JP3791938B2 - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンの点火時期制御手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば船外機用エンジンに通常採用される点火装置として、クランク軸端部に固定されたフライホイールに磁石を組み込んだフライホイールマグネト式のものがある。この点火装置では、点火用トリガ信号を発生するためのパルサコイルを、エンジン本体に対して回動可能の摺動ベースに、上記磁石に対向するよう取り付け、該摺動ベースをスロットル開度に機械的に連動させて回動させることにより、上記トリガ信号の発生するクランク角、ひいては点火時期を可変制御するようにしている。
【0003】
ところが上記摺動ベース方式の点火時期制御装置の場合、中速回転でスロットル全開の重負荷域でノッキング防止の観点から進角値を制限しており、その結果スロットル全開での最大馬力点(約5500rpm)でも進角値が上記制限値に制限されることとなり、エンジン性能を十分に発揮できない問題がある。
【0004】
そこで本願出願人は、上記摺動ベースをスロットルと連動させることにより点火時期を負荷に応じて制御するとともに、該負荷に応じた点火時期をエンジン回転数に応じて補正するようにしたエンジンの点火時期制御装置を提案している(特願平6−161233号)。
【0005】
【発明が解決使用とする課題】
上記提案に係る点火時期制御装置では、例えば、エンジン始動時及び暖機運転時等の通常運転域以外の運転域においては、摺動ベースの回動位置で決定される点火時期(イニシャル点火時期)を所定の始動時進角又は暖機時進角だけ進角させる始動時進角制御又は暖機時進角制御を行うようにしている。そのため、例えば、スロットルを開いた状態でスタータモータを作動させたり、暖機運転を行うと、スロットル開度に応じて摺動ベースが回動されたことによる進角量に、上記始動時又は暖機時進角量が加算され、過剰進角となり、エンジン回転が必要以上に高くなったり、エンジンにダメージを与えるノッキングが発生したりする問題がある。
【0006】
上記問題を解消するには、▲1▼エンジン回転数により進角値を制限する方法、▲2▼スロットル開度センサを用いて摺動ベースの回動によるイニシャル点火時期を検出し、該イニシャル点火時期が進角しているほど始動時進角値,暖機時進角値を小さい値に制限する方法、▲3▼スロットル全閉スイッチを設けて全閉時以外の場合には始動時進角等を停止する方法、等が考えられる。
【0007】
しかし上記▲1▼の場合、ニュートラルの場合とシフトインの場合とで条件が大きく変わってしまい進角による効果が、特に暖機運転では確保しにくい。一方、シフトイン時に効果のある回転数となるように進角値を決定すると、ニュートラル時に回転数が上がり過ぎてしまう問題があり、また▲2▼の場合はスロットル開度センサが必要な分だけコスト高となり、さらにまた▲3▼の場合は全閉時以外には制御が効かなくなる、等の問題がある。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、スロットル開度センサ等の特別のセンサを設けることなく摺動ベースの回動によるイニシャル点火時期を求めることができ、該イニシャル点火時期に応じて進角量を制御することにより、始動時進角,暖機時進角制御等を行う場合にもエンジン回転が必要以上に高くなることがなく、またノッキングが発生することもないエンジンの点火時期制御装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、点火用トリガ信号を発生するパルサコイルが固定された摺動ベースをエンジン本体に対して回動させることによりトリガ発生時クランク角を可変とし、該トリガ発生時クランク角に基づいて点火時期を制御するようにしたエンジンの点火時期制御装置において、クランク軸の角度位置で一義的に決定され、かつクランク軸との相対角度位置が不変であるクランク角依存信号を発生するクランク角依存信号発生手段と、上記トリガ信号発生時のクランク軸の角度位置を上記クランク角依存信号に基づいて求めるトリガ発生時クランク角演算手段と、トリガ発生時クランク角及びエンジン運転状態に応じて点火時期を制御する点火時期制御手段とを備え、上記クランク角依存信号発生手段が、クランク軸に固定された永久磁石と、該永久磁石に対向するようにエンジン本体に固定されたコイルとを備え、CDIユニット用コンデンサを充電するチャージコイル又は外部負荷充電用ライトコイルであり、上記トリガ発生時クランク角演算手段が、トリガ発生時から上記チャージコイル出力又はライトコイル出力の立ち上がり,立ち下がりあるいはピーク時までの経過時間を求めるとともに該経過時間をエンジン回転数に応じてクランク角に換算し、該換算されたクランク角によりトリガ発生時クランク角を求めるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1において、上記点火時期制御手段が、始動時の点火時期を、上記トリガ発生時クランク角に基づくイニシャル点火時期から始動時進角値だけ進角させ、かつ所定の制限点火時期内に制限するように構成されていることを特徴としている。
【0012】
なお、本発明におけるクランク角とは、クランク軸の基準位置、例えば上死点位置からの回転角度の意味である。またクランク角依存信号が特定状態、例えば極大点,極小点,あるいは正側又は負側立ち上がり点等にある場合のクラン角は既知である。
【0013】
なお、暖機運転時における点火時期を暖機時進角値だけ進角させ、かつ制限点火時期内に制限するようにしても良い。
【0014】
【作用】
本発明に係るエンジンの点火時期制御装置によれば、上記トリガ信号発生時のクランク軸の角度位置が上記クランク角依存信号に基づいて求められる。即ちトリガ信号発生時から例えばチャージコイル出力の立ち上がり時までの時間がエンジン回転数に応じてクランク角に換算され、該換算されたクランク角及び上記立ち上がり時における既知のクランク角からトリガ発生時クランク角が求められ、該トリガ発生時クランク角及びエンジン運転状態に応じて点火時期が制御される。
【0015】
このように本発明では、クランク軸の角度位置に一義的に対応するクランク角依存信号に基づいてトリガ発生時クランク角を求めるようにしたので、摺動ベースの回動位置をスロットル開度センサによって求め、該回動位置からトリガ発生時クランク角を求める場合のようなスロットル開度センサは不要である。また、スロットル開度からトリガ発生時クランク角を求める場合に比較してより直接的であり、それだけ精度が高い。
【0016】
また、トリガ発生時クランク角の絶対値を求めることができるので、例えば請求項2に示すように、始動時進角制御を行う場合にも、点火時期の絶対値が判ることから過剰進角を防止でき、エンジン回転の必要以上の上昇やノッキングの発生を回避できる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図6は本発明の一実施例による船外機の点火時期制御装置を説明するための図であり、図1は上記船外機の全体構造を示す側面図、図2は上記船外機のフライホイールを一部除いた平面図、図3は上記実施例装置の一部断面側面図、図4は上記実施例装置の制御構成を示す図、図5,図6は上記実施例装置の動作を説明するための波形図,フローチャートである。
【0018】
本実施例では、船外機用エンジンとして2サイクル2気筒エンジンを用いており、上記エンジン本体10にはクランク軸12が縦置き配置され、該クランク軸12に対して横置き配置のピストン(不図示)が連結されている。また、上記エンジン本体10に対して、各気筒に応じた上下の吸気マニホールド14、上下の気化器16、および吸気箱18が順に連結され、これらと反対側にはシリンダヘッド19が装着され、このシリンダヘッド19に点火プラグ20が取り付けられている。
【0019】
上記クランク軸12の上端部には、図3に示すように、フライホイール22のボス部が、半月キー24およびナット26によって固定されている。上記フライホイール22の内面には、図2に示すように、永久磁石28が複数個設けられ、この永久磁石28に対向するようにチャージコイル30及びライトコイル30がエンジン本体10にボルト42で固定して配設されている。このチャージコイル30は、クランク軸12との相対角度位置は不変であり、本発明のクランク角依存信号出力手段となっている。なお、32はリングギアであり、上記フライホイール22の外周に固定されるとともに、エンジン始動時には図示しないスタータからの回転力を受けるようになっている。また、上記リングギヤ32に対向するようにクランク角センサ70が配設されており、該センサ70はクランク軸12の回転角とともに回転数を検出するようになっている。
【0020】
34は点火時期制御用の円環状の摺動ベースであり、エンジン本体上端の筒状部分にメタルインサート36を介して回動自在に装着されている。上記摺動ベース34の下部は、摩耗防止用のワッシャ38を介して上記エンジン本体10に保持されている。また、上記摺動ベース34の上部は、例えば板金に樹脂をコーティングすることにより形成される押え板40により保持されている。該押え板40は、上記摺動ベース34が装着される上記エンジン本体10上端面に取付ボルト42を介して固定されており、上記押え板40の取り付け部は摺動ベース34の外周縁よりも半径方向内側となっている。なお、上記摺動ベース34の上端は、上方への突起部35が押え板40の下面に接触するようになっている。また、44はベアリング、45はシール部材である。
【0021】
上記円環状の摺動ベース34の一部から半径方向外側に一体的に腕部48が突出し、フライホイール22より外側の位置においてこの腕部48上にパルサーコイル50が配置されている。上記フライホイールの外周面には、半径方向に突出し、かつ上記パルサコイル50と対向する凸部22aが180度に渡って形成されている。従って上記パルサーコイル50は、クランク軸12が一回転する間に、上記凸部の始点及び終点に対向した時点で正パルス及び負パルスを発生し、該正,負パルスが点火用トリガ信号として使用される。
【0022】
また、エンジン本体10の側面にはスロットル弁開度と点火時期とを相関制御する制御装置52が取り付けられている。詳細には図1に示すように、エンジン本体10の側面に取付ボルト53を介して第1レバー54が回動自在に軸支され、この第1レバー54の一端にはスロットルワイヤ56が連結され、他端にはリンク57を介してカム58が連結されている。該カム58は取付ボルト59の回りに回動し得るように構成され、上記気化器16内のスロットル弁60と一体に回動するレバー61のカムフォロア62と接している。なお、63は各気化器16の上記レバー61を連動させるリンクである。
【0023】
上記第1レバー54と同軸に回動し得るように第2レバー65が軸支され、この第2レバー65と第1レバー54との間には両者を関連させて作動させるためのトーションばね66が介設されている。上記第2レバー65の端部はリンク68を介して上記摺動ベース34の腕部48に連結されている。
【0024】
また、上記スロットルワイヤ56は、図示しないスロットルレバーに接続されており、このスロットルレバーの開度に応じて第1レバー54が回動し、上記リンク57,カム58を介してスロットル弁60が開閉する。また同時に第1レバー54,トーションばね66を介して第2レバー65も回動し、これにより上記摺動ベース34が機械的に回動し、もって点火時期を負荷(スロットル開度)に応じた進角値に制御する負荷進角制御手段73が構成されている。
【0025】
そして、本実施例エンジンはコントロールユニットユニット72を備えており、該コントロールユニット72は、上記トリガ信号発生時のクランク軸の角度位置を上記チャージコイル30からの出力に基づいて求めるトリガ発生時クランク角演算手段76として機能し、また上記負荷進角制御手段73による負荷対応進角値を、上記トリガ発生時クランク角,及びエンジンの運転状態、例えばエンジン回転数,始動時,暖機時等によって補正する点火時期制御手段75としても機能か、エンジンの回転数進角制御,始動進角制御,暖機進角制御を行う。
【0026】
次に上記実施例の動作について説明する。
例えばスロットルレバーの回動によりスロットルワイヤ56が全開方向へ移動すると、制御装置52の第1レバー54が回動し、上記リンク並びにカム機構を介して気化器16のスロットル弁60が開き、吸入空気量が増大する。
【0027】
上記スロットル弁60の開と同時に、第1レバー54にトーションばね66を介して連結された上記第2レバー65も連動して回動され、これによって腕部48を介して摺動ベース34がエンジン本体10の回りに所定角度回動される。例えば、スロットル弁60が開かれると点火時期を進角させるべく、クランク軸12の回転方向とは逆方向に摺動ベース34が回動される。これにより、上記フライホイール22に対向するパルサコイル50からのトリガ信号の発生時期が早くなり点火時期が進角する。
【0028】
一方、上記コントロールユニット72はエンジン回転数に応じて上記摺動ベース34の回動による進角値を補正する。例えばスロットル開度が20゜以下の低,中負荷域では進角値は負荷スロットル開度に応じた値に制御されるが、スロットル開度が20°以上の中,高負荷域においては2500〜3000rpm までは、エンジン回転数に関わらず進角値は一定に制御される。一方、3500〜5000rpm においては、進角値が減少するように補正される。これは、上述のノッキング防止を図るためである。そして5500rpm を越えるとエンジン回転数による進角の補正が解除される。
【0029】
また、本実施例エンジンでは、図5に示すように、スタータスイッチがオンしている期間(始動時)には上記摺動ベースの回動位置で決定されるイニシャル点火時期(上死点後(ATDC)約9°)を例えば16°進角して上死点前(BTDC)約7°とする始動時進角制御が行われる。この始動時進角制御を、摺動ベースの回動位置と関連させることなく無関係に行うようにした場合、例えばスロットルを開けながら始動操作を行うと、図5に破線で示すように点火時期が上死点前30°以上と過剰進角となり、エンジン回転数が過大となったり、ノッキングが発生したりする。
【0030】
そこで本実施例では、始動時進角制御において、点火時期を上死点前10°付近に制限することとした。そして摺動ベースの回動角度によるイニシャル点火時期が上記制限値(上死点前10°)を越えて進角した場合には該イニシャル点火時期を採用するようにした。なおスタータスイッチがオフした後、1秒経過により摺動ベースの回動位置によるイニシャル点火時期をそのまま採用する通常進角制御又は後述する暖機時進角制御に移行し、始動時進角制御は解除する。
【0031】
上述の始動時進角制御を行うには、摺動ベースによるイニシャル点火時期の絶対値を検出する必要があるが、このイニシャル点火時期の検出方法を図6,図7に基づいて説明する。図6(a)は上記パルサコイル50から出力される点火用トリガ信号であり、本実施例の場合は第1気筒用,第2気筒用トリガ信号が発生する。このトリガ信号は、クランク角180度毎に発生するが、上述のように摺動ベースの回動位置がクランク軸に対して変化するので、該トリガ信号発生時クランク角も変動し絶対値は不明であることから、コントロールユニット72において後述する方法で求めることとした。
【0032】
図6(b)は、上記チャージコイル30の出力であり、これはクランク角によって一義的に決定される出力であり、例えば正側から負側に切り替わった時点、つまり負側出力の立ち上がる点aのクランク角は常に一定である。同図(c)は上記チャージコイル出力の負側立ち上がり点aにて出力される検出信号である。また同図(d)は、実際に点火処理が行われる点火時期であり、例えば第1気筒用トリガ信号の発生時点を基準にして第2気筒の点火時期が制御される。
【0033】
上記トリガ信号発生時のクランク角の求め方を図7に基づいて詳述する。
制御フローがスタートすると、エンジン温度検出信号,スタータスイッチ信号,エンジン回転数検出信号が読み込まれ、始動時進角制御を行うべき領域か否かが判断され(ステップS1,S2)、該領域でない場合には、点火時を、摺動ベースをスロットル開度に連動して回動させることによるイニシャル点火時期とする通常の摺動ベースによる点火時期制御が行われる(ステップS3)。
【0034】
スタータスイッチがオンしていることから始動時進角制御領域であると判断された場合には、上記パルサコイル50からのトリガ信号の発生時刻が読み込まれるとともに、チャージコイル30からの出力信号の負側立ち上がり点aの時刻が読み込まれる(ステップS4,S5)。なお、この立ち上がり点aのクランク角θo は既知である。
【0035】
上記トリガ信号の発生時刻から上記チャージコイル出力の負側立ち上がり点aまでの経過時間T1が算出され(ステップS6)、該経過時間T1がエンジン回転速度に応じてクランク角θaに換算され、上記チャージコイル出力の負側立上がり点aのクランク角θo から上記換算されたクランク角θa を差し引くことにより、上記トリガ信号の発生したクランク角θ1が求められる(ステップS7,S8)。
【0036】
そして上記トリガ発生クランク角θ1に基づいて第2気筒の実際の点火処理がなされる。まずエンジン回転数−進角値マップによりその時のエンジン回転数に対応した実際の点火時期θ2が読み取られ(ステップS9)、上記トリガ発生クランク角θ1から実際に点火するクランク角θ2までのクランク角θが求められ(ステップS10)、上記トリガ発生からクランク軸がθ回転した時点で点火が行われる(ステップS11)。
【0037】
ここで図6(e)に示すように、上記クランク角センサ70からのパルス数をカウントすることにより、上記トリガ発生からθa及びθをカウントするようにしても良い。このようにした場合には、エンジン回転速度が変化した場合にも精度よく点火時期を制御できる。
【0038】
上述の始動時進角制御では、トリガ発生時クランク角に基づくイニシャル点火時期から16°進角されるが、スロットルを開けて摺動ベースが回動したことによりイニシャル点火時期が進角し、上記16°の始動時進角により点火時期が上死点前10°より進角側となった場合にはこの上死点前10°に制限される。なお、上述のように、イニシャル点火時期が上死点前10°より進角側となった場合には始動時進角量零とし、イニシャル点火時期で点火する制御が行われる。
【0039】
次に暖機時進角制御について説明する。
暖機時進角制御では、表1に示すように、イニシャル点火時期に対してエンジン温度(サーモセンサ温度)が低いほど大きく進角させるが、この場合にも摺動ベースの回動位置による進角量に上記暖機時進角量を加算した結果、点火時期が上死点前10°より進角側になった場合には、上死点前10°に制限する。そして摺動ベースの回動によるイニシャル点火時期が上死点前10°より進角側となった場合にはこのイニシャル点火時期で点火を行う。また暖機進角制御は、エンジン温度が進角値が零となる温度(35℃)以上となった場合、あるいはエンジン回転数が所定回転数(例えば3000rpm)以上となった場合に解除する。
【0040】
【表1】
Figure 0003791938
【0041】
このように本実施例では、トリガ信号発生時からチャージコイル出力の立ち上がり時までの経過時間をエンジン回転数に基づいてクランク角に換算し、該換算されたクランク角と上記立ち上がり時の既知のクランク角からトリガ信号発生時のクランク角を求めるようにしたので、摺動ベースの回動角度をスロットル開度センサ等で検出することなく、トリガ信号発生クランク角を得ることができ、スロットル回動センサを使用する場合に比較して装置を安価に構成することができるとともに検出精度を向上できる。
【0042】
また上記トリガ発生時のクランク角を求めることが可能なので、スロットル開度に応じた負荷対応点火時期制御を行いながら、該負荷対応点火時期をエンジン回転数に応じて補正することが可能であり、また始動時進角制御,暖機時進角制御において、点火時期の絶対値に制限を設けることが可能であり、過剰進角によるエンジン過回転,ノッキングの発生を防止できる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るエンジンの点火時期制御装置によれば、上記トリガ信号発生時のクランク角をクランク角依存信号に基づいて求めるようにしたので、スロットル開度センサによって摺動ベースの回動位置を特別に検出することなくトリガ発生時のクランク角を求めることが可能であり、装置を安価に構成できるとともに、より直接的に求めることからより精度を向上できる効果がる。
【0044】
また、トリガ発生時から例えばチャージコイル出力の立ち上がり時までの経過時間をエンジン回転数に応じてクランク角に換算され、該換算されたクランク角によりトリガ発生時クランク角を求めるようにしたので、特別のセンサを設けることなくトリガ発生時のクランク角を求めることができる効果がある。
【0045】
さらにまた請求項2の発明によれば、トリガ発生時クランク角の絶対値が判るので、始動時進角制御を行う場合に点火時期の絶対値に制限を設けることができ、過剰進角を防止してエンジン回転の必要以上の上昇やノッキングの発生を回避できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による船外機の全体構成を示す側面図である。
【図2】上記実施例船外機のフライホイールを一部除いた平面図である。
【図3】上記実施例船外機の摺動ベース部分の一部断面側面図である。
【図4】上記実施例装置のブロック構成図である。
【図5】上記実施例装置の始動時進角制御を説明するための制御特性図である。
【図6】上記実施例装置の動作を説明するための波形図である。
【図7】上記実施例装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
10 エンジン本体
12 クランク軸
30 チャージコイル(クランク角依存信号出力手段)
34 摺動ベース
50 パルサコイル
74 点火時期制御装置
72 コントロールユニット(トリガ発生クランク角演算手段,点火時期制御手段)

Claims (2)

  1. 点火用トリガ信号を発生するパルサコイルが固定された摺動ベースをエンジン本体に対して回動させることによりトリガ発生時クランク角を可変とし、該トリガ発生時クランク角に基づいて点火時期を制御するようにしたエンジンの点火時期制御装置において、クランク軸の角度位置で一義的に決定され、かつクランク軸との相対角度位置が不変であるクランク角依存信号を発生するクランク角依存信号発生手段と、上記トリガ信号発生時のクランク軸の角度位置を上記クランク角依存信号に基づいて求めるトリガ発生時クランク角演算手段と、トリガ発生時クランク角及びエンジン運転状態に応じて点火時期を制御する点火時期制御手段とを備え、上記クランク角依存信号発生手段が、クランク軸に固定された永久磁石と、該永久磁石に対向するようにエンジン本体に固定されたコイルとを備え、CDIユニット用コンデンサを充電するチャージコイル又は外部負荷充電用ライトコイルであり、上記トリガ発生時クランク角演算手段が、トリガ発生時から上記チャージコイル出力又はライトコイル出力の立ち上がり,立ち下がりあるいはピーク時までの経過時間を求めるとともに該経過時間をエンジン回転数に応じてクランク角に換算し、該換算されたクランク角によりトリガ発生時クランク角を求めるように構成されていることを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。
  2. 請求項1において、上記点火時期制御手段が、始動時の点火時期を、上記トリガ発生クランク角に基づくイニシャル点火時期から始動時進角値だけ進角させ、かつ所定の制限点火時期内に制限するように構成されていることを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。
JP32535294A 1994-12-27 1994-12-27 エンジンの点火時期制御装置 Expired - Fee Related JP3791938B2 (ja)

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