JP3811103B2 - 熱的処理装置および熱的処理方法 - Google Patents

熱的処理装置および熱的処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジスト膜等の塗布膜が形成された半導体ウエハ等の基板に加熱処理や冷却処理を施す熱的処理装置および熱的処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、いわゆるフォトリソグラフィー技術を用いて、半導体ウエハの表面に所定の回路パターンを形成している。このフォトリソグラフィー工程では、例えば、洗浄処理された半導体ウエハにフォトレジスト液を塗布してレジスト膜を形成し、所定のパターンでレジスト膜を露光し、これを現像処理するという一連の処理が行われている。
【0003】
近年では、KrF線やArF線を用いた回路パターンの微細化や高密度化が進められており、これに対応したレジストとして化学増幅型レジストが用いられるようになってきている。この化学増幅型レジストを用いた場合には、露光処理された半導体ウエハを所定時間、所定温度で加熱処理した後に所定温度に冷却し、その後に現像処理を行う。この半導体ウエハの露光処理後の加熱/冷却処理、所謂、ポストエクスポージャーベーク処理には、一般的に、所定温度に保持されたホットプレート上に露光処理された半導体ウエハを載置して所定時間保持し、その後に、半導体ウエハを所定の低い温度(例えば、室温近傍の温度)に保持されたクーリングプレートの上に載置して冷却するという方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、回路パターンの微細化と高密度化が進む中で、このようなポストエクスポージャーベーク処理を用いると、必然的にホットプレートからクーリングプレートへ半導体ウエハを搬送しなければならないために、半導体ウエハをホットプレートからクーリングプレートへ搬送する途中で半導体ウエハの面内で温度分布が生じ、これによって化学増幅型レジストの増幅反応の停止までの時間にばらつきが生じて、CD均一性が低下するという問題が生じている。また、ポストエクスポージャーベーク処理時に半導体ウエハ毎に冷却過程での温度勾配に差が生ずることによって、半導体ウエハ間で化学増幅型レジストの増幅反応の進行の程度に差が生ずる問題も生ずるようになってきている。
【0005】
また、化学増幅型レジストを用いて所定のばらつきの範囲内に収められた所定の線幅を得るために、フォトリソグラフィープロセスに許容される種々の処理条件の範囲、所謂、プロセスマージンの範囲設定は、従来は露光処理時の露光量とフォーカス値に許容範囲を設けることによって行われており、種々の熱的処理においてはその処理条件は一定とされていた。しかし、例えば、ポストエクスポージャーベーク処理におけるプロセスマージンを広く取ることができれば、ポストエクスポージャーベーク処理での処理不良の発生を抑制することができる。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、塗布膜が形成された基板の面内温度均一性が維持される熱的処理装置および熱的処理方法を提供することを目的とする。また本発明は、複数の基板間での熱処理差を小さくする熱的処理装置および熱的処理方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、塗布膜の形成された基板の処理不良を低減する熱的処理装置および熱的処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、表面に塗布膜が形成された基板の熱的処理を行う熱的処理装置であって、
基板を載置するステージと、
前記ステージを所定温度に加熱する加熱手段と、
前記ステージを貫通して配置され、その先端で基板を支持するピン部材と、
前記ピン部材を昇降し、基板が支持される前記ピン部材の先端位置を任意の高さ位置で保持するピン昇降機構と、
を具備し、
前記ステージに載置されて加熱処理された基板が基板全体で略均一に冷却されるように、前記基板を前記ステージの上方に持ち上げて保持する高さを調整することにより前記基板の冷却速度が制御されることを特徴とする熱的処理装置、が提供される。
【0008】
本発明の第2の観点によれば、表面に塗布膜が形成された基板の熱的処理を行う熱的処理装置であって、
加熱手段を備えた第1プレート、および、前記第1プレートの上側に前記第1プレートと接離可能に配置され、その上面に基板を載置する第2プレートを有するステージと、
前記ステージを貫通して昇降自在に配置され、基板を昇降させる昇降ピンと、
前記第1プレートを貫通して昇降自在に配置され、前記第2プレートを昇降させるプレート昇降機構と、
を具備し、
前記プレート昇降機構は、前記第2プレートを前記第1プレートの上方の任意の高さ位置で保持する高さ調節機構を有し、
前記ステージに載置されて加熱処理された基板が基板全体で略均一に冷却されるように、前記基板が載置された前記第2プレートを前記第1プレートの上方に持ち上げて保持する高さを調整することにより前記基板の冷却速度が制御されることを特徴とする熱的処理装置、が提供される。
【0009】
本発明の第3の観点によれば、表面に塗布膜が形成された基板に熱的処理を施す熱的処理方法であって、
塗布膜の形成された基板を所定温度に保持された加熱ステージに載置して所定時間保持する工程と、
加熱処理の終了した基板を前記加熱ステージの上方に持ち上げて保持する高さ位置を調整することによって前記基板を冷却する速度を制御しながら、前記基板を基板全体で略均一に冷却する工程と、
を有することを特徴とする熱的処理方法、が提供される。
【0010】
本発明の第4の観点によれば、表面に塗布膜が形成された基板に熱的処理を施す熱的処理方法であって、
加熱手段を備えた第1プレート、および、前記第1プレートの上側に前記第1プレートと接離可能に配置された第2プレートを有し、前記第1プレートからの熱伝達によって前記第1プレートと同等温度に保持された第2プレートの表面に塗布膜の形成された基板を載置して所定時間保持する工程と、
基板が載置された前記第2プレートを前記第1プレートの上方の所定の高さ位置に持ち上げて保持する高さ位置を調整することによって、前記基板の冷却速度を制御することにより前記基板を略均一に冷却する工程と、
を有することを特徴とする熱的処理方法、が提供される。
【0012】
このような熱的処理装置および熱的処理方法によれば、基板を所定の冷却速度で面内の温度均一性を確保しながら冷却することができる。また、複数の基板間での熱的処理の差が低減され、基板の品質が一定に保持される。さらに、基板の冷却速度を調整することによって、熱的処理のプロセスマージンを広く取ることができるため、処理不良の発生を低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、レジスト液が塗布され、露光処理された半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)のポストエクスポージャーベーク処理を行うホットプレートユニット(以下「PEBユニット」という)を備え、レジスト塗布から現像処理までを一貫して行うレジスト塗布・現像処理システムを例に挙げて説明することとする。
【0016】
図1は、レジスト塗布・現像処理システム1を示す概略平面図、図2はその正面図、図3はその背面図である。レジスト塗布・現像処理システム1は、搬送ステーションであるカセットステーション10と、複数の処理ユニットを有する処理ステーション11と、処理ステーション11に隣接して設けられる図示しない露光装置との間でウエハWを受け渡すためのインターフェイスステーション12と、を具備している。
【0017】
カセットステーション10は、被処理体としてのウエハWを複数枚、例えば25枚単位でウエハカセットCRに搭載された状態で、他のシステムから本レジスト塗布・現像処理システム1へ搬入し、または本レジスト塗布・現像処理システム1から他のシステムへ搬出する等、ウエハカセットCRと処理ステーション11との間でウエハWの搬送を行うためのものである。
【0018】
カセットステーション10においては、図1に示すように、カセット載置台20上に図中X方向に沿って複数(図では4個)の位置決め突起20aが形成されており、この突起20aの位置にウエハカセットCRがそれぞれのウエハ出入口を処理ステーション11側に向けて1列に載置可能となっている。ウエハカセットCRにおいてはウエハWが垂直方向(Z方向)に配列されている。また、カセットステーション10は、カセット載置台20と処理ステーション11との間に位置するウエハ搬送機構21を有している。
【0019】
ウエハ搬送機構21は、カセット配列方向(X方向)およびその中のウエハWの配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送用ピック21aを有しており、このウエハ搬送用ピック21aにより、いずれかのウエハカセットCRに対して選択的にアクセス可能となっている。また、ウエハ搬送用ピック21aは、図1中に示されるθ方向に回転可能に構成されており、後述する処理ステーション11側の第3の処理部Gに属するアライメントユニット(ALIM)およびエクステンションユニット(EXT)にもアクセスできるようになっている。
【0020】
一方、処理ステーション11は、ウエハWに対してレジスト液の塗布および現像を行う際の一連の工程を実施するための複数の処理ユニットを備え、これらが所定位置に多段に配置されており、各処理ユニットにおいてウエハWは1枚ずつ処理される。この処理ステーション11は、図1に示すように、中心部にウエハ搬送路22aを有しており、この中に主ウエハ搬送機構22が設けられ、ウエハ搬送路22aの周りに全ての処理ユニットが配置された構成となっている。これら複数の処理ユニットは、複数の処理部に分かれており、各処理部は複数の処理ユニットが垂直方向(Z方向)に沿って多段に配置されている。
【0021】
主ウエハ搬送機構22は、図3に示すように、筒状支持体79の内側にウエハ搬送装置76を上下方向(Z方向)に昇降自在に装備している。筒状支持体79は図示しないモータの回転駆動力によって回転可能となっており、それに伴ってウエハ搬送装置76も一体的に回転可能となっている。ウエハ搬送装置76は、搬送基台77の前後方向に移動自在な複数本の保持アーム78を備え、これらの保持アーム78によって各処理ユニット間でのウエハWの受け渡しを実現している。
【0022】
図1に示すように、レジスト塗布・現像処理システム1においては、5個の処理部G・G・G・G・Gがウエハ搬送路22aの周囲に実際に配置されている。これらのうち、第1および第2の処理部G・Gはレジスト塗布・現像処理システム1の正面側(図1における手前側)に並列に配置され、第3の処理部Gはカセットステーション10に隣接して配置され、第4の処理部Gはインターフェイスステーション12に隣接して配置されている。また、第5の処理部Gは背面部に配置されている。
【0023】
第1の処理部Gでは、コータカップ(CP)内でウエハWを図示しないスピンチャックに乗せて所定の処理を行う2台のスピナ型処理ユニットであるレジスト塗布処理ユニット(COT)およびレジストのパターンを現像する現像処理ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。第2の処理部Gも同様に、2台のスピナ型処理ユニットとしてレジスト塗布処理ユニット(COT)および現像処理ユニット(DEV)が下から順に2段に重ねられている。
【0024】
第3の処理部Gにおいては、図3に示すように、ウエハWを載置台SPに載せて所定の処理を行うオーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち、レジストの定着性を高めるためのいわゆる疎水化処理を行うアドヒージョンユニット(AD)、位置合わせを行うアライメントユニット(ALIM)、ウエハWの搬入出を行うエクステンションユニット(EXT)、冷却処理を行うクーリングプレートユニット(COL)、露光処理前や現像処理後にウエハWに対して加熱処理を行う4つのホットプレートユニット(HP)が下から順に8段に重ねられている。なお、アライメントユニット(ALIM)の代わりにクーリングプレートユニット(COL)を設け、クーリングプレートユニット(COL)にアライメント機能を持たせてもよい。
【0025】
第4の処理部Gにおいても、オーブン型の処理ユニットが多段に重ねられている。すなわち、クーリングプレートユニット(COL)、クーリングプレートを備えたウエハ搬入出部であるエクステンション・クーリングプレートユニット(EXTCOL)、エクステンションユニット(EXT)、クーリングプレートユニット(COL)、および2つのホットプレートユニット(HP)、露光処理されたウエハWのポストエクスポージャーベーク処理専用に用いられる2つのPEBユニット(PEB)が下から順に8段に重ねられている。このPEBユニット(PEB)の構造については後に詳細に説明する。
【0026】
主ウエハ搬送機構22の背部側に第5の処理部Gを設ける場合に、第5の処理部Gは、案内レール25に沿って主ウエハ搬送機構22から見て側方へ移動できるようになっている。したがって、第5の処理部Gを設けた場合でも、これを案内レール25に沿ってスライドすることにより空間部が確保されるので、主ウエハ搬送機構22に対して背後からメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0027】
インターフェイスステーション12は、奥行方向(X方向)については、処理ステーション11と同じ長さを有している。図1、図2に示すように、このインターフェイスステーション12の正面部には、可搬性のピックアップカセットCRと定置型のバッファカセットBRが2段に配置され、背面部には周辺露光装置23が配設され、中央部にはウエハ搬送機構24が配設されている。このウエハ搬送機構24はウエハ搬送用アーム24aを有しており、このウエハ搬送用アーム24aは、X方向、Z方向に移動して両カセットCR・BRおよび周辺露光装置23にアクセス可能となっている。
【0028】
なお、ウエハ搬送用アーム24aはθ方向に回転可能であり、処理ステーション11の第4の処理部Gに属するエクステンションユニット(EXT)や、さらには隣接する露光装置側の図示しないウエハ受け渡し台にもアクセス可能となっている。
【0029】
上述したレジスト塗布・現像処理システム1においては、先ず、カセットステーション10において、ウエハ搬送機構21のウエハ搬送用ピック21aがカセット載置台20上の未処理のウエハWを収容しているウエハカセットCRにアクセスして1枚のウエハWを取り出し、第3の処理部Gのエクステンションユニット(EXT)に搬送する。
【0030】
ウエハWは、このエクステンションユニット(EXT)から、主ウエハ搬送機構22のウエハ搬送装置76により、処理ステーション11に搬入される。そして、第3の処理部Gのアライメントユニット(ALIM)によりアライメントされた後、アドヒージョン処理ユニット(AD)に搬送され、そこでレジストの定着性を高めるための疎水化処理(HMDS処理)が施される。この処理は加熱を伴うため、その後ウエハWは、ウエハ搬送装置76により、クーリングプレートユニット(COL)に搬送されて冷却される。
【0031】
アドヒージョン処理ユニット(AD)での処理が終了してクーリングプレートユニット(COL)で冷却されたウエハW、またはアドヒージョン処理ユニット(AD)での処理を行わないウエハWは、引き続き、ウエハ搬送装置76によりレジスト塗布処理ユニット(COT)に搬送され、そこでレジストが塗布され、塗布膜が形成される。塗布処理終了後、ウエハWは、第3の処理部Gまたは第4の処理部Gのホットプレートユニット(HP)へ搬送されて、そこでプリベーク処理され、次いでいずれかのクーリングプレートユニット(COL)に搬送されて、そこで冷却される。
【0032】
冷却されたウエハWは、第3の処理部Gのアライメントユニット(ALIM)に搬送され、そこでアライメントされた後、第4の処理部Gのエクステンションユニット(EXT)を介してインターフェイスステーション12に搬送される。
【0033】
ウエハWは、インターフェイスステーション12において周辺露光装置23により周辺露光されて余分なレジストが除去された後、インターフェイスステーション12に隣接して設けられた図示しない露光装置に搬送され、そこで所定のパターンにしたがってウエハWのレジスト膜に露光処理が施される。
【0034】
露光後のウエハWは、再びインターフェイスステーション12に戻され、ウエハ搬送機構24により、第4の処理部Gに属するエクステンションユニット(EXT)に搬送される。そしてウエハWは、ウエハ搬送装置76により第4の処理部Gに属するPEBユニット(PEB)に搬送されて、そこでポストエクスポージャーベーク処理が施される。このPEBユニット(PEB)における処理方法については後に詳細に説明する。ポストエクスポージャーベーク処理においては、ウエハWは所定温度まで冷却されるが、ウエハWはその後に必要に応じてクーリングプレートユニット(COL)に搬送され、そこでさらに冷却処理される。
【0035】
その後、ウエハWは現像処理ユニット(DEV)に搬送され、そこで露光パターンの現像が行われる。現像終了後、ウエハWはいずれかのホットプレートユニット(HP)に搬送されてポストベーク処理が施され、次いで、クーリングプレートユニット(COL)により冷却される。このような一連の処理が終了した後、第3の処理部Gのエクステンションユニット(EXT)を介してカセットステーション10に戻され、いずれかのウエハカセットCRに収容される。
【0036】
次に、PEBユニット(PEB)について詳細に説明する。図4はPEBユニット(PEB)の一実施形態を示す断面図である。PEBユニット(PEB)は、ハウジング30と、ウエハWを載置するステージ31と、ステージ31を貫通して配置され、上端でウエハWを支持してウエハWを昇降させるリフトピン32と、リフトピン32を昇降させる昇降装置33と、を有している。
【0037】
ハウジング30の側壁にはウエハWを搬入出するための窓部30aが形成されている。この窓部30aは図示しない蓋体によって開閉自在な構成とすることができる。また、ハウジング30の底壁にはガスを導入するための給気口30bが形成されており、ここからハウジング30内に導入されたガスは、ハウジング30の上壁に形成された排気口30cから排気されるようになっている。
【0038】
ステージ31の表面にはウエハWを支持するプロキシミティピン34が複数箇所に設けられている。このプロキシミティピン34の高さは、例えば、約0.1mmとすることができる。但し、このプロキシミティピン34は必ずしも必要なものではなく、ウエハWをステージ31の表面に直置きしてもよい。
【0039】
ステージ31の内部にはヒータ35が内蔵されており、ステージ31を所定の温度に昇温して保持することができるようになっている。またヒータ35は、例えば、PID制御によりオン/オフ制御されるようになっており、ステージ31を所定の速度で冷却させることができるようになっている。但し、ステージ31は強制冷却機構を有していないために、ステージ31を自然冷却速度よりも速い冷却速度で冷却することはできない。なお、ヒータ35のパターンは、ウエハWがステージ31上に載置されている際にウエハWの温度分布がウエハW全体で略均一となるように設計されている。
【0040】
リフトピン32は支持台32aに固定されており、昇降装置33はこの支持台32aを昇降させることによって、リフトピン32を昇降させる。昇降装置33は、例えば、延長方向に延在するガイドと、このガイドと嵌合したスライダと、このスライダを鉛直方向にスライドさせるベルト機構やボールネジ機構等の各種リニア駆動機構から構成されている。このスライダと支持台32aとを連結させて、エアーシリンダやベルト機構の駆動を制御することによって、リフトピン32の昇降速度およびリフトピン32の先端位置(高さ位置)を自由に調節することができるようになっている。
【0041】
このような構成を有するPEBユニット(PEB)を用いたウエハWの第1の熱的処理方法は以下の通りである。すなわち、ヒータ35を制御してステージ31を所定の温度に保持する。次いで、窓部30aを開いた状態で、露光処理の終了したウエハWを保持した保持アーム78をステージ31の上方に進入させる。続いて昇降装置33を駆動してリフトピン32を上昇させると、ウエハWは保持アーム78からリフトピン32に受け渡される。ウエハWが保持アーム78から離れた後に保持アーム78を退出させ、次いでリフトピン32を降下させると、ウエハWはステージ31の表面に設けられたプロキシミティピン34に支持され、ステージ31から伝わる熱によって加熱処理される。なお、リフトピン32はその先端がステージ31の内部に収容される位置まで降下される。
【0042】
所定時間の経過後にリフトピン32を所定の高さまで上昇させる。これによりウエハWはリフトピン32に支持された状態で、ステージ31の上方の所定の高さ位置で保持される。こうしてステージ31からウエハWへの熱伝達が行われ難くなるために、ウエハWの温度が低下する。このときのウエハWの冷却速度は、ウエハWを保持する高さ位置を変えることによって調整することができる。
【0043】
ウエハWを所定の高さ位置で保持する時間は、レジストの反応性に依存して適宜、好適な条件が定められる。これらの条件は、例えば、化学増幅型レジストの増幅反応が100度(℃)以上で起こる場合において、ステージ31が140℃に保持されてウエハWが加熱処理された場合を想定すると、ウエハWの温度が140℃から100℃に下がるまでの温度勾配がウエハW毎に同等となるように、かつ、ウエハWの面内での温度均一性が保持されるように定められる。これは、ウエハWの温度が100℃以下となった後には、ウエハWの面内温度均一性はCD均一性に影響を及ぼさず、また、ウエハW毎の100℃以下での温度勾配の差もまた化学増幅型レジストの増幅反応の進行の程度に差を生じさせないからである。
【0044】
ウエハWの温度が所定温度まで降下したら、保持アーム78がハウジング30内に進入する高さよりも高い位置にウエハWがある状態として、保持アーム78をハウジング30内に進入させる。次いで、リフトピン32を降下させてウエハWをリフトピン32から保持アーム78に受け渡す。保持アーム78に保持されたウエハWに温度分布の不均一が生じても、その不均一はレジスト膜の諸特性に悪影響を与えない。ウエハWは、必要に応じて、クーリングプレートユニット(COL)に搬送されてより低い温度まで冷却され、その後、現像処理ユニット(DEV)に搬送されて、そこで現像される。
【0045】
このようなウエハWの熱的処理方法によれば、従来のようにウエハWの加熱処理を行うステージからウエハWの冷却処理を行うステージへのウエハWの搬送を行わないために、ウエハWの搬送時に生じていたウエハW毎の冷却速度の差を小さくすることができる。つまり、ウエハW毎の冷却速度を一定に管理することができるため、ウエハW毎に品質にばらつきが発生することを抑制することができる。
【0046】
また、従来のように、ウエハWを加熱されたステージ31から常温程度の低い温度に保持されたステージに搬送することによって冷却する場合と比較すると、ウエハWの搬送時に生ずるウエハWの面内での温度均一性を乱れが抑制される。これによって、ウエハWの面内でのCD均一性を高めることができる。
【0047】
さらに、ウエハWの冷却時の高さを制御することによって、ウエハWの冷却速度を制御することができる。これによって、ポストエクスポージャーベーク処理におけるプロセスマージンを広く取ることができるために、ポストエクスポージャーベーク処理における処理不良を低減することができる。ポストエクスポージャーベーク処理におけるプロセスマージンは、レジスト塗布・現像処理システム1におけるウエハWの処理全体のスループットが低下しない範囲で、できるだけ広く取ることが好ましい。
【0048】
PEBユニット(PEB)を用いたウエハWの第2の熱的処理方法は以下の通りである。すなわち、上述した第1の熱的処理方法と同様の手順で、ウエハWを所定の温度に保持されたステージ31上に載置し、所定時間保持する。その後、ヒータ35のオン/オフ制御により、ステージ31を所定温度、例えば、化学増幅型レジストの増幅反応が起こらなくなる温度まで、所定の冷却速度で冷却することによって、ウエハWを冷却する。この場合にも、上述した第1の熱的処理方法と同様の効果を得ることができる。ウエハWが所定温度以下となった後の工程は、第1の熱的処理方法と同様に行われる。
【0049】
PEBユニット(PEB)を用いたウエハWの第3の熱的処理方法は以下の通りである。すなわち、上述した第1の熱的処理方法と同様の手順で、ウエハWを所定の温度に保持されたステージ31上に載置し、所定時間保持する。次に、所定時間の経過後にリフトピン32を所定の高さまで所定の速度で上昇させる。このように、リフトピン32の上昇速度を調節することによっても、ウエハWを所定の冷却速度で冷却することができ、第1の熱的処理方法と同様の効果を得ることができる。なお、リフトピン32の上昇速度を調節したウエハWの冷却処理の後に、ウエハWを所定の高さ位置に保持してさらに冷却する処理を連続して行ってもよい。ウエハWが所定温度以下となった後の工程は、第1の熱的処理方法と同様に行われる。
【0050】
図5は、図4に示したPEBユニット(PEB)に、昇降装置33を含むステージ31全体を鉛直方向軸回りに所定の回転数で回転させる回転ステージ36と、この回転ステージ36を所定の回転数で回転させる回転装置37を設けたPEBユニット(PEB)−Aの概略断面図である。回転ステージ36を回転させてステージ31を回転させながら、ウエハWに上述した第1から第3の熱的処理方法を施すことによって、例えば、ハウジング30内での温度分布の影響を排除することができ、より均一な熱的処理を行うことができる。なお、回転ステージ36の回転数は、ウエハWがプロキシミティピン34またはリフトピン32のいずれに支持されている状態であっても、ウエハWが水平方向にずれることがない回転数に制限される。
【0051】
図4および図5に示したPEBユニット(PEB)では、ハウジング30の下側から給気を行い、上側から排気を行う形態を有しているが、図6に示すPEBユニット(PEB)−Bのように、ハウジング30の内部の上側からウエハWの表面に冷却空気を供給し、ハウジング30の底壁から排気を行う形態とすることもできる。ウエハWの表面に冷却空気を供給する給気装置39としては、下面全体から均一な空気を吹き出すタイプのものや、ウエハWのある一定面積の領域に空気を吹き出すタイプのものを用いることができる。後者のタイプのものを用いる場合には、ウエハWに均一に冷却空気があたるように、その送風口の位置をスキャンさせるか、または、ステージ31を回転させることが好ましい。
【0052】
次に、PEBユニット(PEB)のさらに別の実施形態について説明する。図7はPEBユニット(PEB)−Cの概略構造を示す断面図である。図7に示すPEBユニット(PEB)−Cは、ハウジング40と、ヒータ44を備えた第1プレート41aおよび第1プレート41aの上側に第1プレート41aと接離可能に配置された第2プレート41bを有するステージ41と、ステージ41を貫通して配置されたウエハリフトピン42と、ウエハリフトピン42を昇降させる第1昇降装置42aと、第1プレート41aを貫通して配置されたプレートリフトピン43と、プレートリフトピン43を昇降させる第2昇降装置43aと、を具備している。なお、図7(a)は第2プレート41bを第1プレート41aに接触させた状態を示しており、図7(b)は第2プレート41bを第1プレート41aの上方の所定の高さ位置の保持した状態を示している。
【0053】
ハウジング40の側壁にはウエハWを搬入出するための窓部40aが形成されている。この窓部40aは図示しない蓋体によって開閉自在な構成とすることができる。また、ハウジング40の底壁にはガスを導入するための給気口40bが形成されており、ここからハウジング40内に導入されたガスは、ハウジング40の上壁に形成された排気口40cから排気されるようになっている。
【0054】
第1プレート41aの内部にはヒータ44が内蔵されており、第1プレート41aを所定の温度に昇温して保持することができるようになっている。第2プレート41bは第1プレート41aに接している状態では、第1プレート41aと同等の温度に保持される。
【0055】
第2プレート41bの表面にはウエハWを支持するプロキシミティピン45が複数箇所に設けられている。第2プレート41bとしては、熱伝導率の大きい金属またはセラミックス、例えば、アルミニウムプレートや窒化アルミニウム(AlN)プレート等からなるものが好適に用いられる。このような材料を用いることによって、第2プレート41bを第1プレート41aから離隔したときの冷却速度を速くすることができるため、ウエハWを速く冷却することができる。
【0056】
第2プレート41bとして、所定の機械的強度を有する範囲でできるだけ薄いものを用いると、第2プレート41b全面の温度均一性が高められる。また、第2プレート41bを薄くすることによって、第2プレート41bの冷却速度、つまりウエハWの冷却速度が速められる。第2プレート41bが第1プレート41aと離隔して、第1プレート41aの上方で保持されている状態では第2プレート41bは、第1プレート41aから第2プレート41b上のウエハWへの熱伝達を抑制する。
【0057】
プレートリフトピン43は、第2プレート41bをその先端で支持して昇降させ、かつ、第2プレート41bが第1プレート41aに接している状態では第2プレート41bから離れる構成であってもよいが、第2プレート41bの裏面に常時連結された構成としてもよい。
【0058】
このような構成を有するPEBユニット(PEB)−Cを用いたウエハWの熱的処理方法は以下の通りである。すなわち、第2プレート41bが第1プレート41aに接して、第2プレート41bが所定の温度に保持された状態とする。次に、窓部40aを開いて露光処理の終了したウエハWを保持した保持アーム78をステージ41の上方に進入させる。続いてウエハリフトピン42を上昇させて、ウエハWを保持アーム78からウエハリフトピン42へ移し替える。ウエハWが保持アーム78から離れた後に保持アーム78を退出させ、次いでウエハリフトピン42を降下させると、ウエハWは第2プレート41bの表面に設けられたプロキシミティピン45に支持される。こうして、ウエハWは、第2プレート41bから伝わる熱によって加熱処理される。
【0059】
所定時間が経過したら、ウエハWが第2プレート41bに載置された状態でプレートリフトピン43を上昇させて、第2プレート41bを所定の高さ位置へ上昇させ、保持する。これによりウエハWが冷却処理される。ウエハWの冷却処理は、第2プレート41bが第1プレート41aからウエハWへの熱の伝わりを抑制し、また、第2プレート41b自体の熱伝導率が大きいために、温度均一性がよく、しかも放熱性に優れるために、ウエハWの温度分布を略均一に保持しながら、ウエハWを速く冷却することができる。
【0060】
ウエハWの温度が所定温度まで低下したら、第2プレート41bの高さを変えることなくウエハリフトピン42を上昇させる。ウエハWがウエハリフトピン42に支持された状態となった後にプレートリフトピン43を降下させて、第2プレート41bを第1プレート41aに当接させる。保持アーム78がハウジング40内に進入する高さよりも高い位置にウエハWがある状態として、保持アーム78をハウジング40内に進入させる。次いで、ウエハリフトピン42を降下させてウエハWをウエハリフトピン42から保持アーム78に受け渡す。保持アーム78に保持されたウエハWは、必要に応じてクーリングプレートユニット(COL)に搬送されてより低い温度まで冷却され、その後に現像処理ユニット(DEV)に搬送されて、そこで現像される。
【0061】
このように、PEBユニット(PEB)−Cを用いたウエハWの熱的処理においても、ウエハWの面全体での温度分布が略均一に保持されるためにCD均一性が高められ、また、ウエハW毎の熱的処理履歴の差を少なくして、複数のウエハWの品質が略一定に保持される。また、ウエハWの冷却速度を調節することができるために、ポストエクスポージャーベーク処理におけるプロセスマージンを広く取って、処理不良の発生を抑制することができる。
【0062】
なお、上記形態では、ウエハWが載置された第2プレート41bを、プレートリフトピン43を上昇させて第1プレート41aから離間させ、所定の高さ位置で保持することによりウエハWを冷却したが、この状態からさらにウエハリフトピン42を上昇させてウエハWを第2プレート41bから離間させ、所定の高さ位置で保持されている第2プレート41bよりもさらに高い位置でウエハWを保持することにより、ウエハWを冷却してもよい。これにより、第1プレート41aと第2プレート41bの間と、第2プレート41bとウエハWの間にそれぞれ空間が形成され、第1プレート41aからウエハWへの熱伝導を少なくすることができるために、ウエハWの冷却処理を速めることができる。
【0063】
また、図6に示したPEBユニット(PEB)−Bのように、PEBユニット(PEB)−Cのハウジング40の内部の上方からウエハWの表面に冷却空気を供給し、ハウジング40の底壁から排気を行ってもよい。これにより、ウエハWの冷却処理をさらに速めることができる。
【0064】
図8は、PEBユニット(PEB)−Cに設けられたステージ41に代えて用いられる別のステージ51の概略構成を示す断面図である。ステージ51は、ヒータ54を内蔵する第1プレート51aおよび内部に所定温度に調整された冷媒(例えば、温調水)を流すための冷媒流路52が内部に設けられた第2プレート51bから構成されている。第2プレート51bの表面にはプロキシミティピン53が設けられている。なお、図8においては、ウエハリフトピン42やプレートリフトピン43は図示を省略している。
【0065】
このステージ51を用いたウエハWの冷却方法としては、第1に、第2プレート51bが第1プレート51aに接している状態では冷媒流路52に冷媒を流さずに第2プレート51bを第1プレート51aと同等温度に保持し、ウエハWを冷却するために第2プレート51bを上昇させる際に、冷媒流路52に所定温度の冷媒を流すことによって強制的に第2プレート51bを冷却することによって、ウエハWを冷却する方法が挙げられる。
【0066】
また、第2の方法として、第2プレート51bが第1プレート51aに接したままの状態でヒータ54をオフの状態とし、冷媒流路52に所定温度の冷媒を流して強制的に第2プレート51bを冷却することにより、第1プレート51aを冷却しながらウエハWもまた冷却する方法が挙げられる。このように第2プレート51bの強制冷却を行えるようにすると、ウエハWを急速冷却することが可能となる。
【0067】
ステージ41またはステージ51を備えたPEBユニット(PEB)−Cにおいて、ウエハWの加熱処理時および冷却処理時にウエハWを鉛直方向軸回りに回転させることによって、ウエハWの温度均一性をさらに良好に保持することも好ましい。PEBユニット(PEB)−CにおけるウエハWの回転方法としては、先に図6に示したPEBユニット(PEB)−Bと同様に、ステージ41(または51)を回転させる方法である。
【0068】
また、ウエハWの冷却処理時にのみウエハWを回転させたい場合には、第2プレート41b(または51b)を所定位置に上昇させた後に、第2プレート41b(または51b)をプレートリフトピン43から受け取って保持し、かつ、第2プレート41b(または51b)を回転させることができるプレート回転部材をハウジング40内に装着する方法が挙げられる。このプレート回転部材としては、より具体的には、内径が第2プレート41b(または51b)の外径よりも長いリング状支持部材と、このリング状支持部材に設けられ、中心側と周縁側に径方向に自由にスライド自在であって、中心側へスライドした状態で第2プレート41b(または51b)を支持することができ、周縁側へスライドした状態では第2プレート41b(または51b)がリング状支持部材の内孔を通過できるようになる支持ピンと、リング状支持部材を鉛直方向軸回りに回転させる回転枢軸と、を有するものが挙げられる。
【0069】
上述したPEBユニット(PEB)、−A、−B、−Cを用いれば、ウエハWのポストエクスポージャーベーク処理時の昇温速度を調節することができるために、これによってもポストエクスポージャーベーク処理におけるプロセスマージンを広く取って、処理不良の発生を低減することができる。
【0070】
具体的には、先に図4に示したPEBユニット(PEB)を用いた場合には、最初に、所定温度に保持されたステージ31の上方でリフトピン32がウエハWを保持アーム78から受け取る。次に、ウエハWを直ちにステージ31上に載置することなく、リフトピン32を所定長さだけ降下させてウエハWを保持する高さ位置を変えて、ステージ31からの伝熱によるウエハWの温度上昇勾配を調節し、ウエハWを加熱する。続いて、ウエハWをステージ31上に載置して所定時間保持する。ポストエクスポージャーベーク処理におけるウエハWの昇温速度は、ウエハWのステージ31に向けての降下速度を調節することによっても、調整することができる。
【0071】
このようなウエハWの昇温方法を用いることによって、ポストエクスポージャーベーク処理におけるウエハWの昇温時のプロセスマージンを広く取ることが可能となるために、処理不良の発生を低減することができる。
【0072】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。上記説明においては、本発明をレジスト膜のポストエクスポージャーベーク処理を行うPEBユニット(PEB)に適用した場合について説明したが、本発明はレジスト膜塗布後のプリベーク処理や現像処理後のポストベーク処理を行うホットプレートユニット(HP)にも適用することが可能である。また、塗布膜の種類はレジスト膜に限定されるものではなく、層間絶縁膜や保護膜であってもよい。上記説明においては、基板として半導体ウエハを取り上げたが、液晶ディスプレイ(LCD)基板等の他の基板のフォトリソグラフィー工程にも、本発明を適用することができる。
【0073】
【発明の効果】
上述の通り、本発明によれば、基板を所定の冷却速度で面内の温度均一性を確保しながら冷却することができる。これにより基板の品質が高められる。また、複数の基板間での熱的処理の差を低減し、基板の品質を一定に保持することができる。さらに、基板の冷却速度や昇温速度を調整することによって、熱的処理のプロセスマージンを広く取ることができるために、処理不良の発生を低減することができ、歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レジスト塗布・現像処理システムの一実施形態を示す概略平面図。
【図2】レジスト塗布・現像処理システムの一実施形態を示す概略正面図。
【図3】レジスト塗布・現像処理システムの一実施形態を示す概略背面図。
【図4】PEBユニットの一実施形態を示す概略断面図。
【図5】PEBユニットの別の実施形態を示す概略断面図。
【図6】PEBユニットのさらに別の実施形態を示す概略断面図。
【図7】PEBユニットのさらに別の実施形態を示す概略断面図。
【図8】図7に示すPEBユニットに装備されるステージの別の実施形態を示す概略断面図。
【符号の説明】
1;レジスト塗布・現像処理システム
30;ハウジング
31;ステージ
32;リフトピン
33;昇降装置
34;プロキシミティピン
35;ヒータ
41;ステージ
41a;第1プレート
41b;第2プレート
42;ウエハリフトピン
43;プレートリフトピン
44;ヒータ
51;ステージ
51a;第1プレート
51b;第2プレート
52;冷媒流路
PEB・PEB−A・PEB−B・PEB−C;PEB(ポストエクスポージャーベーク)ユニット

Claims (12)

  1. 表面に塗布膜が形成された基板の熱的処理を行う熱的処理装置であって、
    基板を載置するステージと、
    前記ステージを所定温度に加熱する加熱手段と、
    前記ステージを貫通して配置され、その先端で基板を支持するピン部材と、
    前記ピン部材を昇降し、基板が支持される前記ピン部材の先端位置を任意の高さ位置で保持するピン昇降機構と、
    を具備し、
    前記ステージに載置されて加熱処理された基板が基板全体で略均一に冷却されるように、前記基板を前記ステージの上方に持ち上げて保持する高さを調整することにより前記基板の冷却速度が制御されることを特徴とする熱的処理装置。
  2. 表面に塗布膜が形成された基板の熱的処理を行う熱的処理装置であって、
    加熱手段を備えた第1プレート、および、前記第1プレートの上側に前記第1プレートと接離可能に配置され、その上面に基板を載置する第2プレートを有するステージと、
    前記ステージを貫通して昇降自在に配置され、基板を昇降させる昇降ピンと、
    前記第1プレートを貫通して昇降自在に配置され、前記第2プレートを昇降させるプレート昇降機構と、
    を具備し、
    前記プレート昇降機構は、前記第2プレートを前記第1プレートの上方の任意の高さ位置で保持する高さ調節機構を有し、
    前記ステージに載置されて加熱処理された基板が基板全体で略均一に冷却されるように、前記基板が載置された前記第2プレートを前記第1プレートの上方に持ち上げて保持する高さを調整することにより前記基板の冷却速度が制御されることを特徴とする熱的処理装置。
  3. 前記第2プレートは金属または熱伝導率の高いセラミックスからなることを特徴とする請求項に記載の熱的処理装置。
  4. 前記第2プレートは内部に冷媒流路を有し、
    前記第2プレートは前記冷媒流路に所定温度の冷媒を流すことによって強制的に略均一に冷却されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の熱的処理装置。
  5. 前記第2プレートが前記第1プレートから離隔した状態において、前記第2プレートを鉛直方向軸回りに所定の回転数で回転させる第2プレート回転機構をさらに具備することを特徴とする請求項2から請求項のいずれか1項に記載の熱的処理装置。
  6. 加熱処理が終了した基板の表面に冷却ガスを吹き付ける送風装置をさらに具備し、
    前記送風装置から冷却ガスを吹き出す送風口の位置を変化させることにより前記基板に均一に前記冷却ガスが吹き付けられることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の熱的処理装置。
  7. 前記ステージを鉛直方向軸回りに所定の回転数で回転させるステージ回転機構をさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の熱的処理装置。
  8. 表面に塗布膜が形成された基板に熱的処理を施す熱的処理方法であって、
    塗布膜の形成された基板を所定温度に保持された加熱ステージに載置して所定時間保持する工程と、
    加熱処理の終了した基板を前記加熱ステージの上方に持ち上げて保持する高さ位置を調整することによって前記基板を冷却する速度を制御しながら、前記基板を基板全体で略均一に冷却する工程と、
    を有することを特徴とする熱的処理方法。
  9. 表面に塗布膜が形成された基板に熱的処理を施す熱的処理方法であって、
    加熱手段を備えた第1プレート、および、前記第1プレートの上側に前記第1プレートと接離可能に配置された第2プレートを有し、前記第1プレートからの熱伝達によって前記第1プレートと同等温度に保持された第2プレートの表面に塗布膜の形成された基板を載置して所定時間保持する工程と、
    基板が載置された前記第2プレートを前記第1プレートの上方の所定の高さ位置に持ち上げて保持する高さ位置を調整することによって、前記基板の冷却速度を制御することにより前記基板を略均一に冷却する工程と、
    を有することを特徴とする熱的処理方法。
  10. 前記第2プレートを前記第1プレートの上方で保持した状態において、前記第2プレートを略均一に強制的に冷却することを特徴とする請求項に記載の熱的処理方法。
  11. 前記第2プレートを前記第1プレートの上方で保持した状態において、前記第2プレートを所定の回転数で回転させることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の熱的処理方法。
  12. 前記第2プレートを前記第1プレートの上方で保持した状態において、前記第2プレートに載置された基板の表面に冷却ガスを略均一に吹き付けることを特徴とする請求項から請求項11のいずれか1項に記載の熱的処理方法。
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