JP3811383B2 - 水性接着剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、水系接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の大気汚染、作業環境改善、資源等の有効活用の観点から、有機溶剤型の接着剤等の代わりに水系の接着剤等が使用されてきている。
しかし、有機溶剤型接着剤は、初期接着性が良好なのに対し、水系接着剤は初期接着性が十分でない場合がある。この場合、基材へ表装シートを貼付する場合に上記水系接着剤を用いると、表装シートの浮き上がり等の外観不良をもたらすことがある。
また、接着剤を塗布して乾燥させた後、加熱等で接着力を回復させて相手材と接着させるドライ接着性については、溶媒型及び水系接着剤のいずれも、接着不良を起こす場合があった。
【0003】
これに対し、初期接着性及びドライ接着性に優れた水系接着剤として、特開平10−140126号公報に開示された接着剤が提案されている。
この水系接着剤は、所定のウレタン樹脂エマルジョン及び所定のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンを含有する組成物である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の水系接着剤を用いた場合であっても、ドライ接着において、初期接着性を十分に発揮できない場合や、加熱時に、接着剤が流れ出し、すなわち、ドローダウンが生じ、耐熱クリープが低下する場合があった。
【0005】
そこで、この発明は、ドライ接着における初期接着性及び耐熱クリープが良好な水系接着剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、エチレン含有量が10〜40重量%、かつテトラヒドロフラン不溶分が10%を超えて70%未満であるエチレン−酢酸ビニル共重合体、及びポリエステルポリオール骨格を有し、軟化温度が40℃以下のポリウレタン樹脂を含有する樹脂組成物であり、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリウレタン樹脂との混合比が、エチレン−酢酸ビニル共重合体/ポリウレタン樹脂=98/2〜50/50(固形物あたりの重量比)であり、上記樹脂組成物中の固形分含有量は、50〜80重量%であり、上記樹脂組成物中の全樹脂成分に対し、多価イソシアネート化合物を1〜30重量%含有させることにより、上記の課題を解決したのである。
【0007】
エチレン−酢酸ビニル共重合体のテトラヒドロフラン不溶分を所定範囲とするので、ドライ接着における加熱時にドローダウンが発生するのを防止でき、耐熱クリープを向上させることができる。
また、ポリウレタン樹脂の軟化温度を40℃以下とするので、ドライ乾燥における加熱時にこの成分が十分に軟化し、良好な初期接着性を発揮させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を説明する。
この発明にかかる水性接着剤組成物は、所定のエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」と略する。)及びポリウレタン樹脂(以下、「PU」と略する。)を含有する樹脂組成物である。
【0009】
上記EVAは、エチレンと酢酸ビニルとからなる共重合体であり、必要に応じて、部分的に又は全体的に加水分解されたものであってもよい。
上記EVA中のエチレン含有量は、10〜40重量%がよく、15〜30重量%が好ましい。10重量%より少ないと、接着性が低下する傾向となる。一方、40重量%より多いと、耐熱クリープ性が不足する傾向となる。
【0010】
また、上記EVAの重量平均分子量は、20万〜100万がよく、50万〜85万が好ましい。20万より少ないと、耐熱性が不足する傾向となる。一方、100万より多いと、密着性が低下し、ドライ接着性が悪化する場合がある。
【0011】
さらに、上記EVAのテトラヒドロフラン(以下、「THF」と略する。)不溶分は、10%を超えて70%未満がよく、30%を超えて50%未満が好ましい。10%以下だと、EVAのゲル分が不足するため、ドライ接着の加熱時の「踏ん張り」がなくなり、ズルズルとドローダウンし、耐熱クリープが劣る場合がある。一方、70%以上だと、EVAのゲル分が過剰となり、ドライ接着時のEVA本来の粘着性が低下し、接着性そのものが不十分になる場合がある。
【0012】
なお、THF不溶分は、以下の定義に従って算出される数値である。
THF不溶分(重量%)=〔(THF浸漬後の未溶解樹脂乾燥重量)/(THF浸漬前の樹脂重量)〕×100
【0013】
このTHF不溶分は、ポリマーの構造が架橋や枝分かれ構造をとったり、分子量が大きくなると、その数値が大きくなり、一般的にこの数値が高いポリマーほど分子間の相互作用が密であり、特に耐熱クリープ性等の性能が向上する。
【0014】
上記EVAには、必要に応じて、他のモノマーを共重合させてもよい。このようなモノマーとしては、アクリル酸2─エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル;塩化ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル等があげられる。また、アクリル酸、メタクリル酸のようにカルボキシル基を含有するモノマーの他、スルホン酸基、水酸基、エポキシ基、メチロール基、アミノ基、アミド基等の官能基を含有する各種モノマーもあげることができる。
【0015】
上記PUは、ポリマー骨格中にポリエステル骨格及びポリエーテル骨格、すなわちポリエステルポリオール骨格を有するウレタン樹脂からなる。このようなPUは、例えば、分子内にイソシアネート基を2個以上有する化合物(a)、分子内に水酸基を2個以上有し、骨格としてポリエステル骨格を有する化合物(b1)、及び分子内に水酸基を2個以上有し、骨格としてポリエーテル骨格を有する化合物(b2)を反応させて得られる。このPUは、水中に分散させてエマルジョンとして使用される。
【0016】
上記分子内にイソシアネート基を2個以上有する化合物(a)としては、通常のウレタン樹脂の製造に使用される有機ポリイソシアネート化合物であって、例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキシル−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキシル−2,6−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネート)メチルシクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,5’−ナフテンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ジフェニルメチルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;、リジンエステルトリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−イソシアネート−4,4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチロールプロパンとトルイレンジイソシアネートとのアダクト体、トリメチロールプロパンと1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートとのアダクト体等のトリイソシアネート類などがあげられ、これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0017】
上記分子内に水酸基を2個以上有し、骨格としてポリエステル骨格を有する化合物(b1)としては、通常のウレタン樹脂の製造に使用される、分子内に水酸基を2個以上有するポリエステルポリオールがあげられ、具体例としては、アジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸等のジカルボン酸類と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−プロパンジオール、トリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等のポリオール化合物とから得られるポリエステルポリオール類;ポリカプロラクトンポリオール、ポリβ−メチル−δ−バレロラクトン等のポリラクトン系ポリエステルポリオールなどがあげられる。
【0018】
また、上記分子内に水酸基を2個以上有し、骨格としてポリエーテル骨格を有する化合物(b2)としては、通常のウレタン樹脂の製造に使用される、分子内に水酸基を2個以上有するポリエーテルポリオール化合物があげられ、具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポリオール類などがあげられる。
【0019】
上記PUは、ポリエステル骨格を有する化合物(b1)とポリエーテル骨格を有する化合物(b2)とを、重量比20:80〜60:40の割合で反応させることにより得られたものが好ましい。
【0020】
上記化合物(b1)の重量比が、20重量%未満では、化粧シート、特に塩化ビニル等のプラスチックシートに対する接着性が十分でなく、60重量%を超えると、凝集力が高くなり過ぎ、ドライ接着法によって接着剤を乾燥した後に貼り合わせたとき、食いつき性が不足し十分な初期接着力が得られにくい。
【0021】
上記PUには、上記化合物(b1)及び(b2)以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、他のポリオール化合物、例えば、ポリブタジエンポリオール又はその水添物、ポリカーボネートポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリアクリル酸エステルポリオールが使用されてもよい。
また、上記PUには、必要に応じて、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネート化合物を含有させるのが好ましい。
【0022】
上記多価イソシアネート化合物としては、上記の分子内にイソシアネート基を2個以上有する化合物(a)として例示したものを、特に制限されることなく、使用することができる。
【0023】
上記PUは、軟化温度が40℃以下のものが用いられる。中でも、結晶性成分を含まないものが好ましい。40℃を超えると、ドライ接着の加熱時にこのPUセグメントが軟化しにくくなって粘着性に寄与しなくなり、初期接着性が十分に発揮し得なくなる場合がある。軟化温度の下限は、通常0℃である。0℃以下でもよいが、そのようなPUは製造しにくいので、0℃以上で十分である。
【0024】
上記水性接着性組成物は、下記の方法で製造することができる。
まず、上記のEVAは、水に酢酸ビニル、乳化剤及び重合触媒を添加し、次いでこの系にエチレンガスを所定量加えて加温し、乳化重合を行うことによりエマルジョン状態として得ることができる。このときの温度、圧力等の条件、重合触媒等は通常使用される条件や重合触媒を使用することができる。
さらに、上記乳化剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系の界面活性剤があげられ、これらは単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。また、上記界面活性剤に、反応性の二重結合を有する反応性界面活性剤や、ポリビニルアルコール、デンプン等の水溶性高分子を併用することもできる。
【0025】
上記のPUは、上記の各モノマーを、アセトン、メチルエチルケトン等の親水性の揮発性溶剤の存在下で反応させてポリウレタン樹脂を合成し、次いで、アセトン法、プレポリマーミキシング法、ケチミン法、ホットメルトディスパージョン法等の公知の方法でウレタンエマルジョンに転化する。
次いで、得られたEVAエマルジョンとPUエマルジョンの両エマルジョンを所定割合で混合し、この発明にかかる水性接着性組成物が製造される。
【0026】
このときのEVAとPUの混合比は、固形物当たりの重量比で、EVA/PU=98/2〜50/50(重量比)がよく、95/5〜60/40が好ましい。98/2より大きいと、ドライ接着性が低下する傾向となる。一方、50/50より小さいと、初期接着性が劣ることがある。
【0027】
また、上記水性接着性組成物中の固形分含有量は、50〜80重量%であり、55〜70重量%が好ましい。50重量%より少ないと、塗布後の乾燥に長時間を要する場合がある。一方、80重量%より大きいと、塗布工程中に乾燥が進んでしまい、均一な塗膜が得られにくくなる場合がある。
【0028】
上記水性接着性組成物中のノニオン系界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリウレタン樹脂との合計量(固形分)100重量部あたり、0.01〜2重量部が好ましく、0.05〜1重量部がより好ましい。2重量部より多いと接着性、耐水性、耐熱クリープ性が悪化する場合がある。一方、0.01重量部より少ないと、エマルジョンの安定性が低下する場合がある。
【0029】
上記EVAエマルジョン及びPUエマルジョンの混合後の貯蔵安定性を向上させるために、両者の混和性を改良する添加剤を使用することができる。このような添加剤としては、アニオン系、ノニオン系、アニオンノニオン併用系等の各種界面活性剤があげられ、ノニオン系界面活性剤が特に好ましい。
上記の水性接着組成物には、必要に応じて、増粘剤、硬化剤等を加えることができる。
【0030】
この発明にかかる水性接着性組成物は、ドライ乾燥性、すなわち、接着剤を塗布して乾燥させた後、加熱等で接着力を回復させて相手材と接着させる能力に優れ、ドライ乾燥において、初期接着性や耐熱クリープに優れ、ドローダウン等が生じない。
【0031】
この発明にかかる水性接着性組成物は、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂製シートからなる表装シートや化粧シートを建材等に接着させる水系接着剤等として使用することができる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。まず、実施例及び比較例で行った試験及び評価方法について説明する。
【0033】
<THF不溶分>
EVAエマルジョン中の固形分40mgをTHF20mlに24時間浸漬し、これを引き上げた。そして、下記の式にしたがって算出した。
THF不溶分(重量%)=〔(THF浸漬後の未溶解樹脂乾燥重量)/(THF浸漬前の樹脂重量)〕×100
<軟化温度>
エマルジョン中のPU成分の軟化温度を高化式フローテスターを用いて測定した。
【0034】
<初期接着性>
ラミネート直後のオレフィンシートラッピング化粧板サンプルの外観、特に角部を挟んだ両端部及び溝部の接着状態を目視観察した。
○:シートの浮きが見られなかった
△:一部、シートの浮きが見られた
×:サンプルの半分以上にシートの浮きが見られた
【0035】
<常態剥離試験>
得られたオレフィンシートラッピング化粧板サンプルの平面部を幅25mm、長さ10mmの長方形に切断し、23℃、50%RHの室温中で4日間養生した。心材と化粧シートの一端部をチャックで固定して、23℃、50%RHの室温中で引っ張り試験機で引張速度200mm/minにて180°角の剥離試験を行った。
【0036】
<耐熱クリープ試験>
得られたオレフィンシートラッピング化粧板サンプルの平面部を幅25mm、長さ150mmの長方形に切断し、最大剥離長が80mmとなるように、予め化粧シートの一端部を35mm剥離し、逆の端部から35mmにカッターで化粧シートを切断し、23℃、50%RHの室温中で4日間養生した。60℃の雰囲気中で心材を水平に固定して30分間放置した後、化粧シート端部に500gの分銅をつりさげた。1時間後の90°角剥離長を測定した。
なお、表1において、×は、試験中に化粧シートが剥離して落下し、測定不能となったものを示す。
【0037】
(実施例1)
EVAエマルジョンとして、住友化学工業(株)社製S−460(エチレン含有量20重量%、重量平均分子量約80万、THF不溶分45重量%、固形分含量60重量%)90g、及びPUエマルジョンとして、大日本インキ工業(株)製HW−D05(軟化温度40℃以下、多価イソシアネートとして1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート含有、固形分含量52.5重量%)10g、ノニオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(花王(株)製;エマルゲン92D)0.2g、及び硬化剤として、多価イソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製;コロネートHX)2.5gを撹拌機付き反応容器に入れ、撹拌混合して接着剤組成物を製造した。
【0038】
次に、化粧シートを10m/分の速度で供給し、その裏面に上記の接着剤組成物をナイフコータにて80μmの厚さに塗布した。続いて、約60℃の熱風乾燥機を通過させてこの塗布層を乾燥させた。
一方、長さ185mm、幅80mm、厚さ13mm、両縁部の角部のRが5mmで、表面に深さ4mm、幅7mmの2本の溝が両縁部から各15mm内側に各25mm間隔で長さ方向に設けられた断面異形の中密度繊維板(MDF)製の基板を用意した。
この基板の表面から裏面の両縁部にかけて、シートが変形しない程度の熱風で加温し、プロフィールラミネーター(丸仲商事(株)製PL−300)を用いて、上記塗布層を形成した化粧シートで包み込むように被覆しながら、圧着ローラで圧着し、オレフィンシートラッピング化粧板を得た。そして、これを上記の各試験に供した。その結果を表1に示す。
【0039】
(実施例2、比較例1〜6)
表1に記載の各エマルジョン、添加物及びそれらの配合比に従った以外は、実施例1と同様にして、接着剤組成物を製造し、オレフィンシートラッピング化粧板を得た。そして、これを上記の各試験に供した。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1においての略号は、上記で説明したもの以外、下記に示すものを意味する。
・S−467(住友化学工業(株)製、エチレン含有量20重量%、重量平均分子量80万、THF不溶分19重量%、固形分含量64重量%)
・S−7400(住友化学工業(株)製、エチレン含有量20重量%、重量平均分子量63万、THF不溶分0重量%、固形分含量74重量%)
・S−455HQ(住友化学工業(株)製、エチレン含有量18重量%、重量平均分子量80万、THF不溶分87重量%、固形分含量55重量%)
・HW−112(大日本インキ工業(株)製、軟化温度50℃、固形分含量35重量%)
【0042】
【発明の効果】
この発明にかかるエチレン−酢酸ビニル共重合体のテトラヒドロフラン不溶分を所定範囲とするので、ドライ接着における加熱時にドローダウンが発生するのを防止でき、耐熱クリープを向上させることができる。
【0043】
また、ポリウレタン樹脂の軟化温度を40℃以下とするので、ドライ乾燥における加熱時にこの成分が十分に軟化し、良好な初期接着性を発揮させることができる。
Claims (3)
- エチレン含有量が10〜40重量%、かつテトラヒドロフラン不溶分が30%を超えて50%未満であるエチレン−酢酸ビニル共重合体、及びポリエステルポリオール骨格を有し、軟化温度が40℃以下のポリウレタン樹脂を含有する樹脂組成物であり、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリウレタン樹脂との混合比が、エチレン−酢酸ビニル共重合体/ポリウレタン樹脂=98/2〜50/50(固形物あたりの重量比)であり、上記樹脂組成物中の固形分含有量は、50〜80重量%であり、上記樹脂組成物中の全樹脂成分に対し、多価イソシアネート化合物を1〜30重量%含有した水性接着剤組成物。
- ノニオン系界面活性剤を上記エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリウレタン樹脂との合計量100重量部あたり、0.01〜2重量部含有する請求項1に記載の水性接着剤組成物。
- 請求項1又は2に記載の水性接着剤組成物を塗布して乾燥させた後、加熱により接着力を回復させて相手材に接着させる相手材への接着方法。
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