JP3792286B2 - ヘアカラーチャートの作成方法及びヘアカラーチャート作成装置 - Google Patents

ヘアカラーチャートの作成方法及びヘアカラーチャート作成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はヘアカラーチャートの作成方法及びヘアカラーチャート作成装置に係り、特に染まり上がり後の色をヘアカラー施術前に的確に把握しうるヘアカラーチャートの作成方法及びヘアカラーチャート作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ヘアカラーを用いて髪を明るく染め髪の色を変える、いわゆる“おしゃれ染め”が流行している。この“おしゃれ染め”は、特に女性の間では既にヘアスタイルの一部と認識されている。これに伴い、ヘアカラーの施術率は5年ほど前から急速に伸びており、94年秋には4人にひとりがヘアカラーをしているほど施術率は増加している。
【0003】
しかし、その染まり上がりの色は髪質によって大きく変化し、希望する色にならないことがある。例えば、太くてダメージなしの髪と、細くてダメージの有る髪では、同一のヘアカラーを使用しても染まり上がりは明るさの変化が異なり、違うヘアカラーで染めたほどの差が現れる。
【0004】
そこで美容室では、専門の美容師が染毛を行おうとする人(以下、顧客という)の髪質を感覚的に捉え、それに経験的知識を関連させて希望する色へと近づけることが行われている。しかるに、色を言葉で伝えるコミュニケーションは抽象的であるため、顧客が希望する色が美容師に伝わりにくく、よって顧客にするとイメージどおりの染まり上がりになるかどうか不安を感じてしまうという実情がある。
【0005】
また、顧客が直接ヘアカラーを購入する場合も、商品の染まり上がりの色がパッケージに示してあるものの、髪質による染まり上がりの色の違いについての情報は示されていないため、顧客の髪質に合うヘアカラーが選びにくくなっている。これを改善するために、現在では染まり上がりの色を伝えるために毛束見本を置いてある販売店もある。この毛束見本は、色番別に染まり上がりを染色したナイロン毛により構成されているが、部分的な表現であるため髪全体をイメージし難く、更に毛束見本の場合も髪質状態の情報は考慮していない。
【0006】
このため顧客個人それぞれの髪質に応じた色選びが可能で、染まり上がりの状態を簡単にイメージでき、またカウンセリング時においては美容師と顧客の各々が共通の認識を得られる染毛見本の開発が望まれている。このような染毛見本は、モニターテストを実施し、顧客の髪質及び染毛の施術前後の染まり上がりの色をデータを収集し解析することにより作成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、ヘアカラーは顧客のニーズの多様化から種々の商品があり、また各商品毎に多数の色(色番)が設定されており、更に顧客の髪質も種々ある。よって、各髪質毎に全ての商品及び色番に対しモニターテストを実施すると、このテストに費やす人数,金額及び時間は膨大なものとなってしまう。
【0008】
また、モニターテストにおいて髪質の判断を行う際、この判断は専門技術者によって行われる。専門技術者は五感によって直感的に色や髪質を把握するが、これは専門技術者の長年の経験に基づくものである。このため、専門技術者による顧客の髪質を客観的にテストデータとして評価することが難しいという問題点があった。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、髪質に応じて染まり上がりの色を的確に表示したヘアカラーチャートの作成方法及びヘアカラーチャート作成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、下記の手段を講じることにより解決することができる。
請求項1記載の発明方法では、
ヘアカラーの施術前において顧客の髪質を判定することにより得られる髪質データと、髪質判定処理の終了後に前記顧客の髪に対しヘアカラーを施術し染毛を行った後に染毛された髪の髪色を判定することにより得られる髪色データとを入力する入力手段と、
設定されたルールに基づき、該入力手段から入力された髪質データと髪色データとから得られる施術後の染まり上がり色、トーン、および髪質項目から学習パターンを生成し、該学習パターンをニューラルネットワークに入力して学習させると共に、該学習結果に基づき入力された髪質に対応した染まり上がりの色を連想する髪色連想手段と、
前記入力手段から入力された髪質データと、前記髪色連想処理により連想された当該髪質に対応した染まり上がりの色とを関連させたヘアカラーチャートを出力するヘアカラーチャート出力手段と
を有することを特徴とするものである。
【0013】
上記の手段は次のように作用する。
請求項1記載の発明によれば、まず、ヘアカラーの施術前において顧客の髪質を判定し、続いて顧客の髪質を判定し、続いて顧客の髪に対しヘアカラーを施術し染毛を行った後に染毛された髪の髪色を判定する。また、判定された髪質と髪色はニューラルネットワークにより解析されたその結果が学習される。よって、この学習結果は髪質と施術後の髪の色とを相関させた学習データとなる。
【0014】
従って、この学習データに基づき、髪質を入力することにより染まり上がりの髪色を推定することが可能となる。即ち、ニューラルネットワークとは、人間の脳をモデルにした情報処理の考え方であり、その特徴は学習能力と連想能力である。
【0015】
学習能力とはデータの因果関係をそのデータの特徴を生かして、記憶できることであり、ここでは髪質と染まり上がりの色の関係を判定者の経験と知識を組み込み直感的評価を客観的に表現し、経験的に得られた知識を含めた解析が可能になる。一方、連想能力とは少ないデータから類推して最適な答えを導くことである。
【0016】
これにより髪質(例えば,太さ,硬さ等の種々の項目がある)と施術後の髪色とに関する全てのデータが得られなくても、髪質を入力することにより、学習された上記学習データに基づき染まり上がりの髪色を連想することが可能となる。よって、少ない入力データ(規模の小さいモニターテスト)で施術後の染まり上がりの評価が可能になり、モニター人数が削減されモニターテストの効率化及び費用の低減を図ることができる。
【0017】
また、ヘアカラーチャートは、上記のようにして求められた髪質と染まり上がりの色とは関連させて表示するため、顧客に対して染まり上がりの状態が分かりやすい表示となる。
また、請求項2記載の発明によれば、髪質判定処理を複数の判定者により行うと共にニューラルネットワークを前記判定者の人数分用意し、髪色連想処理において各判定者が判定した髪質と染毛された髪の髪色とに基づき解析された結果を学習する構成としたことにより、これにより各判定者毎の個人差をばらつかせることができ、精度の高い学習データを生成することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1は本発明の一実施例であるヘアカラーチャートの作成方法を示す工程図を示している。同図に示されるように、本実施例に係るヘアカラーチャートの作成方法は、ヘアカラーの施術前において顧客の髪質を判定し髪質データを作成する髪質判定処理(ステップ1,図中ではS1と示す)と、髪質判定処理の終了後に顧客の髪に対しヘアカラーを施術し染毛を行う染毛処理(ステップ2)と、染毛処理において染毛された髪の髪色を判定し髪色データを作成する髪色判定処理(ステップ3)と、上記髪質判定処理で判定された髪質と上記髪色判定処理で判定された髪色とを解析する解析処理(ステップ4)と、この解析処理に基づきヘアカラーチャートを作成し出力するチャート作成処理(ステップ5)とを有している。
【0019】
本実施例では、解析処理において、髪質判定処理で判定された髪質と髪色判定処理で判定された髪色とをニューラルネットワークにより解析してその結果を学習すると共に、この学習結果に基づき入力された髪質に対応した染まり上がりの色を前記ニューラルネットワークにより連想することを特徴とするものである(以下、ステップ4の処理を髪色連想処理という)。
【0020】
また図8は、上記のヘアカラーチャートの作成方法を行うヘアカラーチャート作成装置1の一実施例を示している。ヘアカラーチャート作成装置1は、パーソナルコンピュータ2,ディスプレイ装置3,プリンタ4及びインターフェース装置5等により構成されている。
【0021】
パーソナルコンピュータ2は、上記したステップ1で作成される髪質データ及びステップ3で作成される髪色データを入力するキーボード6(入力手段として機能する)が設けられている。また、上記のステップ4で実施される髪色連想処理は、パーソナルコンピュータ2の記憶装置に格納されると共に演算処理装置で実行されるソフトウエアーとして構成されている。
【0022】
この意味において、パーソナルコンピュータ2はキーボード6(入力手段)から入力された髪質データと髪色データとをニューラルネットワークにより解析してその結果を学習すると共に、この学習結果に基づき入力された髪質に対応した染まり上がりの色を連想する髪色連想手段として機能する。
【0023】
更に、ディスプレイ装置3及びプリンタ4は、入力手段から入力された髪質データと連想された当該髪質に対応した染まり上がりの色とを関連させたヘアカラーチャートを出力する。ディスプレイ装置3に出力された場合には画像情報として出力され、プリンタ4に出力した場合には紙面として出力される。
【0024】
続いて、上記構成とされたヘアカラーチャート作成装置1を用いて、実際に発明者が行ったヘアカラーチャートの作成方法について以下説明する。
上記したように、ヘアカラーチャートを作成するには、先ずヘアカラーの施術前において顧客の髪質を判定し髪質データを作成する髪質判定処理を実施する。髪質のデータ収集は、以下のように行った。
【0025】
・判定者 :ヘアカラーの施術を行う専門技術者5名
・パネル(顧客) :ヘアダイ・パーマの有無からの組合せで各15名ずつ60名
また、本実施例では、染まり上がりの色を髪質のみの影響の変化として捉えるため、髪質に対する判定事項を次のように設定した。
〔髪質項目〕
・ 太さ (太い、やや太い、ふつう、やや細い、細い)
・ 硬さ (硬い、やや硬い、ふつう、やや柔らかい、柔らかい)
・ ダメージ(ダメージあり、ややダメージあり、ダメージなし)
・ ヘアダイ(あり、なし)
・ パーマ (あり、なし)
以上の各項目に対する判定は、判定者の視感と触感による官能評価で行った。
また、判定の結果は図2に示されるようなヘアカラーチェック用紙7を用い、各判定結果は髪の太さの判定を例に挙げれば、細い1,やや細い2,ふつう3…のように数値として表現し、パーソナルコンピュータ2に入力する構成とした。
【0026】
上記のようにヘアカラー施術前において行われる髪質を判定する髪質判定処理が終了すると、続いてヘアカラーを施術し染毛を行う染毛処理を実施する。染毛処理の条件は以下の通りである。
・ 使用色 :酸化染毛剤(商品名:ゾートスエルージュ7Y)
・ 施術方法 :通常のヘアカラーと同様
・ 放置時間 :色判定部位塗布終了から、20分
・ 環境条件 :温度,湿度などの環境は一定
尚、使用色のゾートスエルージュは、一番色が豊富な商品であること、7Yの色番は人気が高いということ、またおしゃれ染めの色分類中でほぼ中間に位置していることから選択した。
【0027】
上記のように染毛処理が終了すると、続いて染毛された髪の髪色を判定する髪色判定処理が実施される。髪色の判定は、色調と明るさとを判定することにより行った。具体的には、髪色の判定項目は下記の通りである。
〔色調〕
髪の色味を示し、ここではカラーと呼び、本実施例では以下の8色を用いることとした。
【0028】
・ Wine(W) やや青みのある赤み
・ Red (R) 赤み
・ Orange(Or) やや黄みがかった赤み
・ Normal(Nm) RにもOrにも属さない自然な色
・ Yellow(Y) 黄み
・ Gleen(Gr) 緑み
・ BlueGreen(Bg) やや青みがかった緑
・ Blue(Bl) 青み
〔明るさ〕
髪の色の明るさの度合いを示し、ここではトーンと呼び、最も暗いトーン1から最も明るいトーン9まで用いる。
【0029】
尚、色の判定には、セミロングで、やや左を向いた女性の首から上の写真をコンピュータグラフィックスで、色を明るさを変化させたビジュアル表現によるツールを用いた。これを基に各色、トーンごとに加工した写真を作成したツールによって髪の色の判定を行う。
【0030】
本実施例においては、上記の8色の色相に髪の色に変化させたツール(カラーマップ)を1枚、同一色相内で明るさを変化させたツール(トーンマップ)を各色分(8枚)を作成し、このカラーマップ及びトーンマップを用いて髪色判定を行った。
【0031】
上記のように髪色判定処理が終了することにより、髪質に対応した染まり上がり後の髪色が判明する。この髪質データ及び髪質に対応した髪色データは、オペレータが図2に示されるヘアカラーチェック用紙7を見ながらキーボード6を操作してパーソナルコンピュータ2に入力処理する。
【0032】
上記のように髪質データ及び髪質に対応した髪色データの入力処理が終了すると、パーソナルコンピュータ2は入力されたデータについて解析処理を行う。
ところで、今回用いた髪質項目を各評価段階の組み合わせで考えると300通りになり、実際に行うモニターテストで全てのデータを得ようとすると、少なくとも必要とするパネル(顧客)数は300人となり、またヘアカラーの色の種類を考慮するとその組み合わせ数は更に増大し、莫大な人数,費用,時間が必要となってしまう。また、仮に全てのデータが得られたとしても、各判定者の癖が含まれているため、これを考慮に入れた上で評価を行う必要が生じる。
【0033】
そこで本実施例では、上記のように少ないデータ量(上記した60名のデータ)で全ての組み合わせの解析を可能とする解析方法として、ニューラルネットワークを用いた解析方法を採用したことを特徴とする。これにより、モニターテストの大幅な効率化が図れ、また人間の経験や知識をノウハウとして組み込むことが可能となる。
【0034】
ここでニューラルネットワークについて説明する。ニューラルネットワークとは、人間の脳をモデルにした情報処理の考え方であり、本実施例では図3に示されるような階層型のニューラルネットワークを採用している。また、ニューラルネットワークの特徴は、図4に示されるように学習能力と連想能力である。
【0035】
学習能力とは、データの因果関係をそのデータの特徴を生かして記憶できることである。本実施例におけるデータの特徴としては、機械的手法を用いず判定者が判定した判定結果に基づき髪質と染まり上がりの色との関係付けを行っているため、判定者の経験及び知識を含めた解析が可能になっている点が挙げられる。
【0036】
具体的な学習処理としては、例えば髪質として“太さ→細い”,“ダメージ→あり”,“パーマ→なし”の場合において、髪色が“カラー→レッド”,“トーン→9”であった場合には、この髪質データと髪色データは対応付けられて学習パターンとして記憶される。
【0037】
一方、連想能力とは少ないデータから類推して最適な答えを導くことである。これにより髪質項目の組み合わせのすべてが得られなくても、現存するデータ(60人分のデータ)から全ての組み合わせ(300人分)のデータが類推(連想)でき、規模の小さいモニターテストを実施するだけで全ての組み合わせに対する評価が可能になり、モニター人数が削減及び解析処理の効率化を図ることができる。
【0038】
具体的な連想処理としては、髪質として“太さ→ふつう”,“ダメージ→あり”,“パーマ→なし”が入力された場合、これに一致する髪色データが無かったとしても、ニューラルネットワークを用いた場合には“太さ”の項目において差は見られるもののその影響は小さいものとし、髪色データとして“カラー→レッド”,“トーン→9”を連想して出力する。
【0039】
図5は、上記した事項に基づきパーソナルコンピュータ2が実行する髪色連想処理のフローチャートを示している。
同図に示される分析処理が起動すると、ステップ10(図ではステップをSと略称する)において、キーボード6から入力される髪質データ及び髪色データの各項目について判定処理を行う。この判定処理は、髪質データ及び髪色データの各項目毎に行われる。尚、髪色データにおいてカラーはワイン:1,レッド:2…ブルー8のように数値化されている。
【0040】
また、ステップ10では、髪質データと髪色データとの関連付けを行う処理も行われ、図示される例では“太さ→1(細い)”,“硬さ→4(やや柔らかい)”,“ダメージ→2(ややダメージ)”,“ヘヤダイ→1(あり)”,“パーマ→1(あり)”である髪質データが、“カラー→2(レッド)”,“トーン→8”である髪色データと学習パターンとして関連付けられる。学習パターンを生成するためのルールとして、本実施例では下記の項目を設定している。
【0041】
(1)髪質データを施術後の染まり上がり色,トーン毎にまとめる
(2)同じ染まり上がり色,トーン分類の中に、髪質項目の内容が全て同一である髪質データが複数存在する場合、そのひとつのみを用いて学習パターンを生成する
(3)他の染まり上がり色,トーンの分類でも上記(2)の処理を行う
(4)異なる染まり上がり色,トーンの分類の間に、髪質項目の内容が全て同一である髪質データが複数存在する場合、そのひとつのみを用いて学習パターンを生成する
上記のように学習パターンを生成するためのルールを設定することにより、髪質データの内容により生成される学習パターンはまとめられ、学習パターンの数はモニターの人数(本実施例では60人)より少なくなることがある。
【0042】
このようにステップ10において関連付け処理が行われた学習パターンは、ステップ12においてニューラルネットワークに入力されて学習が行われる。本実施例においては、この学習にはバックプロパゲーション法を用いている。
続くステップ14では、判定者毎(本実施例では5名)毎に前記したステップ10及びステップ12の処理を繰り返し実施する。また、ステップ16では各判定者毎にネットワークを構成し、ステップ18ではステップ16で構築された各ネットワークに300種類全ての髪質項目を入力する(尚、髪質項目の内、モニターテストを実施した髪質項目を、本明細書では特に髪質データというものとする)。
【0043】
続くステップ20では、各ネットワークの毎に出力される学習パターンを統合する。この際、ステップ18において学習パターンとして記憶されていない髪質項目も入力されるが、この場合には前記したニューラルネットワークの連想能力により、入力された髪質項目よりこれに最も適合した髪色が連想される。従って、ステップ20で各ネットワークから出力される学習パターンは、全ての(300種類の)髪質項目に対して出力される。
【0044】
続くステップ22では、ステップ20で統合された結果に基づき分類結果が出力される。上記した説明から明らかなように、本実施例に係るニューラルネットワークに髪質項目を入力すると、染まり上がりの色(髪色)が出力される。よって、考えられる全ての髪質項目(300種類)を入力することにより、その出力が髪質と髪色を対応させた分類結果となる。
【0045】
上記のように本実施例では、髪質判定処理を複数の判定者により行うと共にニューラルネットワークを前記判定者の人数分用意し、髪色連想処理において各判定者が判定した髪質と染毛された髪の髪色とに基づき解析された結果を学習パターンとして記憶する構成としている。これにより各判定者毎の経験及び知識を学習パターンに反映させた上で各判定者毎の個人差をばらつかせることができ、精度の高い学習データを生成することが可能となる。
【0046】
上記のように髪色連想処理が終了すると、続いてヘアカラーチャートを作成するチャート作成処理が実施される。
本実施例においては、ヘアカラーチャートの作成に際し、太さと硬さは相関があるため太さに硬さも含まれるとし、太さ、ダメージ、ヘアダイ,パーマの有無の4項目から分類したヘアカラーチャートを作成した。尚、へアダイ・パーマのいずれかが「あり」の組み合わせでは、「ダメージがない」とは考えにくいので除外した。
【0047】
図6は、ヘアカラーチャートの第1の活用例を示しており、色番ごとにヘアカラーチャートを作成した例である。同図に示されるヘアカラーチャートは、色番毎にその髪質の染まり上がりを表現したもので、髪質による染まり上がりの変化を捉えることができる。これにより、サロンにおいての基礎データの資料や新人の教育用に、また店頭での教育資料としてこのヘアカラーチャートを活用することができる。
【0048】
また、図7はヘアカラーチャートの第2の活用例を示しており、これは髪質別にヘアカラーチャートを作成した例である。同図に示されるヘアカラーチャートは、髪質ごとに色番別の染まり上がりを表現したもので、顧客が染まり上がりのイメージから商品を選ぶことができる。これにより、店頭での顧客とのカウンセリングツールとして、またセルフ販売用のカタログとしてこのヘアカラーチャートを活用することができる。
【0049】
尚、上記した図6及び図7に示すヘアカラーチャートは、カラープリンタ4(図8参照)から出力されるものであるが、ヘアカラーチャートの出力形態はプリンタ4からの出力に限定されるものではなく、ディスプレイ装置3を用いて画像として出力してもよい。
【0050】
続いて、上記のように作成されたヘアカラーチャートと、実際にヘアカラーを施術した結果の髪色との比較を行った結果を以下述べる。
この比較処理において、実際の染まり上がりの髪色と作成されたヘアカラーチャートに印画された髪色との比較に際し、次の場合を両者の髪色が一致したものとした。即ち、前記したカラー8分類、トーン9分類において、
・両者が完全に一致した場合
・カラーが一致し、トーンが違う場合(ひとつ暗い、ひとつ明るい)
・トーンが一致し、カラーが違う場合(ひとつ赤み、ひとつ黄み)
に両者の髪色が一致したものとした。また、判定は前記した専門技術者5名により行った。
【0051】
その結果、ヘアカラーチャートに印画された髪色の70%において実際の染まり上がりの髪色との一致がみられた。これは専門家ではない顧客にすると90%の一致が得られたことと等価であり、よってヘアカラーチャートの有効性は高いと考えられ十分な一致度ということができる。
【0052】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、顧客に対してヘアカラーの色選びに安心感を与え毛束見本よりも高い満足度を持たせることが可能になると共に、売る側と顧客様及び美容師と顧客との間で染まり上がりの髪色に対し共通の認識を持つことができる等の特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるヘアカラーチャートの作成方法の原理図である。
【図2】ヘアカラーチャートの作成方法に用いるヘアカラーチェック用紙の一例を示す図である。
【図3】ニューラルネットワークモデルの一例を示す図である。
【図4】ニューラルネットワークの学習能力と連想能力を説明するための図である。
【図5】パーソナルコンピュータが実行する髪色連想処理のフローチャートを示す図である。
【図6】ヘアカラーチャートの第1の活用例を示す図である。
【図7】ヘアカラーチャートの第2の活用例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例であるヘアカラーチャート作成装置の構成図である。
【符号の説明】
1 ヘアカラーチャート作成装置
2 パーソナルコンピュータ
3 ディスプレイ装置
4 プリンター
5 インターフェース装置
6 キーボード
7 ヘアカラーチェック用紙

Claims (1)

  1. ヘアカラーの施術前において顧客の髪質を判定することにより得られる髪質データと、髪質判定処理の終了後に前記顧客の髪に対しヘアカラーを施術し染毛を行った後に染毛された髪の髪色を判定することにより得られる髪色データとを入力する入力手段と、
    設定されたルールに基づき、該入力手段から入力された髪質データと髪色データとから得られる施術後の染まり上がり色、トーン、および髪質項目から学習パターンを生成し、該学習パターンをニューラルネットワークに入力して学習させると共に、該学習結果に基づき入力された髪質に対応した染まり上がりの色を連想する髪色連想手段と、
    前記入力手段から入力された髪質データと、前記髪色連想処理により連想された当該髪質に対応した染まり上がりの色とを関連させたヘアカラーチャートを出力するヘアカラーチャート出力手段と
    を具備することを特徴とするヘアカラーチャート作成装置。
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