JP2006134563A - マイクロアクチュエータ、ヘッドジンバルアセンブリ、及びディスクドライブユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッド位置の微細な調整が可能で良好な共振特性のマイクロアクチュエータとHGAの提供。
【解決手段】HGAは、スライダ31と、ボトムプレート393を有するマイクロアクチュエータ32と、ムービングプレート394と、ムービングプレート394とボトムプレート393とを結合させる対称軸としてのボトムプレートの軸に対称に置かれた2つのアームプレート391,392と、前記アームプレートに接着された少なくとも1つの圧電素子321と、前記スライダ31と前記マイクロアクチュエータ32とを取り付けるサスペンション17とを具備する。前記スライダ31は、前記ムービングプレート394に取り付けられ、少なくとも1つの圧電素子321を励磁したとき回転する。
【選択図】図5
【解決手段】HGAは、スライダ31と、ボトムプレート393を有するマイクロアクチュエータ32と、ムービングプレート394と、ムービングプレート394とボトムプレート393とを結合させる対称軸としてのボトムプレートの軸に対称に置かれた2つのアームプレート391,392と、前記アームプレートに接着された少なくとも1つの圧電素子321と、前記スライダ31と前記マイクロアクチュエータ32とを取り付けるサスペンション17とを具備する。前記スライダ31は、前記ムービングプレート394に取り付けられ、少なくとも1つの圧電素子321を励磁したとき回転する。
【選択図】図5
Description
本発明は、ディスクドライブユニットに関し、とりわけ、マイクロアクチュエータとマイクロアクチュエータを用いたヘッドジンバルアセンブリに関する。
ディスクドライブは、データを記憶するために磁気媒体を用いた情報記憶装置である。図1を参照して、本技術分野における典型的なディスクドライブは、磁気ディスクとヘッドジンバルアセンブリ277(HGA)を動かすためのドライブアームとを有する(HGA277は、サスペンション(付番せず)とそれに取り付けられたスライダ203とを有する)。ディスクがディスクを回転させるスピンドルモータに装着され、ボイスコイルモータ(VCM)がドライブアームの動作を制御するために装備され、これにより、ディスクからデータを読み込むため又はディスクにデータを書き込むためディスクの表面を横切ってトラックからトラックへ動くスライダ203の動作を制御する。
しかしながら、VCMによるスライダ203の(トラックから離れる)移動に伴う特有の公差のために、スライダ203は精密な位置合わせができず、このことは、スライダ203が磁気ディスクからデータを読み込むこと及び磁気ディスクにデータを書き込むことに対して悪影響を与える。
上記問題を解決するため、スライダ203の移動を修正するために圧電(PZT)マイクロアクチュエータが現在用いられている。すなわち、PZTマイクロアクチュエータはVCMとサスペンションの共振に対する公差を補償するために、非常に小さな規模でスライダ203の変位を補正する。これによりトラック幅を小さくすることが可能となりディスクドライブユニットの「インチ当たりのトラック数」(TPI)を50%増加させる(これは表面記憶密度を増加させることと等価である)。
図1bを参照すると、従来のPZTマイクロアクチュエータ205は、その両側に2個のPZT素子(付番せず)を有するセラミックのビーム207を具備するセラミックのU字型フレーム297を具備する。図1aと図1bを参照すると、PZTマイクロアクチュエータ205は物理的にサスペンション213と結合しており、セラミックのビーム207の一方の側に、サスペンションのプリントパターン210にマイクロアクチュエータ205を結合させるための3個のコネクションボール(ゴールドボールボンディング、又はソルダボールボンディング、GBB又はSBB)がある。加えて、スライダ203をサスペンション213と電気的に結合させるために4個のメタルボール208(GBB又はSBB)がある。図1cは、スライダ203をマイクロアクチュエータ205に挿入する詳細工程を示している。スライダ203は、スライダ203の動きがマイクロアクチュエータ205のセラミックのビーム207に従属するように、エポキシの小片212にて2点206で2本のセラミックのビーム207と接着されている。
サスペンションのプリントパターン210を通じて電源が供給されると、マイクロアクチュエータ205のPZT素子は伸張又は収縮し、U字型フレーム297の2本のセラミックのビーム207を変形させて、スライダ203をディスクのトラック上に動かす。このようにして微細な進路調整を行うことができる。
しかし、PZTマイクロアクチュエータ205とスライダ203は、サスペンション舌部(付番せず)上にあるので、PZTマイクロアクチュエータ205が励磁されると、マイクロアクチュエータ205は、U字型フレーム297に制約されて、スライダ203を揺らすだけの純然たる併進運動を行なう。これは、サーボ帯域幅とHDDの容量の改善に対する制限となる。図2に示すように、数字201は、サスペンションのベースプレートを揺らしたときの共振曲線を示し、数字202は、マイクロアクチュエータ205を励磁したときの共振曲線を示す。この数値は上述の問題を明らかにしている。
加えて、マイクロアクチュエータ205には、共振周波数を減少させサスペンション213のゲインを増大させるために、静的な性能のみならず共振性能のような動的な性能にも影響を与える付加的な質量を持たせている。
このように、マイクロアクチュエータ、HGA、ディスクドライブには上記問題の解決が望まれるのである。
本発明の主な特徴は、ヘッド位置の微細な調整が可能であり、マイクロアクチュエータを励磁したとき良好な共振特性を得ることができるマイクロアクチュエータとHGAを提供することである。
本発明のもう1つの特徴は、大きなサーボ帯域幅とヘッド位置調整能力を有するディスクドライブユニットを提供することである。
上記特徴を達成するために、本発明のHGAは、スライダとボトムプレートを有するマイクロアクチュエータと、ムービングプレートと、ムービングプレートとボトムプレートとを結合させる対称軸としてのボトムプレートの軸に対称に置かれた2つのアームプレートと、前記アームプレートに接着された少なくとも1つの圧電素子と、前記スライダと前記マイクロアクチュエータとを取り付けるサスペンションとを具備し、前記スライダは、前記ムービングプレートに取り付けられ、少なくとも1つの圧電素子を励磁したとき回転することを特徴とする。
一実施の形態において前記ムービングプレートは、前記スライダを支持する支持部と、対角線上で前記支持部と結合する2つの結合部とを具備する。前記2つの結合部の各々は、前記支持部より狭い幅を持つ。前記スライダは、前記支持フレームの支持部に部分的に取り付けられていて、前記スライダと前記支持部の中心が一致している。もう1つの実施の形態では、2つの結合部が2つの結合点により、前記支持フレームの中心線を対称軸として対称に置かれた前記2つのアームプレートと結合されている。前記2つのアームプレート間の距離は、2つのギャップがこの間に形成されるように、前記スライダの幅より大きい。本発明において、前記ボトムプレートは、前記サスペンションに部分的に取り付けられていて、前記支持フレームと前記サスペンションとの間に平行なギャップができている。前記ボトムプレートと前記ムービングプレートの両方の両側に前記アームプレートが形成され、前記アームプレートとボトムプレートとの間又は前記アームプレートとムービングプレートとの間に少なくともスペースが存在する。少なくとも1つのPZT素子は、前記各アームプレートの一方の側又は両側に取り付けられる。前記スライダを前記支持フレームと接着させる材料と前記支持フレームの前記ボトムプレートを前記サスペンションに接着させる材料は、エポキシ又は接着剤又はACFである。
本発明のマイクロアクチュエータは、ボトムプレートと、スライダを取り付け回転させるムービングプレートと、前記ムービングプレートと前記ボトムプレートとを結合させる対称軸としての前記ボトムプレートの軸に対称に置かれた2つのアームプレートと、前記2つのアームプレートに接着された少なくとも1つの圧電素子とを具備する。一実施の形態において、前記ムービングプレートは、スライダを支える支持部と、対角線上で前記支持部と結合する2つの結合部とを具備する。前記2つの結合部の各々は、前記支持部より狭い幅を有する。前記圧電素子の少なくとも1つは薄膜圧電素子又はセラミック圧電素子であり、単層構造又は基板層と圧電層とを有する多層構造となっている。圧電層は単層PZT構造でも多層PZT構造でもよく、基板層は、金属又はセラミック又はポリマーで作られる。本発明において、前記アームプレートは前記ボトムプレートと前記ムービングプレートの両方の両側に形成され、前記アームプレートとボトムプレートとの間又は前記アームプレートとムービングプレートとの間に少なくともスペースが存在する。少なくとも1つのPZT素子は、前記各アームプレートの一方の側又は両側に取り付けられる。前記スライダを前記支持フレームと接着させるための材料は、エポキシ又は接着剤又はACFである。
本発明のディスクドライブユニットは、HGAと、該HGAと結合するドライブアームと、ディスクと、該ディスクを回転させるスピンドルモータとを具備し、ここでHGAは、スライダと、ボトムプレートを具備するマイクロアクチュエータと、ムービングプレートと、前記ムービングプレートと前記ボトムプレートとを結合させる対称軸としての前記ボトムプレートの軸に対称に置かれた2つのアームプレートと、前記アームプレートに接着された少なくとも1つの圧電素子と、前記スライダとマイクロアクチュエータを取り付けるサスペンションとを具備し、ここで前記スライダは、ムービングプレートに取り付けられ、少なくとも1つの圧電素子を励磁したときムービングプレートにより回転させられ、前記ボトムプレートは、前記サスペンションに部分的に取り付けられ、前記支持フレームと前記サスペンションとの間に平行なギャップが存在することを特徴とする。
先行技術と比較すると、前記マイクロアクチュエータは、PZT素子を用いて前記アームプレートをたわめ、そして、スライダが部分的にムービングプレートに取り付けられているので前記スライダを回転させるために前記支持フレームの前記ムービングプレートを回転させる。スライダが前記ムービングプレートと共にその中心の周りで狭い幅で回転するときに、前記支持フレームの2つの前記結合部により、前記スライダが側方向に動くことを防止する。前記ムービングプレートの中心は、前記スライダの中心と一致しているので、前記スライダは、HGAを横揺れモードに励磁することなくサーボ制御することができる。
本発明において、スライダの後面と前面は両方とも、スライダをより大きな範囲で動かすことができるように、違った方向に回転させることができる。スライダはその中心の周りを回転するので、広いヘッド位置調整能力と広いサーボ制御帯域幅を達成することができる。一般に、回転によりスライダを調整するマイクロアクチュエータは、平行運動によりスライダを調整するもの(例えば先行技術)に比べて3倍の効率が得られる。本発明のマイクロアクチュエータは、平行運動を行なわない回転運動によりスライダを調整するので、先行技術に比べて3倍の効率が得られる。加えて、2つの平行なギャップをその間に形成する2つのアームプレート同士の間隔よりスライダの幅が狭いので、マイクロアクチュエータが励磁されたとき、スライダを、大きな範囲でより自由に回転させることができる。さらに、低周波においてサスペンションの共振が起こらず、高周波において純粋なマイクロアクチュエータの共振だけが起こり、これによりサーボ帯域幅を広くすることができ、HDDの容量を改善することができる。最後に、マイクロアクチュエータの構成は、U字型セラミックフレームに比べてショックに対してよい性能を発揮する。
本発明の理解を容易にするため、いくつかの実施の形態について添付図を参照しながら詳細に説明する。
図3を参照すると、本発明のヘッドジンバルアセンブリ(HGA)3は、スライダ31と、マイクロアクチュエータ32と、前記スライダ31を取り付けるサスペンション8とを具備する。
図3〜5を参照すると、サスペンション8は、ロードビーム17と、フレクシャ13と、ヒンジ15と、ベースプレート11とを具備する。前記ロードビーム17は、その上にディンプル329(図6参照)が形成されている。フレクシャ13上には、一方の端に制御システム(不図示)に結合するため複数の結合パッド308が設けられ、他端に複数の電気的なマルチプリントパターン309,311が設けられている。フレクシャ13はまた、マイクロアクチュエータ32とスライダ31とを支持し、ロードビーム17のディンプル329を通じて常にスライダ31の中央部に負荷が加わるようにするために用いられるサスペンション舌部328も具備する。サスペンション舌部328は、その上に複数の電気的接着パッド113及び310を有する。スライダ31は、その端に、サスペンション舌部328の接着パッド113に対応して複数の電気的接着パッド204を有する。
図4,5を参照すると、本発明の実施の形態に従って、マイクロアクチュエータ32は、支持フレーム320と、2つのPZT素子321とを具備する。PZT素子321の各々は、その上に、サスペンション舌部328の接着パッド310に対応して複数の電気的接着パッド333を有する。支持フレーム320は、金属(すなわちステンレス鋼)又はセラミック又はポリマーで作ることができ、ボトムプレート393、ムービングプレート394、及び2つのサイドプレート391,392からなる。サイドプレート391,392は、ボトムプレート393の軸を対称軸として対称に置かれ、その各々がボトムプレート393とムービングプレート394に結合されている。この実施の形態において、サイドプレート391,392同士の間隔は、スライダ31の幅より大きく、スライダ31が支持フレーム320に取り付けられたとき、2つのギャップ315が支持フレーム320とスライダ31との間に形成される。加えて、ムービングプレート394は、スライダ31を支持する支持部10と、支持部10の対角線の両端にある2つの部分により支持部10と結合された2つの結合部11及び12とを具備する。結合部11,12の各々は、支持部10より幅が狭く、したがって、切り欠き14がサイドプレート391と支持部10との間に形成され、切断部(付番せず)がサイドプレート392と支持部10との間に形成される。支持フレーム320の弾性を増大させるために、2つの切り欠き16をボトムプレート393とサイドプレート391,392との間に形成することができる。本実施の形態において、支持部10は、立方体形状をしており、結合部11及び12とに垂直に結合している。
図4,5を参照すると、ディスクドライブの通常動作中にサスペンション舌部328がたわみすぎないよう、またディスクドライブにショックや振動を与えないようロードビーム17上にサスペンション舌部328を突き抜けてリミッタ207が設けられている。この発明において、PZT素子321の支持フレーム320への接着方法は、エポキシ接着や異方性導電膜(ACF)接着のような従来の接着方法とすることができる。2つのPZT素子321は、単層PZT素子又は多層PZT素子とすることのできる薄膜PZT素子で作ることが好ましい。1つの実施の形態として、各PZT素子321は、内側の基板層と外側のPZT層とを有する多層構造を持つ。基板層は、セラミック又はポリマー又は金属で作ることができる。外側のPZT層は、単層PZT素子又は多層PZT素子とすることができる。
図3〜8を参照すると、PZT素子321は、マイクロアクチュエータ32を形成するために支持フレーム320と接着され、次いで、スライダ31がマイクロアクチュエータ32の支持部10と結合され、その後、スライダ31とマイクロアクチュエータ32がサスペンション8に取り付けられて以下のようにHGA3が形成される。すなわち、まず、フレクシャ13の支持フレーム320を、ACF又は接着剤又はエポキシにより部分的にサスペンション舌部328と結合し、支持フレーム320とサスペンション舌部328との間に平行なギャップを保持しておき、次いで、マイクロアクチュエータ32をサスペンションの2つのプリントパターン311に電気的に結合させることを目的として、サスペンション舌部328の電気接着パッド310に2つのPZT素子321の電気接着パッド333を電気的に接着させるために複数のメタルボール332(GBB又はSBB)を用いる。同時に、スライダ31とマルチプリントパターン309とを電気的に結合する目的で、スライダ31の電気接着パッド204と電気接着パッド113とを電気的に結合するために、複数のメタルボール405が用いられる。マルチプリントパターン309,311を通じて、結合パッド308はスライダ31及びマイクロアクチュエータ32を制御システム(不図示)と電気的に結合させる。明らかに、HGA3は、以下のように形成することもできる。すなわち、まず、マイクロアクチュエータ32をサスペンション8と結合し、そして、スライダをこのマイクロアクチュエータ32に取り付ける。
図5及び7を参照すると、スライダ31は、支持部10とエポキシの帯18により結合され、スライダ31と支持部10の中心はよく一致させている。1つの実施の形態において、その中心を対称点として、支持部10の両端に対称にエポキシの帯18を配置している。
図8,9a,9d及び10は、位置調整機能を果たすためにマイクロアクチュエータ32を操作する第1の方法を示す。本実施の形態において、2つのPZT素子321は、同一の分極方向を持ち、図9aに示すように一方の端404で共通に接地され、他端401a及び401bで同一の正弦波波形407(図9d参照)の2つの電圧が印加される。図8は、電圧が印加されていないときのマイクロアクチュエータ32の初期状態を示す。2つのPZT素子321に正弦波電圧が印加されると、電圧が大きくなるにしたがって最初の半周期に両方のPZT素子321が徐々に縮んで短い位置(最大変位位置に対応する)になり、そして、電圧が小さくなるにしたがって、徐々に元の位置に戻る。
図10及び7を参照すると、2つのPZT素子321が両方とも縮んだとき、2つのサイドプレート391及び392が曲がり、2つの結合部11,12の可動部394を逆方向に動かす。2つの結合部11,12は、その対角線に沿って支持部10と結合され、その各々が支持部10より幅が狭いので、支持部10は、その中心の周りを元の位置501から最大変位位置502へと回転し、そして2つの結合部11,12から生じる回転トルクの作用により元の位置501に戻る。したがって、スライダ31がエポキシの帯18により部分的に支持部10と結合していて、スライダ31の中心と支持部10の中心とがよく一致しているので、スライダ31は、支持部10と共にその中心の周りを、元の位置501から最大変位位置502へと回転し、そして、元の位置501に戻る。加えて、スライダ31の自由な回転を確保するためにスライダ31と支持フレーム320との間に2つのギャップが形成されている。
図8,9a,9d及び11を参照すると、駆動電圧407が第2の半周期に入ると(第1の半周期の反対の位相となる)、2つのPZT素子321が負の電圧が大きくなるにしたがって両方とも徐々に伸張し、最大変位位置になり、負の電圧が小さくなるにしたがって、元の位置に戻る。したがってスライダ31が元の位置501から最大変位位置503にまで回転し、そして元の位置に戻る。これにより、スライダ31がその中心の周りを回転するのでヘッド位置の微細な調整が達成される。
図8,9a,9c及び10,11は、位置調整機能を果たすために2つのPZT素子321を操作するもう1つの方法を示す。この実施の形態において、2つのPZT素子321は相異なる2つの分極方向を持ち、図9bに示すように、一方の端404で共通に接地され、他端401a及び401b異なった位相の波形406,408(図9c参照)を持つ2つの電圧が印加される。電圧に駆動されて、両方のPZT素子321は、同じ半周期に最短の位置にまで徐々に縮み、そして元の位置に戻り、電圧が次の半周期に入ったとき、両方のPZT素子321は、最長の位置にまで伸張しそして元の位置に戻る。同様に、スライダ31は、その中心の周りを回転してヘッド位置の微細な調整を達成する。
本発明において、各結合部11,12の幅が支持フレーム32の支持部10の幅より狭いことは支持部10とスライダ31の回転の助けとなる。すなわち、この幅が狭いので、支持部10とスライダ31を回転させるために楽に結合部11,12を曲げることができる。さらに、図6を参照すると、ムービングプレート394とサスペンション舌部328との間に形成された平行なギャップにより、PZT素子321により駆動されたときに、支持部10とスライダ31の回転がより自由になる。
従来技術と比較すると、スライダ31の後面と前面の両方を互いに異なる方向に動かせるように、ムービングプレートを回転させるための2つのPZT素子321を用いてスライダ31をその中心を軸として回転させる一方、従来技術のマイクロアクチュエータは、スライダの後面を(前面が固定されているので)スイングさせるように動かすことができるだけである。このように、本発明は、従来技術より効率的にスライダの微細な位置調整を行なうことができる。したがって、大きなヘッド位置調整能力が得られる。
図12は、本発明のHGAの共振性能の試験結果であり、ここで、701はベースプレート励磁共振曲線を示し702はマイクロアクチュエータ励磁共振曲線を示す。これから、サスペンションの共振は低周波では起こらずマイクロアクチュエータ32を励磁したとき純粋なマイクロアクチュエータの共振だけが高周波で起こることがわかり、これにより、サーボ帯域幅を拡げることができ、HDDの容量を向上させ、スライダのシーク時間及び修正時間を減らすことができる。
図13〜15を参照すると、本発明において、支持フレーム32を他の構成、例えば、支持部10が立方体形状ではない(菱形のような)他の形状とすることができる。選択的に、結合部11,12を所定の結合角(90度ではない)で支持部10と結合してもよい。結合部11,12を曲げることが容易になるよう、切り欠き15を結合部11(12)と支持部10との間に設けてもよい。
本発明のこの3つの実施の形態によれば、図16〜18を参照すると、支持部10は、なだらかな弧で構成された外形としてもよい。加えて結合部11,12は、曲線形状としてもよい。さらに、支持部10に作用させる力のバランスをとるために、結合部11,12は、支持フレームの経線軸を対称軸として対称に設置した結合ポイント500でサイドプレート391,392と結合させる。本発明において、PZT素子は各サイドプレート391,392の一方の側又は両側に設置することができる。
本発明において、図19を参照すると、本発明のディスクドライブユニットは、ハウジング108と、ディスク101と、スピンドルモータ102と、本発明のHGA3を有するVCM107とを組み立てることにより作ることができる。ディスクドライブユニットの構成、及び/又は、製造工程は当業者によく知られているので、そのような構成及び組立部品はここでは省略する。
3 ヘッドジンバルアセンブリ
8 サスペンション
11,12 結合部
14,16 切り欠き
31 スライダ
32 マイクロアクチュエータ
101 ディスク
102 スピンドルモータ
107 VCM
108 ハウジング
320 支持フレーム
321 PZT素子
391,392 サイドプレート
393 ボトムプレート
394 ムービングプレート
8 サスペンション
11,12 結合部
14,16 切り欠き
31 スライダ
32 マイクロアクチュエータ
101 ディスク
102 スピンドルモータ
107 VCM
108 ハウジング
320 支持フレーム
321 PZT素子
391,392 サイドプレート
393 ボトムプレート
394 ムービングプレート
Claims (20)
- スライダと、
ボトムプレートと、ムービングプレートと、ムービングプレートとボトムプレートとを結合させる対称軸としてのボトムプレートの軸に対称に置かれた2つのアームプレートと、前記アームプレートに接着された少なくとも1つの圧電素子とを具備するマイクロアクチュエータと、
前記スライダと前記マイクロアクチュエータとを取り付けるサスペンションと、
を具備するヘッドジンバルアセンブリであって、
前記スライダは、前記ムービングプレートに取り付けられ、少なくとも1つの前記圧電素子を励磁したとき回転することを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。 - 前記ムービングプレートは、前記スライダを支持する支持部と、対角線上で支持部と結合する2つの結合部とを具備することを特徴とする請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- 前記2つの結合部の各々は、前記支持部より狭い幅を持つことを特徴とする請求項2に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- 前記スライダは前記支持フレームの支持部に部分的に取り付けられ、前記スライダと前記支持部の中心が一致していることを特徴とする請求項2に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- 2つの結合部は、2つの結合点により前記支持フレームの中心線を対称軸として対称に置かれた前記2つのアームプレートと結合されていることを特徴とする請求項2に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- 前記2つのアームプレート間の距離は、前記スライダの幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- 前記ボトムプレートは、前記サスペンションに部分的に取り付けられていて、前記支持フレームと前記サスペンションとの間に平行なギャップがあることを特徴とする請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- 前記アームプレートは、前記ボトムプレートと前記ムービングプレートの両方の両側に形成され、前記アームプレートと前記ボトムプレートとの間又は前記アームプレートと前記ムービングプレートとの間に少なくともスペースが存在することを特徴とする請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- 前記少なくとも1つのPZT素子は、前記各アームプレートの一方の側又は両側に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- 前記スライダを前記支持フレームと接着させる材料と、前記支持フレームの前記ボトムプレートを前記サスペンションに接着させる材料は、エポキシ又は接着剤又はACFであることを特徴とする請求項1に記載のヘッドジンバルアセンブリ。
- ボトムプレートと、
スライダを取り付け回転させるムービングプレートと、
前記ムービングプレートと前記ボトムプレートとを結合させる対称軸としての前記ボトムプレートの軸に対称に置かれた2つのアームプレートと、
前記2つのアームプレートに接着された少なくとも1つの圧電素子と、
を具備するマイクロアクチュエータ。 - 前記ムービングプレートは、スライダを支える支持部と、対角線上で前記支持部と結合する2つの結合部とを具備することを特徴とする請求項11に記載のマイクロアクチュエータ。
- 前記2つの結合部の各々は、前記支持部より狭い幅を有することを特徴とする請求項12に記載のマイクロアクチュエータ。
- 前記圧電素子の少なくとも1つは、薄膜圧電素子又はセラミック圧電素子であることを特徴とする請求項11に記載のマイクロアクチュエータ。
- 前記圧電素子の少なくとも1つは、単層構造又は基板層と圧電層とを有する多層構造となっていることを特徴とする請求項11に記載のマイクロアクチュエータ。
- 前記圧電層は単層PZT構造又は多層PZT構造であり、前記基板層は、金属又はセラミック又はポリマーで作られることを特徴とする請求項15に記載のマイクロアクチュエータ。
- 前記アームプレートは、前記ボトムプレートと前記ムービングプレートの両方の両側に形成され、前記アームプレートと前記ボトムプレートとの間又は前記アームプレートと前記ムービングプレートとの間に少なくともスペースが存在することを特徴とする請求項11に記載のマイクロアクチュエータ。
- 前記少なくとも1つのPZT素子は、前記各アームプレートの一方の側又は両側に取り付けられることを特徴とする請求項11に記載のマイクロアクチュエータ。
- 前記スライダを前記支持フレームと接着させるための材料は、エポキシ又は接着剤又はACFであることを特徴とする請求項11に記載のマイクロアクチュエータ。
- ヘッドジンバルアセンブリと、
前記ヘッドジンバルアセンブリと結合するドライブアームと、
ディスクと、
前記ディスクを回転させるスピンドルモータとを具備するディスクドライブユニットであって、
前記ヘッドジンバルアセンブリは、
スライダと、
ボトムプレートと、ムービングプレートと、前記ボトムプレートとを結合させる対称軸としての前記ボトムプレートの軸に対称に置かれた2つのアームプレートと、前記アームプレートに接着された少なくとも1つの圧電素子と、前記スライダとマイクロアクチュエータを取り付けるサスペンションとを具備するマイクロアクチュエータと、
を具備することを特徴とし、
前記スライダは、ムービングプレートに取り付けられて少なくとも1つの圧電素子を励磁したときムービングプレートにより回転させられ、前記ボトムプレートは、前記サスペンションに部分的に取り付けられ、前記支持フレームと前記サスペンションとの間に平行なギャップが存在することを特徴とする、
ディスクドライブユニット
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