JP3791152B2 - 光触媒体、光触媒体の製造方法、消臭装置および照明器具 - Google Patents

光触媒体、光触媒体の製造方法、消臭装置および照明器具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光触媒体、光触媒体の製造方法、脱臭装置および照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
消臭、防汚およびまたは抗菌を行うために、光触媒体を用いること知られている。
【0003】
たとえば、特開平7−232080号公報には、脱臭、抗(殺)菌、防汚などの機能を発揮する多機能材とその製造方法について記載されている。
【0004】
ここに記載されている多機能材は、基材表面にバインダー層を介して光触媒層の上層部が外気と接するようにバインダー層から露出され、下層部はバインダー層内に埋設されている構造を備え、光触媒粒子として平均粒径が300nm未満のものを用いる旨記載されている。
【0005】
また、光触媒粒子の間隙に80nm未満の粒子を光触媒粒子同志を結合するために充填することが好ましいと開示されている。
【0006】
図6は、従来の消臭作用に優れる光触媒体の表面状態を示す電子顕微鏡拡大写真である。
【0007】
図は倍率約5000倍で撮影したものである。
【0008】
図において、101は基体、102は光触媒膜、Bは両者の界面である。
【0009】
基体101は、軟質ガラス板からなり、断面として表されている。
【0010】
光触媒膜102は、TiO2からなる。図から明かなようにかなり荒れた表面として表れている。そして、その表面粗さは中心線平均粗さRaで約50nmである。
【0011】
なお、従来の図6以外に得られる光触媒膜の中心線平均粗さRaは、いずれも約25ないし50nm程度の範囲に入るものである。
【0012】
図7は、図6に示す光触媒体の光触媒効果を測定した結果を示すグラフである。
【0013】
図において、横軸は時間(分)を、縦軸はアセトアルデヒドの濃度(ppm)を、それぞれ示す。
【0014】
この測定は、アセトアルデヒド(CH3CHO)を濃度500ppmで充満した気密容器内に光触媒体を収納して、光触媒膜に紫外線を含む光照射を行った場合と、同じく行わなかった場合と、の時間に対する気密容器内の残留アセトアルデヒドの濃度の変化をガスクロマトグラフにより測定したものである。図中、曲線Aは光照射を行った場合、Bは行わなかった場合を、それぞれ示す。
【0015】
光触媒作用については、曲線Aにおいて、放置後30分で175ppmまでアセトアルデヒドの濃度が低下した。
【0016】
これに対して、光照射しない場合には若干のアセトアルデヒド濃度が減少したものの、殆どその濃度は変わらなかった。
【0017】
次に、上記と同一条件で光触媒膜を形成してない他は同一仕様の基体のみを気密容器に収納してアセトアルデヒド濃度を測定した結果を図8に示す。
【0018】
図8は、基体の吸着効果を測定した結果を示すグラフである。
【0019】
図において、横軸および縦軸は図7と同一である。
【0020】
曲線Cは光照射を行った場合、曲線Dは行わなかった場合をそれぞれ示す。
【0021】
図から理解できるように、アセトアルデヒド濃度は多少減少しているが、曲線CもDも有意差は認められない。
【0022】
さらに、図7の曲線Bとの比較においても有意差は認められない。このことは、アセトアルデヒドは気密容器および基体および光触媒膜に若干吸着したものと考えられ、曲線Aにおいてのみ、光触媒作用が発揮されたことが証明される。
【0023】
ところで、近年省エネルギーを目的とした住宅の高気密化に伴い室内に揮発性有機化合物(VOC)が蓄積されて、人体被害が問題化されだしている。このVOCは、主として新築の壁材や家具などから放出されるホルムアルデヒド(HCHO)である。なお、ホルムアルデヒドは、刺激臭のある無色の気体で、殺菌および防腐剤などとして用いられている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光触媒膜にはなお実用上解決し、またはさらに改善されることが望ましい問題がある。本発明者の調査によれば、光触媒膜の消臭能力および防汚能力の関係については以下の問題のあることが分かった。
【0025】
すなわち、消臭能力の高い光触媒膜は、汚れやすく、いったん付着した汚れは除去しにくい傾向がある。これは図6から理解できるように、光触媒膜の表面が粗いために、汚染物質またはその分解後の残渣が光触媒膜の表面に潜り込むために、拭いても除去できないのである。
【0026】
これに対して、汚染防止効果を狙う光触媒膜は、付着した汚れは水洗により簡単に落とせるが、消臭能力が弱いという問題がある。
【0027】
そこで、消臭能力の高い光触媒膜を調査してみると、膜の表面が粗く、汚れが膜中に潜り込むことが分かった。
【0028】
また、汚染防止効果を狙う光触媒膜は、膜の表面が平滑であり、消臭能力が弱いことが分かった。
【0029】
さらに、特開平7−232080号公報の場合、基体と光触媒膜との間にバインダー層を介在させる必要があるため、工程数が多くなるとともに、光触媒層の上層部を外気と接触するように露出させるが、下層部をバインダー層に埋設する必要があるため、製造が難しいという問題がある。
【0030】
一方、前述のホルムアルデヒドの問題に対して、現在、壁材などの開発による解決が挑戦されているが、価格面や既に建築された場合には適用ができないなどの問題がある。
【0031】
本発明は、消臭および防汚の両方の能力が優れた光触媒体、光触媒体の製造方法、消臭装置および照明器具を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明の光触媒体は、基体と;1次粒径が1〜100nm、2次粒径が1000nm以下の分布を備えた光触媒物質微粒子が焼結により基体の表面に結着されて形成された表面粗さが中心線平均粗さで20nm以下の光触媒膜と;を具備していることを特徴としている。
【0033】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0034】
光触媒物質は、紫外線照射を受けて、その光エネルギーを吸収すると、光触媒作用を呈する半導体が電離して電子とホールが生成し、粒体の表面において強い酸化力および還元力を呈する物質である。
【0035】
基体は、光触媒膜を担持するもので、元来光触媒と異なる他の機能のために形成されるものであることを許容する。すなわち、基体は機能材であることを許容する。
【0036】
機能材としては、たとえばタイル、窓ガラス、天井パネルなどの建築材や、厨房用および衛生用の器材、家電機器、照明用器材、消臭用または集塵用フィルターなどさまざまな任意所望の部材を基体とすることができる。
【0037】
基体の材料としては、金属、ガラス、セラミックス(磁器を含む。)、陶器、石材、合成樹脂および木材などであることを許容する。
【0038】
光触媒物質としては、TiO2(アナターゼ形が効果的である。)、WO3、LaRhP3、FeTiO3、Fe23、CdFe24、SrTiO3、CdSe、GaAs、GaP、RuO2、ZnO、CdS、MoS3、LaRhO3、CdFeO3、Bi23、MoS2、In23、CdO、SnO2などがある。これらの物質を1種または複数種を混合して用いることができる。
【0039】
なお、上記物質のうちTiO2、WO3、SrTiO2、Fe23、CdS、MoS3、Bi23、MoS2、In23、CdOなどは等価電子帯のレドックス・ポテンシャルの絶対値が伝導帯のレドックス・ポテンシャルの絶対値よりも大きいため、酸化力の方が還元力よりも大きく、有機化合物の分解による消臭作用、防汚作用または抗菌作用に優れている。
【0040】
また、原料コストの面においては、TiO2、Fe23およびZnOが優れている。
【0041】
光触媒物質を用いて光触媒膜を形成する場合に、光触媒物質を直接焼成して焼結により基体に結着させることができる。
【0042】
しかし、適当なバインダーを用いて基体と光触媒物質との間を結合させることもできる。
【0043】
光触媒物質をバインダーを用いて光触媒膜を形成する場合に、バインダーとしては、シリカ(SiO2)、はんだガラス、釉薬、低融点金属および熱可塑性合成樹脂などを用いることができる。
【0044】
本発明の最も特徴的な構成は、光触媒膜の表面粗さである。この表面粗さは、日本工業規格 JIS B 0601-1982「表面粗さの定義と表示」に規定されている中心線平均粗さRaによるものとする。
【0045】
そして、本発明において、中心線平均粗さRaが20nmを超えると、汚染物質が潜り込みやすくなるので、不可である。
【0046】
さらに、光触媒膜の中心線平均粗さを測定するには、触針式表面粗さ測定器(JIS B 0651に規定されている。)によればよい。
【0047】
ところで、中心線平均粗さRaが20nm以下の光触媒膜は、たとえば平均1次粒径が1〜100nmで、かつ2次粒径が1000nm以下の光触媒粒子の分散液を作成して、その分散液を基体に塗布し、乾燥後、焼成することにより、基体の表面に結着させて得る。
【0048】
なお、光触媒物質の微粒子を焼成により基体に結着させるためには、基体は焼成温度に耐えるものを用いる必要があるのはいうまでもない。
【0049】
そうして、本発明においては、光触媒膜の表面粗さが中心線平均粗さで20nm以下であるので、光触媒物質の1次微粒子の肌理の細かさで凹凸した表面状態が得られる。また、上記の凹凸は、光触媒膜の表面に微小な多数の気孔を形成する。このため、光触媒膜の表面積が非常に大きくなる。
【0050】
したがって、たとえばアセトアルデヒドのような分子半径の小さな臭いのガス分子は、光触媒膜の表面の気孔を通過でき、速やかに分解される。
【0051】
また、本発明の光触媒体は、アセトアルデヒドのみならずホルムアルデヒドの消臭すなわち分解に対しても効果的である。
【0052】
これに対して、カーボンやたばこの脂のような粒子半径が100nm以上の汚染物質は上記気孔に潜り込むことができない。しかし、汚染物質は、光触媒膜の表面に接触して酸化・還元作用により分解される。
【0053】
なお、光触媒膜の気孔半径をなるべく一定に揃えるには、光触媒物質微粒子の粒度分布がなるべく均一であるとともに、微粒子の形状が真球に近いものを採用することが望ましい。
【0054】
また、光触媒物質の1次粒子が1〜100nmであって、表面状態が緻密な膜として構成することで、可視透過率も向上する。
【0055】
請求項2の発明の光触媒体は、請求項1記載の光触媒体において、表面平均粗さは、中心線平均粗さRaで0.1〜10nmであるあることを特徴としている。
【0056】
本発明は、好ましい効果の得られる範囲を規定したものである。
【0057】
請求項3の発明の光触媒体は、請求項1または2記載の光触媒体において、光触媒膜は、主成分がアナターゼ形酸化チタンであることを特徴としている。
【0058】
本発明は、アナターゼ形酸化チタンを主成分として用いているので、光触媒物質を工業的に安価に得ることができるとともに、十分効果的な光触媒作用が得られる。
【0059】
請求項4の発明の光触媒体は、請求項1ないし3のいずれか一記載の光触媒体において、光触媒膜は、膜厚が10〜300nmであることを特徴としている。
【0060】
本発明は、効果的な光触媒膜の膜厚を規定している。
【0061】
また、この膜厚によれば、十分な可視透過率が得られるので、蛍光ランプ、照明器具などの光学応用製品へ適用すると効果的である。
【0062】
請求項5の発明の光触媒体は、請求項1ないし4のいずれか一記載の光触媒体において、基体は、機能材であることを特徴としている。
【0063】
本発明において、機能材とは、それ自体が元来光触媒膜とは別の目的のための機能が付与された器材をいう。
【0064】
たとえば、建築材、衛生用機器、厨房用機器、機器用フィルター、家電機器、照明用器材などが該当する。
【0065】
建築材としては、タイル、床材、窓材、壁材等である。
【0066】
衛生用機器としては、洗面台、浴槽、大・小便器などである。
【0067】
厨房用機器としては、流し、調理台、食器戸棚などである。
【0068】
機器用フィルターとしては、空気清浄器用フィルター、風呂用循環器用フィルター、空気調和装置用フィルター、暖房器用フィルター、消臭器用フィルターなどである。
【0069】
家電機器としては、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、皿洗い器、コーヒーメーカー、電気掃除機などである。
【0070】
照明用器材としては、ランプたとえば蛍光ランプ、照明器具用セード・グローブ、透光性カバー、シャンデリア用ようらく、反射板、ソケットなどである。
【0071】
そうして、発明においては、機能材を基体として光触媒膜を形成しているので、これらの使用中に光触媒膜が光照射を受けて活性化して消臭、防汚、抗菌などの作用を併せて行うので、生活空間の衛生向上、清掃容易化などの効果を奏する。
【0072】
請求項6の発明の光触媒体の製造方法は、1次粒径が1〜100nm、2次粒径が1000nm以下の分布を備えた光触媒物質微粒子を含む分散液を用意する工程と;基体に分散液を被着させる工程と;基体に被着された分散液を乾燥させる工程と;基体に被着された光触媒物質微粒子を焼成して基体に結着させて表面粗さが中心線平均粗さRaで20nm以下の光触媒膜を形成する工程と;を具備していることを特徴としている。
【0073】
本発明は、請求項1ないし5の光触媒膜を製造するのに最適な製造方法を規定している。
【0074】
本発明は、光触媒物質を焼結により基体に結着させる場合に好適である。そして、焼成温度を600℃程度にすればバインダーを混合することなしに光触媒物質微粒子を焼結によって基体に結着させることができる。
【0075】
しかし、本発明において、要すれば適度のバインダーを用いることを許容するものである。
【0076】
また、本発明を実施するに当たり、さらに効果的にするには、光触媒物質微粒子の粒径をなるべく均一に分布させるとともに、光触媒物質の微粒子の形状を真球に近いものにすることである。
【0077】
請求項7の発明の消臭装置は、消臭装置本体と;消臭装置本体内の通気路中に配設された請求項1ないし5のいずれか一記載の光触媒体と;光触媒体に光照射して活性化させるランプと;を具備していることを特徴としている。
【0078】
本発明の実施に当たり、光触媒膜をフィルターに形成することができる。すなわち、流体通流孔隙を有するフィルターを基体として基体の表面に光触媒膜を形成すると、構造が簡単になる。
【0079】
この場合には、フィルターを流通する空気がなるべく広い面積の光触媒体に接触しながら通流するので、消臭効果を高めることができる。また、殺菌効果を奏することもできる。
【0080】
しかし、フィルターと光触媒体とを別体にして消臭装置を構成することができる。すなわち、光触媒体をフィルターとは別にして通気路中に配設して、流動空気が光触媒体に接触するようにすればよい。
【0081】
また、本発明は、消臭装置を単体として使用する他に、機器に内蔵させることもできる。たとえば、冷蔵庫、空気調和装置、冷房装置、暖房装置、空気清浄装置、加湿器、除湿器などに内蔵した消臭機能を消臭装置として扱うものとする。
【0082】
請求項8の発明の照明器具は、照明器具本体と;照明器具本体に支持されて波長400nm以下を含む発光をするランプと;照明器具本体およびまたはランプに支持されランプの発光の照射を受けて活性化される請求項1ないし5のいずれか一記載の光触媒体と;を具備していることを特徴としている。
【0083】
本発明の照明器具は、特に高気密の屋内において問題になっているVOCを分解できるという顕著な作用を奏するから、室内用に好適であるが、汚れ物質分解作用をも合わせ持つから、屋外用の照明器具にも適応する。また、いずれの場合も家庭用および業務用(施設用)を問わない。
【0084】
照明器具本体とは、照明器具からランプを除外した残余の部分を意味する。
ところで、照明器具は、屋内用、屋外用の区別および家庭用、業務用の区別さらには意匠設計によって様々な構造および形状をさいようすることは周知のことであるが、これに伴って反射板、透光カバー、ルーバー、セードおよびグローブなどの制光手段を適宜選択して用いるから、反射板の有無、透光カバーの有無など制光部材の構成について、照明器具本体が備えているかは問わない。
【0085】
ただし、照明器具本体は、ランプを支持する部分、電源を接続する部分および照明器具を取り付ける部分などをほぼ共通的に備えている。
【0086】
波長400nm以下を含む発光をするランプとは、蛍光ランプ、白熱電球、水銀ランプ、高圧ナトリウムランプなどの主として可視光を利用するためのランプはもちろん、ブラックライト、ケミカルランプ、殺菌ランプのように主として紫外線を利用する照明に用いる紫外線ランプを含む。ランプの放射するわずかな紫外線で光触媒膜は活性化されるので、紫外線の放射量が少ないランプでもよい。
【0087】
光触媒膜は、照明器具本体の紫外線の照射を受けることができれば、どのような位置および部材に担持させてもよい。たとえば、反射板、透光カバーなどに光触媒膜を形成することができる。また、ランプに直接光触媒膜を形成することもできる。さらに、ランプおよび照明器具本体のいずれにも光触媒膜を形成してもよい。
【0088】
さらにまた、空間に浮遊する臭い物質および汚れ物質が光触媒膜に接触する機会を増加するために、必要に応じてファンなどの空気攪はん手段を照明器具本体に付設することができる。
【0089】
そうして、本発明においては、ランプによって照明を行いながら光触媒膜を光照射により活性化するので、脱臭および汚れ物質の分解を行って環境を改善する照明器具を提供する。
【0090】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0091】
図1は、本発明の光触媒体の第1の実施形態を示す概念的要部拡大断面図である。
【0092】
図において、1は基体、2は光触媒膜、3は汚染物質粒子である。
【0093】
基体1は、ガラスから構成されている。
【0094】
光触媒膜2は、平均1次粒子径が1〜100nmで、2次粒子径が1000nm以下のアナターゼ形酸化チタンの微粒子が焼結により基体1上に結着されている。この光触媒膜2の特徴は、光触媒物質微粒子の粒径が均一であるとともに、形状が真球に近いこともあって表面の気孔が小さいことである。
【0095】
したがって、消臭の対象となるガス分子の半径は、たとえばアセトアルデヒド(CH3CHO)の場合であっても理論値で0.4nm以下であるから、光触媒膜2の表面の小さな気孔を通過して内部に潜り込み光触媒膜2による酸化または還元作用によって分解されて速やかに消臭される。
【0096】
これに対して、汚染物質は、たとえばカーボンなどの自動車の排気ガスの場合、粒子半径が100nm以上であるから、光触媒膜2の気孔に潜り込むことができないで、表面に接触するだけであるが、光触媒膜2による酸化・還元作用を受けて分解される。そして、汚染物質の分解によって生じた残渣は、やはりまだ粒子半径が大きすぎて光触媒膜2の気孔の中に潜り込むことはないから、拭き取り、または水洗によって、これを容易に除去することができる。
【0097】
図2は、本発明の光触媒体の第1の実施形態における表面状態を示す電子顕微鏡写真である。
【0098】
図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0099】
図2は、図6と同一の撮影条件の下において倍率約5000倍で撮影したものである。
【0100】
したがって、基体1は断面として表されており、光触媒膜2は表面として表されている。
【0101】
図の光触媒体は、1次粒径が1〜100nm、2次粒径が1000nm以下のアナターゼ形酸化チタンを含む分散液を軟質ガラスからなる基体の表面に被着させ、乾燥後600℃で焼成して得たものである。
【0102】
本実施形態の光触媒膜2は、図6との対比からも明かなように、光触媒微粒子の肌理細かさで凹凸した表面状態となっている。
【0103】
したがって、その表面積が非常に大きい。
【0104】
このため、気孔が小さくて、しかも均一に揃っている。
【0105】
図3は、本発明の光触媒体の第1の実施形態における第1の光触媒効果を測定した結果を示すグラフである。
【0106】
図において、横軸は時間(分)を、縦軸はアセトアルデヒドの濃度(ppm)を、それぞれ示す。
【0107】
この測定は、図7の場合と同一条件の下で行ったものである。図中、曲線Eは紫外線を含む光照射を行った場合、Fは行わなかった場合を、それぞれ示す。
【0108】
光触媒作用については、曲線Eにおいて放置後直後から気密室内のアセトアルデヒドは急速に減少を開始して1分間で約300ppmとなり、さらに減少し続けて10分間でほぼ0ppm近くまで下がり、15分間で完全に0ppmとなった。
【0109】
この消臭効果は極めて優れたものである。
【0110】
これに対して、光照射を行わなかった場合においても、放置後5分間までは光照射を行った場合とほぼ同様な減少傾向が見られたが、その後は減少速度が鈍り、放置後30分間で約210ppmであった。
【0111】
以上から、さらには図7との対比により、本実施形態の消臭効果は非常に優れていることが分かる。
【0112】
さらに、本実施形態の光触媒体は、汚染防止効果および光触媒膜の膜強度においても、申し分がなかった。
【0113】
さらにまた、光触媒物質微粒子の粒径が小さいため、焼結温度も低くてよく、製造が容易である。
【0114】
図4は、本発明の光触媒体の第2の実施形態を示す一部切欠断面正面図である。
【0115】
本実施形態は、蛍光ランプのガラスバルブを基体1としてその外面に光触媒膜2を形成したものである。
【0116】
図において、4は蛍光体層、5はフィラメント電極、6は口金である。
【0117】
基体1は、軟質ガラスからなる直管形のガラスバルブを形成し、内部は排気されて水銀および希ガスが数torr封入されている。
【0118】
蛍光体層4は、基体1の内面側に形成されている。蛍光体としては、3波長形蛍光体、ハロ燐酸カルシウム蛍光体など任意所望の蛍光体を用いることできるが、要すれば波長340nm以下の紫外線を放射する蛍光体を一部混合すると、光触媒膜2を積極的に活性化して強い光触媒作用を発揮させることができる。
【0119】
しかし、蛍光ランプにおいては格別の蛍光体を用いなくても、ある程度の340nm以下の紫外線を放射するので、本実施形態のようにガラスバルブの外面に直接光触媒膜を形成する場合には、光触媒膜を活性化することができる。
【0120】
フィラメント電極5は、その一対が基体1のガラスバルブの両端部に封着されている。
【0121】
口金6は、アルミニウム製のキャップ状の口金本体6aおよび口金本体6aに絶縁して取り付けられた一対の口金ピン6bから構成され、基体1の両端部に接着されている。フィラメント電極5の両端はそれぞれ口金ピン6bに接続されている。
【0122】
そうして、本実施形態の蛍光ランプを用いて照明すると、光触媒膜2の光触媒作用により、周囲の消臭が行われる。これと同時に蛍光ランプに付着した汚染物質は、光触媒膜2により、分解されるから、長期間清掃しなくても汚れが少ない。また、汚染物質の分解後の残渣は拭き取るか水洗により、容易に除去することができる。
【0123】
図5は、本発明の消臭装置の一実施形態を示す概念図である。
【0124】
図において、7は消臭フィルター、8はランプ、9は消臭装置本体である。
【0125】
消臭フィルター7は、空気が通流する際に消臭されるように、表面を通気可能の当該表面に基体に光触媒膜を形成したものである。
【0126】
要すれば、消臭フィルター7は、集塵機能を備えていることを許容する。
【0127】
また、消臭フィルター7の通気の前段に集塵フィルターを配設してもよい。
【0128】
ランプ8は、消臭フィルター7を光照射して光触媒膜を活性化させるもので、蛍光ランプ、ブラックライト、ケミカルライト、殺菌ランプ、高圧水銀ランプなどを用いることができる。
【0129】
消臭装置本体9は、消臭フィルター7およびランプ8を収納するとともに、要すれば送風手段、電源および制御手段などを備えている。
【0130】
そうして、空気が消臭フィルター7を通過する際に光触媒膜により臭いガスは消臭フィルター7により分解されて消臭される。
【0131】
図9は、本発明の光触媒体の第1の実施形態における第2の光触媒効果を測定した結果を示すグラフである。
【0132】
図において、横軸は時間(hr)を、縦軸はホルムアルデヒドの濃度(ppm)を、それぞれ示す。
【0133】
本測定は、ホルムアルデヒドの分解すなわち消臭作用を調査する目的で実施した。
【0134】
測定条件は、20Wの反射笠付蛍光灯器具3灯の反射笠の内面に本発明の第1の実施形態における光触媒膜を厚さ1μmに形成して容積0.2m3のホルムアルデヒドを充満させているボックス内に収納して、蛍光ランプを点灯し、さらにファンを用いてボックス内の気体を攪はんしながら、B&K(ビー&ケー)社製の1302形マルチガスモニターによりホルムアルデヒドの濃度の変化を測定した。その結果をプロットしたのが曲線Gである。
【0135】
また、比較のために、光触媒膜を備えていない以外は同一の照明器具を同数用いて、同様にホルムアルデヒドの濃度の変化を測定した。その結果をプロットしたのが曲線Hである。
【0136】
図から明かなように、本実施形態の場合は点灯1時間でホルムアルデヒドが50%まで減少した。
【0137】
これに対して、光触媒膜がない場合には、ホルムアルデヒドの減少は殆ど認められない。
【0138】
以上のことから、本実施形態の光触媒膜は、ホルムアルデヒドの分解にも優れた作用があることが確かめられた。
【0139】
したがって、室内の蛍光灯器具を本発明の光触媒膜をその反射面に形成したものにすることにより、ホルムアルデヒドを含むVOCの問題解決が容易になることが分かった。しかも、光触媒膜は波長400nm以下の紫外線を吸収して活性化されるので、可視光の減退は極めて少なく、照明効果を阻害することはない。
【0140】
図10は、本発明の照明器具の一実施形態における蛍光灯器具を示す斜視図である。
【0141】
図において、11は照明器具本体、12はランプ、13は光触媒膜である。
【0142】
照明器具本体11は、図示しない細長い伏せ皿状のシャーシに一対のランプソケット1a、11aを離間対向して配設するとともに、安定器11bおよび端子台などを取り付け、かつ所要の配線を施し、ランプソケット11a、11aを露出させて反射板11cをシャーシに覆合してなる。
【0143】
ランプ12は、直管形の蛍光ランプからなり、ランプソケット11a、11aに装着されている。
【0144】
光触媒膜13は、反射板11cの外面に形成されている。この光触媒膜13は、1次粒径が1〜100nmで、2次粒径が1000nm以下の分布を備えた光触媒粒子を含む分散液を塗布、乾燥、焼成して得たもので、表面粗さが中心線平均粗さRaで0.1〜20nmである。
【0145】
【発明の効果】
請求項1ないし6の各発明によれば、1次粒径が1〜100nm、2次粒径が1000nm以下の分布を備えた光触媒物質微粒子が焼結により基体の表面に結着され、かつ表面粗さが中心線平均粗さRaで20nm以下の光触媒膜を備えることにより、光触媒物質の微粒子の肌理細かさで凹凸した表面状態が得られるから、表面積が非常に大きくなり、このため臭いガス分子は光触媒体膜の気孔を通過して内部に潜り込み速やかに分解されるが、汚染物質の粒子は潜り込めないので、汚れにくいとともに、汚れ物質は光触媒膜に接触して分解される光触媒体を提供することができる。
【0146】
請求項2の発明によれば、加えて表面粗さを中心線平均粗さRaで0.1〜10nmにすることにより、好ましい効果が得られる光触媒体を提供することができる。
【0147】
請求項3の発明によれば、加えて光触媒膜がアナターゼ形酸化チタンを主成分とすることにより、工業的規模で比較的安価な光触媒体を提供することができる。
【0148】
請求項4の発明によれば、加えて光触媒膜の膜厚を10〜300nmにしたことにより、効果的な光触媒体を提供することができる。
【0149】
請求項5の発明によれば、加えて基体が機能材であることにより、機能材により構成されるものが光触媒作用を備えている光触媒体を提供することができる。
【0150】
請求項6の発明によれば、光触媒膜を焼結によって基体に結着させた表面粗さが中心線平均粗さRaで20nm以下の光触媒体を製造するのに最適である
【0151】
請求項7の発明によれば、請求項1ないし5の効果を有する消臭装置を提供することができる。
【0152】
請求項8の発明によれば、請求項1ないし5の効果を有する照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒体の一実施形態を示す概念的要部拡大断面図
【図2】本発明の第1の実施形態における表面状態を示す電子顕微鏡写真
【図3】本発明の光触媒体の第1の実施形態における光触媒効果を測定した結果を示すグラフ
【図4】本発明の光触媒体の第2の実施形態を示す一部切欠断面正面図
【図5】本発明の消臭装置の一実施形態を示す概念図
【図6】従来の消臭作用に優れる光触媒体の表面状態を示す電子顕微鏡写真
【図7】図6に示す光触媒体の光触媒効果を測定した結果を示すグラフ
【図8】基体の吸着効果を測定した結果を示すグラフ
【図9】本発明の光触媒体の第1の実施形態における第2の光触媒効果を測定した結果を示すグラフ
【図10】本発明の照明器具の一実施形態における蛍光灯器具を示す斜視図
【符号の説明】
1…基体
2…光触媒膜
3…汚染物質粒子

Claims (8)

  1. 基体と;
    1次粒径が1〜100nm、2次粒径が1000nm以下の分布を備えた光触媒物質微粒子が焼結により基体の表面に結着されて形成された表面粗さが中心線平均粗さRaで20nm以下の光触媒膜と;
    を具備していることを特徴とする光触媒体。
  2. 表面粗さは、中心線平均粗さRaで0.1〜10nmであることを特徴とする請求項1記載の光触媒体。
  3. 光触媒膜は、主成分がアナターゼ形酸化チタンであることを特徴とする請求項1または2記載の光触媒体。
  4. 光触媒膜は、膜厚が10〜300nmであることを特徴とする1ないし3のいずれか一記載の光触媒体。
  5. 基体は、機能材であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の光触媒体。
  6. 1次粒径が1〜100nm、2次粒径が1000nm以下の分布を備えた光触媒物質微粒子を含む分散液を用意する工程と;
    基体に分散液を被着させる工程と;
    基体に被着された分散液を乾燥させる工程と;
    基体に被着された光触媒物質微粒子を焼成して、焼結により基体に結着させて表面粗さが中心線平均粗さRaで20nm以下の光触媒膜を形成する工程と;
    を具備していることを特徴とする光触媒体の製造方法。
  7. 消臭装置本体と;
    脱臭装置本体内の通気路中に配設された請求項1ないし5のいずれか一記載の光触媒体と;
    光触媒体に光照射して活性化させるランプと;
    を具備していることを特徴とする消臭装置。
  8. 照明器具本体と;
    照明器具本体に支持されて波長400nm以下を含む発光をするランプと;
    照明器具本体およびまたはランプに支持されランプの発光の照射を受けて活性化される請求項1ないし5のいずれか一記載の光触媒体と;
    を具備していることを特徴とする照明器具。
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