JP4871094B2 - 異形ワーク用チャック装置 - Google Patents

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Description

この発明は、旋盤加工等の際に、ワークを把持する際に用いるチャック装置、特に、軸状の本体部と、その本体部から分岐する軸状の枝状部を有する異形ワークを対象とするチャック装置に関するものである。
一般に、旋盤加工等においてワークを把持するチャック装置は、ドローバの進退等によってチャック本体の前部に設けた把持爪(ジョウ)を径方向へ動かして、その把持爪によりワークの外周部又は内周部を掴んで、加工対象となるワークを、その軸心がチャック本体の中心軸と同軸心に把持するようになっている。
また、ワークが、例えば、各種自動車部品のワークのように、クランプする箇所よりも径方向寸法が大きい突起を有する異形状である場合には、その突起がクランプの際の把持爪の動作に支障しないようにした異形ワーク用の特殊なチャック装置が用いられる。
この種の異形ワーク用チャック装置は、例えば、特許文献1、特許文献2に記載されている。
特開平9−277107号公報 特開2004−154876号公報
上記特許文献1、特許文献2に記載のチャック装置は、異形ワークの本体部の軸心を、チャック装置の軸心と同軸心、又は平行に把持しようとするものである。
ところで、軸心を複数有するワーク、例えば、図5に示すように、軸心c1を有する軸状の本体部w1と、その本体部w1から分岐し軸心c2を有する軸状の枝状部w2を備えた異形ワークWの場合、その枝状部w2の軸心c2がチャック本体の中心軸と同軸心になるように把持する必要が生じる場合もある。
このようなケースは、前記枝状部w2の外周、又は枝状部w2が筒状である場合はその内外周に対して旋盤加工等を施す場合等に該当する。
しかし、枝状部w2は、一般に、その軸方向長さ(突出高さ)が短い場合が多い。このような場合、枝状部w2の掴み代(把持することができる枝状部外周面の面積)が狭いとともに、ワークWの重心が概ね本体部w1側に偏っている。このため、その枝状部w2のみを外周から把持することにより、ワークW全体をしっかりと把持することは困難である。すなわち、枝状部w2のみならず、本体部w1もしっかりと把持する必要がある。
枝状部w2と本体部w1とをそれぞれしっかりと把持するためには、まず、本体部w1をその本体部w1の軸心c1方向及び本体部w1の径方向にそれぞれ把持するとともに、つぎに、枝状部w2を、その軸心c2がチャック本体の中心軸に一致した状態で動かないように把持する必要がある。
このように多方向への把持手段を備えるチャック装置には複雑な機構が求められる。チャック装置は、できる限りその構造が簡素であることが望ましい。
また、ワークを各方向へ把持するための把持手段が増えれば、ワークの位置合わせ等を含む着脱作業が煩雑になりがちである。
そこで、この発明は、チャック装置の構造及びそのワークの着脱作業をできる限り簡素にしつつ、異形ワークの枝状部の軸心がチャック本体の軸心と同軸心の状態となるようワークを把持できるようにすることを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、軸心を有する軸状の本体部と、その本体部から分岐し軸心を有する軸状の枝状部を備えたワークを、前記枝状部の軸心がチャック本体の中心軸と同軸心になるように把持するチャック装置において、前記チャック本体に、前記本体部の軸心方向両端部間を挟んでその本体部を前記本体部の軸心方向に把持する第一の把持手段を設け、前記本体部の外周部を前記本体部の径方向に挟んでその本体部を前記本体部の径方向に把持する第二の把持手段を設け、前記チャック本体の中心軸周りに複数の把持爪を備えその把持爪で前記枝状部の外周部をその枝状部の軸心周りに把持する第三の把持手段を設けるとともに、前記チャック本体に前記中心軸の軸方向へ進退するアクチュエータを設け、前記アクチュエータを前記中心軸の軸方向一方へ移動させることにより前記第一の把持手段が前記本体部の軸心方向両端部間を挟んで把持し、その後、さらに前記アクチュエータを前記中心軸の軸方向一方へ移動させることにより前記第二の把持手段が前記本体部の外周部を把持し、さらに、前記アクチュエータを前記中心軸の軸方向一方へ移動させることにより前記第三の把持手段の把持爪が前記枝状部の外周部を把持して、その枝状部の軸心がチャック本体の中心軸と同軸心になるようにワークWを把持する異形ワーク用チャック装置の構成を採用した。
この構成によれば、一本のアクチュエータの軸方向前進又は後退により、前記第一、第二、第三の各把持手段がそれぞれ順に機能して、ワークの枝状部と本体部とをそれぞれしっかりと把持することができる。すなわち、一本のアクチュエータをドローバや他の駆動手段で動作させることにより、ワークの着脱ができるので、チャック装置の構造を簡素化することができる。また、アクチュエータの動作に基づいて所定のタイミングでワークの着脱作業を行えば、アクチュエータの動作を除く他の中間作業は不要であり、その作業を簡素化し得る。
前記の構成において、前記第一の把持手段は、前記本体部の一方の端部をチャック本体の前面に設けた端部受台に宛がうとともに、前記チャック本体の中心軸と平行に設けた第一進退軸がそのチャック本体の中心軸に沿って軸方向一方へ移動することによりその第一進退軸の移動に連動して動作する端部押圧部材が、前記本体部の他方の端部を前記一方の端部側へ押えてその本体部を前記端部受台と端部押圧部材との間に挟んで把持するものであり、前記第二の把持手段は、前記本体部の外周部をチャック本体の前面に向けて設けた支持台に宛がうとともに、前記チャック本体の中心軸と平行に設けた第二進退軸がそのチャック本体の中心軸に沿って軸方向一方へ移動することによりその第二進退軸の移動に連動して動作する外周押圧部材が、その本体部の外周部前面側を支持台側へ押えてその本体部を前記支持台と外周押圧部材とで挟んで把持するものであり、前記第一の把持手段の第一進退軸、及び前記第二の把持手段の第二進退軸は、前記アクチュエータが前記中心軸の軸方向一方へ移動することによって軸方向一方へ移動する構成を採用し得る。
この構成によれば、前記第一、第二の各把持手段が、それぞれ対応する第一、第二の進退軸の軸方向前進又は後退により動作し、その進退方向が、前記第三の把持手段を動作させるアクチュエータの進退方向と共通する。
このため、前記第一、第二の各把持手段による各把持動作をアクチュエータの動きに連動させることが容易である。また、進退方向が共通であれば、前記第三の把持手段による動作と、前記第一、第二の各把持手段による各把持動作とを所定のタイミングで設定することも容易となる。
前記第二の把持手段に第二進退軸を設けた構成において、前記第二の把持手段の前記外周押圧部材は前記第二進退軸周りに回転可能であり、前記外周押圧部材は、前記ワークを前記チャック本体に着脱する際はそのワークの前方空間から離脱しており、前記ワークを把持する際は、前記外周押圧部材が前記第二進退軸の移動に連動して前記第二進退軸周りに回転し、その回転により前記離脱状態から前記ワークの前方空間に進入する構成を採用し得る。
この構成によれば、前記第二の把持手段の前記外周押圧部材は、前記ワークを前記チャック本体に着脱する際はそのワークの前方空間から離脱している。このため、ワークは外周押圧部材に当たることなく、チャック本体の前面側から中心軸上に沿って出し入れすることができる。したがって、ワークの着脱作業をさらに簡素化し得る。
また、前記第三の把持手段の前記複数の把持爪は、前記ワークの本体部の軸心方向と交差する方向に対向して対称に設けられる構成とすることもできる。
前記第一、第二の各把持手段によってワークを把持した際に、ワークは、その枝状部の根元部から側方に本体部が突出している状態となる。この側方に突出する本体部は、第三の把持手段の把持爪によって枝状部の外周を把持する際に邪魔になる。本体部がチャック本体の外径方向へ突出すれば、外径側に位置する把持爪が内径側の枝状部に近づきにくくなるからである。
このため、前記のように、複数の把持爪を、前記ワークの本体部の軸心方向と交差する方向に対向して対称に設けられる構成とすれば、把持爪が外径側から内径側へと枝状部に近づくに際し本体部が支障しないようになる。
なお、前記ワークの本体部の軸心に対する前記枝状部の軸心の仰角が直角でなく、例えば、鋭角又は鈍角である場合には、本体部はやや傾いた状態となるので、本体部の一端が前方へ張り出して枝状部のすぐ側方に位置する。このため、第三の把持手段の複数の把持爪を、前記のように、ワークの本体部の軸心方向と交差する方向に対向して対称に設ける効果がより高いといえる。
この発明は、チャック装置の構造及びそのワークの着脱作業をできる限り簡素にしつつ、異形ワークの枝状部の軸心がチャック本体の軸心と同軸心の状態となるようワークを把持することができる。
一実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。この実施例は、図5に示すように、軸心c1を有する軸状の本体部w1と、その本体部w1から分岐し軸心c2を有する軸状の枝状部w2を備えた異形ワークWを対象とするものである。
前記ワークWの本体部w1の軸心c1に対する前記枝状部w2の軸心c2の仰角αは、本体部w1の軸心c1方向に沿って、図中の左側の一方の端部bから右側の他方の端部aへ向かう方向に対して鋭角を成している。この枝状部w2の軸心c2が、チャック本体1の中心軸Dと同軸心になるように把持することを目的としている。
前記チャック本体1は、図4及び図2に示すように、バックプレート6にアダプタプレート5を介してハウジング2が固定されており、そのハウジング2内の空間に、前記バックプレート6にアダプタプレート5を貫通するアクチュエータ4の前端が臨んでいる。
アクチュエータ4は、その後端の接続部4aに図示しないドローバが接続されるようになっており、そのドローバ、アクチュエータ4の中心軸は、チャック本体1の中心軸Dと同軸心で一致している。アクチュエータ4は、前記ドローバの駆動力によってそのドローバと一体に前記中心軸Dの軸方向に進退する。
前記チャック本体1には、そのアクチュエータ4の進退によって動作する第一、第二、第三の三つの把持手段10,20,30が設けられている。
まず、第一の把持手段10は、ワークWの本体部w1の軸心c1方向両端部a,b間を挟んでその本体部w1を前記本体部w1の軸心c1方向に把持する機能を有する。
その構成は、図2に示すように、前記ワークWの本体部w1を、チャック本体1の前面に架台3を介して設けられた対の支持台21,21’上に載せ、その本体部w1の一方の端部bの端面を、チャック本体1の前面に、同じく架台3を介して設けた端部受台11に宛がう。各支持台21,21’は、本体部w1が安定して載置されるように、断面V字型の溝状となっている(図3、図4参照)。
また、前記一方の端部bの端面は、それぞれ本体部w1の軸心c1に直交する面方向の当たり面を有し、その当たり面が端部受台11にぴったりと密着できるようになっている。その前記端部受台11側の当たり面は、他方の端部a側を仰ぐように中心軸Cと平行な方位C’から角度βだけ傾いている(図2(b)参照)。ここで、α+β=90°の関係になっている。
なお、その端部受台11へのワークWの密着は、エア検知手段18によって、確認できるようになっている。エア検知手段18は、図2に示す気体通路18d,18c,18b,18aを通じて、ドローバ側に設けられた気体供給手段から気体が供給されるようになっており、気体通路18aの端部受台11への開口部がワークWによって閉じられることにより、その気体通路内の所定の気圧を検知して、ワークWの端部受台11への密着度合いを確認するものである。
また、前記チャック本体1のハウジング2に固定された筒状のユニット19内に、前記中心軸Dと平行に設けた第一進退軸13が、その軸方向に沿って進退可能に設けられている。
その第一進退軸13は、ガイド溝13aと、前記ユニット19に設けられて前記ガイド溝13aに摺動可能に入り込む突起13bによって、その周方向回転が規制されている。
また、第一進退軸13は、その後端部16aに係止されたばね15によって、図1に示す下方(軸方向後方側)へ付勢されており、その進退は、ケース17内に位置するストッパ部材16により、所定の範囲内に規制されている。
また、第一進退軸13前端の内径側周面には、チャック本体1の前方側から後方側に向かって徐々に前記中心軸Dから遠ざかるテーパ状のT字溝13cが形成されている。また、前記ユニット19には、第一進退軸13のT字溝13cに噛み合うT字突起12cを有する端部押圧部材12が設けられている。
この端部押圧部材12のT字突起12cは、第一進退軸13のT字溝13cに摺動可能に噛み合っている。
第一進退軸13が、チャック本体1の中心軸Dに沿って軸方向後方側へ移動することにより、その第一進退軸13の移動に連動して端部押圧部材12が、軸心c1方向に沿って前記本体部w1の他方の端部aを前記一方の端部b側へ押える方向へ移動する。この移動により、ワークWの本体部w1は、前記端部受台11と、端部押圧部材12の内側端にねじ12aで固定した爪部材12bとの間に挟まれて把持されるようになっている。
また、第一進退軸13が、軸方向前方側へ移動することにより、その第一進退軸13の移動に連動して端部押圧部材12が、軸心c1方向に沿って前記本体部w1の他方の端部aから離れる方向へ移動し、ワークWの把持が解除される。
つぎに、第二の把持手段20は、ワークWの本体部w1の外周部cを前記本体部w1の径方向に挟んでその本体部w1を前記本体部w1の径方向に把持する機能を有する。
その構成は、図3(a)に示すように、前記チャック本体1のハウジング2に設けた前記中心軸Dと平行な摺動孔27内に、第二進退軸23が、その軸方向に沿って進退可能に設けられている。その第二進退軸23の後端部26には、ばね25が設けられている。
前記ワークWを前記チャック本体1に着脱する際、及び、前記第一の把持手段10の端部押圧部材12が動いている間において、外周押圧部材22は、まだ、そのワークWよりも前方側にやや離れた位置にあり、且つその平面方向位置は、図1に鎖線で示すようにワークWの前方空間からチャック本体1の径方向外側へ離脱した位置にある。
第二進退軸23が、チャック本体1の中心軸Dに沿って軸方向後方へ移動することにより、その第二進退軸23の前端に設けられた外周押圧部材22が、軸方向後方側へ移動し、徐々にワークWに近づく。
このとき、図3(b)に示すように、第二進退軸23は、その外周に屈曲したガイド溝23aを有しており、このガイド溝23aに、前記ハウジング2側に設けられた突起23bが摺動可能に入り込んでいる。
このため、その突起23bがガイド溝23aの屈曲部を通過することにより、前記第二進退軸23はその軸周りに回転し、その回転に合わせて前記外周押圧部材22も同軸周りに回転する。この回転により、外周押圧部材22は、図1に実線で示すワークWの前方空間に進入する。その後、さらに第二進退軸23が軸方向後方へ移動することにより、外周押圧部材22が、本体部w1の外周部c前面側を支持台21側へ押えてその本体部w1を前記支持台21と外周押圧部材22とで挟んで把持する。
また、第二進退軸23が、軸方向前方側へ移動することにより、外周押圧部材22は逆方向に動いて、ワークWの把持が解除される。
なお、この実施形態では、チャック本体1の中心軸Dを挟んで、前記第二の把持手段20とほぼ対称な位置にバランスウェイト37を配置し、旋盤の回転の際のバランスを確保している。
さらに、第三の把持手段30は、前記ワークWの枝状部w2の外周部dを、チャック本体1の径方向へ動く複数の把持爪31により、その枝状部w2の軸心c2をチャック本体1の中心軸Dと同軸心に把持する機能を有する。
その構成は、図1及び図4に示すように、前記チャック本体10の中心軸D周りに把持爪31を備えている。この実施例は、把持爪31を中心軸Dを挟んで対向する二箇所に設けているが、中心軸D周りに3箇所以上設けても良い。
チャック本体1のハウジング2には、図4に示すように、後方から前方に向かって徐々に外径側に広がる傾斜孔32が前記把持爪31と同数形成されており、その各傾斜孔32内に軸状のマスタージョウ33がぴったりと嵌っている。前記各把持爪31は、そのマスタージョウ33の前端に内径側へ向かって取り付けられており、その把持爪31を備えたマスタージョウ33は、前記傾斜孔32の長さ方向に沿って摺動可能となっている。
また、そのマスタージョウ33にはガイド溝33aが形成されており、そのガイド溝33aに摺動可能に入り込む突起33bによって、マスタージョウ33の軸周り回転が規制されている。
前記アクチュエータ4の外径部に設けた第三フランジ部34が、前記マスタージョウ33の内径部に設けた係合溝35に係合し、そのマスタージョウ33とアクチュエータ4とが軸方向相対移動不能に結合されている。
このため、アクチュエータ4が、図4に示す左方向(軸方向後方)へ移動すれば、把持爪31は、図中の鎖線位置から実線位置へと、やや後方へ引込まれながら径方向内側へ移動する。この移動により、把持爪31がワークWの枝状部w2の外周部dを把持する。
また、アクチュエータ4が、図4に示す右方向(軸方向前方)へ移動すれば、把持爪31は、逆方向に移動してワークWの把持を解除する。
この異形ワーク用チャック装置の作用について、ワークW把握時を例にとって順に説明すると、アクチュエータ4が完全に前進した状態において、前記第一、第二、第三の把持手段10,20,30は、それぞれワークWの把持が解除された状態にある。
すなわち、第一の把持手段10の第一進退軸13は、図2に示すアクチュエータ4の第一フランジ部14の上面が、後端部16aの後面16bに当接して、その第一進退軸13を図中上方へ押し出している。その押し出した状態の第一進退軸13の位置は、図中に示す位置よりもやや上方、前記進退範囲の上限付近にある。
このため、端部押圧部材12は、ワークWの本体部w1の軸心c1方向に沿って、その本体部w1の他方の端部aから離れた状態にある。
また、第二の把持手段20の第二進退軸23については、アクチュエータ4の第二フランジ部24が、図3(a)に示す位置よりもやや上方にあるため、その第二進退軸23の位置も、図中に示す位置よりもやや上方へ押された位置にある。また、このとき、外周押圧部材22の平面方向位置は、前記離脱状態にある(図1の鎖線参照)。
さらに、第三の把持手段30は、把持爪31がワークWの枝状部w2の外周部dから離れた状態である(図4の鎖線参照)。
まず、チャック本体1上にワークWを載置する。ワークWの枝状部w2をチャック本体1の中心軸Dに沿って前方へ向けながら、そのワークWの本体部w1を支持台21,21’上に載置し、その一方の端部bを前記端部受台11に当接させる。この載置は、手作業でもよいし、機械により自動的に行っても良い。
チャック本体1に対してドローバを中心軸Dの軸方向へ後退させると、前記アクチュエータ4が、前記第一、第二、第三の各フランジ部14,24,34とともに後退する。
このうち、第一フランジ部14の後退とともに、その第一フランジ部14によって押し出していた前記第一進退軸13が、ばね15の付勢力によって同方向へ後退し、その後退とともに、端部押圧部材12がワークWの他方の端部aを一方の端部b側に押圧し、本体部w1をその軸心c1方向に固定する。
なお、ワークWの軸心c1方向の位置決めは、予めワークWの形状、寸法に合わせて、端部受台11、支持台21,21’又はその台座21a、端部押圧部材12の爪部材12b等を適宜の寸法のものに取替えることにより位置合わせされている。
さらにアクチュエータ4が後退して、前記第一進退軸13が、図2に示す進退範囲の下限位置に来ると、前記アクチュエータ4の第一フランジ部14の上面14aは、前記第一進退軸13の後端部16aから離れる。
その後、さらに前記アクチュエータ4が後退すると、第二フランジ部24の後面24aが、前記ばね25を介して第二進退軸23の後端部26を後方へ押して、第二進退軸23を後退させる。第二進退軸23の後退により、第二進退軸23の前端に設けられた外周押圧部材22が、軸方向後方側へ移動しワークWに近づくとともに、前記外周押圧部材22が前記第二進退軸23の軸周りに回転し、ワークWの前方空間に進入する。その後、さらに第二進退軸23が後退することにより、外周押圧部材22が、本体部w1の外周部c前面側を支持台21側へ押えて本体部w1をその径方向に固定する。なお、以後、アクチュエータ4が後退すると、ばね25が軸方向に縮むことにより、外周押圧部材22による本体部w1の押圧が維持される。
さらに、前記アクチュエータ4を後退させることにより、第三フランジ部34及び係合溝35を介して後方へ引かれていたマスタージョウ33がさらに後方へ引かれる。そして、マスタージョウ33の後退に連動して径方向内側に動いていた把持爪31が、最後にワークWの枝状部w2の外周部dを掴み、その枝状部w2を前記中心軸Dと同軸心に把持する。
このとき、把持爪31が前記中心軸D周り放射状に設けられているので、その把持爪31は、枝状部w2の軸心c2が前記中心軸Dに一致するように、その枝状部w2の位置を矯正する。
特に、把持爪31が、前記ワークWの本体部w1の軸心c1方向と交差する方向に対向して対称に設けられているので、その把持爪31が枝状部w2を掴むことにより、本体部w1をその軸心c1周りに微小に回転させて、枝状部w2の向きを図4に示す上下方向に矯正する上で有効である。
ワークWの把持を解除する際には、アクチュエータ4を徐々に前進させることにより、上記と逆の動作が行われるので、説明を省略する。
なお、他の実施形態として、第一進退軸13と端部押圧部材12との連動は、前記のようなT字突起12cとT字溝13cとの噛合い以外の手段も採用し得る。第一進退軸13の軸方向進退の動きを、端部押圧部材12の軸心c1方向の進退の動きに変換し連動させる他の周知の連動手段であってもよい。例えば、第一進退軸13前端の内径側周面に、チャック本体1の前方側から後方側に向かって徐々に前記中心軸Dから遠ざかるフラットなテーパ面を形成し、前記ユニット19には、第一進退軸13の前記テーパ面に摺動可能なフラット面を有する端部押圧部材12を設けてその端部押圧部材12のフラット面を第一進退軸13の前記テーパ面に圧接させる方向に付勢してもよい。
また、第一進退軸13を軸方向後方に付勢するばね15を省略して、アクチュエータ4の第一フランジ部14と第一進退軸13とを、チャック本体1の中心軸Dの軸心方向に一体に動くようにした構成も考えられる。
また、上記実施形態では、第三の把持手段30として、把持爪31を、ハウジング2内に設けた傾斜孔32に嵌るマスタージョウ33を介して動作させたが、第二の把持手段20のごとく、チャック本体1の中心軸Dの軸方向に沿って進退可能な進退軸を設けて、その進退軸の軸方向進退と前記アクチュエータ4の軸方向進退とを連動させることにより把持爪31を動作させるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、アクチュエータ4を動作させる手段としてドローバを用いたが、ドローバによらない構成、例えば、シリンダ等を用いた構成であってもよい。また、アクチュエアータの進退方向は、第一、第二、第三の各把持手段10,20,30の動作と連動する限りにおいて、前後逆の構成とすることもできる。
また、仰角αを鈍角、又は直角とするワークWについても、この発明を適用可能である。
一実施形態を示す正面図 (a)は図1の要部断面図、(b)はその部分拡大図 第二の把持手段の構成を示す要部拡大図 第三の把持手段の構成を示す要部拡大図 ワークの詳細図
符号の説明
1 チャック本体
2 ハウジング
4 アクチュエータ
10 第一の把持手段
11 端部受台
12 端部押圧部材
13 第一進退軸
14 第一フランジ部
15,25 ばね
18 エア検知手段
19 ユニット
20 第二の把持手段
21 支持台
22 外周押圧部材
23 第二進退軸
24 第二フランジ部
30 第三の把持手段
31 把持爪
32 傾斜孔
33 マスタージョウ
34 第三フランジ部
35 係合溝
37 バランスウェイト
C 中心軸
W ワーク
w1 本体部
w2 枝状部
a,b 端部
c,d 外周部
c1,c2 軸心
α 軸心c1に対する軸心c2の仰角
β 端部受台の中心軸に対する角度

Claims (5)

  1. 軸心c1を有する軸状の本体部w1と、その本体部w1から分岐し軸心c2を有する軸状の枝状部w2を備えたワークWを、前記枝状部w2の軸心c2がチャック本体1の中心軸Dと同軸心になるように把持するチャック装置において、
    前記チャック本体1に、前記本体部w1の軸心c1方向両端部a,b間を挟んでその本体部w1を前記本体部w1の軸心c1方向に把持する第一の把持手段10を設け、前記本体部w1の外周部cを前記本体部w1の径方向に挟んでその本体部w1を前記本体部w1の径方向に把持する第二の把持手段20を設け、前記チャック本体の中心軸D周りに複数の把持爪31を備えその把持爪31で前記枝状部w2の外周部dをその枝状部w2の軸心c2周りに把持する第三の把持手段30を設けるとともに、
    前記チャック本体1に前記中心軸Dの軸方向へ進退するアクチュエータ4を設け、前記アクチュエータ4を前記中心軸Dの軸方向一方へ移動させることにより前記第一の把持手段10が前記本体部w1の軸心c1方向両端部a,bに当接しその本体部w1の軸心c1方向両端部a,b間を挟んで把持し、その後、さらに前記アクチュエータ4を前記中心軸Dの軸方向一方へ移動させることにより前記第二の把持手段20が前記本体部w1の外周部cを把持して前記本体部w1をその径方向に固定し、さらにその後、前記アクチュエータ4を前記中心軸Dの軸方向一方へ移動させることにより前記第三の把持手段30の把持爪31が前記枝状部w2の外周部dを把持して、前記本体部w1をその軸心c1周りに回転させることで前記枝状部w2の軸心c2がチャック本体1の中心軸Dと同軸心になるようにワークWを把持する異形ワーク用チャック装置。
  2. 前記第一の把持手段10は、前記本体部w1の一方の端部bをチャック本体1の前面に設けた端部受台11に宛がうとともに、前記チャック本体1の中心軸Dと平行に設けた第一進退軸13がそのチャック本体1の中心軸Dに沿って軸方向一方へ移動することにより
    その第一進退軸13の移動に連動して動作する端部押圧部材12が、前記本体部w1の他方の端部aを前記一方の端部b側へ押えてその本体部w1を前記端部受台11と端部押圧部材12との間に挟んで把持するものであり、
    前記第二の把持手段20は、前記本体部w1の外周部cをチャック本体1の前面に向けて設けた支持台21に宛がうとともに、前記チャック本体1の中心軸Dと平行に設けた第二進退軸23がそのチャック本体1の中心軸Dに沿って軸方向一方へ移動することによりその第二進退軸23の移動に連動して動作する外周押圧部材22が、その本体部w1の外周部c前面側を支持台21側へ押えてその本体部w1を前記支持台21と外周押圧部材22とで挟んで把持するものであり、
    前記第一の把持手段10の第一進退軸13、及び前記第二の把持手段20の第二進退軸23は、前記アクチュエータ4が前記中心軸Dの軸方向一方へ移動することによって軸方向一方へ移動することを特徴とする請求項1に記載の異形ワーク用チャック装置。
  3. 前記第二の把持手段20の前記外周押圧部材22は前記第二進退軸23周りに回転可能であり、前記外周押圧部材22は、前記ワークWを前記チャック本体1に着脱する際はそのワークWの前方空間から離脱しており、前記ワークWを把持する際は、前記外周押圧部材22が前記第二進退軸23の移動に連動して前記第二進退軸23周りに回転し、その回転により前記離脱状態から前記ワークWの前方空間に進入することを特徴とする請求項2に記載の異形ワーク用チャック装置。
  4. 前記第三の把持手段30の前記複数の把持爪31は、前記ワークWの本体部w1の軸心c1方向と交差する方向に対向して対称に設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の異形ワーク用チャック装置。
  5. 前記ワークWの本体部w1の軸心c1に対する前記枝状部w2の軸心c2の仰角は、鋭角又は鈍角であることを特徴とする請求項4に記載の異形ワーク用チャック装置。
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