JP3798318B2 - 幾何形状可変の案内経路を有する容器搬送装置 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、特に容器の製造、処理、充填、及び包装の各ラインで使用される搬送装置に関する。より詳細には、複数の容器が、所定の間隔またはピッチを介して個別に取り扱われる搬送装置に関する。
【０００２】
本発明は、特に、プラスチック製ボトルの充填ラインのような充填ラインに適用される。
【０００３】
より正確には、本発明は、ネック部による搬送が可能な、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）製ボトルの搬送に適用した場合について記載される。
【０００４】
しばしば、一つの同じ処理ラインにおいて、互いに特に形状の異なる複数のタイプの容器を使用できることが望まれる。
【０００５】
ＰＥＴ製ボトルの場合、ボトルをネック部で取り扱うことが重視される。これは、ボトルの形状を変更した時に、ボトルの支持の観点からはラインに修正を加える必要がないような、略同じネック部を有しつつ形状の異なるボトルを考案できるためである。この構成は、特に、すべての高さ調整を無くすことができる。
【０００６】
しかし、容器の搬送においては、搬送の全長に渡って容器の姿勢を良好に保持するための案内手段をも設ける必要がある。
【０００７】
すなわち、ＰＥＴ製ボトルを、軸心周りでの連続的な（場合によってはシーケンシャルな）回転運動を行う搬送経路で搬送することが知られている。そのような搬送装置では、ボトルは、搬送経路への積載地点と搬送経路からの積み出し地点との間で円弧状の軌跡を追って進む。この搬送の全長にわたって、ボトルは、接線方向或いは径方向の種々の加速力と減速力を受ける。
【０００８】
ボトルがネック部で吊される時、これらの力によってボトルが不安定になる可能性があるので、ボトルの本体の案内手段を設ける必要が出てくる。
【０００９】
また、今日までに知られている搬送装置では、搬送経路は、容器を支持する溝付き路に加えて、一つの案内路を有する。この案内路は、一般に、板状に形成されており、これは場合によってプラスチック製で、その円形の外側輪郭は、容器どうしを分離するピッチと一致する規則的な間隔で容器を支持するために、内側に径方向に窪んだセル（ａｌｖｅｏｌｅ）を有する。勿論、容器の全ての揺れを防止するために、セルの形状と寸法は、容器の本体の形状に合わせる必要がある。もしも容器のネック部が多くの場合に標準化されれば、本体に関して標準化できないことは明白である。
【００１０】
また、一般的に、ボトルのサイズを変更すると、各搬送ラインのホイールの案内板を取り替える必要が生じる。このような操作は、種々のボトル寸法が存在するので、余分な案内板を設けておくことを余儀なくし、とりわけ、サイズ変更に際してのラインの停止時間を長し、これは費用に関して非常に不利である。
【００１１】
この問題は、ネック部によって吊されるボトルの搬送の場合のみに生じるものではない。容器が底部によって支持される場合を含む、全てのタイプの容器搬送において一般的にこの問題が見られる。
【００１２】
従って、本発明の目的は、容器の搬送装置において、装置によって搬送可能な種々のサイズの容器に非常に迅速に適応可能な、新規な案内手段の概念を提供することである。
【００１３】
この目的に対して、本発明が提案する容器搬送装置は、容器が、容器搬送装置の中央の軸心を中心とする円弧状の軌跡上を搬送され、容器搬送装置が、装置の軸心周りで同じ回転運動で動く、少なくとも一つの支持ホイールと少なくとも一つの案内ホイールとを有し、案内ホイールが、その周囲に、案内ホイールの外側の包絡円に対して窪んだセルを径方向に備え、セルの寸法が、搬送する容器に適応し、案内ホイールが、搬送する容器の寸法にセルが適合し得るように、セルの寸法を変更させる手段を備えていることを特徴とする。
【００１４】
本発明の他の特徴によれば、
案内ホイールが、重ね合わされた２枚の同軸のディスクを有し、各ディスクは、径方向外側に突出した一連の歯部を備え、各歯部は、左縁と右縁とを有し、前記案内ホイールの各セルの幅は、２枚のディスクの内の第１ディスクの歯部の左縁と、２枚のディスクの内の第２ディスクの歯部の右縁とによって定められ、及び２枚のディスクの軸心周りでの相対角度位置を変化させることによって、同時に、前記案内ホイールの全セルの幅を変化させる。
【００１５】
２枚のディスクの各歯部は、２つのテンショナを有し、該テンショナは、一方が歯部の頭部に、他方が歯部の脚部に位置し、セルを画定する役目を果たす歯部の縁部に沿って配置され、前記案内ホイールは、２つのセル間で包絡円にほぼ沿うように、テンショナに張架されたベルトを有する。
【００１６】
セルの幅を変えるために、２枚のディスクが互いに変位する時に、テンショナによって定められる経路の長さ変化に適合できるように、ベルトは伸張可能である。
【００１７】
容器はベルトに支持される。
【００１８】
セルの幅を変える操作に際して、案内ホイールにおけるセルの全体的な位置は変わらないように、２枚のディスクは、反対方向に沿って各々同じ角度値だけ角度的に変位する。
【００１９】
各ディスクは、装置の軸心を中心とする円弧状に延びる開口部を備えており、２枚のディスクの開口部は、互いに軸心方向に配置されるように設けられており、２枚のディスクの一方の開口部には、その径方向内側の縁にラックが設けられており、他方のディスクの開口部には、その径方向外側の縁にラックが設けられている、及び、前記装置は開口部内に軸心方向に沿って係止された制御ピニオンを有し、この制御ピニオンは、その一方の側で、径方向内側に設けられたラックと協働し、同時に、その他方の側で、径方向外側に設けられたラックと協働し、これによって、ピニオンを軸心周りで回転させると、２枚のディスクの各々が同じ角度値で、しかし反対方向に、装置の軸心周りで角度変位する。
【００２０】
支持ホイールは、容器の開放された端部のレベルで容器を把持可能なホイールであり、案内ホイールは容器の本体と協働する。
【００２１】
搬送装置は、容器の底部と協働するために設けられた第２の案内ホイールを有し、前記第２の案内ホイールは、高さ調節が可能で、容器の底部が径方向外向きに支持される漏斗状の接触面を有する。
【００２２】
本発明の他の特徴と利点は、以下の詳細な記載を、下記の添付図面と共に読むことによって明らかになる。
【００２３】
図１と２に、本発明の教示に適合した搬送装置１０の概略図を示す。ここでは、ボトル１２をそのネック部１４で搬送するのに適した、搬送ホイールである。ボトル１２は、例えばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）製であり、そのネック部１４は、径方向外側のフランジを有し、ボトルが空の時でも充填されている時でも、ボトルをこのフランジによって支持することが可能である。
【００２４】
搬送ホイール１０は、垂直な軸心Ａ１周りで回転可能な回転コンベアを固定テーブル１６の上に備えている。この回転コンベアは、円筒８４内にて軸心Ａ１周りで回転可能に案内された主軸１８を有する。この主軸１８の下端は、テーブル１６よりも下方に突き出ており、ここには駆動プーリ１９が備えられ、この駆動プーリ１９には、モータによって駆動されるベルト（不図示）が巻回される。従って、主軸１８は、その軸心Ａ１周りで連続的に回転駆動される。主軸１８の上端には、支持ホイール２０が備えられている。この支持ホイール２０は、例えば、軸心Ａ１を中心とする円板状に形成され、その円板の周囲には、規則的に角度間隔を空けた半円形の刻みが設けてある。搬送ホイールは、支持ホイール２０の周りで、ボトルのホイール２０への積載地点と積み出し地点との間で、円弧状に延びた外部固定ガイド２２を備えている。従って、積載地点の付近では、ボトル１２は、そのネック部が支持ホイールの刻みの中に拘束され、支持ホイール２０によって回転誘導される方法で、前記ホイールに対する接線方向の軌跡に沿って導かれる。このように積載された各ボトルは、ネック部によって支持ホイール２０と外部ガイド２２との間に径方向に拘束される。そこで、ボトルは、径方向外側フランジによって、ボトルを導く支持ホイール２０と、ボトルが摺動する外部ガイド２２とに同時に支持される。いずれの場合にも、ボトルは、ネック部によって完全に支持され、その刻みから抜け出ることは出来ない。
【００２５】
しかし、もしもボトルが保持されなければ、ボトルは、その支持点に対して揺れる可能性がある。また、搬送ホイール１０は、２つの補完的な案内部材を有する。これは、ボトルの本体と協働して、ボトルの接線方向の全動きをそれだけで制止する案内ホイール２４、及び案内ホイール２４との組み合わせでボトルの径方向の揺れを全て制止する内部案内リング２６である。
【００２６】
本発明の第１の態様によれば、案内ホイール２４は、ボトル１２の種々のサイズに適合可能に設けられている。これらの種々のサイズとは、特にボトルの本体の径による相違である。
【００２７】
実際に、案内ホイール２４は、全体として、軸心Ａ１を中心とし、支持ホイール２０と一体に回転する円板の形で示されており、その周囲には、ボトルの本体を受け入れて固定するために設けられたセル２８が設けられている。勿論、セル２８は、支持ホイール２０の刻みと対応するように配置されている。
【００２８】
本発明によれば、案内ホイール２４は、本質的には、軸心Ａ１を中心とし、重ね合わされ、さらに、図３と４に見られるように、径方向の外向きに突出した歯部３４、３６を備えた、２枚の環状ディスク３０、３２によって形成されている。本発明によれば、重ね合わされている時、２枚のディスク３０、３２は、それらの歯部３４、３６の間でセル２８を制限している。すなわち、下側から見た時、各セルはその幅を、一方では２枚のディスクの第１ディスク３０の歯部の左縁３８によって、他方では２枚のディスクの第２ディスク３２の歯部の右縁４０によって制限されている。そこで、単純化のために以後本明細書では、歯部３４が、その左縁３８によってセルを制限しているディスク３０を「左ディスク」と呼び、歯部３６が、その右縁４０によってセル２８を制限しているディスク３２を「右ディスク」と呼ぶことにする。歯部３４、３６の縁部に関する左と右の概念は、軸心Ａ１から見るように理解されなければならない。
【００２９】
図示された例では、２枚のディスクの歯部３４、３６は、対称形になっていない。実際のところ、歯部の作用縁３８、４０は、歯の脚部に多くの材料が残るように曲がっているのに対して、他方の縁は略直線的であり、軸心Ａ１を通過する半径に沿って配列されている。従って、２枚のディスク３０、３２は同一ではない。
【００３０】
図５と６に見られるように、接線方向から見たセル２８の幅は、２枚のディスク３０、３２の相対角度位置に応じて変化する。図６の形態では、セルは小さな幅を示すが、図５の形態では、セル２８は略最大の幅を示している。２枚のディスク３０、３２の相対角度位置を調節可能な装置について更に述べる。
【００３１】
すなわち、２枚のディスクを有する案内ホイールを用いれば、セル２８の幅を搬送したい容器の寸法に簡単に合わせられ、完全なガイドを確保することができる。
【００３２】
しかし、このような案内ホイールは、或る条件下では、十分な満足を与えることができない。実際に、２枚のディスクを非常に大きな幅の本体を有するボトルに使用可能であるためには、歯部３４、３６のその頭部における幅は制限されていることが判る。すなわち、これらの同一のディスク３０、３２が、小さなボトルに使用される時は、歯部は、セル２８どうしの間に比較的大きな「擬似セル」４２を存在させていることが図６から判る。搬送ホイール１０に容器を積載するレベルでは、容器は無視できない傾きをもっている可能性がある。そのような危険性は、特にボトルの搬送が、エアー搬送に基づいて行われる搬送ホイールまで確保される場合に存在する。この場合、容器が、ネック部によって支持ホイールの刻み内に係止されるが、その傾きのために、容器の本体が案内ホイール２４の対応するセル２８内ではなく、「擬似セル」４２内で歯部３４、３６の他方の縁部に係止される可能性がある。勿論、そのような場合は、略確実に、ジャミング及び設備停止という結果になる。
【００３３】
本発明の他の態様によれば、容器が「擬似セル」４２内に係止されることを回避可能な手段が設けられている。
【００３４】
そのためには、各歯部３４、３６が、その作用縁３８、４０の２つの端部にそれぞれ設けられた２つのテンショナローラ４４を有することが示されている。その一方は、歯部の頭部に設けられ、他方は、歯部の脚部に設けられている。これにより、２枚のディスク３０、３２が重ね合わされた時、各セルは、４つのテンショナ４４によって制限される。
【００３５】
図７から９に見られるように、テンショナは、ディスクの軸心と平行な軸心を有する円筒状のロッドの形態で実現されている。図示された例では、テンショナ４４は、上方に向かって垂直に延びており、好ましくは、全てのテンショナが略同じレベルに達するように、下方のディスクに支持されたテンショナ４４は、上方のディスクに支持されたテンショナ４４よりも長い。
【００３６】
実際には、これらのテンショナは、案内ホイールを一周するベルト４６の巻き付けを可能にするように設けられている。ベルト４６は、歯部の頭部に位置するテンショナに対しては外側に向けて、そして歯部の脚部に位置するテンショナに対しては内側に向けて、径方向に巻き付けられる。その結果、各セル内では、ベルト４６は、歯部３４、３６を包囲する円に略追従し（実際には、２つの歯部の間では、歯部の頭部側の２つのテンショナを結ぶ直線状の頭部セグメント４７を指す）、各セルのレベルでは、ベルト４６はセルの輪郭に略追従する。実際は、ベルトは各セルのレベルでは、セル２８の２つの横縁部３８、４０と略一致する２つの横セグメント４８によって、そして、２つの横セグメントの間では、歯部の脚部３４、３６の円のほぼ接線である底部セグメント５０によって、擬似セルを形成する。
【００３７】
図１０と１１に示すように、２つのディスクが互いに角度的に変位した時、セル２８を制限している２つの歯部３４、３６は、互いに離間しようとし、ベルト４６によって制限された擬似セルの底部セグメント５０は長くなる。しかし、同時に、これら２つの歯部の各々は、隣接したセルを制限している歯部とそれぞれ近接する。その結果、ベルトの頭部セグメント４７の長さが短くなる。テンショナの位置の正確な幾何学によって、もしも、頭部セグメント４７の縮小が、ベルトの脚部セグメント５０の増大を厳密に補償しないのなら、ベルト４６の全長は僅かに変化する可能性がある。また、例えばポリウレタン製のベルトなど、所定の伸び特性を有するベルトを使用することもまた好ましい。
【００３８】
図１０と１１に示すように、頭部のテンショナの正確な位置と径は、ベルト４６の横セグメントの一部が、歯部の窪みの外の「空間内」まで延びるように選択することが好ましい。その結果、ディスク３０、３２と直接接触するようになると言うよりも、むしろ、容器はベルト４６に支持されることになり、これによって容器の破損の危険性が抑制される。
【００３９】
歯部の脚部テンショナは、同じ刻み目の横セグメント４８どうしが、平行にならずに、径方向外側に向かって広がったＶ字状の配置を示すことが好ましい。すなわち、回転円筒状の容器について示した２つの例では、ディスクの調節は、案内ホイールの２点のみ、すなわちベルト４６の横セグメント４８で、ボトルが支持されるように選択されているのが判る。
【００４０】
２枚のディスク３０、３２の回転制御に関しては、これらのディスクを同時に同じ角度だけ、但し軸心Ａ１周りで反対向きに回動させることの可能な装置が設けられている。従って、セル２８を寸法的に合わせる際に、セルは、全体として支持ホイール２０の刻みに対して移動しない。
【００４１】
図１と１２に見られるように、案内ホイールは、上端で支持ホイール２０に固定された３本のコラムを介して、支持ホイール２０の下に吊り下げられている。図示された例では、２本の懸架コラム５２と１本の制御コラム６６を区別することができる。
【００４２】
コラム５２、６６は、それらの下端に径の小さくなった円柱部５４を備える。この円柱部５４は、２つのディスク３０、３２内に設けられた対応する開口部５６、５８、６８、７０を貫通して軸心方向に延びている。これらの開口部５６、５８、６８、７０は、軸心Ａ１を中心とする円弧状に設けられており、従って、略インゲン豆（ｈａｒｉｃｏｔ）状を呈している。
【００４３】
懸架コラム５２に関しては、円柱部５４の径は、対応する開口部５６、５８の幅に略一致している。円柱部５４には、２枚のディスク３０、３２の両側から２枚のワッシャ６０が外嵌されており、１本のネジ６２が、円柱部５４の下端に下方のワッシャ６０を底部に軸心方向に保持するように螺着されている。勿論、ワッシャ６０は、開口部５６、５８の幅よりも大きな径を有する。従って、下方のワッシャ、ディスク３０、３２、及び上方のワッシャによって形成されるアセンブリは、ネジ６２と、円柱部６４を上方に制限している肩部６４との間に軸心方向に、閉じ込められている。しかし、ディスクの軸心Ａ１周りでの回動を可能にする僅かな軸方向の間隔が設けてある。
【００４４】
図７から９により具体的に示されている第３の制御コラム６６については、その端部の円柱部は、ピニオン７２を回転駆動させるために角柱状の断面を有することが見て取れ、その高さは、重ねられた２枚のディスクの厚さに略一致する。ピニオン７２は、２枚のディスク３０、３２の開口部６８、７０内に受け入れられるように構成されている。図７に見られるように、ディスク３０の開口部６８は、第１ラック７４を形成するための歯部を備えた径方向外側の縁を有する。ディスク３２の開口部７０については、その径方向内側の縁に、第２ラック７６が形成されている。
【００４５】
図８と９に示すように、ピニオン７２は、開口部内に受け入れられた時、その一方の側で、第１ラック７４と協働して、一方のディスクを第１回転方向に駆動操作し、同時に、その他方の側で、第２ラック７６と協働して、他方のディスク３２を反対方向に駆動操作する。
【００４６】
この装置によれば、スパナを用いての手動によってであろうが、或いは、ピニオン７２の軸心周りでの回転を引き起こすモータによってであろうが、制御コラム６６をその軸心Ａ２周りで回転駆動させることが可能になる。このコラムは、その上端によって支持ホイールに、その軸心Ａ２周りでの回転のみを可能にし、ピニオン全体としては支持ホイールに対して動かないように、固定されている。また、ピニオン７２をその軸心Ａ２周りで所定の角度だけ回転を引き起こした時、ピニオン７２は、２つのラック７４、７６を介して、２枚のディスク３０、３２をその軸心Ａ１周りで回転駆動させる。この場合、２枚のディスクの回動角度は同じであるが、この回動は軸心Ａ１周りで反対向きに行われる。
【００４７】
駆動装置のこの概念により、２枚のディスクは、同じ角度だけ互いに離間し、セルは、その中央の面を移動させることなく拡大乃至は縮小されるので、サイズの変更に際して揃わせるための特別な配慮を施す必要がなしに、支持ホイールの刻みに安定して載置される。
【００４８】
ピニオン７２は、開口部６８、７０の幅よりも径が大きく、コラム６６の上肩部とネジ６２との間に軸心方向で閉塞された、２枚のワッシャ６０の間に閉じ込められているので、制御コラム５２はディスクを懸架する役目をも有する。
【００４９】
３つのコラム５２、６６は、軸心Ａ１周りで互いに約１２０°で配置されており、案内ホイール２４は、支持ホイールに対して完全に保持されており、２枚のディスクは、軸心Ａ１周りでの回転を除いて動かない。勿論、この軸心Ａ１周りでの回転の可能性は、ピニオン７２自身がその軸心Ａ２周りで回転不能になるや否や妨げられる。
【００５０】
すなわち、本発明による案内ホイール２４によって、容器は、径方向内側に、そして軸心Ａ１に関して接線方向に完全に保持される。
【００５１】
しかし、本明細書に記載された搬送装置では、案内ホイール２４が、容器を把持するようには構成されていないが、場合によっては、セル２８に適当な構成を設けることによって可能になる。また、図示された例では、容器の底と協働することによって、容器が径方向外側に離れていくのを防ぐために、案内の下部リング２６が設けられている。これを実現するために、下部ホイール２６は、円錐形で漏斗のように上方に広がった接触面８０を備えたリング７８を有する。勿論、リング７８は、完全な円の上に延びているのではなく、上部ガイド２２が向かって延びている円弧に一致し、装置上における容器の軌跡に一致する円弧の上でのみ延びている。
【００５２】
案内ホイール２６は、接触面８０が容器の底に当たるように、その高さを調節できる。また、接触面８０の円錐形状のために、リング７８は、高さ調節の簡単な間隔によって、ボトルの全ての径およびボトルの全ての底部形状に適合する。
【００５３】
下部ホイール２６の高さ調節は、非常に簡単な方法で実行される。実際のところ、ホイール２６は、中央ハブ８２によって軸方向筒体８４に支持されており、この軸方向筒体８４の内部には主軸１８が案内されている。筒体８４は、機械装置のフレームに固定され、一体化されている。筒体８４の外表面は、ネジ８６を有し、ここにハブ８２が螺着されている。ハブ８２は、さらにプーリ８８を有し、この上に回転駆動を確保するためのベルト（不図示）が巻き付けられている。従って、ハブの回転を制御することによって、下部ホイール２６のアセンブリを、ネジ８６に沿って垂直に変位させることが可能である。
【００５４】
下部ホイール２６の高さの調節が、リング７８の角度位置に影響を受けないように、ハブ８２はリング７８に対して自由に回転する。搬送装置が作動する際には、リング７８は固定されていることを注記しておく。また、装置１０の上を搬送される際に、接触面８０の上で擦られると考えられる容器の底を傷付けないように、接触面８０は、摩擦係数の小さな材料で形成されていることが好ましい。
【００５５】
駆動ベルトは、この装置の下部ホイール２６の高さ調節のために特に設けられた電動モータによって直接駆動させることが可能である。しかし、以上に記載したものに類似の幾つかの搬送装置を含む設備では、単一の同じモータで、全ての案内下部ホイールの高さ調整を確保することが可能である。この場合、種々のハブの駆動が、カスケード式の複数のベルトの間隔によって、或いは、幾つかのハブの周囲に巻き付いた軌跡を有する単一のベルトによって行われる。
【００５６】
本発明による搬送装置は、特に、故障は最小限度に抑えつつ、搬送の高い信頼度を確保するために必要な、容器の案内手段の調節を容易にできる点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の教示に適合し、第１サイズのボトルを搬送するための形状を呈した搬送装置の軸心に沿って切断した略図である。
【図２】 第２サイズのボトルを搬送するための形状を呈した装置の図１に類似の略図である。
【図３】 案内ホイールの２枚のテーブルの平面図である。
【図４】 案内ホイールの２枚のテーブルの底面図である。
【図５】 重ね合わせられた２枚のテーブルを互いに異なる２つの角度位置で示した底面図である。
【図６】 重ね合わせられた２枚のテーブルを互いに異なる２つの角度位置で示した底面図である。
【図７】 本発明による案内ホイールの組み立て方を示す斜視図である。
【図８】 本発明による案内ホイールの組み立て方を示す斜視図である。
【図９】 本発明による案内ホイールの組み立て方を示す斜視図である。
【図１０】 案内ホイールの考えられる２つの形状の一方を示す部分底面図である。
【図１１】 案内ホイールの考えられる２つの形状の一方を示す部分底面図である。
【図１２】 支持ホイール上への案内ホイールの固定手段をより具体的に示す図１の部分拡大図である。

Claims (8)

1. 容器（１２）が、容器搬送装置（１０）の中央の軸心（Ａ１）を中心とする円弧状の軌跡上を搬送される容器搬送装置であって、該容器搬送装置は、装置の軸心（Ａ１）周りで同じ回転運動で動く、少なくとも一つの支持ホイール（２０）と少なくとも一つの案内ホイール（２４）とを有し、案内ホイール（２４）が、周囲に、案内ホイール（２４）の外側の包絡円に対して窪んだセル（２８）を径方向に備え、セル（４８）の寸法が、搬送する容器（１２）に適応し、
   前記案内ホイール（２４）が、搬送する容器（１２）の寸法にセルが適合し得るように、前記セル（２８）の寸法を変更させる手段を備えており、
   前記案内ホイール（２４）が、重ね合わされた２枚の同軸のディスク（３０、３２）を有し、各ディスクは、径方向外側に突出した一連の歯部（３４、３６）を備え、各歯部（３４、３６）は、２つのテンショナ（４４）を有し、該テンショナ（４４）は、一方が歯部の頭部に、他方が歯部の脚部に位置し、セル（２８）を画定する役目を果たす歯部の縁部（３８、４０）に沿って配置され、及び前記案内ホイール（２４）は、２つのセル（２８）間で包絡円にほぼ沿うようにテンショナ（４４）に張架されたベルト（４６）を有することを特徴とする容器搬送装置。
2. ２枚のディスク（３０、３２）の各歯部（３４、３６）は、左縁と右縁とを有すること、前記案内ホイール（２４）の各セル（２８）の幅は、２枚のディスクの内の第１ディスク（３０）の歯部（３４）の左縁（３８）と、２枚のディスクの内の第２ディスク（３２）の歯部（３６）の右縁（４０）とによって定められていること、及び２枚のディスク（３０、３２）の軸心（Ａ１）周りでの相対角度位置を変化させることによって、同時に、前記案内ホイール（２４）の全セル（２８）の幅を変化させることを特徴とする、請求項１に記載の搬送装置。
3. セル（２８）の幅を変えるために、２枚のディスク（３０、３２）が互いに変位する時に、テンショナ（４４）によって定められる経路の長さ変化に適合できるように、ベルト（４６）は伸張可能であることを特徴とする、請求項２に記載の搬送装置。
4. 容器（１２）はベルト（４６）に支持されることを特徴とする、請求項２または３に記載の搬送装置。
5. セル（２８）の幅を変える操作に際して、前記案内ホイール（２４）におけるセル（２８）の全体的な位置は変わらないように、２枚のディスク（３０、３２）は、反対方向に沿って各々同じ角度値だけ角度的に変位することを特徴とする、請求項２から４のいずれか一項に記載の搬送装置。
6. 各ディスク（３０、３２）は、装置の軸心（Ａ１）を中心とする円弧状に延びる開口部（６８、７０）を備えており、２枚のディスクの開口部（６８、７０）は、互いに軸心方向に配置されるように設けられていること、２枚のディスクの一方の開口部（７０）には、径方向内側の縁にラック（７６）が設けられており、他方のディスクの開口部（６８）には、径方向外側の縁にラック（７４）が設けられていること、及び前記装置は、開口部（６８、７０）内に軸心方向に沿って係止された制御ピニオン（７２）を有し、制御ピニオン（７２）は、その一方の側で、径方向内側縁に設けられたラック（７６）と協働し、同時に、その他方の側で、径方向外側縁に設けられたラック（７４）と協働し、これによって、ピニオン（７２）を軸心（Ａ２）周りで回転させると、２枚のディスク（３０、３２）の各々が同じ角度値で、しかし反対方向に、装置（１０）の軸心（Ａ１）周りで角度変位することを特徴とする、請求項５に記載の搬送装置。
7. 支持ホイール（２０）は、容器（１２）の開放された端部（１４）のレベルで容器（１２）を把持可能なホイールであること、及び前記案内ホイール（２４）は容器の本体と協働することを特徴とする、請求項１から６のいずれか一項に記載の搬送装置。
8. 容器（１２）の底部と協働するために設けられた第２の案内ホイール（２６）を有すること、及び前記第２の案内ホイール（２６）は、高さ調節が可能で、容器（１２）の底部が径方向外向きに支持される漏斗状の接触面を有することを特徴とする、請求項７に記載の搬送装置。

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