JP3811058B2 - 電子写真現像用キャリヤおよび電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像用キャリヤおよび電子写真現像剤 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,表面に樹脂コーテイングが施されたソフトフェライト粒子からなる電子写真現像用キャリヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
二成分系の現像剤に用いられるキャリヤ(電子写真現像用キャリヤ)には,様々な特性(磁気特性,摩擦帯電性,耐久性,流動性など)が要求されるが,表面に樹脂コーテイングが施されたキャリヤ(樹脂被覆キャリヤ)においては,樹脂被覆本来の目的であるスペント化の防止(トナーがキャリヤ表面に融着する現象の阻止)を長期にわたって維持できることが肝要であるが,樹脂被覆層が有している摩擦帯電性(帯電特性)に変化を来たさないことも重要である。
【0003】
この帯電特性を改善する処方については種々の提案がなされており,例えば特開平4−309965号公報や特開平5−34991号公報などには,表面に樹脂コーテイングが施こされる芯粒子の径と嵩密度を規定して芯粒子表面の凹凸を細かくして(或いはキャリヤ形状を不定形にして),キャリヤの表面積を大きくすることなくキャリヤの摩擦帯電機能を大きくする方法が提案され,特開平4−93954号公報には芯粒子に凹凸を形成し,凸部が露出するように樹脂コーテイングしたものが記載されている。また,特開平6−222619号公報は核となるフエライトキャリヤの粒子表面を表面空孔率10体積%以下とすることによって帯電量の経時変化を抑制できると教示している。
【0004】
一方では,近年カラーコピー(フルカラー)用の複写機が頻繁に開発され,透光性カラートナーがキャリヤと共に使用されるようになったが,この場合には,透光性カラートナーの透光性を維持するために,従来はモノクロトナー用に使用していた有色顔料(帯電制御剤)が使用できなくなったことから,トナーとしての充分な摩擦帯電機能を保持することが困難となり,キャリヤ側に一層良好な摩擦帯電特性が要求されるようになってきた。
【0005】
さらに,カラーコピー(フルカラー)用複写機ではベタ画像領域が増大し,現像領域での現像トナー量を充分に確保するための現像システムサイドの工夫(例えば交流バイアスを印加する等)が成されているが,これによって高濃度の画像が達成できる反面,キャリヤ飛び,電荷リークによるベタ画像内のホワイトスポット等の不具合が発生しており,このような不具合を発生させないキャリヤが要求されている。
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は,上記のような事情により,良好な摩擦帯電量を確保し,且つキャリヤ飛び,電荷リークによるホワイトスポット等の発生しないキャリヤを得ることを課題としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,ソフトフェライト粒子の表面に樹脂コーテイングが施された電子写真現像用キャリヤであって,平均粒径が40〜60μmで嵩密度が2.25〜2.45g/cm3未満のソフトフェライト粒子粉末に対し,2.5〜5.0重量%の樹脂をコーテイングしてなる電子写真現像用キャリヤを提供する。このものは,ソフトフェライト粒子の表面全体が完全に樹脂コーテイングされているのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は,ソフトフェライト粒子の表面に樹脂被覆した電子写真用キャリヤに関するが,そのソフトフェライト粒子(以下,コア粒子と呼ぶことがある)としては種々のものが適用でき,代表的にはMO・Fe23 ( Mは二価の金属の1種または2種)系のソフトフェライトが適用できる。Mは例えば亜鉛,鉛,スズ,ビスマス,マンガン, マグネシウム等の金属が挙げられる。このようなフェライトは,目標組成となるように原料を調合し,仮焼,粉砕,乾燥,造粒,焼成,解砕,分級の諸工程を経て製造することができる。
【0009】
例えばMnO−MgO−Fe23系フェライトの製造を例とすると,原料中のMn, MgおよびFeの組成比が意図するフェライトの組成比に相当するように,炭酸塩,水酸化物または酸化物等の形態の原料を秤量調合し,よく混合したうえ,加熱炉中で600〜1000℃の温度に大気雰囲気中で加熱し,1〜5時間保持して仮焼する。これにより,炭酸塩や水酸化物等の形態で調合した原料は実質的に酸化物の形態の塊状物となり,揮発性成分や非金属介在物などは分解・蒸発除去される。得られた仮焼品は,冷却後,粉砕機例えば振動ミルで1μm程度まで粉砕し,次いで水を加えて70%程度の粗スラリーとし,これをボールミル等で湿式粉砕する。これにより,微細に粉砕された仮焼粉のスラリーが得られる。この仮焼粉スラリーに,必要に応じてポリカルボン酸等の分散剤を加えたうえ,例えば噴霧乾燥機で噴霧乾燥するか,或いはペレタイザーで造粒し,10〜500μmの球状ペレットにして乾燥する。
【0010】
次いで,前記の造粒品を焼成してフェライトとするが,この焼成工程の雰囲気を制御することにより,意図する飽和磁化のソフトフェライトを得ることができる。例えば実質上フェライト組成と同等の酸化物組成を有した仮焼粉を,実際にフェライトに焼成するに十分な温度,例えば1150〜1200℃に少なくとも60分間保持する焼成処理を行う場合,他の条件は一定にして,空気から窒素ガスにまで雰囲気中の酸素分圧を連続的に変化させると,それに追従して飽和磁化も連続的に上昇するので,意図する飽和磁化を得るには,それが得られる酸素分圧を採用すればよい。
【0011】
フェライトに焼成された焼成品は解砕機で解砕し,解砕粉を分級または篩分けしてキャリヤとして適正な粒度のものを採取する。これにより平均粒子径が揃った球形のMnO−MgO−Fe23 系ソフトフェライト粒子を得る。このMn・Mg系のソフトフェライトに限らず,他の二価金属を構成成分とするソフトフェライトの製法も同様の工程を経て製造することができる。そのさい,ソフトフェライト粒子の平均粒径を40μm〜60μm,好ましくは45μm〜55μm,この粒子粉末の嵩密度を2.25g/cm3〜2.45g/cm3未満,好ましくは2.30g/cm3〜2.40g/cm3未満に調整する。
【0012】
樹脂被覆するキャリアコア粒子の平均粒径が40μmより小さいものを使用すると,現像スリーブへの付着力が弱くなるため,画像域および非画像域へのキャリヤ付着が生じ易くなり,コーテイング時にも会合し易くなる。他方,キャリヤ粒子の平均粒径が60μmを超えると,画像エッジ部の再現性にシヤーブさがなく,画質を低下させる。
【0013】
また粒子粉末の嵩密度が2.25g/cm3より小さいと,コア粒子の表面凹凸が大きくなり,樹脂被覆を施した場合,コア粒子の表面全体への完全被覆が困難になり,コア露出部による低抵抗化が見受けられ,キヤリア飛びや電荷リークによる画像内へのホワイトスポットが生じ易くなる。他方,嵩密度が2.45g/cm3以上になると,コア粒子の表面凹凸性が少なくなり過ぎ,コア粒子表面と被覆樹脂との結着性が低下し,耐久性が得られなくなる。
【0014】
このような嵩密度の調整すなわちコア粒子表面の凹凸性の調整はフエライト製造工程の焼成過程で制御可能である。例えば,フエライトの焼成条件において,焼成温度が高いほどフエライト粒子を構成するそれぞれの組成金属の結晶化が進み,コアの表面凹凸がなくなって平滑になる。逆に焼成温度が低いとフエライト粒子を構成するそれぞれの組成金属の結晶化が進まず,コアの表面凹凸も細かくなる。
【0015】
次に,このようにして得たソフトフェライト粒子(キャリヤコア)の表面に樹脂被覆するが,その被覆量としてはキャリヤコア総量の2.5〜5.0重量%に調整することによって満足なキャリヤ性能が発揮できる。例えば後記の実施例に示したように,樹脂被覆量が2.5重量%より少なくても多くてもキャリヤ飛びが発生しやすくなる。被覆する樹脂としては種々のものが適用でき,例えばアクリル系樹脂,スチレン系樹脂,スチレン−アクリル系樹脂,オレフイン系樹脂(ポリエチレン,塩素化ポリエチレン,ポリプロピレン等),ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート,ポリカーボネート等),不飽和ポリエステル系樹脂(塩化ビニル系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリウレタン系樹脂,エポキシ系樹脂,シリコーン系樹脂,フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン,ポリクロロトリフルオロエチレン,ポリ弗化ビニリデン等),フエノール系樹脂,キシレン系樹脂,ジアリルフタレート系樹脂等が挙げられる。
【0016】
樹脂コーテイングを行うには,前記の樹脂を溶剤に希釈してキャリヤコアの表面に被覆するのが一般的である。溶剤としては各樹脂が可溶なものであればよく,有機溶剤に可溶な樹脂の場合の溶剤としては,トルエン,キシレン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,メタノール等を使用することができ,水溶性樹脂またはエマルジョンタイプの樹脂であれば,水を用いる。
【0017】
キャリヤコアの表面に対し溶剤で希釈された樹脂を被覆するには,その液にキャリヤコアを浸漬して攪拌する浸漬法,該液をキャリヤコアにスプレーするスプレー法,刷毛塗りする刷毛塗り法等が適用でき,該液を塗布後は溶剤を乾燥させる。このようなコーテイング法は湿式法とも言えるが,溶剤を使用しないで乾式法によってキャリヤコア表面に樹脂粉末を被着させる方法も採用できる。
【0018】
いずれにしても,キャリヤコア粒子の表面に被覆付着させた樹脂を焼き付けるのが好ましく,固定式または流動式の電気炉,ロータリー式電気炉,バーナー炉などを使用して,外部加熱方式または内部加熱方式で焼き付けることができる。マイクロウエーブによる焼き付けも可能である。焼き付け温度は樹脂によって異なるが,融点以上またはガラス転移点以上の温度が必要である。熱硬化性樹脂または縮合型樹脂では硬化が十分に進む温度まで上げる必要がある。
【0019】
シリコーン樹脂でキャリヤコアの被膜を形成する場合を例として具体的に説明すると,シリコーン樹脂をトルエンで希釈し,この液とキャリヤコアを攪拌機の容器に入れて攪拌する。これにより,例えばシリコーン樹脂の割合が3重量%となるように浸漬法で被着させる。そのさい,使用する樹脂種に応じて硬化剤を添加する。攪拌混合が終えたら,溶媒を乾燥除去する(例えば130℃×30分の加熱処理)。ついで加熱攪拌しながら硬化する(例えばオイルバスで加熱し且つ攪拌しながら190℃×30分の加熱処理を行う)。ついでオーブンまたはトンネル炉を用いて樹脂の焼き付け処理を行う(例えば160〜280℃×3時間)。これにより樹脂被覆キャリヤ成品が得られる。
【0020】
このようにして得られた樹脂被覆キャリヤは,この状態でトナーと組み合わされて2成分系の電子写真用現像剤となるが,その場合,被覆樹脂がフェライトコア表面に強固に焼き付けられていても,帯電特性や抵抗性さらには耐久性などにおいてさらなる改善を必要とする場合がある。この場合には,この樹脂被覆キャリヤ成品を研磨処理することによって,具体的には,この成品の樹脂コーテイング層に圧縮応力が作用する機械的表面処理を施すことによって,より具体的には,この成品の粒子同士を互いに衝突させる粒子同士の研磨処理によって,該成品の前記の特性を一層良好にすることができる。
【0021】
【実施例】
〔実施例1〕
MnO‐MgO‐Fe23 のフエライト組成となるようにMn源としてのMnCO3,Mg源としてのMg(OH)2,鉄源としてのFe23 をそれぞれMnCO3:25モル%,Mg(OH)2:25モル%,Fe23 :50モル%の割合で混合して,原料調合を行なった。
【0022】
この混合粉を加熱炉で900℃で3時問大気雰囲気で加熱して仮焼した。得られた仮焼品を冷却後,振動ミルでほぼ1μm大に粉砕し,乾燥粉に対して1重量%の割合で分散剤(商品名:サンノプコSNデイスパーサント5468)を水と共に加えてスラリー濃度が70%のスラリーとした。このスラリーを湿式ボールミルに装填して湿式粉砕し,得られる懸濁液をスプレードライヤーに供給し,平均粒径が70μm程度の乾燥粒子からなる造粒品を得た。
【0023】
この造粒品を焼成炉に装填し,窒素ガス中の酸素濃度をほぼ2vol.%に調整した混合ガス中で,1140℃で3時間焼成した。焼成品を解砕機で粉砕した後篩分けして,粒径がほぼ50μmに揃った球形のソフトフェライト粉を得た。このフエライト粉の嵩密度は2.40g/cm3,飽和磁化は65emu/g であった。このフエライト粉を以下「キャリヤコア」と呼ぶ。
【0024】
シリコーン系樹脂成分をトルエンに溶解してなるコーテイング樹脂液を準備し,このコーティング樹脂液と前記のキヤリアコアを所定の割合で攪拌機の容器に装入し,この樹脂液にキャリヤコアを所定時間浸積しながら混合撹件する方法で,キャリアコア総量に対してコーティング樹脂総量が3.50重量%の割合となるように各キヤリアコア粒子にコーテイング樹脂を被覆した。この被覆粉を固定式加熱装置に装填し,240℃で4時問加熱保持して該樹脂を硬化させ,樹脂コーティングキャリアを得た。
【0025】
得られた樹脂コーティングキャリアの平均粒径は53μmで,キャリヤの静抵抗は5×1013Ω・cmであった。また,電子顕微鏡観察では樹脂の被覆状況は,粒子表面に樹脂が完全に被覆されていることが確認された。
【0026】
さらに,得られた樹脂コーテイングキャリヤ92重量%に対しトナー8重量部を混合して現像剤とし,この現像剤の帯電量を測定(三協パイオテック社製吸引式帯電量測定装置を使用)すると共に,この現像剤の特性評価として,20cpm機をベースにした現像域で交流バイアスを印加するデジタル反転現像方式の評価機によって,その画像評価を行った。評価指標は次のとおりである。
【0027】
〔画像濃度〕:該評価機による初期画像3枚(5ポイント/枚)の平均を次の三段階ランク付けを行なった。
○:それぞれの測定値が平均値から大きくズレておらず均一で良好なもの。
△:画像濃度として,許容範囲内(使用可能)のもの。
×:ベた領域内でムラがあり,濃度的にも許容範囲外のもの。
【0028】
〔かぶり濃度〕:該評価機による初期画像(白紙)を実施し,感光体(ドラム)上のかぶりをセロテーブにより剥がしとり,濃度計にて数値化し,次の三段階のランク付けを行なった。
○:かぶり濃度が見られないもの。
△:かぶり濃度がわずかで許容範囲内(使用可能)のもの。
×:かぶり濃度が高くて使用できないもの。
【0029】
〔キヤリア飛び〕:かぶり濃度と同じく初期画像時の感光体(ドラム)上のキヤリア付着をセロテープによって剥がし取り,単位面積当たりの個数に数値化し,次の三段階ランク付けを行なった。
○:キャリヤ飛びが全く見られないもの。
△:わずかにキャリヤ飛びが見られるが許容範囲内(使用可能)のもの。
×:キャリヤ飛びがあり,使用できないもの。
【0030】
〔ベタ画像,領域内のホワイトスポット〕:前記の初期画像取り終了後に,A4全面ベタ画像をトナー無補給で連続5枚コピーし,キヤリアから感光体(ドラム)への電荷リークによる白抜け(ホワイトスポット)の発生状況を数値化し,次の三段階ランク付けを行なった。
○:白抜けが全く見られないもの。
△:わずかな白抜けが見られるが許容範囲内(使用可能)のもの。
×:白抜けが見られ,使用できないもの。
【0031】
〔画質〕:初期画像の階調画像,ベタ黒部周辺・細線画像等,目視により画像再現性を確認し,次の三段階ランク付けを行なった。
○:画質が極めて良好なもの。
△:画質が良好なもの(使用可能なもの)。
×:画質が良好ではなく使用できないもの。
【0032】
表1にキャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を総括して示した。
【0033】
〔実施例2〕
焼成温度を1170℃とした以外は実施例1を繰り返し,篩分けにより平均粒径が43μm,飽和磁化が64emu/g ,嵩密度が2.43g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.85重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。本例のキャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。
【0034】
〔実施例3〕
実施例1を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が57μm,飽和磁化が65emu/g ,嵩密度が2.38g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.60重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。
【0035】
〔実施例4〕
実施例1を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が43μm,飽和磁化が65emu/g ,嵩密度が2.28g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が4.75重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。
【0036】
〔比較例1〕
焼成温度を1120℃とした以外は実施例1を繰り返し,篩分けにより平均粒径が43μm,飽和磁化が66emu/g ,嵩密度が2.30g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.30重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。表1に見られるように,本例では樹脂被覆量が本発明で規定する範囲より低いために,キャリヤ飛びが発生している。
【0037】
〔比較例2〕
比較例lを繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が43μm,飽和磁化が66emu/g ,嵩密度が2.15g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.90重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例ではキャリヤコアの嵩密度が本発明で規定する範囲より低いので,キャリヤ飛びが発生し且つ画質も良くない。
【0038】
〔比較例3〕
実施例2を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が57μm,飽和磁化が64emu/g ,嵩密度が2.70g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.55重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例ではキャリヤコアの嵩密度が本発明で規定するよりも高いので,画像濃度が劣る。
【0039】
〔比較例4〕
実施例1を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が65μm,飽和磁化が65emu/g ,嵩密度が2.40g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が3.70重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例ではキャリヤコアの平均粒径が本発明で規定するよりも大きいので画像濃度および画質が良くない。
【0040】
〔比較例5〕
比較例1を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が35μm,飽和磁化が66emu/g ,嵩密度が2.32g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.25重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例ではキャリヤコアの平均粒径が本発明で規定するよりも小さく且つ樹脂被覆量も少ないのでキャリヤ飛びが発生し白抜けも発生している。
【0041】
〔比較例6〕
実施例2を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が43μm,飽和磁化が64emu/g ,嵩密度が2.60g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.40重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例ではキャリヤコアの嵩密度が本発明で規定するよりも高いのでキャリヤ飛びが発生しやすく且つ画質もやや劣る。
【0042】
〔比較例7〕
実施例1を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が43μm,飽和磁化が65emu/g ,嵩密度が2.21g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が5.20重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例では樹脂被覆量が本発明で規定するよりも多いのでキャリヤ飛びが発生し,画質濃度が高く且つ白抜けも発生している。
【0043】
〔比較例8〕
実施例2を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が43μm,飽和磁化が64emu/g ,嵩密度が2.60g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が4.80重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例ではキャリヤコアの嵩密度が本発明で規定するより高いので画像濃度が悪い。
【0044】
〔比較例9〕
比較例1を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が37μm,飽和磁化が65emu/g ,嵩密度が2.34g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.35重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例ではキャリヤコアの粒径が本発明で規定する範囲より小さいのでキャリヤ飛びが発生し白抜けも発生している。
【0045】
〔比較例10〕
実施例1を繰り返して得たソフトフェライトから箭分けにより平均粒径が63μm,飽和磁化が65emu/g ,嵩密度が2.35g/cm3のキャリヤコアを得た。このキャリヤコア総量に対してコーティング樹脂総量が2.40重量%の割合となるようにコーティング樹脂を被覆した以外は実施例1を繰り返して,樹脂コーテイングキャリヤを得た。キャリヤコアの特性,樹脂コーテイングキャリヤの特性および評価結果を表1に併記した。本例ではキャリヤコアの平均粒径が本発明で規定する範囲より大きいのでキャリヤ飛びが発生している。
【0046】
【表1】
Figure 0003811058
【0047】
比較例1〜10のものは前述のようにキャリヤの性能評価のうちいずれかのものが不満足な結果となったのに対し,実施例1〜4のものはいずれも良好な評価が得られており,品質の良好なキャリヤであることがわかる。すなわち,トナーとの混合により摩擦帯電性能に優れ画像かぶりの無いシャープな画質を得ることができ,またキヤリアコア表面を完全に樹脂被覆したことにより,高抵抗化が実現出来,キヤリア飛びや白抜け(ホワイトスポット)の発生も少ないものであることがわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,良好な摩擦帯電量が確保でき且つキャリヤ飛び,電荷リークによるホワイトスポット等の発生しない電子写真現像用キャリヤを得ることができる。

Claims (3)

  1. ソフトフェライト粒子の表面に樹脂コーテイングが施された電子写真現像用キャリヤであって,平均粒径が40〜60μmで嵩密度が2.25〜2.45g/cm3未満のソフトフェライト粒子粉末に対し,2.5〜5.0重量%の樹脂をコーテイングしてなる電子写真現像用キャリヤ。
  2. ソフトフェライト粒子の表面全体が完全に樹脂コーテイングされている請求項1に記載の電子写真現像用キャリヤ。
  3. 請求項1または2に記載のキャリヤとトナーからなる電子写真現像剤。
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