差し、重なり合っている部分に可撓性材料または弾性材料から選択される充填剤を充填する工程と、
前記基板の光ファイバの配線された面上を覆うように、発泡性ポリマー層を形成させる工程
とを含むことを特徴とする接続用光ファイバ部品の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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