JP3818023B2 - GaAs単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Znがドープされたp型のGaAs単結晶の製造方法に関し、特に平均転位密度の低いGaAs単結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CDあるいはDVD等の光ピックアップ等に使用される半導体レーザには、垂直ブリッジマン法(VB法あるいはVGF法)により成長させた低転位密度のGaAsウエハを基板とし、この上に所定のエピタキシャル層を成長させたものが使用されており、通常、このための基板としては、Znドープのp型ウエハおよびシリコンドープのn型ウエハのなかから、特に、シリコンをドープしたn型ウエハが選択されて使用されることが多い。
【0003】
シリコンは、不純物を硬化させる性質を有しており、従って、シリコンをドープするだけで平均転位密度が100個/cm2以下という優れた特性のGaAs単結晶を容易に成長させることができ、このため、低転位密度を特に要求される光ピッアップ用半導体レーザの基板としては、この低転位密度を有したn型GaAs単結晶ウエハが多く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のGaAs単結晶製造法を用いて、Znドープされたp型GaAsウエハを作製し、これを光ピッアップ用半導体レーザの基板に適用しようとするとき、転位密度の高さからこの種用途への適用を難しくする。
【0005】
即ち、VB法を用いても従来方法によるZnをドープしたp型GaAs単結晶の製造方法では、GaAsウエハの平均転位密度は1,000個/cm2程度にしか減少しない。これは、Znが不純物硬化作用を有していないことによるもので、このように大きな転位密度は、半導体レーザの通電特性を劣化させるように作用し、この種用途には適さない。
【0006】
従って、本発明の目的は、シリコンドープ型ウエハ並みに平均転位密度を低く抑制し、これによって光ピッアップ用半導体レーザの基板等への適用を可能にしたZnドープ型GaAs単結晶の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、GaAs単結晶中のSiの濃度が1×10 17 2×10 18 cm -3 の範囲となるように、Bの濃度が1×10 18 〜5×10 18 cm -3 の範囲で、かつ、種結晶側の徐々に結晶外径が大きくなる肩部で2×10 18 cm -3 未満となるように、キャリア濃度が1×10 19 cm -3 以上となるようにSi、B、及びZnそれぞれを混入し、100個/cm 2 以下の平均転位密度を有するGaAs単結晶を製造することを特徴とするGaAs単結晶の製造方法を提供するものである。
【0008】
本発明においてSiとBを併用する理由は、以下による。
即ち、ZnドープのGaAsに対して、Siの混入だけで所定の低転位密度とするためには、多量のSiの混入が必要となるところを、これをBと併用することによって、比較的少ないSi量による低転位密度化を可能にするものである。
このための前提が上記したSiおよびBの濃度範囲であり、その設定理由は、以下の通りである。
【0009】
まず、Siの濃度を1×1017〜2×1018cm-3に設定する理由は、濃度がこの範囲を下廻ると、Siによる不純物硬化作用が不足して低転位密度化の効果が不充分となり、逆に、この範囲を超過すると、Siの格子間析出によるシャローピットが発生して製品化を難しくするためである。
【0010】
また、Bの濃度を1×1018〜5×1018cm-3に設定する理由は、Bの濃度が1×1018cm-3未満になると、Siと同様に不純物硬化作用を有するBの混入効果に充分なものが得られず、逆に、5×1018cm-3を超えると、BとAsの化合物が発生して固液界面のメニスカスを乱し、この化合物が多結晶成長の核となって、単結晶成長の歩留まりを低下させるように作用するためである。
【0011】
なお、以上のSiとBの併用効果は、Bの側から見た場合にも同様のことがいえ、B単独によって低転位密度化を図ることは、やはり、多量のBの混入を必要とし、上記と同じ多量混入による悪影響を招くことになるので好ましくない。
【0012】
以上のSi濃度およびB濃度を有するZnドープ型GaAs単結晶の製造方法によれば、100個/cm2以下の平均転位密度が得られる。これにより従来困難であった光ピッアップ用半導体レーザの基板等への適用が保証される。また、このウエハにおけるキャリア濃度としては、1×1019cm-3以上に設定することが好ましく、キャリア濃度がこれより少なくなると、比抵抗が高くなり、電流密度の高い使い方をする半導体レーザ用としては好ましくない。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるGaAs単結晶の製造方法の実施の形態を説明する。
図1は、単結晶の成長に使用されたVB装置を示し、1は結晶成長用高温炉、2はAs圧制御用低温炉を示す。3は上方の大径部3aを高温炉1内に配置し、As圧制御用As4を収容した小径部3bの先端を低温炉2内に配置した石英アンプルを示し、炉1および2内を上下に昇降するように構成されている。5は下端の小径部5a内に種結晶6を収容し、その上方にGaAs多結晶材7を収容したPBNるつぼを示す。
【0014】
この実施の形態のGaAs単結晶の製造は、以下のように行われた。
【実施例1】
石英アンプル3の小径部3bの先端にAs圧制御用As4を5g入れる一方、PBNるつぼ5内の種結晶6の上に3,000gのGaAs多結晶材7を収容し、さらに、この結晶材7の中に、ドーパントとしてのZnを1.5g、Siを0.4g、およびBを1.5g混入した。
【0015】
次に、高温炉1と低温炉2をそれぞれ約1,200℃と約600℃に昇温させるとともに、高温炉1の内部に上方が高く下方が低い約5.0deg/cmの温度勾配を形成し、引き続き、炉を昇温ざせることによってGaAs多結晶材7を溶解し、溶解した多結晶材7を種結晶6にシード付けした後、石英アンプル3を2.0mm/hrの速度で下降させ、これによって種結晶4上にGaAs単結晶8を成長させた。
【0016】
次いで、単結晶8が全長にわたり成長した後、炉1および2を5〜50deg/hr速度で室温まで冷却し、単結晶8を外部に取り出した。得られた直径3インチおよび長さ100mmの単結晶ウエハの種結晶側とテール側からサンプルを切り出し、その転位密度を測定したところ、いずれの側のサンプルも平均100個/cm2 以下の良好な転位密度を示した。
【0017】
また、パウ法によるキャリア濃度測定を実施した結果、結晶長さ方向に対してnp =1.2〜3.5×1019cm-3の濃度分布を示していることが確認され、さらに、SiおよびBの濃度も、種結晶側においてnSi=4×1017cm-3およびnB=1.1×1018cm-3を示し、テール側においてnSi=2×1018cm-3およびnB=5.0×1018cm-3を示した。いずれも、本発明が規定する濃度範囲内であり、また、結晶全長にわたって、BとAsの化合物、あるいはシャローピット等の欠陥発生は認められなかった。
【0018】
【実施例2】
実施例1において、Si量を0.1gに設定し、他を同じ条件とすることにより単結晶8の成長を行った。結果は、目標の上限である約100個/cm2 の平均転位密度を示した。Si濃度の測定結果は、1×1017cm-3であり、この濃度が、100個/cm2 以下の転位密度を得るための下限値であることが確認された。この下限値を下廻ることは、100個/cm2 を超える転位密度の増大を招くことになり、避けなければならない。
【0019】
【比較例1】
実施例1において、GaAs多結晶材7にBを混入せず、他を同じ条件に設定することにより単結晶8の成長を行った。結果は、種結晶側の平均転位密度が約500個/cm2 を示し、目標値100個/cm2 以下をクリアできなかった。
【0020】
【比較例2】
実施例1において、Si量を1.0gとし、B量をゼロとした以外、他を同じ条件に設定して単結晶8の成長を行った。種結晶側において100個/cm2 以下の転位密度が得られたが、結晶の成長後半にシャローピット現象が発生し、製品に供する水準の品質が得られなかった。
【0021】
【比較例3】
実施例1において、Bの混入量を3.0gとした以外、他を同一条件に設定することによって単結晶8の成長を行ったところ、100個/cm2 以下の平均転位密度が得られた。しかし、BとAsの化合物と思われる析出物が結晶8の肩部cに付着し、固液界面のメニスカスを乱したため、単結晶の成長を望めないことが確認された。B濃度は、種結晶側においてnB=2×1018cm-3を示し、テール側でnB =2×1019cm-3を示した。この例より、過剰なBの混入は避ける必要があり、B濃度としては、種結晶側で2×1018cm-3より低く押える必要がある。
【0022】
表1は、以上の実施例および比較例の内容と実施結果をまとめたものであり、データは、結晶の種結晶側の値を示している。
【0023】
【表1】
Figure 0003818023
【0024】
表1によれば、ZnドープのもとにSiとBを併用し、しかも、前者の濃度を1×1017〜2×1018cm-3に設定し、後者の濃度を1×1018〜5×1018cm-3に設定したものが、BおよびAsの化合物あるいはシャローピット等の欠陥を発生させることなく100個/cm2以下の平均転位密度を達成できることが実証されており、本発明による効果が充分に現れている。
【0025】
なお、前述の実施例においては、Bを単品の形で混入したが、Bの代わりにB23を混入してもよい。B23 をSiとともに混入することによってB23がSiで還元され、この結果、Bが生成して所定のBドープが行われることになる。
従って、この場合のSiの混入量としては、還元に消費される分を想定しておく必要がある。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるGaAs単結晶の製造方法によれば、平均転位密度が100個/c m2 以下の優れた特性を有したZnドープ型GaAs単結晶の製造が可能となる。従って、CDあるいはDVDのピッアップのためのレーザ用半導体用基板に用いるために平均転位密度を低く抑制したZnドープ型GaAs単結晶の製造を実現するうえにおいて、その有用性は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるGaAs単結晶の製造方法の実施の形態において使用された垂直ブリッジマン法成長装置を示す説明図。
【符号の説明】
1 結晶成長用高温炉
2 As圧制御用低温炉
3 石英アンプル
4 As圧制御用As
5 PBNるつぼ
6 種結晶
7 GaAs多結晶材
8 単結晶

Claims (1)

  1. 縦型るつぼの下端の小径部内に種結晶を収容し、該縦型るつぼ内の該単結晶の上にGaAs多結晶材を収容し、該GaAs多結晶材の中にドーパントとして亜鉛 ( Zn ) 、シリコン ( Si ) 、及びホウ素 ( ) を混入し、該GaAs多結晶材を溶解し、溶解した該GaAs多結晶材を前記種結晶にシード付けした後、該種結晶上にGaAs単結晶を成長させるGaAs単結晶の製造方法において、
    前記GaAs単結晶中のSiの濃度が1×10 17 〜2×10 18 cm -3 の範囲となるように、Bの濃度が1×10 18 〜5×10 18 cm -3 の範囲で、かつ、種結晶側の徐々に結晶外径が大きくなる肩部で2×10 18 cm -3 未満となるように、キャリア濃度が1×10 19 cm -3 以上となるように前記Si、B、及びZnをそれぞれ混入し、100個/cm 2 以下の平均転位密度を有するGaAs単結晶を製造することを特徴とするGaAs単結晶の製造方法。
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