JP3803744B2 - 車両用開閉パネルの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のサンルーフ装置やパワーウインド装置等の開閉装置において、とくに開閉パネルをモータにより閉方向に作動させる際に用いられる車両用開閉パネルの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のサンルーフ装置やパワーウインド装置等の開閉装置において、開閉パネルの駆動用のモータには、電流供給停止後のアーマチュアの惰性回転と開閉パネルの惰性移動のずれによって生じる負荷や、開閉パネルが全閉位置や全開位置で拘束された場合に受ける荷重を吸収するために、モータの出力ギヤと出力軸の間に樹脂やゴム製のダンパが設けてあることから、モータが回転を始めた直後には、ダンパの戻りや、その後の捩れ、あるいは温度変化などによって、モータの回転に乱れが生じることがあり、とくに、回転数が通常よりも高くオーバーシュートした変動となる。
【0003】
そこで、モータの回転数(回転速度)を監視し、開閉パネルが閉方向に移動している際に回転数が減少したことを検出した場合に、挟み込み発生と判断して開閉パネルを反転(開方向駆動)するような制御を行う挟み込み防止機能を備えた従来の開閉装置には、駆動開始直後においてモータの回転数がオーバーシュートしてから通常の値まで低下した際に、回転数の低下を異物の挟み込みと誤判断しないように、モータの起動直後の一定時間、あるいはモータが起動したのち開閉パネルが所定の距離だけ移動するまでの間は、上記の挟み込み検出をマスクする制御を行うものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来の車両用開閉パネルの制御装置では、モータの動作開始直後に挟み込み検出のマスク領域を設けていることから、万一マスク領域で挟み込みが発生すると、当然のことながら反転制御が行われず、これにより大きな挟み込み荷重が発生する恐れがあることから、挟み込み防止機能をより完全なものにするうえでの改善が望まれていた。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、車両用開閉パネルの制御装置において、駆動用モータの動作開始直後のマスク領域を短くすることができると共に、誤反転や挟み込みを防止することができる車両用開閉パネルの制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる車両用開閉パネルの制御装置は、請求項1に記載しているように、減速装置を介して開閉パネルに連結されたアーマチュア軸を有するモータと、開閉パネルを開方向に移動させる開指令信号を発生する開スイッチと、開閉パネルを閉方向に移動させる閉指令信号を発生する閉スイッチと、開スイッチからの開指令信号に応じて開駆動信号を発生し、閉スイッチからの閉指令信号に応じて閉駆動信号を発生する制御手段と、制御手段からの開駆動信号に応じて開閉パネルの開方向に相当する回転を与える駆動電流をモータに供給し、閉駆動信号に応じて開閉パネルの閉方向に相当する回転を与える駆動電流をモータに供給する駆動手段と、モータのアーマチュア軸の回転に応じて位相差を有するパルス信号を発生するモータ回転検出手段を備えたサンルーフ制御装置において、制御手段は、モータ回転検出手段から発生するパルス信号に基いてモータの単位時間当たりの出力軸回転数を算出する出力軸回転数算出ブロックと、出力軸回転数算出ブロックからの出力軸回転数を所定数だけ保存する積分補正前出力軸回転数メモリブロックと、モータ回転検出手段から発生するパルス信号数をカウントして開閉パネルの現在位置データを出力するパネル位置カウンタと、出力軸回転数算出ブロックからの出力軸回転数を積分処理して補正回転数データを得る積分補正ブロックと、積分補正ブロックに積分フィルタ定数の収束値を与える積分フィルタ定数データブロックと、積分補正ブロックに積分フィルタ定数に設定されるべき値を与える積分フィルタ定数データROMと、積分補正ブロックに積分フィルタ定数から積分演算毎に所定値だけ減算される値を与える積分フィルタ定数減算値データROMと、積分補正ブロックで算出した出力軸回転数を所定数だけ保存する積分補正後出力軸回転数メモリブロックを備え、積分補正ブロックは、モータの駆動開始直後において、出力軸回転数算出ブロックで算出した出力軸回転数と、積分補正後出力軸回転数メモリブロックに保存されている前回計算した出力軸補正回転数と、その時点での積分フィルタ定数と、予め設定した計算間隔またはモータ回転検出手段からのパルス信号に基づいて、パネル位置カウンタからの現在位置データに対応して、データROMから積分フィルタ定数を読み込んで積分補正を行うことにより補正した出力軸回転数を算出することを特徴としている。
【0007】
【発明の作用】
図1は、本発明に係わる車両用開閉パネルの制御装置の動作原理を示すものであって、閉方向に向けて作動を開始した時の開閉パネルの移動位置と、モータの出力軸の単位時間当たり回転数(回転速度)およびその変動の関係を図示したものである。なお、モータの出力軸回転数および回転変動については、例えばモータのアーマチュア軸に取付けた回転センサから発生するパルス信号の周期およびその変動を測定することによって把握することができ、開閉パネルの位置については、上記パルス信号のエッジ数を回転方向に応じてインクリメントあるいはデクリメントするカウンタによって把握することができる。
【0008】
モータの出力軸回転数は、閉スイッチのオン操作後、急速に上昇して安定したものとなるが、モータが回転を始めた直後には、ダンパの戻りや、その後の捩れ、あるいは温度変化などによって、モータの回転に乱れが生じることがあり、とくに実線で示すように、回転数が通常よりも高くオーバーシュートした変動となる場合がある。このため、開閉パネルを閉方向に作動させた場合、出力回転数がオーバーシュート状態から通常回転に向けて低下する際に、その出力軸回転数の低下を挟み込みと誤判断することがある。なお、従来では長いマスク領域を設けることで誤判断を防止していた。
【0009】
そこで、本発明に係わる車両用開閉パネルの制御装置では、開閉パネルを閉方向に作動させた際に、モータの駆動開始直後から出力軸回転数を積分フィルタ処理し、図1において、出力軸回転数が急激に上昇しているとき、すなわち開閉パネルの移動距離がMP1以内であるときには、きわめて低い積分フィルタ定数XB1を設定し、出力軸回転数がオーバーシュート領域で増加しているとき、すなわち開閉パネルの移動距離がMP1とMP2の間であるときには、高い積分フィルタ定数XB2を設定し、出力軸回転数がオーバーシュート領域で減少した後、すなわち開閉パネルの移動距離がMP2を超えた後には、低い積分フィルタ定数XB3を設定する。これにより、図1中に点線で示すように、オーバーシュート領域の出力軸回転数が補正されることとなり、この補正した出力軸回転数に基づいて制御を行うことにより、モータの起動直後の誤反転を防止すると共に、マスク領域を短いものにして挟み込み防止機能をより確実なものにする。
【0010】
【実施例】
図2は、本発明に係わる車両用開閉パネルの制御装置の一例としてサンルーフ制御装置の構成を示すブロック図である。図に示すサンルーフ制御装置1は、開スイッチ2と、閉スイッチ3と、駆動用のモータ4を備えたアクチュエータACから、主として構成されており、アクチュエータACには、2つのホールIC、IC1およびIC2からなるモータ回転検出手段5と、出力回路(駆動手段)6と、制御手段MCU(microprogram control unit)が組込まれている。
【0011】
制御手段MCUには、エッジ検出ブロック7、出力軸回転数算出ブロック8、積分補正前出力軸回転数メモリブロック9、計算間隔タイマ10、パネル位置カウンタ11、積分フィルタ定数データブロック12、積分フィルタ定数データROM13、積分フィルタ定数減算値データROM14、積分補正後出力軸回転数メモリブロック15、積分補正ブロック16、入力ブロック17、制御ブロック18および出力ブロック19が内蔵されている。
【0012】
開スイッチ2は、サンルーフ装置における開閉パネルであるリッドLを開ける(スライド開)ときにオン操作され、オン操作により開指令信号を発生する。また、閉スイッチ3は、リッドLを閉じる(スライド閉)ときにオン操作され、これによって閉指令信号を発生する。これらスイッチ2,3の操作によって発生した開指令信号あるいは閉指令信号は、制御手段MCUの入力ブロック17に供給される。
【0013】
駆動用モータ4は、アーマチュア軸4aを有し、アーマチュア軸4aはウオームおよびウオームホイールからなる減速機構を介して出力軸4bに連結され、出力軸4bには、図示しない駆動機構を介してリッドLが連結されており、モータ4への駆動電流の供給に基くアーマチュア軸4aおよび出力軸4bの正逆回転によって、リッドLが開閉作動する。
【0014】
モータ回転検出手段6は、上記したように2つのホールICからなり、これらホールIC1およびIC2は、アーマチュア軸4aに取付けられたマグネットの周辺部に、非接触にして90度相対して配置されている。
【0015】
モータ回転検出手段5のホールIC1およびIC2は、モータ4のアーマチュア軸4aの回転に応じて、互いに90度の位相差を持つパルス信号をそれぞれ発生する。これらホールIC1およびホールIC2が発生したパルス信号は、それぞれ制御手段MCUのエッジ検出ブロック7に供給される。
【0016】
エッジ検出ブロック7は、モータ回転検出手段5のホールIC1およびホールIC2からの入力信号より、その立ち上り/立ち下がりエッジを検出し、出力軸回転数算出ブロック8に対して、モータ4の出力軸4bの回転数の計算開始を促す。
【0017】
出力軸回転数算出ブロック8は、エッジ検出ブロック7からのホールIC信号の立ち上り/立ち下がり信号に基き、エッジが検出される度毎にエッジ間の時間を測定してアーマチュア軸4aの回転数を算出し(すなわち、この実施例においては、モータ回転検出手段5から発生する2つのパルス信号エッジ間の時間データ4個でアーマチュア軸1回転の時間に相当することになる)、アーマチュア軸4aと出力軸4bとの減速比を乗じて単位時間当たりの出力軸4bの回転数(回転速度)を算出する。当該出力軸回転数算出ブロック80による算出結果は、積分補正ブロック16および積分補正前出力軸回転数メモリブロック9に与えられる。
【0018】
積分補正前出力軸回転数メモリブロック9は、出力軸回転数算出ブロック8からの出力軸回転数を所定数保存する。また、計算間隔タイマ10は、一定時間毎に積分補正ブロックに信号を出力する。
【0019】
パネル位置カウンタ11は、エッジ検出ブロック7からのホールIC信号のパルス信号の立ち上り/立ち下がり信号をカウントし、アーマチュア軸4aがリッドLの開方向に回転するとカウント値をインクリメントし、閉方向に回転するとカウント値をデクリメントする。なお、パネル位置カウンタ11のカウント値GPCは、リッドLが前閉位置にあるときに「0」値をとるように設定してあり、当該カウント値GPCはリッドLの現在位置を示すことになる。また、パネル位置カウンタ11のカウントデータGPCは、積分補正ブロック16および制御ブロック18に与えられる。
【0020】
積分フィルタ定数データブロック12は、積分補正ブロック16に対して積分フィルタ定数FTの収束値Xを与える。積分フィルタ定数データROM13は、積分補正ブロック16に対して積分フィルタ定数FTに設定されるべき値XB1,XB2を与える。積分フィルタ定数減算値データROM14は、積分補正ブロック16に対して積分フィルタ定数FTから積分演算値毎に所定値だけ減算される値SUBnを与える。積分補正後出力軸回転数メモリブロック15は、積分補正ブロック16で算出された出力軸回転数を所定数だけ保存する。
【0021】
積分補正ブロック16は、出力軸回転数算出ブロック8で算出された出力軸回転数Rin(n)と、積分補正後出力軸回転数メモリブロック15に保存されている前回計算した出力軸補正回転数Ro(n−1)と、その時点での積分フィルタ定数FTと、予め設定した計算間隔Tsまたはモータ回転検出手段からのパルス信号と、パネル位置カウンタ11からの現在位置データに基づいて、データROM13,14から積分フィルタ定数を読み込んで積分補正を行う。
【0022】
入力ブロック17は、開スイッチ2からの開指令信号、あるいは閉スイッチ3からの閉指令信号の入力に基いて、これら入力信号にフィルタ処理、禁止処理などを行った上で制御ブロック18に送る。
【0023】
制御ブロック18は、システム全体の動作をコントロールする。すなわち、入力ブロック17を介して開スイッチ2から入力された開指令信号に基いて、出力ブロック19により開駆動信号を出力回路7に供給する。また、入力ブロック17を介して閉スイッチ3から閉指令信号が入力されると、出力ブロック19を介して閉駆動信号を出力回路6に供給し、リッドLを閉方向に作動させる。
【0024】
出力ブロック19は、制御ブロック18からの出力信号を受けて、モータ4を正逆転させるための開駆動信号あるいは閉駆動信号を出力回路6に供給する。
【0025】
出力回路6は、リレーまたはトランジスタを含んでおり、出力ブロック19から与えられた開駆動信号あるいは閉駆動信号に応じて、モータ4を正逆転させてリッドLを開閉作動させるための駆動電流をモータ4に供給し、あるいは供給を停止する。
【0026】
このような構造を有するサンルーフ制御装置1においては、図3に示す通常動作ルーチン(メインルーチン)、図4に示す回転変動判定サブルーチン、図5に示す出力軸回転数計算サブルーチン、および図6に示す出力軸回転数補正サブルーチンに基いてリッドLの動きが制御される。
【0027】
図3に示すメインルーチンにおいて、ステップ113〜120については、このような制御手段MCUを備えたアクチュエータACをサンルーフ制御装置本体と共に車両に搭載したときに行う初期設定に係わるものであって、リッドLが全閉位置にあるときのパネル位置カウンタ11のカウント値GPCを「0」に正確に調整するためのものである。
【0028】
上記のサンルーフ制御装置1を車両に搭載した状態で、バッテリー電源に接続すると、ステップ101において初期動作フラグFG_INITをセットした後、ステップ105において挟み込みが発生したことを示すフラグFG_SAFEが立っているかどうかが判定される。この時点では、リッドLは実質的にまだ作動しておらず、上記フラグはセットされていない(NO)ので、ステップ105から106に移行し、スライド閉スイッチ3からの入力の有無が判定され、スイッチ操作がなされるまでは、ステップ105〜111のループが繰り返される。
【0029】
ここで、閉スイッチ3をオン操作すると(YES)、制御はステップ112に進み、ここで初期動作フラグFG_INITの状態が判定される。初期動作フラグFG_INITは、ステップ101でセットされていることが読込まれている(YES)ので、ステップ113に進み、このステップ113においてパネル位置カウンタ11のカウント値GPCをクリア(GPC←0)した後、ステップ114においてモータロックかどうか、すなわちリッドLが全閉位置に到達したかどうかが判定される。
【0030】
モータロックされていなければ(NO)、ステップ115に移行してモータ4にスライド閉方向の駆動電流が供給され、リッドLが全閉位置に向けて移動し、全閉位置に到達して、ステップ114においてモータロックが検出されるまで、ステップ105、106、112〜115、110、116、117、出力軸回転数計算サブルーチン400、ステップ118、119、出力軸回転数補正サブルーチン500、ステップ105のループが繰り返され、ステップ114でモータロックが検出されると、ステップ120で初期動作フラグFG_INITがリセットされる。
【0031】
そして、この間ステップ119においてパネル位置カウンタ11がデクリメントされるが、ステップ113を通るたびにパネル位置カウンタ11がクリアされるので、リッドLが全閉位置にあるときのパネル位置カウンタ11のカウント値GPCが「0」に設定され、初期設定が終了する。
【0032】
また、開スイッチ2をオン操作するとステップ107(YES)からステップ122に移行し、当該ステップでモータ4にスライド開方向の駆動電流が供給され、リッドLが全開位置に向けて移動を開始する。そして、リッドLが全開位置に到達してモータロックされるまで、ステップ122、110、116、117、出力軸回転数計算サブルーチン400、ステップ118、123、出力軸回転数補正サブルーチン500、ステップ105〜107、122のループが繰り返され、この間、ステップ123を通る度にパネル位置カウンタ11がインクリメントされる。
【0033】
リッドLが全開位置に到達している状態で、閉スイッチ3をオン操作すると、制御はステップ106(YES)からステップ112に進み、ここで初期動作フラグFG_INITの状態が判定されるが、初期動作フラグFG_INITは、ステップ101においてリセット状態が読込まれているので、ステップ112(NO)から回転変動判定サブルーチン300に移行する。
【0034】
回転変動判定サブルーチン300から戻ったステップ124においては、反転動作フラグFG_SAFEの状態が判定される。ここでは、回転変動判定サブルーチンのステップ308においてリセットされている(NO)ので、ステップ115に移行し、閉駆動信号に基づく駆動電流によってモータ4がリッドLのスライド閉方向に作動する。
【0035】
モータ4の回転に基づいてモータ回転検出手段6のホールIC1,ホールIC2にエッジ入力が生じると、ステップ110、116、117、出力軸回転数計算サブルーチン400、ステップ118、119、出力軸回転数補正サブルーチン500105、106、112、回転変動判定サブルーチン300、ステップ124、115、110のループが繰り返され、リッドLが全閉位置に向けて移動し、これに伴ってパネル位置カウンタのカウント値GPCが減少して行く。この間、回転変動判定サブルーチン300においては、ステップ301〜306、308のループが繰り返される。
【0036】
次に、当該サンルーフ制御装置1の通常運転時の制御について説明する。サンルーフリッドLが閉じた状態において、車両のキースイッチを入れると、図3に示すメインルーチンの制御が開始されるが、既にステップ105以下のループ処理が成されている。
【0037】
ステップ105では挟み込みが発生したことを示すフラグFG_SAFEの状態が判定されるが、この時点では、リッドLは全閉位置にあり、実質的にまだ作動していないため、上記フラグはセットされておらず(NO)、ステップ105からステップ106および107に移行し、スライド閉スイッチ3あるいはスライド開スイッチ2からの入力の有無が判定される。
【0038】
開スイッチ2および閉スイッチ3がいずれも操作されていない場合には、ステップ106(NO)およびステップ107(NO)からステップ108に移行し、ステップ108において、モータ起動直後からパルス割り込みの回数を計数するモータ起動後パルスカウンタのカウント値MPCをクリアした後、ステップ119においてモータ出力(この場合には最初から出力されていない)を停止し、さらにステップ110に移行する。
【0039】
ステップ110においては、ホールIC1,ホールIC2にエッジ入力の有無が判定されるが、この場合にはまだモータ4が回転しておらず、エッジ入力はない(NO)ので、ステップ111に移行してエッジ入力フラグFG_EDGEをリセットし、ステップ105に戻る。そして、スライド開スイッチ2がオン操作されるまで、上記ステップ105〜111、および出力軸回転数補正サブルーチン500のループが繰り返し実行される。
【0040】
出力軸回転数補正サブルーチンでは、ステップ501において、計算間隔を測定する計算間隔タイマ10のカウント値INT_TMが積分計算を一定時間毎に行うための待ち時間TCALを超えたか否かを判定し、この場合にはモータ4が回転していないと共に、カウント値INT_TMは待ち時間TCAを超えていないので、そのままメインルーチンに移行する。
【0041】
スライド開スイッチ2がオン操作されると、ステップ107においてスイッチ入力有り(YES)と判定されて、ステップ122に移行して出力回路6に対して開駆動信号が出力され、出力回路6からの駆動電流によってモータ4がリッドLをスライド開方向に作動させる。そして、モータ4の回転に基づいてモータ回転検出手段5のホールIC1,ホールIC2にエッジ入力が生じると、ステップ110(YES)からステップ116に移行してエッジ入力フラグFG_EDGEをセットした後、ステップ117においてモータ起動後パルスカウンタをインクリメントし、出力軸回転数計算サブルーチン400に移行する。
【0042】
出力軸回転数計算サブルーチンでは、ステップ401においてモータ4が動作中であるかを判定し、モータ4が動作中ではない場合には、ステップ402においてエッジ信号間のカウント値PT1〜PT4を初期値にセットした後、ステップ118に移行する。また、モータ4が動作中である場合には、ステップ403に移行し、モータ回転検出手段6からエッジ入力が生じるまでは、ステップ403(NO)からメインルーチンに戻り、閉駆動信号の出力が維持される。
【0043】
また、ステップ403においてモータ回転検出手段5からエッジ入力が生じる(YES)とステップ404に移行する。ステップ404においては、出力軸回転数算出ブロック8に内蔵され、モータ回転検出手段5のホールIC1,ホールIC2から出力された2つのパルス信号のエッジ間の時間を測定するタイマーPLS_TMのカウント値をPT4としてロードし、ステップ405において前記パルス幅タイマーPLS_TMをクリアし、ステップ406に移行する。
【0044】
ステップ406においては、エッジ間時間値PT4に、前回、前々回および3回前のエッジ検出時にロードした時間値PT3、PT2およびPT1を加算することによってアーマチュア軸4aの1回転に要する時間ATを算出する。そして、ステップ407において、ステップ406で求めた1回転の時間ATに、アーマチュア軸4aと出力軸4bの減速比RATを乗じた積で60を除すことにより、単位時間(1分)当たりの出力軸4bの回転数Rin(n)を算出し、次いで、ステップ408で上記時間値PT1〜PT4のシフト操作が行われる。
【0045】
出力軸回転数計算サブルーチンから戻ったステップ118では、ホールIC1およびIC2から出力される両パルス信号のエッジ方向(一方のパルス信号に立ち上りエッジが検出されたときの他方のパルス信号がHかLか)に基づいてリッドLの移動方向が判定される。
【0046】
この場合、リッドLはスライド開方向に移動している(NO)ので、ステップ123に移行してパネル位置カウンタ11をインクリメントする。こうして、スライド開スイッチ2がオン操作されている間、ステップ105〜107、122、110、116、117、出力軸回転数計算サブルーチン400、ステップ118、123、出力軸回転数補正サブルーチン500、ステップ105のループが繰り返され、リッドLが全開位置に向けて移動を続け、モータ起動後パルスカウンタのカウント値MPCおよびルーフ位置カウンタのカウント値GPCが増加する。
【0047】
スライド開スイッチ2から指を離せば(オフ操作)、ステップ107(NO)からステップ108に移行して起動後パルスカウンタをクリアした後、ステップ109において、開駆動信号が中止され、モータ4への電流供給を停止するので、リッドLを所望の位置で停止させることができる。そして、ホールIC1,2からのパルス信号のエッジ入力がなくなれば、ステップ110(NO)からステップ111に移行し、エッジ入力フラグFG_EDGEをリセットしてステップ105に戻る。
【0048】
そして、リッドLが十分に開いた状態において、スライド閉スイッチ3を押す(オン操作)と、ステップ105(NO)からステップ106を経て、ステップ112に移行して初期動作フラグFG_INITの状態が判定される。初期動作フラグFG_INITは、ステップ101においてリセットされていることが読込まれているので、ステップ112(NO)から回転変動判定サブルーチン300に移行する。
【0049】
回転変動判定サブルーチンでは、ステップ301において、モータ起動後パルスカウンタのそのときのカウント値MPCを参照して、しきい値データROM内のROMテーブルから4パルスカウント差用のしきい値が読み込まれる。例えば、パルスカウンタのカウント値MPCが0〜10の場合には「255」、カウント値MPCが11〜20の場合には「15」、カウント値MPCが21以上の場合には「5」がそれぞれ読み込まれる。
【0050】
そして、ステップ302において、比較期間が4パルスカウントのときの回転数差REV(4)−REV(0)が計算され、しきい値BRD(4)とが比較される。この4パルスカウント回転数差REV(4)−REV(0)がしきい値BRD(4)を超えていなければ(NO)、ステップ303に移行し、同様にそのときのモータ起動後パルスカウンタのカウント値MPCを参照して、しきい値データROM内のROMテーブルから8パルスカウント差用のしきい値が読み込まれる。例えば、カウント値MPCが0〜10の場合には「255」、カウント値MPCが11〜20の場合には「25」、カウント値MPCが21〜80の場合には「15」、カウント値MPCが81以上の場合には「10」がそれぞれ読み込まれ、同様に「0」を加算することによって、ROMテーブルから読み出されたままのデータが8パルスカウント差用のしきい値BRD(8)としてセットされる。
【0051】
ステップ304においては、比較期間が8パルスカウントのときの回転数差REV(8)−REV(0)が計算され、これと上記8パルスカウント差用のしきい値BRD(8)とが比較される。この8パルスカウント回転数差REV(8)−REV(0)がしきい値BRD(8)を超えていなければ(NO)、図示しないステップに移行し、そのときのモータ起動後パルスカウンタのカウント値MPCに基づいて、しきい値データROM内のROMテーブルから16パルスカウント差用のしきい値BRDが読み込まれ、同様に16パルスカウント差用のしきい値BRD(16)とされ、図示しないステップにおいて、比較期間が16パルスカウントのときの回転数差REV(16)−REV(0)が計算され、これと上記しきい値BRD(16)とが同様に比較される。
【0052】
この16パルスカウント回転数差REV(16)−REV(0)がしきい値BRD(16)を超えていなければ(NO)、ステップ305に移行し、そのときのモータ起動後パルスカウンタのカウント値MPCに応じて、ROMテーブルから32(=M)パルスカウント差用のしきい値が読み込まれる。例えば、パルスカウンタ12のカウント値MPCが0〜10の場合には「255」、カウント値MPCが11〜20の場合には「40」、カウント値MPCが21〜120の場合には「25」、カウント値MPCが121〜150の場合には「20」、カウント値MPCが151以上の場合には「17」がそれぞれ読み込まれ、同様にROMテーブルから読み出されたままのデータが32パルスカウント差用のしきい値BRD(32)としてセットされたのち、ステップ319に移行する。
【0053】
ステップ306における判定において、比較期間が32パルスカウントのときの回転数差REV(32)−REV(0)が計算され、これと上記しきい値BRD(32)とが同様に比較され、回転数差REV(32)−REV(0)がしきい値BRD(32)を超えていなければ(NO)、ステップ308に移行し、挟み込みの発生がないものとして反転動作フラグFG_SAFEをリセットして、メインルーチンに戻る。
【0054】
回転変動判定サブルーチン300から戻ったステップ124においては、反転動作フラグFG_SAFEの状態が判定される。ここでは、回転変動判定サブルーチンのステップ308においてリセットされている(NO)ので、ステップ115に移行し、出力回路6に対して閉駆動信号が出力され、出力回路6からの駆動電流によってモータ4がリッドLのスライド閉方向に作動する。
【0055】
モータ4が作動を開始しても、アーマチュア軸4aが1/4回転以上回転して、モータ回転検出手段5を構成するホールIC1,ホールIC2からエッジ入力が生じるまでは、ステップ110からステップ111および出力軸回転数補正サブルーチン500を経てステップ105に戻り、ステップ105、106、112を経て、回転変動判定サブルーチン300が再度実行される。
【0056】
回転変動判定サブルーチン300から戻ったステップ124において、反転動作フラグFG_SAFEの状態が判定され、同フラグFG_SAFEがセットされていない場合にはステップ115に移行し、出力回路6に対する閉駆動信号出力が維持され、モータ4はサンルーフリッドLのスライド閉方向の移動を継続する。
【0057】
そして、ステップ110を経て(YES)ステップ116に進み、該ステップ116においてエッジ入力フラグFG_EDGEをセット状態を保持し、ステップ117においてモータ起動後パルスカウンタをインクリメントしたのち、出力軸回転数計算サブルーチン400、ステップ118(YES)からステップ119に移行し、ステップ119においてパネル位置カウンタ11をデクリメントしたのち、出力軸回転数補正サブルーチン500を経てステップ105に戻る。
【0058】
このようにして、スライド閉スイッチ3のオン操作が続けば、ステップ105、106、112、回転変動判定サブルーチン300、ステップ124、115、110、116、117、出力軸回転数計算サブルーチン400、ステップ118、119、出力軸回転数補正サブルーチン500、ステップ105の実行が繰り返され、リッドLの作動が何らかの障害によって拘束されて、回転変動判定サブルーチンのステップ302、304のいずれかの判定においてモータ4の回転速度が低下した(YES)と判定されない限り、モータ4の閉駆動回転が継続し、リッドLが全閉位置に向けて移動する。もちろん、リッドLが所望の位置となったときに、閉スイッチ3の操作を中断(オフ)すれば、ステップ106(NO)、ステップ107(NO)からステップ108に移行して、起動後パルスカウンタをクリアした後、ステップ109において閉駆動信号出力を停止するので、その位置でリッドLが停止することになる。
【0059】
何らかの原因でサンルーフリッドLの動きが拘束されて、モータ4の円滑な回転が妨げられ、回転変動判定サブルーチン300のステップ302、305あるいは306のいずれかの判定において、モータ4の回転速度が低下した(YES)と判定されると、挟み込み発生と判断してステップ307に移行し、反転動作フラグFG_SAFEをセットする。
【0060】
回転変動判定サブルーチン300から戻った後のステップ124において、反転動作フラグFG_SAFEの状態が判定され、この場合にはサブルーチンのステップ307において反転動作フラグFG_SAFEがセットされているので(YES)、制御はステップ108に移行する。そして、ステップ108においてモータ起動後パルスカウンタをクリアし、ステップ109において閉駆動信号の出力を停止し、モータ4への駆動電流の供給を中止する。
【0061】
モータ4の回転が停止し、モータ回転検出手段5のホールICからエッジ入力がなくなると、ステップ110(NO)からステップ111に移行してエッジ入力フラグFG_EDGEをリセットしたのち、出力軸回転数補正サブルーチン500を経てステップ105に戻る。
【0062】
ステップ105においては、反転動作フラグFG_SAFEがセットされている(YES)と判定されて、ステップ126に移行し、ステップ126においてパネル位置カウンタ11のそのときのカウント値GPCが予め定められたパネル位置データXSAFEと比較される。位置データXSAFEは、全開位置に近い比較的大きな値に設定してあるので、ステップ126(NO)からステップ122に移行し、ステップ122において開駆動信号が出力回路6に供給されるので、モータ4がサンルーフリッドLの開方向に回転を始める。
【0063】
モータ4の回転に基づいて、モータ回転検出手段5からのパルス信号にエッジ入力が検出されると、ステップ110(YES)から、ステップ116〜118(NO)を経てステップ123に移行し、パネル位置カウンタ11がインクリメントされたのち、出力軸回転数補正サブルーチン500を経てステップ105に戻る。そして、パネル位置カウンタ11のカウント値GPCが位置データXSAFEを超え、リッドLが十分に開放されると、ステップ126(YES)からステップ127に移行し、ステップ127においてスライド開スイッチ2あるいは閉スイッチ3の操作が確認される。
【0064】
閉スイッチ3がまだオン操作されたまま、あるいはモータ4が開方向に作動している間に開スイッチ2が押し直された場合には、ステップ127(YES)からステップ108および109に移行して、モータ起動後パルスカウンタをクリアしたのち、出力回路6に対する開駆動信号の出力が停止されるので、サンルーフが十分に開放された状態でリッドLが停止する。
【0065】
そして、閉スイッチ3および開スイッチ2から指を離すと、ステップ128において反転動作フラグFG_SAFEがリセットされ、挟み込み検出および反転作動制御が終了してステップ105に戻り、閉スイッチ3が再度操作された場合には、新たに挟み込み検出が開始される。
【0066】
ここで、図6に示す出力軸回転数補正サブルーチンでは、ステップ501において、計算間隔を測定する計算間隔タイマ10のカウント値INT_TMが積分計算を一定時間毎に行うための待ち時間TCALを超えたか否かを判定し、カウント値INT_TMが待ち時間TCAを超えると、ステップ502に移行して前回の積分計算からの計算間隔Tsに上記カウント値INT_TMをセットし、続くステップ503においてカウント値INT_TMをクリアするとともに再スタートを行う。
【0067】
そして、ステップ504において、モータ起動後パルスカウンタのカウント値MPCと、リッドLの移動距離毎のしきい値を設定するために距離ROMデータに記憶された距離データ値MP1とを比較し、カウント値MPCが距離データMP1を超えていない場合(NO)には、ステップ505に移行して積分フィルタ定数FTをXB1とする。
【0068】
その後、ステップ511において、前回の補正後回転数Ro(n−1)を今回の補正後回転数Ro(n)とし、ステップ512において、積分補正後の出力軸回転数Ro(n)を算出し、ステップ513において、補正後の出力軸回転数のシフト操作が行われる。すなわち、積分補正後出力軸回転数メモリブロック15における回転数RAM領域内に前回までに保存された回転数データREV(0)〜REV(M)をそれぞれ1個づつシフトし、ステップ512で算出された積分補正後の出力軸回転数Ro(n)を最新データ位置の回転数データREV(0)に保存する。こののち、メインルーチンのステップ105に戻る。
【0069】
また、ステップ504でカウント値MPCが距離データMP1を超えている場合(YES)には、ステップ506において、上記カウント値MPCと次の距離データ値MP2を比較し、カウント値MPCが距離データMP2を超えていない場合(NO)には、ステップ507に移行して積分フィルタ定数FTをXB2とし、ステップ511〜513を経てメインルーチンのステップ105に戻る。
【0070】
さらに、ステップ506でカウント値MPCが距離データMP2を超えている場合(YES)には、ステップ508において出力軸回転数計算サブルーチン400で算出された最新の出力軸回転数Rin(n)が減速中であるかを判定し、減速中ではない場合(NO)には、ステップ509に移行して積分フィルタ定数FTをXB3とし、ステップ511〜513をい経てメインルーチンのステップ105に戻る。
【0071】
そしてさらに、ステップ508で最新の出力軸回転数Rin(n)が減速中である場合(YES)には、ステップ510に移行して積分フィルタ定数FTに最小値XB_DECを設定し、ステップ511〜513を経てメインルーチンのステップ105に戻る。
【0072】
すなわち、積分補正ブロック16では、上記出力軸回転数補正サブルーチンにしたがって処理を行っており、モータ4の駆動開始直後において、出力軸回転数算出ブロック8で算出した出力軸回転数と、積分補正後出力軸回転数メモリブロック15に保存されている前回計算した出力軸補正回転数と、その時点での積分フィルタ定数FTと、予め設定した計算間隔Tsまたはモータ回転検出手段5からのパルス信号に基づいて、パネル位置カウンタ11からの現在位置データに対応して、データROM13から積分フィルタ定数XB1〜XB3、XB_DECを読み込んで積分補正を行うことにより補正した出力軸回転数を算出する。
【0073】
より具体的には、リッドLを閉方向に作動させた際に、モータ4の駆動開始直後から出力軸回転数が積分フィルタ処理され、図1に示すように、出力軸回転数が急激に上昇しているとき、すなわちリッドLの移動距離がMP1以内であるときには、きわめて低い積分フィルタ定数XB1を設定し、出力軸回転数がオーバーシュート領域で増加しているとき、すなわちリッドLの移動距離がMP1とMP2の間であるときには、高い積分フィルタ定数XB2を設定し、出力軸回転数がオーバーシュート領域で減少した後、すなわちリッドLの移動距離がMP2を超えた後には、低い積分フィルタ定数XB3を設定する。
【0074】
これにより、図1中に点線で示すように、オーバーシュート領域の出力軸回転数が補正されることとなり、この補正した出力軸回転数に基づいて制御を行うことにより、モータの起動直後の誤反転を防止すると共に、マスク領域を短いものにして挟み込み防止機能をより確実なものにする。
【0075】
なお、上記実施例ではサンルーフ制御装置を例に挙げて説明したが、本発明に係わる車両用開閉パネルの制御装置は、パワーウインドの制御装置にも当然適用可能である。
【0076】
【発明の効果】
本発明に係わる車両用開閉パネルの制御装置によれば、開閉パネルを閉方向に作動させているときに、開閉パネルを開閉駆動する駆動用モータの回転数が所定のしきい値を超えて低下した際に駆動用モータを反転させて開閉パネルを開方向に作動させる車両用開閉パネルの制御装置において、モータの出力軸回転数を補積分補正することにより、モータの駆動開始直後に出力軸回転数がオーバーシュート状態になったとしても、そのオーバーシュート領域を補正して、開閉パネルの誤反転を防止することができ、これにより、モータの動作開始直後のマスク領域を短くしたうえで、挟み込み防止機能を著しく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる車両用開閉パネルの制御装置の動作原理を概略的に示す説明図である。
【図2】本発明に係わる制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示した制御装置における制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図4】図2に示した制御装置の制御における回転変動判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】図2に示した制御装置の制御における出力軸回転数計算サブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図2に示した制御装置の制御における出力軸回転数補正サブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 サンルーフ制御装置
2 開スイッチ
3 閉スイッチ
4 モータ
4a アーマチュア軸
4b 出力軸
5 モータ回転検出手段
6 出力回路(駆動手段)
8 出力軸回転数算出ブロック
9 積分補正前出力軸回転数メモリブロック
11 パネル位置カウンタ
12 積分フィルタ定数データブロック
13 積分フィルタ定数データROM
14 積分フィルタ定数減算値データROM
15 積分補正後出力軸回転数メモリブロック
16 積分補正ブロック
L リッド(開閉パネル)
MCU 制御手段

Claims (1)

  1. 減速装置を介して開閉パネルに連結されたアーマチュア軸を有するモータと、
    開閉パネルを開方向に移動させる開指令信号を発生する開スイッチと、
    開閉パネルを閉方向に移動させる閉指令信号を発生する閉スイッチと、
    開スイッチからの開指令信号に応じて開駆動信号を発生し、閉スイッチからの閉指令信号に応じて閉駆動信号を発生する制御手段と、
    制御手段からの開駆動信号に応じて開閉パネルの開方向に相当する回転を与える駆動電流をモータに供給し、閉駆動信号に応じて開閉パネルの閉方向に相当する回転を与える駆動電流をモータに供給する駆動手段と、
    モータのアーマチュア軸の回転に応じて位相差を有するパルス信号を発生するモータ回転検出手段を備えたサンルーフ制御装置において、
    制御手段は、モータ回転検出手段から発生するパルス信号に基いてモータの単位時間当たりの出力軸回転数を算出する出力軸回転数算出ブロックと、
    出力軸回転数算出ブロックからの出力軸回転数を所定数だけ保存する積分補正前出力軸回転数メモリブロックと、
    モータ回転検出手段から発生するパルス信号数をカウントして開閉パネルの現在位置データを出力するパネル位置カウンタと、
    出力軸回転数算出ブロックからの出力軸回転数を積分処理して補正回転数データを得る積分補正ブロックと、
    積分補正ブロックに積分フィルタ定数の収束値を与える積分フィルタ定数データブロックと、
    積分補正ブロックに積分フィルタ定数に設定されるべき値を与える積分フィルタ定数データROMと、
    積分補正ブロックに積分フィルタ定数から積分演算毎に所定値だけ減算される値を与える積分フィルタ定数減算値データROMと、
    積分補正ブロックで算出した出力軸回転数を所定数だけ保存する積分補正後出力軸回転数メモリブロックを備え、
    積分補正ブロックは、モータの駆動開始直後において、出力軸回転数算出ブロックで算出した出力軸回転数と、積分補正後出力軸回転数メモリブロックに保存されている前回計算した出力軸補正回転数と、その時点での積分フィルタ定数と、予め設定した計算間隔またはモータ回転検出手段からのパルス信号に基づいて、パネル位置カウンタからの現在位置データに対応して、データROMから積分フィルタ定数を読み込んで積分補正を行うことにより補正した出力軸回転数を算出することを特徴とする車両用開閉パネルの制御装置。
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