JP3794214B2 - 水中油系乳化型メーキャップ化粧料 - Google Patents

水中油系乳化型メーキャップ化粧料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はメーキャップ化粧料に関し、更に詳しくは、肌への密着性が良好で、隠蔽性に優れ、均一な化粧膜を形成することができ、しかも、化粧持続性が良好なメーキャップ化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より酸化チタンは、メーキャップ化粧料において、肌のシミやそばかす等の欠点を隠蔽する目的や、紫外線遮蔽効果を目的として、用いられていた。また、酸化チタンは、肌への密着性を高めるために油剤で処理をしたり、化粧持続性を高めるためにシリコーン化合物等により撥水処理をして配合していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、油剤処理酸化チタンのみを配合したメーキャップ化粧料は、肌の欠点を隠すために配合量を高めると、肌への密着性が高くなり過ぎ、伸び拡がりが悪く、均一な化粧膜を得ることができなかった。一方、シリコーン処理酸化チタンのみを配合したメーキャップ化粧料は、化粧持続性は良好となるが、肌上で上滑りし、密着性に劣る場合があった。従って、肌への密着性が良好で、隠蔽性に優れ、均一な化粧膜を形成することができ、しかも、化粧持続性が良好なメーキャップ化粧料の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、油剤処理酸化チタンとシリコーン処理酸化チタンを特定の割合で組み合わせて含有することにより、肌への密着性が良好で、隠蔽性に優れ、均一な化粧膜を形成することができ、しかも、化粧持続性が良好なメーキャップ化粧料が得られることを見出し、本発明の完成させた。
【0005】
すなわち本発明は、(a)シリコーン以外の油剤で処理した酸化チタンと(b)シリコーンで処理した酸化チタンとを含有するメーキャップ化粧料であって、前記成分(a)における油剤は常温で固形油又は半固形油を含有す油剤であり、また成分(a)中の酸化チタン量と成分(b)中の酸化チタン量が重量比で1:2.504/41〜1:0.2であることを特徴とする水中油系乳化型メーキャップ化粧料である。上記成分(a)中の酸化チタンは、平均粒径0.1〜0.5μmの範囲の酸化チタンの一種以上と、平均粒径0.01〜0.08μmの範囲の酸化チタンの一種以上とからなるものが好ましい。また、上記成分(b)中の酸化チタンは、平均粒径0.1〜0.5μmの範囲の酸化チタンの一種以上であることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる成分(a)のシリコーン以外の油剤で処理した酸化チタンは、油剤により酸化チタン粒子を肌に付着させるため、密着性が向上し、その結果として隠蔽性に優れるものである。この油剤処理酸化チタンは、酸化チタン表面を油剤で処理することによって得られるものである。成分(a)に使用される酸化チタンは、通常メーキャップ化粧料に隠蔽性を与えるためや、紫外線遮蔽効果を付与するために用いられるものであり、その形状は粒状、針状、薄片状等の何れでもよく、平均粒径は0.01〜0.5μmが好ましい。また、成分(a)に使用する酸化チタンは、平均粒径0.1〜0.5μmの範囲の一種以上と、平均粒径0.01〜0.08μmの範囲の一種以上を組み合わせることにより、肌上でより均一な化粧膜を形成することができるため、特に好ましい。
【0007】
成分(a)に使用される油剤は、常温で固形油又は半固形油を含有する油剤である。この常温で固形油又は半固形油は、通常メーキャップ化粧品において、肌との密着性の向上、エモリエント感の付与、粉っぽさの低減等の目的として用いられるものである。本発明では、常温で固形油又は半固形油を含有する油剤を用いることにより、肌への密着性がより向上するこの固形油又は半固形油は、例えば、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、親油性界面活性剤類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、ワセリン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類、ミツロウ、ラノリン、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、ロジン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、グリセリンモノステアレート、ソルビタントリステアレート等の親油性界面活性剤類、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0008】
成分(a)において、酸化チタンを油剤で処理する方法は、通常公知の粉体処理方法を用いることができる。例えば、油剤をイソプロピルアルコール等の溶媒に溶解又は分散し、これに酸化チタン添加、混合した後、減圧下にて該溶媒を除去して処理し、該油剤処理酸化チタンを粉砕する方法。またこの他の方法として、水を用いたフラッシング処理方法や、噴霧乾燥装置を用いる方法、粉末油脂と酸化チタンとをメカノケミカル処理する方法等が挙げられる。
【0009】
成分(a)における酸化チタンに対する油剤の処理比率は、処理方法、粉体の粒径、粒子形状、油剤の粘度や表面張力等に影響されるが、概ね、重量比で酸化チタン:油剤=99.9:0.1〜50:50が好ましく、99:1〜80:20が特に好ましい。この範囲であると、肌への密着性がより高まる。
【0010】
本発明に用いられる成分(b)シリコーン処理酸化チタンは、シリコーン化合物により処理された酸化チタンであり、肌に塗布した際の隠蔽性や化粧持続性を高めるために用いられるものである。成分(b)に使用される酸化チタンは、成分(a)に使用される酸化チタンと同じであり、通常メーキャップ化粧料に隠蔽性を与えるためや、紫外線遮蔽効果を付与するために用いられるものであり、その形状は粒状、針状、薄片状等の何れでもよく、平均粒径は0.01〜0.5μmが好ましい。また、成分(b)に使用する酸化チタンは、平均粒径0.1〜0.5μmの範囲の一種以上であると、肌の欠点等を隠す隠蔽性がより向上するため、特に好ましい。
【0011】
成分(b)に用いられるシリコーン化合物は、通常粉体の撥水処理剤として用いられるものあれば特には限定されず、具体的には、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン類、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン等の変性シリコーン類、トリメチルシロキシケイ酸やアクリレートシリコーン等のシリコーン樹脂類、シリコーンゴム類、部分又は全架橋オルガノポリシロキサン類、各種シリル化剤類、フッ素変性シリコーン類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
【0012】
成分(b)において、酸化チタンをシリコーン化合物で処理する方法は、通常公知の粉体処理方法を用いることができる。例えば、シリコーン化合物をイソプロピルアルコール等の溶媒に溶解又は分散し、これに酸化チタン添加、混合した後、減圧下にて該溶媒を除去、必要に応じて焼き付け処理し、該シリコーン処理酸化チタンを粉砕する方法。またこの他の方法として、水を用いたフラッシング処理方法や、噴霧乾燥装置を用いる方法、気相中に酸化チタンを分散しシリコーン化合物を噴霧コーティングする方法等が挙げられる。
【0013】
成分(b)における酸化チタンに対するシリコーン化合物の処理比率は、処理方法、粉体の粒径、粒子形状、油剤の粘度や表面張力等に影響されるが、概ね、重量比で酸化チタン:シリコーン化合物=99.9:0.1〜50:50が好ましく、99:1〜80:20が特に好ましい。この範囲であると、酸化チタンの撥水性が高まるため、化粧持続性がより向上する。
【0014】
本発明のメーキャップ化粧料における成分(a)油剤処理酸化チタンの含有量は、5〜20重量%(以下、単に「%」と略す。)が好ましく、この範囲であると、肌の欠点等を隠す隠蔽性が良好であり、不自然な白さも無い。
【0015】
本発明のメーキャップ化粧料における成分(a)中の酸化チタン量と、成分(b)中の酸化チタン量は、重量比で、1:2.504/41〜1:0.2であり、成分(b)中の酸化チタン量が前記比率下限未満であると、肌に塗布した時に密着性が高くなりすぎ、均一な化粧膜ができない、更に、成分(b)中の酸化チタン量が前記比率上限を超えると、肌上で上滑りし、密着性が悪くなる。
【0016】
本発明のメーキャップ化粧料の剤型は、水中油系の乳化型である。この剤型が本発明の効果を発揮しやすい剤型である。更に、本発明の水中油系乳化型メーキャップ化粧料は、リキッドファンデーション、パウダーファンデーション、ほほ紅、白粉、アイシャドー、化粧下地等に応用できる。
【0017】
本発明のメーキャップ化粧料には、上記成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、油剤、粉体、水溶性高分子、界面活性剤、ゲル化剤、保湿剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、香料、美容成分等の通常化粧料に汎用される成分の配合が可能である。
【0018】
本発明のメーキャップ化粧料には、酸化チタンを処理するために用いられる以外に、肌にエモリエント感を与えるためや、粉体を配合した時の粉っぽさを低減する目的等で、油剤を配合することができる。ここで用いられる油剤としては、通常化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、ラノリン、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明のメーキャップ化粧料に油剤を配合する場合の油剤の配合量は、化粧料の剤型によって異なるが、水中油系乳化型の場合は、概ね0.5〜30%、油中水系乳化型の場合は、概ね30〜90%の範囲が、それぞれ好ましい。
【0019】
本発明のメーキャップ化粧料には、感触調整剤、着色剤、パール剤、紫外線遮蔽剤等として、酸化チタン以外の粉体が配合可能である。このような粉体は、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造、等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、着色剤として、黒酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、タール系色素等、感触調整剤として、酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、炭化珪素、窒化硼素、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等、光輝性粉体として、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等、紫外線遮断剤として、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。尚、これら粉体は、分散性や付着性を改良するために、シリコーン類、フッ素化合物類、金属石鹸類、油剤類等の通常公知の方法により、表面処理して用いても良い。本発明のメーキャップ化粧料に粉体を配合する場合は、粉体を配合する目的によって異なるが、概ね1〜95%の範囲が好ましい。
【0020】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0021】
製造例1:油剤処理酸化チタン
イソプロピルアルコール1000mlに、キャンデリラワックス50g、スクワラン150gを分散させ、これに平均粒径0.1μmの酸化チタン800gを加えて混合分散した。次いで、この分散液を100℃、減圧下にて、イソプロピルアルコールを減圧乾燥して油剤処理酸化チタンを得た。
【0022】
製造例2:油剤処理酸化チタン
製造例1の平均粒径0.1μmの酸化チタンを平均粒径0.5μmの酸化チタンに代えて、同様に処理して油剤処理酸化チタンを得た。
【0023】
製造例3:油剤処理酸化チタン
製造例1の平均粒径0.1μmの酸化チタンを平均粒径0.01μmの酸化チタンに代えて、同様に処理して油剤処理酸化チタンを得た。
【0024】
製造例4:油剤処理酸化チタン
製造例1の平均粒径0.1μmの酸化チタンを平均粒径0.08μmの酸化チタンに代えて、同様に処理して油剤処理酸化チタンを得た。
【0025】
製造例5:シリコーン処理酸化チタン
イソプロピルアルコール1000mlにメチルハイドロジェンポリシロキサン20gを分散させ、これに平均粒径0.1μmの酸化チタン800gを加えて混合分散した。次いで、この分散液を100℃、減圧下にて、イソプロピルアルコールを減圧乾燥した後、110℃で焼き付け処理を行いシリコーン処理酸化チタンを得た。
【0026】
製造例6:シリコーン処理酸化チタン
製造例5の平均粒径0.1μmの酸化チタンを平均粒径0.5μmの酸化チタンに代えて、同様に処理してシリコーン処理酸化チタンを得た。
【0027】
製造例7:油剤処理酸化チタン
イソプロピルアルコール1000mlにミツロウ5gとワセリン5gを分散させ、これに平均粒径0.2μmの酸化チタン990gを加えて混合分散した。次いで、この分散液を100℃、減圧下にて、イソプロピルアルコールを減圧乾燥して、油剤処理酸化チタンを得た。
【0028】
製造例8:油剤処理酸化チタン
イソプロピルアルコール1000mlにカルナウバワックス5gと流動パラフィン495gを分散させ、これに平均粒径0.05μmの酸化チタン500gを加えて混合分散した。次いで、この分散液を100℃、減圧下にて、イソプロピルアルコールを減圧乾燥して、油剤処理酸化チタンを得た。
【0029】
製造例9:油剤処理酸化チタン
イソプロピルアルコール1000mlにステアリルアルコール1gを分散させ、これに平均粒径0.4μmの酸化チタン999gを加えて混合分散した。次いで、この分散液を100℃、減圧下にて、イソプロピルアルコールを減圧乾燥して、油剤処理酸化チタンを得た。
【0030】
製造例10:シリコーン処理酸化チタン
イソプロピルアルコール1000mlにジメチルポリシロキサン(100CS)10gを分散させ、これに平均粒径0.4μmの酸化チタン990gを加えて混合分散した。次いで、この分散液を100℃、減圧下にて、イソプロピルアルコールを減圧乾燥して、シリコーン処理酸化チタンを得た。
【0031】
製造例11:シリコーン処理酸化チタン
イソプロピルアルコール1000mlにアミノ変性シリコーン(アミノエチルアミノプロピルシロキサン)500gを分散させ、これに平均粒径0.05μmの酸化チタン500gを加えて混合分散した。次いで、この分散液を100℃、減圧下にて、イソプロピルアルコールを減圧乾燥して、シリコーン処理酸化チタンを得た。
【0032】
製造例12:シリコーン処理酸化チタン
イソプロピルアルコール1000mlにステアリル変性シリコーン(注1)1gを分散させ、これに平均粒径0.2μmの酸化チタン999gを加えて混合分散した。次いで、この分散液を100℃、減圧下にて、イソプロピルアルコールを減圧乾燥して、シリコーン処理酸化チタンを得た。
※注1:ABILWAX9800D(ゴールドシュミット社製)
【0033】
実施例1〜7及び比較例1〜4:水中油系乳化型リキッドファンデーション
表1及び表2に示す組成及び下記製法にて水中油系乳化型リキッドファンデーションを調製し、「適度な隠蔽性」、「密着性」、「均一な化粧膜」、「化粧持持続性」の各項目について以下に示す評価方法により評価し、結果を併せて表1及び表2に示した。
【0034】
【表1】
Figure 0003794214
【0035】
【表2】
Figure 0003794214
【0036】
(製法)
A.成分(1)〜(4)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分(16)〜(19)、(22)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
C.成分(5)〜(15)を三本ローラーにより分散処理する。
D.BにCを添加して、混合分散し、75℃に加熱する。
E.AにDを添加し、乳化する。
F.Eを冷却し、成分(20)、(21)を添加し、水中油系乳化型リキッドファンデーションを得た。
【0037】
(評価方法)
10名の化粧品専門パネルにより、上記の実施例及び比較例の水中油系乳化型リキッドファンデーションを使用してもらい、各々に対して、肌に塗布した時の適度な隠蔽性、肌への密着性、均一な化粧膜、化粧持続性の各評価項目について、下記の評価基準に基づき7段階評価した。更に、その評点の平均点より、下記判定基準に従って、判定した。
評価基準:
[評 価] :[評 点]
非常に良好 : 6
良好 : 5
やや良好 : 4
普通 : 3
やや不良 : 2
不良 : 1
非常に不良 : 0
判定基準:
[評点の平均点] :[判 定]
5.5以上 : ◎
4.5点以上5.5点未満: ○
2.5点以上4.5点未満: △
2.5点未満 : ×
【0038】
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の水中油系乳化型リキッドファンデーションは、比較例に比べて、肌に塗布した時の適度な隠蔽性、肌への密着性、均一な化粧膜、化粧持続性の全てにおいて優れた特性を有していた。
【0039】
実施例8:水中油系乳化型化粧下地
(成分) (重量%)
1.セタノール 2
2.ステアリン酸 1
3.ミツロウ 0.5
4.ワセリン 3
5.トリ2―エチルヘキサン酸グリセリル 5
6.製造例7の油剤処理酸化チタン 2
7.製造例8の油剤処理酸化チタン 1
8.製造例11のシリコーン処理酸化チタン 0.5
9.カルボキシビニルポリマー 0.1
10.トリエタノールアミン 0.5
11.ジプロピレングリコール 10.0
12.防腐剤 適量
13.香料 適量
14.精製水 残部
【0040】
(製造方法)
A.成分(1)〜(5)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分(6)〜(11)、(14)を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
C.AにBを添加し、乳化する。
D.Cを冷却し、成分(12)、(13)を添加し、水中油系乳化型化粧下地を得た。
実施例8の水中油系乳化型化粧下地は、肌に塗布した時の適度な隠蔽性、肌への密着性、均一な化粧膜、化粧持続性の全てにおいて優れた特性を有していた。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明の水中油系乳化型メーキャップ化粧料は、肌への密着性が良好で、隠蔽性に優れ、均一な化粧膜を形成することができ、しかも、化粧持続性が良好であるという優れた品質を有するものである。

Claims (4)

  1. (a)シリコーン以外の油剤で処理した酸化チタンと(b)シリコーンで処理した酸化チタンとを含有するメーキャップ化粧料であって、前記成分(a)における油剤は常温で固形油又は半固形油を含有する油剤であり、また成分(a)中の酸化チタン量と成分(b)中の酸化チタン量が重量比で1:2.504/41〜1:0.2であることを特徴とする水中油系乳化型メーキャップ化粧料。
  2. 成分(a)中の酸化チタンが、平均粒径0.1〜0.5μmの範囲の酸化チタンの一種以上と、平均粒径0.01〜0.08μmの範囲の酸化チタンの一種以上とからなることを特徴とする請求項1記載の水中油系乳化型メーキャップ化粧料。
  3. 成分(b)中の酸化チタンが、平均粒径0.1〜0.5μmの範囲の酸化チタンの一種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の水中油系乳化型メーキャップ化粧料。
  4. 全組成中、成分(a)中の酸化チタン量が5〜20重量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の水中油系乳化型メーキャップ化粧料。
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