JP3820321B2 - ディスクプレーヤーのディスク搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトディスク(CD)のためのディスクプレーヤーにおいて、ディスクプレーヤ内へのディスクのローディング、及びそのイジェクトを行うためのディスク搬送装置に関し、特に、8cmCDと12cmCDのディスクを使用するディスクプレーヤーにおいて、ローディング後のディスクの各種駆動を適切な時期に行うため、各ディスクのディスクエンドを簡単な構造で確実に検出することができるようにしたディスクプレーヤーのディスクエンド検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンパクトディスク(CD)のためのディスクプレーヤーにおいて、特に車両搭載用として1DINの型にコンパクト化したディスクプレーヤーは、フロントローディング形式を採用しており、このようなディスクプレーヤーにおいても、小径の8cmCDと大径の12cmCDの両ディスクを使用することができるようにしたものが開発され、使用されている。このようなディスクプレーヤーにおいて、ディスクプレーヤー内へのディスクのローディング時には、使用者がディスクの挿入口から所定量挿入すると、ディスク検知手段によりディスクの挿入が検知され、挿入口部分に設けた上下2個の搬送ローラにより、あるいは下方の1個の搬送ローラが上方のプレート側に移動してディスクを挟み、その搬送ローラの搬入方向の回転によりディスクをターンテーブル上に搬送し、その後下側の搬送ローラを下方に待避させる。次いでアームクランプを作動してディスクの中央を上方から挟み、モータを駆動してターンテーブルを回転しディスクを再生するようにしている。
【0003】
また、上記のようにローディングされたディスクのイジェクト時には、ディスク駆動モータが作動しているときはそれを停止し、クランプアームを上げてディスクのクランプを解放した後、下方に待避していた下側の搬送ローラを上昇させ、上側の搬送ローラまたはプレートの間にディスクを挟み、搬送ローラをディスクの排出方向に回転させ、ディスクの端部が挿入口から所定量突出させた状態でその駆動を停止し、突出したCDを使用者が取り出すようにしている。
【0004】
このような8cmCDと12cmCDの両方のディスクを使用できるようにしたディスクプレーヤーにおいて、いずれのディスクをローディングする際にも、ディスクが完全にローディングされたときに上記のようなアームクランプの作動、搬送ローラの降下、モータの駆動等を行わなければならない。そのためディスクが完全にローディングされたことを検出し、次の作動を行うための手段が必要となるが、その手段としては複数の光学的な検出手段を用い、その検出出力で各種の駆動制御を行うことも提案されている。しかしながら、このような検出手段を設け、各種の駆動制御機構を装備するとディスクプレーヤーが高価なものとならざるを得ない。
【0005】
その対策として、ローディングされるディスクの縁にレバーを当接するようにし、レバーの回動位置に応じて両ディスクのいずれかを判別すると共に、そのレバー機構に連動する機構によって次に続く上記各種の作動を連動させることが提案されている。その一つとして、特開平6−44660号公報に示されたディスクローディング装置がある。この装置においては、図24に示すように、搬送ローラ200によって搬送されるディスク201の大きさに応じてフロントアーム202の揺動を変化させるようにし、12cmCDのときはフロントアーム202が揺動することによって、その先端でロックアーム203のピン204がストッパアーム205のカム溝206から外れ、ストッパアーム205の回動が可能になるようにし、それによりストッパアーム205によるディスクストッパ207への位置規制を解除し、12cmCDがディスクストッパ207を後方に押し出し、これを規制しているストッパアーム205を時計方向に回転させる。さらにディスクが挿入されると、ストッパアーム205のカム溝206の手前側にロックアームのピン204が入り込み、ロックする。そのため、ストッパアーム205のみの回転運動から、ロックアーム203も回転をおこない、それによりラックギヤ208を作動させ、シフトプレートを駆動する等により各種作動を連動するようにしている。
【0006】
また、8cmCDをローディングするときには、その径が小さいのでフロントアーム202は揺動することがなく、その先端でロックアーム203とストッパアーム205とはロックされた状態のまま保持される。更にディスクが挿入されると、ストッパアーム205と同期してロックアーム203が時計方向に回転し、ラックギヤ208を作動させ、シフトプレートを駆動する等により各種作動を連動するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような装置を用いると、光学的な検出装置等を用いる必要が無くなり、安価なものとなる。しかしながら、上記装置においては、ディスクプレーヤー内部の片側の奥に、フロントアームの操作部からストッパアーム205,ロックアーム203、ディスクストップ207等のほとんどの機構を集中させている。そのため、この部分の構造がきわめて複雑とならざるを得ず、その組立が困難となり、メンテナンスが困難となるほか、この部分の厚さも厚いものとならざるを得ない。また、フロントアームをディスクプレーヤー内において入口側からディスクの挿入端部まで長く配置しなければならず大型のものとなる欠点がある。
【0008】
したがって、本発明は、8cmCDと12cmCDを使用できるディスクプレーヤーにおいて、ディスクエンドを検知する装置を他の機構となるべく係わらせず、単独で作用するように配置し、全体を薄く構成することができるようにし、また、構造を簡素化することにより軽量で組立が容易で、且つ確実にディスクエンドを検出することができ、またメンテナンスも容易なディスクプレーヤーのディスクエンド検知装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、前方に設けられディスクが挿入される挿入口と、クランプディスクを支持するアームプレートと、
挿入されたディスクによって揺動するディスク検知レバーと、該ディスク検知レバーに押されて移動すると共に、ロック部を備えたロックスライダーと、
前記ロック部により直接ロックされる被ロック部を備え、前記ディスクの挿入方向に略直交し且つディスクの中心から略対称に離れた位置に該ディスクが当接する一対のストッパピンが設けられ大径ディスクの押圧力で移動する1つの切換スライダーと、
前記ロックスライダーを付勢して、前記ロック部と前記被ロック部とをロックさせるロックスライダースプリングと、
該切換スライダーに設けられた第1の係合部に嵌合するカム溝と前記アームプレートに設けられたガイド溝に嵌合する第2の係合部とを備えディスクが所定位置まで搬送されたことを検知するディスクエンド検知レバーと、
該ディスクエンド検知レバーによって作動させられ、ディスクが所定位置に至ったとことを他の機構に伝達するトリガーレバーと、
該トリガーレバーと前記ディスクエンド検知レバーの間にあって、前記ディスクエンド検知レバーの移動に伴なって回動するリンクレバーとからなり、
前記ディスクエンド検知レバーは、
小径ディスクまたは切換スライダーに押圧されて揺動するものであり
小径ディスクが挿入されたときは、いかなるときにも、該小径ディスクが前記切換スライダーに当接する前には、前記ロックスライダーが前記ロックスライダースプリングの付勢を受け前記切換スライダーをロックする位置へ移動して、該切換スライダーが移動しないようにロックすることにより、前記第1の係合部を中心に回転して前記リンクレバーを回動すると共に、
大径ディスクが挿入されたときは、前記ディスク検知レバーが前記ロックスライダーを押圧して前記切換スライダーとのロック解除し、その状態で、該大径ディスクが前記切換スライダーを後方に押圧することにより該切換スライダーが後方に移動し、前記第1の係合部が前記カム溝に沿って移動し、前記第2の係合部が前記ガイド溝に沿って移動した後、前記第2の係合部を中心に回転して前記リンクレバーを回動し、前記リンクレバーが前記トリガーレバーを作動することを特徴とするディスクプレーヤのディスク搬送装置を構成したものである。
【0010】
また、前記ロックスライダーと、前記切換スライダーと、前記ディスクエンド検知レバーとをディスクを押さえるクランパを支持して回動するアームクランプに設けたものであり、また、更に、切換スライダーが大径ディスクの押圧力で移動した後、その切換スライダーを移動前の状態に戻すレバーリターンも前記アームクランプに設けたものであり、また、前記ディスクエンド検知レバーと前記レバーリターンとを前記アームクランプの両側部に対向して配置したものであり、また、前記トリガーレバー作動端と前記カム溝との間に前記第2の係合部を配置したものであり、また、前記のカム溝は、前記ディスクエンド検知レバーの軸線方向に延びる第1カム溝と、第1カム溝に続き該軸線方向から傾斜した方向に延びる第2カム溝とからなるものであり、また、前記ガイド溝は、前記カム溝端部を中心とする円弧状の第1ガイド溝と、第1ガイド溝に続きリンクレバー作動端を中心とする円弧状の第2ガイド溝とからなものであり、また、ディスクの最終挿入時に、リンクレバーとトリガーレバーとを離し、ディスクエンド検知レバーのディスク検知ピンをディスクの縁から退避させたものである。
【0011】
また、トリガーレバーの移動によりクラッチを介して付勢されるものであってディスクの搬送を行う搬送ローラへ、あるいはアームクランプへのいずれか一方へ駆動力伝達の切替を行うラックに設けられたラックのロック部への保持を解除するものであり、また、ラックのロック部を、トリガーレバーを備えたトリガー回転子に設けたものであり、クラッチは、ピニオンを備えモータで駆動される駆動ギアと、ピニオンカバーと、両者を摩擦圧接するスプリングとにより構成したものであり、ピニオンカバーには、ラックの両端に設けた突起に係合するラック引込爪を設けたものであり、スプリングは、ピニオン内部のスプリング収納部に設けたものであり、また、駆動ギアと、ピニオンカバーと、スプリングとを、ベースから突出したクラッチ軸に嵌合したものであり、また、駆動ギアと、ピニオンカバーと、スプリングとを、ベースから突出したクラッチ軸に嵌合し、クラッチ軸の軸穴に抜け止めシャフトを挿入することにより固定したものであり、また、ラックは内部機構連動用のロックレバーに摺動自在に固定したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面に沿って説明する。図1は本発明のディスクプレーヤーのディスク搬送装置を適用したいわゆる1DINタイプのCDプレーヤーであり、その外側を構成する部材を大別すると、図に示すように、上面を開放した箱形のベースシャーシ1と、このベースシャーシ1の開放した上面の前方(なお、ディスクプレーヤのディスクが挿入される側を「前方」という、以下同様。)を覆うように設けたトップシャーシ2と、ベースシャーシ1の上面の後方を覆うように、ベースシャーシ1の内部部材に対して左右の回動部3により回動自在に設けたアームクランプ4とを備えている。
【0013】
トップシャーシ2は、ベースシャーシ1の両側壁5、5の外側に一部重なるように設けた側板6、6を両側に備え、また、この側板6、6の部分に位置する左右の開口7、7と、トップシャーシ2の前板8の左右端部に設けた開口10、10とを備え、更に、左右に張り出すようにねじ止め部11、11を備えるとともに、左右前方にはローラアーム軸止め突起12、12を備えている。
【0014】
それに対してベースシャーシ1には、トップシャーシ2の前記開口7、7,10,10に対向して上方に延びる左右の突起13、13と前方左右の突起14、14を備え、また、トップシャーシ2のねじ止め部11、11に対向して左右に張り出すようにねじ止め受け部15、15を備えるとともに、ローラ軸止め突起11、11と嵌合するようにローラアーム軸16を軸支する軸受け部17、17に連通する嵌合溝18、18を備えている。それにより、ベースシャーシ1に対してトップシャーシ2を上方から被せる際、ベースシャーシ1の側壁5、5にトップシャーシ2の側板6、6を重ね、ベースシャーシ1の突起13、13,14,14を各々トップシャーシ2の開口7、7,10,10に嵌合し、ベースシャーシ1の嵌合溝18、18にトップシャーシ2のローラアーム軸止め突起12、12を嵌合することにより、ベースシャーシ1とトップシャーシ2は正確に位置決めされ、ベースシャーシ1のねじ止め受け部15、15のねじ穴とトップシャーシ2のねじ通孔20、20とが一致し、ここにねじ49をねじ込むことにより固定され、両者は一体化する。
【0015】
上記のようなトップシャーシ2をベースシャーシ1から取り外して、更に、後述するようにカバー裏板21をベースシャーシ1から取り外して各々裏返した状態を図2に示す。したがって、図2においては、図1とは前後方向は同じであるが、左右が逆になって示されている。カバー裏板21は前方に突出した左右の係止突起22、22、中央部には図中下方に突出する左右の係合突起23,23,両側部近傍にも図中下方に突出する左右の係合突起24、24,更に、後端部中心には後方且つ図中下方に突出する係合突起25を備えている。上記の各図中下方に延びる係合突起23,23,24,24,25は各々その先端は左右のいずれかの方向に延び出ており、その延出部分で係合部を構成している。また、左右には前方に延びる弾性アーム26、26を備えており、各弾性アーム26、26の前端部には下方に係止部27、27を形成している。トップシャーシ2の前端両側部には、後に詳述する第1ディスク検知レバー28,第2ディスク検知レバー29の第1検知ロッド30,第2検知ロッド31の回動軌跡と略一致する曲縁部19を備えている。カバー裏板21の後方には、更に後方に延びる平面視略三角形上のアーム32、32が左右対称に延びており、その先端にはスプリング33の両端部を固定している。また、中央表面には、両側部に近づくに従って次第に深くなる搬送ローラ受け溝39が形成されている。
【0016】
一方、トップシャーシ2には、前端縁両側に係止穴34、34を備え、前記係合突起23,23,24、24、25に対向する位置に、カバー裏板側に延びるとともに、その先端に係合部を形成した係合突部35、35,36,36,37を形成している。また、カバー裏板21の両側の弾性アーム26、26に形成した係止部27、27に対向する位置に係止穴38、38を備えている。それにより、図2に示すようにトップカバー2を裏返しにした状態で、カバー裏板21を図中上方からあてがい、カバー裏板21を前方にずらすことにより、カバー裏板21の係止突起22,22はトップシャーシ2の係止穴34,34に、また同様に係合突起23,23は係合突部35,35に、係合突起24,24は係合突部36,36に、係合突起25は係合突部37に各々係合し係止されるとともに、弾性アーム26,26の係止部27,27は係止穴38,38にその弾性力によって嵌入し抜け止めされる。
【0017】
トップシャーシ2の裏側、即ち図2に示すトップシャーシ2の上側には、回転穴40、41を中心に回動する第1ディスク検知レバー28と第2ディスク検知レバー29とを備えており、回転穴40,41は、トップシャーシ2の素材を深絞り加工して形成した左右のボス42、43に嵌合する。それにより第1ディスク検知レバー28は、ボス42に嵌合する回転穴40を中心に、前方に延びる第1前側レバー44と後側に延びる第1後側レバー45とを備え、第2ディスク検知レバー29は、ボス43に嵌合する回転穴41を中心に、前方に延びる第2前側レバー46と後側に延びる第2後側レバー47とを備えている。
【0018】
第1ディスク検知レバー28の第1前側レバー44の先端には、レバーに垂直に立設する第1検知ロッド30を備え、第1前側レバー44の基部48の近傍にはガイド溝穴50を形成している。第1ディスク検知レバー28の回転穴40を中心とする基部48には、第1ディスク検知レバー28の外側に扇形に形成された第1ガイド突起51を備えるとともに、第1ディスク検知レバー28の内側には扇形に形成されたガイド穴52を備え、このガイド穴52には、前記第1ガイド突起51と同様に、且つ対称的に扇形に形成された第2ガイド突起53を備えている。第1ディスク検知レバー28の第1後側レバー45の基部48近傍外側には略U字型に延びるスプリング係止部54を備え、第1後側レバー45の端部には、図2に示すように第1ディスク検知レバー28をトップシャーシ2に組み込み時にその先端がトップシャーシ2の後壁55から大きく突出する押圧部56を備えている。
【0019】
第2ディスク検知レバー29は上記第1ディスク検知レバー28と略同様に形成され、その第2前側レバー46の先端には、レバーに垂直に立設する第2検知ロッド31を備えている。第2ディスク検知レバー29の回転穴41を中心とする基部60には、第2ディスク検知レバー29の外側に扇形に形成された第2ガイド突起62を備えるとともに、第2ディスク検知レバー29の内側には扇形に形成されたガイド穴63を備え、このガイド穴63には、前記第2ガイド突起62と同様に、且つ対称的に扇形に形成された第2ガイド突起64を備えている。第2ディスク検知レバー29の第2後側レバー47の基部60近傍外側には略U字型に延びるスプリング係止部65を備え、また、基部60の近傍にはガイド溝穴61を形成し、第2後側レバー47の端部には、図2に示すように第2ディスク検知レバー29をトップシャーシ2に組み込み時にその先端がトップシャーシ2の後壁55からわずかに突出する程度に形成した突出部66を備えている。
【0020】
前記第1ディスク検知レバー28と第2ディスク検知レバー29とを連動するため、両者を連結するレバーリンク70を備えている。レバーリンク70は、その第1端部71側に設けたリンク第1ボス72と、その第2端部73側に設けたリンク第2ボス74を備え、また、第1端部71側にはトップシャーシ2に設けたボス75が摺動自在に嵌合する第1ガイド溝76を備え、第2端部73側にはトップシャーシ2に設けたボス77が摺動自在に嵌合する第2ガイド溝78を備えている。レバーリンク70は略中間部で屈曲しており、それにより第1ディスク検知レバー28側においては第1前側レバー44側のガイド溝穴50内にそのリンク第1ボス72が嵌合し、第2ディスク検知レバー29側においては第2後側レバー47側のガイド溝穴61内にそのリンク第2ボス74が嵌合しているとともに、両端部近傍でトップシャーシ2のボス75,77と第1ガイド溝76,第2ガイド溝7、8とが摺動自在に嵌合してレバーリンクはガイドされ、第1ディスク検知レバー28と第2ディスク検知レバー29の回動を連動している。
【0021】
また、各レバーをトップシャーシに組み込んだときに図2に示す状態を維持するように、第1ディスク検知レバー28のスプリング係止部54と、トップシャーシ2に設けた第1スプリング掛部80との間に第1レバースプリング81を張設し、第2ディスク検知レバー29のスプリング係止部65と、トップシャーシ2に設けた第2スプリング掛部82との間に第2レバースプリング83を張設している。それにより、第1ディスク検知レバー28の第1検知ロッド30と、第2ディスク検知レバー29の第2検知ロッド31は互いに近接する方向に付勢され、各ロッドの位置は、前記カバー裏板21の曲縁部19の内側端部において各々その移動が止められている。上記第1検知ロッド30と第2検知ロッド31の間隔は、小径の8cmディスクの直径よりは小さく設定され、ディスクがローディングされる際に、ディスクの外周に常にロッドが当接しているように、且つ、ロッドの移動に応じて検知スイッチをON−OFFできる様に、上記第1レバースプリング81と第2レバースプリング83のバネ力を調整してある。
【0022】
アームクランプ4には、図1に示すように、アームクランプ4前方中央に、アームクランプ4の前方に突出するように、支持ブラケット85を介してクランプディスク86が揺動自在、且つ回転自在に支持されており、ディスクプレーヤにディスクを挿入していない状態においては、クランプディスク86が回動部3を中心に上方に回動する方向に付勢されており、その回動は、図1に示すようにクランプディスク86の先端上面が、前記カバー裏板21のアーム32に張設されたスプリング33に当接して受け止められている。
【0023】
アームクランプ4は、図1に示す組立状態から、前記トップシャーシ2を取り除いた後に、図示されない部材に設けたボス9,9に支持されている回動部3、3を、図中左方向に移動してボス9,9から外すことにより、ベースシャーシ1から取り外される。このように取り外されたアームクランプを裏返しにしてそのアームプレート部100の裏面に取り付けられた部材を示したのが図3である。したがって、この図3においても、前記図2と同様に、図1に示す状態とは前後方向は同一で、左右方向が逆になって示されている。この図3から明らかなように、アームクランプ4の裏面には、回転支持部101により回動自在に支持されたレバーリターン102が設けられている。
【0024】
レバーリターン102は、回転支持部101から後方且つアームクランプ4の第1側面103側に延びるスプリング受けレバー部104を備え、その先端に設けた二股状のスプリング受け部105には、反転スプリング106の一端が掛けられている。反転スプリング106はコイル状に捲回され、前記スプリング受け部105に掛けられた作用端90に対する反対側の支持端91は、アームクランプ4のアームプレート部100の側縁近傍に設けた通孔107をその裏面側から貫通させ、図1に示すように、その表側に延び、折り曲げられて抜け止めされ、通孔107部分で回転自在に支持されている。
【0025】
レバーリターン102には、前記スプリング受けレバー部104と反対側に延びると共に、その先端がアームクランプ4の中央、且つ図中後方側に鶴の首状に延びるスライダー付勢レバー部108を備えており、スライダー付勢レバー部108の先端には、図3に破線で示すように、切換スライダー110の裏面中央に設けたボス111を摺動自在に嵌入している長穴112を備えている。また、スライダー付勢レバー部の先端部とは逆方向に、アームプレート部100の案内穴113を貫通して、アームプレート部100の表側に屈曲して延びる押圧部114を備え、この押圧部114には、図1に示されるようにその一部がアームプレート100の表面側に重なるガイド部115を形成している。
【0026】
切換スライダー110は図3に示され、また図1に一部示されるように、アームプレート部100の裏面に対向する面から、アームプレート部100の前後方向に延びる図中5本のガイド孔を貫通して延びるガイドボスを備えている。上記ガイドボスのうち、その中心部には前記ボス111を挟んで前後方向に位置する2個の中心ガイドボス116,116を備え、この中心ガイドボス116,116はアームプレート部100の中心位置に設けた中心ガイド孔117内に位置し、中心ガイド孔117に沿って摺動し案内される。この中心ガイドボス116を挟んで両側には内側ガイドボス118、118を備え、この内側ガイドボス118,118は、アームプレート部100の中心ガイド孔117を挟んで両側に位置して前後方向に平行に設けた内側ガイド孔120,120を貫通してアームプレート部100の表側に延び、図1に示すように、その先端は図中左側に屈曲して延び、アームプレート100の表面と一部重なるように形成されている。また、この内側ガイドボス118,118の更に両側には外側ガイドボス121,121が前記内側ガイドボスと同様の構成で設けられ、この外側ガイドボス121,121は、アームプレート部100の内側ガイド孔120,120の外側に位置して前後方向に平行に設けた外側ガイド孔122,122を貫通してアームプレート部100の表側に延び、図1に示すように、その先端は図1中で左側の外側ガイドボス121はその表側において図中左側に屈曲して延び、図1中で右側の外側ガイドボス121は図中右側に屈曲して延び、各々アームプレート100の表側と一部重なるように形成されている。切換スライダー110の前記各ボスが突出する面とは反対側の面には、図3に示すように、その両側にディスクが当接するストッパピン123を突設している。
【0027】
アームクランプ4の表側には、図1に示すように、図中左右方向に延びるロックスライダー125を、図中左右に摺動自在に設けている。ロックスライダー125の図1中左側端部には押圧フランジ部126が裏面側に折曲されて形成されており、この押圧フランジ部126は、図1に示すようにアームクランプ4及びトップシャーシ2の組立状態において、また、ロックスライダー125の最も左側に位置している自由状態において、前記第1ディスク検知レバー28の押圧部56と所定の間隔を有して位置している。ロックスライダー125には図1中左側に第1ボス119が図1中裏面側に突出しており、また右側には第2ガイド長孔127が形成されており、第1ボス119はアームクランプ4のアームプレート100前端部に設けた第1ガイド長孔128と嵌合し、第2ガイド長孔127はアームプレート部100に設けた第2ボス129と嵌合し、それによりロックスライダー125は、アームプレート100の表面において、図1中で左右に一直線上に移動するようにガイドされている。
【0028】
ロックスライダー125の後縁部130の左右両側には、略L字型に突出するロック部131,131を備えており、このロック部131,131の図1中左側に折曲されている先端部132,132には傾斜面133,133を形成しており、後述するように、内側ガイドボス118のロック作用を行う。ロックスライダー125の略中央部には図1中裏面に突出するスプリング係止部134を備え、このスプリング係止部134は、図3に一部示されているように、アームクランプ4の前方において左右方向に延びるガイド孔135を貫通して延びている。このスプリング係止部134とアームクランプ4の裏面に突出するスプリング係止部136との間にはロックスライダースプリング137を張設しており、それによりロックスライダー125の自由状態において、このロックスライダー125を図1中左方向に付勢し、第1ガイド長孔128中において第1ボス119が図1中右端で当接し、第2ガイド長孔127中において第2ボス129が同様に右端で当接することによりその移動が止められている。また、ロックスライダー125の図1中右端には押圧突起138が形成されている。
【0029】
一方、アームクランプ4の裏面には、図3に示すように、前記レバーリターン102と対向するようにディスクエンド検知レバー150を配置している。このディスクエンド検知レバー150には屈曲したカム溝151が形成され、このカム溝151には、切換スライダー110の前記各ボスと同じ方向に突出させたスライダーボス152が嵌合している。ディスクエンド検知レバー150の後端には、図3に示す切換スライダー110の位置において、後縁の切り欠き部149に位置する部分に、ディスク検知ピン153をストッパピン123と同様に突出させて設けている。ディスクエンド検知レバー150の先端部には駆動ピン160を前記ディスク検知ピン153と同じ側に突出しており、この駆動ピン160にはアームクランプ4に設けた回動支持部161を中心に回転するリンクレバー165の一端に設けた2又状のピン保持部166内に保持されている。ディスクエンド検知レバー150のカム溝151の先端部167と駆動ピン160の略中間には、駆動ピン160とは反対側に突出するレバーボス168を突出しており、このレバーボス168は、アームクランプ4のアームプレート部100に設けたレバーボスガイド溝170内に嵌合している。
【0030】
ディスクエンド検知レバー150に設けたカム溝151は、ディスクの挿入、排出時の各構成部品の作動を示す平面図として、8cmCDの挿入開始状態を示す図9に示されるように(なお、この図9に示す作動状態は、図3に示される作動状態とは異なる。)、先端部167側から、このレバーの略軸線方向に延びる第1カム溝154,この第1カム溝154に連続してつながり、図9中水平方向に屈曲して延びる第2カム溝155、この第2カム溝155に連続してつながり、第1カム溝154と略同方向に延びる第3カム溝156からなっている。また、レバーボス168が嵌合するアームプレート部100に設けたレバーボスガイド溝170は、図9におけるスライダーボス152を中心とする円弧状に形成された第1ガイド溝177と、この第1ガイド溝177の図中左端部分のガイド溝接続部178から後方に、駆動ピン160を中心に円弧状に延びる第2ガイド溝179とから構成されている。
【0031】
なお、ディスクエンド検知レバー150における上記カム溝151とスライダーボス152、レバーボスガイド溝170とレバーボス168、ディスク検知ピン153,駆動ピン160の関連した作動は、後に詳述する。また、リンクレバー165は、前記ピン保持部166とは反対側に略L字型に形成されたトリガーレバー作動部171を備え、このトリガーレバー作動部171には図1及び図4等に示されているトリガーレバー172が、リンクレバー165の回転時に作動することができるように位置している。
【0032】
ディスクエンド検知レバー150によって8cmCDおよび12cmCD各々が所定のローディング位置となったときに作動する、ディスククランプ等の連動作動の機構は図4〜図8に示される。この作動機構の特徴的な部分を斜視図として示す図4から明らかなように、リンクレバー165で作動されるトリガーレバー172は、ベースシャーシ1の側壁57に突設された軸180を中心に回転するトリガー回転子181の第1アーム182に直角方向に突設されている。このトリガー回転子181には、図1に示されるベースシャーシ1の側壁57に設けられガイド孔58に案内されるロックレバー59が設けられ、このロックレバー59とトリガー回転子181の軸部との間の空間に、後述するトリガーラック190の第2突起193が嵌合している。トリガー回転子181にはさらに、スプリング係止突起183を備え、このスプリング係止突起183とベースシャーシに設けられた図示されない係止突起との間にリターンスプリング184を張設しており、それによりトリガー回転子181を常時図4中反時計方向に付勢している。
【0033】
ベースシャーシ1の側壁57に案内されて摺動できるようにスライダーロード67が設けられ、このスライダーロード67に設けたスライダーラック68等により各種の機構を連動するようにしている。このスライダーラック68には、トリガーラック190がスライダーロード67と同一方向にわずかに移動できるように摺動自在に設けられている。トリガーラック190には、ラック部191と、その前方(ディスクの挿入側、以下同様)に第1突起192が設けられ、後方には前記第2突起193が設けられている。図4中第1突起192には、後述するクラッチ装置87におけるクラッチホルダー88のラック引込爪89が近接して位置している。また、図4に示すローディング開始状態において、トリガーラック190の先端部は駆動ギア92の周囲からわずかに離れており、噛み合っていない。
【0034】
クラッチ装置87は図5及び図6に示すように、合成樹脂をモールドして成型したベース93に、クラッチ軸94を突設している。このクラッチ軸94の外周下方には段部95が形成され、また中心部には軸穴96が設けられている。この軸穴96の下端には内方に向けて突設したシャフト固定爪97を形成している。クラッチ軸94には駆動ギア92を回動自在に嵌合している。駆動ギア92は周囲にギヤ部98が形成され、中央部にはクラッチ軸94を囲むようにピニオン99を設け、このピニオン99の内部にはスプリング収納部139を形成し、その内部に、一端がクラッチ軸の段部95に、他端が駆動ギア92の上端部に設けたスプリング受け部140で支持されているクラッチスプリング141を縮設している。また、駆動ギア92のギア部98とピニオン99との間の表面にはギア摩擦面142が形成されている。この駆動ギア92はその下部においてクラッチ軸94の段部95の外周で、また、上端部はスプリング受け部140で各々クラッチ軸94に回転案内されている。
【0035】
ピニオン99の周囲には、クラッチホルダー88がその上端支持部143でクラッチ軸94に回転自在に案内されている。また、その上端支持部143の上部は、クラッチ軸94の端部に固定した抜け止めシャフト144によりその抜け止めがなされており、上端支持部143の下面は駆動ギア92のスプリング受け部140の上端面とは離れている。抜け止めシャフト144はその下端に外周が小さく形成された引掛段部145が形成され、それにより、クラッチ装置87の組立時には、ベース93のクラッチ軸94にクラッチスプリング141を当て、駆動ギヤ92を被せ、さらにクラッチホルダー88を被せた後、抜け止めシャフト144をクラッチ軸94の軸穴96内に押し込むと、抜け止めシャフト144の引掛段部145が軸穴96のシャフト固定爪97と係合し、抜け止めがなされ、これらの部品が組み立てられる。
【0036】
クラッチホルダー88のピニオン99を囲む周囲には半円筒状のピニオンカバー部146が設けられ、開放側にはトリガーラック190が位置し、トリガーラック190と干渉しないようになっている。その下端には外周に広がるクラッチ摩擦部147が形成され、その下面のクラッチ摩擦面は前記駆動ギア92のギア摩擦面142と当接し、クラッチスプリング141の反発力により駆動ギア92とクラッチホルダー88は軸方向に接近する力が付与されており、その力によりギア摩擦面142とクラッチ摩擦部147の下面とは圧接して、相互の摩擦力により摩擦クラッチを構成している。クラッチホルダー88の上部には、前記トリガーラックの第1突起192に近接して位置しているラック引込爪89を突設しており、その反対側のピニオンカバー部146には、その周囲に設けた図示されない2個の回転規制用のストッパ119,119間で回転を規制される回転規制レバー147を設けている。
【0037】
また、図7に示されるように、ローディングモータ194によって回転するウオームギア195により、第1歯車体162に設けた第1ギア196を回転して第1歯車体162を駆動し、また、第1歯車体162に設けた第2ギア197により第2歯車体163に設けた第3ギア198を回転して第2歯車体163を駆動し、第2歯車体163に設けた第4ギヤ199により上記駆動ギア92が駆動されるようになっている。したがって、ローディングモータ194の回転は上記ギア列を介して駆動ギア92に伝達され、ローディングモータ194の駆動時には前記クラッチ装置87によってクラッチホルダー88に対してローディングモータ194の回転方向に応じた回転力を付与する。
【0038】
上記機構により、前記ディスクエンド検知レバー150によって8cmCDと12cmCDが検知され、それに応じたディスクエンド検知レバー150の作動が行われるとき、トリガーレバー172はその作動により操作され、スライダーロッド67等がアームクランプの回動機構等、各種の機構の連動作動を行う。リンクレバー165にはスプリング係止部173を備え、アームプレート100に設けたスプリング係止部174との間にリターンスプリング175を張設しており、それによりリンクレバー165を常時アームクランプ4の側部に設けたストッパ176に当接する方向に付勢している。
【0039】
上記のように構成されたディスクプレーヤーにおいて、8cmCDと12cmCDとを使用する際の作動を説明する。この作動の説明に際して、説明の便宜のため主要構成部品のみを抽出し、これらの部品の関連作動を示した、図9乃至図13の8cmCD使用作動図、及び図14乃至図23の12cmCD使用作動図に基づいて前記図1乃至図8と関連して説明する。最初図9乃至図13により8cmCD使用時の作動を説明する。なお、図9は、本発明によるディスクプレーヤーの搬送装置の作動を示す基本構成部品の作動説明図としての、8cmCDの挿入開始の状態を示す要部平面図であり、図10は、同8cmCDを挿入している途中において、第1ディスク検知レバー28と第2ディスク検知レバー29が最も開いている状態を示す要部平面図であり、図11は、同8cmCDを挿入している途中において、ディスクがディスクエンド検知レバー150のディスク検知ピン152に当接した状態を示す要部平面図であり、図12は、同8cmCD挿入終了直後の状態を示す要部平面図であり、図13は、同8cmCD挿入終了後、ディスクエンド検知レバー150が待避位置となった状態を示す要部平面図である。
【0040】
最初、8cmCDのディスクを挿入していない初期状態は図9に示している。この初期状態においては、第1ディスク検知レバー28は第1レバースプリング81により、また、第2ディスク検知レバー29は第2レバースプリング83により各々付勢され、第1検知ロッド30及び第2検知ロッド31が図2のカバー裏板21の曲縁部19の内側端部に当接することにより、また、両レバー28,29がレバーリンク70で連結されてその位置が保持されている。また、この初期状態において、アームクランプ4側に設けたロックスライダー125はロックスライダースプリング137によって付勢され、前記のようにロックスライダー125に設けた長孔とボス、及びアームクランプ4側に設けたボスと長孔の相互の嵌合により左右方向に移動可能とされているとともに、長孔の端部にボスが当接することにより図9の初期位置に位置決めされている。この時、切換スライダー110は最も前方(図9においてCDが挿入される方向である下方、以下同様)に位置し、切換スライダー110の内側ガイドボス118,118は切換スライダー110のロック部131,131内にあり、ロック部131の先端部132により後方への移動が阻止され、ロック状態を保持している。
【0041】
更に、この初期状態において、前記のように切換スライダー110が前方に移動しているので、切換スライダー110のボス111がレバーリターン102に設けた長穴112に嵌合していることにより、レバーリターン102はその長穴112を形成したスライダー付勢レバー部108が前方に最も倒れた状態に保持されている。この時、レバーリターン102のスプリング受け部105に掛けられた反転スプリング106は、支持端91がアームクランプの通孔107に挿入されている部分を中心に自由に回転できるのであるが、反転スプリング106は作用端90と支持端91とが常に離れる方向に作用しているため、図9に示すように、レバーリターン102を反時計方向に付勢している。それにより切換スライダー110は、反転スプリング106の力によって前方、即ち図9中下方に付勢されている。
【0042】
ディスクエンド検知レバー150は、切換スライダー110が前方に位置しているためスライダーボス152は第1カム溝154の先端部167に位置し、駆動ピン160はリターンスプリング175の付勢力よりトリガーレバー172を前方に付勢するスプリング184の付勢力の方が大きいので、図中反時計方向に付勢されていることにより図中後方に付勢され、その結果レバーボス168は、第2ガイド溝179の先端のガイド溝接続部178に位置している。それによりディスクエンド検知レバー150は、図9に示すように最も時計方向に回転した状態となっている。この時、ディスクエンド検知レバー150のディスク検知ピン153は、切換スライダー110の中心位置にあり、切換スライダー110のストッパピン123,123の中間位置となっている。
【0043】
上記初期状態から、8cmCDのローディングに際して、8cmCDであるCD1をディスクプレーヤーの入口300の中央から使用者が挿入すると、最初、図9に示すように第1検知ロッド30と第2検知ロッド31に当接する。この時使用者がCD1をディスクプレーヤーに挿入する力により、CD1は第1検知ロッド30と第2検知ロッド31を各々第1レバースプリング81と第2レバースプリング83の力に抗して押し広げつつ内部に挿入される。その後、CD1が挿入されると、第1検知ロッド30と第2検知ロッド31がCD1の直径部分に当たるとき最も押し広げられ、図10に示す状態となる。
【0044】
更にCD1がローディングされると、CD1のディスクの端縁は、切換スライダー110のストッパーピン123,123に当接する前に、ディスクエンド検知レバー150のディスク検知ピン153に当接し、図11に示すようにディスク検知ピン153を押す。この時、ロックスライダー125は移動していないので、ロック部131が切換スライダー110の内側ガイドボス118を保持し、ロックしており、切換スライダー110は固定されているので、ディスクエンド検知レバー150のカム溝に嵌合しているスライダーボス152は固定されている。そのため、前記のようにCD1によってディスク検知ピン153が押されることにより、ディスクエンド検知レバー150はスライダーボス152を中心に図中矢印で示すように回転する。この時ディスクエンド検知レバー150に設けたレバーボス168は、アームクランプ4のレバーボスガイド溝170における第1ガイド溝177の中央部まで移動する。
【0045】
また、上記ディスクエンド検知レバー150の回転により、ディスクエンド検知レバー150の駆動ピン160は、リンクレバー165を図中時計方向に回転する。それにより、リンクレバー165のトリガーレバー作動部171は、これに当接しているトリガーレバー172を図中後方に移動する。なお、トリガーレバー172の移動によるトリガーラック190の作動等は後述する。
【0046】
トリガーレバー172の移動は、図4に示されているトリガー回転子181の回転となり、それによりロックレバー59が図4中上方に移動してトリガーラック190の第2突起193の保持を解除する。この解除の前にローディングモータ194が回転していると、前記のような駆動力の伝達系統により、クラッチホルダー88が回転力を付与されているので、クラッチホルダー88のラック引込爪89がラックの第1突起192を前方(図7中下方)に付勢する。この時トリガーラック190の第2突起193の保持が前記のように解除されると、トリガーラック190はスライダーロード67の固定状態のままトリガーラック190を移動し、トリガーラック190の先端部はピニオン99に噛み合い、ピニオン99はローディングモータ194の強い力によりトリガーラック190を前方に移動する。トリガーラック190はスライドロード67との間でスライド自在であり、そのスライド範囲を超えるとスライドロード67自体もトリガーラック190と共に移動を開始する。このスライドロード67の移動は、アームクランプ4の移動等、各種の機構の連動を行う。スライドロード67の移動により、突起169がトリガー回転子181を図4中、時計方向に回転する。この時、ディスクエンド検知レバー150は図12に示す状態、すなわち、CD1の位置決めを検知した状態からさらに反時計方向に回転させられ、ディスク検知ピン153はディスクの縁から離れて退避し、ディスクの回転を妨げないようになる。また、リンクレバー165はリターンスプリング175によって図7中時計方向に回転するが、ストッパ176に当たって停止しているので、図13に示すように、トリガーレバー172から離れた状態となっている。
【0047】
上記作動において、トリガーラック190はその後端部がピニオン99との噛み合いが通過したときにその移動は停止し、スライダーロード67も一連の連動動作を行った後停止する。この状態は図8に示され、以降イジェクト作動までこの状態で待機する。この時、トリガーラック190の第2突起193とクラッチホルダー88のラック引込爪89とが近接して停止している。上記トリガーラック190の移動とこのトリガーラック190と噛み合うピニオン99のとの干渉をさけるように、半円筒状のクラッチホルダー88の側部の開口が設定されている。なお、上記トリガーレバー172移動後の作動は、8cmCDと12cmCDの両方の作動において共通に行われる。
【0048】
8cmCDの挿入時についての上記の説明は、8cmCDがディスクプレーヤの入口59のほぼ中央から挿入された場合について説明したが、その入口は12cmCDも挿入できるように大きく作られており、ディスクプレーヤの使用に際して、使用者はその入口59の中央から挿入するとは限らず、入口の側部から奥に押し込むことも多い。その際は、第1ディスク検知レバー28の第1検知ロッド30,あるいは第2ディスク検知レバー29の第2検知ロッド31のいずれかが押されることとなる。しかしながら、両検知レバーはレバーリンク70で連結されているので、いずれにしても同じ状態で回動することとなる。この時、第1ディスク検知レバー28の大きな回動により、その先端の押圧部56がロックスライダー125の押圧フランジ部126を押してロックスライダー125を図9において右方向に移動させ、ロック部131、131が切換スライダー110の内側ガイドボス118,118の保持状態を一時解除する。しかしながら、8cmCDをいかに入口59の中央位置から外して側方から押し込んでも、そのディスクの挿入先端縁がロックスライダー125のストッパピン123,123に当接する前に、第1検知ロッド30及び第2検知ロッド31がディスクの挿入後端縁に沿って戻るため、ロックスライダー125はロックスライダースプリング137の張力により元に戻り、ロック部131,131が前記内側ガイドボス118,118の保持を行うので、ディスクはストッパピン123,123に当接して、それ以上ローディングされることはない。このようにして、8cmCDを入口59のいかなる位置から挿入しても、自動的に所定の位置にローディングすることができ、また、入口59の側方から挿入された8cmCDは、第1検知ロッド30,及び第2検知ロッド31により中心位置に自動的にガイドされる。
以上
【0049】
上記のようにしてローディングされた8cmCDであるCD1をイジェクトする時には、上記ローディング時の作動と逆に作動する。即ちCDのイジェクト信号が入ると、ディスクモータ駆動時にはこれを停止し、アームクランプを回動してクランプディスク86によるディスクのクランプを解除し、ディスクの入口下方に設けた図示されない搬送ローラのイジェクト方向の回転により、ディスクは入口300から排出される。この時、搬送ローラのイジェクト力により、初期状態となっている第1ディスク検知レバー28の第1検知ロッド30と、第2ディスク検知レバー29の第2検知ロッド31とを、第1レバースプリング81と第2レバースプリング83の力に抗して、これを押し広げて排出される。
【0050】
上記CDのイジェクト時においては、図13に示す状態から信号が入ると、ローディングモータ194は前記とは逆方向に回転し、駆動ギア92は図中時計方向に回転するので、駆動ギア92と摩擦クラッチを介して回転されるクラッチホルダー88は駆動ギア92と同方向に回転し、ラック引込爪89がトリガーラック190の第2突起193を後方に押し、トリガーラック190の後端部を引き込む。この時はスライダーロッド67は移動せず、トリガーラック190の自由移動範囲で行われる。ピニオン99によるトリガーラック190の移動により、スライダーロッド67が移動を開始し、これと連動するアームクランプ4の開放等、一連のイジェクト用連動動作を行う。
【0051】
ディスクプレーヤーの各種作動を連動させるスライダーロッド67の移動により、スライダーロッド67に設けた突起169が戻るので、トリガー回転子181はリターンスプリング184によって追従して戻り、リンクレバー165をそのリターンスプリング175に抗して図中反時計方向に回転させるので、ディスクエンド検知レバー150を、固定されているスライダーボス152を中心に時計方向に回転する。そのため、CD1の排出と共にディスクエンド検知レバー150及びこれと係合しているレバーリターン102を初期状態に戻すことができる。CD1の排出過程における第1ディスク検知レバー28,第2ディスク検知レバー29の作動は、前記CD1の挿入時と全く逆に作動し、図12,図11,図10、図9の各状態を経過して排出される。
【0052】
一方、このディスクプレーヤに12cmCDを使用する際には、図14乃至図21のように作動する。なお、図14は、本発明によるディスクプレーヤーの搬送装置の作動を示す基本構成部品の作動説明図として、12cmCDの挿入開始の状態を示す要部平面図であり、図15は、同12cmCDを挿入している途中において、第1ディスク検知アームと第2ディスク検知アームが最も開いている状態を示す要部平面図であり、図16は、同12cmCDを挿入している途中において、初期状態の切換スライダーのストッパピンにディスクが当接している状態を示す要部平面図であり、図17は、同12cmCDを挿入している途中において、ディスクエンド検知レバーが駆動ピンを中心に回転している状態を示す要部平面図であり、図18は、同12cmCDを挿入している途中において、ディスクエンド検知レバーのレバーボスがガイド溝の端部に到達した状態を示す要部平面図であり、図19は、同12cmCDを挿入している途中において、ディスクエンド検知レバーがレバーボスを中心に回転している状態を示す要部平面図であり、図20は、同12cmCDを完全に挿入した瞬間を示す要部平面図であり、図21は、同12cmCD挿入終了後、ディスクエンド検知レバーが待避位置となった状態を示す要部平面図である。
【0053】
最初の初期状態は左記の図9に示す状態と同じであり、ここから図14に示すように大径の12cmCDであるCD2の挿入が開始される。その後CD2を使用者が押し込むと、第1検知ロッド30と第2検知ロッド31が押し広げられ、第1ディスク検知レバー28と第2ディスク検知レバー29が回転する。それに伴って第1ディスク検知レバー28の押圧部56が次第にロックスライダー125の押圧フランジ部126に近づき、その後両者が当接する。前記押圧部56が押圧フランジ部126に当接した後は、CD2を押し込む力により押圧部56が押圧フランジ126をロックスライダースプリング137に抗して押し込み、図中右方向に移動させる。それによりロック部131,131も図中右方向に移動するため、ロック部131,131内に位置していた内側ガイドボス118はロック状態をはずれる。しかしながら、前記のように、レバーリターン102が反転スプリング106によって付勢されているため、その力によって切換スライダー110は図示位置を保持している。
【0054】
その後更にCD2がローディングされると、図15に示すように、CD2の直径部分が第1検知ロッド30と第2検知ロッド31の間に位置し、第1ディスク検知レバー28と第2ディスクレバー29の最大揺動位置となる。この時、ロックスライダー125も最も押し込まれた位置となるが、その端部に設けた押圧突起138は、レバーリターン102の押圧部114に当接する迄には至らない。更にCD2がローディングされると、第1ディスク検知レバー28と第2ディスク検知レバー29は、第1検知ロッド30と第2検知ロッド31がこの間を通るCD2の長さが減少するのに追従して移動し、両ロッドの間隔が減少していく。また、第1ディスク検知レバー28の上記回転により、押圧部56が図中左方向に移動するので、ロックスライダースプリング137に付勢されているロックスライダー125も追従して図中左方向に移動する。したがって、ロックスライダー125に設けたロック部131、131も、切換スライダー110の内側ガイドボス118,118に近づく。
【0055】
更にCD2がローディングされると、図16に示すようにCD2の挿入側の端部が、切換スライダー110のストッパピン123、123に当接する。これ以降CD2が挿入されると、CD2によりストッパピン123,123が押圧され、それにより切換スライダー110が後方への移動を開始する。切換スライダー110の移動により、内側ガイドボス118、118が後方に移動するが、この時同時にロックスライダー125のロック部131が更に内側ガイドボス118に近接する。しかしながら、図17に示すように、内側ガイドボス118、118が、ロック部131、131の先端部132,132を越えた後に、ロック部131、131が元のロック位置に戻るため、ロック部131、131によって内側ガイドボス118、118がロックされることはない。
【0056】
上記切換スライダー110の後方への移動により、切換スライダー110に設けたスライダーボス152が後方に移動するので、ディスクエンド検知レバー150のカム溝151の縁が押され、ディスクエンド検知レバー150が回転を始める。この時、ディスクエンド検知レバー150のレバーボス168は、レバーボスガイド溝170におけるガイド溝接続部178に存在するので、レバーボス168はガイド溝接続部178から延びる駆動ピン160を中心とする円弧状の第2ガイド溝179に沿って移動できる状態にあり、結局ディスクエンド検知レバー150は、端部がトリガーレバー172で押さえられたリンクレバー165に支持されている駆動ピン160を中心に回転することとなる。したがって、リンクレバー165は回転することなく、トリガーレバー172も移動することはない。
【0057】
上記の過程において、レバーリターン102も切換スライダー110のスライダーボス111の移動に伴って、図17中時計方向に回転する。この時、未だ反転スプリング106の作用端90の軸線とレバーリターン102のスプリング受けレバー部104の軸線とのなす角が鈍角のため、前記初期状態と同様に、反転スプリングの作用端90は、スプリング受けレバー部104を付勢し、それにより、レバーリターンのスライダー付勢レバー部108は、切換スライダー110を前方に戻すように付勢している。
【0058】
更にCD2がローディングされると、切換スライダー110の移動によりレバーリターン102も回転し、図18に示すように、反転スプリング106の作用端90の軸線とレバーリターン102のスプリング受けレバー部104の軸線のなす角が直角となり、反転スプリング106がレバーリターン102に作用する力は中立位置、即ち死点となる。但しこの状態においても図中矢印で示すようにディスクのローディングは続いており、各部材の移動は継続している。
【0059】
この時とほぼ同時に、図18に示すように、ディスクエンド検知レバー150のレバーボス168はレバーボスガイド溝170における第2ガイド溝179の後端部に到達する。その結果、ディスクエンド検知レバー150は、切換スライダー110の後退に応じて移動するスライダーボス152によって、カム溝151の縁に作用する回転力は、前記の駆動ピン160を中心としたものから、レバーボス168を中心としたものとなる。それにより、図18に示すように、ディスクエンド検知レバー150は、レバーボス168を中心に図中矢印で示すように反時計方向に回転する。この時のスライダーボス152は、第1カム溝154よりも傾斜した第2カム溝155内を移動すること、及びディスクエンド検知レバー150の回転中心が、駆動ピン160からスライダーボス152となり、回転半径が小さくなることと相まって、ディスクの挿入に対応して移動する切換スライダー110の移動量に対する、ディスクエンド検知レバー150の回転量は、先の第1カム溝中にスライダーボス152が存在していたときよりも大きなものとなり、したがってディスクエンド検知レバー150の回転速度は速くなる。このとき、反転スプリング106の作用端90の軸線とレバーリターン102のスプリング受けレバー部104の軸線のなす角が鋭角となるため、反転スプリング106の作用端90はレバーリターン102に対して逆方向の付勢力を発生、即ち反転作用をなし、レバーリターン102のスライダー付勢レバー部108は、切換スライダー110を後方に付勢する。この過程は図19に示されている。
【0060】
このディスクエンド検知レバー150のレバーボス168を中心とした回転により、駆動ピン165もレバーボス168を中心に回転し、それによりリンクレバー160は、二股状のピン保持部166を押してリンクレバー165を時計方向に回転させる。この回転によりリンクレバー165のトリガ−レバー作動部171は、トリガーレバー172の移動を開始する。トリガーレバー172の移動によるトリガーラック190をはじめとする以降の作動は、前記8cmCDのローディング時と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0061】
上記作動により切換スライダー110は、レバーリターン102の後方端への付勢力により、図21に示すように最も後方に移動して停止し、ストッパーピン123,123はディスクCD2の縁と接触せず退避位置となる。この時レバーリターン102の押圧部114は、ロックスライダー125の端部の押圧突起138とほぼ当接する位置で停止する。また、この時、CD2はターンテーブル等を備えたドライブユニット(図示せず)上に設けられた位置決めボス1a,1aによって演奏可能な位置に位置決めされ、また、第1検出ロッド30と第2検出ロッド31はその初期位置に戻って停止し、且つ各ロッド30,31はCD2と接触しなくなる。
【0062】
また、上記トリガーレバー172の作動により、スライダーロード67が移動し、その突起169がトリガー回転子181を回転させ、トリガーレバー172は更に後方へ移動する。そのため、リンクレバー165は自由状態となり、リターンスプリング175によって、トリガーレバー作動部がアームクランプ4の側部に設けたストッパ176に当接するまで回転し、ここで止まる。そのため、ディスクエンド検知レバー150は、付勢されない状態となり、切換スライダー110がレバーリターン102の後方への付勢力により終端まで移動することを妨げない。終端においては、図21に示すようにディスクエンド検知レバー150のディスク検知ピン153は、CD2の縁から離れ、退避位置となる。
【0063】
上記のようにしてローディングされた12cmCDのCD2をイジェクトする際には、ディスクのイジェクト信号が入ると、ディスクモータ駆動時にはモータを停止し、アームクランプ4を回動してクランプディスク86によるディスクのクランプを解除し、その後、ディスクの入口下方に設けた図示されない搬送ローラのイジェクト方向の回転によりディスクは入口300方向に移動する。この時、ディスクの各種作動を連動させるスライダーロード67の移動により、トリガーレバー172を備えたトリガー回転子181はリターンスプリング184によって追従して回転し、それによりトリガーレバーは逆方向に移動し、リンクレバー165に当接して停止する。
【0064】
この時のディスクの移動は、図21に示す状態から図22に示す状態に移行する。即ち、CD2は第1ディスク検知レバー28の第1検知ロッド30と第2ディスク検知レバー29の第2検知ロッド31とを、第1レバースプリング81と第2レバースプリング83に抗して押圧し、両ロッドを押し広げる。その際、第1ディスク検知レバー28の押圧部56が、ロックスライダー125の押圧フランジ部126を押圧するまでは、ロックスライダー125は何ら移動しない。その後、第1ディスク検知レバー28の押圧部56がロックスライダー125の押圧フランジ部126を押し、ロックスライダー125を図中右方向に移動させる。この時、図22の矢印で示すように、ロックスライダー125の押圧突起138が、レバーリターン102の押圧部114とほぼ接触状態にあるので、直ちにレバーリターン102を、回転支持部101を中心に回転させる。
【0065】
上記のように、ディスクの排出力によって第1ディスク検知レバー28が移動し、その力でロックスライダー125が移動し、その結果、レバーリターン102が回転して、スライダー付勢レバー部108を前方に移動し、長穴112が切換スライダー110のボス111を前方に移動させようとする。この時レバーリターン102は、反転スプリング106によって切換スライダー110を後方に付勢する力を受けているが、搬送ローラによりCD2を排出する力が強いので、前記反転スプリング106の力に抗して切換スライダー110は前方へ移動する。このような移動は、反転スプリング106の作用端90の軸線とレバーリターン102のスプリング受けレバー部104の軸線のなす角が直角となり、反転スプリング106がレバーリターンに作用する力が中立位置、即ち死点となる位置まで行われる。したがって、ディスクのイジェクト時の初期段階では図22に示すように、ローラによって排出されるディスクと切換スライダー110のストッパピン123とは当接しておらず、前記ディスクのローディング時における図16乃至図20に示す状態とはこの点で異なっている。
【0066】
反転スプリング106がレバーリターン102に作用する力が中立位置になった状態から、更にCD2がイジェクトされると、瞬間的に反転スプリング106の作用の中立位置を越えるので、反転スプリング106の作用端90の軸線とレバーリターン102のスプリング受けレバー部104の軸線とのなす角が鈍角となり、反転スプリングの作用端90は、スプリング受けレバー部104を図23の矢印に示す方向に付勢し、それにより、レバーリターン102のスライダー付勢レバー部108は、切換スライダー110を初期位置に戻す力を与える。しかしながら、図23に示すように、この時は既にディスクの縁が切換スライダー110のストッパピン123,123に当接しない位置となっているので、ディスクは切換スライダー110が戻る力を全く受けることが無く、安定した作動でイジエクトすることができる。このようにして、切換スライダー110はディスク挿入前の初期位置に復帰する。
【0067】
その後、使用者が入口300から先端が出ているディスクを取り出すと、第1検知ロッド30及び第2検知ロッド31がディスクから離れることにより、ロックスライダー125が図中左端に移動し、そのロック部131,131により切換スライダー110の内側ガイドボス118,118を保持し、切換スライダー110をロックする。それにより、各機構は全て初期位置に戻る。
【0068】
なお、本発明の実施例は上記のように構成したが、本発明の上記課題を解決するための特許請求の範囲に記載された構成の範囲において、種々の実施の態様が存在することは当然であり、本発明は上記実施例に限られるものではない。
【0069】
【発明の効果】
請求項1に係る発明においては、特に、ディスクエンド検知レバーは、前記切換スライダーのロック時には前記第1の係合部を中心に回転して前記トリガーレバーを作動し、切換スライダーのロック解除時には前記第1の係合部が前記カム溝に沿って移動すると共に前記第2の係合部が前記ガイド溝に沿って移動した後、前記第2の係合部を中心に回転して前記トリガーレバーを作動さするようにディスクプレーヤーのディスク搬送装置を構成したので、8cmCDと12cmCDを使用できるディスクプレーヤーにおいて、ディスクエンドを確実に検知することができる。また、検知する装置をディスクプレーヤー内に均等にバランス良く配置することができ、全体を薄く構成することができるとともに、構造を簡素化することにより軽量で組立が容易で、メンテナンスを容易に行うことができる。
【0070】
また、請求項2に係る発明においては、前記ロックスライダーと、前記切換スライダーと、前記ディスクエンド検知レバーとをディスクを押さえるクランパを支持して回動するアームクランプに設けたので全体をコンパクトに納めることができると共に、アームクランプの取り外しによりこれらの部品を一体的に取り外すことができ、メンテナンスを容易に行うことができる。また請求項3に係る発明においては、更に、切換スライダーが大径ディスクの押圧力で移動した後、その切換スライダーを移動前の状態に戻すレバーリターンも前記アームクランプに設けたものであり、これらの部品を全てコンパクトに納めることができると共に、アームクランプの取り外しによりこれらの部品を全て一体的に取り外すことができ、メンテナンスを更に容易に行うことができる。また、請求項4に係る発明においては、前記ディスクエンド検知レバーと前記レバーリターンとを前記アームクランプの両側部に対向して配置したものであり、部品をバランス良く配置することができる。請求項5に係る発明においては、前記トリガーレバー作動端と前記カム溝端部との間に前記第2の係合部を配置したものであり、ディスクエンド検知レバーのトリガーレバー作動端を中心とした回動から、レバーボスを中心とした回動に移る作動を確実に行うことができる。
【0071】
請求項6に係る発明においては、前記カム溝は、前記ディスクエンド検知レバーの軸線方向に延びる第1カム溝と、第1カム溝に続き該軸線方向から傾斜した方向に延びる第2カム溝とからなるので、ディスクエンド検知レバーに対するスライダーボスの連動を適切なものに設定することができる。請求項7に係る発明においては、前記ガイド溝は、前記カム溝端部を中心とする円弧状の第1ガイド溝と、第1ガイド溝に続きリンクレバー作動端を中心とする円弧状の第2ガイド溝とからなるので、ディスクエンド検知レバーの回動を安定して行わせその作動を確実なものとすることができる。請求項8に係る発明においては、ディスクの最終挿入時に、リンクレバーとトリガーレバーとを離し、ディスクエンド検知レバーのディスク検知ピンをディスクの縁から退避させたので、ディスク検知ピンによるディスク作動への悪影響をなくすことができる。
【0072】
請求項9に係る発明においては、トリガーレバーの移動によりクラッチを介して付勢されているラックのラックのロック部への保持を解除したので、ラックのロック解除の構成が簡素化される。請求項10に係る発明においては、ラックのロック部を、トリガーレバーを備えたトリガー回転子に設けたので、トリガー回転子のみによりこれらを連動させる留ことができ、この部分の構成を簡素化できる。請求項11に係る発明においては、クラッチは、ピニオンを備えモータで駆動される駆動ギアと、ピニオンカバーと、両者を摩擦圧接するスプリングとにより構成したので、従来の遊星ギヤと板ばねを用いたものと比べ、小型のものとすることができとともに荷重のばらつきが少なくなり、バネのへたりもなくなる。請求項12に係る発明においては、ピニオンカバーには、ラックの両端に設けた突起に係合するラック引込爪を設けたので、クラッチによるラック駆動機構が簡素化される。請求項13記載の発明においては、スプリングは、ピニオン内部のスプリング収納部に設けたので、クラッチ機構が小型のものとなる。
【0073】
請求項14に係る発明においては、駆動ギアと、ピニオンカバーと、スプリングとを、ベースから突出したクラッチ軸に嵌合したので、構成を簡素化できるとともに、組立が容易となる。請求項15に係る発明においては、駆動ギアと、ピニオンカバーと、スプリングとを、ベースから突出したクラッチ軸に嵌合し、クラッチ軸の軸穴に抜け止めシャフトを挿入することにより固定したので、その組立がきわめて容易に行われる。請求項16に係る発明においては、ラックは内部機構連動用のロックレバーに摺動自在に固定したので、クラッチとラックを用いてロックレバーを容易に作動することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるディスクプレーヤーの実施例の組立斜視図である。
【図2】同実施例のトップシャーシを取り外し、更にカバー裏板を外して裏返した状態を示す斜視図である。
【図3】同アームクランプを取り外し、裏返した状態を示す斜視図である。
【図4】同トリガーレバーによるクラッチを介したスライダーロードの駆動機構の要部を示す斜視図である
【図5】同クラッチとラック部分の平面図である。
【図6】同クラッチの断面図である。
【図7】同トリガーレバーによるクラッチを介したスライダーロードの駆動機構のローディング直前の状態を示す平面図である。
【図8】同トリガーレバーによるクラッチを介したスライダーロードの駆動機構のイジェクト時直前の状態の要部を示す平面図である。
【図9】本発明によるディスクプレーヤーの搬送装置の作動を示す、基本構成部品の作動説明図としての、8cmCDの挿入の開始、または排出の終了の状態を示す要部平面図である。
【図10】同8cmCDを挿入している途中において、第1ディスク検知アームと第2ディスク検知アームが最も開いている状態を示す要部平面図である。
【図11】同8cmCDを挿入している途中において、ディスクがディスクエンド検知レバーのディスク検知ピンに当接した状態を示す要部平面図である。
【図12】同8cmCD挿入終了直後の状態を示す要部平面図である。
【図13】同8cmCD挿入終了後、ディスクエンド検知レバーが待避位置となった状態を示す要部平面図である。
【図14】本発明によるディスクプレーヤーの搬送装置の作動を示す基本構成部品の作動説明図として、12cmCDの挿入を開始、または排出の終了の状態を示す要部平面図である。
【図15】同12cmCDを挿入している途中において、第1ディスク検知アームと第2ディスク検知アームが最も開いている状態を示す要部平面図である。
【図16】同12cmCDを挿入している途中において、初期状態の切換スライダーのストッパピンにディスクが当接している状態を示す要部平面図である。
【図17】同12cmCDを挿入している途中において、ディスクエンド検知レバーが駆動ピンを中心に回転している状態を示す要部平面図である。
【図18】同12cmCDを挿入している途中において、ディスクエンド検知レバーのレバーボスがガイド溝の端部に到達した状態を示す要部平面図である。
【図19】同12cmCDを挿入している途中において、ディスクエンド検知レバーがレバーボスを中心に回転している状態を示す要部平面図である。
【図20】同12cmCDを完全に挿入した瞬間を示す要部平面図である。
【図21】同12cmCD挿入終了後、ディスクエンド検知レバーが待避位置となった状態を示す要部平面図である。
【図22】同12cmCDの排出時の初期状態を示す要部平面図である。
【図23】同12cmCDの排出している途中において、レバーリターンを付勢する反転スプリングが中立状態を越えて、切換スライダーを初期位置に戻した状態を示す要部平面図である。
【図24】従来のディスクプレーヤーの搬送装置の一例を示す要部平面図である。
【符号の説明】
1 ベースシャーシ
2 トップシャーシ
4 アームクランプ
21 カバー裏板
28 第1ディスク検知レバー
29 第2ディスク検知レバー
30 第1検知ロッド
31 第2検知ロッド
39 搬送ローラ受け溝
56 押圧部
59 ロックレバー
67 スライダーロード
70 レバーリンク
81 第1レバースプリング
83 第2レバースプリング
86 クランプディスク
87 クラッチ装置
88 クラッチホルダー
92 駆動ギア
94 クラッチ軸
99 ピニオン
100 アームプレート部
102 レバーリターン
106 反転スプリング
108 スライダー付勢レバー部
110 切換スライダー
114 押圧部
118 内側ガイドボス
120 内側ガイド孔
123 ストッパピン
125 ロックスライダー
126 押圧フランジ部
131 ロック部
137 ロックスライダースプリング
138 押圧突起
141 クラッチスプリング
144 抜け止めシャフト
150 ディスクエンド検知レバー
152 ディスク検知ピン
165 リンクレバー
168 レバーボス
172 トリガーレバー
182 トリガー回転子
194 ローディングモータ
190 トリガーラック

Claims (1)

  1. 前方に設けられディスクが挿入される挿入口と、クランプディスクを支持するアームプレートと、
    挿入されたディスクによって揺動するディスク検知レバーと、該ディスク検知レバーに押されて移動すると共に、ロック部を備えたロックスライダーと、
    前記ロック部により直接ロックされる被ロック部を備え、前記ディスクの挿入方向に略直交し且つディスクの中心から略対称に離れた位置に該ディスクが当接する一対のストッパピンが設けられ大径ディスクの押圧力で移動する1つの切換スライダーと、
    前記ロックスライダーを付勢して、前記ロック部と前記被ロック部とをロックさせるロックスライダースプリングと、
    該切換スライダーに設けられた第1の係合部に嵌合するカム溝と前記アームプレートに設けられたガイド溝に嵌合する第2の係合部とを備えディスクが所定位置まで搬送されたことを検知するディスクエンド検知レバーと、
    該ディスクエンド検知レバーによって作動させられ、ディスクが所定位置に至ったとことを他の機構に伝達するトリガーレバーと、
    該トリガーレバーと前記ディスクエンド検知レバーの間にあって、前記ディスクエンド検知レバーの移動に伴なって回動するリンクレバーとからなり、
    前記ディスクエンド検知レバーは、
    小径ディスクまたは切換スライダーに押圧されて揺動するものであり
    小径ディスクが挿入されたときは、いかなるときにも、該小径ディスクが前記切換スライダーに当接する前には、前記ロックスライダーが前記ロックスライダースプリングの付勢を受け前記切換スライダーをロックする位置へ移動して、該切換スライダーが移動しないようにロックすることにより、前記第1の係合部を中心に回転して前記リンクレバーを回動すると共に、
    大径ディスクが挿入されたときは、前記ディスク検知レバーが前記ロックスライダーを押圧して前記切換スライダーとのロック解除し、その状態で、該大径ディスクが前記切換スライダーを後方に押圧することにより該切換スライダーが後方に移動し、前記第1の係合部が前記カム溝に沿って移動し、前記第2の係合部が前記ガイド溝に沿って移動した後、前記第2の係合部を中心に回転して前記リンクレバーを回動し、前記リンクレバーが前記トリガーレバーを作動することを特徴とするディスクプレーヤのディスク搬送装置。
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