JP3812706B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、始動時において同時噴射を行う内燃機関の燃料噴射制御装置に関し、特に同時噴射時の所要量を確保するとともに、始動時における着火性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、たとえば車両用内燃機関においては、バッテリ電圧変動の大きい始動時での燃料噴射量を安定化させて着火性を向上するために、各点火サイクル毎に複数気筒に同時噴射を行う燃料噴射制御装置はよく知られている。
【0003】
図7は従来の内燃機関の燃料噴射制御装置を概略的に示す機能ブロック図であり、ここでは、内燃機関(エンジン)が3気筒の場合を示している。
図8は図7に示した従来装置による始動時(同時噴射時)のインジェクタ制御動作を示すタイミングチャートである。
【0004】
図8において、クランク角信号SGTは、各気筒(#1〜#3)に対する基準位置(B75°、B5°)を、それぞれ立ち上がりおよび立ち下がりエッジとするパルスからなる。
【0005】
なお、基準位置B75°は、各気筒の圧縮行程での上死点(TDC)よりもクランク角75°手前の位置であり、基準位置B5°は、上死点(TDC)よりもクランク角5°手前の位置である。
【0006】
周知のように、基準位置B75°(立ち上がりエッジ)は、各気筒毎の通常のタイマ制御用の基準位置として用いられ、基準位置B5°(立ち下がりエッジ)は、始動時における各気筒毎のイニシャル点火時期として用いられる。
【0007】
また、各気筒毎の噴射信号J1〜J3は、始動スイッチの動作、クランク角信号SGT、および各気筒毎の行程(吸入、圧縮、爆発および排気)と関連して示されている。
【0008】
図7において、クランク角センサ1は、エンジン(図示せず)のクランク軸に設けられており、図8のように、エンジン回転位置に応じて、各気筒(#1気筒〜#3気筒)の基準位置(B75°、B5°)に対応したパルス列からなるクランク角信号SGTを生成する。
【0009】
各種センサ2は、周知のスロットル開度センサ、吸気量センサ、回転数センサおよび始動スイッチなどに加えて、エンジンの温度情報としてたとえば冷却水温を検出する水温センサを含み、エンジンの運転状態を示す各種情報を生成する。なお、クランク角センサ1は、回転数センサとして機能することもでき、各種センサ2に含まれてもよい。
【0010】
マイクロコンピュータからなるECU(電子式制御ユニット)3は、クランク角センサ1からのクランク角信号SGTと各種センサ2からの運転状態情報とに基づいて、エンジン制御用の点火信号Pおよび噴射信号Jを生成する。
【0011】
点火装置4は、パワートランジスタ、点火コイルおよび点火プラグ(図示せず)を有し、クランク角信号SGTに同期した点火信号Pにより駆動される。
点火装置4内のパワートランジスタは、点火信号Pによりオンオフされ、点火コイルから高電圧を発生させて点火プラグを放電させることにより、エンジンを駆動する。
【0012】
インジェクタ5は、エンジン負荷に応じたパルス幅の噴射信号J(図8参照)により駆動されて、エンジンの各気筒に所要量の燃料を噴射する。
噴射信号Jの基本パルス幅Tbは、燃料の噴射時間に相当し、点火サイクル毎の噴射量の総和が所要量となるように設定されている。
【0013】
ECU3は、気筒識別信号Aを生成する気筒識別手段31と、点火信号Pを生成する点火制御手段32と、噴射信号Jを生成する噴射制御手段33とを備えている。
【0014】
ECU3内の気筒識別手段31は、クランク角信号SGTに基づいて各気筒を識別して気筒識別信号Aを生成する。
点火制御手段32および噴射制御手段33は、クランク角信号SGT、運転状態(各種情報)および気筒識別信号Aに基づいて、それぞれ、点火信号Pおよび噴射信号Jを生成する。
【0015】
噴射制御手段33は、気筒識別完了後すなわち気筒識別信号Aの生成後に、各気筒に対して同時に噴射信号Jを生成して燃料を同時噴射させる。
このとき、各気筒に対する1回毎の基本噴射量Fbは、所要量Fs、気筒数Nを用いて、以下の(1)式のように設定される。
【0016】
Fb=Fs/N ・・・(1)
【0017】
したがって、各気筒毎のインジェクタ5の駆動時間(基本パルス幅Tb)は、上記(1)式を満たすように設定される。
3気筒の場合、1回毎の基本噴射量Fbは、所要量Fsの1/3となる。
【0018】
次に、図8を参照しながら、図7に示した従来の内燃機関の燃料噴射制御装置の具体的な動作について説明する。
まず、運転者が始動スイッチをオン操作すると、エンジンは始動モータ(図示せず)により強制的に回転され、クランク角センサ1は、エンジン回転に同期したクランク角信号SGTを生成してECU3に入力する。
【0019】
たとえば、クランク角信号SGTのパルス幅は、周知のように特定気筒(たとえば、#2)のみがオフセットされているので、ECU3内の気筒識別手段31は、クランク角信号SGTのパルス幅を順次に比較することにより、各気筒を識別することができる。
【0020】
気筒識別手段31は、気筒識別を完了した時点(時刻t0)で、気筒識別信号Aを生成する。
これにより、噴射制御手段33は、各気筒の制御サイクル毎に、全気筒のインジェクタ5に対して基本パルス幅Tbの噴射信号J1〜J3を出力し、同時噴射制御を開始する。
【0021】
また、点火制御手段32は、図8内の点火信号P1〜P3で示すように、圧縮行程の終了時に対応する各気筒の点火サイクル毎(時刻t1、t2、t3、・・・)に、#1、#3、#2の順にシーケンシャルな点火制御を行う。
【0022】
このとき、前述のように、基本パルス幅Tbによる噴射量Fbが所要量Fsの1/3に相当しているので、基本噴射量Fbが或る気筒に対して3回分だけ蓄積された時点で、エンジンは初爆を開始することになる。
【0023】
すなわち、同時噴射制御が開始されてから最初の吸入行程で所要量Fs(=3×Fb)が蓄積された気筒が初爆を開始する。なお、圧縮行程における基本噴射量Fbは、直後の点火制御には関与せず、次回の点火制御時の噴射量として加算される。
【0024】
図8の例では、#1気筒が最初に所要量Fsに到達するので、#1気筒の点火制御時(時刻t4)において初爆が開始する。
つまり、同時噴射制御の開始(時刻t0)から4回目の点火サイクル時点(時刻t4)で初爆が開始する。
【0025】
以下、始動スイッチがオンされている間は、始動モータによる駆動のみならずエンジン自身による駆動が行われ、エンジン回転数が所定回転数(600rpm程度)に達した時点で完爆状態となる。
【0026】
したがって、運転者は、完爆状態の回転数に達したと思われる時点で始動モータをオフにして、エンジンのみによる駆動状態とする。
このとき、噴射制御手段33は、同時噴射制御から通常のシーケンシャル噴射制御に切り換える。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内燃機関の燃料噴射制御装置は以上のように、始動時の同時噴射制御において各気筒の行程条件にかかわらず全気筒に燃料を噴射しているので、たとえば設計上の都合によりインジェクタ5の噴射方向が点火装置4内の点火プラグに向くように配置された場合、吸入行程中に噴射された燃料が点火プラグの放電ギャップに付着し易く、放電不能となって始動性の悪化を招くという問題点があった。
【0028】
また、上記点火プラグへの燃料付着を防止しようとすると、インジェクタ5の配置およびインテークマニホールドの周辺構造が制約されて、設計の自由度が損なわれてしまい、エンジン周辺構造の小形化を十分に実現することができないという問題点があった。
【0029】
また、吸入行程中に燃料噴射することは、排気バルブの開放タイミングとオーバーラップした場合に生ガスが排出されてしまい、環境汚染を招くという問題点もあった。
【0030】
また、従来の内燃機関の燃料噴射制御装置は、同時噴射制御において一定の基本パルス幅Tbの噴射信号J1〜J3を用いているので、3気筒の場合に気筒識別完了時刻t0から初爆開始時刻t4まで、最短でも4回の点火サイクルを要してしまい、初爆開始まで時間がかかり始動性が悪化するという問題点があった。
【0031】
また、上記初爆遅れを解消するためには、気筒識別完了前に各気筒に対して予備噴射することも考えられるが、たとえば運転者が始動スイッチのオン操作を繰り返した場合などに噴射量過剰状態となり易く、点火プラグの放電ギャップが燃料付着により導通してしまい、点火不良により始動性の悪化を招くという問題点があった。
【0032】
さらに、気筒識別完了時点からシーケンシャルな噴射制御を行うことも考えられるが、前述のようにバッテリ電圧が不安定な始動時にシーケンシャルな噴射制御を実行しても噴射量が不安定になり易いので、着火性不良により始動性の悪化を招くという問題点があった。
【0033】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、同時噴射制御時において、吸入行程中の気筒に対する燃料噴射を禁止することにより、インジェクタの噴射方向にかかわらず点火プラグへの燃料付着を防止し、インジェクタ周辺構造の設計自由度に制約を受けることなく、始動性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御装置を得ることを目的とする。
【0034】
また、この発明は、同時噴射の制御開始時において、吸入行程に干渉しない気筒への最初の噴射量を増量補正することにより、同時噴射時の所要量を早期に確保し、早期に初爆開始できるようにして始動性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御装置を得ることを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関の回転位置に対応したクランク角信号を生成するクランク角センサと、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の複数の気筒に所要量の燃料を噴射するインジェクタと、クランク角信号に基づいて各気筒を識別して気筒識別信号を生成する気筒識別手段と、クランク角信号、運転状態および気筒識別信号に応じて、各気筒毎のインジェクタを駆動する噴射制御手段と、気筒識別信号に応答してインジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段とを備え、噴射制御手段は、気筒識別信号の生成後において、吸入行程中でない気筒のみに対して同時に燃料を噴射するとともに、所要量をFs、気筒の数をNとした場合、各気筒に対する1回毎の基本噴射量Fbが、Fb=Fs/(N−1)を満たすように、インジェクタの駆動時間を設定し、噴射量補正手段は、噴射量を一時的に増量するための増量補正手段を含み、増量補正手段は、気筒識別信号が生成されてから最初の噴射タイミング中に排気行程を含む気筒のみに対して、最初の1回の噴射量のみを基本噴射量の約(N−1)倍に設定するものである。
【0036】
また、この発明の請求項2に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、請求項1において、気筒識別信号に応答してインジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段を備え、噴射量補正手段は、インジェクタの駆動時間が各気筒の吸入行程に干渉しないように駆動時間を制限するための強制カット手段を含むものである。
【0037】
また、この発明の請求項3に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、請求項2において、強制カット手段は、インジェクタの駆動時間が排気行程に干渉する気筒が存在する場合に、当該気筒に対するインジェクタの駆動時間を、他気筒の点火タイミング付近で強制的に中断するものである。
【0038】
また、この発明の請求項4に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、請求項2において、各種センサは、内燃機関の回転数および温度の少なくとも一方に関する情報を出力し、強制カット手段は、回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、インジェクタの駆動時間の中断タイミングを可変設定するものである。
【0039】
また、この発明の請求項5に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、請求項2において、強制カット手段は、気筒識別信号が生成されてから少なくともN回目〜2N回目の点火サイクル後に有効化されるものである。
【0040】
また、この発明の請求項6に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関の回転位置に対応したクランク角信号を生成するクランク角センサと、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の複数の気筒に所要量の燃料を噴射するインジェクタと、クランク角信号に基づいて各気筒を識別して気筒識別信号を生成する気筒識別手段と、クランク角信号、運転状態および気筒識別信号に応じて各気筒毎のインジェクタを駆動する噴射制御手段と、気筒識別信号に応答してインジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段を備え、噴射制御手段は、気筒識別信号の生成後に、各気筒に対して同時に燃料を噴射するとともに、所要量をFs、気筒の数をNとした場合、各気筒に対する1回毎の基本噴射量Fbが、Fb=Fs/Nを満たすように、インジェクタの駆動時間を設定し、噴射量補正手段は、噴射量を一時的に増量するための増量補正手段を含み、増量補正手段は、気筒識別信号が生成されてから最初の噴射タイミング中に排気行程を含む気筒のみに対して、最初の1回の噴射量のみを基本噴射量の約(N−1)倍に設定するものである。
【0041】
また、この発明の請求項7に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、請求項1または請求項6において、各種センサは、内燃機関の回転数および温度の少なくとも一方に関する情報を出力し、増量補正手段は、回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、最初の1回の噴射量を可変設定するものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を概略的に示す機能ブロック図であり、前述(図7参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
【0047】
図2はこの発明の実施の形態1による始動時(同時噴射時)のインジェクタ制御動作を示すタイミングチャートであり、前述(図8参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
【0048】
図1において、ECU3Aは、気筒識別手段31、点火制御手段32および噴射制御手段33Aに加えて、噴射制御手段33Aに関連した噴射量補正手段34を備えている。噴射量補正手段34は、増量補正手段35および強制カット手段36を含む。
【0049】
噴射制御手段33Aは、気筒識別信号Aの生成後において、吸入行程中でない気筒のみに対して同時に燃料を噴射する。すなわち、吸入行程中の気筒のインジェクタ5に対しては、噴射信号Jを印加せず、燃料噴射を行わない。
【0050】
また、噴射制御手段33Aは、点火サイクル毎の燃料の所要量Fs、気筒数Nを用いて、各気筒に対する1回毎の基本噴射量Fbが以下の(2)式を満たすように、インジェクタ5の駆動時間(基本パルス幅Tb)を設定する。
【0051】
Fb=Fs/(N−1) ・・・(2)
【0052】
すなわち、3気筒の場合、1回毎の基本噴射量Fbは、所要量Fsの1/2となる。
【0053】
ECU3A内の噴射量補正手段34は、気筒識別信号Aに応答してインジェクタ5の駆動時間を補正するために、必要に応じて増量補正信号Cまたは強制カット信号Dを生成する。
【0054】
噴射量補正手段34内の増量補正手段35は、気筒識別信号Aが生成されてから最初の噴射タイミング中に排気行程を含む気筒のみに対して、噴射量を一時的に増量するための増量補正信号Cを生成する。
【0055】
噴射制御手段33Aは、増量補正信号Cに応答して、排気行程を含む気筒(図2内の#2)に対する最初の1回の噴射量を、基本噴射量Fbの約(N−1)倍に設定する。
【0056】
すなわち、3気筒の場合、#2気筒に対する最初の1回の駆動時間Tcは、基本パルス幅Tb(基本噴射量Fb)の約2倍に設定される。
これにより、#2気筒に対する噴射量は、最初の1回の噴射信号J2のみで所要量Fsに達するので、#2気筒の最初の点火制御時刻t3において初爆が開始する。
【0057】
また、各種センサ2は、エンジン回転数および温度の少なくとも一方に関する情報を出力し、増量補正手段35は、エンジン回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、最初の1回の噴射量を可変設定する。
【0058】
すなわち、最初の1回の噴射量の増量補正量は、たとえばエンジン回転数または温度が比較的高い場合には低減され、エンジン回転数または温度が比較的低い場合には増大される。
【0059】
一方、噴射量補正手段34内の強制カット手段36は、インジェクタ5の駆動時間が各気筒の吸入行程に干渉しないように駆動時間を制限する。
【0060】
すなわち、強制カット手段36は、たとえば図2のように、インジェクタ5の駆動時間が排気行程に干渉する気筒が存在する場合に、当該気筒に対するインジェクタ5の駆動時間Tdを、他気筒の点火タイミング(基準位置B5°)付近で強制的に中断する。これにより、排気行程に続く吸入行程への駆動時間の干渉を確実に防止する。
【0061】
また、強制カット手段36は、エンジン回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、インジェクタ5の駆動時間Tdの中断タイミングを可変設定する。
【0062】
駆動時間Tdの中断タイミングは、たとえばエンジン回転数または温度が比較的低い場合には、点火制御気筒の基準位置B5°よりも遅角側に設定され、エンジン回転数または温度が比較的高い場合には、点火制御気筒の基準位置B5°とほぼ一致するように設定される。
【0063】
さらに、強制カット手段36は、気筒識別信号Aが生成されてから少なくともN回目〜2N回目の点火サイクル後に有効化される。
たとえば、3気筒の場合には、同時噴射制御開始から3〜6回目までの点火サイクル期間(t1〜t3またはt1〜t6)は、インジェクタ5の駆動時間が強制カットされることはない。
【0064】
なぜなら、始動時の初期においては、エンジン回転数が極めて低いことから、排気行程から吸入行程に移行するまでの時間が十分に長く、吸入行程に干渉する可能性が極めて低いので、排気行程中での駆動時間を強制カットする必要がないからである。
【0065】
以下、図2とともに図3〜図5のタイミングチャートを参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1の具体的な動作について説明する。
【0066】
ここでは、前述と同様に、3気筒エンジンの場合を例にとって説明するが、たとえば4気筒以上の任意の気筒数のエンジンであっても適用可能なことは言うまでもない。
【0067】
図3は吸入行程中の気筒への燃料噴射を禁止するための処理ルーチンを示しており、増量補正手段35を考慮しない場合の処理に相当している。図3の処理ルーチンは、ECU3A内の噴射制御手段33Aにおいて、基準位置B75°毎に割込処理される。
【0068】
図4は排気行程中の気筒に対する噴射時間を強制カットするための制御ルーチンを示しており、噴射制御手段33Aおよび強制カット手段36において、基準位置B5°毎に割込処理される。
【0069】
図5は排気行程を含む気筒に対する最初の1回の噴射量を増量補正するための制御ルーチンを示しており、噴射制御手段33Aおよび増量補正手段35において、基準位置B75°毎に割込処理される。
【0070】
まず、図3において、噴射制御手段33Aは、気筒識別信号Aの有無に基づいて気筒識別が完了したか否かを判定し(ステップS1)、気筒識別が完了していない(すなわち、NO)と判定されれば、そのままリターンする。
【0071】
一方、ステップS1において、気筒識別が完了した(すなわち、YES)と判定されれば、同時噴射用の1回の基本燃料量Fbを演算し(ステップS2)、#1気筒が吸入行程か否かを判定する(ステップS3)。
【0072】
ステップS3において、#1気筒が吸入行程でない(すなわち、NO)と判定されれば、#1気筒に基本燃料量Fbを噴射して(ステップS4)、ステップS5に進む。
【0073】
一方、#1気筒が吸入行程である(すなわち、YES)と判定されれば、#1気筒に対する燃料噴射ステップS4を実行せずに、ステップS5に進む。
【0074】
ステップS5、S6は#2気筒に対する処理、ステップS7、S8は#3気筒に対する処理であり、それぞれ、上記#1気筒に対するステップS3、S4に対応している。
【0075】
噴射制御手段33Aは、#2気筒が吸入行程か否かを判定し(ステップS5)、#2気筒が吸入行程でない(すなわち、NO)と判定されれば、#2気筒に基本燃料量Fbを噴射し(ステップS6)、#2気筒が吸入行程である(すなわち、YES)と判定されれば、燃料噴射ステップS6を実行せずに、ステップS7に進む。
【0076】
以下、同様に、#3気筒に対するステップS7、S8において、噴射制御手段33Aは、#3気筒が吸入行程か否かを判定し、#3気筒が吸入行程でない(すなわち、NO)と判定されれば、#3気筒に基本燃料量Fbを噴射し(ステップS8)、#3気筒が吸入行程である(すなわち、YES)と判定されれば、ステップS8を実行せずに、図3の処理ルーチンを終了してリターンする。
【0077】
このように、気筒識別完了後の同時噴射制御において、吸入行程中の気筒に対する燃料噴射を禁止することにより、点火プラグへの燃料付着による点火不良の発生を防止して始動性を向上させることができる。
【0078】
次に、強制カット手段36からの強制カット信号Dに応じた噴射制御手段33Aの動作について説明する。
図4において、強制カット手段36は、まず、気筒識別信号Aの有無に基づいて気筒識別が完了したか否かを判定し(ステップS11)、気筒識別が完了していない(すなわち、NO)と判定されれば、そのままリターンする。
【0079】
一方、ステップS11において、気筒識別が完了した(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、#1気筒が排気行程か否かを判定する(ステップS12)。
【0080】
ステップS12において、#1気筒が排気行程である(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、#1気筒が現在噴射中か否かを判定する(ステップS13)。
【0081】
ステップS13において、#1気筒が現在噴射中(すなわち、YES)と判定されれば、#1気筒の燃料噴射を強制カットするための中断時間を設定し(ステップS14)、#1気筒の燃料噴射を強制カットして(ステップS15)、ステップS16に進む。
【0082】
一方、ステップS12において、#1気筒が排気行程でない(すなわち、NO)と判定されるか、または、ステップS13において、#1気筒が現在噴射中でない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS14およびS15を実行せずにステップS16に進む。
【0083】
ステップS16〜S19は#2気筒に対する処理、ステップS20〜S23は#3気筒に対する処理であり、それぞれ、上記#1気筒に対するステップS12〜S15と同様なので、ここでは、ステップS16〜S23に関する説明を省略する。
【0084】
このように、排気行程中の気筒に対する噴射信号Jのパルス幅を強制カットすることにより、噴射信号Jが吸入行程まで延長されて干渉することがないので、吸入行程中の燃料噴射を確実に防止することができる。
【0085】
したがって、点火プラグへの燃料付着による点火不良の発生を防止して始動性を向上させることができる。
図2の場合、各基準位置B5°に同期した時刻t5、t6、t7において、排気行程中の駆動時間Td(噴射信号J)が強制カットされている。
【0086】
なお、強制カット手段36は、エンジン回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、インジェクタ5の駆動時間の中断タイミングを可変設定することができ、これにより、吸入行程に干渉しない範囲で有効に燃料を噴射することができる。
【0087】
すなわち、エンジン回転数(または、冷却水温)が比較的低い場合には、排気行程から吸入行程に移行するまでの余裕があるうえ、噴射量をできるだけ確保することが望ましいので、噴射時間の中断タイミングは、基準位置B5°よりも可能な範囲で遅角側に設定される。
【0088】
したがって、運転状態に応じて所要量の噴射量を可能な範囲で確保しつつ噴射時間を強制カットして、吸入行程中の気筒への燃料噴射を確実に防止することができ、さらに始動性を向上させることができる。
【0089】
また、吸入行程中に排気バルブの開放タイミングがオーバーラップした場合の生ガス排出による排気ガスの悪化を防止することができる。
【0090】
また、強制カット手段36は、気筒識別信号Aが生成されてから少なくともN回目〜2N回目(気筒数Nが「3」の場合には、3〜6回目)の点火サイクル後に有効化されるので、回転数の低い始動直後において無駄に噴射量カットを実行することを防止することができる。
【0091】
次に、増量補正手段35からの増量補正信号Cに応じた噴射制御手段33Aの動作について説明する。
図5において、ステップS1〜S8については、前述(図3参照)と同様の処理なので詳述を省略する。
【0092】
また、#1気筒に対する処理ステップS3、S4、S34、S35と、#2気筒に対する処理ステップS5、S6、S36、S37と、#3気筒に対する処理ステップS7、S8、S38、S39とは、それぞれ対応しており同様の処理なので、ここでは、代表的に#1気筒に対する処理のみについて説明する。
【0093】
まず、噴射制御手段33Aにおいて基本燃料量Fbの演算(ステップS2)が実行された後、増量補正手段35は、始動スイッチオン後の初めて処理か否かを判定する(ステップS31)。
【0094】
増量補正手段35は、ステップS31において、始動スイッチオン後の初めての処理でない(すなわち、NO)と判定されれば、補正燃料量Fcとして基本燃料量Fbを設定する(ステップS32)。
【0095】
一方、ステップS31において、始動スイッチオン後の初めての処理である(すなわち、YES)と判定されれば、増量補正手段35は、以下の(3)式のように、補正燃料量Fcとして基本燃料量Fbに補正係数α(>1)を乗算した値を設定する(ステップS33)。
【0096】
Fc=Fb×α ・・・(3)
【0097】
なお、前述のように、3気筒の場合、補正係数αは「2」程度に設定されるので、補正燃料量Fcは基本燃料量Fbの約2倍となる。
【0098】
次に、ステップS3において、#1気筒が吸入行程でない(すなわち、NO)と判定された場合に、#1気筒が排気行程か否かを判定し(ステップS34)、#1気筒が排気行程でない(すなわち、NO)と判定されれば、#1気筒に基本燃料量Fbを噴射する(ステップS4)。
【0099】
一方、ステップS34において、#1気筒が排気行程である(すなわち、YES)と判定されれば、#1気筒に補正燃料量Fcを噴射し(ステップS35)、#2気筒に対する処理ステップS5に進む。
【0100】
これにより、#1気筒が始動スイッチオン後の初めての処理で排気行程にある場合に、噴射信号Jのパルス幅が増量補正されて、補正燃料量Fcが噴射されることになる。
【0101】
#1気筒が始動スイッチオン後の2回目の処理においては、ステップS32により、補正燃料量Fcとして基本燃料量Fbが設定されるので、噴射量が増量補正されることはない。
【0102】
以下、#2気筒、#3気筒に対しても、ステップS5、S7に続く同様の処理が繰り返され、1回目の噴射制御が排気行程にある気筒のみに対する噴射量が増量補正される。
【0103】
このように、排気行程中の気筒に対して最初の1回の噴射量を増量補正することにより、上述した通り、初爆開始タイミングを時刻t4(図8参照)から時刻t3(図2参照)に早めることができ、始動性を向上させることができる。
【0104】
また、増量補正手段は、回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、最初の1回の噴射量(増量補正量)を可変設定する。たとえば、エンジン回転数または冷却水温が比較的低い場合には、燃料の所要量Fsが増大するので、増量補正量を基本燃料量Fbの(N−1)倍よりも増大させる。
【0105】
これにより、運転状態に応じて最適な増量補正を行うことにより、確実に初爆を開始することができ、始動性をさらに向上させることができる。
【0106】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、噴射制御手段33Aに関連した噴射量補正手段34を設けたが、噴射量補正手段34を用いることなく、噴射制御手段33Aのみで始動性の向上を実現することもできる。
【0107】
すなわち、噴射制御手段33Aは、吸入行程以外の気筒のみに対して同時噴射を行い、点火プラグへの燃料付着を防止することができるので、インジェクタ5の設計自由度を損なうことなく始動性を向上させることができる。
【0108】
実施の形態3.
また、上記実施の形態1では、噴射量補正手段34として、増量補正手段35および強制カット手段36の両方を設けたが、増量補正手段35および強制カット手段36のうちのいずれか一方のみを設けてもよく、いずれの場合も、上述したようにインジェクタ5の設計自由度を損なうことなく始動性を向上させることができる。
【0109】
実施の形態4.
さらに、上記実施の形態1では、増量補正手段35を、吸入行程以外の気筒に同時噴射を行う噴射制御手段33Aに設けたが、図6のように、従来の噴射制御手段33に設けてもよい。
【0110】
図6において、ECU3B内の噴射量補正手段34Bは、増量補正手段35のみを含み、噴射制御手段33に設けられている。
このように、全気筒に同時噴射を行う噴射制御手段33に増量補正手段35を設けることにより、前述と同様に初爆開始タイミングが早くなるので、始動性を向上させることができる。
【0111】
この場合も、運転状態(エンジン回転数または温度)に応じて増量補正量を可変設定すれば、さらに始動性を向上させることができる。
【0112】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、内燃機関の回転位置に対応したクランク角信号を生成するクランク角センサと、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の複数の気筒に所要量の燃料を噴射するインジェクタと、クランク角信号に基づいて各気筒を識別して気筒識別信号を生成する気筒識別手段と、クランク角信号、運転状態および気筒識別信号に応じて、各気筒毎のインジェクタを駆動する噴射制御手段と、気筒識別信号に応答してインジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段とを備え、噴射制御手段は、気筒識別信号の生成後において、吸入行程中でない気筒のみに対して同時に燃料を噴射するとともに、所要量をFs、気筒の数をNとした場合、各気筒に対する1回毎の基本噴射量Fbが、Fb=Fs/(N−1)を満たすように、インジェクタの駆動時間を設定し、噴射量補正手段は、噴射量を一時的に増量するための増量補正手段を含み、増量補正手段は、気筒識別信号が生成されてから最初の噴射タイミング中に排気行程を含む気筒のみに対して、最初の1回の噴射量のみを基本噴射量の約(N−1)倍に設定したので、同時噴射時の所要量を確保するとともに、同時噴射制御時に吸入行程中の気筒への燃料噴射を禁止して点火プラグへの燃料付着を防止することができ、インジェクタ周辺構造の設計自由度に制約を受けることなく始動性を向上させ、また、早期に初爆開始させて始動性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0113】
また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、気筒識別信号に応答してインジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段を備え、噴射量補正手段は、インジェクタの駆動時間が各気筒の吸入行程に干渉しないように駆動時間を制限するための強制カット手段を含むので、吸入行程中の気筒への燃料噴射を確実に防止することができ、さらに始動性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0114】
また、この発明の請求項3によれば、請求項2において、強制カット手段は、インジェクタの駆動時間が排気行程に干渉する気筒が存在する場合に、当該気筒に対するインジェクタの駆動時間を、他気筒の点火タイミング付近で強制的に中断するようにしたので、吸入行程中の気筒への燃料噴射を確実に防止することができ、さらに始動性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0115】
また、この発明の請求項4によれば、請求項2において、各種センサは、内燃機関の回転数および温度の少なくとも一方に関する情報を出力し、強制カット手段は、回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、インジェクタの駆動時間の中断タイミングを可変設定するようにしたので、運転状態によらず吸入行程中の気筒への燃料噴射を確実に防止することができ、さらに始動性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0116】
また、この発明の請求項5によれば、請求項2において、強制カット手段は、気筒識別信号が生成されてから少なくともN回目〜2N回目の点火サイクル後に有効化されるので、回転数の低い始動直後において無駄に噴射量カットを実行することを防止した内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0117】
また、この発明の請求項6によれば、内燃機関の回転位置に対応したクランク角信号を生成するクランク角センサと、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の複数の気筒に所要量の燃料を噴射するインジェクタと、クランク角信号に基づいて各気筒を識別して気筒識別信号を生成する気筒識別手段と、クランク角信号、運転状態および気筒識別信号に応じて各気筒毎のインジェクタを駆動する噴射制御手段と、気筒識別信号に応答してインジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段を備え、噴射制御手段は、気筒識別信号の生成後に、各気筒に対して同時に燃料を噴射するとともに、所要量をFs、気筒の数をNとした場合、各気筒に対する1回毎の基本噴射量Fbが、Fb=Fs/Nを満たすように、インジェクタの駆動時間を設定し、噴射量補正手段は、噴射量を一時的に増量するための増量補正手段を含み、増量補正手段は、気筒識別信号が生成されてから最初の噴射タイミング中に排気行程を含む気筒のみに対して、最初の1回の噴射量のみを基本噴射量の約(N−1)倍に設定したので、同時噴射時の所要量を確保することができ、早期に初爆開始させて始動性を向上させた内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【0118】
また、この発明の請求項7によれば、請求項1または請求項6において、各種センサは、内燃機関の回転数および温度の少なくとも一方に関する情報を出力し、増量補正手段は、回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、最初の1回の噴射量を可変設定するようにしたので、運転状態に応じて最適な増量補正量を確保した内燃機関の燃料噴射制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を概略的に示す機能ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による同様噴射制御動作を示すタイミングチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による同時噴射制御動作を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1による噴射信号の強制カット動作を示すフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態1による増量補正動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態4を概略的に示す機能ブロック図である。
【図7】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置を概略的に示す機能ブロック図である。
【図8】 従来の内燃機関の燃料噴射制御装置による同様噴射制御動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 クランク角センサ、2 各種センサ、3A、3B ECU、4 点火装置、5 インジェクタ、31 気筒識別手段、33、33A 噴射制御手段、34、34B 噴射量補正手段、35 増量補正手段、36 強制カット手段、A 気筒識別信号、B75° 基準位置、B5° 基準位置(点火タイミング付近)、C 増量補正信号、D 強制カット信号、Fb 基本噴射量、Fs 所要量、J、J1〜J3 噴射信号、P 点火信号、SGT クランク角信号、Tb 基本パルス幅、Tc 補正パルス幅、Td 強制カットパルス幅。

Claims (7)

  1. 内燃機関の回転位置に対応したクランク角信号を生成するクランク角センサと、
    前記内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の複数の気筒に所要量の燃料を噴射するインジェクタと、
    前記クランク角信号に基づいて前記各気筒を識別して気筒識別信号を生成する気筒識別手段と、
    前記クランク角信号、前記運転状態および前記気筒識別信号に応じて、前記各気筒毎のインジェクタを駆動する噴射制御手段と、
    前記気筒識別信号に応答して前記インジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段とを備え、
    前記噴射制御手段は、前記気筒識別信号の生成後において、吸入行程中でない気筒のみに対して同時に燃料を噴射するとともに、前記所要量をFs、前記気筒の数をNとした場合、前記各気筒に対する1回毎の基本噴射量Fbが、
    Fb=Fs/(N−1)
    を満たすように、前記インジェクタの駆動時間を設定し、
    前記噴射量補正手段は、噴射量を一時的に増量するための増量補正手段を含み、
    前記増量補正手段は、前記気筒識別信号が生成されてから最初の噴射タイミング中に排気行程を含む気筒のみに対して、最初の1回の噴射量のみを前記基本噴射量の約(N−1)倍に設定することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記気筒識別信号に応答して前記インジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段を備え、
    前記噴射量補正手段は、前記インジェクタの駆動時間が前記各気筒の吸入行程に干渉しないように前記駆動時間を制限するための強制カット手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記強制カット手段は、前記インジェクタの駆動時間が排気行程に干渉する気筒が存在する場合に、当該気筒に対するインジェクタの駆動時間を、他気筒の点火タイミング付近で強制的に中断することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 前記各種センサは、前記内燃機関の回転数および温度の少なくとも一方に関する情報を出力し、
    前記強制カット手段は、前記回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、前記インジェクタの駆動時間の中断タイミングを可変設定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記強制カット手段は、前記気筒識別信号が生成されてから少なくともN回目〜2N回目の点火サイクル後に有効化されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 内燃機関の回転位置に対応したクランク角信号を生成するクランク角センサと、
    前記内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の複数の気筒に所要量の燃料を噴射するインジェクタと、
    前記クランク角信号に基づいて各気筒を識別して気筒識別信号を生成する気筒識別手段と、
    前記クランク角信号、前記運転状態および前記気筒識別信号に応じて前記各気筒毎のインジェクタを駆動する噴射制御手段と、
    前記気筒識別信号に応答して前記インジェクタの駆動時間を補正する噴射量補正手段を備え、
    前記噴射制御手段は、前記気筒識別信号の生成後に、前記各気筒に対して同時に燃料を噴射するとともに、前記所要量をFs、前記気筒の数をNとした場合、前記各気筒に対する1回毎の基本噴射量Fbが、
    Fb=Fs/N
    を満たすように、前記インジェクタの駆動時間を設定し、
    前記噴射量補正手段は、噴射量を一時的に増量するための増量補正手段を含み、
    前記増量補正手段は、前記気筒識別信号が生成されてから最初の噴射タイミング中に排気行程を含む気筒のみに対して、最初の1回の噴射量のみを前記基本噴射量の約(N−1)倍に設定することを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 前記各種センサは、前記内燃機関の回転数および温度の少なくとも一方に関する情報を出力し、
    前記増量補正手段は、前記回転数および温度の少なくとも一方の情報に応じて、前記最初の1回の噴射量を可変設定することを特徴とする請求項1または請求項6に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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