JP3791195B2 - ハイブリッド自動車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、走行駆動源としてエンジンとモータとを併設したハイブリッド自動車に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
ハイブリッド自動車は、エンジンとモータとを併用して走行することを基本構成とするものであり(例えば、特開平9−284914号公報参照)、環境の保護と資源の有効活用という近年の地球的な二大命題を背景として開発されたものである。従って、エンジンは、最も運転頻度の高い中負荷領域において燃費性能の良好な高効率運転が可能な構造であることが要求され、燃費性能が低下する低速・低負荷領域においては原則として運転が停止され、この低速・低負荷運転領域においてはエンジンに代わってモータによる走行が行われる。
【0004】
尚、このエンジンとモータの二つの駆動源の選択切り替えは、予め予想される運転状態に応じて設定した基本制御マップ(図4参照)に基づいて実行され、また上記エンジンの停止状態からの始動は、アクセルペダルの動きに連動するスロットルバルブの開度(即ち、エンジン負荷)と該開度の変化率とに基づいて行われ、スロットルバルブ開度が所定値以上となり且つ開度変化率が所定以上となった時にエンジン負荷の増大要求と判断してエンジンの始動操作が行われるようになっている。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このようなハイブリッド自動車に特有の駆動形態によれば、特定状態における車両の発進時に以下に述べるような問題が生じることが従来より指摘されていた。
【0006】
即ち、車両を停車状態(エンジンは停止している)から発進させる場合、運転者はアクセルペダルをゆっくりと踏み込んで緩発進を試みるのが常態であり、且つこの緩発進はモータの駆動力のみによって行われる。かかるモータによる緩発進は平坦路発進のように走行負荷が比較的小さい状態では何ら問題を生じることはない。
【0007】
ところが、例えば登坂路発進時においては、車両重量により車両を後退させる方向の力が作用し、例え積載重量が同じであったとしても、実走行負荷は平坦路発進時よりも大きくなる。このため、運転者が登坂路発進を緩発進状態で(即ち、アクセルペダルをゆっくり踏み込んで)行うと、モータの駆動力のみによる発進となることから、駆動力不足による「発進のもたつき」が生じ、場合によっては車両が後退することも考えられる。
【0008】
このため、緩発進操作により「発進のもたつき」を感じた運転者は、駆動力を高めるべくアクセルペダルの踏み込みを行うのが通例であるが、アクセルペダルの踏み込みが行われると、このアクセルペダルの踏み込みに対応して、停止状態にあったエンジンが始動され、その駆動力が上記モータの駆動力に上乗せされ、全体としての車両駆動力が増大し、車両の発進加速が実現される。
【0009】
ところが、このエンジンの始動は、運転者による緩発進操作に対応して行われるものではなく、該緩発進操作に伴う「発進のもたつき」を感じた後における運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作(即ち、急発進操作)に対応して行われることから(即ち、最初の発進操作に遅れてエンジンが始動されることから)、車両は一旦、もたつきながら発進した後、エンジンの始動に伴って発進加速されることとなり、運転者はかかる発進時における車両の挙動に違和感をもち、結果的に走行フィーリングが損なわれることになるものである。
【0010】
尚、かかるエンジンの始動遅れに起因する発進時の走行フィーリングの悪化は、上述の如き登坂路発進時のみならず、例えば、車両の積載重量が大きい状態での発進時とか、消費電圧の大きい空調装置が運転され発進駆動源であるモータへの供給電流が低下しその発生トルクが低下した状態での発進時等においても同様に発生するものである。
【0011】
そこで、本願発明では、上述の如き問題に鑑み、ハイブリッド自動車において、モータの駆動力不足による車両発進時のもたつきと、エンジンの始動遅れによる車両挙動に対する違和感とを可及的に緩和し、良好な走行フィーリングを得ることを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0013】
本願の第1の発明にかかるハイブリッド自動車では、車両発進前の停車状態において、発進時における走行負荷の大きさを求める手段を備え、走行負荷の大きさが、第1基準走行負荷よりも大きいときには、発進操作に対応して始動される上記エンジンの始動タイミングを、走行負荷の大きさが上記第1基準走行負荷以下のときよりも早め、走行負荷の大きさが、上記第1基準走行負荷よりも大きい第2基準走行負荷よりも大きいときには、発進に備えて上記エンジンを予め始動させておく制御を実行することを特徴としている。
【0014】
本願の第2の発明にかかるハイブリッド自動車では、上記第1の発明にかかる制御を、登坂路での発進時に実行することを特徴としている。
【0015】
本願の第3の発明にかかるハイブリッド自動車では、上記第1の発明にかかる制御を、車両の積載量が所定量以上の状態において実行することを特徴としている。
【0016】
本願の第4の発明にかかるハイブリッド自動車では、上記第1,第2又は第3の発明において、上記制御を実行した際の発進時には上記エンジンを主体に走行制御を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0018】
(a) 本願の第1の発明にかかるハイブリッド自動車によれば、車両発進前の停車状態において、発進時における走行負荷の大きさが、第1基準走行負荷よりも大きいときには、発進操作に対応して始動される上記エンジンの始動タイミングを、走行負荷の大きさが上記第1基準走行負荷以下のときよりも早めるようにしているので、運転者による発進操作が行われた場合、従来のような発進時におけるエンジンの始動遅れが可及的に防止され、その発進操作時点に可及的に近い時点から上記エンジンの駆動力と上記モータの駆動力との双方が車両の発進駆動力として働く。
【0019】
また、発進時における走行負荷が大きくエンジンの始動タイミングを早めることでは対応できない、走行負荷が第2基準走行負荷よりも大きいときには、記エンジンを予め始動させておくので、運転者による発進操作が行われた場合、その発進操作時点から上記エンジンの駆動力と上記モータの駆動力との双方が車両の発進駆動力として働くことになる。
【0020】
以上のことから、例え運転者がアクセルペダルをゆっくりと踏み込んだ緩発進状態であっても、車両はもたつきを生じることなくスムーズに発進加速され、その走行フィーリングが良好となる。
【0021】
(b) 本願の第2の発明にかかるハイブリッド自動車によれば、登坂路での発進時において走行負荷が所定値以上となるときに、発進に備えて上記エンジンを予め始動させておく、又は上記エンジンの始動タイミングを早めることで、上記(a)に記載の効果が奏せられるものである。
【0022】
(c) 本願の第3の発明にかかるハイブリッド自動車によれば、車両の積載量が所定量以上となるときに、発進に備えて上記エンジンを予め始動させておく、又は上記エンジンの始動タイミングを早めることで、上記(a)に記載の効果が奏せられるものである。
【0023】
(d) 本願の第4の発明にかかるハイブリッド自動車によれば、上記制御を実行した際の発進時に上記エンジンを主体に走行制御を行うようにしているので、当該状態での発進時においても上記エンジンを高効率運転することが可能となり、発進時の走行フィーリングの向上と燃費性能の高水準維持との両立が可能となるものである。
【発明の実施の形態】
【0024】
以下、本願発明にかかるハイブリッド自動車を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0025】
図1には、本願発明にかかるハイブリッド自動車の駆動系システムを示しており、同図において、符号1はエンジン、2は自動変速機ユニット、3は伝動機構13を介して上記エンジン1に連結されたエンジン側モータ、4は駆動側モータ、5はバッテリー、6は電流制御コントローラ、7はコンバータ,8はシステムコントローラである。また、上記自動変速機ユニット2には、トルクコンバータ21とクラッチ23と自動変速機22及びギヤトレイン24が備えられるとともに、該自動変速機ユニット2の上記ギヤトレイン24には車軸14を介して駆動輪となる前輪15,15が連結されるとともに、上記駆動側モータ4がモータ出力軸12を介して連結されている。そして、上記エンジン1は、例えば可変バルブ機構を備え、2000〜3000rpm付近の回転数域において低燃費の高効率運転を行うように構成されている。また、上記エンジン側モータ3は、上記バッテリー5からの電力により駆動されて上記エンジン1のクランキングを行うとともに、特定の走行状態(後述する)では上記伝動機構13を介してその駆動力を上記エンジン1側に走行駆動力として伝達する一方、上記エンジン1により駆動されることで発電して上記バッテリー5を充電する。また、上記駆動側モータ4は、上記バッテリー5から供給される電力により駆動される。
【0026】
さらに、符号31はブレーキペダルであって、該ブレーキペダル31の変位はブレーキ信号としてブレーキコントローラ33に入力され、該ブレーキコントローラ33からの制御信号により上記前輪15の制動制御が行われる。また、符号32はアクセルペダルであって、該アクセルペダル32の変位はアクセル信号としてアクセルコントローラ34に入力され、該アクセルコントローラ34からの制御信号により上記エンジン1の運転制御が行われる。
【0027】
また、符号41は車内の空調と共に、エンジンルーム内に配置された上記駆動側モータ4の冷却をも行うヒートポンプ式の空調装置であり、図示しないモータとこれにより駆動される圧縮機とを備えている。また、符号42は車両側の電気機器を制御するビークルシステム、43はパワーステアリングモータ、44はパワーステアリング用オイルポンプ、45はパワートレイン用オイルポンプである。
【0028】
上記ハイブリッド自動車は、主駆動源として、上述のように、上記エンジン1と上記駆動側モータ4とを備えるとともに、副駆動源として発電機としても機能する上記エンジン側モータ3を備え、これら各駆動源を車両の走行状態に応じて選択使用することで低燃費の運転を実現するものである。尚、図1においては、電力の供給経路を黒塗矢印で示している。
【0029】
ここで、このハイブリッド自動車の基本制御(マップ制御)を、図3及び図4を参照して説明する。
【0030】
図4には、車両の各走行状態毎に、駆動系、即ち、上記エンジン1とエンジン側モータ3と駆動側モータ4及びバッテリー5の作動状態を示している。ここで、走行状態としては、「停車時」と「発進時」と「エンジン起動時」と「定常走行時」と「急加速時」及び「減速時」の6つの状態を設定している。また、上記「発進時」については、さらにこれを「緩発進」と「急発進」とに分けている。さらに、上記「定常走行時」については、これを「低負荷」と「中負荷」と「高負荷」とに分けている。これら各走行状態における駆動系の作動状態は次の通りである。
【0031】
A:停車時(図3に「1」で示す状態)における作動
エンジン1は、原則として停止される。但し、停車時であっても、暖機の必要なエンジン冷機時と、充電を必要とするバッテリ容量の低下時とにおいては、例外的に運転される。
【0032】
エンジン側モータ3は、原則として停止される。但し、停車時であってもエンジン1が運転されている場合にはこれによって駆動され、発電を行う。
【0033】
駆動側モータ4は、例外なく、停止される。
【0034】
バッテリー5は、エンジン側モータ3が発電を行っているときには、該エンジン側モータ3からの電力を受けて充電される。
【0035】
B:発進時における作動
B−1:緩発進時(図3の「2」で示す状態)における作動
エンジン1は、停止される。
【0036】
エンジン側モータ3は、エンジン1の停止に対応して、停止される。
【0037】
駆動側モータ4は、バッテリー5から供給される電力により駆動され、その駆動力によって車両の走行を行う「力行」状態とされる。
【0038】
バッテリー5は、上記駆動側モータ4を駆動させるべく該駆動側モータ4へ放電を行う。
【0039】
従って、かかる緩発進時には、上記駆動側モータ4の駆動力のみにより車両の発進が行われるため、例えば登坂路発進時の如く走行負荷が過大となり上記駆動側モータ4の駆動力が不足するような状態下での発進においては、「発進のもたつき感」とかエンジン1の始動遅れに伴う車両挙動に対する違和感等が生じ、走行フィーリングが損なわれることは既述の通りである。かかる問題を解決するために、後述するように、通常の制御では運転が停止される上記エンジン1を、発進に備えて予め始動させておくとか、その始動タイミングを早める等の対策がとられるものである(図3のステップS6〜ステップS8参照)。
【0040】
B−2:急発進時(図3の「3」で示す状態)における作動
エンジン1は、起動後、高出力運転される。
【0041】
エンジン側モータ3は、バッテリー5から供給される電力により駆動され、その駆動力によって車両の走行を行う「力行」状態とされる。
【0042】
駆動側モータ4は、バッテリー5から供給される電力により駆動され、その駆動力によって車両の走行を行う「力行」状態とされる。
【0043】
バッテリー5は、エンジン側モータ3及び駆動側モータ4を共に駆動させるべくエンジン側モータ3と駆動側モータ4へ放電を行う。
【0044】
C:エンジン起動時(図3の「4」で示す状態)における作動
エンジン1は、エンジン側モータ3から駆動力を受けて起動される。
【0045】
エンジン側モータ3は、バッテリー5から供給される電力により駆動され、その駆動力によってエンジン1の起動を行う「力行」状態とされる。
【0046】
駆動側モータ4は、停止される。
【0047】
バッテリー5は、エンジン側モータ3を駆動させるべく該エンジン側モータ3へ放電を行う。
【0048】
D:定常走行時における作動
D−1:低負荷領域(図3の「5」で示す状態)での作動
エンジン1は、原則として停止される。但し、低負荷時であっても、暖機の必要なエンジン冷機時と、充電を必要とするバッテリ容量の低下時とにおいては、例外的に運転される。
【0049】
エンジン側モータ3は、原則として停止される。但し、低負荷時であってもエンジン1が運転されている場合にはこれによって駆動され、発電を行う。
【0050】
駆動側モータ4は、バッテリー5から供給される電力により駆動され、その駆動力によって車両の走行を行う「力行」状態とされる。
【0051】
バッテリー5は、駆動側モータ4を駆動させるべく該駆動側モータ4へ放電を行うとともに、エンジン側モータ3が発電を行っているときには、該エンジン側モータ3からの電力を受けて充電される。
【0052】
D−2:中負荷領域(図3の「6」で示す状態)での作動
エンジン1は、高効率運転を行い、その駆動力により車両を走行させる。
【0053】
エンジン側モータ3は、エンジン1により駆動され、発電を行う。
【0054】
駆動側モータ4は、前輪15側からの駆動力を受けて空回りする無出力状態とされる。
【0055】
バッテリー5は、エンジン側モータ3からの電力を受けて充電される。
【0056】
D−3:高負荷領域(図3での図示は省略)での作動
エンジン1は、高出力運転を行い、その駆動力により車両を走行させる。
【0057】
エンジン側モータ3は、エンジン1の駆動力に余裕がある場合にはこれを受けて発電を行い、それ以外の場合においてはバッテリー5からの電力を受けて駆動され、車両の走行を行う力行状態とされる。
【0058】
駆動側モータ4は、バッテリー5から供給される電力により駆動され、その駆動力によって車両の走行を行う「力行」状態とされる。
【0059】
バッテリー5は、エンジン側モータ3と駆動側モータ4を駆動させるべくこれらに放電を行う。
【0060】
E:急加速時(図3での図示は省略)における作動
エンジン1は、高出力運転を行い、その駆動力により車両を走行させる。
【0061】
エンジン側モータ3は、バッテリー5からの電力を受けて駆動され、車両の走行を行う力行状態とされる。
【0062】
駆動側モータ4は、バッテリー5から供給される電力により駆動され、その駆動力によって車両の走行を行う「力行」状態とされる。
【0063】
バッテリー5は、エンジン側モータ3と駆動側モータ4を駆動させるべくこれらに放電を行う。
【0064】
F:減速時(図3の「9」で示す状態)における作動
エンジン1は、停止される。
【0065】
エンジン側モータ3は、停止される。
【0066】
駆動側モータ4は、前輪15側から駆動力を受けて駆動されることで発電を行う回生状態とされる。
【0067】
バッテリー5は、駆動側モータ4からの電力を受けて充電される。
【0068】
以上のように、車両の走行状態に応じて、駆動源である上記エンジン1とエンジン側モータ3と駆動側モータ4とがそれぞれ選択作動されることで低燃費の運転というハイブリッド自動車の本来的な目的が達成されるものである。
【0069】
ところで、このような制御形態をもつハイブリッド自動車においては、登坂路発進時等の特定の走行負荷状態での車両発進時には、上記駆動側モータ4の駆動力不足と上記エンジン1の始動遅れとに起因して走行フィーリングが損なわれる惧れのあることは既述の通りである。そこで、この実施形態のハイブリッド自動車においては、本願発明を適用して、車両発進時における走行フィーリングの向上を、ハイブリッド自動車の特性を損ねることなく実現している。
【0070】
以下、かかる目的を達成するためのハイブリッド自動車の駆動系の制御を、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0071】
図2のフローチャートにおいて、制御開始後、先ず、ステップS1において、車両が停止状態にあるかどうか(換言すれば、車両の発進に備えて後述のエンジン制御を行う必要があるかどうか)を判定する。ここで、停止状態ではない(即ち、走行状態である)と判定された場合には、通常のマップ制御が実行され、車両はその走行状態に応じて、図4に示す基本制御形態に基づいて制御される(ステップS4)。
【0072】
これに対して、車両は停止状態であると判定された場合には、次にステップS2において、この停止状態から車両が発進される時における走行負荷「F」を求める。即ち、ここでは、車両発進時における上記駆動側モータ4の駆動力不足の原因となり得る要素として、登坂路である場合の登坂角度「θ」と、空調装置41の投入に伴う圧縮機駆動のためのエアコン負荷「A」と、車両の積載重量「W」とを採用し、これら各値を乗算してその乗算値を上記走行負荷「F」として求める。従って、この走行負荷「F」が大きいほど、上記駆動側モータ4の駆動力不足が発生し易くなるものである。
【0073】
次に、ステップS3においては、上記走行負荷「F」と第1基準走行負荷「F0」とを比較する。そして、走行負荷「F」が第1基準走行負荷「F0」よりも小さい場合には、運転者により緩発進操作が行われ上記駆動側モータ4のみの駆動力による発進が実行されても駆動力不足は生じないものと判断され、従ってこの場合には、通常のマップ制御による発進制御が行われる(図4の状態「2」参照)。
【0074】
これに対して、走行負荷「F」が第1基準走行負荷「F0」よりも大きい場合には、さらにステップS5において、上記走行負荷「F」と第2基準走行負荷「F1(F0<F1)」とを比較する。ここで、「F<F1」である場合には、走行負荷の過大程度はまだ小さく、従って上記エンジン1の始動タイミングを早めることでその始動遅れに起因する発進のもたつき感等の問題は解消されると判断される。このため、この場合には、ステップS8において発進操作に伴うスロットル開度とその変位速度とに対応して予め設定されたエンジン1の始動タイミングを、その設定始動タイミングよりも早める。これにより、車両の緩発進操作時における「発進のもたつき感」と、エンジン1の始動遅れに伴う車両挙動に対する違和感が共に解消され、良好な走行フィーリングが得られるものである。
【0075】
一方、ステップS5において、「F>F1」と判定された場合は、発進時における走行負荷がさらに大きく、最早、エンジン1の始動タイミングを早めることでは対応できないと判断される場合である。従って、この場合には、先ず、ステップS6においてエンジン停止を規制する。即ち、通常のマップ制御によれば、車両が走行状態から停止すると、エンジン1は停止されるが(図4の状態「1」参照)、かかる状態であっても、上記走行負荷「F」が第2基準走行負荷「F1」よりも大きくなった時には、上記エンジン1の停止操作を規制し、これを待機状態とする。具体的には、車両停止前にエンジン1が運転されていた時には、そのまま運転状態を継続維持する。また、車両停止前にエンジン1が運転されていなかった時には、上記走行負荷「F」の検出を受けて、発進操作に備えて予めエンジン1を始動させておくものである。
【0076】
尚、かかる場合であっても、例えば車両の再発進の可能性が少ない場合、例えばパーキングブレーキが操作されている状態とか、自動変速機が「Pレンジ」に設定されているような場合には、エンジン1は停止される。
【0077】
そして、車両停止状態から運転者によりアクセルペダルが踏み込まれ、実際に車両の緩発進操作が行われると、先ず上記駆動側モータ4は力行状態とされ、その駆動力は上記自動変速機ユニット2を介して上記前輪15に伝達されるとともに、上記エンジン1もその時点において既に始動されており(又は、そのまま運転が継続されており)、これら両者による駆動力の共働により、車両は、例え走行負荷が過大な登坂路発進状態とか積載重量が多い状態であったとしても、発進のもたつき感等を生じることなくスムーズに発進し且つ加速され、良好な走行フィーリングが実現されるものである。
【0078】
また、この発進操作に伴う上記駆動側モータ4とエンジン1との併用運転においては、エンジン1を主体とした制御がなされ、該エンジン1は燃費性能の良好な高効率運転とされる(ステップS7)。これにより、駆動力増大制御による車両のスムーズな発進と、エンジン1の低燃費運転との両立が図られ、発進時における走行負荷が過大な状態下での発進操作であっても、ハイブリッド自動車の本来的な目的が確実に達成されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明にかかるハイブリッド自動車の駆動系システム図である。
【図2】 図1に示したハイブリッド自動車の制御フローチャートである。
【図3】 図1に示したハイブリッド自動車の車速マップである。
【図4】 図1に示したハイブリッド自動車における基本制御特性図である。
【符号の説明】
1はエンジン、2は自動変速機ユニット、3はエンジン側モータ、4は駆動側モータ、5はバッテリー、6は電流制御コントローラ、7はコンバータ、8はシステムコントローラ、11はエンジン出力軸、12はモータ出力軸、13は伝動機構、14は車軸、15は前輪、21はトルクコンバータ、22は自動変速機、23はクラッチ、24はギヤトレイン、31はブレーキペダル、32はアクセルペダル、33はブレーキコントローラ、34はアクセルコントローラ、41は空調装置、42はビークルシステム、43はパワーステアリングモータ、44はパワーステアリング用オイルポンプ、45はパワートレイン用オイルポンプである。
Claims (4)
- 駆動源としてエンジンとモータとを併設し、走行負荷が低い走行領域では上記エンジンを停止させて上記モータのみによって走行駆動するようにしたハイブリッド自動車であって、
車両発進前の停車状態において、発進時における走行負荷の大きさを求める手段を備え、
走行負荷の大きさが、第1基準走行負荷よりも大きいときには、発進操作に対応して始動される上記エンジンの始動タイミングを、走行負荷の大きさが上記第1基準走行負荷以下のときよりも早め、
走行負荷の大きさが、上記第1基準走行負荷よりも大きい第2基準走行負荷よりも大きいときには、発進に備えて上記エンジンを予め始動させておく制御を実行することを特徴とするハイブリッド自動車。 - 請求項1において、
登坂路での発進時に、上記制御を実行することを特徴とするハイブリッド自動車。 - 請求項1において、
車両の積載量が所定量以上のとき、上記制御を実行することを特徴とするハイブリッド自動車。 - 請求項1,2又は3において、
上記制御を実行した際の発進時には上記エンジンを主体に走行制御を行うことを特徴とするハイブリッド自動車。
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