JP3801516B2 - 車両用空調システム、及び車両用空調システムの故障情報検出方法 - Google Patents

車両用空調システム、及び車両用空調システムの故障情報検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3801516B2
JP3801516B2 JP2002050345A JP2002050345A JP3801516B2 JP 3801516 B2 JP3801516 B2 JP 3801516B2 JP 2002050345 A JP2002050345 A JP 2002050345A JP 2002050345 A JP2002050345 A JP 2002050345A JP 3801516 B2 JP3801516 B2 JP 3801516B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
failure
information
air conditioning
conditioning system
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002050345A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003252027A (ja
Inventor
一博 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002050345A priority Critical patent/JP3801516B2/ja
Publication of JP2003252027A publication Critical patent/JP2003252027A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3801516B2 publication Critical patent/JP3801516B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調システムの故障検出機能を備えた車両用空調システムに関するものであり、より詳細には、故障情報と故障発生時からの時間経過情報とに基づいて故障検出を行う機能を備えた車両用空調システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、バスなどの車両に搭載された車両用空調システムは、モータやエンジンなどによってコンプレッサを駆動して室内を冷房したり暖房したりして空調を行っている。つまり、コンプレッサから配管を通して送出された高温高圧の冷媒がコンデンサによって液化され、さらに、液化された冷媒をエバポレータに送出して気化することによって室内の空気を冷房化している。そして、気化された冷媒を再び利用するためにコンデンサによって液化するという循環サイクルによって空調処理を行っている。暖房についても、上記の循環サイクルとは異なるものの、各種のアクチュエータを駆動して空気を暖房化して室内に送出している。このような車両用空調システムには各種の故障検出センサが設置され、これらの故障検出センサが所定の閾値をはみ出す信号レベルを検出したら故障情報を送出し、該当する故障情報を運転席の表示パネルに表示させるようになっている。したがって、運転中の故障情報が表示パネルに保持されていれば修理工場において容易に故障診断を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運転中において、表示パネルに故障情報が一時的に表示された後に表示が消滅してしまうような一過性の故障もある。このような一過性の故障は、故障当時にさかのぼった関連情報が少ないため、故障原因が不明となるなど故障解析(トラブルシューティング)が困難となる場合が多い。そこで、車両の制御装置に搭載されているマイコンが有するカレンダ機能によって過去の故障日時の情報を取得して故障解析を行う方法も行われている。しかし、マイコンのメモリICはバッテリを電源としているので、修理工場でバッテリを外してしまうとカレンダ機能は消滅してしまい、過去の故障日時の情報は得られなくなってしまう。さらには、一度消滅してしまったカレンダ機能を再設定する作業はかなり煩雑である。また、過去の故障日時の情報は、通常は日にち単位程度の時間情報でよいので、マイコンによるカレンダ機能が有する秒単位以下のオーダの時間情報の集計では実用的ではない。また、このようなカレンダ機能を備えるマイコンはコスト的にも高価なものとなる。
【0004】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、車両が備える制御装置のカレンダ機能を利用することなく、故障情報と連動する時間経過情報を用いて故障診断を行うことのできる車両用空調システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の車両用空調システムは、空調システムの故障検出機能を備えた車両用空調システムであって、空調システムの故障情報を検出する故障検出手段と、故障検出手段が故障情報を検出した時点より時間経過情報のカウントを開始する計時手段と、故障検出手段が検出した故障情報と計時手段がカウントした時間経過情報とを記憶する記憶手段とを備え、記憶手段に記憶されている故障情報と時間経過情報とを対応させて抽出できるように構成され、前記計時手段は、前記空調システムを駆動するアクチュエータの稼動情報に基づいて時間経過情報をカウントすることを特徴とする。
【0006】
つまり、本発明の車両用空調システムによれば、空調システムの故障情報と故障が発生した時点よりカウントされた時間経過情報とを対にして記憶手段に記憶させておくので、故障が一過性のものであっても、故障情報とその発生日時を知るための時間経過情報とを取得することができる。これによって、故障が発生した当時の気象状況や交通状況を知ることができるので、故障解析を容易且つ迅速に行うことができる。
【0007】
また、本発明の車両用空調システムによれば、空調システムに故障が発生した時点で、空調システムを駆動するためのモータやエンジンやコンプレッサなどのアクチュエータの運転時間やON/OFF回数をカウントして時間経過情報として取得し、故障情報と共に記憶手段に記憶しておく。したがって、簡単な計時手段や既設の記憶手段で故障検出機構を実現することができるので、従来に比べて車両用空調システムをコストアップさせることなく付加価値を高めることができる。
【0009】
また、本発明の車両用空調システムにおいては、故障情報は、対応するエラーコードとして記憶手段に記憶されることを特徴とする。さらに、記憶手段に記憶されている故障情報と時間経過情報は、それぞれ、表示手段によって可視的に表示されることを特徴とする。つまり、本発明の車両用空調システムによれば、例えば、車両の修理・点検のときに、記憶手段に記憶されている故障情報に対応するエラーコードと故障後の時間経過情報とを、それぞれ、液晶表示器で表示させれば、エラーコードと故障発生後の時間経過情報が一目でわかる。このとき、エラーコードと故障情報との対応表が予め用意されているので、この対応表から故障内容を特定することができる。一方、時間経過情報から故障発生日時を特定すれば、故障内容と故障発生日時とによって故障解析を容易に行うことができる。
【0010】
また、本発明における車両用空調システムの故障情報検出方法は、空調システムの故障検出機能を備えた車両用空調システムの故障情報検出方法において、空調システムの故障情報を検出する第1のステップと、故障情報が検出された時点より時間経過情報のカウントを開始する第2のステップと、検出された故障情報とカウントされた時間経過情報とを記憶する第3のステップとを経て、記憶されている故障情報と時間経過情報とを対応させて抽出し故障解析情報とする特徴とする。
【0011】
また、本発明における車両用空調システムの故障情報検出方法は、上記第2のステップにおいて、時間経過情報は空調システムを駆動するアクチュエータの稼動情報をカウントして得られたものであることを特徴とする。または、上記第2のステップにおいて、時間経過情報は車両に搭載された制御装置に組み込まれているマイコンの動作によって発生するクロック信号に基づいて得られたものであることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の車両用空調システムにおける故障診断機能の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の車両用空調システムにおける故障診断機能の構成を示すブロック図である。図1において、車両用空調システムの故障診断機能は、エアコンディショニング(空調)を行う空調部1と、空調部1の各部の故障を検出する故障検出センサ2と、空調部1を駆動する各アクチュエータの稼動状態を計測するアクチュエータ稼動計測部3と、空調部1の故障情報と故障後の時間経過情報とを記憶する記憶部4と、空調部1のシステム異常を表示するシステム異常表示器28と、空調部1の異常内容に対応するエラーコードを表示するエラーコード表示器29と、空調部1の異常が検出された後のアクチュエータのON/OFF回数または運転時間を表示するアクチュエータ動作履歴表示器30とによって構成されている。
【0013】
次に、図1に示す車両用空調システムの故障診断機能の動作について説明する。図2は、図1に示す車両用空調システムにおける故障診断機能の動作の流れを示すフローチャートである。したがって、このフローチャートに基づいて故障診断機能の動作の流れを説明する。
【0014】
本発明の車両用空調システムにおける故障診断機能は、故障検出センサ2が空調部1のコンプレッサ圧力や室内温度などの空調関連システムに故障はないか否かを常時監視し(ステップS1)、予め設定した閾値より高い(または低い)レベル信号を検出したときはこれを故障情報として検出し(ステップS1でYESの場合)、この故障情報を記憶部4およびアクチュエータ稼動計測部3へ送信する(ステップS2)。すると、この故障情報はメモリICなどの記憶部4に記憶される(ステップS3)。このとき、故障検出センサ2が故障情報をシステム異常表示器28に表示させるが、正常に復帰すればシステム異常表示器28の故障情報は消えてしまう。
【0015】
また、故障検出センサ2は故障情報を検出した時点でアクチュエータ稼動計測部3に故障情報を送信するので、アクチュエータ稼動計測部3は、故障情報が検出された時点を契機として、空調部1を駆動するモータやエンジンやコンプレッサなどのアクチュエータの運転時間やON/OFF回数などのアクチュエータ動作のカウントを開始する(ステップS4)。そして、アクチュエータ動作のカウント数を時間経過情報として記憶部4に記憶させる(ステップS5)。これによって、記憶部4には故障情報と故障後の時間経過情報とが保持されているので、任意の時点で記憶部4より故障情報と故障後の時間経過情報とを抽出することができる(ステップS6)。したがって、修理・点検を行うときには、記憶部4より抽出した故障情報と時間経過情報とに基づいて故障解析を行うことにより、比較的容易に故障原因を知ることができる。
【0016】
具体的に故障の修理・点検などを行うときには、記憶部4に保持されている故障情報を対応するエラーコードとしてエラーコード表示部29に表示させ、また、記憶部4に保持されているアクチュエータの運転時間やON/OFF回数などの時間経過情報をアクチュエータ動作履歴表示器30に表示させる。そして、エラーコード表示部29に表示されたエラーコードから故障内容を特定すると共に、アクチュエータ動作履歴表示器30に表示された時間経過情報から該当する故障が凡そいつ発生したかを判定する。これによって、該当する故障が発生した時点における運行状況や気象状況などの関連情報を取得することができるので、故障情報がシステム異常表示器28に継続表示されない一過性の過去の故障であっても、比較的容易に故障解析を行うことができる。
【0017】
次に、本発明における車両用空調システムの全体の動作を故障診断機能と関連付けて説明する。図3は、本発明における車両用空調システムのコントロールスイッチパネルの外観図である。このコントロールスイッチパネルは運転席の操作しやすい場所に設置されている。図3に示すように、コントロールスイッチパネルには、空調の設定温度を変える設定温度下げスイッチ11および設定温度上げスイッチ12と、各種点検モードの切換えを行う点検スイッチ13と、室内温度センサの切換えを行う温度スイッチ14および換気切換えを行う内外気スイッチ15と、空調機の運転・停止を行う運転/停止スイッチ17と、室内へ供給する風量を切換える風量スイッチ18と、室内の除湿切換えを行う除湿スイッチ19と、風量スイッチ18や除湿スイッチ19のマニュアルモードから自動運転に切り換える自動スイッチ16と、室内の空調状態を表示する液晶表示器20とによって構成されている。尚、それぞれのスイッチによる動作モードのうち、本発明と直接関係ある動作モードの説明は後述する。
【0018】
図4は、図3に示す液晶表示器20の詳細図である。図4に示すように、液晶表示器20には、バス車内の空調状態が7セグメントからなる液晶管によって細かく表示されるようになっている。つまり、液晶表示器20は、冷房時/暖房時の風量を表示する風量表示器21と、設定温度や室内温度やコンプレッサ圧力や空調積算時間などを7セグメントの液晶管によって切換え表示する数字表示器22と、数字表示器22に表示された数字の単位を示す単位表示部23と、バスの形状を模式的に示すバス表示部24と、バス車内の各部の風向きを4セグメントの液晶管によって表示する多数の風向表示器25と、車両用空調システム用のコンプレッサの運転状態を表示するコンプレッサ運転表示器26と、車両用空調システムの自動運転状態を表示する空調システム自動運転表示器27と、車両用空調システムのシステム異常を表示するシステム異常表示器28と、車両用空調システムの異常内容に対応するエラーコードを表示するエラーコード表示器29と、車両用空調システムの異常が検出された後のアクチュエータのON/OFF回数または運転時間を表示するアクチュエータ動作履歴表示器30とを備えている。
【0019】
図5は、図4に示す風量表示器21が風量の大きさに応じて表示する段階表示図であり、(a)は冷房時、(b)は暖房時の段階表示を示す。図5に示すように、風量表示器21は、冷房時には風量に応じてLo、ML、MH、Hiの4段階表示を行い、暖房時には風量に応じてLo、Me、Hiの3段階表示を行う。
【0020】
図4に戻って、数字表示器22は、冷房/暖房の設定温度や、室内温度や、コンプレッサが吐出する冷媒の吐出圧力や、空調積算時間などの数字を7セグメントの液晶管によって切換え表示する。このとき、数字表示器22が表示している数字の単位として、表示内容に応じて単位表示部23の“℃”、“H”、“kg/cm2”などが自動的に切り換わるようになっている。
【0021】
また、バス表示部24が示したバス車内の各部には、空調する空気の風向きが多数の風向表示器25の4セグメントの液晶管によって表示されている。たとえば、バス前部(図の左側)や後部の天井部分より室内空気を外気に換気したり、前部や後部の天井部分より冷却ファンによって下向きに冷気を送ったり、中央部付近の天井部分よりエバポレータファンによって下向きに冷気を送ったり、バスの床部分から天井部分へ向けて暖気を送ったり、外気導入ダンパが閉じているときに室内の空気を循環させたり、気導入ダンパが開いているときに外気を床部分から室内へ導入したりしている様子を4セグメント液晶管によって表示している。また、このときには、コンプレッサ運転表示器26が点灯している。さらに、車両用空調システムが自動運転モードになっているときは空調システム自動運転表示器27が点灯している。
【0022】
車両用空調システムが故障したときは、このシステムの各部に設けられた故障検出センサが該当する故障部分を検出し、システム異常表示器28を点灯表示させる。さらに、故障箇所または故障内容ごとに対応付けられているエラーコードをエラーコード表示器29に表示させる。たとえば、コンプレッサの圧力異常であればエラーコードは“001”、天井部分からの換気異常であればエラーコードは“010”、モータ異常であればエラーコードは“100”というように、各故障内容に対応したエラーコードをエラーコード表示器29に表示させる。
【0023】
運転者は、通常の場合、システム異常表示器28が表示されているか否かによって車両用空調システムが正常運転しているか異常が発生しているかを確認することができる。しかし、車両用空調システムが一時的に異常状態になっても自然に正常復帰してしまえばシステム異常表示器28は消灯してしまうので、車両用空調システムは正常状態にあると見なされてそのまま運転を継続してしまうこともある。このような場合、後日になって過去の一時的な異常状態の内容を解析しようとしても、故障に関する情報が少ないので故障解析を行うことは容易ではない。
【0024】
そこで、本発明の車両用空調システムでは、システムの各部に故障が発生した場合は、該当する故障検出センサが故障部分を検出してシステム異常表示器28を点灯表示させると共に、故障箇所または故障内容ごとに対応付けられているエラーコードをエラーコード表示器29に表示させる。このとき、エラーコードの表示内容はメモリICによって保持されている故障情報であるので、エラーコードはエラーコード表示器29に表示状態が保持される。つまり、車両用空調システムが故障状態より正常状態に復帰したときは、システム異常表示器28は消灯するが、エラーコード表示器29はメモリICに記憶されているエラーコードを取得して表示を続ける。尚、正常状態に復帰しても上述のようにエラーコードを表示し続けることをラッチ表示と云うことにする。
【0025】
さらに、故障検出センサ2(図1参照)が故障部分を検出した時の故障情報をトリガ信号として、計時手段であるアクチュエータ稼動計測部3(図1参照)が、車両用空調システムのアクチュエータであるモータやエンジンやコンプレッサなどの運転時間やON/OFF回数などのカウントを開始する。そして、故障検出センサ2が故障情報を検出した以降のアクチュエータの運転時間またはON/OFF回数のカウント値を時間経過情報として記憶部4のメモリICに記憶し、必要に応じてこの時間経過情報をアクチェータ動作履歴表示器30に転送して表示させる。尚、記憶部4のメモリICからアクチェータ動作履歴表示器30への転送表示は、所定のスイッチを操作することにより所望によって表示されるようにしてもよい。
【0026】
具体的な故障モードの動作例を挙げると、故障検出センサがコンプレッサの圧力異常を検出した時点でシステム異常表示器28を点灯表示させると共に、制御装置に搭載されているメモリICにコンプレッサが圧力異常である旨の故障情報を記憶させる。さらに、故障検出センサはこのメモリICに記憶開始のトリガ信号を送出して、計時手段(アクチュエータ稼動計測部3)がトリガ信号を受信した時点より以降のコンプレッサの運転時間またはON/OFF回数を計測し、これを故障情報に関連する時間経過情報としてメモリICに記憶させる。
【0027】
そして、所定の期間ごとに、たとえば1日の運転終了時とか修理点検のために車両を修理工場へ持っていったときに所定のスイッチを操作すると、メモリICに記憶されているコンプレッサの圧力異常に対応するエラーコード“001”がエラーコード表示29に転送されてラッチ表示される。さらに、メモリICに記憶されているコンプレッサの運転時間またはON/OFF回数に基づく時間経過情報がアクチュエータ動作履歴表示器30へ転送されてラッチ表示される。
【0028】
このとき、運転途中においてコンプレッサの圧力異常現象がなくなって正常状態に復帰した場合は、システム異常表示器28は消灯して液晶表示器20の表示内容は正常状態となる。しかし、エラーコード表示器29には過去にコンプレッサの圧力異常があった旨を示すエラーコード“001”がラッチ表示される。さらに、コンプレッサの圧力異常が発生した時点以降のコンプレッサの運転時間またはON/OFF回数が故障発生後の時間経過情報としてアクチュエータ動作履歴表示器30にラッチ表示される。
【0029】
したがって、車両を修理工場へ持っていったとき、エラーコード表示器29に表示されたエラーコードと、アクチュエータ動作履歴表示器30に表示された故障発生時以降のコンプレッサの運転時間またはON/OFF回数とから、いつの時点でコンプレッサの圧力異常が発生したかを知ることができる。つまり、バスの過去の運行記録から1日のコンプレッサの運転時間またはON/OFF回数は既知の数値であるので、アクチュエータ動作履歴表示器30に表示された運転時間またはON/OFF回数より、凡そ何日前にコンプレッサの圧力異常が発生したかを知ることができる。また、エラーコードの番号によって故障内容はコンプレッサの圧力異常であることが特定できる。
【0030】
このようにして、故障検出センサが検出した一時的な故障であっても、エラーコード表示器29にラッチ表示された故障情報と、アクチュエータ動作履歴表示器30にラッチ表示された故障発生時以降の時間経過情報とによって、エラーコード表示器29に表示されている故障が凡そいつの時点で発生したものかを知ることができる。これにより、故障が発生した時点における運行状況や気象状況などの関連情報を取得することができるので、故障内容と関連情報との因果関係から比較的容易に故障解析を行うことができる。たとえば、時間経過情報からコンプレッサの圧力異常が発生した日時は、暑い日であったとか渋滞の時間帯であったことが分かれば、冷房が効かないために一時的にコンプレッサが過負荷となって圧力異常が起きた一過性の故障であって、修理を必要とする故障ではないなどと判断をすることができる。
【0031】
一方、時間経過情報からコンプレッサの圧力異常が発生した日時が、気候的にも平穏な日であり、且つ交通渋滞もない日であったことが分かれば、一時的なコンプレッサの圧力異常であっても何らかの故障原因が内在していると考え、一時的な故障であっても修理を必要とする故障であると判断をすることができる。このようにして、故障状態がシステム異常表示器28に継続表示されていない一時的な過去の故障であっても、故障が発生した以降の時間経過情報に基づいて比較的容易に故障解析を行うことができる。
【0032】
図6は、図3に示すコントロールスイッチパネルの各種スイッチを操作したときに液晶表示器に表示される点検モード表示内容である。先ず、図6に示すような点検モードへ入るときは、自動スイッチ16と点検スイッチ13を同時に3秒以上押す。また、点検モードを終了するときは運転/停止スイッチ17を押す。次に、点検モードに入ったときは、点検スイッチ13や温度スイッチ14を1回押す毎に、図6に示す順序で表示内容が切り替わり固定表示される。また、表示中に自動スイッチ16を押したときは設定温度の表示となる。
【0033】
点検スイッチ13を押してエラーコードの項目に切換えたとき、たとえば、エラーコード表示器29にエラーコードが“001”と表示されたときは『コンプレッサ圧力異常』である。その他のエラーコードが表示されたときも、それぞれ対応する故障内容が対応表として用意されているが、その対応表については省略する。また、エラーコード表示器29に何も表示されないときは正常時である。同様にして点検スイッチ13を順次押して行くと、コンプレッサ稼働時間やコンデンサモータ積算時間やエバポレータファンモータ積算時間やプレヒータ積算時間やウォータポンプ積算時間が4桁10進で数字表示器22に表示されると共に、単位表示部23が“H”に切り替え表示される。また、点検スイッチ13を押して行くことによって最新のエラー発生時のコンプレッサ稼動時間を表示させることもできる。尚、点検スイッチ13と自動スイッチ16を同時に押すことによって、暖房設定温度及び冷房設定温度を2桁10進で数字表示器22に表示させることもできる。このとき、単位表示部23が“℃”に自動的に切り替え表示される。
【0034】
また、温度スイッチ14を順次押して行くことにより、バスの室内各部の現在温度を2桁10進で数字表示器22に表示させることもできる。このとき、単位表示部23が“℃”に自動的に切り替え表示される。尚、温度スイッチ14をさらに押すことによって、過去に温度異常があったことを示す過去エラーが例えば“E41”と表示されるが、このモードのときに点検スイッチ13と温度スイッチ14を同時に3秒以上押し続ければブザーがなって過去エラー“E41”はクリアされる。
【0035】
以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が可能である。上記の実施の形態では車両用空調システムを駆動するアクチュエータの稼動情報を計測して故障後の時間経過情報としたが、これに限ることはなく、制御装置が備えるマイコンのクロック機能を故障後の時間経過情報として利用することもできる。つまり、故障発生時にカウントを開始するようにマイコンのクロック機能を構成しておけば、前述と同様に、マイコンのクロック積算値から故障後の時間経過情報を取り出すことができる。また、上記の実施の形態ではバスの空調装置の例を挙げたが、これに限ることはなく、その他の車両や列車などの空調システムに適用しても上記の実施の形態と同様の作用効果が得られることは云うまでもない。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両用空調システムにおける故障検出機能によれば、空調システムの故障情報と故障が発生した時点よりカウントされた時間経過情報とを対にして記憶手段に記憶させておくので、仮に故障が一過性のものであっても、故障情報とその発生日時を知るための時間経過情報とを取得することができる。したがって、故障が発生した当時の気象状況や交通状況を知ることができるので、故障解析を容易且つ迅速に行うことができる。例えば、コンプレッサの圧力異常が一過性で発生して自然に正常に戻った場合でも、その故障情報と時間経過情報は記憶されているので、これらの情報を抽出して、いつコンプレッサの圧力異常が発生したかを知ることができる。コンプレッサの圧力異常が発生した日が暑い日や交通渋滞の時間帯であれば、コンプレッサの圧力異常は一過性のものと考えて修理の必要はないと判断することもできる。
【0037】
また、本発明の車両用空調システムによれば、空調システムに故障が発生した時点で、空調システムを駆動するためのモータやエンジンやコンプレッサなどのアクチュエータの運転時間やON/OFF回数をカウントして時間経過情報として取得し、故障情報と共に記憶しておく。したがって、簡単な計時手段や既設の記憶手段で故障検出機構を実現することができるので、従来に比べて車両用空調システムが殆どコストアップすることなく、故障検出機構の付加価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両用空調システムにおける故障診断機能の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す車両用空調システムにおける故障診断機能の動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】 本発明における車両用空調システムのコントロールスイッチパネルの外観図である。
【図4】 図3に示す液晶表示器20の詳細図である。
【図5】 図4に示す風量表示器21が風量の大きさに応じて表示する段階表示図であり、(a)は冷房時、(b)は暖房時の段階表示を示す。
【図6】 図3に示すコントロールスイッチパネルの各種スイッチを操作したときに液晶表示器に表示される点検モード表示内容である。
【符号の説明】
1…空調部、2…故障検出センサ、3…アクチュエータ稼動計測部、4…記憶部、11…設定温度下げスイッチ、12…設定温度上げスイッチ、13…点検スイッチ、14…温度スイッチ、15…内外気スイッチ、16…自動スイッチ、17…運転/停止スイッチ、18…風量スイッチ、19…除湿スイッチ、20…液晶表示器、21…風量表示器、22…数字表示器、23…単位表示部、24…バス表示部、25…風向表示器、26…コンプレッサ運転表示器、27…空調システム自動運転表示器、28…システム異常表示器、29…エラーコード表示器、30…アクチュエータ動作履歴表示器、

Claims (6)

  1. 空調システムの故障検出機能を備えた車両用空調システムであって、
    前記空調システムの故障情報を検出する故障検出手段と、
    前記故障検出手段が故障情報を検出した時点より時間経過情報のカウントを開始する計時手段と、
    前記故障検出手段が検出した故障情報と前記計時手段がカウントした時間経過情報とを記憶する記憶手段とを備え、
    前記記憶手段に記憶されている故障情報と時間経過情報とを対応させて抽出できるように構成され
    前記計時手段は、前記空調システムを駆動するアクチュエータの稼動情報に基づいて時間経過情報をカウントすることを特徴とする車両用空調システム。
  2. 前記故障情報は、対応するエラーコードとして前記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調システム。
  3. 前記記憶手段に記憶されている故障情報と時間経過情報は、それぞれ、表示手段によって可視的に表示されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用空調システム。
  4. 空調システムの故障検出機能を備えた車両用空調システムの故障情報検出方法において、
    前記空調システムの故障情報を検出する第1のステップと、
    前記故障情報が検出された時点より時間経過情報のカウントを開始する第2のステップと、
    検出された故障情報とカウントされた時間経過情報とを記憶する第3のステップとを経て、
    記憶されている故障情報と時間経過情報とを対応させて抽出し故障解析情報とする特徴とする車両用空調システムの故障情報検出方法。
  5. 前記第2のステップにおいて、前記時間経過情報は、前記空調システムを駆動するアクチュエータの稼動情報をカウントして得られたものであることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調システムの故障情報検出方法。
  6. 前記第2のステップにおいて、前記時間経過情報は、車両に搭載された制御装置に組み込まれているマイコンの動作によって発生するクロック信号に基づいて得られたものであることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調システムの故障情報検出方法。
JP2002050345A 2002-02-26 2002-02-26 車両用空調システム、及び車両用空調システムの故障情報検出方法 Expired - Fee Related JP3801516B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050345A JP3801516B2 (ja) 2002-02-26 2002-02-26 車両用空調システム、及び車両用空調システムの故障情報検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002050345A JP3801516B2 (ja) 2002-02-26 2002-02-26 車両用空調システム、及び車両用空調システムの故障情報検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003252027A JP2003252027A (ja) 2003-09-09
JP3801516B2 true JP3801516B2 (ja) 2006-07-26

Family

ID=28662617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002050345A Expired - Fee Related JP3801516B2 (ja) 2002-02-26 2002-02-26 車両用空調システム、及び車両用空調システムの故障情報検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3801516B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101828347B1 (ko) * 2017-07-12 2018-02-12 주식회사 에코이엔지 공조장치 제어시스템 및 그 방법

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005057519A1 (ja) * 2003-12-12 2007-07-05 株式会社日立製作所 車両情報収集管理方法、車両情報収集管理システム、そのシステムに用いられる情報管理基地局装置および車両
JP2007228765A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 時間計数機能付インバータ装置
JP4506774B2 (ja) * 2007-03-30 2010-07-21 ダイキン工業株式会社 空気調和機
JP2009120134A (ja) * 2007-11-19 2009-06-04 Yuhshin Co Ltd 診断機能を有する車輌空調用制御装置
JP2009196395A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Denso Corp 車両用エアコン装置
US8322214B2 (en) 2008-04-04 2012-12-04 Panasonic Corporation Sensor device
JP4623391B2 (ja) 2008-11-07 2011-02-02 株式会社デンソー 車載用遠隔操作装置
US8131508B2 (en) 2009-02-05 2012-03-06 Panasonic Corporation Sensor apparatus
JP4386143B1 (ja) 2009-02-05 2009-12-16 パナソニック株式会社 センサ装置
JP2015183978A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 株式会社鷺宮製作所 警報表示装置
CN114013240A (zh) * 2021-11-12 2022-02-08 珠海格力电器股份有限公司 电动车辆空调故障检测方法、装置、存储介质及控制器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101828347B1 (ko) * 2017-07-12 2018-02-12 주식회사 에코이엔지 공조장치 제어시스템 및 그 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003252027A (ja) 2003-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3801516B2 (ja) 車両用空調システム、及び車両用空調システムの故障情報検出方法
US5775116A (en) Defrosting control method for air conditioner
CN109311487B (zh) 铁路车辆用空调管理***及铁路车辆用空调装置
JPH07218060A (ja) ヒートポンプ系統の運転制御方法
JP2010210121A (ja) 空気調和装置
JP4372514B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP2003161495A (ja) 空気調和機の異常検出装置、異常検出方法及びプログラム
JP5070914B2 (ja) 冷凍サイクル装置の保護制御装置
KR20200017635A (ko) 냉난방 공조 시스템 및 이의 고장 판별방법
WO1995001536A1 (fr) Dispositif de commande du fonctionnement d'un climatiseur
KR100716250B1 (ko) 실외 팬 모터의 에러 검출장치 및 방법
JPH11248286A (ja) 空調装置
JPH11141957A (ja) 空気調和装置
KR101796947B1 (ko) 차량용 에어컨 시스템의 고장 진단방법
JP2001182994A (ja) 空気調和機
JP4753630B2 (ja) 機器の異常表示方法
JPH1019344A (ja) 空気調和機
JP3075767B2 (ja) 空気調和機の故障診断方法
JPH06221734A (ja) 空気調和機
KR100630833B1 (ko) 에어컨의 증발기 온도센서 고장시 응급 운전방법
JP2000356387A (ja) 空気調和機の制御装置
KR100215046B1 (ko) 공기조화기의 오존경보장치 및 그 방법
JPH06257904A (ja) 空気調和機の制御装置
KR20100013745A (ko) 열교환기의 결빙 억제 기능을 가지는 공기조화기 및 그제어 방법
KR100272238B1 (ko) 자동차공기조화기의 안전장치

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060425

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3801516

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees