JP3811014B2 - 磁気ヘッド装置 - Google Patents

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子を備えた磁気ヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、ハードディスク装置の例を示す平面図である。このハードディスク装置は、円盤状の磁気ディスク101と、スピンドルモータ102と、キャリッジ103と、ロードビーム104と、スライダ105と、ボイスコイルモータ106が備えられている。磁気ヘッド装置は、ロードビーム104とスライダ105から概略構成されている。
円盤状の磁気ディスク101は、スピンドルモータ102によって回転駆動されるようになっている。
また、剛性を有するキャリッジ103の先端部103aに支持部材であるロードビーム104が連結され、ロードビーム104の先端104aにはフレキシャ(図示せず)を介してスライダ105が取り付けられている。
ロードビーム104は、板ばね材料により形成されている。ロードビーム104の基端部104bは、キャリッジ103上に固定される固定部であり、ロードビーム104の先端部104aがスライダ105を支持している。
【0003】
キャリッジ103及びロードビーム104は、ボイスコイルモータ106により、磁気ディスク101の半径方向に駆動され、スライダ105に搭載された再生素子及び記録素子を任意の記録トラック上に移動させるシーク動作、並びに前記再生素子及び記録素子の位置を記録トラックの中心線上に保たせるように微調整するトラッキング動作が行なわれる。
【0004】
磁気ディスク101の記録密度が向上していくにつれて、トラッキング動作の精度も向上させる必要がある。
そこで最近では、ロードビーム上に微動アクチュエータを搭載し、ロードビームの先端部のみを動かしてトラッキング動作を行わせる方法が提案されている。
【0005】
図5は微動アクチュエータである圧電素子を搭載したロードビームの斜視図である。また図6は、図5の要部を示す断面図である。
このロードビーム111は、ステンレスの板ばね材によって形成されており、キャリッジによって保持される固定基端部111aと固定基端部111aに対して水平方向に揺動可能な揺動部111bとを有している。固定基端部111aの前端部両脇には、固定基端部111aの長手方向に延びる腕部111c,111cが形成されている。また、揺動部111bは弾性支持部111d,111dを介して、腕部111c,111cに連結されている。
揺動部111bと固定基端部111a上には、圧電素子112、113が空隙部111e上に架け渡されて設置されている。
圧電素子112、113は、圧電材料からなるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電体層112a、113aと、これら圧電体層112a、113aの上下層にそれぞれ成膜された金膜等からなる電極層112b、112c、113b、113cとから構成されている。
そして図6に示すように、圧電素子112,113の電極層112c、113cと揺動部111b及び固定基端部111aとが、接着樹脂115により接合されている。
【0006】
また、ロードビーム111には図示しないアースが接続されている。そして、図5及び図6に示すように、圧電素子112、113の電極層112b、113bが金線114a、114aを介してロードビーム111に電気的に接続されることで、圧電素子112,113がアースに接続されている。また図6に示すように、電極層112c、113cには金線ワイヤ114b、114bが接続されており、この金線ワイヤ114bは端子114cにおいて図示しない制御回路に接続されている。
なお、図5中、符号121は、揺動部111bの先端にフレキシャ(図示せず)を介して取付けられたスライダである。
【0007】
圧電素子112、113は、電極層112b、112c、113b、113cを介して電圧が加えられると歪みを発生させる素子である。
圧電素子112、113の圧電体層112a、113aは膜厚方向に分極するが、その分極方向は圧電素子112及び113とで逆方向となっている。従って、電極層112c、113cに同じ電位をかけたときに、一方の圧電素子は長手方向に伸長し、他方の圧電素子は長手方向に収縮するという性能がある。
その結果、弾性支持部111d、111dが歪み、揺動部111bの先端部に取りつけられたスライダ121の位置が変化する。すなわち、揺動部111bの先端部に取りつけられるスライダをトラック幅方向に動かして、トラッキング動作を行わせることが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、圧電素子112,113の電極層112c、113cに制御回路から電圧が印加された際、電荷の一部が揺動部111b及び固定基端部111aに漏れると、圧電素子112,113の伸張、収縮に不具合が生じ、正確なトラッキング動作が行えない場合がある。そこで、圧電素子112,113の電極層112c、113cが、揺動部111b及び固定基端部111aから完全に絶縁される必要がある。
【0009】
具体的には、電極層112c、113cと、揺動部111b及び固定基端部111aを接合する接着樹脂115が高絶縁性であることが必要とされる。
従来から接着樹脂115として使用されている紫外線硬化型の接着樹脂は、樹脂自体の絶縁性が高く、10μm程度の接着樹脂の厚さがあれば、印加電圧300Vで1GΩ以上の絶縁性能が得られる。
【0010】
また、電極層112c、113cの一部にバリが生じ、このバリが接着樹脂115を突き抜けて揺動部111bまたは固定基端部111aと接触して絶縁を確保できないおそれもある。そこで、電極層112a2、113a2と揺動部111b及び固定基端部111aとは、10μm以上の間隔をもって離間していることが必要とされている。
【0011】
しかし、紫外線硬化型の接着樹脂を用いた場合、接着樹脂をロードビーム111に塗布してから紫外線照射による硬化処理を行う間に、圧電素子112,113をロードビーム111側に押し当てるため、電極層112c、113cと揺動部111b及び固定基端部111aとが直接に接してしまう場合があった。
即ち、電極層112c、113cと揺動部111b及び固定基端部111aとの間隔を10μm程度の設計値とした場合、接着樹脂の塗布から硬化に至るまでの間に10μmの間隔を維持するのが困難な状況であった。
【0012】
塗布から硬化に至るまでの間に10μmの間隔を維持するために、冶具の利用が考えられるが、係る場合は高精度な冶具が必要となり、磁気ヘッド装置の製造工程が複雑化するという問題があった。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、冶具を用いることなく、圧電素子の一方の電極層とロードビームとの絶縁を確保して正確なトラッキング動作を行うことが可能な磁気ヘッド装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の磁気ヘッド装置は、記録媒体に記録された磁気信号を検出する再生素子及び前記記録媒体に磁気信号を記録する記録素子が設けられたスライダと、前記スライダを支持する弾性支持部材と、前記弾性支持部材上に搭載され、該弾性支持部材に歪みを与えて前記スライダの位置を変化させる圧電素子とが備えられてなる磁気ヘッド装置であり、前記圧電素子は圧電体層と該圧電体層を挟む一対の電極層からなり、前記弾性支持部材は、固定基端部と、該固定基端部に連結されて前記スライダを支持するとともに前記圧電素子によって前記固定基端部に対して揺動自在な揺動部とから構成され、前記圧電素子の前記一方の電極層が前記固定基端部及び前記揺動部の側に対向され、前記固定基端部及び前記揺動部の前記圧電素子が対向する部分にはそれぞれ切欠部が設けられ、この各切欠部に前記圧電素子の両端部が配置されることで前記圧電素子が前記固定基端部と前記揺動部との間に掛け渡され、前記圧電素子の両端部の端面の前記一方の電極層寄りの部分と前記一方の電極層とが粒径10μm以上のフィラーを含む接着樹脂を介して前記切欠部に接合され、前記端面のうち一方の電極層から離れた部分が前記固定基端部及び前記揺動部から突出されていることを特徴とする。
【0015】
係る磁気ヘッド装置によれば、圧電素子と弾性支持部材とが粒径10μm以上のフィラーを含む接着樹脂により接合されており、このフィラーが圧電素子と弾性支持部材のスペーサとしての役割を果たすので、圧電素子と弾性支持部材とを常に10μm以上の間隔をもって離間させることができ、圧電素子と弾性支持部材との絶縁を確保することが可能になる。
これにより、圧電素子への印加電圧が弾性支持部材に漏れることがなく、圧電素子の伸張、収縮が正常に行われて、正確なトラッキング動作を行うことが可能になる。
【0016】
尚、上記フィラーの粒径は10μm以上70μm以下の範囲が好ましく、10μm以上50μm以下の範囲がより好ましい。
【0017】
また、本発明の磁気ヘッド装置は、先に記載の磁気ヘッド装置であって、前記接着樹脂に含まれる前記フィラーの添加量が5〜40重量%の範囲であることを特徴とする。
係る磁気ヘッド装置によれば、フィラーの添加量が5重量%以上なので、スペーサとしての機能を充分に果たすことができ、また添加量が40重量%以下であるので、硬化前の接着樹脂の流動性を高くして接着樹脂の操作性を向上させることができる。
【0018】
更に、本発明の磁気ヘッド装置は、先に記載の磁気ヘッド装置であって、前記フィラーの形状が球状あるいは非球状であることを特徴とする。
係る磁気ヘッド装置によれば、フィラーの形状が球状かつ粒度分布の範囲が狭いものであれば、圧電素子と弾性支持部材との間隔を一定にしやすく、かつ硬化前の流動性を損なわず、接着樹脂の操作性を良好に保ちことができる。
また、フィラーの形状が非球状であれば、球状フィラーに比べて安価であるため、コストを低く抑えることができ、またフィラーの添加量を少なくすることで、硬化前の接着樹脂の流動性を保つことが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態の磁気ヘッド装置が備えられたハードディスク装置の例を示す平面図である。図2は、本実施の形態の磁気ヘッド装置の斜視図である。図3は、図2のA-A’線に沿う拡大断面図である。
【0020】
図1に示すハードディスク装置には、円盤状の磁気ディスク1と、磁気ディスク1を回転駆動するスピンドルモータ2と、キャリッジ3と、弾性支持部材であるロードビーム11と、スライダ21と、ボイスコイルモータ6とが備えられている。
なお、ロードビーム11は、剛性支持部材であるキャリッジ3の先端部3aに連結されて支持されている。キャリッジ3の基端部3bにはボイスコイルモータ6が取りつけられている。
そして本発明に係る磁気ヘッド装置10は、ロードビーム11とスライダ21とから概略構成されている。
【0021】
スライダ21は、セラミック材料により形成されており、ロードビーム11の先端に取り付けられ、スライダ21のトレーリング側端面Tには図2に示されるごとく薄膜素子21aが設けられている。また、スライダ21の記録媒体との対向面側には、ABS面(浮上面)が形成されている。
【0022】
図2に示す薄膜素子21aは、記録媒体に記録された磁気記録信号を再生する再生素子(MRヘッド)と、記録媒体に磁気信号を記録する記録素子(インダクティブヘッド)との双方を含む、いわゆる複合型薄膜素子である。再生素子は、例えばスピンバルブ膜に代表される磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗効果素子と磁性材料のシールド層とを有して構成され、また記録素子は、磁性材料のコアとコイルとがパターン形成された構成となっている。
【0023】
スライダ21を支持する弾性支持部材であるロードビーム11は、図2に示すように圧電素子12、13を搭載したものである。
このロードビーム11は、ステンレスの板ばね材によって形成されており、キャリッジ3によって保持される固定基端部11aとこの固定基端部11aに対して水平方向に揺動可能な揺動部11bとを有している。固定基端部11aの前端部両脇には、固定基端部11aの長手方向に延びる腕部11c,11cが形成されている。また、揺動部11bは弾性支持部11d,11dを介して腕部11c,11cに連結されている。
【0024】
さらに、揺動部11bと固定基端部11a上に、圧電素子12、13が空隙部11e上に架け渡されて設置されている。
圧電素子12、13は、図2及び図3に示すように、チタン酸ジルコン酸鉛(ジルコン酸チタン酸鉛)等の圧電材料を主体とする圧電体層12a、13aと、この圧電体層12a、13aを挟む一対の電極層12b、12c、13b、13cとから構成されている。
【0025】
図3により圧電素子12,13とロードビームとの接合構造を更に詳細に説明すると、揺動部11bの空隙部11e側には切欠部11fが設けられ、また固定基端部11aの空隙部11e側にも切欠部11gが設けられている。そして圧電素子12は、電極層12cが切欠部11f、11g側、即ち固定基端部11a及び揺動部11b側に向いた状態で、切欠部11f、11gに掛け渡されて配置されている。更に切欠部11f、11gにはフィラーを含む接着樹脂15が塗布されており、圧電素子12はこの接着樹脂15を介して切欠部11f、11gに接合されている。更に詳細に説明すると、圧電素子12の長手方向両端部の端面における電極層12c寄りの部分が接着樹脂15を介して切欠部11f、11gに接合され、圧電素子12の長手方向両端部の端面における電極層12cから離れた部分が固定基端部11a及び揺動部11bから突出されている。尚、図3には圧電素子12のみを示しているが、もう一つの圧電素子13の接合構造も図3に示す構造とほぼ同一である。
【0026】
図2に示すロードビーム11はアースに接続されている。圧電素子12、13の電極層12b、13bは、金線ワイヤ14aを介してロードビーム11に電気的に接続されることによりアースと接続されている。尚、電極層12b、13bとロードビーム11とを電気的に接続できるものであれば、金線ワイヤ14aに限られず、導電性ペースト等を用いても良い。
また図3に示すように、電極層12c、13cは、空隙部11eを貫通する金線ワイヤ14bに接続されており、金線ワイヤ14bは端子14cにおいて図示しない制御回路に接続されている。
【0027】
圧電素子12,13を固定基端部11a及び揺動部11bに接合する接着樹脂15は、粒径10μm以上のフィラーを含むものが好ましい。フィラーとしては、ガラスビーズ、シリカゲル、球状シリカ等の無機系フィラーや、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の有機系フィラーを例示できる。またフィラーは絶縁性のものが好ましい。また接着樹脂15自体の具体例としては、紫外線硬化性のエポキシ系接着樹脂やアクリル系接着樹脂を例示できる。
粒径10μm以上のフィラーを含む接着樹脂15が圧電素子12,13と固定基端部11a及び揺動部11bの間に配置されることにより、フィラーが圧電素子12,13と固定基端部11a及び揺動部11bのスペーサとしての役割を果たし、圧電素子12,13と固定基端部11a及び揺動部11bとを常に10μm以上の間隔をもって離間させることができ、電極層12c、13cと固定基端部11a及び揺動部11bとの絶縁を確保することが可能になる。
【0028】
フィラーの粒径は、10μm以上70μm以下の範囲が好ましく、10μm以上50μm以下の範囲がより好ましい。フィラーの粒径が10μm未満であると、圧電素子12,13と固定基端部11a及び揺動部11bとの絶縁を確保することが困難になるので好ましくなく、フィラーの粒径が70μmを越えると、接着樹脂層15が厚くなって圧電素子12,13の変位が接着樹脂層に吸収されやすくなるため、スライダ21の変位量が小さくなる、あるいはスライダ21への圧電素子12,13の変位の伝達が遅れて適切なトラッキング動作が行われなくなる、あるいは磁気ヘッド装置の合成が低くなる、等の製品性能上の問題が発生するので好ましくない。また、硬化前の接着樹脂15の流動性が低下するため、接着樹脂15の塗布操作時において、例えばディスペンサ等で接着樹脂15を供給する際に吐出時にディスペンサのノズル詰まりが発生する可能性が高くなるので好ましくない。
なお、フィラーの粒度分布の幅はできるだけ小さいことが好ましい。即ち、フィラーの粒度がある程度揃っていることが好ましい。例えば、フィラーの平均粒径をDμmとした場合、フィラーの粒径の幅が(D−(0.4×D))μm〜(D+(0.4×D))μm程度の範囲にあることが好ましい。
【0029】
また、接着樹脂15へのフィラーの添加量は5〜40重量%の範囲が好ましい。フィラーの添加量が5重量%未満では、スペーサとしての機能を充分に果たすことができないので好ましくなく、また添加量が40重量%を越えると、硬化前の接着樹脂の流動性が低下し、接着樹脂の操作性が低下するので好ましくない。
特に、フィラーの形状が非球状の場合は、フィラーの添加量を5〜20重量%の範囲にすることが好ましい。非球状のフィラーの添加量が5重量%未満ではスペーサとしての機能を充分に果たすことができないので好ましくなく、添加量が20重量%を越えると、硬化前の接着樹脂の流動性が低下して接着樹脂の操作性が低下するので好ましくない。
【0030】
更に、フィラーの形状が球状かつ粒度分布の範囲が狭いものであれば、電極層12c、13cと固定基端部11a及び揺動部11bとの間隔を一定にしやすく、かつ硬化前の接着樹脂15の流動性を損なわず、接着樹脂15の操作性を良好に保ちことができる。
また、フィラーの形状が非球状であれば、球状フィラーに比べて安価であるため、コストを低く抑えることができ、またフィラーの添加量を少なくすることで、硬化前の接着樹脂の流動性を保つことが可能になる。
【0031】
圧電素子12、13は、電極層12b、12c、13b、13cに電圧が加えられると、歪みを発生させる素子である。電圧の印加により、圧電素子12、13の圧電体層12a、13aは膜厚方向に分極するが、その分極方向は圧電素子12、13とで逆方向になっている。従って、電極層12c、13cに、金線ワイヤ14bを介して同じ電位をかけたときに、一方の圧電素子は長手方向に伸長し、他方の圧電素子は長手方向に収縮する。
【0032】
その結果、弾性支持部11d,11dが歪み、揺動部11bの先端部に取りつけられたスライダ21の位置が変化する。すなわち、揺動部11bの先端部に取りつけられたスライダ21をトラック幅方向(図2中、両矢印方向)に動かして、トラッキング動作を行わせることが可能となる。
【0033】
上記の磁気ヘッド装置10によれば、圧電素子12,13とロードビーム11とが粒径10μm以上のフィラーを含む接着樹脂15により接合されており、このフィラーが圧電素子12,13とロードビーム11とのスペーサとしての役割を果たすので、圧電素子12、13とロードビーム11とを常に10μm以上の間隔をもって離間させることができ、これらの絶縁を確保することが可能になる。これにより、圧電素子12,13への印加電圧がロードビーム11に漏れることがなく、圧電素子12、13の伸張、収縮が正常に行われて、正確なトラッキング動作を行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の磁気ヘッド装置によれば、圧電素子と弾性支持部材とが粒径10μm以上のフィラーを含む接着樹脂により接合されており、このフィラーが圧電素子と弾性支持部材のスペーサとしての役割を果たすので、圧電素子と弾性支持部材とを常に10μm以上の間隔をもって離間させることができ、圧電素子と弾性支持部材との絶縁を確保することができる。これにより、圧電素子への印加電圧が弾性支持部材に漏れることがなく、圧電素子の伸張、収縮が正常に行われて、正確なトラッキング動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の磁気ヘッド装置が備えられたハードディスク装置の例を示す平面図である。
【図2】 本実施の形態の磁気ヘッド装置の斜視図である。
【図3】 図2のA-A’線に沿う拡大断面図である。
【図4】 従来のハードディスク装置の例を示す平面図である。
【図5】 従来の磁気ヘッド装置の斜視図である。
【図6】 図5に示す磁気ヘッド装置の要部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッド装置
11 ロードビーム(弾性支持部材)
11a 固定基端部
11b 揺動部
11f、11g 切欠部
12、13 圧電素子
12a、13a 圧電体層
12b、13b 電極層
12c、13c 電極層(一方の電極層)
15 接着樹脂
21 スライダ

Claims (3)

  1. 記録媒体に記録された磁気信号を検出する再生素子及び前記記録媒体に磁気信号を記録する記録素子が設けられたスライダと、前記スライダを支持する弾性支持部材と、前記弾性支持部材上に搭載され、該弾性支持部材に歪みを与えて前記スライダの位置を変化させる圧電素子とが備えられてなる磁気ヘッド装置であり、
    前記圧電素子は圧電体層と該圧電体層を挟む一対の電極層からなり、前記弾性支持部材は、固定基端部と、該固定基端部に連結されて前記スライダを支持するとともに前記圧電素子によって前記固定基端部に対して揺動自在な揺動部とから構成され、
    前記圧電素子の前記一方の電極層が前記固定基端部及び前記揺動部の側に対向され、前記固定基端部及び前記揺動部の前記圧電素子が対向する部分にはそれぞれ切欠部が設けられ、この各切欠部に前記圧電素子の両端部が配置されることで前記圧電素子が前記固定基端部と前記揺動部との間に掛け渡され、
    前記圧電素子の両端部の端面の前記一方の電極層寄りの部分と前記一方の電極層とが粒径10μm以上のフィラーを含む接着樹脂を介して前記切欠部に接合され、前記端面のうち一方の電極層から離れた部分が前記固定基端部及び前記揺動部から突出されていることを特徴とする磁気ヘッド装置。
  2. 前記接着樹脂に含まれる前記フィラーの添加量が5〜40重量%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  3. 前記フィラーの形状が球状あるいは非球状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気ヘッド装置。
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