JP3812951B2 - 溶融電解質の電解による金属回収のための多極電解槽 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、溶融電解質から金属を生産するための改良された電解槽、特にこの目的のために使われる多極電解槽に関する。
従来技術の説明
米国特許第4,604,177号と第4,514,269号には、金属、たとえばマグネシウムを電解により製造するための電解槽が開示されており、その各槽にはその中に1つ又はそれ以上の電極アセンブリーが配置されている。それぞれの電極アセンブリーはカソードアセンブリーを含み、カソードアセンブリーによりアノードと1つ又はそれ以上のバイポーラ電極アセンブリーをアノードとカソードアセンブリーの間に配置するための縦方向の空洞部分が明確に分けられている。隣接するカソードアセンブリーの間及び/又は各カソードアセンブリーと隣接するハウジングの壁との間の電解質の流れを防ぐ或いは妨げるための隔膜が取り付けられている。しかし、上述のような電解槽の配置とデザインでは、均一な電極間隔を維持しながら組み立てることは困難であり、製造及び運転するためのコストが高くなる。さらに、電極間の漏れ電流により電流効率が低下する。したがって、電流効率が高く、製造金属のキログラム当りの電力消費量が少なく、そしてさらにコンパクトかつより低コストの槽デザインという特徴を有しながら、槽の組み立てと補修が容易に行える改良された電解槽を提供することのニーズは存在する。
発明の開示
したがって、本発明の目的の1つは、改良された内部デザインを有する電解槽を提供することである。
本発明の他の目的は、容易かつ確実に組み立てられ、そして好ましくは分解できる電解槽を提供することである。
さらに本発明の他の目的は、経済的かつ効率的に運転ができる電解槽を提供することである。
本発明の1つの形態によれば、金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するための電解槽であって、上記槽が内部に少なくとも1つの電解室を含むハウジングを有し、上記電解室の中には少なくとも1つの電極アセンブリーが含まれ、上記電極アセンブリーがアノードとカソード及び上記アノードと上記カソードの間で電解が起こるための電極間空隙を形成するために配置された少なくとも1つのバイポーラ電極と、さらに上記槽から出入りする電流を運ぶ接続部とからなる電解槽において、
上記バイポーラ電極又は1つ以上ある時は各上記バイポーラ電極が機械的にも電気的にも単一の構造体をなし、かつ上記アノード17の電解が起る主たる表面又は隣の最も内側のバイポーラ電極を実質的に完全に囲むように配置され、また上記カソードが上記バイポーラ電極の電解が起る主たる表面又は上記バイポーラ電極が1つ以上あるときは最も外側の上記バイポーラ電極を実質的に完全に囲むように配置されてなることを特徴とする電解槽を提供する。
さらに本発明の他の形態によれば、金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するための電解槽であって、上記槽が内部に少なくとも1つの電解室を含むハウジングを有し、上記電解室の中には少なくとも1つの電極アセンブリーが含まれ、上記電極アセンブリーはアノードとカソード及び上記アノードと上記カソードの間で電解が起こるための電極間空隙をつくるために配置された少なくとも1つのバイポーラ電極と、さらに上記槽から出入りする電流を運ぶ接続部とからなる電解槽において、
上記カソードが少なくとも1つの上記バイポーラ電極と上記アノードを実質的に囲むように配置され、上記カソードと少なくとも1つの上記バイポーラ電極が、槽の組み立て時において1つのユニットとして電解室に挿入できるように単一のアセンブリーとして一体的に保持されていることを特徴とする電解槽を提供する。
さらに本発明の他の形態によれば、金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するために用いられる電解槽に挿入する電極アセンブリーであって、少なくとも1つのバイポーラ電極とカソードを含む電極アセンブリーにおいて、
それぞれの上記バイポーラ電極が機械的にも電極的にも単一の構造体からなり、上記カソードが上記バイポーラ電極の電解が起こる主たる表面を実質的に囲むように配置され、かつ上記バイポーラ電極を1つのユニットとして保持することを特徴とする電極アセンブリーを提供する。
本発明の槽においては、アノードの水平断面は好ましくは円柱形で、バイポーラ電極とカソードの水平断面は好ましくは環状であるが、電極の断面の形は、必要に応じて円柱形や環状以外に、卵形、楕円、正方形、長方形、多角形等を用いることができる。円柱形と環状の形が好ましい。なぜなら、後で明らかになるように、電極が容易に、経済的にかつ正確に製造されるという理由による。いずれにしても、中心部分のアノードは、その主として電解が起こる(一般的に垂直な又は実質的に垂直な)表面の周りを、バイポーラ電極と外側のカソードによって最終的に一般的な配置に対応するように、実質的に完全に囲まれる。アノード、カソードそしてバイポーラ電極の主として電解される表面とは、電解のほとんどが起こる表面のことを言う。以上のように、電解のほとんどは、液に浸り対向した垂直(又はほとんど垂直)の電極表面において起きるが、いくつかの小さな二次的な電解が電極の下側の表面や端、そして角で起きるかもしれない。本発明においては、いくつかのケースではそれが好ましいかもしれないが、隣の最も内側の電極のこれら二次的あるいは副次的な電解が起きる表面を囲むようにバイポーラ電極とカソードを配置する必要はない。
すべての隣接する電極の電極間距離は、槽内のすべての場所において同一であり、かつ効率の良い電解のためには、適切な値(通常3から30mm、好ましくは5から15mm)をとる必要がある。
バイポーラ電極、又はそれが複数ある時は各バイポーラ電極が、好ましくはアノードと隣の最も内側にあるバイポーラ電極を同心円状に囲んだ単一の構造体(電気的かつ機械的な観点から一体と考えられる)からなる。電極表面そしてアノードの表面自身は垂直であることが好ましいが、槽の底に向かって先が細くなっても良い。
電極は単一体からなるが、電極の電気的及び機械的特性が運転中にそのような妨害物の影響を基本的に受けないとしても、電極には割れ目、裂け目、穴そして溝などの妨害物が表面にある場合がある。しかしながら、最大の機械強度と電気特性を持つためには、電極がこのような妨害物を有しないこと、そしてバイポーラ電極の垂直部分(アノードに面する表面とカソードに面する表面が対向している部分)が連続した妨害物のない表面を形成し、アノード又は隣の最も内側のバイポーラ電極の周りを囲むことが最も望ましい。
運転のため槽が速やかに組み立てられるように、カソードとバイポーラ電極が、槽外で組み立てられ、それから槽内部に設置可能であるような自立型の単一アセンブリー又はカセットとして一体化されていることが好ましい。そして、カセットの中心部の垂直な軸方向にのびた空間部分にアノードを挿入することにより槽の組み立てが終了する。
以上のカセットの配置においては、1つ又はそれ以上のバイポーラ電極がカソードの中に保持され、そして移動が可能な程度に十分確実にその延長部も保持され、また槽の中のアセンブリーも保持され、さらに電極を互いに所定の電極間隔で確実に保持する必要がある。このためには、絶縁性のスペイサー、たとえば、くさび、ブロック、片又は類似の部材をカソードと最も外側のバイポーラ電極の間及び各バイポーラ電極間(1つ以上の場合)に配置するのが望ましい。これらのスペーサーは、絶縁性の耐火性材料であることが好ましく、電極表面に好ましくは機械的な方法(たとえば接着のような他の方法も用いることができる)により固定される。それらスペーサーがバイポーラ電極の外側のアノード表面に固定されるのが、最も望ましい。もし、必要であれば同様の絶縁性スペイサーを最も内側のバイポーラ電極とアノードの間に用いても良い、たとえばアノードをカセットに挿入する前に、それらのスペーサーをアノードの外側の表面の上に固定する。
本発明の実施形態の1つにおいて、内側に向いた延長部を下端に有するカソードとバイポーラ電極を用いることにより、カセットの配置がより確実なものとなる。これらの延長部は、実質的に水平であることが好ましい。それぞれの延長部は、最も遠いカソードからものを含め、より内側の電極の支持部材として働く。ここで、カソードからの支持部材は通常カセットの外部を形成する硬い金属性の外板からなる。もちろん、多くの電極が下端の延長部(又は他のどの場所でも)で電気的な導通をとる必要はないが、ブロックやクサビのような形で非導電性のスペイサーを介して必要な相互の支持は確保されている。それらスペイサーは通常絶縁性の耐火物質からできており、電極延長部の表面に固定されるのが好ましい。
あるいは、内側に向いた延長部を有するカセットアセンブリーのそれぞれの電極を用いる代わりに、必要な支持部材に絶縁構造部材を用いることができる。たとえば、電解質が移動できる穴や空間を備え、カソードに固定された電気的に非導電性で強度が大きな材料でできており、下端の開口部を横切って伸びる平らな板又は複数の部材が挙げられる。1つ又は複数のバイポーラ電極は、それらの下端が支持板又は部材の上に来るように置かれ、そして所定の電極間距離を保つために構成電極の垂直表面の間に固定される非導電性のブロック又はクサビを有していても良い。上記の板又は部材は、カソードに支持部を持たせることによりカソードに固定されても良く、たとえば、連続して内側に水平に突き出たカソード上のへり、又は内側に突き出たタブの列、又はカソードの下端の1つの点から板が置かれる全く反対側の1つの点まで伸びる細く交差した部材等を用いることができる。後者の支持部材のタイプは、耐火部材を連続して用いる時に、特に用いられる。
さらに、槽を運転する時、バイポーラ電極を密度の高い電解質に浸漬すると浮力を受けるため、下向きの動きに対する支持部材はあまり必要でないことに留意しておくべきである。しかし、取り外し可能なカセットを用いる時には、重力に対処するためにいろいろな電極の支持部材を用意しておく必要がある。
カソードに固定された板や部材等の電極延長部を用いるカセットの構造は強度が大きく、またそれらを槽に移す時、下からの支えがいらない程度に十分に硬いもので、さらにそれらは付属品、母線又は他のしっかりした槽の部品により完全に支持される。
カセットの構造や槽における支持方法がどうであれ、組み立てられた構造においては、運転中には電解質が構成する電極間を常に流れている必要があり、実質上均一な電解質の流れが形成されることが望ましい。さらに、連続した電極表面を有するカセットの構造は基本的に電極の側面の漏れ電流を減少させ、残りの漏れ電流(すなわち、最も近接した電極間以外の隣接する電極間に流れる電流)は主としてカセットの底面にあることから、カセットの設計はこれらの漏れ電流を減らすことも考慮して行われる。
本発明のバイポーラ電極はグラファイト製のものを用いることが望ましい。しかし、1つ又はそれ以上のバイポーラ電極は、表面にスチールのライニング又はカソードの表側(アノードに面している表面)の上に他の金属を備えたものを用いることができる。スチールの表面ライニングは機械的に或いは接着剤又はセメントを用いて固定される。スチールライニングはマグネシウムに漏れ易く、これは分極電圧を減らす効果があるためエネルギー効率を高める。金属ライニングもまた表面からの金属の放出を促進するため、電流効率を向上させる。
スチールライニング(もし使うなら)は別として、バイポーラ電極はグラファイトのブロックから1個ずつ機械加工されることが好ましいが、各電極が構造的(機械的)にも電気的にも1つのユニットとして扱えるのであれば、所定の形状のグラファイトを接着しても締め付け固定しても良い。接着は、たとえば米国特許第4,816,511号(カストグアら)に開示されている接着剤を用いて行うことができる。締め付け固定する場合、グラファイトから機械加工されたネジ、ロッド、釘、合わせ釘を用いて行うことができる。強度を付与し、かつ機械的にも電気的にも1つの単位として機能させるために、結合すべき端部分は、重なり継ぎ手、あり継ぎ手、ねじ山継ぎ手又はその他の継ぎ手方法を形成させるために機械加工される。
カソードとバイポーラ電極がカセットの形になっている時、カセットは槽の中の母線に繋がった取り外し可能な接続部により完全に槽内に固定されるのが便利でありかつ好ましい。なぜなら、カソードはどのような方法によっても電気的に母線に接続する必要があり、そして母線は通常物理的強度が大きく、槽の壁や他の支持体の骨組みの上にしっかり支持されており、多くの負荷を支えることができるからである。この目的のため、カソードは、カソード母線の隣接する部分の上に置かれ、かつ母線上のカセットを支持し、さらに母線との電気的接続を確実にするためにフっク状のコネクター部品を備えていたほうが良い。そのような配置であれば、運転時の熱によるカソードと母線の異なる膨張及び収縮速度を、カソードや他の場所における膨張ジョイント又は類似のものに頼らず、また電流の流れを阻害することなく容易に調節できる。また搭載による配置方法によれば、運転又は補修時に1つのユニットとして槽から電極カセットを取り外すことが可能である。
上述のように、本発明では、少なくとも好ましい実施態様において、基本的に繋がったバイポーラ電極とカソードを用いることにより、丈夫なカセット構造体を提供し、また槽の外で電極アセンブリーを組み立てかつ槽に1つのユニットとして挿入することを可能とした。これは構造の安定性を確保するだけでなく、漏れ電流を最小化し、槽の効率を向上させる。
単一の電気的構造と好ましくは水平なカソード延長部及びバイポーラ電極延長部を用いることにより、又は下部に絶縁板あるいは類似の支持部材を用いることにより、電極アセンブリーの底面と側面の電極間のバイパス電流を基本的に低減することができる。残るバイパス電流源は、電極上部の表面である。電極の上にただ薄い電解質層を形成させることにより、漏れ電流に対する電気抵抗は増加する。そのような薄い層を形成させることは電解室の中の電解質の液面調節により達成され、好ましい配置はカソードのデザインの中に取り入れられている。液面調節装置を用いることにより、電極アセンブリーの上面のバイパス電流は最小化され、槽全体と電極アセンブリーの電気的な性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の第1の好ましい実施形態における槽の電解室部分を横切る縦方向の垂直断面図で、環状の電極アセンブリーとそれらの構造を示している。
図2は図1の電解槽の横方向の垂直断面で、特に槽の母線と電極アセンブリーとの接続を示している。
図3は図1の槽の電解槽の上部の水平断面で、円柱形アノード、環状バイポーラ電極、環状カソード、カソード室隔膜板とそれらの接続部からなる電極アセンブリーの同心円的配置を示している。
図4は図1のそれと似た電解槽の横方向の垂直断面で、槽の母線に対する別の接続方法とアセンブリーの取り付け又は取り外しのための持ち上げ用の配置を示している。
図5は図4の槽の部分水平断面図である。
図6は発明により一部変更された電極アセンブリーの部分垂直断面図で、特にバイポーラ電極とカソードの水平な拡張部と電解質を流通させるための導入用の溝を示している。
図7と8は、電極アセンブリーの中に液面調節装置とバイポーラ電極を支えるための耐火性グリッドを備えた本発明の別の好ましい実施形態における槽の、それぞれ、縦方向の垂直断面図と横方向の垂直断面図である。
図9は本発明による別の槽の横方向の垂直断面図で、組み立てと取り付けを簡単にするために、先を細くしたカソードとバイポーラ電極が入っている電極アセンブリーを示している。
図10は、バイポーラ電極を支えるために使われる中心に1つの穴を持つ耐火板を有するさらに別の電極アセンブリーの横方向の垂直断面図で、電解質が中央の穴やカソード又は外側のバイポーラ電極の下の環状の空間を通って流通できるように、電極は板からさまざまな距離をおいて配置されている。
本発明最良の実施形態
図1、2と3は、本発明の槽10の第1の実施形態を示す。槽10は、槽壁12aと槽床12bからなり、少なくとも1つの電解室13と少なくともさらに1つの金属を回収するための隔室14(図2参照)を備えたハウジング12からなる。電解の間、電解の過程において発生する塩素ガスは電解室13の上部に集められ(そこから回収され)、たとえばマグネシウムのような生成金属はべつの隔室14にためられる(最終的にそこから回収される)。耐火レンガで組み立てられたカーテンウオール15a、15bが備えられている。上部15aは、これら2つの隔室の雰囲気を分けている。下部15bは、2つの隔室における電解質を分けているが、穴22、23によって後で述べるように電解質が再循環するようになっている。
電解は、グラファイトアノード17、1つ又はそれ以上のバイポーラ電極そして金属(通常スチール)カソード19のそれぞれにおいて電解の起きる主たる表面の間に形成された電極間空隙16で起きる。3つのバイポーラ電極がこの実施例に描かれている。数は変わるかもしれないが、常に少なくとも1つは存在している。アノード17、バイポーラ電極18そしてカソード19は電解の起こる主たる表面が垂直の円柱の表面であるとして描かれているが、それら電極は槽の底面に向かって少しずつ均一に直径が減少し、先が細くなったアノードアセンブリーを形成する。
バイポーラ電極18とカソード19はそれぞれ、下端に内側に向いた延長部18aと19aを有し、これらの延長部はアノード17の下端の下側に突き出ている。これらの延長部は電極と繋がっており、それぞれの電極に機械的かつ電気的に接続されている。内側に伸びる延長部18aと19aは、基本的に水平である。
図1の槽には4つの独立したカセットとアノードアセンブリーがある。しかし、1つの電解室にそれ以上又はそれ以下の電極を配置すること、またもちろん1つの槽に複数の電解室を備えた構造とすることも、本発明の範囲に含まれる。
本発明の電解槽を用いる電解プロセスにおいては、電解質(たとえば、塩化ナトリウムと塩化カルシウム)に溶けた金属化合物(たとえば塩化マグネシウム)はアノードとカソードの間にバイポーラ電極を介して流れる直流により分解される。電解生成物は塩素ガスと溶融マグネシウム(塩化マグネシウムが金属化合物の場合)である。
水平な電極延長部18aと19aの間に形成された入口溝20を通してバルクの電解質と繋がっている電極間空隙16にある溶融電解質の表面に塩素ガスが上昇する。ガスの上向きの動きがポンプの働きをし、生成した塩素ガスや小さなマグネシウム滴を乗せて電極間空隙16を通って電解質を上昇させる。入口溝20の直径は場所によって異なり、カソード19で最も大きく、アノード17に隣接するバイポーラ電極で最も小さい。これにより、電極間の間隙を通る電解質の流れが非常に均一化され、さらに漏れ電流の通り道を増加させることにより漏れ電流の値を減少させる。電極18と19の間よりも大きい延長部18aと19aの間の大きな間隙もまた、電解質の流れを均一化しさらにバイパス電流を減らす効果がある。
溶融混合物11はカセットのトップ部分の電極間空隙16から流れ出すが、そこでは電解室13の上部を通って塩素ガスが出ていき、そして小さなマグネシウム滴を含んだ溶融電解質が流れ出し、カソード19の外部構造に備えられている溝21の中に入る。液体は最終的にカーテンウオール15aと15bの通路22を通り、別の金属回収用隔室14の中に排出され、そこでは小さなマグネシウム滴は表面に浮上し、電解質は下降し、カーテンウオール15bの下部の通路23を通って電解質の入口に戻る。
槽カバー24の上に伸びているアノード17は、クランプ25に電気的に接続されており、クランプ25はアノードとクランプの間の良好な電気的接触を保つために水冷され、そして電解用の電流を供給するための接続部を形成している。またクランプは槽カバーの上においてアノード17を固定するのにも使われ、このように固定されたアノードはバイポーラ電極の下端の延長部から所定の間隔を保つように配置される。さらに、絶縁性の耐火性セパレータ(図中には示されていない。)を、最も内側のバイポーラ電極18の内側の中心にアノードがくるように配置するために用いても良い。また槽は槽カバー24とアノード17の間に空気の進入を防ぐシール26を備えている。なぜなら電解槽13は通常塩素ガスを吸引するため大気圧より少し低めの圧力で運転されているため、空気が進入し易いためである。
カソード19は、逆にした溝部材またはカソード母線27の延長部27の上にはめ込むフック28を介してカソード母線27と電気的な接続をとる。延長部27aはカソード母線に対して垂直であり、両者は槽内の場所に応じてL字部又はT字部を形成する。槽の組み立ての間、カソード19とバイポーラ電極と延長部からなる自立可能なカセットは母線延長部27aの上のフック28を下げて取り付けられる。フック28の内側の平らな表面29はカソードに電気的に繋がっており、カソード母線延長部と低抵抗な電気的接触を形成している。この接続には溶接や締め付けは必要ではないため、使用後カセットは取り外すことができる。さらに、溶接をしないため、槽の昇温の間に槽が熱膨張に序々に適応していくことができる。図に示された実施例において、フック28は、電解槽の中におけるカセットの位置決めと十分に支持する役割を果たす。なぜならカセットの下端が、内側を耐火性でライニングされた槽の底壁から離れているためである。
電解槽の他の形式を図4と5に示す。これは、図2の円柱上の電極の配置を変更したものである。カソード19と4つのバイポーラ電極の配置は図2に示した様に、基本的に同じである。プレート30はカソード19の周囲を水平あるいは少し傾斜して囲んでいる。プレートは正方形又は長方形で、電解室内部を水平に分割し、電極アセンブリーのトップから流れ出たマグネシウム滴を含む電解質が電解槽13の底に直接戻るのを防ぐ役割を果たしている。この配置は図2の溝21と同様の働きをしている。カソード母線27は断面が長方形の導体であり、槽壁12aを貫通している。母線はT字部又はL字部27bまでである。
T字部又はL字部の上部の角27cは、記載の通り少し傾斜している。下に突き出た板31は板30に直角に取り付けられ、アセンブリーを槽に取り付ける時、T又はL字部の内側の面27dに接触する。さらに下に突き出た板32は板30に取り付けられ、母線の斜面27cに適合するように傾斜を付けられる。槽の中への取り付けにおいては、電極アセンブリーの重量は、部材31と32そして板30の一部から形成されるフック28を介して母線27と27bによって支えられる。板30は槽壁の非常に近くに配置されるが、それらによって支持されている訳ではない。電極アセンブリーの取り付けと取り外しを簡単に行うために、フック33はカソード19の外周部に取り付けられている。持ち上げる設備(たとえば、記載されてはいないが、ホイスト)があれば、これらのフックを利用して電極アセンブリー全体を持ち上げることができる。
図6は図1から5と同様の電極配置の部分断面図を拡大したものであるが、少し異なる点がある。この実施形態においては、バイポーラ電極18とカソード19のそれぞれの水平な延長部18aと19aの間の間隔と、最も内側のバイポーラ電極とアノード17の下部表面や延長部18aと19aの中心の穴18bと19bとの間の間隔は、電極間空間16へ電解質が移動するための断面積が電極アセンブリーの主たる部分を通る時の電解質の速度を均一にするように好適に決められる。バイポーラ電極18の水平な延長部は、記載の通り、上の面18cが中心に向かって少し傾斜していることが望ましく、さらに電解質の流れを阻害しそして不足を招くであろうスラッジ(主として酸化マグネシウム)の蓄積を防ぐための小さな貫通孔18dを備えることが好ましい。
本発明の電解槽の運転においては、電極のトップの電解質の厚さ(図2の11に記載のように)を、塩素とマグネシウムの効率良い分離条件が確保されている範囲でバイパス電流を減らすため、できるだけ小さくした方が良い。このことを達成するためには、電解質の液面調節機構が必要である。ふさわしい方法と装置は米国特許第4,518,475号でシビロッテイにより開示されている。
図7と8は、本発明に用いられる液面調節システムを示している。すで説明されたカソード19と電解質溜めが、隔室40により一体化されている。穴41は電解質が隔室から出入りできるように隔室の底に設けられ、不活性ガス(たとえばアルゴン)が隔室42の上部に導入される。加圧下でパイプ43を通して不活性ガスを導入するか、又はパイプを通してガスを抜くことにより、少量の電解質がアルゴンガスにより除かれリザーバ40から電解室13に移動するため、電解質の液面は調節される。このリザーバ装置はここで述べたような電極アセンブリーとともに用いるのに適しているが、従来の槽に用いられるカソードとこのリザーバーを一体化すれば、より大きくかつ複雑な配置の従来の槽にかわるものとして非常に便利なものであろう。
図7と8に示されているように、バイポーラ電極には前の実施態様のような内側に伸びる延長部がない。この場合、バイポーラ電極は溶融電解質が電極間空隙16に流れ込むのが可能な穴又は送り穴を有する電気的に絶縁性の耐火グリッドにより支えられる。カソードは耐火グリッドを支え保持する水平な延長部19a(前と同様)を備える。この様に、アセンブリーは独立したカセットを形成し、前のように1つのユニットとして、挿入と槽からの取り外しができる。カソードとバイポーラ電極の端が絶縁グリッドの上に置かれているため、浴の漏れ電流は耐火板と介在する電解質の間を流れなくてはならず、通り道が長くなりそのため漏れ電流は減少する。
図1から5のデザインを変更したものを図9に示す。この実態形態においては、アノード17、バイポーラ電極18とカソード19は円柱形であるが先が細くなっている。電極間の間隔を一定にするため、すべての電極について先が細くなるようにしてある。カソード母線27は、他のデザインと同様に直角に延長部27aを備えているが、本実施形態では延長部27aは、カセットが槽に取り付けられた時、フック28により正しい位置に保持され、カソード母線とカソードの間で良好な電気的接触がとれるようにカソード19の先細の角度と同じ角度の傾斜をつけられている。フック28は、傾斜した又は先細の表面を持ったアセンブリーを槽に容易に取り付けそして取り外しができるように傾斜がつけられている。図7と8の設計をさらに変更したものを、図10に示す。アノード17、3つのバイポーラ電極18とカソード19からなる電極アセンブリーの下端部が示されている。中心に穴50を備え、アノードと他の電極と同心円状の耐火板45が用いられる。
耐火板45はカソードの下端の外周部のいくつかの場所で、下及び内側に伸びたL字型の突出物によって支持されているが、下端の外周部の大部分は塞がれてはいない。したがって、電解質はカソードの下端の塞がれていない外周部を通り、そして穴50、さらにすべての電極間空間16を満たしながら電極アセンブリーの中に入っていく。最も内側と最も外側のバイポーラ電極は、小さなスペーサ51又は電極の下端部での電解質の流れを阻害しないような局所的に作られた電極の延長部により、板45から所定の距離を隔てて設けられる。中心のバイポーラ電極は板45の上に直接支持される。アノード17は、外部の支持体(図には示されていない)により、最も内側のバイポーラ電極との距離より大きい距離で、板45から所定の距離を隔てて保持される。同様に、カソード下端の連続した外周部が、最も外側のバイポーラ電極の下端より、高く位置するように設けられる。このことによりバイパス距離(最も距離が近い電極以外の隣接する電極間の電解質を通る通路)が最大となり、アセンブリーの底部のバイパス電流を効果的に減らすことができる。結果として得られる簡単な耐火性のデザインは、安価なものである。
実際、本発明の全装置は比較的簡単に安価に製造される。たとえば、グラファイトのバイポーラ電極18は、個別に機械加工され、さらに機械的かつ電気的に単一の電極材を作製するためにネジ、ピン、合わせクギ等を用いて機械的に固定された所定の形の部材から作製される。重ね継ぎ手、ねじ込み継ぎ手又はあり継ぎ手も使われる。グラファイト部材は、セメント又は接着剤を用い、たとえば前述の米国特許第4,816,511号で開示されている方法を用い、接着により接合させても良い。電極の水平な延長部は、必要な場合、電極の垂直部分の下端に同様な方法により固定される。
以上述べたように、バイポーラ電極(そして周囲のカソード)の水平断面は、いかなる形をとっても良い。しかし、円柱形又は環状の形が好ましい。その場合、グラファイトのバイポーラリングとアノードは1つのグラファイトブロックから組み立てられる(たとえば、試験片の回転する垂直なボールミルの上に置き、ビットと除去する材料より、これは要求される代表的な電極間距離である、厚みが小さいシャンクからなる工作機械を用いる)。グラファイトのバイポーラ電極は1つ又はそれ以上の、好ましくは1つのグラファイトのブロックから上記の方法で別のバイポーラ電極と一緒に機械加工された直径が同じ垂直の部品を用いて作製され、接着の上記のねじ込み継ぎ手のような機械的な方法により固定される。この方法を用いれば、高さが2m又はそれ以上で電極間距離が5〜7mmの、これはミル処理時の切り溝の幅であるが、バイポーラ電極を組み立てることが可能である。
以上述べたように、本発明の電極アセンブリーはカセットとして組み立てられることが好ましい。なぜなら、本発明のデザインでは、カセットは槽の外で組み立てられ、それから1つの完成したユニットとして槽に挿入されるからである。金属カソードの外板(完全に構造を囲む)を用いても良く、水平な延長部(又は絶縁性の耐火性グリッド)とバイポーラ電極を、必要な場所には絶縁性の耐火性セパレータを用いて、続けてカソード外板の中に挿入しても良い。もし、連続したカソードの外板を使う場合には、単一の構造体の形で保持あるいは固定されていない部材、すなわち機械的にも電気的にも一体ではなく、を用いてバイポーラ電極を作製することも可能であり、また組み立ての間に電極部材の支持に適した場所に絶縁性の耐火スペーサを設置することも可能である。これも一体として、槽の中に取り付けることができる。しかし、アセンブリーに最大の強度を付与し、さらに長期間に亙って電気的なトラブルがないようにするためには、バイポーラ電極が1つの単一の構造体(単品からカットされたものであろうと単一の構造体を作るため機械的に接合あるいは接着されたものであろうと)であることが好ましい。カセットは完全に組み立てられ、槽の中に取り付けられ、長期間の運転中にも完全さを保ち、そして槽から1つのユニットとして取り外される。アノードは別に取り付けられそして取り外される。
実施例
図1、2、3のデザインの原寸の槽が組み立てられ、600日間運転された。槽の性能は期待通りのものであり、槽電圧は13.5から14.2V、電流効率は75〜80%であった。この電流効率は、カセットタイプの電極アセンブリーを使わない従来のデザインの槽と比べ5から10%高い値である。

Claims (25)

  1. 金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するための電解槽であって、上記槽が内部に少なくとも1つの電解室13を含むハウジング12を備え、上記電解質の中には少なくとも1個の電極アセンブリーが含まれ、上記電極アセンブリーが、アノード17とカソード19及び上記アノードと上記カソードの間で電解が起こるための電極間空隙16を形成するために配置された少なくとも1つのバイポーラ電極18と、さらに上記槽から出入りする電流を運ぶ接続部25、27からなる電解槽において、
    上記バイポーラ電極18又は1つ以上ある時は各上記バイポーラ電極が、機械的にも電気的にも単一の構造体からなり、また上記アノード17の電解が起る主たる表面又は隣の最も内側のバイポーラ電極18を実質的に完全に囲むように配置され、また上記カソード19が上記バイポーラ電極18の電解が起る主たる表面又は上記バイポーラ電極が1つ以上あるときは最も外側の上記バイポーラ電極18を実質的に完全に囲むように配置されてなることを特徴とする電解槽。
  2. 上記カソード19が、機械的かつ電気的にも単一の構造体からなることを特徴とする請求項1記載の電解槽。
  3. 上記カソード19と少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、単一のアセンブリーの形で上記電解室13に1つのユニットとして挿入されることを特徴とする請求項1又は2記載の電解槽。
  4. 上記単一のアセンブリーが上記電解質13から1つのユニットとして取り出せることを特徴とする請求項3記載の電解槽。
  5. 上記カソード19が下端に開口部を有し、該下端において内側に伸びた支持用構造部材を備え、上記支持用構造部材が、少なくとも上記槽の組み立て時に少なくとも1つの上記バイポーラ電極18を支持する役割を有することを特徴とする請求項1、2又は4記載の電解槽。
  6. 上記支持用構造部材が上記下端の開口部を部分的に覆うように突き出た上記カソード19の延長部からなり、少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、少なくとも1つの電気絶縁性のスペーサーを介して、少なくとも上記槽の組み立て時に上記延長部の上に支持されることを特徴とする請求項5記載の電解槽。
  7. 複数のバイポーラ電極18が、各々上記バイポーラ電極下端の開口部を部分的に覆うように内側に突き出た延長部18aを備え、最も内側のバイポーラ電極の延長部以外の各延長部が、少なくとも上記槽の組み立て時に、少なくとも1つの絶縁スペーサーを介し隣のバイポーラ電極18を支持する役割を有することを特徴とする請求項6記載の電解槽。
  8. 上記支持用構造部材が、電解質が電極間空隙16に入るために通過可能な絶縁体であって、さらに上記支持用構造部材が上記カソードから支持部材19aにより支持されていることを特徴とする請求項5記載の電解槽。
  9. 上記絶縁性の支持用構造部材が多孔板45であることを特徴とする請求項8記載の電解槽。
  10. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、それぞれ円、楕円、正方形、長方形、多角形、又は卵形の対向するアノード及びカソードに対面する電解面間に形成される水平断面形状を有することを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8又は9記載の電解槽。
  11. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、それぞれ円形の対向するアノード及びカソードに対面する電解面間に形成される水平断面形状を有することを特徴とする請求項10記載の電解槽。
  12. 上記カソード19が、少なくとも1つの上記バイポーラ電極18の上記形状と同じ水平断面の形状を有することを特徴とする請求項10記載の電解槽。
  13. 上記カソード19が、円環状の水平断面の形状を有することを特徴とする請求項11記載の電解槽。
  14. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が1個のグラファイトから機械加工されることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、又は13記載の電解槽。
  15. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、複数個のグラファイトを接着するか又は機械的に固定することにより組み立てられていることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、又は13記載の電解槽。
  16. 上記バイポーラ電極18が複数あり、上記バイポーラ電極が1個のグラファイトから上記電極間空隙を形成するための切り溝の除去を含む切削により機械加工されることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、又は13記載の電解槽。
  17. 上記バイポーラ電極18のそれぞれが、垂直方向に積層された複数の円環部品からなり、上記円環部品が機械的にも電気的にも単一の構造体となるように接着により又は機械的に固定され、それぞれの上記部品が1個のグラファイトから機械加工されることを特徴とする請求項15記載の電解槽。
  18. 上記積層された円環部品から複数のバイポーラ電極18が作製され、そしてさらに上記円環部品が上記電極間空隙16を作製するための切り溝の除去を含む切削により同一のグラファイトより機械加工されることを特徴とする17記載の電解槽。
  19. 少なくとも1つの上記バイポーラ電極18が、アノードに面する表面上にスチールのライナーを有するグラファイトからなり、上記スチールのライナーが接着又は機械的な手段によりグラファイトに固定されていることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、13、17又は18記載の電解槽。
  20. 少なくとも1つの接続部28が、カソード母線27aに接続するために上記カソード上に設けられ、上記接続部が上記母線上の上記単一のアセンブリーを支持していることを特徴とする請求項3記載の電解槽。
  21. 電解質の液面調節装置が、上記カソードに備えられていることを特徴とする請求項1、2、4、6、7、8、9、11、12、13、17、18、19又は20記載の電解槽。
  22. 金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するための電解槽であって、上記槽が内部に少なくとも1つの電解室13及び上記電解室の中に少なくとも1つの電極アセンブリーを含み、上記電極アセンブリーがアノード17、カソード19,及び上記アノードと上記カソードの間で電解が起こるための電極間空隙16をつくるために配置された少なくとも1つのバイポーラ電極18と、さらに上記槽から出入りする電流を運ぶ接続部25、27からなる電解槽において、
    上記カソード19が少なくとも1つの上記バイポーラ電極18と上記アノード17を実質的に囲むように配置され、上記カソード19と少なくとも1つの上記バイポーラ電極が、槽の組み立て時において1つのユニットとして電解槽に挿入できるように単一のアセンブリーとして一体的に保持されていることを特徴とする電解槽。
  23. 上記カソード19が電解質の液面調節機構を有することを特徴とする請求項22記載の電解槽
  24. 金属化合物を含む溶融電解質から金属を回収するために用いられる電解槽に挿入する電極アセンブリーユニットであって、少なくとも1つのバイポーラ電極18とカソード19を含む電解槽において、それぞれの上記バイポーラ電極18が機械的にも電気的にも単一の構造体からなり、上記カソード19が上記バイポーラ電極の電解が起こる主たる表面を実質的に囲むように配置され、かつ上記バイポーラ電極を1つのユニットとして保持することを特徴とする電極アセンブリーユニット
  25. 上記カソード19が機械的にも電気的にも単一の構造体からなることを特徴とする請求項24記載のアセンブリー
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