JP3814132B2 - ポンプ及びその駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は医療分野や分析分野において用いられている、小型でかつ高精度に流体制御をおこなうマイクロポンプやマイクロバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、小型で高精度な流体制御をおこなうポンプとしては、例えば、図2の特開平5−1669号公報に記載されているマイクロポンプがあり、この場合、シリコン基板1上の酸化膜の犠牲層上に金属またはポリシリコン19の薄膜を形成し、さらにエッチングによって犠牲層を除去することにより金属またはポリシリコンの逆止弁を構成し、ガラス基板2上に設けた圧電素子3によりポンプを構成している。
【0003】
また、図3の特開平9−072270号公報に記載されているポンプでは、バルブダイアフラム4を有したシリコン基板1とガラス基板2が接合してあり、バルブダイアフラム4上に形成された弁座7にパッキン6が形成してある。バルブダイアフラム4に設置してある圧電素子3に電圧を印加することによってバルブダイアフラム4を変形させ、液体出入口のバルブの開閉をおこなう構造となっている。
【0004】
また、図4の特開平4−66784号公報に記載されているポンプでは、2つの弁7と流体出入口11の位置関係により、それぞれが一方向バルブとして働く構造となっている。そのため、中央部の圧電素子3に電圧を印加して、ポンプ内部の容積変化を発生させることによって一方向に送液を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のポンプにはいくつかの課題がある。図2から図4に示したポンプ構造の場合、送液量を多くするためには、ポンピング部の容積変化量を大きくするか、もしくは駆動周波数を高くする必要があった。
【0006】
容積変化量を大きくするためには、ポンピングダイアフラムの変位量を大きくする方法があるが、ポンピングダイアフラムの変位量はアクチュエータの変位量に依存しているため、同種類のアクチュエータを用いた上で変位量を大きくすることは容易でない。また、ポンピングダイアフラムの面積を大きくすることによって変位量を大きくする方法もあるが、この場合ポンプのサイズが大きくなり、同時に送液時の脈流が大きくなってしまう問題点がある。また少量の送液時には精度が低下するという問題点もある。
【0007】
一方、ポンプを小型化した場合、流体がポンプ内部を移動する際に生じる粘性抵抗により、ある一定の周波数以上になると流量が増えなくなるため、駆動周波数によって流量を調節できる範囲も限られる。また、図2あるいは図4に示すポンプの場合、2つの一方向弁を用いた構造となっているため、特に入口側から出口側への順方向の圧力が働いた時に、入口側から出口側へ流れが生じてしまうため、精度の高い流量調整が困難であるという問題点を有している。
【0008】
また従来のポンプ構造では、駆動電圧を一定とした場合、1サイクルあたりの吐出体積は常に一定であり流量が固定されてしまう。このため、吐出体積を変更するためには、電圧源からアクチュエータに供給される電圧を駆動状況に応じて電圧可変機構を用いて変化させる必要があり、システム全体が複雑になるという問題点を有していた。
【0009】
【課題を解決する手段】
これらの課題を解決するため、本発明のポンプにおいては、入口側バルブダイアフラム、ポンピングダイアフラム、出口側バルブダイアフラムを同一の基板上に形成した2枚の基板を中間基板の両面に接合し、流体入口と中間基板両面の2つの入口側バルブ、流体出口と中間基板両面の2つの出口側バルブを接続する流路を設けることで、中間基板の両面に独立した2つの送液経路が形成される。また、これら2つの入口側バルブおよび2つの出口側バルブはすべてアクチュエータによって任意に開閉が可能であるアクティブバルブとなっており、かつエネルギを供給しない状態でもバルブが閉じる構造となっている。このため、ポンプ外部の圧力変化の影響を受けることなく、精度の高い送液をおこなうことが可能である。
【0010】
さらに、このような構造のポンプの駆動方法として、少ない流量の場合は2つの送液経路のいずれか一方を使用し、流量が多い場合には両方の送液経路を、同時あるいは任意のタイミングで使用して送液することにより、従来とおなじ流量精度を維持しながら、選択可能な流量範囲を大きくすることができる。
【0011】
また、これら2つの送液経路で送液するタイミングを適切に選択すれば、送液時の脈流を小さくすることも可能である。
【0012】
また、中間基板の両面に位置するポンピング部の体積やダイアフラムの厚みを異なるものとすることによって、アクチュエータに印加する電圧を変えることなく、すなわち、特別な電圧可変機構を使用することなく、流量の変更が可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のポンプでは、ポンピング用アクチュエータとポンピングダイアフラムを有するポンピング部と、バルブ用アクチュエータとバルブダイアフラムを有する入口側バルブ部が形成された第一の基板及び第二の基板が、中間基板を介して対向するよう中間基板の両側に接合されている。さらに、バルブダイアフラムと中間基板の間に流体の移動を阻害可能なパッキンを備えており、アクチュエータを駆動しない状態で常にバルブが閉じた状態となっている構成とした。このような構成により、中間基板の両側に独立した2つの液送経路が設けられることとなる。そのため、ポンプのサイズを大きくすることなく単位時間あたり2倍の送液量を実現することができる。
【0014】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(実施例1)
本発明による実施例1のポンプとして、中間基板としてガラス基板、中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板を用い、シリコン基板上にバルブダイアフラムおよびポンピングダイアフラムを有し、かつバルブダイアフラム上にパッキンが形成され、ガラス基板に二つのバルブ部を連結する連結口を有した構造について述べる。
【0015】
図1は本発明のポンプ構造の一例を示す断面図であり、図5はその分解図である。2枚のシリコン基板1は2つのバルブダイアフラム4、1つのポンピングダイアフラム5、流路12、2つの流体出入口11を有し、ガラス基板2の両面に接合することによって、ポンピング部14およびバルブ部15を構成している。また流体出入口11、バルブダイアフラム4、ポンピングダイアフラム5はそれぞれシリコン基板1上に形成された流路12によって接続された構造となっている。
【0016】
本実施例では、流体の流れを止めるパッキン6として弾性体を用いており、このパッキン6はシリコン基板1におけるバルブダイアフラム4上に形成されている。このパッキン6はバルブ部15内おいて帯状に形成されており、その厚みはバルブ部15のエッチング深さと同じか、もしくはそれ以上に形成されている。
【0017】
このためシリコン基板1とガラス基板2とを接合することによって、パッキン6がガラス基板2と密着し、バルブ部15内部における流体の流れを堰き止める構造となっている。
【0018】
また、ガラス基板2においては、パッキン6と流体出入口11の中間に、連結口13が形成されており、ガラス基板2の両面にシリコン基板1を接合することによって、流体出入口11とガラス基板2の両面にあるバルブ部15が連結口13によって連結される構造となっている。
【0019】
本実施例では、厚さ500μmのシリコン基板の両面を異方性エッチングすることにより、厚さ60μmのダイアフラムを形成している。またシリコン基板におけるガラス基板との接合面では深さ50μmのエッチングをおこなっている。バルブダイアフラムの平面サイズは5×5mmであり、ポンピングダイアフラムの平面サイズは10×10mmである。また、ガラス基板の厚みは300μmとし、ガラス基板に形成された連結口は直径500μmとした。この連結口はサンドブラスト加工によって形成している。このように形成された2枚のシリコン基板とガラス基板の3つの基板を重ね合わせることによって、全体の厚みは1.3mmとなる。
【0020】
本実施例では各要素のサイズを上記のようにしているが、特に上記の値に限定されるわけではなく、必要とされるポンプの仕様に応じて適切な値を用いるべきである。また加工方法についても上記のものに限定されるわけではなく、必要な各要素が製作できる加工方法であるならばどのような方法を用いても構わない。
【0021】
また、バルブダイアフラム4およびポンピングダイアフラム5には、圧電素子3が設置されており、ダイアフラムと圧電素子のユニモルフ効果によって、ダイアフラムの変形をおこなっている。本実施例ではダイアフラムを変形させるアクチュエータとして、上記のように圧電ユニモルフを用いているが、積層型圧電素子や形状記憶合金アクチュエータなどを用いることも可能である。また静電力、磁力、空気圧、などを用いることも可能であり、ダイアフラムを変形させる方法については特に限定されることはない。
【0022】
続いてバルブの開閉について図6を用いて説明する。
【0023】
図6(a)はバルブ部分における流体移動と垂直方向の断面図を示したものである。ガラス基板2とバルブダイアフラム4の間にパッキン6が存在し、紙面における垂直方法の流れをパッキン6で阻害する構造となっている。
【0024】
本実施例では、アクチュエータとしてユニモルフ型圧電素子を使用しており、この場合、圧電素子に印加する電圧の方向を変えることによりダイアフラムの変位方向を変えることが可能である。
【0025】
そこで、図6(b)に示すようにバルブダイアフラム4を下向きに変位させると、パッキン6とガラス基板2の間に間隙16が生じ、この間隙16を流体が通過することによってバルブが開いた状態となる。電圧の印加を停止するとバルブダイアフラム4の変位がなくなり、弾性体であるパッキン6とガラス基板2が密着するために流体の移動が阻害され、バルブが閉じた状態(図6a)となる。このようにダイアフラムが変位していない、すなわちアクチュエータにエネルギを加えていない状態でもバルブが閉じた状態が実現されるようになっている。
【0026】
さらに、図6(c)のようにバルブダイアフラム4を上向きに変位させることによって、強固にバルブを閉じることも可能である。
【0027】
以上のように、本発明のポンプではバルブの開閉を能動的に制御することができる。
【0028】
また同様にユニモルフアクチュエータでポンピングダイアフラムを変位させることによって、ポンピング部の容積変化をおこない、ポンピング動作をおこなう。
【0029】
図1で示したように、ポンピング部14とバルブ部15は流路12で接続されているため、以上のバルブの開閉動作とポンピング動作を組み合わせることによって、流体入口から流体出口への送液を実現することができる。
【0030】
本実施例におけるポンプの場合、図1に示したように、ガラス基板2の両面に、ポンピング部14、バルブ部15、流路12が形成されている。このため流体入口から吸入された流体は、ガラス基板2の両面に配置された2つの経路をたどることが可能である。
【0031】
すなわち、流体入口からバルブ部、ポンピング部さらにバルブ部を経て流体出口から吐出される経路と、流体入口から連結口、バルブ部、ポンピング部、バルブ部、連結口、流体出口の経路を経て流体出口から吐出される2つの経路である。
【0032】
このように本発明のポンプは、シリコン基板と中間基板が重ねられた構造となっており、かつ流体出入口とパッキンの中間に貫通穴が存在している。この貫通穴によって2つの経路が連結されており、さらにバルブはアクチュエータによって任意に開閉が可能なアクティブバルブとなっているため、ガラス基板両面の2つの経路において独立した送液をおこなうことが可能となっている。
【0033】
よって上記の2つの経路を独立して用いることにより、ポンプのサイズを大きくすることなく単位時間あたり2倍の送液量を実現することができる。また、すべてのバルブが、アクチュエータにエネルギを加えていない状態で常にバルブが閉じた状態となっているため、ポンプ外部の圧力の影響を受けることなく、精度の高い送液が実現可能である。また、各バルブの開閉およびポンピング動作を任意に決めることが出来るため、駆動シーケンスを変えることによって、双方向の送液が可能である。
(実施例2)
本実施例では、中間基板としてガラス基板、中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板を用い、シリコン基板上にバルブダイアフラムおよびポンピングダイアフラムを有し、かつガラス基板上にパッキンと、二つのバルブ部を連結する連結口を有したポンプの構造について述べる。
【0034】
図7は本発明のポンプ構造の一例を示す分解図である。2枚のシリコン基板1は2つのバルブダイアフラム4、1つのポンピングダイアフラム5、流路12、2つの流体出入口11を有し、ガラス基板2の両面に接合することによって、ポンピング部14およびバルブ部15を構成している。また流体出入口11、バルブダイアフラム4、ポンピングダイアフラム5はそれぞれシリコン基板1上に形成された流路12によって接続された構造となっている。
【0035】
本実施例では流体の流れを止めるパッキン6として弾性体を用いており、このパッキン6はバルブダイアフラム4と対向する位置のガラス基板2上に形成されている。このパッキン6は帯状に形成されており、その厚みはバルブ部15のエッチング深さと同じか、もしくはそれ以上に形成されている。
【0036】
このためシリコン基板1とガラス基板2とを接合することによって、パッキン6がバルブダイアフラム4と密着し、バルブ部15内部における流体の流れを堰き止める構造となっている。
【0037】
また、ガラス基板2においては、パッキン6と流体出入口11の中間に、連結口13が形成されており、ガラス基板2の両面にシリコン基板1を接合することによって、流体出入口11とガラス基板2の両面にあるバルブ部15が連結口13によって連結される構造となっている。
【0038】
各要素のサイズ、加工方法、ダイアフラムを変形させるアクチュエータに関しては、さまざまなものが考えられるが、これらはすべて実施例1で説明したものと同様のものを用いることができる。
【0039】
またバルブの開閉をおこなう際は、図8(b)に示すようにバルブダイアフラム4を下向きに変位させることによって、パッキン6とバルブダイアフラム4の間に間隙16が生じ、この間隙16を流体が通過することによってバルブが開いた状態となる。電圧の印加を停止するとバルブダイアフラム4の変位がなくなり、弾性体であるパッキン6とバルブダイアフラム4が密着するために流体の移動が阻害され、バルブが閉じた状態(図8(a))となる。
【0040】
さらに、図8(c)のようにバルブダイアフラム4を上向きに変位させることによって、強固にバルブを閉じることも可能である。
【0041】
以上のように、本発明のポンプではバルブの開閉を能動的に制御することができ、同様にユニモルフアクチュエータでポンピングダイアフラムを変位させることによって、ポンピング部の容積変化をおこない、ポンピング動作をおこなう。また、ポンピング部14とバルブ部15は流路12で接続されているため、以上のバルブの開閉動作とポンピング動作を組み合わせることによって、流体入口から流体出口への送液を実現することができる。
【0042】
本発明のポンプでは、ガラス基板2の両面に、ポンピング部14、バルブ部15、流路12が形成されており、流体入口から吸入された流体は、ガラス基板2の両面に配置された2つの経路をたどることが可能である。
【0043】
すなわち、流体入口からバルブ部、ポンピング部、バルブ部を経て流体出口から吐出される経路と、流体入口から連結口、バルブ部、ポンピング部、バルブ部、連結口、流体出口の経路を経て流体出口から吐出される経路である。
【0044】
このように本発明のポンプは、シリコン基板と中間基板が重ねられた構造となっており、かつ流体出入口とパッキンの中間に貫通穴が存在している。この貫通穴によって2つの経路が連結された構造となっており、さらにバルブはアクチュエータによって任意に開閉が可能なアクティブバルブとなっているため、2つの経路において独立した送液をおこなうことが可能となっている。
【0045】
よって上述した2つの経路を独立して用いることにより、ポンプの平面サイズを大きくすることなく単位時間あたり2倍の送液量を実現することができる。また、すべてのバルブが、アクチュエータにエネルギを加えていない状態で常にバルブが閉じた状態となっているため、ポンプ外部の圧力の影響を受けることなく精度の高い送液が実現可能である。
【0046】
また、実施例1ではパッキンがバルブダイアフラム上に形成されている例を説明し、本実施例ではパッキンがガラス基板上に形成されている例について説明したが、パッキンがバルブダイアフラムおよびガラス基板と別体となっている構造を用いた場合においても、同様の効果を得ることができる。この場合、ユニモルフアクチュエータによってバルブダイアフラムを変形させた場合、パッキンとバルブダイアフラム、パッキンとガラス基板の間にそれぞれ間隙が生じることによって、バルブが開いた状態となる。
(実施例3)
本実施例では、実施例1および2におけるポンプについて、特にシリコン基板1上に流体出入口となる貫通穴を形成しない例について説明する。
【0047】
図9は本発明のポンプ構造の一例を示す断面図である。2つのバルブダイアフラム4、1つのポンピングダイアフラム5、流路12をそれぞれに有する2枚のシリコン基板1を、ガラス基板2の両面に接合することによって、ポンピング部14およびバルブ部15を構成している。また、バルブダイアフラム4、ポンピングダイアフラム5はそれぞれシリコン基板1上に形成された流路12によって接続された構造となっている。さらに流路12はシリコン基板1の端面にまで達しており、この流路12により、ポンプ側面において流体出入口11が形成される構造となっている。
【0048】
本実施例におけるバルブ構造は実施例1および2で説明したいずれの方法を用いることができる。また各要素のサイズ、加工方法、ダイアフラムを変形させるアクチュエータに関しては、さまざまなものが考えられるが、これらはすべて実施例1で説明したものと同様のものを用いることができる。よってバルブダイアフラムによるバルブの開閉動作とポンピングダイアフラムによるポンピング動作を組み合わせることによって、流体入口から流体出口への送液が可能となる。また、ガラス基板2の両面に、ポンピング部14、バルブ部15、流路12が形成されており、流体入口から吸入された流体は、ガラス基板2の両面に配置された2つの経路をたどることができる。
【0049】
このように本発明のポンプは、シリコン基板と中間基板が重ねられた構造となっており、かつ流体出入口とパッキンの中間に貫通穴が存在している。この貫通穴によって2つの経路が連結された構造となっており、2つの経路において独立した送液をおこなうことが可能となっている。よってポンプのサイズを大きくすることなく単位時間あたり2倍の送液量を実現することができる。また、すべてのバルブが、アクチュエータにエネルギを加えていない状態で常にバルブが閉じた状態となっているため、ポンプ外部の圧力の影響を受けることなく、精度の高い送液が実現可能である。
【0050】
さらに、本実施例におけるポンプ構造を用いた場合、シリコン基板に貫通穴形成をおこなう必要がなくなり、かつポンプ側面に流体出入口が存在する構造となっているため、より構造が単純になり、製作工程が容易になるという利点を有している。
(実施例4)
本実施例では、貫通穴および溝穴加工を施した2枚のガラス基板を接合して中間基板として用い、中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板を用い、シリコン基板上にバルブダイアフラム、ポンピングダイアフラム、流体出入口が形成され、かつバルブダイアフラム上には弁座が形成され、さらに弁座上にパッキンが形成されているポンプの構造について述べる。
【0051】
図10は本実施例におけるポンプの分解図であり、図11は断面図である。中間基板を構成する2枚のガラス基板2にはそれぞれ溝穴加工および貫通穴加工をおこない、接合することによって3つに分岐した流路を有した中間基板が形成される。
【0052】
この中間基板の両面に2枚のシリコン基板1を接合する。この接合により、3つに分岐した流路のうちの2つは、バルブダイアフラム4上に形成されたパッキン6によって直接ふさがれた状態となる。また、残りのひとつの貫通穴はそのままシリコン基板1上の流体出入口11と連結した状態となる。
【0053】
各要素のサイズ、加工方法、ダイアフラムを変形させるアクチュエータに関しては、さまざまなものが考えられるが、これらはすべて実施例1で説明したものと同様のものを用いることができる。
【0054】
また各ダイアフラムも実施例1と同様の方法によって変形され、バルブダイアフラム4を中間基板と反対の方向に変形させた場合、パッキン6と貫通穴9の間に間隙が生じ、バルブが開いた状態が実現される。またバルブダイアフラムをガラス基板側に変位させることによって、強固にバルブを閉じることも可能である。
【0055】
以上のように、本発明のポンプではバルブの開閉を能動的に制御することができる。同様に、ポンピングダイアフラムも変位させることによってポンピング部の容積変化を生じさせ、ポンピング動作を行う。これらバルブの開閉動作とポンピング動作を組み合わせることによって、流体入口から流体出口への送液を実現することができる。
【0056】
本実施例におけるポンプの場合、図11に示したように、ガラス基板2の両面に、ポンピング部14、バルブ部15、流路12が形成されている。このため流体入口から吸入された流体は、中間基板の両面に配置された2つの経路をたどることが可能である。
【0057】
またバルブはアクチュエータによって任意に開閉が可能なアクティブバルブとなっているため、2つの送液経路において、互いに影響を及ぼすことのない独立した送液をおこなうことができる。このため2つの経路を独立して用いることにより、ポンプのサイズを大きくすることなく単位時間あたり2倍の送液量を実現することができる。さらに、すべてのバルブが、アクチュエータにエネルギを加えていない状態で常にバルブが閉じた状態となっているため、ポンプ外部の圧力の影響を受けることなく、精度の高い送液が実現可能である。
【0058】
本実施例ではバルブダイアフラム上に弁座を形成し、この弁座上にパッキンを形成し、貫通穴を塞ぐ構造について説明をおこなったが、実施例1と同様に弁座を用いず、バルブダイアフラム上に直接パッキンを形成する方法を用いても同様の効果を得ることができる。
【0059】
また実施例4で示したように、流体出入口をポンプ側面に位置するような構造としても、同様の効果を得ることができる。この時のポンプの構造をあらわす断面図を図12に示す。
(実施例5)
次に本実施例におけるポンプの送液方法の一例について説明する。ここではポンプの構造として実施例1で説明したものを用いるが、他の構造のものを用いても同様の送液方法を実現することができる。
【0060】
まず、2つの経路の一方のみを用いて送液をおこなった場合の送液方法について図13を用いて説明する。まず始めに図13(a)に示すように、吸入側バルブを開の状態にし、ポンピング部の容積を増やすことによって流体入口側から流体の吸引をおこなう。次に図13(b)に示すように、吸入側バルブを閉じ、吐出側バルブを開き、ポンピング部の容積を減らすことによって流体出口側から流体の吐出をおこなう。以上の二つの送液手順を繰り返すことによって入口側から出口側への送液が実現される。
【0061】
図14は、入口側から出口側への送液をおこなった際のポンピングダイアフラム変位量の時間変化をあらわしたグラフである。ユニモルフアクチュエータに電圧を印加していないときのダイアフラムの変位量をゼロとし、流体が吐出されるときのポンピングダイアフラムの変位量をプラス、流体が吸引されるときのポンピングダイアフラムの変位量をマイナスとしている。この図に示したように、送液をおこなう際にはポンピングダイアフラムは周期的な動作を繰り返すことになる。図14では、ユニモルフアクチュエータに電圧を印加していない場合を中立点とし、ダイアフラムが流体吸引および吐出で対称的な動作をしているが、この変位量が吸引時と吐出時で非対称であったとしても、ポンピング部の容積変化が実施されれば、送液において問題はない。
【0062】
図13で示した駆動手順を用いた場合の吐出量の時間変化を図15(a)に示す。この送液を実現した経路を経路Aとする。これに対し、中間基板の反対側にあるもう一方の経路を経路Bとすると、経路Bにおける送液も上記の送液手順を用いることによって実現される。ただし送液をおこなう際には、図14に示した経路Aの送液とは位相が逆になるような駆動をおこない、経路Bでは図15(b)に示す吐出がおこなわれるように送液をおこなう。
【0063】
以上の2つの経路による送液を同時に行った場合、バルブの開閉とポンピング動作は図16に示す手順をとる。すなわち図16(a)と図16(b)のように、それぞれ対向するダイアフラムの変位方向は対称となる。
【0064】
これら2つの経路は、パッキンと流体出入口の中間に位置するガラス基板上の貫通穴によって連結しており、かつ送液手順の位相が逆になっている。また、バルブはアクチュエータによって任意に開閉が可能なアクティブバルブとなっているため、2つの経路における送液が互いに影響を及ぼすことなく、独立して流体入口側から流体出口側へ、同時に送液することが可能となる。
【0065】
このように2つの経路における送液を同時に実施した場合の総吐出量は、図15(a)と図15(b)の和に等しくなり、図17のようになる。図17では図15と比較して、単位時間当たりの送液量は倍になっており、かつ送液時における脈流も減少している。このように二つの経路における送液の位相を逆にすることによって単位時間当たりの送液量の増加と、脈流間隔の減少を実現することが可能となる。
【0066】
なお、本実施例では図16で示したように、第一段階で吸入側バルブを開く動作と、ポンピング部の容積を増やす動作を同時に行い、また第二段階で吸入側バルブを閉じる動作と、吐出側バルブを開く動作と、ポンピング部の容積を減らす動作を同時におこなった。しかし流体入口側から流体出口側へ送液をおこなう方法は、この動作手順に限ったものではない。例えば、用いる流体の粘度の違い、用いるアクチュエータの応答性の違いなどによっては、各バルブの開閉動作とポンピング動作の間に時間的なずれを設けることにより、より効率の良い送液を実現することも可能となる。
【0067】
また本実施例では、2つの経路における送液の位相を完全に逆とし、駆動周波数も同じにしているが、送液量や脈流間隔が最適化される駆動方法はこれに限られるわけではない。2つの経路は長さが若干異なるため、管路抵抗や粘性抵抗によっては送液に差が生じる場合がある。2つの経路における送液の位相や周波数を変化させることによって、送液量や脈流を最適化することが可能となる。特に本発明におけるポンプでは、アクチュエータによって任意に開閉が可能であるアクティブバルブを用いているため、2つの経路が完全に独立されている。このため、送液量や脈流の最適化が容易である。
【0068】
また本実施例で示したポンプは、2つの流体出入口に関して対称な構造となっている。このため各アクチュエータの駆動手順を入れ替えることによって、送液の向きを任意に選択することもできる。このように本発明のポンプでは、流体出入口とパッキンの中間に貫通穴が存在し、かつこの貫通穴によって二つの経路が連結された構造となっているため、各経路において独立して送液をおこなうことが可能である。よって2つの経路をもちいて送液をおこなうことで単位時間当たり2倍の送液量を実現することができる。
【0069】
また、2つの経路における送液シーケンスの位相を逆にすることによって、送液時における脈流を減少させることができる。
(実施例6)
本実施例では、中間基板としてガラス基板、中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板を用い、シリコン基板上に形成されたポンピングダイアフラムによるポンピング部の容積が、中間基板の両面において異なるポンプの構造について述べる。なお、バルブ部の構造については実施例1で説明したものを用いるが、他の構造のバルブを用いても、同様の効果を得ることができる。
【0070】
図18に本実施例のポンプの断面構造を示す。2枚のシリコン基板1におけるポンピングダイアフラムのエッチング深さを異なるものとしている。このためガラス基板2の両面にシリコン基板1を接合した際に、それぞれ容積の異なる粗動ポンピング部17と微動ポンピング部18の2つが形成されることになる。両者の容積を比較すると、容積の少ない方が微動ポンピング部となる。これらの容積の違いはシリコン基板1におけるエッチングの深さによって容易に設定することが可能であるが、このポンピングダイアフラム5の加工方法はエッチングに限定されたものではない。
【0071】
本実施例のポンプでは、実施例1と同様にアクチュエータによって変位するが、微動ポンピング部18におけるガラス基板2とポンピングダイアフラム5の距離は、アクチュエータによるダイアフラムの変位量よりも小さくなっている。
【0072】
例えばシリコンダイアフラムと圧電素子によるユニモルフ型アクチュエータの場合、シリコンダイアフラムの大きさが10×10mm、厚み60μmに対し、圧電素子の大きさが9×9mm、厚みが80μm程度であればダイアフラムの変位量は数十μmのレベルとなる。この場合、微動ポンピング部におけるガラス基板とポンピングダイアフラムの距離は数μmとしておく。
【0073】
このような構造の場合には、図19(a)に示すように圧電素子3に電圧を印加すると、ポンピングダイアフラム5の変位量はガラス基板2によって制限されるために、微動ポンピング部18における体積変化量が制限されることになる。一方、図19(b)に示すように、粗動ポンピング部17ではガラス基板2とポンピングダイアフラム5の距離が十分に確保されているため、粗動ポンピング部17の体積変化量が制限されることはない。このような構造を有する2つのポンピング部では、同一の印加電圧によって同一のアクチュエータを駆動したとしても、粗動ポンピング部17と微動ポンピング部18とで流体の吐出体積が異なることになる。このような構造を本発明のポンプに用いることによって、2つの経路に対し、同じ特性を有するアクチュエータに、同一の印加電圧を用いても1サイクルあたりの吐出体積を異なるものとすることが可能となった。
【0074】
実施例1で述べたように、本発明のポンプでは各アクチュエータを選択的に駆動することにより、2つの送液経路の選択を任意におこなうことが可能である。このため、例えば多量の送液を短時間でおこないたい時には粗動ポンピング部による送液をおこない、吐出量の微妙な調整が必要である時には微動ポンピング部による送液を用いるなど、用途に応じて少なくとも二つの送液経路を選択することが可能である。
【0075】
従来のポンプでは1サイクルあたりの送液量を変えるために、電圧可変機構を用いて各アクチュエータに印加する電圧値を変える必要があった。もしくは、同じ印加電圧で変位量の異なるアクチュエータを用いる必要があった。さらに、一方向バルブを用いたポンプの場合は、外界の圧力によって送液量が変化してしまうという問題点を有していた。しかし本構造のポンプでは、アクティブバルブを用いているため、二つの送液経路が完全に独立しており、かつこれらの経路を粗動ポンピング部と微動ポンピング部とに分けている。このため、同じ特性を有するアクチュエータを用い、かつ各アクチュエータに印加する電圧値を変えることなく、送液経路を変更するだけで、1サイクルあたりの送液量を切り替えることができる。
【0076】
このため、同一の電圧源を用いても、単純なスイッチングによるON/OFFを行うことだけで1サイクルあたりの送液量を変えることが可能であり、全体のシステムを非常に簡易なものとすることができる。また、駆動回路の単純化により、ポンプシステム全体の小型化も実現できる。さらに各ダイアフラムに対して同じ特性を有するアクチュエータを用いることができるため、低コスト化も実現できる。
【0077】
また本実施例のポンプでは、粗動ポンピング部を形成するシリコン基板と、微動ポンピング部を形成するシリコン基板が別体となっている。このため粗動ポンピング部と微動ポンピング部でエッチングの深さを変える場合も、それぞれのシリコン基板を別工程にて加工すればよく、制作工程が容易になる。
(実施例7)
本実施例では、中間基板としてガラス基板、中間基板の両面に接合する基板としてシリコン基板を用い、これら2枚のシリコン基板に形成されたポンピングダイアフラムの厚みがそれぞれ異なるポンプの構造について述べる。なお、バルブ部の構造については実施例1で説明したものを用いるが、他の構造のバルブを用いても、同様の効果を得ることができる。
【0078】
図20は本実施例のポンプ構造の一例を示す断面図であるが、2枚のシリコン基板1におけるポンピングダイアフラム5の厚みが異なる構造となっている。
【0079】
実施例1で述べたように、ポンピングダイアフラムの変形はアクチュエータによってなされており、同一のアクチュエータを用いてもダイアフラムの厚みによってその変位量は異なる。例えば、図20に示したポンプ構造の場合、粗動ポンピング部17よりも微動ポンピング部18の方が、厚いポンピングダイアフラムを有している。このため図21に示したように、同一の性能を有するアクチュエータで同一の駆動をおこなった場合、図21(a)で示す微動ポンピング部18における吐出体積は、図21(b)で示す粗動ポンピング部17における吐出体積よりも少なくなる。
【0080】
このような構造を本発明のポンプに用いることによって、2つの経路において、同一のアクチュエータで、同一の印加電圧を用いて1サイクルあたりの吐出体積を異なるものとすることが可能となる。
【0081】
実施例1で述べたように、本発明のポンプでは各アクチュエータの駆動シーケンスを変えることによって、2つの送液経路の選択を任意におこなうことが可能である。このため、例えば多量の送液を短時間でおこないたい時には粗動ポンピング部による送液をおこない、吐出量の微妙な調整が必要である時には微動ポンピング部による送液を用いるなど、用途に応じて少なくとも二つの送液経路を選択することが可能である。
【0082】
従来のポンプでは1サイクルあたりの送液量を変えるために、電圧可変機構を用いて各アクチュエータに印加する電圧値を変える必要があった。もしくは、同じ印加電圧で変位量の異なるアクチュエータを用いる必要があった。さらに、一方向バルブを用いたポンプの場合は、外界の圧力によって送液量が変化してしまうという問題点を有していた。しかし本構造のポンプでは、アクティブバルブを用いているため、二つの送液経路が完全に独立しており、かつこれらの経路を粗動ポンピング部と微動ポンピング部とに分けている。このため、同じ特性を有するアクチュエータを用い、かつ各アクチュエータに印加する電圧値を変えることなく、送液経路を変更するだけで、1サイクルあたりの送液量を切り替えることができる。
【0083】
このため同一の電圧源を用い、単純なスイッチングによるON/OFFだけによって1サイクルあたりの送液量を変えることが可能であり、全体のシステムを非常に簡易なものとすることができる。また駆動回路の単純化により、ポンプシステム全体の小型化も実現できる。さらに各ダイアフラムに対して同じ特性を有するアクチュエータを用いることができるため、低コスト化も実現できる。
【0084】
また本発明のポンプでは、粗動ポンピング部を形成するシリコン基板と、微動ポンピング部を形成するシリコン基板が別体となっている。このため粗動ポンピング部と微動ポンピング部でエッチングの深さを変える場合も、それぞれのシリコン基板を別工程にて加工すればよく、制作工程が非常に容易になるという特長を持っている。
(実施例8)
本実施例では、実施例1で説明した2つの独立した経路を有するポンプを複数枚重ねあわせた例について説明する。
【0085】
まず、実施例1で説明したポンプを基本単位とし、この基本単位を複数枚用い、各流体入口および流体出口が接続されるように重ね合わせる。図22に断面図を示す。ここでは基本単位22の流体出口および流体入口がそれぞれ接続されるように、2枚の基本単位が重ね合わされているが、この基本単位の少なくとも一枚は、ポンプ内部と外界をつなぐための流体出入口を有している必要がある。このようなポンプは各基本単位ごとに2つの独立した送液経路を有しており、さらにこの基本単位が2枚重ね合わされているため、全体として4つの独立した送液経路を有することになる。このため、従来のポンプと比較して4倍の送液量を実現することができるようになっている。
【0086】
また、本実施例では基本単位22を重ね合わせた時に、各基本単位22の接合面側に存在するアクチュエータへのエネルギ供給が困難になるため、接合面側のシリコン基板1にエネルギ供給用のコードを通す溝を形成してある。また、この溝は2つの基本単位22が重ね合わされた時に、完全に密封された空間が生じないようにする働きもしている。対向したアクチュエータ同士が完全に密封された空間で駆動した場合、一方のアクチュエータの動きが他方のアクチュエータの動きに影響を及ぼす可能性があるが、この溝が存在していれば、このような問題が生じることはない。もちろん、エネルギ供給やアクチュエータの干渉の問題が生じない場合には、この溝はなくても構わない。
【0087】
また、実施例5では2つの独立した送液経路に対して移送をずらして送液をおこなうことにより、脈流を減少させる例について説明をおこなったが、本実施例におけるポンプでは、4つの独立した送液経路についてそれぞれ位相をずらして送液をおこなうことによって、さらに脈流を減少させることが可能となった。
【0088】
なお、本実施例では基本単位を2枚重ね合わせた例について説明をおこなったが、この重ね合わせ枚数は何枚でも可能であり、重ね合わせ枚数が増えるほど、送液量は増大し、逆に脈流は減少する。
【0089】
このように本実施例におけるポンプでは、ポンプの平面サイズを大きくすることなく、送液量を増大することができ、かつ脈流を減少させることが可能となった。
(実施例9)
本実施例では、実施例8と同様に基本単位を2枚重ねたポンプを用い、各ポンピングダイアフラムの厚みもしくはエッチング深さを変えた例について説明をおこなう。
【0090】
前述の実施例6および実施例7では、基板Aおよび基板Bに対して、ポンピングダイアフラムの厚みやポンピング部分の容積を変えることによって、粗動ポンピング部と微動ポンピング部を形成する方法について説明をおこなった。
【0091】
本実施例におけるポンプでは4つの独立した送液経路を有している。この各経路をそれぞれ経路A、経路B、経路C、経路Dとする。ここで各アクチュエータに100Vの電圧を印加した場合の1サイクルあたりの送液量が、それぞれ1マイクロリットル、2マイクロリットル、4マイクロリットル、8マイクロリットルになるように、ポンピングダイアフラムの厚みを調整した。これらの経路のうち少なくとも1つの経路を用いて送液をおこなうことにより、15段階の送液量の切り替えが可能である。例えば、経路Aと経路Bを使用すれば3マイクロリットルの送液が可能であるし、経路Aと経路Bと経路Cを使用すれば、7マイクロリットルの送液が可能である。図23に1から15マイクロリットルまで15段階の切り替えをおこなう場合の組み合わせ例を示す。
【0092】
従来のポンプでは1サイクルあたりの送液量を変えるために、電圧可変機構を用いて各アクチュエータに印加する電圧値を変える必要があった。もしくは、特性の異なるアクチュエータを用いなければならなかった。このためシステムが複雑になり、コストも増大するという問題点を有していた。しかし、本構造のポンプでは、同一のアクチュエータを用い、かつ印加する電圧値を変えることなく、送液経路を組み合わせるだけで、1サイクルあたりの送液量を15段階に切り替えることできる。この場合、同一のアクチュエータ、同一の電圧源を用い、単純なスイッチングによるON/OFFだけでよいため、全体のシステムを非常に簡易なものとすることができる。また駆動回路の単純化により、ポンプシステム全体の小型化、低コスト化も実現できる。
【0093】
なお、本実施例では、各経路における1サイクルあたりの送液量を変えるために、各ポンピングダイアフラムの厚みを調整しているが、実施例6と同様にポンピング部分の容積を調整することによって、同様の効果を有するポンプを実現することができる。
【0094】
なお、本実施例では基本単位を2枚重ね合わせた例について説明をおこなったが、この重ね合わせ枚数は何枚でも可能であり、重ね合わせ枚数が増えるほど、送液量を他段階に切り替えることが可能となる。
【0095】
本実施例では独立した経路が4つの例について説明したが、独立した経路がn個の場合、各経路の1サイクルあたりの送液量をそれぞれ20、21、22、・・・2n-1マイクロリットルとすることによって、(20+21+22+・・・+2n- 1)段階の送液量の切り替えが、電圧可変機構を用いることなく、単純なスイッチングによるON/OFFによって実現できることをここに記しておく。
【0096】
【発明の効果】
本発明のポンプでは、アクティブバルブを用い、完全に独立した2つの経路が上下に重なった構造となっているため、ポンプ全体のサイズを大きくすることなく、送液性能を2倍に向上させることができる。また、2つの経路における送液シーケンスの位相を逆にすることによって、送液時における脈流間隔を減少させることもできる。
【0097】
一方、2つのポンピング部の容積、またはポンピングダイアフラムの厚みを異なるものとすることによって、同一のアクチュエータを用い、かつ印加する電圧値を変えることなく、送液経路を変更するだけで1サイクルあたりの送液量を切り替えることが可能である。電圧可変電源を用いることなく、ポンプの送液量を切換えることが可能であるため、電源も含めた全体のシステムを非常に小型で簡易化することができる。
【0098】
またこのポンプを基本単位として、複数枚重ね合わせることにより、ポンプの平面上のサイズは一定のまま、上記の特徴をすべて向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図2】従来のポンプの構造を示す断面図である。
【図3】従来のポンプの構造を示す断面図である。
【図4】従来のポンプの構造を示す分解図である。
【図5】本発明のポンプの一例を示す分解図である。
【図6】バルブの開閉状態の一例を示す断面図である。
【図7】本発明のポンプの一例を示す分解図である。
【図8】バルブの開閉状態の一例を示す断面図である。
【図9】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図10】本発明のポンプの一例を示す分解図である。
【図11】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図12】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図13】一方の経路のみを用いて送液をおこなう場合の説明図である。
【図14】ダイアフラム変位量の時間変化をあらわすグラフである。
【図15】各経路における吐出量を示すグラフである。
【図16】2つの経路を用いた時のポンプの送液方法を示す説明図である。
【図17】2つの経路を用いた時の吐出量を示すグラフである。
【図18】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図19】ダイアフラムの変位の様子を示した説明図である。
【図20】本発明のポンプの一例を示す断面図である。
【図21】ダイアフラムの変位の様子を示した説明図である。
【図22】基本単位を2枚重ね合わせたポンプである。
【図23】送液経路の組合せによる1サイクルあたりの送液量をあらわした表である。
【符号の説明】
1. シリコン基板
2. ガラス基板
3. 圧電素子
4. バルブダイアフラム
5. ポンピングダイアフラム
6. パッキン
7. 弁
8. 管路
9. 貫通穴
10.溝穴
11.流体出入口
12.流路
13.連結口
14.ポンピング部
15.バルブ部
16.間隙
17.粗動ポンピング部
18.微動ポンピング部
19.ポリシリコン
20.弁座
21.基本単位
Claims (6)
- 流体の吸入をおこなう流体入口と、
流体の吐出をおこなう流体出口と、
ポンピング用アクチュエータとポンピングダイアフラムを有し、流体の移動をおこなうポンピング部と、
前記流体入口と前記ポンピング部の中途に設けられるとともに、バルブ用アクチュエータ、バルブダイアフラム及びパッキンを有する入口側バルブ部と、
前記流体出口と前記ポンピング部の中途に設けられるとともに、バルブ用アクチュエータ、バルブダイアフラム及びパッキンを有する出口側バルブ部と、
前記入口側バルブダイアフラム、前記ポンピングダイアフラム、および、前記出口側バルブダイアフラムが同一基板上に構成された第一の基板および第二の基板を、両面に接合する中間基板と、
前記中間基板の両面に、入口側バルブ部、ポンピング部、出口側バルブ部が構成され、前記流体入口と前記中間基板両面の入口側バルブ部を接続する流路と前記流体出口部と前記中間基板両面の出口側バルブ部を接続する流路とが設けられることにより、前記中間基板の両面に形成された2つの独立した送液経路と、
を備えることを特徴とするポンプ。 - 前記第一の基板により形成されたポンピング部の吐出容積と前記第二の基板により形成されたポンピング部の吐出容積が、各々のポンピング部のポンピングアクチュエータに加わる印加電圧が同一の場合でも異なることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
- 前記第一の基板と前記中間基板により形成されるポンピング部の容積と前記第二の基板と前記中間基板により形成されるポンピング部の容積が、それぞれ異なることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
- 前記第一の基板に形成されたポンピングダイアフラムと前記第二の基板に形成されたポンピングダイアフラムは、厚みが異なることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
- 請求項1に記載のポンプを基本単位とし、前記基本単位が複数枚重ね合わされるとともに、前記基本単位における前記流体入口および前記流体出口が接続され、2つ以上の独立した送液経路が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
- 流体の吸入をおこなう流体入口と、
流体の吐出をおこなう流体出口と、
ポンピング用アクチュエータとポンピングダイアフラムを有し、流体の移動をおこなうポンピング部と、
前記流体入口と前記ポンピング部の中途に設けられるとともに、バルブ用アクチュエータ、バルブダイアフラム及びパッキンを有する入口側バルブ部と、
前記流体出口と前記ポンピング部の中途に設けられるとともに、バルブ用アクチュエータ、バルブダイアフラム及びパッキンを有する出口側バルブ部と、
前記入口側バルブダイアフラム、前記ポンピングダイアフラム、および、前記出口側バルブダイアフラムが同一基板上に構成された第一の基板および第二の基板を、両面に接合する中間基板と、
前記中間基板の両面に、入口側バルブ部、ポンピング部、出口側バルブ部が構成され、前記流体入口と前記中間基板両面の入口側バルブ部を接続する流路と前記流体出口部と前記中間基板両面の出口側バルブ部を接続する流路とが設けられることにより、前記中間基板の両面に形成された2つの独立した送液経路と、を備え、
前記バルブ用アクチュエータによる前記バルブダイアフラムの変形に伴い、前記パッキンによって流体の移動を阻害するとともに、前記ポンピング用アクチュエータによる前記ポンピングダイアフラムの変形に伴う容積変化によって流体の移送を行うポンプの駆動方法であって、
前記第一の基板上の入口側バルブ用アクチュエータ、出口側バルブ用アクチュエータ、ポンピング用アクチュエータの駆動手順と、前記第二の基板上の入口側バルブ用アクチュエータ、出口側バルブ用アクチュエータ、ポンピング用アクチュエータの駆動手順を独立して設定でき、前記第一の基板上のアクチュエータを駆動することによる送液と、前記第二の基板上のアクチュエータを駆動することによる送液を、任意のタイミングで組み合わせたことを特徴とするポンプの駆動方法。
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