JP3818011B2 - 内燃機関の燃料圧力制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料圧力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、燃焼室に直接燃料を噴射供給するタイプの内燃機関においては、燃料配管内に向けて燃料を吐出する高圧燃料ポンプを備え、この高圧燃料ポンプの駆動タイミングを制御して同ポンプの燃料吐出量を調整することにより、燃料配管内の燃料圧力(燃料噴射弁に供給される燃料の圧力)を制御するようにしている。こうした燃料圧力の制御では、高圧燃料ポンプの燃料吐出量を多くすると燃料圧力が高くなり、逆に高圧燃料ポンプの燃料吐出量を少なくすると燃料圧力が低くなる。
【0003】
高圧燃料ポンプの駆動タイミングを制御するのに用いられる制御量は、同ポンプの最大燃料吐出量をもたらす駆動タイミング”(最大吐出タイミング)をもとに、同ポンプに要求される燃料吐出量が得られるように算出される。即ち、制御量は、燃料噴射弁から噴射される燃料量に対応した値となるフィードフォワード項、上記燃料圧力とその目標値との偏差を「0」にすべく増減する比例項、及び同偏差に応じて増加側若しくは減少側に更新される積分項に基づき算出される。このように算出される制御量を用いて高圧燃料ポンプの駆動タイミングを制御することで、要求される燃料吐出量が得られるようになる。
【0004】
この高圧燃料ポンプの燃料吐出量は、制御量が大きくなって同ポンプの駆動タイミングが早められるほど多くなり、逆に制御量が小さくなって同ポンプの駆動タイミングが遅らされるほど少なくなる。なお、こうした制御量の上限値は、同制御量が上記最大燃料吐出量をもたらす最大吐出タイミングをもとに算出されることから、上記最大燃料吐出量をもたらす最大吐出タイミングに対応した値となる。そして、制御量が上記最大燃料吐出量をもたらす最大吐出タイミングに対応する値となったとき、高圧燃料ポンプの燃料吐出量が最大値とされるようになる。
【0005】
ところで、高圧燃料ポンプにおいては、その燃料吐出特性に個体差によるばらつきが生じるため、たとえ制御量が同じであっても燃料吐出量が個体毎に異なるものとなる。そこで、例えば特開平8−232703号公報に記載された燃料圧力制御装置のように、高圧燃料ポンプの燃料吐出量が上記ばらつきによって過度に適正値からずれた値にならないよう学習制御を行うことも考えられる。
【0006】
こうした学習制御では、燃料吐出量の適正値に対するずれに対応した値となる学習値を用いて制御量が補正される。この学習値は、制御量の算出に用いられる上記積分項を所定範囲内に収束させるべく増減する値である。即ち、積分項は燃料吐出量の適正値に対するずれが過度に大きくならないよう更新されるが、積分項を所定範囲内に収束させるべく学習値を増減させることにより、同学習値が燃料吐出量の適正値に対するずれに対応した値として学習されるようになる。そして、この学習値で上記制御量を補正することにより、燃料吐出量が上記ばらつきに伴い適正値から過度にずれることは抑制される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように学習値によって制御量を補正することにより、高圧燃料ポンプの燃料吐出量が適正値から過度にずれるのを抑制することはできる。しかし、高圧燃料ポンプにおいては、その燃料吐出特性の個体毎のばらつきにより、最大燃料吐出量をもたらす最大吐出タイミングも個体毎にばらつくこととなる。最大燃料吐出量をもたらす最大吐出タイミングがばらついた状態にあっては、上記公報に記載された学習制御を行ったとしても、制御量を算出する際に用いられる上記最大燃料吐出量をもたらす駆動タイミングが変化することはない。そのため、制御量を上記最大燃料吐出量をもたらす駆動タイミングに対応した値(上限値)に設定しても最大燃料吐出量が得られず、機関始動時など制御量を上限値にして燃料圧力を目標値まで上昇させる際に余分に時間がかかることとなる。
【0008】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料ポンプが本来もつ最大燃料吐出量を確実に得ることのできる内燃機関の燃料圧力制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、燃料配管内に向けて燃料を吐出する燃料ポンプを備え、この燃料ポンプの駆動タイミングを制御して同ポンプの燃料吐出量を調整することにより、前記燃料配管内の燃料圧力を制御する内燃機関の燃料圧力制御装置において、前記燃料ポンプの駆動タイミングを制御するのに用いられる制御量を前記燃料ポンプに要求される燃料吐出量が得られるように算出する算出手段と、前記最大燃料吐出量をもたらす駆動タイミングを前記最大吐出タイミングとして学習する学習手段とを備え、前記要求される燃料吐出量が最大であるときの制御量を用いて前記燃料ポンプの駆動タイミングを制御したときの同駆動タイミングが前記学習後の最大吐出タイミングとなるように設定されることを要旨とした。
【0010】
上記の構成によれば、要求される燃料吐出量が最大であるときの制御量を用いて燃料ポンプの駆動タイミングを制御したとき、同燃料ポンプの本来もつ最大燃料吐出量を得ることができるようになる。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記学習手段は、前記要求される燃料吐出量の異なる複数の機関運転状態下での前記制御量のそれぞれの値に基づき前記最大吐出タイミングの学習を行うものとした。
【0012】
上記の構成によれば、要求される燃料吐出量が異なる複数の機関運転状態下での制御量のそれぞれの値から、燃料ポンプにおける実際の燃料吐出特性が推定される。そして、この推定される実際の燃料吐出特性から最大吐出タイミングを的確に学習することができる。
【0013】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記算出手段は、前記燃料配管内の燃料圧力とその目標値との偏差に基づき、前記要求される燃料吐出量が得られるように前記制御量を算出するものとした。
【0014】
上記の構成によれば、要求される燃料吐出量が得られる制御量を的確に算出することができるため、要求される燃料吐出量が異なる複数の機関運転状態下での制御量のそれぞれの値も的確なものとなる。従って、これら制御量のそれぞれの値から、燃料ポンプにおける実際の燃料吐出特性を的確に推定することができる。
【0015】
請求項4記載の発明では、請求項2又は3記載の発明において、前記学習手段は、同一機関回転数のもとで前記要求される燃料吐出量の異なる複数の機関運転状態下での前記制御量のそれぞれの値に基づき前記最大吐出タイミングの学習を行うものとした。
【0016】
燃料ポンプにおける実際の燃料吐出特性は機関回転数によって変化する。上記の構成によれば、同一機関回転数のもとで要求される燃料吐出量が異なる複数の機関運転状態下での制御量のそれぞれの値から、燃料ポンプにおける実際の燃料吐出特性が的確に推定される。そして、この推定される実際の燃料吐出特性から最大吐出タイミングを学習することで、同学習を一層的確に行うことができるようになる。
【0017】
請求項5記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記学習手段は、機関回転数に応じて区画される複数の学習領域毎に前記最大吐出タイミングの学習を行うものとした。
【0018】
機関回転数の変化に伴い燃料吐出特性が変化すると、最大燃料吐出量をもたらす駆動タイミングも変化するようになる。しかし、上記の構成によれば、最大吐出タイミングが機関回転数に応じて区画される複数の学習領域毎に学習されるため、機関回転数に対応する学習領域の最大吐出タイミングをもとに制御量を算出することで、機関回転数に係わらず的確に燃料ポンプの本来もつ最大燃料吐出量を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を自動車用エンジンに適用した一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0020】
図2に示すように、エンジン11においては、そのピストン12がコネクティングロッド13を介してクランクシャフト14に連結され、同ピストン12の往復移動がコネクティングロッド13によってクランクシャフト14の回転へと変換される。クランクシャフト14には複数の突起14bを備えたシグナルロータ14aが取り付けられている。そして、シグナルロータ14aの側方には、クランクシャフト14が回転する際に上記各突起14bに対応してパルス状の信号を出力するクランクポジションセンサ14cが設けられている。
【0021】
エンジン11の燃焼室16には、吸気通路32及び排気通路33が接続されている。吸気通路32と燃焼室16との間、及び排気通路33と燃焼室16との間は、吸気バルブ19及び排気バルブ20の開閉駆動によって連通・遮断される。これら吸気バルブ19及び排気バルブ20の開閉駆動は、クランクシャフト14の回転が伝達される吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22の回転によって行われる。吸気カムシャフト21の側方にはカムポジションセンサ21bが設けられている。そして、吸気カムシャフト21の回転に伴い同シャフト21に形成された突起21aがカムポジションセンサ21bの側方を通過する毎に、同カムポジションセンサ21bからは検出信号が出力される。
【0022】
上記吸気通路32において、その上流部分にはエンジン11の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ23設けられている。このスロットルバルブ23の開度は、自動車の室内に設けられたアクセルペダル25の踏込操作に応じて調整される。なお、上記アクセルペダル25の踏み込み量(アクセル踏込量)はアクセルポジションセンサ26によって検出される。また、吸気通路32においてスロットルバルブ23の下流側には吸気通路32内の圧力(吸気圧)を検出するためのバキュームセンサ36が設けられている。
【0023】
エンジン11には、燃焼室16内に直接燃料を噴射供給して燃料と空気とからなる混合気を形成する燃料噴射弁40が設けられている。そして、燃焼室16内の混合気を燃焼させると、ピストン12が往復移動してクランクシャフト14が回転し、エンジン11が駆動されるようになる。
【0024】
次に、燃料噴射弁40に高圧燃料を供給するためのエンジン11の燃料供給装置の構造について図1を参照して説明する。
図1に示すように、エンジン11の燃料供給装置は、燃料タンク45内から燃料を送り出すフィードポンプ46と、そのフィードポンプ46によって送り出された燃料を加圧して燃料噴射弁40に向けて吐出する高圧燃料ポンプ47とを備えている。
【0025】
上記高圧燃料ポンプ47は、排気カムシャフト22に取り付けられたカム22aの回転に基づきシリンダ48a内で往復移動するプランジャ48bと、シリンダ48a及びプランジャ48bによって区画される加圧室49とを備えている。この加圧室49は、低圧燃料通路50を介して上記フィードポンプ46に接続されるとともに、高圧燃料通路52を介してデリバリパイプ53に接続されている。このデリバリパイプ53には、燃料噴射弁40が接続されるとともに、同パイプ53内の燃料圧力(燃料噴射弁40に供給される燃料の圧力)を検出するための燃圧センサ55が設けられている。
【0026】
また、高圧燃料ポンプ47には、上記低圧燃料通路50と上記加圧室49との間を連通・遮断する電磁スピル弁54が設けられている。この電磁スピル弁54は電磁ソレノイド54aを備え、同ソレノイド54aへの印加電圧を制御することにより開閉動作する。
【0027】
電磁ソレノイド54aに対する通電が停止された状態にあっては、電磁スピル弁54がコイルスプリング54bの付勢力によって開き、低圧燃料通路50と上記加圧室49とが連通した状態になる。この状態にあって、加圧室49の容積が大きくなる方向にプランジャ48bが移動するとき(吸入行程中)には、フィードポンプ46から送り出された燃料が低圧燃料通路50を介して加圧室49内に吸入される。
【0028】
また、加圧室49の容積が収縮する方向にプランジャ48bが移動するとき(圧送行程中)には、電磁ソレノイド54aに対する通電により電磁スピル弁54がコイルスプリング54bの付勢力に抗して閉弁される。これにより低圧燃料通路50と上記加圧室49との間が遮断され、加圧室49内の燃料が高圧燃料通路52及びデリバリパイプ53内に向けて吐出されるようになる。
【0029】
高圧燃料ポンプ47における燃料吐出量の調整は、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を制御し、圧送行程中における同スピル弁54の閉弁期間を調整することによって行われる。即ち、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を早めて閉弁期間を長くすると燃料吐出量が増加し、電磁スピル弁54の閉弁開始時期を遅らせて閉弁期間を短くすると燃料吐出量が減少するようになる。そして、上記のように高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量を調整することにより、デリバリパイプ53内の燃料圧力が制御される。
【0030】
次に、本実施形態における燃料圧力制御装置の電気的構成を図3に基づいて説明する。
この燃料圧力制御装置は、エンジン11の運転状態を制御するための電子制御ユニット(以下「ECU」という)92を備えている。このECU92は、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96等を備える算術論理演算回路として構成されている。
【0031】
ここで、ROM93は各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリであり、CPU94はROM93に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM95はCPU94での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM96はエンジン11の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。そして、ROM93、CPU94、RAM95及びバックアップRAM96は、バス97を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路98及び外部出力回路99と接続されている。
【0032】
外部入力回路98には、クランクポジションセンサ14c、カムポジションセンサ21b、アクセルポジションセンサ26、バキュームセンサ36、及び燃圧センサ55等が接続されている。一方、外部出力回路99には、燃料噴射弁40、及び電磁スピル弁54等が接続されている。
【0033】
このように構成されたECU92は、エンジン回転数NE及び負荷率KL等に基づき、燃料噴射弁40から噴射される燃料の量を制御するのに用いられる最終燃料噴射量Qfin を算出する。ここで、エンジン回転数NEは、クランクポジションセンサ14cからの検出信号に基づき求められる。また、負荷率KLは、エンジン11の最大機関負荷に対する現在の負荷割合を示す値であって、エンジン11の吸入空気量に対応するパラメータとエンジン回転数NEとから算出される。なお、吸入空気量に対応するパラメータとしては、バキュームセンサ36からの検出信号に基づき求められる吸気圧PMや、アクセルポジションセンサ26からの検出信号に基づき求められるアクセル踏込量ACCP等があげられる。
【0034】
ECU92は、上記のように算出される最終燃料噴射量Qfin に基づき燃料噴射弁40を駆動制御し、燃料噴射弁40から噴射される燃料の量を制御する。こうした燃料噴射弁40から噴射される燃料の量(燃料噴射量)は、デリバリパイプ53内の燃料圧力(燃圧)と燃料噴射時間によって定まるため、燃料噴射量を適正にするためには上記燃圧を適正な値に維持する必要がある。従って、ECU92は、燃圧センサ55からの検出信号に基づき求められる燃圧Pが機関運転状態に応じて設定される目標燃圧P0 となるよう、高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量を調整して上記燃圧Pを適正値に維持する。なお、高圧燃料ポンプ47における燃料吐出量の調整は、後述するデューティ比DTに基づき電磁スピル弁54の閉弁開始時期を制御することによって行われる。
【0035】
ここで、高圧燃料ポンプ47における電磁スピル弁54の閉弁開始時期(閉弁期間)を制御するのに用いられる上記デューティ比DTについて説明する。
このデューティ比DTは、0〜100%という値の間で変化する値であって、電磁スピル弁54の閉弁期間に対応するカム22aのカム角度に関係した値である。即ち、このカム角度に関して、電磁スピル弁54の最大閉弁期間に対応したカム角度(最大カム角度)を「θ0 」とし、同閉弁期間の目標値に対応するカム角度(目標カム角度)を「θ」とすると、上記デューティ比DTは、最大カム角度θ0 に対する目標カム角度θの割合を示すものということになる。従って、デューティ比DTは、目標とする電磁スピル弁54の閉弁期間が最大閉弁期間に近づくほど100%に近い値とされ、上記目標とする閉弁期間が「0」に近づくほど0%に近い値とされるようになる。
【0036】
そして、上記デューティ比DTが100%に近づくほど、デューティ比DTに基づき制御される電磁スピル弁54の閉弁開始時期は早められ、同電磁スピル弁54の閉弁期間は長くなる。その結果、高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量が増加して燃圧Pが上昇するようになる。また、デューティ比DTが0%に近づくほど、デューティ比DTに基づき調整される電磁スピル弁54の閉弁開始時期は遅らされ、同電磁スピル弁54の閉弁期間は短くなる。その結果、高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量が減少して燃圧Pが低下するようになる。
【0037】
次に、上記デューティ比DTの算出手順についてデューティ比算出ルーチンを示す図4のフローチャートを参照して説明する。このデューティ比算出ルーチンは、ECU92を通じて所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
【0038】
デューティ比算出ルーチンにおいて、デューティ比DTは、ステップS104の処理により、フィードフォワード項FF、比例項DTp 、及び積分項DTi を用いて下記の式(1)に基づき算出される。
【0039】
DT=FF+DTp +DTi …(1)
FF :フィードフォワード項
DTp :比例項
DTi :積分項
式(1)において、フィードフォワード項FFは、高圧燃料ポンプ47に要求される燃料吐出量に対応した値であって、燃料噴射弁40からの燃料噴射量に見合った量の燃料を予めデリバリパイプ53に供給し、機関過渡時等においても速やかに燃圧Pを目標燃圧P0 へと近づけるためのものである。ECU92は、ステップS101の処理で、最終燃料噴射量Qfin 及びエンジン回転数NE等の機関運転状態に基づきフィードフォワード項FFを算出する。このフィードフォワード項FFは、要求される燃料吐出量(燃料噴射弁40からの燃料噴射量)が多くなるほど大きい値になり、デューティ比DTを100%側、即ち電磁スピル弁54の閉弁開始時期を早める側へと変化させる。
【0040】
また、式(1)において、比例項DTp は燃圧Pと目標燃圧P0 との偏差を「0」とすべく増減する値である。ECU92は、ステップS102の処理で、実際の燃圧P及び予め設定される目標燃圧P0 等に基づき下記の式(2)を用いて比例項DTp を算出する。
【0041】
DTp =K1 ・(P0 −P) …(2)
K1 :係数
P :実際の燃圧
P0 :目標燃圧
式(2)から分かるように、実際の燃圧Pが目標燃圧P0 よりも小さい値であって両者の差(「P0 −P」)が大きい値になるほど、比例項DTp は大きい値になり、デューティ比DTを100%側、即ち電磁スピル弁54の閉弁開始時期を早める側へと変化させる。逆に、実際の燃圧Pが目標燃圧P0 よりも大きい値になり両者の差(「P0 −P」)が小さい値になるほど、比例項DTp は小さい値になり、デューティ比DTを0%側、即ち電磁スピル弁54の閉弁開始時期を遅らせる側へと変化させる。
【0042】
更に、式(1)において、積分項DTi は燃圧Pと目標燃圧P0 との偏差に応じて増加側若しくは減少側に更新される値であって、燃料漏れや高圧燃料ポンプ47の個体差等に起因する燃料吐出量のばらつきを抑制するためのものである。ECU92は、ステップS103の処理で、以前の積分項DTi 、実際の燃圧P、及び目標燃圧P0 等に基づき下記の式(3)を用いて最新の積分項DTi を算出する。
【0043】
DTi =DTi +K2 ・(P0 −P) …(3)
K2 :係数
P :実際の燃圧
P0 :目標燃圧
式(3)から分かるように、実際の燃圧Pが目標燃圧P0 よりも小さい値である間は、両者の差(「P0 −P」)に対応した値が積分項DTi に加算されてゆく。その結果、積分項DTi は、徐々に大きい値へと更新され、デューティ比DTを徐々に100%側へと変化させる。逆に、燃圧Pが目標燃圧P0 よりも大きい値である間は両者の差(「P0 −P」)に対応した値が積分項DTi から減算されてゆく。その結果、積分項DTi は、徐々に小さい値に更新され、デューティ比DTを徐々に0%側へと変化させる。
【0044】
ECU92は、上記式(1)を用いて算出されるデューティ比DTと、クランクポジションセンサ14c及びカムポジションセンサ21bからの検出信号とに基づき、電磁スピル弁54における電磁ソレノイド54aに対する通電開始時期、即ち電磁スピル弁54の閉弁開始時期を制御する。こうして電磁スピル弁54の閉弁開始時期が制御されることにより、同電磁スピル弁54の閉弁期間が変化して高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量が調整され、燃圧Pが目標燃圧P0 に向けて変化するようになる。
【0045】
ここで、高圧燃料ポンプ47の燃料吐出特性について説明する。図5は、エンジン回転数NEを一定とした条件のもとで、電磁スピル弁54の閉弁開始時期(デューティ比DT)を変化させた場合における高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量の推移傾向を示すものである。
【0046】
図5に実線L1で示すように、高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量は電磁スピル弁54の閉弁開始時期が早められるほど多くなり、燃料吐出量が最大となるのは電磁スピル弁54の閉弁開始時期がタイミングT1になるときである。従って、デューティ比DTが100%にされたときの電磁スピル弁54の閉弁開始時期は、このタイミングT1となるように設定される。そして、高圧燃料ポンプ47に要求される燃料吐出量が最大であるとき、デューティ比DTは100%となるように算出される。また、要求される燃料吐出量が最大値よりも小さいときには、その要求される燃料吐出量に応じてデューティ比DTが100%よりも小さい所定の値となるように算出される。このようにデューティ比DTは、最大燃料吐出量をもたらす閉弁開始時期(タイミングT1)をもとに、要求される燃料吐出量が得られるように算出されることとなる。
【0047】
また、高圧燃料ポンプ47の燃料吐出特性(実線L1)は、エンジン回転数NEに応じて変化するようになる。即ち、エンジン回転数NEが変化すると、電磁スピル弁54の閉弁開始時期の変化に対する燃料吐出量の推移を示す実線L1の傾き、即ち同傾きを表す実線L2の傾斜角度が変化する。更に、エンジン回転数NEが変化すると、高圧燃料ポンプ47の最大燃料吐出量を示す一点鎖線L3が図中上下方向に変化するとともに、この最大燃料吐出量が得られる電磁スピル弁54の閉弁開始時期を示すタイミングT1の位置も図中左右方向に変化する。
【0048】
ところで、高圧燃料ポンプ47においては、その燃料吐出特性が本来は例えば実線L1で示すようになるのに対し、個体差に伴うばらつきにより実際には例えば破線L4で示すようになることがある。この場合、デューティ比DTを100%(上限値)にして電磁スピル弁54の閉弁開始時期をタイミングT1としても、一点鎖線L3で示す最大燃料吐出量を得ることができない。そのため、機関始動時など実際の燃圧Pが目標燃圧P0 よりも極めて小さい状態にあって、デューティ比DTを100%にして同燃圧Pを目標燃圧P0 まで上昇させる際には、最大燃料吐出量が得られないことから余分に時間がかかることとなる。
【0049】
そこで、本実施形態では、図4に示すデューティ比算出ルーチンのステップS105の処理を通じて、実際の最大燃料吐出量をもたらすタイミングT4を最大吐出タイミングとして学習する。そして、デューティ比DTが100%になったときの電磁スピル弁54の閉弁開始時期を、上記タイミングT1に代えてタイミングT4(最大吐出タイミング)に設定し直す。その結果、デューティ比DTは、学習された最大吐出タイミング(タイミングT4)をもとに、要求される燃料吐出量が得られるように算出されることとなる。この場合、機関始動時などにデューティ比DTが100%(上限値)とされたとき、電磁スピル弁54の閉弁開始時期がタイミングT4となり、一点鎖線L3で示す最大燃料吐出量が得られるようになる。
【0050】
このように、学習された最大吐出タイミング(タイミングT4)をもとにデューティ比DTの算出を行うことで、最大燃料吐出量が得られるようにデューティ比DTを算出することが可能になる。従って、機関始動時などにはデューティ比DTを100%とすることにより、高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量を最大とし、実際の燃圧Pを速やかに目標燃圧P0 に近づけることができるようになる。なお、上記のような最大吐出タイミングの学習は、例えばエンジン回転数NEに応じて区画される複数の学習領域毎に行われる。こうして学習された各学習領域毎の最大吐出タイミングは、バックアップRAM96の所定領域に記憶される。そして、デューティ比DTの算出は、実際のエンジン回転数NEに対応する学習領域の最大吐出タイミングをもとに行われる。
【0051】
次に、上記ステップS105の処理で行われる最大吐出タイミングの学習手順について詳しく説明する。
図5に示すように、高圧燃料ポンプ47の本来の燃料吐出特性は、エンジン回転数NEが所定の値である条件のもとで例えば実線L1で示す状態となる。この状態にあって、高圧燃料ポンプ47に要求される燃料吐出量が例えば所定値Q1であれば、デューティ比DTは電磁スピル弁54の閉弁開始時期がタイミングT5とされる値になる。しかし、高圧燃料ポンプ47の個体差等によって実際の燃料吐出特性が例えば破線L4で示す状態になっている場合、タイミングT5で電磁スピル弁54の閉弁を開始しても、燃料吐出量が要求される値(所定値Q1)よりも少なくなる。
【0052】
この場合、燃圧Pが目標燃圧P0 よりも低くなって比例項DTp 及び積分項DTi が増加し、それらによって算出されるデューティ比DTが100%側へと変化する。その結果、電磁スピル弁54の閉弁開始時期がタイミングT5からタイミングT6へと変化し、これにより燃料吐出量が所定値Q1に達するようになる。ECU92は、この状態における高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量(所定値Q1)をRAM95に記憶するとともに、電磁スピル弁54の閉弁開始時期がタイミングT6となるときのデューティ比DTをRAM95に記憶する。なお、上記所定値Q1は、要求される燃料吐出量が燃料噴射弁40からの燃料噴射量に応じて変化することから、そのときの最終燃料噴射量Qfin に基づき算出される。即ち、高圧燃料ポンプ47の一回の燃料吐出につき例えば二回の燃料噴射が行われるとすると、最終燃料噴射量Qfin を二倍して得られる値が上記所定値Q1として算出されることとなる。
【0053】
また、エンジン回転数NEが上記所定の値である条件下で、高圧燃料ポンプ47に要求される燃料吐出量が所定値Q1とは異なる所定値Q2となる場合については、デューティ比DTが本来は電磁スピル弁54の閉弁開始時期をタイミングT7とする値になる。しかし、高圧燃料ポンプ47における実際の燃料吐出特性が同ポンプ47の個体差等によって破線L4で示す状態になるため、実際のデューティ比DTは要求される燃料吐出量(所定値Q2)を得るべく100%側寄りに変化する。その結果、電磁スピル弁54の閉弁開始時期がタイミングT7からタイミングT8へと変化する。ECU92は、この状態における高圧燃料ポンプ47の燃料吐出量(所定値Q2)をRAM95に記憶するとともに、電磁スピル弁54の閉弁開始時期がタイミングT8となるときのデューティ比DTをRAM95に記憶する。
【0054】
ECU92は、所定値Q1を得るためのデューティ比としてRAM95に記憶したデューティ比DTと、所定値Q2を得るためのデューティ比としてRAM95に記憶したデューティ比DTとに基づき、高圧燃料ポンプ47における実際の燃料吐出特性(破線L4)を推定する。同燃料吐出特性の推定に用いられるデューティ比DTは、要求される燃料吐出量が互いに異なる値である所定値Q1,Q2となる機関運転状態のときに記憶されたものである。
【0055】
実際の燃料吐出特性を推定するにあたり、ECU92は、まず上記所定値Q1及び同所定値Q1を得るためのデューティ比DTに対応するタイミングT6に基づき、図5における点P2を求める。この点P2は、図5において、上記所定値Q1を示す一点鎖線L7とタイミングT6を示す一点鎖線L8との交点である。続いてECU92は、上記所定値Q2及び同所定値Q2を得るためのデューティ比DTに対応するタイミングT8に基づき、図5における点P3を求める。この点P3は、図5において、上記所定値Q2を示す一点鎖線L9とタイミングT8を示す一点鎖線L10との交点である。ECU92は、上記のように求められる点P2及び点P3に基づき、これら点P2,P3をつなぐ直線である破線L11を求め、同破線L11から高圧燃料ポンプ47における実際の燃料吐出特性(破線L4)を推定する。
【0056】
その後、ECU92は、上記推定される実際の燃料吐出特性に基づき、最大燃料吐出量をもたらす電磁スピル弁54の閉弁開始時期(タイミングT4)を求める。即ち、ECU92は、まず上記所定の値となるエンジン回転数NEに基づき、図5に一点鎖線L5で示す仮想最大吐出量を求める。この仮想最大吐出量は、図5における実線L1の傾きを表す実線L2と、タイミングT1を示す一点鎖線L6との交点P1に対応する燃料吐出量である。上述したように実線L2の傾斜角度やタイミングT1(一点鎖線L6)の図中左右方向の位置はエンジン回転数NEに応じて変化することから、仮想最大吐出量を示す一点鎖線L5の図中上下方向の位置はエンジン回転数NEに応じて決まる。従って、エンジン回転数NEに基づき、予め設定されたマップ等を参照して上記仮想最大吐出量を求めることが可能になる。
【0057】
続いて、ECU92は、仮想最大吐出量を表す一点鎖線L5と、実際の燃料吐出特性(破線L4)の傾きを表す上記破線L11との交点である点P4を求める。この点P4に対応したタイミングT4は、実際の燃料吐出特性にあって最大燃料出量をもたらす電磁スピル弁54の閉弁開始時期となる。こうして上記推定される実際の燃料吐出特性(破線L4)に基づき、最大燃料吐出量をもたらす電磁スピル弁54の閉弁開始時期(タイミングT4)が求められる。そして、ECU92は、上記タイミングT4を現在のエンジン回転数NEに対応する学習領域の最大吐出タイミングカム角度θ0 として学習する。そして、以後エンジン回転数NEが当該学習領域内に位置する状態では、デューティ比DTが100%になったときの電磁スピル弁54の閉弁開始時期をタイミングT4(最大吐出タイミング)に設定する。
【0058】
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)高圧燃料ポンプ47の燃料吐出特性が個体差等により本来の状態(実線L1)からずれたとしても、実際の燃料吐出特性(破線L4)において最大燃料吐出量をもたらす電磁スピル弁54の閉弁開始時期(タイミングT4)が最大吐出タイミングとして学習される。そして、デューティ比DTを100%としたときの電磁スピル弁54の閉弁開始時期が、上記学習された最大吐出タイミング(タイミングT4)となるように設定される。これにより、デューティ比DTが最大吐出タイミングをもとに算出され、デューティ比DTを100%としたときに最大燃料吐出量が得られるようになる。こうして最大燃料吐出量が得られるようにデューティ比DTを算出することが可能になるため、機関始動時など実際の燃圧Pが目標燃圧P0 よりも過度に小さい状態にあっても、デューティ比DTを100%として燃料吐出量を最大とし、実際の燃圧Pを目標燃圧P0 まで速やかに上昇させることができる。
【0059】
(2)同一のエンジン回転数NEのもとで要求される燃料吐出量(燃料噴射弁40からの燃料噴射量)の異なる複数の機関運転状態下でのデューティ比DTのそれぞれの値、及び上記要求される燃料吐出量の各々の値(所定値Q1,Q2)に基づき図5に示す破線L11が求められる。この破線L11は実際の燃料吐出特性(破線L4)の傾きを表すものであり、上記のように破線L11を求めることによって実際の燃料吐出特性を的確に推定することができる。こうして推定される実際の燃料吐出特性(破線L4)に対応した破線L11を用いて最大吐出タイミングを学習することで、同学習を的確に行うことができるようになる。
【0060】
(3)上記デューティ比DTは、実際の燃圧Pと目標燃圧P0 との偏差に基づき、要求される燃料吐出量が得られるように的確に算出される。そのため、上述した複数の機関運転状態下でのデューティ比DTのそれぞれの値を算出する際に同算出を的確に行い、これら算出されるデューティ比DTに基づき上記破線L4を的確なものとして求めることができる。従って、破線L4を求めることによって推定される実際の燃料吐出特性(破線L4)を的確なものとすることができる。
【0061】
(4)最大吐出タイミングの学習がエンジン回転数NEに応じて区画される複数の学習領域毎に行われるため、エンジン回転数NEに対応する学習領域の最大吐出タイミングをもとにデューティ比DTを算出することで、エンジン回転数NEに係わらず最大燃料吐出量を得ることができるようになる。
【0062】
なお、本実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・本実施形態では、エンジン回転数NEに応じて区画された学習領域毎に最大吐出タイミングの学習を行ったが、こうした学習を必ずしも学習領域すべてについて行う必要はない。例えば、低回転領域のみ最大吐出タイミングの学習を行い、高回転領域では同学習を行わないようにしてもよい。この場合においても、機関始動時などエンジン回転数NEが低回転領域にあるときには、上記学習が行われることから的確に最大燃料吐出量を得ることができ、燃圧Pを速やかに目標燃圧P0 まで上昇させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の燃料圧力制御装置が適用されるエンジンの燃料供給装置を示す略図。
【図2】上記エンジンを示す略図。
【図3】上記燃料圧力制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図4】デューティ比DTの算出手順を示すフローチャート。
【図5】最大吐出タイミングの学習手順を説明するためのグラフ。
【符号の説明】
11…エンジン、14c…クランクポジションセンサ、21b…カムポジションセンサ、22…排気カムシャフト、22a…カム、26…アクセルポジションセンサ、36…バキュームセンサ、40…燃料噴射弁、47…高圧燃料ポンプ、48a…シリンダ、48b…プランジャ、49…加圧室、52…高圧燃料通路、53…デリバリパイプ、54…電磁スピル弁、54a…電磁ソレノイド、54b…コイルスプリング、55…燃圧センサ、92…電子制御ユニット(ECU)。
Claims (5)
- 燃料配管内に向けて燃料を吐出する燃料ポンプを備え、この燃料ポンプの駆動タイミングを制御して同ポンプの燃料吐出量を調整することにより、前記燃料配管内の燃料圧力を制御する内燃機関の燃料圧力制御装置において、
前記燃料ポンプの駆動タイミングを制御するのに用いられる制御量を前記燃料ポンプに要求される燃料吐出量が得られるように算出する算出手段と、
前記燃料ポンプの最大燃料吐出量をもたらす駆動タイミングを最大吐出タイミングとして学習する学習手段と、
を備え、
前記要求される燃料吐出量が最大であるときの制御量を用いて前記燃料ポンプの駆動タイミングを制御したときの同駆動タイミングが前記学習後の最大吐出タイミングとなるように設定される
ことを特徴とする内燃機関の燃料圧力制御装置。 - 前記学習手段は、前記要求される燃料吐出量の異なる複数の機関運転状態下での前記制御量のそれぞれの値に基づき前記最大吐出タイミングの学習を行う
請求項1記載の内燃機関の燃料圧力制御装置。 - 前記算出手段は、前記燃料配管内の燃料圧力とその目標値との偏差に基づき、前記要求される燃料吐出量が得られるように前記制御量を算出するものである
請求項2記載の内燃機関の燃料圧力制御装置。 - 前記学習手段は、同一機関回転数のもとで前記要求される燃料吐出量の異なる複数の機関運転状態下での前記制御量のそれぞれの値に基づき前記最大吐出タイミングの学習を行う
請求項2又は3記載の内燃機関の燃料圧力制御装置。 - 前記学習手段は、機関回転数に応じて区画される複数の学習領域毎に前記最大吐出タイミングの学習を行う
請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の燃料圧力制御装置。
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