JP3326402B2 - 光学接続部品 - Google Patents

光学接続部品

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JP3326402B2
JP3326402B2 JP03357399A JP3357399A JP3326402B2 JP 3326402 B2 JP3326402 B2 JP 3326402B2 JP 03357399 A JP03357399 A JP 03357399A JP 3357399 A JP3357399 A JP 3357399A JP 3326402 B2 JP3326402 B2 JP 3326402B2
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/36Mechanical coupling means
    • G02B6/3608Fibre wiring boards, i.e. where fibres are embedded or attached in a pattern on or to a substrate, e.g. flexible sheets

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光素子、光回路パ
ッケージ、光回路装置等の光通信、光情報処理に用いら
れる光素子、部品、装置間を相互に接続するための光学
接続部品(光配線板)に関する。
【0002】
【従来の技術】光回路パッケージ内の複数の光素子の接
続や、複数の光回路パッケージ相互間、或いは光回路パ
ッケージを搭載する光回路装置の光学接続では、一般的
に光素子や光回路パッケージ、光回路装置等の端部に光
コネクタを配置して、光ファイバによって相互に接続し
ている。その場合、光ファイバは余長を持って配置する
必要があるために、例えば、光回路パッケージ上や光回
路装置の内部および/または背面では、光ファイバによ
る複雑な配線が鳥の巣状に、または輻輳して張り巡らさ
れ、そのために大きな空間を占めているのが現状であ
る。このような複雑な配線のために多大な場所と接続の
労力を必要とする光学接続方法に対して、光ファイバを
二次元平面上に任意に配線することにより、これらの問
題を解決する簡便な方法が提案されている。例えば、特
許第2574611号公報に開示されているように、粘
着剤の塗布してあるシートまたは基板を用い、それによ
って光ファイバを固定する光学接続部品が提案されてい
る。
【0003】ところで、特許第2574611号公報に
記載の光学接続部品は、その作製に際して、基材(ベー
ス層)上またはファイバジャケット上の粘着剤により光
ファイバを敷設して配線パターンを形成し、その上を、
基材で用いた材料と同様な材料を用いて被覆して保護層
を形成し、光学接続部品を得ている。しかしながら、こ
の方法では、敷設した光ファイバの数が多くなって、形
成された配線パターンにおける光ファイバの重なり部分
(交差配線)が増加するに伴い、光ファイバ配線層の厚
みが増加し、また、光ファイバの重なり部分において、
光ファイバが接する粘着面が減少することから、保護層
を均質に設けることができないという問題があった。ま
た、配線パターンにおける光ファイバの重なり部分にお
いて、粘着剤による固定力が弱くなって、光ファイバが
動いて、配線パターンにおける光ファイバが位置ずれ
(配線パターンの崩れ)を引き起こすという問題があっ
た。さらにまた、通常の光ファイバは直径125〜25
0μmであり、例えば3本の重なり部分では375〜7
50μmの厚さになり、配線パターンにおける光ファイ
バの重なり部分が多くなると、保護層の下の光ファイバ
周囲に保護層の浮き部分(空気層)が生じ、温度及び湿
度に対する信頼性などに問題が生じるほか、光配線板の
屈曲等の変形による破壊に対して著しく弱くなる。
【0004】これらの問題を解決するために、接着剤層
上に配線された光ファイバ上に樹脂保護層を形成するこ
とによって輻輳して配線された光ファイバを固定し、応
力緩和性・耐熱性・耐寒性・耐湿性、耐薬品性・防塵性
・電気絶縁性等の信頼性をもたせるために、樹脂保護層
に半導体業界等で封止材料として一般的に使用されてい
るシリコーン系材料を用いることが検討されている。こ
の場合においても、更なる高耐熱性、高耐寒性および樹
脂保護層に対する高接着性等の高信頼性をもつ光学接続
部品が要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記のような問題点を解決することを目的とし
てなされたものである。すなわち、本発明の目的は、上
記のように輻輳した光ファイバ配線に対して、配線され
た光ファイバの配線パターンを崩さずに、配線された光
ファイバを外力(引っ張り、曲げ、引っかき等)に対し
て固定し、保護し、かつ簡単に光学接続ができ、かつ耐
熱性、耐寒性等の耐環境性および樹脂保護層に対する高
接着性等の信頼性に優れた新規な光学接続部品を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光学接続部品の
第1のものは、二次元平面的に配線された、端部に光学
接続するための終端部分を有する複数の光ファイバ、お
よび該光ファイバを固定している少なくとも1つの樹脂
保護層を有するものであって、その樹脂保護層が、シリ
コーン系材料で構成され、かつ、接着剤層を介して基材
または他の樹脂保護層と接合しており、そして上記接着
剤層がヒドロシリル化反応により架橋して硬化するシリ
コーン系粘着剤よりなることを特徴とする。
【0007】本発明の光学接続部品において、上記光フ
ァイバを固定している樹脂保護層は、基材の両面に、そ
れぞれヒドロシリル化反応により架橋して硬化するシリ
コーン系粘着剤よりなる接着剤層を介して接合していて
もよい。また、基材の裏面には、他の樹脂保護層が設け
られていてもよい。また、光ファイバを固定せずに、光
学接続部品に可撓性をもたせるために、基材の裏面に樹
脂保護層を設ける場合は、接着剤層を介さずに、直接樹
脂保護層を基材上に設けることも可能である。さらに、
光ファイバを固定している複数の樹脂保護層が、ヒドロ
シリル化反応により架橋して硬化するシリコーン系粘着
剤よりなる接着剤層を介して接合していてもよい。
【0008】本発明の光学接続部品の第2のものは、上
記の複数の光学接続部品が、ヒドロシリル化反応により
架橋して硬化するシリコーン系粘着剤よりなる接着剤層
を介して接合して、積層体を形成したものである。
【0009】本発明の光学接続部品の第1のものは、二
次元平面を有する基材の一面に、ヒドロシリル化反応に
より架橋して硬化するシリコーン系粘着剤(以下、「付
加型シリコーン系粘着剤」という。)を塗布して接着剤
層を形成した後、その上に、光ファイバ端部に光学接続
するための終端部分を有するように複数の光ファイバを
配線し、配線された光ファイバが固定されるように、シ
リコーン系材料で構成された樹脂保護層を形成すること
によって作製することができる。樹脂保護層は、基材ま
たは他の樹脂保護層の周縁または周縁近傍に設けた堰状
物の内側にシリコーン系材料を満たすことによって形成
すればよい。また、基材の他の面にも、同一または異な
る他の可撓性被膜を形成する材料を塗布して樹脂保護層
を形成してもよい。また、基材の両面に上記の付加型シ
リコーン系粘着剤よりなる接着剤層を形成し、光ファイ
バの配線、樹脂保護層の形成を行ってもよい。
【0010】基材が存在しない光学接続部品は、剥離性
フィルムを用いることによって作製することができる。
すなわち、剥離性フィルムの一面に、上記のようにして
付加型シリコーン系粘着剤よりなる接着剤層を形成し、
光ファイバを配線し、シリコーン系材料で構成された樹
脂保護層を形成した後、剥離性フィルムを除去し、露出
した接着剤層の上に樹脂保護層を形成すればよい。或い
は、上記の露出した接着剤層の上に、上記のようにして
光ファイバを配線し、シリコーン系材料で構成された樹
脂保護層を形成してもよい。さらに形成された樹脂保護
層の上に、同様に付加型シリコーン系粘着剤よりなる接
着剤層を形成し、光ファイバを配線し、シリコーン系材
料で構成された樹脂保護層を形成してもよい。この操作
を繰り返すことによって、光ファイバを固定した多数の
樹脂保護層が接着剤層を介して接合した光学接続部品を
作製することができる。
【0011】また、基材が複数存在する光学接続部品
は、上記のようにして作製された基材が1つ存在する光
学接続部品を、その樹脂保護層同士を付加型シリコーン
系粘着剤を用いて貼着し、積層体を形成することによっ
ても作製することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の光学接続
部品の一例の一部破砕した平面図であり、図2はその断
面図である。図3〜図7は、それぞれ基材を用いた場合
の他の例の断面図である。なお、図6は保護層の両面に
基材が存在する光学接続部品の一例の断面図である。図
8ないし図10は、それぞれ基材が存在しない光学接続
部品の一例の断面図である。
【0013】図1および2において、二次元平面を有す
る基材1の一面に接着剤層3を介して複数の光ファイバ
4が二次元平面的に配線されており、これら光ファイバ
4は、可撓性を有する樹脂保護層2によって固定されて
いる。光ファイバ4の端部は光学接続するための終端部
分5になっていて、光学部品6、例えば光コネクタが接
続されている。なお、終端部分5と光学部品6とは一体
になっていてもよい。7は、樹脂保護層を形成するため
に設けた堰状物である。
【0014】図3の光学接続部品は、図2の基材1の他
の面に、樹脂保護層の樹脂材料と同一材質または異種材
質よりなる可撓性を有する樹脂保護層2aが設けられて
形成された場合を示している。図4においては、図2の
基材1の他面に、図1の場合と同様に、他の接着剤層
3′を介して複数の光ファイバ4′が二次元平面的に配
線されており、これら光ファイバ4′は、可撓性を有す
る樹脂保護層2′によって固定されている。また、図5
の光学接続部品は、図4の光学接続部品8および8が、
接着剤層3aによって接合された構造のものであり、4
つの樹脂保護層と2つの基材を有する積層構造体を形成
している。図6の光学接続部品は、図2の樹脂保護層2
上に、接着層3を介して光ファイバを配線した基材1が
設けられて形成された場合を示している。さらに図7
は、図6の基材1の他面に樹脂保護層2aが設けられて
形成された場合を示している。
【0015】図8の光学接続部品は、光ファイバを固定
している樹脂保護層2が、他の樹脂保護層2aと接着剤
層3を介して接合した構造のものを示している。また、
図9の場合は、光ファイバ4を固定している樹脂保護層
2と、光ファイバ4′を固定している樹脂保護層2′と
が接着剤層3を介して接合した構造のものであり、図1
0の場合は、図9の光学接続部品8に、光ファイバ4″
を固定している樹脂保護層2″が接着剤層3aを介して
さらに接合された構造のものであり、3つの樹脂保護層
よりなる積層体を形成している。
【0016】本発明の光学接続部品において、配線され
た光ファイバを支持するための基材は、一般的には二次
元平面を有する可撓性のフィルム状基材が使用される
が、特に限定されるものではない。基材としては、例え
ば、ガラス−エポキシ樹脂複合基板、ポリエステルフィ
ルム、ポリイミドフィルム、シリコーンまたはポリウレ
タン等の有機材料のゲル状物、ゴム状物、およびフォー
ム状物等があげられ、通常の電子部品、電気部品で使用
される基材であれば如何なるものでも使用することが可
能である。また、本発明の光学接続部品は、使用目的に
よっては可撓性である必要はなく、剛直なものでもよ
い。例えば、剛直な高分子材料よりなる基板、セラミッ
ク基板等を使用することができ、その形状も如何なるも
のでもよい。特に、耐熱性の観点から、ガラス−エポキ
シ樹脂複合基板、ポリイミドフィルム、シリコーンまた
はウレタンフォームまたはゴム、セラミック基板のごと
く耐熱性の良好な基材が好適である。
【0017】本発明で配線される光ファイバは、光学接
続部品の適用目的に応じて適宜選択して使用され、例え
ば、石英またはプラスチック製のシングルモード光ファ
イバ、マルチモード光ファイバ等が好ましく使用され
る。また、光ファイバは、カーボンコート光ファイバで
あるのが好ましい。一般に光ファイバの寿命を決める大
きな要因としては、雰囲気の水、水素の侵入があげられ
るが、カーボンコート光ファイバは、水および水素の侵
入が抑えられるため、高い信頼性と寿命が得られるから
である。
【0018】本発明における光ファイバを二次元平面的
に配線する方法としては、基材上に接着剤層を設けて配
線する方法が最も簡便であるが、基材の存在しない光学
接続部品を作製する場合には、剥離性フィルムを一時的
に基材として用いるか、可撓性を有する樹脂保護層上に
接着剤層を設けたものを使用すればよい。
【0019】光ファイバを配線するための接着剤層を構
成する接着剤としては、ヒドロシリル化反応により架橋
を起こすシリコーン系粘着剤(付加型シリコーン系粘着
剤)が使用されるが、配線される光ファイバの曲げで生
じる張力に対応して光ファイバの形状を維持する接着力
を有するものであれば、如何なる付加型シリコーン系粘
着剤を使用してもよい。シリコーン系粘着剤は、一般的
に耐熱性、耐寒性に優れており、非シリコーン系粘着剤
では使用できない高温や低温での使用が可能である。ま
た、電気絶縁性、耐薬品性、耐候性、耐水性に優れてお
り、広範囲な材料、例えば、シリコーンゴム、シリコー
ン含浸ガラスクロス及びフッ素系樹脂等に対しても優れ
た粘着力を示す。
【0020】一般的に、前記のような特徴をもつシリコ
ーン系粘着剤には、ヒドロシリル化反応により架橋して
硬化する付加型シリコーン系粘着剤と、過酸化物による
ラジカル反応により架橋して硬化する過酸化物硬化型シ
リコーン系粘着剤とがあるが、過酸化物硬化型のもの
は、2段階硬化、すなわち100℃以下で溶剤乾燥のた
めの予備乾燥の後、150℃以上で硬化させるという2
段階の工程が必要である。したがって、製造工程が繁雑
になり、かつ、過酸化物の分解による副生成物が発生
し、それらが金属等の腐食の原因になるという問題を有
している。それに対して、付加型シリコーン系粘着剤
は、100℃程度の温度で架橋反応による硬化が完了
し、分解生成物が発生しないので、臭気、腐食の問題が
ないという利点を有している。光学接続部品または樹脂
保護層上にシリコーン系粘着剤を塗布する場合、シリコ
ーン系粘着剤が高耐熱性であるとは言え、作製される部
品にとっては硬化温度が低い方が高い場合より好ましい
ので、付加型シリコーン系粘着剤を使用する方が遥かに
優れている。また、耐熱性の観点からみると、付加型シ
リコーン系粘着剤の方が、過酸化物硬化型のものよりも
高く、本発明の目的により合致しているので好ましい。
【0021】したがって、付加型シリコーン系粘着剤を
用いることにより、先ず、過酸化物硬化型のものに比較
して、粘着シートの製造工程が簡単になり、また、シリ
コーン系材料で構成された樹脂保護層との密着性が良好
になると共に、応力緩和性、耐熱性、耐寒性、耐湿性、
耐薬品性、防塵性、電気絶縁性等の信頼性に優れた光学
接続部品が得られる。したがって、作製された光学接続
部品は、より広範囲な使用環境に適応することができる
ようになる。さらに過酸化物硬化型と異なり、粘着剤層
を転写して設ける転写法が可能なために、基材が存在し
ない樹脂保護層のみの光学接続部品の作製も容易にな
り、光学接続部品の作製方法の適用範囲も広くなる。
【0022】本発明の光学接続部品において、光ファイ
バを固定している樹脂保護層の形成には、シリコーン系
材料を使用すればよく、その種類は特に限定されるもの
ではないが、好適には光ファイバにかかる応力を緩和す
るために、可撓性を有するものがよく、特にゲル状また
はゴム状のシリコーン系材料が好適である。さらに具体
的には、ポッティング用やシール用に使用されるシリコ
ーンゲル、付加型シリコーンゴム、縮合型シリコーンゴ
ムが好ましく使用される。
【0023】なお、必要に応じて、光学接続部品の表面
となる樹脂保護層の上に、保護層を設けてもよい。可撓
性をあまり要求しない場合には、光ファイバを配線する
上記基材と同一のものでもよく、有機高分子材料および
セラミック等のシートおよび板状体を用いることができ
る。さらに、光学接続部品が可撓性であることが要求さ
れる場合には、その可撓性を損なわない程度の保護層と
して、例えばシリコーン系ハードコート材料等を用いれ
ばよい。
【0024】本発明の光学接続部品においては、通常、
光コネクタとの接続のために、光学接続部品端面の所望
の位置(ポート)から光ファイバが伸びて終端部分を形
成しており、そこに光コネクタが接続されるか、または
光コネクタに接続された光ファイバと融着接続される。
本発明の光学接続部品に接続される光コネクタは特に限
定されないが、好適には単心または多心の小型光コネク
タが選択される。例えば、MPO光コネクタ、MT光コ
ネクタ、MU光コネクタ、FPC光コネクタ(NTT
R&D,Vol.45 No.6,589頁)、或いは
光学接続に用いられるV溝部品等が挙げられる。なお、
光コネクタ接続の方法は何等限定されず、終端部分と光
コネクタが一体となっていてもよい。
【0025】本発明において、基材が1つ存在する光学
接続部品は、次のようにして作製される。例えば、ま
ず、二次元平面を有する基材の一面に前記の付加型シリ
コーン系粘着剤よりなる接着剤層を設け、その上に光フ
ァイバを所望のパターンに配線する。その際、光ファイ
バの端部は、光コネクタ等と光学接続するための終端部
分となるように、引き出された状態にする。なお、接着
剤層を設ける方法としては、上記基材上に、付加型シリ
コーン系粘着剤を直接、または溶剤に溶解して塗布液と
した状態で、ロールコーティング、バーコーティング、
ブレードコーティング、キャスティング、ディスペンサ
ーコーティング、スプレーコーティング、スクリーン印
刷等の方法で塗布し、接着剤層を設ける方法、および、
予め剥離性フィルム上に付加型シリコーン系粘着剤より
なる接着剤層が形成された粘着シートを上記基材に貼着
し、その後、剥離性フィルムを除去することによって転
写する方法等が採用される。接着剤層の膜厚は、配線す
る光ファイバの径により適宜選択して使用すればよい
が、通常1μm〜1mm、好ましくは5〜500μm、
さらに好ましくは10〜300μmの範囲に設定され
る。
【0026】上記のようにして配線された光ファイバの
上に、シリコーン系材料を樹脂保護層形成用材料として
用い、配線された光ファイバが埋没した状態で固定され
るように樹脂保護層を形成することによって、本発明の
光学接続部品を作製することができる。
【0027】ここで、光ファイバが配線された場合の樹
脂保護層の厚みは、配線される光ファイバの径とその重
なりの本数によって適宜選択して、光ファイバが保護、
固定されるようにすればよい。通常は、(光ファイバの
径)×(重なり本数)以上の厚みが必要となる。また、
光ファイバが配線されない場合の樹脂保護層の厚みは、
光学接続部品を使用する目的に応じて、基材の剛直性を
緩和させる程度の膜厚で適宜選択して使用すればよい
が、通常は1μm〜数cm程度、好ましくは10μm〜
10mm、さらに好ましくは30μm〜1mmの範囲に
設定される。
【0028】光ファイバが配線された基材上、または基
材裏面に樹脂保護層を設ける最も簡単な方法は、上記基
材の周縁または周縁近傍に堰状物を設け、形成された堰
状物の内側部分に樹脂材料を満たし、固化する方法であ
る。例えば、樹脂保護層形成用材料を適当な溶剤に溶解
して塗布液とし、それを滴下し、乾燥させる方法、或い
は液体状態の樹脂保護層形成用材料を滴下し、加熱硬化
させることにより、樹脂保護層を形成することができ
る。
【0029】堰状物は、通常は基材の周縁または周縁近
傍にその全周にわたって設ければよい。しかしながら、
基材の周縁近傍に光コネクタ、光モジュール、光デバイ
ス等の光学部品を載置する場合において、それら光学部
品が堰状物としての役割を果たす場合もあり、その場合
には、その光学部品が載置された部分には堰状物を設け
る必要はない。
【0030】堰状物を構成する材料としては、特に限定
されるものではなく、好適には、光学接続部品の適用目
的に応じて適宜選択すればよいが、特に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン等の有機繊維よりなる不
織布、ガラス繊維の不織布、およびシリコーン系、エポ
キシ系、ウレタン系またはアクリル系樹脂よりなるシー
リング剤(充填剤)等が好適に使用される。堰状物は、
その内側に満たされる樹脂材料が外側に流れ出ないよう
にする限り、そのサイズおよび形状は限定されるもので
はない。
【0031】前記の光学接続部品の基材の裏面に樹脂保
護層を設置する場合において、基材裏面に接着剤層を設
けていない場合には、樹脂保護層形成用の材料として
は、例えば、ゲル状またはゴム状の有機材料、紫外線硬
化、電子線硬化または熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂で可
撓性を有するもの、可撓性を有する熱可塑性樹脂等が使
用できる。より具体的には、ゲル状の有機材料として
は、シリコーン系ゲル、アクリル樹脂系ゲル、フッ素樹
脂系ゲル等があげられ、ゴム状の有機材料としては、シ
リコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、フッ素系ゴム、アク
リル系ゴム、エチレン−アクリル系ゴム、SBR、B
R、NBR、クロロプレン系ゴム等があげられる。可撓
性のある硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、紫外線硬
化性接着剤、シリコーン樹脂等があげられる。可撓性を
有する熱可塑性樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、ポリメ
タクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、塩化ビニリデン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂等の
ホットメルト型接着剤を構成する樹脂があげられる。
【0032】これらの材料を、前述のようにして形成さ
れた堰状物の内側に充填し、固化することによって樹脂
保護層を形成することができる。例えば、樹脂保護層形
成用材料を適当な溶剤に溶解して塗布液とし、それを滴
下し、乾燥させる方法、樹脂保護層形成用材料を加熱溶
融させた状態で滴下し、固化させる方法、固体の状態で
充填し、樹脂材料または光学接続部品全体を加熱溶融さ
せてから固化する方法、液体状態の樹脂保護層形成用材
料を滴下し、加熱硬化させる方法等により、樹脂保護層
を形成することができる。
【0033】基材の裏面に付加型シリコーン系粘着剤よ
りなる接着剤層を設け、所望のパターンに光ファイバを
配線した場合には、前記のように、シリコーン系材料を
樹脂保護層形成用材料として用いて樹脂保護層を作製す
ればよい。
【0034】また、基材を有しないで、樹脂保護層に光
ファイバを埋没した状態で固定する光学接続部品の場合
は、例えば、剥離性フィルム上に付加型シリコーン系粘
着剤よりなる接着剤層を設け、その上に複数の光ファイ
バを配線した後、上記のようにして、シリコーン系材料
を用いて樹脂保護層を形成し、剥離性フィルムを除去し
た後、露出した接着剤層の上に、上記と同様にして、同
一または異なる樹脂保護層形成用材料からなる樹脂保護
層を形成すればよい。その場合、露出した接着剤層の上
に、複数の光ファイバを配線し、その上にシリコーン系
材料を用いて樹脂保護層を形成してもよい。
【0035】さらに、予め前記の方法で光学接続部品を
複数個作製し、その樹脂保護層表面に付加型シリコーン
系粘着剤よりなる接着剤層を直接設けるか、または予め
付加型シリコーン系粘着剤よりなる接着剤層を設けた接
着シートから接着剤層を光学接続部品の樹脂保護層表面
に転写することにより接着剤層を設け、これら複数の光
学接続部品を上記の接着剤層を介して貼着して、多層構
造の積層体よりなる光学接続部品を作製することも可能
である。
【0036】上記のようにして作製された本発明の光学
接続部品において、引き出された光ファイバの終端部分
には、光コネクタまたは光モジュール等の光学部品を接
合させる。例えば、光コネクタと接続させるために端面
処理された光ファイバの終端部を光コネクタに接続する
か、或いは光コネクタに固定された光ファイバ端面と、
光ファイバ配線部材から引き出された各光ファイバの端
面とを融着接続させる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 SD4590/BY24−741/SRX212/トル
エン(=100/1.0/0.9/50(重量部))か
らなる付加型シリコーン系粘着剤塗布液(いずれも東レ
・ダウコーニング社製)(SD4590を主剤とし、B
Y24−741及びSRX212を硬化剤とする付加型
シリコーン系粘着剤である。)を用意した。この付加型
シリコーン系粘着剤塗布液を、厚さ125μmのポリイ
ミドフィルムの一面に、乾燥後の膜厚が100μmにな
るように塗工して付加型シリコーン系粘着剤層を製膜
し、シート(サイズ210mm×297mm)を作製し
た。これに、ポート(光学接続部材からの光ファイバ取
り出し部分)当り光ファイバ心線(古河電工社製、カー
ボンコート光ファイバ、250μm径)を次のように配
線した。すなわち、光ファイバ16本を300μmピッ
チで並列し、ポリイミドフィルムの短辺の両側に各8ポ
ート(各ポートは光ファイバ16本で構成)を25mm
ピッチで作製した。各光ファイバはポリイミドフィルム
の一方の短辺から他方の短辺に配線し、両側の各ポート
への配線は、設計により各光ファイバ毎に所望のフリー
アクセス配線(128本)とし、光ファイバの配線を調
整して最大の重なり数が3本となるようにした。
【0038】その後、光ファイバを配線したポリイミド
フィルムの周縁部に、シリコーン系の充填剤(コニシ社
製、バスボンド)を塗布して、幅1.5mm、厚さ1m
mの堰状物を形成した。次いで、その内側にシリコーン
ゲル塗布液(東レ・ダウコーニング社製、SE−188
0)を滴下し、120℃で1時間の条件下でシリコーン
ゲルを硬化させて樹脂保護層を形成し、光ファイバをそ
の樹脂保護層によって固定して厚さ1.2mmの光配線
板を作製した。その後、引き出された光ファイバの端部
にMUコネクタを接続して最終製品の光配線板を得た。
【0039】作製した光配線板は、付加型シリコーン系
粘着剤とシリコーンゲルから形成された樹脂保護層の接
着性が良好で、光ファイバも十分固定され、配線パター
ンにおける光ファイバが位置ずれ(配線パターンの崩
れ)もなく、光配線板の屈曲等の変形による破壊に対し
ても問題がなかった。
【0040】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
4dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.2dB以下であり、光学接続部品として十分使用可
能なことが分かった。
【0041】実施例2 実施例1において、厚さ125μmのポリイミドフィル
ムの両面に、実施例1で用いた付加型シリコーン系粘着
剤を用いて粘着剤層の厚さが100μmになるように塗
布し、片面に剥離性フィルムを貼着して、フィルム状基
材(サイズ210mm×297mm)を用意した。この
ポリイミドフィルムの片面に、実施例1と同様にして光
ファイバを配線し、次いでシリコーン系の充填剤の代わ
りに、シリコーンゴム塗布液(信越化学社製、KE45
−T)を用いて、ポリイミドフィルムの周縁に幅1.5
mm、高さ1mmの堰状物を作製し、その内側にシリコ
ーンゴム塗布液(東芝シリコーン社製、TSE399
1)を滴下し、25℃で24時間の条件下でシリコーン
系材料を硬化させて第1の樹脂保護層を形成し、光ファ
イバを埋没した状態で固定した。
【0042】その後、ポリイミドフィルムの裏面にある
剥離性フィルムを除去し、粘着剤層上に、光ファイバの
総数が64本であり、かつ光ファイバの最大の重なりが
2本になるように64本のフリーアクセスの配線を行っ
た。その後、光ファイバを配線したポリイミドフィルム
の周縁部にシリコーンゴム塗布液(信越化学社製、KE
45−T)を用いて、幅1.5mm、高さ500μmの
堰状物を形成した。次いで、その内側に、シリコーンゴ
ム塗布液(東芝シリコーン社製、TSE389)を滴下
し、25℃で24時間の条件下で、シリコーンゴムを硬
化させて第2の樹脂保護層を形成し、光ファイバを埋没
した状態で固定して、厚さ1.8mmの光配線板を作製
した。その後、引き出された光ファイバの端部にMUコ
ネクタを接続して最終製品の光配線板を作製した。
【0043】作製した光配線板は、付加型シリコーン系
粘着剤とシリコーンゴムから形成された樹脂保護層の接
着性が良好で、光ファイバも十分固定され、配線パター
ンにおける光ファイバが位置ずれ(配線パターンの崩
れ)もなく、ポリイミドフィルムの両面にシリコーンゴ
ムより形成された樹脂保護層が設けられていることによ
り可撓性が増し、光配線板の屈曲等の変形による破壊に
対しても問題がなかった。
【0044】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
4dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.1dB以下であり、光学接続部品として十分使用可
能なことが分かった。
【0045】実施例3 実施例2における付加型シリコーン系粘着剤塗布液の代
わりに、SD4592/BY24−741/SRX21
2/トルエン(=100/1.0/0.9/50(重量
部))からなる付加型シリコーン系粘着剤塗布液(いず
れも東レ・ダウコーニング社製)(SD4592を主剤
とする付加型シリコーン系粘着剤である。)を用いた以
外は、実施例2と同様にして光学接続部品を2個作製し
た。次いで、一方の光学接続部品の第2の樹脂保護層
に、付加型シリコーン系粘着剤塗布液(東レ・ダウコー
ニング社製、SD4592/BY24−741/SRX
212/トルエン=100/1.0/0.9/50(重
量部))を用いて、ディスペンサーコーティング法によ
り塗布し、乾燥後の厚みが100μmとなるように接着
剤層を形成した。その上に、他の光学接続部品を重ねて
貼着し、厚さ3.7mmの積層体よりなる光配線板を作
製した。
【0046】作製した光配線板は、付加型シリコーン系
粘着剤とシリコーンゴムから形成された樹脂保護層の接
着性が良好で、光ファイバも十分固定され、配線パター
ンにおける光ファイバが位置ずれ(配線パターンの崩
れ)もなく、ポリイミドフィルムの両面にシリコーンゴ
ムより形成された樹脂保護層が設けられていることによ
り可撓性が増し、光配線板の屈曲等の変形による破壊に
対しても問題がなかった。
【0047】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
3dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.15dB以下であり、光学接続部品として十分使用
可能なことが分かった。
【0048】実施例4 実施例1と同様にして、光ファイバを付加型シリコーン
粘着剤(東レ・ダウコーニング社製、SD4590/B
Y24−741、SRX212)からなる接着剤層上に
配線した厚さ125μmのポリイミドフィルムを2枚作
製した。その後、一方のポリイミドフィルムの周縁部
に、シリコーンゴム塗布液(信越化学社製、KE45−
T)を塗布して、幅2.5mm、高さ2mmの堰状物を
形成した。次いで、その内側に、シリコーンゴム塗布液
(東レ・ダウコーニング社製、SE9176L)を滴下
し、その上方から他方の光ファイバを配線したポリイミ
ドフィルムを被せて、25℃で24時間の条件下で、シ
リコーンゴムを硬化させた。その後、各ポリイミドフィ
ルムの裏面の周縁部に、シリコーンゴム塗布液(信越化
学社製、KE45−T)を塗布して、幅1.5mm、高
さ500μmの堰状物を形成し、その内側に、シリコー
ンゴム塗布液(東レ・ダウコーニング社製、SE170
1)を滴下し、120℃で30分の条件下で硬化させ
て、第2、第3の樹脂保護層を形成し、厚さ3.45m
mの光配線板を作製した。その後、引き出された光ファ
イバの端部にMUコネクタを接続して最終製品の光配線
板を作製した。
【0049】作製した光配線板は、付加型シリコーン系
粘着剤とシリコーンゴムから形成された樹脂保護層の接
着性が良好で、光ファイバも十分固定され、配線パター
ンにおける光ファイバが位置ずれ(配線パターンの崩
れ)もなく、ポリイミドフィルムの両面にシリコーンゴ
ムより形成された樹脂保護層が設けられているため、光
学接続部品の可撓性が増し、光配線板の屈曲等の変形に
よる破壊に対しても問題がなかった。
【0050】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
4dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.2dB以下であり、光学接続部品として十分使用可
能なことが分かった。
【0051】実施例5 実施例3で用いた付加型シリコーン系粘着剤塗布液(東
レ・ダウコーニング社製、SD4592/BY24−7
41/SRX212)を用いて、厚さ75μmのシリコ
ーン系剥離性フィルムの一面に、乾燥後の膜厚が100
μmになるように塗工して、付加型シリコーン系粘着層
を製膜し、シート(サイズ210mm×297mm)を
作製した。これに実施例1と同様にして光ファイバを配
線した。その後、光ファイバを配線した剥離性フィルム
の周縁部に、実施例1と同様にして、シリコーン系の充
填剤(コニシ社製、バスボンド)の堰状物を形成し、そ
の内側に、シリコーンゴム塗布液(信越化学社製、KE
109)を用いて、150℃で30分の条件下でシリコ
ーンゴムを硬化させて第1の樹脂保護層を形成した。
【0052】次いで、シリコーン系剥離性フィルムを剥
離し、露出した裏面の粘着剤層上に、第2の樹脂保護層
を形成した。すなわち、裏面の粘着剤層の周縁部に、シ
リコーン系の充填剤(コニシ社製、バスボンド)を塗布
して、幅1.5mm、高さ500μmの堰状物を形成
し、その内側にシリコーンゴム塗布液(信越化学社製、
KE109)を用いて、150℃で30分の条件で、シ
リコーンゴムを硬化させて第2の樹脂保護層を形成し、
厚さ1.6mmの光配線板を作製した。その後、引き出
された光ファイバの端部にMUコネクタを接続して最終
製品の光配線板を得た。
【0053】作製した光配線板は、付加型シリコーン系
粘着剤とシリコーンゴムから形成された樹脂保護層との
接着性が良好で、光ファイバも十分固定され、配線パタ
ーンにおける光ファイバが位置ずれ(配線パターンの崩
れ)もなく、シリコーンゴムから形成された樹脂保護層
が付加型シリコーン系粘着剤層を介して接合しているだ
けで、基材が存在しないために、さらに光配線板の可撓
性が増し、光配線板の屈曲等の変形による破壊に対して
も問題がなかった。
【0054】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
3dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.2dB以下であり、光学接続部品として十分使用可
能なことが分かった。
【0055】実施例6 実施例5におけるシリコーン系材料の代わりに、シリコ
ーンゴム塗布液(東芝シリコーン社製、TSE303
3)を用いて、150℃で30分硬化させた以外は、実
施例5と同様にして第1の樹脂保護層を形成した。次い
で、シリコーン系剥離性フィルムを剥離し、露出した裏
面の粘着剤層上に、各ポートが8本の光ファイバで構成
され、光ファイバの総数が64本であり、かつ、光ファ
イバの最大の重なりが2本となるように光ファイバを配
線した。
【0056】その後、光ファイバを配線した粘着剤層上
に、第2の樹脂保護層を形成した。すなわち、裏面の粘
着剤層の周縁部に、シリコーン系の充填剤(コニシ社
製、バスボンド)を塗布して、幅1.5mm、高さ50
0μmの堰状物を形成し、その内側に、シリコーンゴム
塗布液(東芝シリコーン社製、TSE3033)を用い
て、150℃で30分の条件下で硬化させて第2の樹脂
保護層を形成し、厚さ1.6mmの光配線板を作製し
た。その後、引き出された光ファイバの端部にMUコネ
クタを接続して最終製品の光配線板を得た。
【0057】作製した光配線板は、付加型シリコーン系
粘着剤とシリコーンゴムから形成された樹脂保護層との
接着性が良好で、光ファイバも十分固定され、配線パタ
ーンにおける光ファイバが位置ずれ(配線パターンの崩
れ)もなく、シリコーンゴムから形成された樹脂保護層
が付加型シリコーン系粘着剤層を介して接合しているだ
けで、基材が存在しないために、さらに光配線板の可撓
性が増し、光配線板の屈曲等の変形による破壊に対して
も問題がなかった。
【0058】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
4dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.15dB以下であり、光学接続部品として十分使用
可能なことが分かった。
【0059】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明の光学接続部
品は、シリコーン系粘着剤の中でも、特に耐熱性、耐寒
性に優れているヒドロシリル化反応により架橋して硬化
するシリコーン系粘着剤(付加型シリコーン系粘着剤)
を用い、樹脂保護層形成用材料としてシリコーン系材料
と組み合わせて用いたことにより、より耐環境性、信頼
性に優れ、そのため広範囲な温度域および広範囲な使用
環境に適応することができる。また、粘着剤と樹脂保護
層が同系のシリコーン系材料で構成されているために、
接着性に優れ、それにより配線パターンにおける光ファ
イバの位置ずれ(配線パターンの崩れ)がなく、光配線
板の屈曲等の変形による破壊に対しても強靭となるとい
う特徴をもつ。また、付加型シリコーン系粘着剤を用い
ることにより、硬化温度が低くなり、硬化副生成物の発
生がなく、転写法が可能になるため、粘着シートおよび
光学接続部品の製造工程が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学接続部品の一例の一部破砕した
平面図である。
【図2】 図1の光学接続部品の断面図である。
【図3】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図4】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図5】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図6】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図7】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図8】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図9】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図10】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図
である。
【符号の説明】
1…基材、2,2′,2″,2a…樹脂保護層、3,
3′,3a…接着剤層、4,4′,4″…光ファイバ、
5…終端部分、6…光コネクタおよび光モジュール等の
光学部品、7…堰状物、8…光学接続部品。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−119033(JP,A) 特開 平6−265763(JP,A) 特開 昭62−8011(JP,A) 実開 昭54−39058(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 G02B 6/08 G02B 6/44

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次元平面的に配線された、端部に光学
    接続するための終端部分を有する複数の光ファイバ、お
    よび該光ファイバを固定している少なくとも1つの樹脂
    保護層を有する光学接続部品において、該樹脂保護層
    が、シリコーン系材料で構成され、かつ、接着剤層を介
    して基材または他の樹脂保護層と接合しており、該接着
    剤層がヒドロシリル化反応により架橋して硬化するシリ
    コーン系粘着剤よりなることを特徴とする光学接続部
    品。
  2. 【請求項2】 樹脂保護層が、基材または他の樹脂保護
    層の周縁または周縁近傍に設けた堰状物の内側にシリコ
    ーン系材料を満たすことによって形成されたものである
    請求項1記載の光学接続部品。
  3. 【請求項3】 樹脂保護層がゲル状またはゴム状シリコ
    ーン系材料より形成されたものである請求項1または請
    求項2に記載の光学接続部品。
  4. 【請求項4】 光ファイバを固定している樹脂保護層
    が、基材の両面にそれぞれ接着剤層を介して接合してい
    る請求項1または請求項2に記載の光学接続部品。
  5. 【請求項5】 光ファイバを固定している複数の樹脂保
    護層が、接着剤層を介して接合している請求項1または
    請求項2のいずれかに記載の光学接続部品。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2に記載の複数の
    光学接続部品が、ヒドロシリル化反応により架橋して硬
    化するシリコーン系粘着剤よりなる接着剤層を介して接
    合して積層体を形成したことを特徴とする光学接続部
    品。
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