JPH09265194A - 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

電子写真感光体及びそれを用いた画像形成方法

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JPH09265194A
JPH09265194A JP7436696A JP7436696A JPH09265194A JP H09265194 A JPH09265194 A JP H09265194A JP 7436696 A JP7436696 A JP 7436696A JP 7436696 A JP7436696 A JP 7436696A JP H09265194 A JPH09265194 A JP H09265194A
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Application number
JP7436696A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Nakajima
努 中島
Yasuo Suzuki
康夫 鈴木
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストでオゾン、NOX等の酸化性ガスの
影響を受けない電子写真感光体、及びそれを用いた画像
形成方法を提供する。 【解決手段】 帯電から現像までの時間が0.5秒以上
であるプロセスで使用される、導電支持体上に中間層、
電荷発生層、電荷輸送層の順に設けてなる感光体におい
て、電荷輸送層の酸素ガス透過係数が2.00×10~
11cm3・cm/cm2・s・cmHg以下であることを
特徴とする電子写真感光体、及びこれを用いた画像形成
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾン、NOX
の酸化性ガスの存在下で、帯電から現像が0.5秒以上
のプロセスにおいて、劣化が少なく耐久性に優れ、かつ
繰り返し使用時の画像劣化の無い電子写真感光体及びそ
れを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体用の光導電性素材
として、Se、CdS、ZnO等の無機材料が用いられ
てきたが、感度、熱安定性、毒性等の問題を有すること
から、近年では有機光導電性材料を用いた電子写真感光
体の開発が盛んに行われており、多くの複写機およびプ
リンターにおいては、有機光導電性材料を用いた電子写
真感光体が搭載されるに至っている。
【0003】一般に、カールソンプロセスにおいて使用
される電子写真感光体は、帯電−露光−現像−転写−除
電−クリーニングのプロセスを繰り返し受けることによ
りその機能を果たすが、これら電子写真感光体には常に
良好な画像を提供できることが可能な、高耐久性である
という特性を有することが要求される。
【0004】これは、有機光導電性材料を用いた電子写
真感光体に関しても同様であり、高耐久性でありかつ繰
り返し使用時に画像劣化のないことが要求される。また
感光体を構成する物質が有機物であるが故にオゾン、N
X等のガスによる劣化も考えられるため、これらガス
に対する耐ガス性の向上も要求されている。
【0005】前記酸化性ガスによる疲労は主に感光体の
抵抗の低下及び暗減衰の増加をひき起こす。この暗減衰
の増加は実機においては帯電電位の低下をひき起こす。
この影響は、帯電から現像までの時間が長い場合、例え
ば本発明のごとく0.5秒以上有する場合に顕著とな
り、画像上では濃度低下、及び反転現像時には地汚れを
生じるようになる。
【0006】一方、近年は複写装置の高速化の観点から
帯電から現像までの時間が0.5秒未満のプロセスを用
いた複写装置が商用化されている。しかし、これらプロ
セスを用いた複写装置は、給紙、画像、定着等すべてに
わたって高速性及び耐久性が要求されるがゆえに高コス
トであり、文字かすれなど画質が劣化しやすい。これは
複数の現像器(3つ以上)によるフルカラー画像現像工
程を有する複写装置において顕著となる。このプロセス
においては帯電〜現像の時間を短くするには現像器設置
上も困難であるとともに複写プロセススピードを向上さ
せた場合、高コストになるとともに文字かすれ、色ム
ラ、解像力低下が生じるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低コ
ストでオゾン、NOX等の酸化性ガスの影響をうけない
電子写真感光体及び画像形成方法を提供することにあ
る。さらに具体的には、NOX、オゾン暴露環境下にお
いて画像形成プロセスを作動させた場合においても画像
ボケ、地カブリ、画像濃度低下がなく、文字かすれ、濃
度ムラなく、良好な画像が得られる電子写真感光体及び
それを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、帯電から現像までの時間が0.5秒以上のプロ
セスにおいて、電荷輸送層の酸素ガス透過係数を限定す
ることにより上記課題が解決されることを見出し、この
ことを複写機に使用することによって本発明を完成する
に至った。
【0009】即ち、本発明は以下の(1)〜(4)であ
る。
【0010】(1)帯電から現像までの時間が0.5秒
以上であるプロセスで使用される、導電支持体上に中間
層、電荷発生層、電荷輸送層の順に設けてなる感光体に
おいて、電荷輸送層の酸素ガス透過係数が2.00×1
0~11cm3・cm/cm2・s・cmHg以下であるこ
とを特徴とする電子写真感光体。
【0011】(2)電荷輸送層にビフェニル系化合物を
含有することを特徴とする前記(1)記載の感光体。
【0012】(3)電荷輸送層に下記化合物(I)を含
有することを特徴とする前記(1)記載の感光体。
【0013】
【化2】
【0014】(式中、R1は低級アルキル基を表わし、
2、R3は同一又は異なる、置換又は無置換のメチレン
基又はエチレン基を表わし、Ar1、Ar2は同一又は異
なる、置換又は無置換のアリール基を表わす。lは0〜
4、mは0〜2、nは0〜2の整数を表わし、m+nは
2以上、l+m+nは6以下の整数である。又、ベンゼ
ン環の未置換部位は水素原子を表わす。) (4)前記(1)記載の電子写真感光体の円周方向に配
置された3つ以上の現像器によるフルカラー画像現像工
程を有し、かつ少なくとも1つ以上の現像器における現
像工程の帯電から現像までの時間が0.5秒以上である
ことを特徴とする画像形成方法。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明でいう、帯電から現像までの時間が
0.5秒以上であるとは、電子写真感光体を用い、帯
電、露光、現像、転写、クリーニングからなる一連の工
程を含む画像形成プロセスにおいて、帯電から現像まで
の時間が0.5秒以上であることを意味する。
【0017】本発明の電子写真感光体を構成する導電性
支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性
を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロ
ム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化ス
ズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはス
パッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラ
スチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板
およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管
化後、切削、超仕上げ、研磨などの表面処理した管など
を使用する事ができる。また、特開昭52−36016
号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンド
レスステンレスベルトも導電性支持体として用いる事が
できる。
【0018】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性
支持体として用いる事ができる。
【0019】この導電性粉体としては、カーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケ
ル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるい
は導電性酸化チタン、導電性酸化スズ、ITOなどの金
属酸化物粉などがあげられる。
【0020】また、同時に用いられる結着樹脂には、ポ
リスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン
酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ
カーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース
樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、
アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミ
ン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹
脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が
あげられる。このような導電性層は、これらの導電性粉
体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、THF、MDC、
MEK、トルエンなどに分散して塗布することにより設
ける事ができる。
【0021】さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン
などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チュー
ブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電
性支持体として良好に用いる事ができる。
【0022】次に、該導電性支持体に、電荷発生層、電
荷輸送層の順に設けるそれぞれ電荷発生層、電荷輸送層
について述べる。
【0023】電荷発生層は、電荷発生物質のみから形成
されていても、あるいは電荷発生物質が結着樹脂中に分
散されて形成されていても良い。したがって、電荷発生
層はこれら成分を適当な溶剤中にボールミル、アトライ
ター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを
導電性支持体あるいは中間層上に塗布し、乾燥する事に
より形成される。
【0024】電荷発生層に用いられる電荷発生物質とし
ては、チタニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニ
ン、銅フタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシア
ニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔
料、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、非対称ジスアゾ顔
料、トリスアゾ顔料、テトラアゾ顔料等のアゾ顔料、ピ
ロロピロール顔料、アントラキノン顔料、ペリレン顔
料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、スクエアリウム顔
料、Se合金、その他公知の材料を用いることができ
る。
【0025】電荷発生層に用いられる結着樹脂として
は、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケ
トン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルケトン、ポリスチレン、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリ
エステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリビニルピリ
ジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン等があげられる。
【0026】結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量
部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重
量部が適当である。
【0027】また、電荷発生層の膜厚は0.01〜5μ
m、好ましくは0.1〜2μmである。
【0028】ここで用いられる溶剤としては、イソプロ
パノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセル
ソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、
トルエン、キシレン、リグロイン等があげられる。
【0029】塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、ス
プレーコート、ビードコート、ノズルコート、スピナー
コート、リングコート等の方法を用いる事ができる。
【0030】また、電荷輸送層は、電荷輸送物質および
結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷
発生層上に塗布、乾燥する事により形成できる。また、
必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加
することもできる。
【0031】電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸
送物質とがある。
【0032】電子輸送物質としては、例えばクロルアニ
ル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリ
ニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4
−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受
容性物質があげられる。
【0033】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホル
ムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレ
ン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘
導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘
導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、
α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジ
アリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9
−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジ
ビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘
導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベ
ン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料があげ
られる。これらの電荷輸送物質は、単独、または2種以
上混合して用いられる。
【0034】結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリ
レート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セル
ロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコー
ン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、
フェノール樹脂、アルキッド樹脂、特開平5−1582
50号公報、特開平6−51544号公報記載の各種ポ
リカーボネート共重合体等の熱可塑性または熱硬化性樹
脂があげられる。
【0035】電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部
に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150
重量部が適当である。
【0036】また、電荷輸送層の膜厚は5〜50μm程
度とする事が好ましい。
【0037】ここで用いられる溶剤としては、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロロベンゼ
ン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
【0038】本発明においては電荷輸送層中に可塑剤、
レベリング剤、酸化防止剤を添加しても良い。
【0039】可塑剤としては、シブチルフタレート、ジ
オクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用
されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結
着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当
である。
【0040】レベリング剤としては、ジメチルシリコー
ンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリ
コーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有
するポリマーあるいはオリゴマーが使用でき、その使用
量は結着樹脂100重量部に対して0〜1重量部が適当
である。
【0041】酸化防止剤としては、ヒンダードフェノー
ル系化合物、硫黄系化合物、燐系化合物、ヒンダードア
ミン系化合物、ピリジン誘導体、ピペリジン誘導体、モ
ルホリン誘導体、ハイドロキノン系化合物等の酸化防止
剤が使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対
して0〜5重量部程度が適当である。
【0042】さらに、前記電子写真感光体において該導
電性支持体と電荷発生層に中間層を設けることも可能で
ある。
【0043】中間層としては、樹脂を主成分としたもの
や、樹脂に金属酸化物等の微粉末顔料を加えたものを用
いることができる。これら樹脂は中間層の上に感光層を
溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対し
て耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このよう
な樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポ
リアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロ
ン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル
−メタクリル酸共重合体等のエチレン系樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体等の塩化ビニル系樹脂、セルロー
ス誘導体樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、アクリル−メラミ
ン樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート化合物等の三次
元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
【0044】また、中間層にはモアレ防止、残留電位の
低減等のために酸化チタン、酸化アルミニウム、シリ
カ、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化インジウム等の金
属酸化物の微粉末顔料を加えても良い。
【0045】さらに本発明の中間層として、シランカッ
プリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリン
グ剤、チタニルキレート化合物、ジルコニウムキレート
化合物、チタニルアルコキシド化合物、有機チタニル化
合物も用いることができる。
【0046】これらの中間層は適当な溶剤を用いて樹脂
を溶解し、あるいは樹脂中に前記金属酸化物の微粉末を
分散し、塗工法により形成することができる。
【0047】ここで用いられる溶剤としては、イソプロ
パノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセル
ソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、
トルエン、キシレン、リグロイン等があげられる。
【0048】塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、ス
プレーコート、ビードコート、ノズルコート、スピナー
コート、リングコート等の方法を用いる事ができる。
【0049】このほか、本発明の中間層には、Al23
を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン等の
有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2
等の無機物を真空薄膜形成法にて設けたものも良好に使
用できる。
【0050】中間層の膜厚は0〜10μmが適当であ
る。
【0051】本発明に用いられる前記ビフェニル系化合
物を以下に示すが本発明はこれら具体例に限定されるも
のではない。
【0052】ビフェニル、2−メチルビフェニル、3−
メチルビフェニル、4−メチルビフェニル、2−エチル
ビフェニル、3−エチルビフェニル、2,3−ジメチル
ビフェニル、2,4−ジメチルビフェニル、2,5−ジ
メチルビフェニル、2,6−ジメチルビフェニル、2,
2′−ジメチルビフェニル、2,3′−ジメチルビフェ
ニル、3,5−ジメチルビフェニル、3,3′−ジメチ
ルビフェニル、3,4′−ジメチルビフェニル、2−プ
ロピルビフェニル、4−プロピルビフェニル、2−イソ
プロピルビフェニル、3−イソプロピルビフェニル、4
−イソプロピルビフェニル、2−エチル−5−メチルビ
フェニル、2,4,6−トリメチルビフェニル、2,
4,3′−トリメチルビフェニル、2,5,3′−トリ
メチルビフェニル、2,5,4′−トリメチルビフェニ
ル、2,6,2′−トリメチルビフェニル、3,5,
4′−トリメチルビフェニル、2−ブチルビフェニル、
4−ブチルビフェニル、2−sec−ブチルビフェニ
ル、4−sec−ブチルビフェニル、2−イソブチルビ
フェニル、2−tert−ブチルビフェニル、3−te
rt−ブチルビフェニル、4−tert−ブチルビフェ
ニル、2,2′−ジエチルビフェニル、3,3′−ジエ
チルビフェニル、4,4′−ジエチルビフェニル、2,
3,2′,3′−テトラメチルビフェニル、2,6,
2′,6′−テトラメチルビフェニル、3,4,3′,
4′−テトラメチルビフェニル、3,5,3′,5′−
テトラメチルビフェニル、4−ヘキシルビフェニル、
4,4′−ジプロピルビフェニル、2,2′−ジイソプ
ロピルビフェニル、4,4′−ジイソプロピルビフェニ
ル、2,4,6,2′,4′,6′−ヘキサメチルビフ
ェニル、4,4′−ジブチルビフェニル、2,5−ジ−
tert−ブチルビフェニル、2,2′−ジ−tert
−ブチル−ビフェニル、4,4′−ジ−tert−ブチ
ル−ビフェニル、2,3,5,6,2′,3′,5′,
6′−オクタメチルビフェニル、4,4′−ジ−ter
t−ペンチルビフェニル、水素化ターフェニル、o−タ
ーフェニル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニ
ル、5′−メチル−m−ターフェニル、4−フェニルビ
ベンジル、4′5′−ジメチル−m−ターフェニル、
4′,6′−ジメチル−m−ターフェニル、1−エチル
−4−ベンジルビフェニル、4−プロピル−m−ターフ
ェニル、3′,4′,6′−トリメチル−o−ターフェ
ニル、2′,4′,5′−トリメチル−m−ターフェニ
ル、2′,4′,6′−トリメチル−m−ターフェニ
ル、4−エチル−4′−フェネチル−ビフェニル、3−
ペンチル−m−ターフェニル、2−メトキシビフェニ
ル、2−エトキシビフェニル、2−プロポキシビフェニ
ル、2−フェノキシビフェニル、2−ベンジロキシビフ
ェニル、3−メトキシビフェニル、4−メトキシビフェ
ニル、4−エトキシビフェニル、4−プロポキシビフェ
ニル、4−イソプロポキシビフェニル、4−ブトキシビ
フェニル、4−ペンチロキシビフェニル、4−フェノキ
シビフェニル、4−m−トリロキシビフェニル、4−p
−トリロキシビフェニル、4−ベンジロキシビフェニ
ル、4′−メトキシ−3−メチルビフェニル、4−メト
キシ−4′−メチル−ビフェニル、4−シクロヘキシロ
キシメチルビフェニル、2−エチル−5−メトキシビフ
ェニル、4′−メトキシ−3,4−ジメチルビフェニ
ル、3′−メトキシ−o−ターフェニル、4′−メトキ
シ−o−ターフェニル、5−ベンジル−2−メトキシ−
ビフェニル、4−ベンジル−4′−メトキシビフェニ
ル、4−[α−メトキシベンジル]ビフェニルなどが挙
げられる。
【0053】本発明に用いられる前記一般式(I)の化
合物において、式中、R1の低級アルキル基としては、
メチル基、エチル基等が挙げられ、炭素数1〜6の低級
アルキル基が好ましい。また、R2、R3はメチレン基、
エチレン基であり、その置換基としては、メチル基、エ
チル基等のアルキル基、ベンジル基等のアラルキル基、
フェニル基等のアリール基が挙げられ、R2、R3は同一
でも異なっていてもよい。更にAr1,Ar2のアリール
基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等
が挙げられ、その置換基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基等のアルキル基、ベンジル基等のアラル
キル基が挙げられ、Ar1,Ar2は同一でも異なってい
てもよい。
【0054】以下に、前記一般式(I)で表される化合
物の具体例を示すが、本発明はこれら具体例に限定され
るものではない。
【0055】
【化3】
【0056】
【化4】
【0057】
【化5】
【0058】
【化6】
【0059】
【化7】
【0060】
【化8】
【0061】
【化9】
【0062】
【化10】
【0063】
【化11】
【0064】
【化12】
【0065】
【化13】
【0066】
【化14】
【0067】
【化15】
【0068】本発明の前記一般式(I)で表される化合
物は、例えば対応するクロロアルキル誘導体と炭化水素
をニトロメタン中に溶解し、撹拌・窒素気流下、ZnC
2、ZnCl3等の触媒を加え、定温下、反応させるこ
とにより得ることができる。
【0069】本発明のビフェニル系化合物及び該一般式
(I)で表される化合物が、耐ガス性の改善に対して効
果がある理由については明らかではないが、ビフェニル
系化合物及び一般式(I)で表される化合物を感光体中
に含有させることにより、感光体中に存在する微少な空
隙を減少し、オゾン、NOX等のガスに対するガス透過
率が小さくなることが原因であるものと考えられる。ま
た、繰り返し使用時における電位変動および画像劣化の
改善に対して効果がある理由についても同様なことが考
えられるが、併せて感光体に使用される構成物質相互間
の相溶性を向上させ、画像欠陥となるような凝集物の生
成の抑制や画像欠陥部位の隠蔽に対して効果を有するこ
とも原因であると考えられる。
【0070】次に本発明にいう帯電から現像までの時間
が0.5秒以上である場合について説明を加える。
【0071】本発明にいう電子写真感光体による画像形
成プロセスはカラープロセスに限定されないが、特にカ
ラープロセスにおいて顕著であり、代表例として以下
に、カラープロセスを用いる場合について説明を加え
る。
【0072】電子写真におけるカラープロセスとして
は、「電子写真プロセス技術」(トリケップスP.23
7〜P.241)に記載される様に、読み取りをCC
D、書き込みを半導体レーザーを用い、ロータリー型の
現像器を用い転写紙上に1色ずつ重ね合せるプロセス、
例えばアナログ露光系を用い、感光体と転写体を横に配
列したプロセス、ベルト感光体を用いスイッチバックに
より転写紙にトナー像を重ね合せるプロセス等が挙げら
れる。また、転写体上でカラートナー像を重ね合せた
後、転写紙上に一括転写するプロセス、感光体上でカラ
ートナー像を重ね合せた後転写紙上に一括転写するプロ
セス、プロセスユニットを並列配置し、転写ベルトで送
られる転写紙上に次々と転写するプロセス、プロセスユ
ニットを並列配置し転写ベルト上に次々と重ね合せた
後、転写紙へ転写するプロセス、感光体周囲に帯電器、
像露光系、現像器の組を複数配置し、感光体上でトナー
像を重ね合せた後、転写紙へ転写するプロセス等が挙げ
られる。
【0073】これらのプロセスでは、複数の現像ユニッ
トを有するためにモノクロのプロセスにはない不具合が
発生する。つまり、例えば、上記(4)の画像形成方法
のうち感光体、帯電器をそれぞれ1個ずつ有し、現像ユ
ニットを複数個有するプロセスの場合、帯電から現像ま
での時間は現像ユニットの位置により差を生ずる。
【0074】一方、複写機作動中においては、オゾンあ
るいはNOX等の酸化性ガスの影響を受ける恐れがあ
り、詳しくは帯電から現像までのプロセスにおける影響
が大きい。
【0075】ここでいう、オゾンは複写機中のコロナ帯
電器から発生するもの等が考えられ、NOXガスに関し
ては、複写機中のコロナ帯電器からも発生するが、灯
油、軽油、重油等の石油系燃料の燃焼等の際にも発生す
る。例えば密閉された室内等で灯油を燃焼する暖房装置
を用いた場合、換気が不十分な場合には、NOX濃度は
上昇し、また複写機中においても吸排気が不十分な場合
にもNOX濃度は上昇する。
【0076】上記複写プロセスにおける帯電から現像、
プロセスへの上記ガスの影響を少なくするためには、
(1)ガス濃度を低く抑制する、(2)帯電から現像までの時
間を短くする、(3)支持体上に電荷発生層、電荷輸送層
を設けてなる積層型感光体の場合等は、表面の電荷輸送
層へのオゾン、NOX等酸化性ガスの浸透・拡散を抑制
するために少なくとも電荷輸送層に前記ガスに対するガ
スバリアー性を持たせる事等が対策として考えられる。
【0077】しかしながら、上記(1)のガス濃度を抑制
することには限界がある。又、(2)の帯電から現像まで
の時間短縮にも限界がある。即ち、電子写真カラープロ
セス、特に前記感光体、帯電器を1個ずつ有し、複数の
現像ユニットを設けてなるプロセスにおいては、それぞ
れの現像ユニットにより帯電から現像までの時間が異な
り必然的にすべての現像ユニットについて帯電から現像
までの時間を短くすることは限界がある。
【0078】よって、本願発明のごとく、帯電から現像
までの時間がある特定の長さ以上であっても、低コスト
で、文字かすれのない、濃度むらのない高品質な画像、
特にフルカラー画像を提供できることとなる。
【0079】そこで、本願発明においては、前記(2)に
加えて、前記(3)のガス透過性対策を組み合せたもので
ある。具体的には、電荷輸送層にオゾン、NOX等の酸
化性ガスバリア性を持たせるため、電荷輸送性酸素ガス
透過係数が2.00×10~11cm3・cm/cm2・s
・cmHg以下である電子写真感光体を用いることによ
り、良好な画像が形成されるものである。
【0080】
【発明の実施の形態】以下、実施例等を挙げて本発明を
説明する。
【0081】実施例1 酸化チタン(TM−1:富士チタン工業製)40重量
部、アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50−
S(固形分50%):大日本インキ化学工業製)6重量
部、メラミン樹脂(G821−60(固形分60%):
大日本インキ化学工業製)4重量部、メチルエチルケト
ン50重量部からなる混合物をボールミルで78時間分
散し、中間層用塗工液を作成した。これを全長346m
m、内径114mm、外径120mmのアルミドラム上
に浸漬塗布し、130℃で20分間乾燥して膜厚3.5
μmの中間層を作製した。
【0082】次に、下記構造式(II)で表されるトリス
アゾ顔料10重量部を、シクロヘキサノン115重量部
に加え2時間分散を行い、その後ポリブチラール(BM
−S:積水化学工業社製)4重量部にシクロヘキサノン
322重量部及びメチルエチルケトン229重量部を加
え溶解した樹脂液を添加し撹拌を行い電荷発生層用塗工
液を作成した。これを前記中間層上に浸漬塗布し、13
0℃、20分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を
作成した。
【0083】次に、下記構造式(III)で表される電荷輸
送物質6.2重量部、下記構造式(IV)で表されるビス
ベンジルベンゼン誘導体0.8重量部、ポリカーボネー
ト(TS−2050(粘度平均分子量5万):帝人化成
社製)10重量部、2,5−ジ−tert−ブチルハイ
ドロキノン0.014重量部、シリコーンオイル(KF
−50:信越化学工業社製)0.002重量部をジクロ
ロメタン117重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工液を
作成した。これを前記電荷発生層上に浸漬塗布し、11
0℃、20分間乾燥して膜厚28μmの電荷輸送層を形
成し、電子写真感光体を得た。
【0084】
【化16】
【0085】<電荷輸送層酸素ガス透過係数測定>前記
感光体ドラム作製に用いた電荷輸送層用塗工液を100
μm厚のPET上にブレードコートを行い、80℃、2
分間、その後110℃、20分間乾燥を行い、冷却後P
ET上から電荷輸送層樹脂膜を剥し、28μmの膜を得
た。
【0086】その後、JIS K 1101相当の酸素
を用い、測定温度:23±0.5℃、試験圧力:760
mmHg、透過面積:38.46cm2(φ70mm)
の測定条件で、JIS K 7126による差圧検出式
ガス透過試験を測定機:東洋精機製M−C3型を用いて
行い酸素ガス透過係数を求めた。
【0087】<酸化性ガス(NOX)雰囲気下で帯電か
ら現像までの時間を規定した画像評価>前記、電子写真
感光体ドラムをプリテール550 ((株)リコー製)に
セットし、ブルーヒーター(ダイニチ工業製ブルーヒー
ターmodel FM152)を作動させ、プリテール
550付近、特に吸気口付近のNOX濃度を5ppmと
した環境下で、さらに帯電からイエロー部の現像までの
時間を1.0秒としてプリテールを作動させA3用紙
(RICOPY PPC用紙 TYPE6200A3)
でフルカラー連続コピー99枚を行い、画像状態を目視
にて確認した。
【0088】実施例2〜4 実施例1で電荷輸送層用塗工液の作成に際し前記(IV)
で表されるジベンジルベンゼン誘導体をそれぞれ0.
5、1.0、2.0重量部、式(III)で表される電荷輸
送物質をそれぞれ6.5、6.0、5.0重量部として
作成した以外は、電子写真感光体の作製、NOX雰囲気
下における帯電から現像までの時間を規定した画像評
価、電荷輸送層樹脂膜の酸素ガス透過係数測定は、実施
例1と同様に行った。
【0089】実施例5、6 実施例1でプリテール550、作動時の帯電から現像ま
での時間をそれぞれ0.5秒、1.5秒とした以外は実
施例1と同様に、感光体の作製、NOX雰囲気下におけ
る帯電から現像までの時間を規定した画像評価、電荷輸
送層酸素ガス透過係数測定を行った。
【0090】実施例7 実施例1で電荷輸送層用塗工液の作成に際し式(IV)で
示されるビスベンジルベンゼン誘導体を下記構造式
(V)に示されるビフェニル系化合物に変えたこと以外
は電子写真感光体の作製、NOX雰囲気下における帯電
から現像までの時間を規定した画像評価、電荷輸送層酸
素ガス透過係数測定は、実施例1と同様に行った。
【0091】
【化17】
【0092】実施例8 実施例1で電荷輸送層用塗工液の作成に際し式(IV)で
示されるビスベンジルベンゼン誘導体を前記構造式
(V)に示されるビフェニル系化合物に変えて1.5重
量部とし、式(III)で表わされる電荷輸送物質を7.0
重量部とした以外は電子写真感光体の作製、NOX雰囲
気下における帯電から現像までの時間を規定した画像評
価、電荷輸送層酸素ガス透過係数測定は、実施例1と同
様に行った。
【0093】実施例9〜11 実施例1で電荷輸送層用塗工液の作成に際し式(IV)で
示されるビスベンジルベンゼン誘導体を下記構造式(V
I)に示されるビスベンジルベンゼン誘導体に変えて
1.0重量部とし、式(III)で表わされる電荷輸送物質
を6.0重量部とした以外は電子写真感光体の作製、電
荷輸送層酸素ガス透過係数測定は、実施例1と同様に行
い、NOX雰囲気下における帯電から現像までの時間を
規定した画像評価については実施例9、10、11、そ
れぞれ0.5秒、1.0秒、1.5秒で行った。
【0094】
【化18】
【0095】実施例12〜14 実施例9〜11で電荷輸送層用塗工液の作成に際し式
(VI)で示されるビスベンジルベンゼン誘導体を下記構
造式(VII)に示されるビスベンジルベンゼン誘導体に変
えた以外は電子写真感光体の作製、NOX雰囲気下にお
ける帯電から現像までの時間を規定した画像評価、電荷
輸送層酸素ガス透過係数測定は実施例9〜11と同様に
行った。
【0096】
【化19】
【0097】実施例15〜17 実施例9〜11で電荷輸送層用塗工液の作成に際し式
(VI)で示されるビスベンジルベンゼン誘導体を下記構
造式(VIII)に示されるビスベンジルベンゼン誘導体に
変えた以外は電子写真感光体の作製、NOX雰囲気下に
おける帯電から現像までの時間を規定した画像評価、電
荷輸送層酸素ガス透過係数測定は実施例9〜11と同様
に行った。
【0098】
【化20】
【0099】実施例18〜20 実施例9〜11で電荷輸送層用塗工液の作成に際し式
(VI)で示されるビスベンジルベンゼン誘導体を下記構
造式(IX)に示されるビフェニル系化合物に変えた以外
は電子写真感光体の作製、NOX雰囲気下における帯電
から現像までの時間を規定した画像評価、電荷輸送層酸
素ガス透過係数測定は実施例10〜12と同様に行っ
た。
【0100】
【化21】
【0101】比較例1 実施例1で帯電から現像までの時間を0.3秒とし、ま
た電荷輸送層用塗工液の作成に際し前記(IV)で表され
るビスベンジルベンゼン誘導体を加えず式(III)で表さ
れる電荷輸送物質を0.7重量部として作成した以外は
電子写真感光体作製、NOX雰囲気下における帯電から
現像までの時間を規定した画像評価、電荷輸送層酸素ガ
ス透過係数測定を実施例1と同様に行った。
【0102】比較例2、3 比較例1でプリテール550、作動時の帯電から現像ま
での時間をそれぞれ0.5秒、1.5秒とした以外は、
比較例1と同様に電子写真感光体の作製、NOX雰囲気
下における帯電から現像までの時間を規定した画像評
価、電荷輸送層酸素ガス透過係数測定を行った。
【0103】比較例4 実施例1で電荷輸送層用塗工液の作成に際し、前記(I
V)で表されるビスベンジルベンゼン誘導体を加えず式
(III)で表される電荷輸送物質を7.0重量部とすると
ともにポリカーボネートを帝人化成(株)製TS−20
50から帝人化成(株)製パーライトK−1300に変
えた以外は実施例1と同様に感光体の作製、NOX雰囲
気下における帯電から現像までの時間を規定した画像評
価、電荷輸送層酸素ガス透過係数測定を行った。
【0104】比較例5、6 実施例1でプリテール550作動時の帯電から現像まで
の時間をそれぞれ0.2秒、0.4秒とした以外は実施
例1と同様にして感光体の作製、NOX雰囲気下におけ
る帯電から現像までの時間を規定した画像評価、電荷輸
送層酸素ガス透過係数を測定した。
【0105】以上の様にして行った実施例、比較例の実
施条件一覧を表1に、それぞれの電荷輸送層樹脂膜の酸
素ガス透過係数及びNOX雰囲気下における帯電から現
像までの時間を規定した画像評価結果を表2に示す。
【0106】なお、表1において帯電から現像までの時
間とは帯電からイエロー(Y)現像までの時間を示す。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば良
好な画像が得られ、耐ガス性に優れ、繰り返し使用によ
る耐久性に優れ、さらに繰り返し使用時においても画像
濃度低下や、地カブリ等の画像欠陥がなく、高性能な電
子写真感光体及びそれを用いた画像形成方法であり、実
用的価値にきわめて優れたものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電から現像までの時間が0.5秒以上
    であるプロセスで使用される、導電支持体上に中間層、
    電荷発生層、電荷輸送層の順に設けてなる感光体におい
    て、電荷輸送層の酸素ガス透過係数が2.00×10~
    11cm3・cm/cm2・s・cmHg以下であることを
    特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 電荷輸送層にビフェニル系化合物を含有
    することを特徴とする請求項1記載の感光体。
  3. 【請求項3】 電荷輸送層に下記化合物(I)を含有す
    ることを特徴とする請求項1記載の感光体。 【化1】 (式中、R1は低級アルキル基を表わし、R2、R3は同
    一又は異なる、置換又は無置換のメチレン基又はエチレ
    ン基を表わし、Ar1、Ar2は同一又は異なる、置換又
    は無置換のアリール基を表わす。lは0〜4、mは0〜
    2、nは0〜2の整数を表わし、m+nは2以上、l+
    m+nは6以下の整数である。又、ベンゼン環の未置換
    部位は水素原子を表わす。)
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電子写真感光体の円周方
    向に配置された3つ以上の現像器によるフルカラー画像
    現像工程を有し、かつ少なくとも1つ以上の現像器にお
    ける現像工程の帯電から現像までの時間が0.5秒以上
    であることを特徴とする画像形成方法。
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