JP3807653B2 - 電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体に関し、さらに詳しくは繰り返し使用時の電位安定性に優れ、光による静電特性の劣化が少なく高画質な画像が得られる電子写真感光体に関する。
また、本発明は上記電子写真感光体を有する電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光体用の光導電性素材として、Se、CdS、ZnO等の無機材料が用いられてきたが、光感度、熱安定性、毒性等の問題をもつことから、近年では有機光導電性材料を用いた電子写真感光体の開発が盛んに行なわれており、電荷発生材料および電荷輸送材料を含有する感光層を有する電子写真感光体は、すでに実用化されるに到っている。
【0003】
一方、電子写真感光体には、レーザープリンター、デジタル複写機等の半導体レーザーを光源とする電子写真装置の出現、さらに感光体の共通化といった観点から可視から、近赤外領域まで幅広い分光感度特性を持つことが要求され始めている。
【0004】
従来、これら感光体に用いる電荷発生材料として、異なるスペクトル領域で分光感度特性を有する2種類以上の顔料を用いることが提案されている。例えば、特開昭63−148264号公報、特開平01−177553号公報、特開平01−270060号公報等が挙げられる。
【0005】
しかしながら、2種類以上の顔料を電荷発生材料として用いることにより、分光感度域は広がるものの、逆に電荷発生層で2つ以上のエネルギー準位ができることで、顔料自身の特性がいかせず処方面からも残留電位上昇と帯電電位低下を両立させることが困難であった。
【0006】
また、前記デジタル方式の記録装置に用いられる光源としては、小型、安価、簡便さ等の点から、多くは半導体レーザーが用いられているが、現在用いられている半導体レーザーの発振波長は、750nm以上の近赤外領域に限定されている。したがって、これらの装置に用いられる電子写真感光体としては、少なくとも750〜850nmの波長領域に光感度を有することが要求される。
【0007】
この要求を満たす有機光導電材料としては、スクエアリウム顔料、フタロシアニン顔料、ピリリウム染料とポリカーボネートとの共晶錯体、ピロロピロール顔料、アゾ顔料等が知られているが、特にフタロシアニン顔料は、比較的長波長領域まで分光吸収をもつと共に光感度を有し、また中心金属や結晶形の種類によって様々なバリエーションが得られることから、半導体レーザー用の電子写真感光体として盛んに研究が行なわれている。
【0008】
これまでに知られている良好な感度を有するフタロシアニン顔料としては、ε型銅フタロシアニン、X型無金属フタロシアニン、τ型無金属フタロシアニン、バナジルフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等が挙げられるが、いずれも感度、帯電能、繰り返し耐久性の点でなお充分ではなく、より一層の改良が望まれていた。
【0009】
これらの問題に対し、特開平9−127711号公報にはフタロシアニン化合物に加えアゾ化合物を加えることで帯電電位上の問題を解決することを図っているが、画像上の問題(黒斑点)に対しては初期画像レベルしか言及されておらず、画像上の耐久性についてなお問題があった。
【0010】
また電子写真感光体検査時、電子写真装置製造時、感光体ユニットまたはトナー交換時等、電子写真感光体に光が照射される(特に紫外線)ことは避けられないが、これについてもなお問題が多く解決が望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来の問題点を解決することにある。
したがって、本発明の目的は、画像欠陥がなくかつ電位上の安定性にも優れた高耐久な電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置を提供することにある。
また、光(特に紫外線)による静電特性の劣化が少なく、いわゆる丈夫な電子写真感光体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子写真感光体は上述の目的を達成するものである。
本発明によれば、(1)「導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層からなる感光層を有する積層型電子写真感光体において、前記電荷発生層が少なくとも結着樹脂としてポリビニルブチラール樹脂と電荷発生物質として下記一般式(I)で示される非対称ジスアゾ顔料、無金属フタロシアニン顔料を含有し、かつ該非対称ジスアゾ顔料と無金属フタロシアニン顔料の重量比 非対称ジスアゾ顔料/無金属フタロシアニン顔料が1.5/1以上5/1未満であり、かつ該層の電荷発生物質(P)と結着樹脂(R)の重量比(P/R)が8/1〜3/1であることを特徴とする電子写真感光体
【0013】
【化4】
Figure 0003807653
(式中、Aは炭素原子でアゾ基の窒素原子に結合している2価の残基を示す。またCp1、Cp2は互いに構造の異なるカプラー残基を示す。)」が提供される。
【0015】
また好ましくは、()「前記結着樹脂がブチラール化度62mol%未満のブチラール樹脂であることを特徴とする前記第()項記載の電子写真感光体」が提供される。
【0016】
さらに好ましくは、()「前記非対称ジスアゾ顔料が下記一般式(II)記載で表わされる化合物であることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の電子写真感光体」が提供される。
【0017】
【化5】
Figure 0003807653
(式中、Cp1、Cp2は構造が異なるカプラー残基を表わす。)」が提供される。
【0018】
さらに好ましくは、()「前記無金属フタロシアニン顔料がτ型またはX型無金属フタロシアニン顔料であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれか1に記載の電子写真感光体」が提供される。
【0019】
また好ましくは、()「前記電荷輸送層が少なくとも電荷輸送物質、結着樹脂を含有し、該電荷輸送物質が下記一般式(III)で示されるトリフェニルアミン化合物であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれか1に記載の電子写真感光体」が提供される。
【0020】
【化6】
Figure 0003807653
(式中、Ar1、Ar2は置換または無置換のアリール基、置換または無置換の複素環基を表わし、R5、R6、R7は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換の複素環基を表わすが、R6、R7は互いの結合して環を形成しても良い。Ar3は置換または無置換のアリーレン基を表わし、pは0または1を表わす。)」が提供される。
【0021】
さらに好ましくは、()「導電性支持体上に少なくとも中間層と電荷発生層と電荷輸送層からなる感光層を有する積層型電子写真感光体において、前記中間層が少なくとも酸化チタンおよび結着樹脂からなることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれか1に記載の電子写真感光体」が提供される。
【0022】
さらに、()「少なくとも帯電、露光、反転現像、転写、クリーニング工程を経て画像形成を行ない、かつ導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層からなる感光層を有する積層型電子写真感光体を有する電子写真装置において、該電子写真感光体として、前記第(1)項乃至第()項のいずれか1に記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする電子写真装置」が提供される。
【0023】
本発明では前記一般式(I)に示したきわめて高感度な非対称ジスアゾ顔料を用いるが、これら非対称ジスアゾ顔料は、相当するジアゾニウム塩化合物とAまたはBに相当するカプラーとを2段階に順次反応させるか、あるいは最初のAまたはBとのカップリング反応によって得られるジアゾニウム塩化合物を単離した後、さらに残りのカプラーを反応させることによって得ることができる。
これら非対称ジスアゾ顔料のA、Cp1、Cp2の例を以下に示す。
【0024】
【表1−1】
Figure 0003807653
【0025】
【表1−2】
Figure 0003807653
【0026】
【表1−3】
Figure 0003807653
【0027】
【表1−4】
Figure 0003807653
【0028】
【表1−5】
Figure 0003807653
【0029】
【表1−6】
Figure 0003807653
【0030】
【表1−7】
Figure 0003807653
【0031】
【表1−8】
Figure 0003807653
【0032】
【表1−9】
Figure 0003807653
【0033】
これら非対称ジスアゾ顔料の中でも特に前記第1表中A−20に示すフルオレノンを中心骨格とする前記一般式(II)に示す化合物が感度及び電位安定性の点からも特に好ましい。
前記無金属フタロシアニン顔料としては、一般的に電子写真感光体に使用される無金属フタロシアニン顔料全てを用いることができるが、好ましくは本発明に示されるX型無金属フタロシアニン顔料、τ型無金属フタロシアニン顔料を用いることが好ましい。この理由については明らかではないが、X型、τ型に分類されるような無金属フタロシアニン顔料のHOMOレベルが前記非対称ジスアゾのHOMOレベルに近く、相互作用をすることで顔料を混合することによって生じる増感効果が有効に発生するとともに、静電特性上も残留電位、帯電電位低下といった問題が生じにくくなっていると考える。
【0034】
τ型無金属フタロシアニン顔料はCu−Kα特性X線(波長1.541Å)を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが7.6°、9.2°、16.8°、17.4°、20.4°、20.9°、21.7°、27.6°(それぞれ±0.2°)に存在する無金属フタロシアニン顔料であり、特開昭58−182639号公報、特開昭60−19154号公報等に記載の方法で得ることができる。
【0035】
X型無金属フタロシアニン顔料はCu−Kα特性X線(波長1.541Å)を用いたX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θの主要ピークが7.5°、9.1°、16.7°、17.3°、22.3°、28.8°(それぞれ±0.2°)に存在する無金属フタロシアニン顔料であり、USP3357989号明細書、USP3594163号明細書、特公昭49−4338号公報、特開昭60−243089号公報等の記載の方法で得ることができる。
【0036】
本発明においては、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層からなる感光層を有する積層型電子写真感光体において、前記電荷発生層が前記一般式(I)で示される非対称ジスアゾ顔料、無金属フタロシアニン顔料を含有し、かつ該非対称ジスアゾ顔料と無金属フタロシアニン顔料の重量比 非対称ジズアゾ顔料/無金属フタロシアニン顔料が1.5/1以上5/1未満であることにより前述の効果をもたらすことができるが、非対称ジスアゾ顔料/無金属フタロシアニン顔料重量比が1.5/1以下の場合は繰り返し使用時の帯電性が劣化するようになる。非対称ジスアゾ顔料/無金属フタロシアニン顔料が5/1以上の場合は、複写コピー時における地汚れが(含む黒斑点)増加し、かつ光による静電特性の劣化が大きくなってしまう。
【0037】
また、本発明においては、電荷発生物質と結着樹脂の重量比P/Rが8/1〜3/1であることにより、前述の効果をもたらすことができるが、P/Rが8/1より大きい場合は繰り返し使用時の帯電電位低下や粒状地汚れ等の画像欠陥が発生するようになり、3/1より小さい場合は、繰り返し使用時における残留電位上昇や感度劣化が生じるようになる。
【0038】
さらに好ましくは、前記結着樹脂がブチラール化度62mol%未満のブチラール樹脂であることを特徴とする電子写真感光体が提供される。ブチラール化度62mol%未満のブチラール樹脂とは、樹脂中におけるポリビニルブチラール成分が全樹脂成分中62mol%未満であるものを指す。
【0039】
本発明に示すブチラール樹脂を用いることで、液の安定性に優れた塗工液を作成することが可能になるとともに、感光体としては静電特性上、環境安定性に優れた特性を得ることが可能となる。さらに上記特性が良好になるとともに、接着性が優れた感光体を得ることができる。
【0040】
本発明に示す電荷発生層中の結着樹脂のブチラール化度は、それぞれの樹脂に対するブチラール化度測定法に基づき、IR吸収スペクトルを測定することにより求めることができる。
ビニルブチラール樹脂(ポリビニルブチラール)中におけるブチラール化度測定法の具体例を以下に示す。
【0041】
「ブチラール化度測定法」
1)エタノール/トルエン(重量比1:1)混合溶剤150mlを三角フラスコにとり、これに秤量した試料を加え、樹脂濃度を10±0.1重量%とし、20℃の恒温室にて3時間以上のしんとう溶解を行なう。これをポリエチレンシート上に流延する。
2)風乾(予備乾燥)後、真空乾燥(60℃±5℃、減圧度710mmHg以上5時間)を行なって、試料フィルムを作成する。
注)膜厚10〜20μm程度にし、2980cm-1 CH2νasの透過率が10〜45%になるようにする。
3)試料フィルムをポリエチレンシート上よりはがし、HITACHI EPI−G3 Typeの赤外分光光度計にてIR吸収スペクトルを求める。
4)検量線を用いて水酸基、及び残存アセチル基の量を求める。
「検量線」
ポリビニルブチラール試験方法(JIS K6728)によって酢酸ビニル及びビニルブチラールを実測し、ビニルアルコールを求めてwt%をmol%に換算する。これによって得られたビニルアルコール及び酢酸ビニルmol%を横軸にとり、フィルム吸光度の比を縦軸にとってブチラール用の検量線とする。
「計算」
1)3900cm-1と2300cm-1付近の一番高い点及び1900cm-1と1600cm-1付近の透過率の一番高い点を結び、ベースラインとする。
2)吸光度D(log I0/I)を求める。
3500cm-1 DOH
2980cm-1 DCH2νas
2900cm-1 DCH2νs
1740cm-1 DCO
3)DOH/DCH2νas、DOH/DCH2νs、DCO/DCH2νas、DCO/DCH2νasを求め、検量線により水酸基、残存アセチル基の量を求める。
Figure 0003807653
▲1▼と▲2▼の平均値を水酸基とする。
Figure 0003807653
▲3▼と▲4▼の平均値をアセチル基とする。
ブチラール化度(mol%)=100−(水酸基+アセチル基)
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に沿って説明する。
図1は本発明の電子写真感光体の構成例を示す断面図であり、導電性支持体(11)上に少なくとも電荷発生層(15)と電荷輸送層(17)を積層した構成をとっている。
図2は本発明の別の構成例を示す断面図であり、導電性支持体(11)と電荷発生層(15)の間に中間層(13)が設けられている。
図3は本発明のさらに別の構成例を示す断面図であり、電荷輸送層(17)の上に保護層(21)を設けたものである。
【0043】
本発明に示される結着樹脂としてポリビニルブチラール樹脂と電荷発生物質として非対称ジスアゾ顔料、フタロシアニン顔料は、特許請求の範囲に示される構成に従い、電荷発生層で示される電子写真感光体中に含有することができる。また、電荷発生層塗工液中に分散または溶解させることで含有することができる。
【0044】
導電性支持体(11)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(11)として用いることができる。
【0045】
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体(11)として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化チタン、導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、2−ブタノン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
【0046】
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロンなどの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体(11)として良好に用いることができる。
【0047】
電荷発生層(15)は、少なくとも電荷発生物質として非対称ジスアゾ顔料、フタロシアニン顔料が結着樹脂中に分散されて形成されている。したがって、電荷発生層(15)はこれら成分を適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体(11)あるいは中間層(13)上に塗布し、乾燥することにより形成される。
【0048】
電荷発生層(15)に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルブチラール、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を用いることができる。
【0049】
電荷発生層(15)に用いられる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールが好ましく、特に好ましくはブチラール化度62mol%未満のブチラール樹脂を用いることがよい。
【0050】
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し10〜500重量部、好ましくは25〜300重量部が適当である。
電荷発生層の膜厚は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷発生層塗工液作成時に用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。
【0051】
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビードコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
【0052】
電荷輸送層(17)は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
【0053】
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
【0054】
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体、その他ポリマー化された正孔輸送物質等公知の材料が挙げられる。
【0055】
但し好ましくは本発明請求項に示すように前記構造式(III)に示すトリフェニルアミン化合物を用いることがよい。この理由はこの化合物が移動度が大きく高感度であり、また光により化合物自体が劣化することが少ないこと。また本発明に示す非対称ジスアゾ顔料/無金属フタロシアニン顔料系の電荷発生物質とのマッチングに優れ良好な電子写真特性を有することが挙げられる。
構造式(III)に分類される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれら化合物に限定されるものではない。
【0056】
【化7】
Figure 0003807653
(式中、Ar1、Ar2は置換または無置換のアリール基、置換または無置換の複素環基を表わし、R5、R6、R7は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換の複素環基を表わすが、R6、R7は互いの結合して環を形成しても良い。Ar3は置換または無置換のアリーレン基を表わし、pは0または1を表わす。)
【0057】
p=0の具体例を以下に示す。
【0058】
【表2−1】
Figure 0003807653
【0059】
【表2−2】
Figure 0003807653
【0060】
【表2−3】
Figure 0003807653
【0061】
【表2−4】
Figure 0003807653
【0062】
【表2−5】
Figure 0003807653
【0063】
【表2−6】
Figure 0003807653
【0064】
【表2−7】
Figure 0003807653
【0065】
p=1の具体例を以下に示す。
【0066】
【表2−8】
Figure 0003807653
【0067】
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、特開平5−158250号公報、特開平6−51544号公報記載の各種ポリカーボネート共重合体等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0068】
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜50μm程度とすることが好ましい。
【0069】
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
【0070】
本発明においては電荷輸送層(17)中にレベリング剤を添加しても良い。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜1重量部が適当である。
【0071】
また、中間層(13)にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化インジウム等の金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよく、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤、チタニルキレート化合物、ジルコニウムキレート化合物、チタニルアルコキシド化合物、有機チタニル化合物も用いることができる。
【0072】
但し中間層としては前記のように、少なくとも酸化チタンおよび結着樹脂を含有するものが好ましい。好ましい理由としては酸化チタンの屈折率が大きくモアレの発生防止に効果をもつこと、適当な導電性を有することで残留電位等の発生が少なく、静電特性上問題ないこと等が挙げられる。
【0073】
これらの中間層(13)は前述の感光層のごとく適当な溶媒、分散、塗工法を用いて形成することができる。
中間層(13)の膜厚は0〜10μmが適当である。
【0074】
保護層(21)は、感光体の耐久性向上の目的で設けられ、これに使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等に樹脂が挙げられる。
【0075】
保護層(21)には、そのほか耐摩耗性を向上させる目的でポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂、シリコーン樹脂、また酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム等の無機材料等を添加することができる。
保護層(21)の形成法としては、通常の塗布法を用いることができる。なお、保護層(21)の厚さは0.1〜10μmが適当である。
また、以上の他に真空薄膜作成法にて形成したa−C、a−SiCなどの公知の材料も保護層(21)として用いることができる。
【0076】
本発明に示す電子写真装置は、少なくとも帯電、露光、反転現像、転写、クリーニング工程を有するが、どの工程も通常用いられる方法のいずれを用いてもよい。帯電方法としては、例えばコロナ放電を利用したコロトロン、あるいはスコロトロン帯電、導電性ローラーあるいはブラシ等による接触帯電などいずれを用いてもよい。現像方法としては磁性あるいは非磁性の一成分現像剤、二成分現像剤などを接触あるいは非接触させて現像する一般的な方法が用いられるが、いずれも明部電位部分を現像する反転現像が用いられる。転写方法としては、コロナ放電によるもの転写ローラーを用いた方法等いずれでもよい。クリーニング方法としては、ブレードクリーニングが一般的に多く用いられるが、現像部をクリーニング工程とし用いても良い。
また、電子写真装置として、上述の電子写真感光体や現像、クリーニング工程などの構成要素のうち複数のものを装置ユニットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。
【0077】
例えば図4に示されるように、ドラム状の本発明感光体(31)の上面に、近接しかつ円周に沿って、反時計方向に、除電露光部(32)、帯電チャージャ(33)、画像露光部(35)、現像ユニット(36)、転写・分離チャージャ(40)、クリーニングユニット(44)を順次付設してなる電子写真装置とすることができる。
【0078】
【実施例】
次に、本発明を実施例をあげて説明する。
参考例1]
酸化チタン(CR−EL:石原産業製) 70重量部
アルキッド樹脂 15重量部
(ベッコライトM6401−50−S(固形分50%):大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 10重量部
(スーパーベッカミンL−121−60(固形分60%):大日本インキ化学工業製)
メチルエチルケトン 100重量部
からなる混合物をボールミルで72時間分散し、中間層用塗工液を作成した。これを直径φ80mm、長さ359mmのアルミニウムドラム上に塗布し、130℃で20分間乾燥して、膜厚4.5μmの中間層を作成した。
【0079】
次に、下記構造式(IV)に示す非対称ジスアゾ顔料4.0重量部とτ型無金属フタロシアニン顔料2.0重量部を、ポリビニルブチラール(エスレックBL−1:積水化学製、ブチラール化度=63mol%)2.4重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解した樹脂液に添加し、ボールミルにて72時間分散を行なった。
分散終了後、シクロヘキサノン210重量部を加え3時間分散を行ない、電荷発生層用塗工液を作成した。これを前記中間層上に塗布し、130℃10分間乾燥して膜厚0.25μmの電荷発生層を作成した。
【0080】
次に、下記構造式(V)で示される電荷輸送物質7重量部、ポリカーボネート(Zタイプ:粘度平均分子量3万)10重量部、シリコーンオイル(KF−50:信越化学工業社製)0.002重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工液を作成した。これを前記電荷発生層上に塗布し、130℃15分間乾燥して膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、参考例1の電子写真感光体を得た。
【0081】
【化8】
Figure 0003807653
【0082】
【化9】
Figure 0003807653
【0083】
参考例2、3]
参考例1における電荷輸送物質 構造式(V)を下記構造式(VI)、(VII)に代えたほかは参考例1と同様にして参考例2、3の電子写真感光体を作成した
【0084】
【化10】
Figure 0003807653
【0085】
【化11】
Figure 0003807653
【0086】
参考例4〜7、比較例1、2]
参考例1における電荷輸送物質、無金属フタロシアニン顔料種及び添加量、又電荷発生物質(P)と結着樹脂(R)の重量比P/Rを2.5/1に固定するためにポリビニルブチラール量を表3のように代えた以外は参考例1と同様にして参考例4〜7、比較例1、2の電子写真感光体を作成した。
【0087】
【表3】
Figure 0003807653
【0088】
以上のようにして得られた電子写真感光体を、デジタル複写機であるイマジオMF530((株)リコー製)を用い、露光部にND0.5のフィルターを装着し、露光光量を半分の状態にして評価した。
まず画像評価としては、通紙ラン評価を行ない、記録紙の白部において0.1mm以上の黒斑点が1個/平方センチ以上現れたときの複写枚数と、濃度低下、地汚れ等の異常画像の発生の有無について行なった。
耐光性の評価についてはまず、MF530に電子写真感光体を装着し、初期の未露光部電位(−VD)と露光部電位(−VL)を測定する。この後電子写真感光体を取り出し、光量1000luxの蛍光灯照射を30分行なったのちMF530に装着し、再度未露光部電位(−VD’)と露光部電位(−VL’)を測定しその電位差ΔVD=(VD’−VD)、ΔVL=(VL’−VL)を測定することで評価した。
いずれも温度25℃/湿度50%RHの環境下、記録紙を用い黒ベタ部5%のチャート紙により連続複写による5万枚のランニングにより評価を行なった。結果を表4に示す。
【0089】
【表4】
Figure 0003807653
【0090】
参考例8、9]
参考例1において非対称ジスアゾ顔料を下記構造式(VIII)、(IX)に代えた以外は参考例1と同様にして参考例8、9の電子写真感光体を作成した。
【0091】
【化12】
Figure 0003807653
【0092】
【化13】
Figure 0003807653
【0093】
参考例10〜15、比較例3〜6]
参考例1における非対称ジスアゾ顔料、無金属フタロシアニン顔料種及び添加量、電荷輸送物質、また電荷発生物質(P)と結着樹脂(R)の重量比P/Rを2.5/1に固定するためにポリビニルブチラール量を表5のように代えた以外は参考例1と同様にして参考例10〜15、比較例3〜6の電子写真感光体を作成した。
【0094】
【表5】
Figure 0003807653
【0095】
以上のようにして作成した電子写真感光体を参考例1と同様にして評価した。結果を表6に示す。
【0096】
【表6】
Figure 0003807653
【0097】
[実施例
まず、参考例1と同様にして、アルミニウムドラム上に中間層を作成した。
次に、下記構造式(X)に示す非対称ジスアゾ顔料4.0重量部とτ型無金属フタロシアニン2.0重量部を、ポリビニルブチラール(ブチラール化度60mol%)1.2重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解した樹脂液に添加し、ボールミルにて72時間分散を行なった。分散終了後、シクロヘキサノン210重量部を加え3時間分散を行ない、電荷発生層用塗工液を作成した。これを前記中間層上に塗布し、130℃10分間乾燥して膜厚0.25μmの電荷発生層を作成した。
次に、前記構造式(VI)で示される電荷輸送物質7重量部、ポリカーボネート(Zタイプ:粘度平均分子量3万)10重量部、シリコーンオイル(KF−50:信越化学工業社製)0.002重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工液を作成した。これを前記電荷発生層上に塗布し、130℃15分間乾燥して膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、実施例の電子写真感光体を得た。
【0098】
【化14】
Figure 0003807653
【0099】
[実施例10、比較例7、8]
実施例におけるポリビニルブチラール量、ブチラール化度、フタロシアニン顔料種を表7のように代えた以外は参考例1と同様にして実施例10、比較例7、8の電子写真感光体を作成した。
【0100】
【表7】
Figure 0003807653
【0101】
[比較例9、10]
実施例におけるポリビニルブチラールをポリエステル樹脂(バイロン200:東洋紡社製)に代えた以外は実施例と同様にして比較例9、10の電子写真感光体を作成した。
【0102】
以上のようにして得られた電子写真感光体を、デジタル複写機であるイマジオMF530((株)リコー製)を用いて評価した。
静電特性の評価としては露光部にND0.5のフィルターをつけ光量を半分にし、現像位置に電位計を備え付け未露光部電位(−VD)と露光部電位(−VL)を測定することで行なった。
画像評価としては、記録紙の白部において0.1mm以上の黒斑点が1個/平方センチ以上現れたときの複写枚数と、濃度低下、地汚れ等の異常画像の発生の有無について行なった。
いずれも温度25℃/湿度50%RHの環境下、記録紙を用い黒ベタ部5%のチャート紙により連続複写による5万枚のランニングにより評価を行なった。
結果を表8に示す。
【0103】
【表8】
Figure 0003807653
【0104】
[実施例1112
実施例において非対称ジスアゾ顔料を下記構造式(XI)、(XII)に代えた以外は実施例と同様にして実施例1112の電子写真感光体を作成した。
【0105】
【化15】
Figure 0003807653
【0106】
【化16】
Figure 0003807653
【0107】
[実施例1326、比較例11〜22]
実施例における非対称ジスアゾ顔料、ポリビニルブチラール量、ブチラール化度、フタロシアニン顔料を表9のように代えた以外は参考例1と同様にして実施例1326、比較例11〜22の電子写真感光体を作成した。
【0108】
【表9−1】
Figure 0003807653
【0109】
【表9−2】
Figure 0003807653
【0110】
以上のようにして作成した電子写真感光体を参考例1と同様にして評価した。結果を表10に示す。
【0111】
【表10−1】
Figure 0003807653
【0112】
【表10−2】
Figure 0003807653
【0113】
さらに、接着性について以下に示す方法にて評価した。
(接着性)
JIS G0202記載の碁盤目試験(クロスカット法)に準じ電荷輸送層・電荷発生層・中間層全体とした感光層の接着性を評価した。(感光層塗膜1cm角に対し、2mm×2mmの碁盤目をカッターにより作成、テープを接着、剥離し残存した塗膜数を評価した。全て残存した場合25個となる。)
評価結果を表11に示す。
【0114】
【表11】
Figure 0003807653
【0115】
【発明の効果】
以上詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明の電子写真感光体および電子写真装置により、画像欠陥がなく耐光性に優れ、実用的な接着性に問題なく、実使用時においても高耐久な電子写真感光体及び該電子写真感光体を備えた電子写真装置を提供することが可能となり、実用的価値にきわめて優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に示される電子写真感光体の層構成を例示する断面図である。
【図2】本発明に示される電子写真感光体の別の層構成を例示する断面図である。
【図3】本発明に示される電子写真感光体のさらに別の層構成を例示する断面図である。
【図4】本発明に係る電子写真装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
11 導電性支持体
13 中間層
15 電荷発生層
17 電荷輸送層
21 保護層
31 感光体
32 除電露光部
33 帯電チャージャ
35 画像露光部
36 現像ユニット
40 転写・分離チャージャ
44 クリーニングユニット

Claims (8)

  1. 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層からなる感光層を有する積層型電子写真感光体において、前記電荷発生層が少なくとも結着樹脂としてポリビニルブチラール樹脂と電荷発生物質として下記一般式(I)で示される非対称ジスアゾ顔料、無金属フタロシアニン顔料を含有し、かつ該非対称ジスアゾ顔料と無金属フタロシアニン顔料の重量比 非対称ジスアゾ顔料/無金属フタロシアニン顔料が1.5/1以上5/1未満であり、かつ該層の電荷発生物質(P)と結着樹脂(R)の重量比(P/R)が8/1〜3/1であることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0003807653
    (式中、Aは炭素原子でアゾ基の窒素原子に結合している2価の残基を示す。またCp1、Cp2は互いに構造の異なるカプラー残基を示す。)
  2. 前記結着樹脂がブチラール化度62mol%未満のブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 前記非対称ジスアゾ顔料が下記一般式( II )記載で表わされる化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
    Figure 0003807653
    (式中、Cp 1 、Cp 2 は構造が異なるカプラー残基を表わす。)
  4. 前記フタロシアニン顔料がτ型無金属フタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の電子写真感光体。
  5. 前記フタロシアニン顔料がX型無金属フタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の電子写真感光体。
  6. 前記電荷輸送層が少なくとも電荷輸送物質、結着樹脂を含有し、該電荷輸送物質が下記一般式( III )で示されるトリフェニルアミン化合物であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0003807653
    式中、Ar 1 、Ar 2 は置換または無置換のアリール基、置換または無置換の複素環基を表わし、R 5 、R 6 、R 7 は水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換の複素環基を表わすが、R 6 、R 7 は互いに結合して環を形成しても良い。Ar 3 は置換または無置換のアリーレン基を表わし、pは0または1を表わす。)
  7. 導電性支持体上に少なくとも中間層と電荷発生層と電荷輸送層からなる感光層を有する積層型電子写真感光体において、前記中間層が少なくとも酸化チタンおよび結着樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の電子写真感光体。
  8. 少なくとも帯電、露光、反転現像、転写、クリーニング工程を経て画像形成を行ない、かつ導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層からなる感光層を有する積層型電子写真感光体を有する電子写真装置において、該電子写真感光体として、請求項1乃至7のいずれか1に記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする電子写真装置。
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