JP3817303B2 - テルペニル基を有するチオエステル化合物及びそれを含有する屋内塵性ダニ用殺ダニ剤 - Google Patents

テルペニル基を有するチオエステル化合物及びそれを含有する屋内塵性ダニ用殺ダニ剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テルペニル基を有する新規なチオエステル化合物及びそれを有効成分として含有する屋内塵性ダニ用殺ダニ剤に関するものであり、本発明のチオエステル化合物は各種の屋内塵性ダニ類の駆除に極めて有効かつ有利に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
衛生害虫である屋内塵性ダニ類は、アレルギー性喘息、小児喘息、アトピー性皮膚炎等の原因と言われており、また刺咬、吸血による各種皮膚炎、さらには疥癬症の原因となっている。また、これらのダニ類は、異常発生により不快感や食品類の品質の劣化等の被害ももたらす。従って、これらのダニ類の蔓延は、人類の衛生的、健康的な生活維持を脅かし、著しく阻害するものであり、早急かつ確実に殺滅させる必要がある。
従来、屋内塵性ダニであるケナガコナダニ、コナヒョウヒダニ、ツメダニ、ササラダニ、シラミダニ、ホコリダニなどのダニ類に対しては、レスメトリン、ペルメトリン、フェノトリン等のピレスロイド系殺虫剤(特開昭63−2909号、特開昭60−142906号)、ダイアジノン、ジクロルボス、フェニトロチオン、トリクロルホン、マラチオン、フェンチオン等の有機燐系殺虫剤(白坂昭子ら:衛生動物、第22巻、210〜212頁、1971年)、カーバメート系殺虫剤のプロポクサー(椎山松記:美しい環境、第7巻、65〜70頁、1982年)などの各種殺虫剤が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、屋内塵中には無気門類、前気門類、中気門類、隠気門類などの形態的にも生理的にも異なる各種のダニ類が同時に生息しており、従来、これらのダニ類の駆除に使用されている上記ピレスロイド系、有機燐系、カーバメート系の各種殺虫剤は、イエダニ等の中気門類に属するダニ類に対しては高い殺ダニ効果を有しているものの、その他のダニ類に対してはあまり効果がなく、色々な種類の屋内塵性ダニ類を同時に駆除することは困難であった。また、従来、屋内塵性ダニ類の駆除に使用されてきたピレスロイド系、有機燐系、カーバメート系の各種殺虫剤を屋内に処理した場合、たとえ駆除ができたとしてもハエ、ゴキブリなどの害虫の駆除に必要な薬量に比べて比較にならないほどの多量の薬剤を必要とするために、人が生活する室内でのこれらの殺虫剤の散布は安全性の面で好ましくなかった。
【0004】
従って、本発明の主たる目的は、各種の屋内塵性ダニ類に対して従来にない巾広い殺ダニ効力を有し、さらには低薬量で十分な駆除効果を有する化合物及びそれを有効成分として含有する殺ダニ剤を提供することにある。
さらに本発明の目的は、各種の屋内塵性ダニ類に対して長期間にわたって高い駆除効果を示す化合物及びそれを有効成分として含有する効力持続性の長い殺ダニ剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明によれば、下記化3の一般式[I]で示される、テルペニル基を有するチオエステル化合物が提供される。
【化3】
Figure 0003817303
上記一般式[I]において、R1 は、本明細書中で言うテルペニル基(対応するテルペニルニトリルからニトリル基を除いた残基を意味する)を示している。さらに本発明によれば、上記一般式[I]で示されるテルペニル基を有するチオエステル化合物を有効成分として含有することを特徴とする屋内塵性ダニ用殺ダニ剤が提供される。
特に各種の屋内塵性ダニ類に対する高い殺ダニ効力の点から、上記一般式[I]においてR3 がメチル基又はエチル基であるチオエステル化合物が好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
前記一般式[I]で示されるチオエステル化合物を有効成分として含有する本発明の殺ダニ剤は、ケナガコナダニ、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ、クワガタツメダニ、フトツメダニ、ホソツメダニ、ミナミツメダニ、ホコリダニ、ササラダニ等の屋内塵性ダニ類に対し強力に作用し、これら屋内塵性ダニ類の駆除に極めて有効かつ有利に用いることができる。
なお、前記一般式[I]で示されるチオエステル化合物は殺ダニ剤の有効成分として単独で用いることができるが、2種以上を組み合わせて用いることもでき、それによって各種ダニ類に対するより一層巾広い殺ダニ効力を発揮せしめることができる。
【0007】
モノテルペンのアミド誘導体が衛生害虫に対する忌避効果や殺虫効果を有することは見い出されており、本発明者らにより発表されている(日本化学会主催「第35回香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会」平成3年10月14〜16日、於名古屋工業大学)。また、上記アミド誘導体がダニ類に対して効果があることも本発明者らにより見い出され、既に特許出願されている。
しかしながら、前記一般式[I]で示されるチオエステル化合物については、本発明者らの知る限りでは従来全く研究されておらず、ましてや本発明の対象としている屋内塵性ダニ類に対して殺ダニ効力を有するか否かについては、全く知られていなかった。ところが、本発明者らの研究によると、前記一般式[I]で示されるチオエステル化合物は、各種の屋内塵性ダニ類に対して巾広い殺ダニ効力を有し、且つ、低濃度で極めて高い殺ダニ効力を発揮することが見い出された。
本発明のチオエステル化合物の殺ダニ効力は、後述する試験例に示すように、各種ダニ類に対して微量で有効であり、しかも長期間にわたって高いダニ駆除効果を示す。このような特性は、従来殺ダニ用に用いられている殺虫剤の効力に対して著しく特徴的である。このような本発明のチオエステル化合物の殺ダニ剤としての極めて優れた特性は、従来全く知られていなかったところであり、またモノテルペンのアミド誘導体の効果からも全く予期し得ない優れた効果であった。
【0008】
本発明の殺ダニ剤(チオエステル化合物)は、レスメトリン、ペルメトリン、フェノトリン等のピレスロイド系殺虫剤、ダイアジノン、ジクロルボス、フェニトロチオン等の有機燐系殺虫剤、プロポクサー等のカーバメート系殺虫剤や、オクタクロロジプロピルエーテル(略称S−421)、イソボルニルチオシアノアセテート(略称IBTA)、ピペロニルブトキサイド、N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ−[2.2.1]−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド(略称MGK−264又はサイネピリン222)、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ−[2.2.2]−オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド(略称サイネピリン500)等の共力剤、酸化亜鉛等の殺菌剤などの有害生物防除剤と混合して使用することにより、より一層の殺ダニ効力の増強が認められる。
これらの薬剤自体は、殺ダニ効力や効力持続性が弱かったり、あるいは特定のダニ類に対してのみ効力を有するなどの問題があるが、本発明のチオエステル化合物と混合して用いることにより、各種屋内塵性ダニ類に対して巾広い殺ダニ効力を示すことはもとより、相加的以上の極めて高いダニ駆除効果、長期間にわたる殺ダニ効力を発揮できる。
【0009】
本発明の殺ダニ剤に用いられる有効成分は、通常、適当な担体及びその他の配合剤を用いて、適用場所、適用方法等に応じて各種の形態に調製して利用される。一般には、固体担体、液体担体、ガス状担体、餌等と混合するか、あるいはマット、紙、布、皮革、樹脂等に含浸、塗布、もしくは混練させ、必要があれば界面活性剤、分散剤、乳化剤、安定剤その他の製剤補助剤を添加し、油剤、乳剤、水和剤、粉剤、粒剤、燻蒸剤、エアゾール剤、シート剤、フロアブル剤等に製剤化して使用する。
【0010】
製剤化に際して用いる固体担体としては、例えば、ケイ酸、カオリン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ベントナイト、珪藻土、アルミナ粉末、活性炭、陶磁器粉等の鉱物質粉末や、木粉、大豆粉、小麦粉、澱粉粉等の植物質粉末などが利用できる。
また、液体担体としては、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ケロシン、パラフィン、石油ベンジン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、オレイン酸等の脂肪酸類、酢酸エチル、オレイン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル類、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。
ガス状担体としては、例えば、プロパン、ブタン等の炭化水素類、ジメチルエーテル等のエーテル類、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス、酸素、窒素、炭酸ガス、圧縮空気、水素などが挙げられる。
【0011】
また、製剤化の際に必要に応じて添加される界面活性剤としては、例えば、石鹸類、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、高級アルコールの硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ等のアルキルアリルスルホン酸塩などが挙げられる。
【0012】
上記のように製剤化した本発明の殺ダニ剤中の有効成分の配合量は、その剤型や適用方法等に応じて適宜決定すればよく、限定的でないが、一般に前記一般式[I]で示されるチオエステル化合物又は該チオエステル化合物と前記有害生物防除剤の合計量として0.1〜95重量%含有する。有効成分の含有量が0.1重量%未満の場合、所望の殺ダニ効果が得られない場合があるので好ましくない。各剤型別の好ましい含有量は、油剤では0.5〜20重量%、乳剤では10〜50重量%、水和剤では30〜80重量%、粉剤では5〜40重量%、粒剤では10〜50重量%、燻蒸剤では1〜20重量%、エアゾール剤では0.1〜20重量%、シート剤では0.05〜10g/m2 、フロアブル剤では1〜50重量%である。
【0013】
さらに、本発明の殺ダニ剤には、先に列挙したもの以外の公知の殺虫剤もしくは害虫忌避剤、効力増強剤、酸化防止剤、げっ歯類動物駆除及び忌避剤、防黴剤、着香料、着色料等を配合することができ、それによって、各種の屋内塵性ダニ類に対する駆除のみでなく、畳等に棲息する他の不快害虫の駆除及び忌避を含めた多目的組成物として使用することができる。配合可能な他の殺虫剤もしくは害虫忌避剤としては、2,3,4,5−ビス(Δ2 −ブチレン)−テトラヒドロフルフラール、ジ−n−プロピルイソシンコメロネート、ジ−n−ブチルサクシネート、2−ヒドロキシエチルオクチルサルファイド、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2−ジメチル−3−(2´,2´−ジクロルビニル)−シクロプロパン−1−カルボキシレート、N−ヘキシル−3,4−ジクロルマレイミド等が挙げられる。
【0014】
また酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、γ−オリザノール等を、げっ歯動物駆除及び忌避剤としてはα−ナフチルチオウレア、シクロヘキシミド等を、防菌防黴剤としてはサリチル酸、安息香酸、ソルビン酸、p−クロロ−m−キシレノール、2−(4´−チアゾイル)ベンズイミダゾール等を、防黴剤としてはα−ブロモシンナミックアルデヒド、N−ジメチル−N−フェニル−N´−(フルオロジクロロメチル)チオスルファミド等を挙げることができる。
【0015】
以上のように製剤化された本発明に係る殺ダニ剤は、前記屋内塵性ダニ類が発生する場所あるいは発生しそうな場所、例えば、畳、カーペットの敷かれた部屋等に適用することによって、これらの場所での種々の屋内塵性ダニ類の発生、繁殖等を防止することができる。
尚、これらの場所への本発明の殺ダニ剤の適用量は、その剤型や適用方法、適用場所に応じて適宜決定すればよく、さらにその適用回数も1回に限らず、複数回に分けて、また、ダニ駆除後も予防策として定期的に適用してもよい。
【0016】
次に、本発明に係る前記一般式[I]で示されるチオエステル化合物の合成方法について概説すると、出発物質であるα−カンファー(もしくはカンファーオキシム)あるいはミルテナールから調製したモノテルペニルニトリル類を加水分解してカルボン酸を合成し、次いで、このカルボン酸とメルカプト脂肪酸エステルとの縮合反応によって目的とするチオエステル化合物を合成する。
さらに詳しく説明すると、前記一般式[I]においてR1 が(A)又は(B)のチオエステル化合物の合成においては、まず、下記化4の反応式で示すように、d−カンファーをヒドロキシルアミン塩酸塩と反応させて得られるカンファーオキシムを、それぞれ蟻酸(又は25%硫酸)又は濃塩酸で処理することにより、α−カンフォレンニトリル(1)又はβ−カンフォレンニトリル(2)が容易に合成される。
【化4】
Figure 0003817303
【0017】
一方、前記一般式[I]においてR1 が(C)のチオエステル化合物の合成においては、下記化5の反応式で示すように、出発物質であるミルテナールをジメチルヒドラジンとヨウ化メチルとのβ−脱離反応によってニトリル化し、次いで加水分解することによりミルテニルニトリル(3)が容易に合成される。
【化5】
Figure 0003817303
【0018】
次いで、以上のようにして得られた各テルペニルニトリル(1〜3)を、下記化6の反応式で示すように、KOH−メタノール溶液を用いて加水分解を行い、それぞれ対応するカルボン酸(1a)(+)−α−カンフォレン酸、(2a)(+)−β−カンフォレン酸、及び(3a)(−)−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸へ誘導する。その後、合成した各カルボン酸をメルカプト脂肪酸エステルと縮合反応させ、それぞれ対応するチオエステル化合物を得る。これら生成物の化学構造については、IR及び 1H−NMRスペクトルを測定し、得られたそれぞれの特徴あるスペクトルデータから確認した。
【化6】
Figure 0003817303
なお、本発明に係るチオエステル化合物は、上記反応経路に従って合成されたものに限らず、他の可能な反応経路により合成されたものも本発明の範囲内にあり、また前記各素反応自体は公知であり、反応条件なども当業者であれば試験を行うことによって適宜適切な条件を設定できる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の種々のチオエステル化合物の合成例、並びにそれらを有効成分として含有する殺ダニ剤を調製した実施例及びそれらの殺ダニ効力を試験した試験例を示して本発明の効果について具体的に説明するが、本発明が下記合成例、実施例及び試験例に限定されるものでないことはもとよりである。
まず、本発明のテルペニル基を有するチオエステル化合物の合成例を工程順に示す。なお、出発物質としては市販品のd−カンファー(和光純薬工業(株)製)及びミルテナール(左旋性、アルドリッチ(Aldrich)社製)を用いた。
【0020】
カンファーオキシムの合成:
攪拌機、還流冷却器を備えた300mlの四つ口フラスコ中でヒドロキシルアミン塩酸塩10.0g(14.5×10-2モル)を50mlの水に溶解し、これにd−カンファー5.0g(3.3×10-2モル)と1N水酸化ナトリウム水溶液100mlを加えた。この不均一系混合溶媒を油浴(70〜80℃)中で攪拌しながら適量のエタノールで均一化させ、同温度で24時間加熱還流を行った。反応終了後、冷水中で析出してきた結晶物をろ別し、カンファーオキシムを得た。
【0021】
(+)−α−カンフォレンニトリル(1)の合成:
攪拌機、還流冷却器を備えた100mlの四つ口フラスコにカンファーオキシム5.0g(3.0×10-2モル)と13Xゼオライト及び蟻酸5.0mlを加え、油浴(90℃)中で攪拌しながら3時間加熱還流を行った。反応終了後、ゼオライトを除去したのち、油分をエーテルで抽出し、硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥した。溶媒を留去し、α−カンフォレンニトリルを得た。
得られた(+)−α−カンフォレンニトリルの物性及びスペクトルデータを以下に示す。
Figure 0003817303
【0022】
(+)−β−カンフォレンニトリル(2)の合成:
攪拌機、還流冷却器を備えた100mlの四つ口フラスコにカンファーオキシム5.0g(3.0×10-2モル)と濃塩酸10mlを加え、油浴(110℃)中で攪拌しながら1時間加熱還流を行った。反応終了後、油分をエーテルで抽出し、硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥した。溶媒を留去し、β−カンフォレンニトリルを得た。
得られた(+)−β−カンフォレンニトリルの物性及びスペクトルデータを以下に示す。
Figure 0003817303
【0023】
(−)−ミルテニルニトリル(3)の合成:
攪拌機、還流冷却器を備えた100mlの四つ口フラスコにミルテナール5.0g(3.3×10-2モル)とN,N−ジメチルヒドラジン2.0g(3.3×10-2モル)を取り、蒸留ベンゼン25mlに溶解させたのち、油浴(80〜90℃)中で攪拌しながら理論量の水が発生するまで2時間加熱還流した。次に油浴温度を120℃まで上昇させ、ブリッジを用いて水を系内より除去した。
氷冷下で1時間冷却後、ヨウ化メチル4.7g(3.3×10-2モル)を加えて、2〜4時間加熱還流した。生成したヒドラゾニウム塩をろ別し、無水エーテルで洗浄したのち、減圧下で乾燥した。その後、水酸化カリウム2.0g(3.3×10-2モル)を11mlのメタノールに溶解した混合溶液に、ヒドラゾニウム塩を加え、アミン臭が無くなるまで加熱還流した。反応終了後、油分をヘキサンで抽出し、硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥した。溶媒を留去し、ミルテニルニトリルを得た。
得られた(−)−ミルテニルニトリルの物性及びスペクトルデータを以下に示す。
Figure 0003817303
【0024】
カルボン酸(1a〜3a)の合成:
攪拌機、還流冷却器を備えた100mlの四つ口フラスコにα−カンフォレンニトリル5.0g(3.3×10-2モル)を取り、これに65%の水酸化カリウム−メタノール混合溶液13.0gを加えたのち、24時間加熱還流した。反応終了後、6M塩酸水溶液を加え酸性にしたのち、油分をエーテルで抽出し、硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥した。溶媒を留去後、減圧蒸留してα−カンフォレンカルボン酸(bp97℃/3mmHg)を得た。
また、上記と同様の操作を行い、β−カンフォレンニトリルからβ−カンフォレンカルボン酸(bp99℃/4mmHg)を、ミルテニルニトリルからミルテニルカルボン酸(bp143℃/13mmHg)を得た。
得られた各カルボン酸の物性及びスペクトルデータを以下に示す。
【0025】
Figure 0003817303
【0026】
Figure 0003817303
【0027】
Figure 0003817303
【0028】
チオエステル化合物の合成:
攪拌装置、滴下漏斗を備えた50mlの三つ口フラスコ中でα−カンフォレンカルボン酸1.0g(6.0×10-3モル)をN,N−ジメチルホルムアミド5.0mlに溶解したのち、メチル−3−メルカプトプロピオネート1.3g(9.0×10-3モル)とジエチルシアノフォスフォネート2.2g(12.0×10-3モル)を添加後、氷冷下で激しく攪拌しながらトリエチルアミン1.2g(12.0×10-3モル)を0.5時間を要して滴下した。次いで、同温度で3時間、さらに室温で2時間攪拌した。反応終了後、油分をIN水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いでIN塩酸水溶液で洗浄したのち、ヘキサンで抽出し、水洗後、硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥した。溶媒を留去して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:エーテル=8:2)で分離精製し、チオエステル化合物であるS−メチル−3−プロピオネート−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]−2−シクロヘキセン−チオアセテートを得た。
上記と同様の操作を行い、α−カンフォレンカルボン酸と、エチル−3−メルカプトアセテート、メチルチオグリコレート又はエチル−2−メルカプトアセテートとの縮合反応を行い、それぞれ対応するチオエステル化合物を合成した。
また、β−カンフォレンカルボン酸、ミルテニルカルボン酸についても上記と同様の操作によりチオール類との縮合反応を行い、それぞれ対応する化合物を合成した。
得られた各チオエステル化合物の収率及び物性値を表1に、またスペクトルデータを表2に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003817303
【0030】
【表2】
Figure 0003817303
【0031】
実施例1〜15
表3に示す本発明の種々のチオエステル化合物をそれぞれキシロールと白灯油の混合液に溶解させ、原体として0.5重量%を含有する油剤形態の殺ダニ剤をそれぞれ調製した。
【0032】
比較例1及び2
従来屋内塵性ダニ用殺ダニ剤として知られている害虫忌避剤DEET又は共力剤MGK−264をそれぞれキシロールと白灯油の混合液に溶解させ、原体として0.5重量%を含有する油剤形態の殺ダニ剤をそれぞれ調製した。
【0033】
試験例1(ろ紙接触試験)
上記実施例1〜15及び比較例1〜2で得られた各油剤の一部をとってアセトンで希釈し、直径9cmの東洋ろ紙5Aに所定の薬量が均一に付着するように塗布した。乾燥した後、ろ紙を二つに折り、供試虫として約50匹のケナガコナダニ又はコナヒョウヒダニを中に入れて三辺をクリップで止め、強制的に接触させ、24時間後の供試虫の死亡率を調査し、50%致死濃度(LC50)を算出した。その結果を下記表3に示す。
【0034】
【表3】
Figure 0003817303
表3に示す結果から明らかなように、本発明のチオエステル化合物は、従来公知の殺ダニ剤に比べて、ケナガコナダニ、コナヒョウヒダニに対して高い殺ダニ効力を有しており、この特性は従来公知の各種薬剤には見られない効果である。また上記結果から明らかなように、本発明のチオエステル化合物はごく微量で充分な殺ダニ効果を示し、実用上は原体濃度として0.5g/m2 程度含有せしめればよい。また、前記表3から、前記一般式[I]においてR1 がA,R3 がメチル基又はエチル基の場合に極めて高い殺ダニ効力を示し、またR1 がCの場合には特にコナヒョウヒダニに対して顕著な殺ダニ効力を示すことがわかる。
【0035】
実施例16〜21
表4及び表5に示す本発明の種々のチオエステル化合物をエタノールに溶解させ、噴射ガスと共にエアゾール缶に充填し、原体として1.0重量%を含有するエアゾール形態の殺ダニ剤をそれぞれ調製した。
【0036】
比較例3〜6
比較例としてジクロルボス、DEET、MGK−264、又はS−421をそれぞれエタノールに溶解させ、噴射ガスと共にエアゾール缶に充填し、原体として1.0重量%を含有するエアゾール形態の殺ダニ剤をそれぞれ調製した。
【0037】
試験例2(エアゾール準実地試験)
20cm×20cm×6cm厚さのミニ畳を、温度26±2℃にて、飽和塩化カリウム水溶液で湿度を84%R.H.に調整した容器内に保存し、ケナガコナダニを培地ごと2.0g(約20,000匹)植え付け、再び上記の条件下に保存した。約2週間後、ミニ畳上に10cm×10cmの黒紙2枚を重ならないように10分間置き、黒紙の表裏を活動するダニ数を調査し、これを処理前の生ダニ数とした。このミニ畳を一辺1m(容積1m3 )のガラスチャンバーの底面に置き、約30cmの高さから上記実施例16〜18及び比較例3〜5の各エアゾール剤をそれぞれ10秒間噴霧塗布した。5分後に畳を取り出し、これらを再び前述の条件下に保存した。処理後の生ダニ数の調査は、所定日数経過後、処理前と同様に行った。試験は3回繰り返して行い、下記化7の式(1)により各試験毎の増殖比を算出し、その平均値から式(2)により減少指数を求めた。結果を下記表4に示す。
【化7】
Figure 0003817303
【0038】
【表4】
Figure 0003817303
表4に示す結果から明らかなように、本発明のチオエステル化合物の1.0%エアゾール剤は、長期間にわたって高い殺ダニ効力を示した。
【0039】
試験例3(エアゾール準実地試験)
20cm×20cmに切断した純毛製カーペットを温度26±2℃にて、飽和塩化ナトリウム溶液で湿度を75%R.H.に調整した容器内に置き、コナヒョウヒダニを培地ごと2.0g(約1,000匹)植え付け、保存した。約2週間後、純毛製カーペット上に10cm×10cmの黒紙2枚を重ならないように30分間置き、黒紙の表裏を活動するダニ数を調査し、これを処理前の生ダニ数とした。このカーペットを一辺1m(容積1m3 )のガラスチャンバーの底面に置き、約30cmの高さから上記実施例19〜21及び比較例3〜6で調製した各エアゾール剤をそれぞれ5秒間噴霧塗布した。5分後にカーペットを取り出し、これらを再び前述の条件下に保存した。処理後の生ダニ数の調査は、所定日数経過後、処理前と同様に行った。試験は3回繰り返して行い、前述の式(1)により各試験毎の増殖比を算出し、その平均値から式(2)により減少指数を求めた。結果を下記表5に示す。
【0040】
【表5】
Figure 0003817303
表5に示す結果から明らかなように、本発明のチオエステル化合物の1.0%エアゾール剤は、長期間にわたって高い殺ダニ効力を示した。
【0041】
実施例22〜24
表6に示す本発明の種々のチオエステル化合物をそれぞれトルエンに溶解させ、これを合計1.0g/m2 の割合になるようにクラフト紙に均一に塗布、乾燥し、シート形態の殺ダニ剤をそれぞれ調製した。
【0042】
比較例7〜9
比較例としてジクロルボス、DEET、又はMGK−264をそれぞれトルエンに溶解させ、これを合計1.0g/m2 の割合になるようにクラフト紙に均一に塗布、乾燥し、シート形態の殺ダニ剤をそれぞれ調製した。
【0043】
試験例4
20cm×20cm×6cm厚さのミニ畳を、温度26±2℃にて、飽和塩化カリウム水溶液で湿度を84%R.H.に調整した容器内に保存し、ケナガコナダニを培地ごと2.0g(約20,000匹)植え付け、再び上記の条件下に保存した。約2週間後、ミニ畳上に10cm×10cmの黒紙2枚を重ならないように10分間置き、黒紙の表裏を活動するダニ数を調査し、これを処理前の生ダニ数とした。次に、上記実施例22〜24及び比較例7〜9で調製した各シートをそれぞれ20cm×20cmに切り、このシートで畳の表面を覆い、これらを再び前述の条件下に保存した。処理後の生ダニ数の調査は、所定日数経過後、処理前と同様に行った。試験は3回繰り返して行い、前述の式(1)により各試験毎の増殖比を算出し、その平均値から式(2)により減少指数を求めた。結果を下記表6に示す。
【0044】
【表6】
Figure 0003817303
表6に示す結果から明らかなように、本発明のチオエステル化合物のシート剤は、比較的長期間にわたって高い殺ダニ効力を示した。
【0045】
実施例25〜27
表7に示す本発明の種々のチオエステル化合物をエタノールに溶解させ、噴射ガスと共にエアゾール缶に充填し、全量噴射型のボタンを取り付け、原体として1.0重量%を含有するエアゾール型燻蒸剤をそれぞれ調製した。
【0046】
比較例10〜14
比較例としてジクロルボス、DEET、MGK−264、S−421、又はプロポクサーをそれぞれエタノールに溶解させ、噴射ガスと共にエアゾール缶に充填し、全量噴射型のボタンを取り付け、原体として1.0重量%を含有するエアゾール型燻蒸剤をそれぞれ調製した。
【0047】
試験例5(エアゾール型燻蒸剤準実地試験)
20cm×20cmに切断した純毛製カーペットを、温度26±2℃にて、飽和塩化ナトリウム溶液で湿度を75%R.H.に調整した容器内に置き、コナヒョウヒダニを培地ごと2.0g(約1,000匹)植え付け、保存した。約2週間後、純毛製カーペット上に10cm×10cmの黒紙2枚を重ならないように30分間置き、黒紙の表裏を活動するダニ数を調査し、これを処理前の生ダニ数とした。このカーペットを6畳の部屋の四隅に置き、上記実施例25〜27及び比較例10〜14で調製した各燻蒸剤100mlをそれぞれ部屋の中央で燻煙した。2時間後にカーペットを部屋から取り出し、これらを再び前述の条件下に保存した。処理後の生ダニ数の調査は、所定日数経過後、処理前と同様に行った。試験は3回繰り返して行い、前述の式(1)により各試験毎の増殖比を算出し、その平均値から式(2)により減少指数を求めた。結果を下記表7に示す。
【0048】
【表7】
Figure 0003817303
表7に示す結果から明らかなように、本発明のチオエステル化合物を用いた燻蒸剤は長期間にわたって高い殺ダニ効力を示した。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明のテルペニル基を有するチオエステル化合物は、種々の屋内塵性ダニ類に対し巾広い殺ダニ効力を有し、しかも低薬量で長期間にわたって極めて優れたダニ駆除効果を示す。
従って、このようなチオエステル化合物を有効成分として含有する本発明に係る殺ダニ剤を使用することにより、従来の殺ダニ剤ではその駆除効果が充分に網羅されていなかった屋内塵性ダニ類を効果的に駆除でき、しかもその使用量は従来の殺ダニ剤よりも少量で済み、また長期間にわたって殺ダニ効力を発揮できるので、ダニ駆除作業が軽減されるばかりでなく、殺ダニ剤の散布による人体への影響もほとんど問題が無く、衛生的且つ健康的な生活に寄与することができる。

Claims (4)

  1. 下記化1の一般式[I]で示される、テルペニル基を有するチオエステル化合物。
    Figure 0003817303
  2. 前記一般式[I]においてR3 がメチル基又はエチル基である請求項1に記載のチオエステル化合物。
  3. 下記化2の一般式[I]で示されるテルペニル基を有するチオエステル化合物を有効成分として含有することを特徴とする屋内塵性ダニ用殺ダニ剤。
    Figure 0003817303
  4. 前記一般式[I]においてR3 がメチル基又はエチル基であるチオエステル化合物を有効成分として含有することを特徴とする請求項3に記載の屋内塵性ダニ用殺ダニ剤。
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