JP3796790B2 - 偏光板用保護フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は偏光板用保護フィルムに関するものであり、詳しくは液晶表示装置の偏光板に広く使用されるフィルムに耐擦傷性、耐薬品性等の耐久性を付与し、かつ収率よく生産することのできる偏光板用保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、偏光板用保護フィルムを作成するにあたり透明樹脂をステンレスバンド上に均一に流延し、乾燥させた後ステンレスバンド上から剥離してからこれを芯を入れて巻取って次の工程に供していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年様々な用途で液晶表示素子が使用されるに至り、厳しい使用環境におかれる恐れも想定されるようになってきている。そのため液晶表示素子の表面に存する偏光板に耐久性を付与したものも望まれるようになった。偏光板の主要素材である偏光膜を保護するためには、その両面に偏光板用保護フィルムを張り合わせる。液晶表示素子の表面側に耐擦傷性、耐薬品性付与のための表面加工を行う場合、偏光板用保護フィルムとして用いる透明樹脂フィルムの片面に、例えば活性線硬化性樹脂のようなハードな面を設けることがあるが、このような表面加工を施したとき透明樹脂フィルムを巻取ることが非常に困難であるという課題を見い出した。この課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)偏光膜の少なくとも片面に貼り合わせるための偏光板用保護フィルムであって、該偏光板用保護フィルムがアセチルセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂フィルム及びノルボルネン系樹脂フィルムから選ばれた透明樹脂フィルムであり、該透明樹脂フィルムの偏光膜と貼り合わせる面に溶剤層またはアセチルセルロース系樹脂層を設け、反対面に活性硬化性樹脂層を設けたことを特徴とする偏光板用保護フィルムであり、これによりフィルムにカール防止性が付与されることはもとより、アンチブロッキング機能を付与することができたのである。
【0013】
(1)で示した発明に係る透明樹脂フィルムとは偏光板用保護フィルムとして用いることのできるものであって、例えばアセチルセルロース系樹脂フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルムが挙げられる。
【0014】
例えば、液晶表示装置としての液晶ディスプレイ用には、通常2枚の偏光板を使用するから、偏光板用保護フィルムである透明樹脂フィルムは4枚重ね合わせた状態になるため、各透明樹脂フィルムは薄いほうが好ましいのである。
【0015】
このとき樹脂の種類によっては薄膜かつ必要とされる強度を備えたフィルムを形成することが困難なものもある。薄膜化をも実現するためには例えばポリカーボネート系フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリアリレート系フィルム及びポリスルホン系フィルムなどが好ましいものとして挙げられ、特に前述の如くポリカーボネート系フィルムであることが好ましい。
【0016】
本発明に係る活性線硬化性樹脂層とは紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応などを経て硬化する樹脂を主たる成分とする層をいう。活性線硬化性樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂などが代表的なものとして挙げられるが、紫外線や電子線以外の活性線照射によって硬化する樹脂でもよい。
【0017】
紫外線硬化性樹脂の例としては紫外線硬化性ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化性アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化性アクリル酸エステル系樹脂、紫外線硬化性メタクリル酸エステル系樹脂、紫外線硬化性ポリエステルアクリレート系樹脂及び紫外線硬化性ポリオールアクリレート系樹脂などが挙げられる。
【0018】
本発明に用いる紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂としてはトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタエリスリトール等の光重合モノマーオリゴマーである。これらのポリオールアクリレート系樹脂は高架橋性で硬化性が大きい、硬度が大きい硬化収縮が小さい、又低臭気性で低毒性であり安全性も比較的高いのが特徴である。
【0019】
上記の紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂には、その効果を損なわない範囲で他の紫外線硬化型樹脂、例えば紫外線硬化型エポキシ系樹脂を含有して使用してもよい。アクリレート系樹脂は厚膜塗布した硬化塗膜は、硬化収縮によりカーリングが強くなり、取り扱い作業上支障をきたす場合がある。エポキシ系樹脂はアクリレート系樹脂と比べて一般に硬化収縮が小さく硬化塗膜のカーリングも小さい。ここで言う紫外線硬化型エポキシ系樹脂とはエポキシ基を分子内に2個以上含む化合物で、カチオン重合開始剤を含有し、紫外線を照射することにより架橋反応するエポキシ樹脂である。
【0020】
電子線硬化性樹脂の例としては、好ましくは、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂などが挙げられる。
【0021】
本発明の効果を顕著に、また簡易に発揮するためには、紫外線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
【0022】
本発明に係る活性線硬化性樹脂の硬化は、電子線または紫外線の照射によって硬化することができる。例えば、電子線硬化の場合にはコックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを有する電子線等が使用され、紫外線硬化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。
【0023】
これら活性線硬化性樹脂層には、本発明のブロッキング性改良効果を更に向上させる目的で無機あるいは有機の微粒子粉末を含有させてもよい。
【0024】
この場合の無機微粒子粉末としては酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、硫酸カルシウム等が挙げられる。
【0025】
有機微粒子粉末としては、ポリメタアクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、シリコン系樹脂粉末、ポリスチレン樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、アクリルスチレン系樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、更にポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリ弗化エチレン樹脂粉末等が使用できる。ブロッキング防止性付与のためには、体積平均粒径0.1〜1μm、樹脂組成物100重量部に対して0.1〜5重量部が好適である。
【0026】
(1)で示した本発明に係るカール防止機能を有する層とは、透明樹脂フィルムの片面に活性線硬化性樹脂層を設けた場合の当該フィルムの丸まりを抑える働きを示す層をいう。
【0027】
発明に係る溶剤層とは、当該溶剤層を設けた面を内側にして丸まろうとする性質をもつものであり、具体的には偏光板用保護フィルムとして用いる透明樹脂フィルムを、少なくとも溶解させる溶剤又は膨潤させる溶剤を含む組成物を塗布することによって形成される層である。溶解させる溶剤及び/又は膨潤させる溶剤の他溶解させない溶剤を含む場合もあり、これらを透明樹脂フィルムのカール度合や樹脂の種類によって適宜の割合で混合させた組成物及び塗布量を用いて形成するものである。
【0028】
カール防止機能を強めたい場合は、溶解させる溶剤及び/又は膨潤させる溶剤の混合比率を大きくし、溶解させない溶剤の比率を小さくするのが効果的である。
【0029】
この混合比率は好ましくは(溶解させる溶剤及び/又は膨潤させる溶剤):(溶解させない溶剤)=10:0〜1:9で用いられる。このような混合組成物に含まれる、透明樹脂フィルムを溶解又は膨潤させる溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸メチル、酢酸エチル、トリクロロエチレン、メチレンクロライド、エチレンクロライド、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロホルムなどがある。溶解させない溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブタノールなどがある。
【0030】
これらの溶剤組成物をグラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、押し出しコーター等を用いて透明樹脂フィルムの表面に1〜100μm塗布するのが好ましいが、その内でも特に5〜30μmであると良い。
【0031】
このようにして塗布した溶剤層の各溶剤は乾燥後は飛散してしまってもよいし、また微量残存していてもよいが、好ましくは、塗布面に溶剤が残存していない状態が良い。
【0032】
発明に係るアセチルセルロース系フィルムとしては、公知のものを使用することができる。最も好ましくはトリアセチルセルロースであって、トリアセチルセルロースの酢酸度は50〜70%が好ましく、55〜65%がより好ましい。また重量平均分子量は70,000〜120,000が好ましく、80,000〜100,000がより好ましい。
【0033】
上記アセチルセルロースは酢酸だけでなく、上記酢化度を満足する限り、一部プロピオン酸、酪酸等の脂肪酸でエステル化されていてもよく、また、総量で上記酢化度を満足する限りプロピオン酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロースエステル類を含んでいてもよい。
【0034】
偏光板用保護フィルムを構成するアセチルセルロースフィルムには、一般に可塑剤が含有されている。可塑剤の例としてはトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート等のリン酸エステル類、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート等のフタル酸エステルを挙げることができる。
【0039】
本発明に係る偏光膜と貼り合わせる面に設けるアセチルセルロース樹脂層を形成する樹脂としては、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等をあげることができるが、特に好ましいものはジアセチルセルロースである。
【0040】
発明に係るポリカーボネート系透明樹脂フィルムを作成するのに用いられる樹脂としては種々があり、化学的性質及び物性の点から芳香族ポリカーボネートが好ましく、特にビスフェノールA系ポリカーボネートが好ましい。その中でも更に好ましくはビスフェノールAにベンゼン環、シクロヘキサン環、又は脂肪族炭化水素基などを導入したビスフェノールA誘導体を用いたものが挙げられるが、特に中央炭素に対して非対称にこれらの基が導入された誘導体を用いて得られた、単位分子内の異方性を減少させた構造のポリカーボネートが好ましい。例えばビスフェノールAの中央炭素の2個のメチル基をベンゼン環に置き換えたもの、ビスフェノールAのそれぞれのベンゼン環の一の水素をメチル基やフェニル基などで中央炭素に対し非対称に置換したものを用いて得られるポリカーボネートが好ましい。
【0041】
具体的には、4,4′−ジヒドロキシジフェニルアルカンまたはこれらのハロゲン置換体からホスゲン法またはエステル交換法によって得られるものであり、例えば4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルブタン等を挙げることができる。
【0042】
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂よりなる保護フィルムはポリスチレン系樹脂あるいはメチルメタクリレート系樹脂あるいはセルロースアセテート系樹脂等の透明樹脂と混合して使用しても良いし、またセルロースアセテート系フィルムの少なくとも一方の面にポリカーボネート樹脂を積層してもよい。本発明において使用できるポリカーボネート系樹脂フィルムの作製方法は特に限定されるものではない。すなわち押出法によるフィルム、溶媒キャスト法によるフィルム、カレンダー法によるフィルムなどのいずれを使用してもよい。本発明においては1軸延伸フィルムあるいは2軸延伸フィルムを使用してもよいが、表面精度が優れ光学的等方性、異方性が小さいので好ましいのは溶媒キャストフィルムである。
【0043】
本発明において使用されるポリカーボネート系樹脂フィルムはガラス転移点(Tg)が110℃以上であって、吸水率(23℃水中、24時間の条件で測定した値)が0.3%以下のものを使用するのがよい。より好ましくはTgが120℃以上であって、吸水率が0.2%以下のものを使用するのがよい。
【0044】
本発明に係る偏光板とは、偏光子を含む偏光膜に偏光板用保護フィルムを張り合わせた部分を含むものをいい、また当該部分のほか位相差板を含んでいてもよい。この張り合わせには通常接着剤を使用し、この接着剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアルコール等のビニル系ラテックスを用いることができる。また本発明に係る偏光板の主たる構成要素である偏光膜とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがあるが、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものを用いるのが一般的である。
【0045】
本発明の効果であるアンチブロッキング性に関する性能は、偏光板用保護フィルムを作成する際や作成後の取扱い易さに反映されるが、ブロッキング性が悪いと当該フィルムをロール状に巻く際に巻き乱れを生じたり、いったん巻き取ったロールが巻き崩れを生じたりしてしまう。
【0046】
【実施例】
以下本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0047】
<比較試料Aの作成>
膜厚80μmのセルロースアセテートフィルム(コニカ(株)製コニカタック80UVSH)の片面に紫外線硬化性樹脂組成物Aを乾燥膜厚3.5μmとなるように塗布し、80℃にて5分間乾燥した。次に60W/cm高圧水銀灯を10cmの距離から4秒間照射して紫外線硬化性樹脂層を形成させて比較試料Aを作成した。このときのカール度は+44であった。
【0048】
<比較試料Bの作成>
比較試料Aでの紫外線硬化性樹脂組成物Aを紫外線硬化性組成物Bに代えた以外は比較試料Aの作成と同じにして比較試料Bを作成した。このときのカール度は+41であった。
【0049】
<比較試料Cの作成>
比較試料Bでの膜厚80μmセルロースアセテートフィルムを、下記のようにして作成した膜厚50μmのポリカーボネートフィルムに代える以外は比較試料Bの作成と同じにして比較試料Cを作成した。このときのカール度は+56であった。
【0050】
<比較試料Dの作成>
比較試料Bでの膜厚80μmセルロースアセテートフィルムを、下記のようにして作成した膜厚70μmのノルボルネン系ポリオレフィンフィルムに代える以外は比較試料Cの作成と同じにして比較試料Dを作成した。このときのカール度は+50であった。
【0051】
<本発明試料1の作成>
比較試料Aにおいて紫外線硬化性樹脂層が存在する反対側にカール防止層用塗布液aをカール度+1になるような膜厚で塗布、乾燥(100℃にて)させて本発明試料1を作成した。
【0052】
<本発明試料2の作成>
比較試料Bにおいて紫外線硬化性樹脂層が存在する反対側にカール防止層用塗布液aをカール度+1になるような膜厚で塗布、乾燥(100℃にて)させて本発明試料2を作成した。
【0053】
<本発明試料3の作成>
膜厚80μmのセルロースアセテートフィルム(コニカ(株)製コニカタック80UVSH)の片面に紫外線硬化性樹脂組成物Aを乾燥膜厚7.0μmとなるように塗布し、80℃にて5分間乾燥した。次に60W/cm高圧水銀灯を10cmの距離から4秒間照射して紫外線硬化性樹脂層を形成させた。その反対側にカール防止層用塗布液aをカール度+2になるような乾燥膜厚(本発明試料2での約2倍)で塗布、乾燥(100℃にて)させて本発明試料3を作成した。
【0055】
<本発明試料の作成>
比較試料Cにおいて紫外線硬化性樹脂層が存在する反対側にカール防止層用塗布液cをカール度+1になるような膜厚で塗布、乾燥(100℃にて)させて本発明試料を作成した。
【0057】
<本発明参考試料1の作成>
本発明試料におけるカール防止層用塗布液cをカール防止層用塗布液dに代え、カール度+3になるように塗布膜厚を調整して塗布した以外は本発明試料の作成と同じにして本発明参考試料1を作成した。
【0058】
<本発明試料の作成>
比較試料Dにおいて紫外線硬化性樹脂層が存在する反対側にカール防止層用塗布液aをカール度+3になるような膜厚で塗布、乾燥(100℃にて)させて本発明試料を作成した。
【0059】
(紫外線硬化性樹脂組成物A)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 60部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20部
ジエトキシベンゾフェノンUV開始剤 2部
シリコーン系界面活性剤 1部
アエロジルR−972(日本アエロジル(株)社製) 1部
メチルエチルケトン 50部
酢酸エチル 50部
イソプロピルアルコール 50部
以上を撹拌しながら、超音波分散した。
【0060】
(紫外線硬化性樹脂組成物B)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 50部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20部
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル 10部
ジエトキシベンゾフェノンUV開始剤 2部
芳香族スルホニウム塩系UV開始剤 0.5部
フッ素系界面活性剤 1部
アエロジルR−972(日本アエロジル(株)社製) 1部
メチルエチルケトン 50部
酢酸エチル 50部
イソプロピルアルコール 50部
以上を撹拌しながら、超音波分散した。
【0061】
<ポリカーボネートフィルムの作成>
下記のドープ組成物Aを調製した。
【0062】
Figure 0003796790
上記組成物を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温し撹拌しながら完全に溶解して、ドープ組成物Aを得た。
【0063】
次にこのドープ組成物Aを濾過し、冷却して33℃に保ち、ステンレスバンド上に均一に流延し、33℃で5分間乾燥した。次に65℃でレタデーション5nmになるように乾燥時間を調整し、ステンレスバンド上から剥離後、多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ膜厚50μmのポリカーボネートフィルムを得た。
【0064】
<ノルボルネン系ポリオレフィン樹脂フィルムの作成>
窒素で置換した内容量1000mlの反応容器に、Pd(CH3CN)4(BF42 1.5gをニトロメタン100mlに溶かした溶液を仕込み、これを室温下で撹拌しながら、8−カルボキシメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン150gをニトロメタン150mlに溶解した溶液を加え、1時間反応させた後、500mlのメタノールを加え、析出した樹脂を濾過して回収した。得られた樹脂をメタノール300mlと濃塩酸40mlの混合液で洗浄した。さらにメタノールで洗浄した後、60℃で真空乾燥し、ノルボルネン系樹脂を得た。
【0065】
下記のドープ組成物を調製した。
【0066】
〈ドープ組成物〉
ノルボルネン系樹脂 100重量部
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール 1.0重量部
メチレンクロライド 430重量部
メタノール 90重量部
上記組成物を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温し撹拌しながら完全に溶解した。
【0067】
次にこのドープ組成物を濾過し、冷却して33℃に保ち、ステンレスバンド上に均一に流延し、33℃で5分間乾燥させ、次に65℃でレタデーション5nmになるように乾燥時間を調整し、ステンレスバンド上から剥離後、多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ膜厚80μmのノルボルネン系ポリオレフィンフィルムを得た。
【0068】
(カール防止層用塗布液a)
アセトン 41.0リットル
酢酸エチル 56.0リットル
N,N−ジメチルホルムアミド 3.0リット
【0070】
(カール防止層用塗布液c)
アセトン 60.0リットル
酢酸エチル 30.0リットル
メチレンクロライド 10.0リットル
(カール防止層用塗布液d)
ジメチルセルロース(数平均分子量5万) 6部
アセトン 60部
酢酸エチル 30部
トルエン 10部
<カール度測定方法>
試料を長尺方向35mm、巾手方向1mmに切り取ったものをカール度測定用サンプルとする。これを25℃、55%RH雰囲気下で3日間放置しカール度測定を行う。カール度測定はJIS−K7619−1988のA法に準じて行った。
【0071】
<ブロッキング性測定及び評価方法>
試料(巾35mm、長さ950mm)を直径50mmのコアに1kgの荷重をかけて6周巻き付け、試料が緩まないように試料の両端を両面テープ(巾30mm、長さ5mm)で張り付けておく。
【0072】
コアを抜き取り、23℃、55%RH雰囲気下で24時間放置後、電子天秤上に試料を載せ、1分間10mm押し込み、そのときの応力を測定する。
【0073】
次に試料を解いて1周巻にして、同じように応力を測定する。
【0074】
6周巻いたときの応力から1周巻いたときの応力の6倍を差し引いて試料のブロッキング力を算出する。
【0075】
本発明試料1については比較試料Aに対し、本発明試料2及び3については比較試料Bに対し、本発明試料4及び本発明参考資料1については比較試料Cに対し、また本発明試料については比較試料Dに対してのブロッキング性を評価した。
【0076】
<寸法変化量の測定と評価>
試料の表面2ヶ所に十文字型の印を付し、工場顕微鏡で、熱処理(条件;60℃、95%RHで100時間)を施す前後の2つの印間の距離を測定した。
【0077】
本発明試料1については比較試料Aに対し、本発明試料2及び3については比較試料Bに対し、本発明試料4及び本発明参考資料1については比較試料Cに対し、また本発明試料については比較試料Dに対しての寸法変化量を評価した。
【0078】
評価結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
Figure 0003796790
【0080】
<実施例における本発明の効果>
本発明試料1〜5及び本発明参考資料1と比較試料A〜Dとを比べた結果から、片面に紫外線硬化性樹脂層を設けた場合には、反対側にカール防止層を設けるとブロッキング性は良好になる。
【0081】
本発明試料1と比較試料Aとを比べ、本発明試料2と比較試料Bとを比べ、本発明試料と比較試料Cとを比べ、本発明試料と比較試料Dとを比べた結果から、片面に紫外線硬化性樹脂層を設けた場合には、反対側に溶剤層を設けるとカールが改良さ、かつブロッキング性が良好になる。
【0083】
本発明参考試料1と比較試料Cとを比べた結果から、片面に紫外線硬化性樹脂層を設けた場合には、反対側に透明樹脂層を設けると、カール改良され、かつブロッキング性は良好になる。
【0087】
本発明試料と本発明試料2でのブロッキング改良効果を比べた結果から、透明樹脂フィルムがポリカーボネートの場合は、紫外線硬化性樹脂層の反対側に溶剤層を設けると、他の樹脂フィルムの場合よりもブロッキング性改良効果が顕著である。
【0090】
【発明の効果】
本発明の構成とすることにより、カール防止とともに、アンチブロッキング性が顕著に改良された。

Claims (1)

  1. 偏光膜の少なくとも片面に貼り合わせるための偏光板用保護フィルムであって、該偏光板用保護フィルムがアセチルセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂フィルム及びノルボルネン系樹脂フィルムから選ばれた透明樹脂フィルムであり、該透明樹脂フィルムの偏光膜と貼り合わせる面に溶剤層またはアセチルセルロース系樹脂層を設け、反対面に活性硬化性樹脂層を設けたことを特徴とする偏光板用保護フィルム。
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