JPH11226421A - 光触媒体および機能体 - Google Patents

光触媒体および機能体

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JPH11226421A
JPH11226421A JP10031027A JP3102798A JPH11226421A JP H11226421 A JPH11226421 A JP H11226421A JP 10031027 A JP10031027 A JP 10031027A JP 3102798 A JP3102798 A JP 3102798A JP H11226421 A JPH11226421 A JP H11226421A
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photocatalyst
film
light
fine particles
particles
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JP10031027A
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Inventor
Akiko Saito
明子 齋藤
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L9/00Disinfection, sterilisation or deodorisation of air
    • A61L9/16Disinfection, sterilisation or deodorisation of air using physical phenomena
    • A61L9/18Radiation
    • A61L9/20Ultraviolet radiation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J35/00Catalysts, in general, characterised by their form or physical properties
    • B01J35/30Catalysts, in general, characterised by their form or physical properties characterised by their physical properties
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J35/00Catalysts, in general, characterised by their form or physical properties
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱臭作用があるとともに汚れが付着しにくい光
触媒体およびこれを用いた機能体を提供する。 【解決手段】基体と、基体に被着された光触媒膜と、光
触媒膜の少なくとも表面側の光触媒粒子を覆うように付
着させた紫外線およびガスを選択的に透過する透光性微
粒子とを具備している光触媒体である。基体は、元来光
触媒とは異なる機能のための機能体たとえば建築材、内
装材、家電機器、ランプ、照明器具、集塵フィルターの
ようなものなどの全部または一部であってもよい。ま
た、脱臭フィルターの基材であってもよい。透光性微粒
子は、汚れを透過しないが、紫外線およびガスを透過す
るので、紫外線照射により光触媒膜を活性化して接触し
たガスを分解して脱臭する。したがって、汚れが目立ち
にくい脱臭作用のある光触媒体および機能体になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光触媒体およびこれ
を用いた機能体に関する。
【0002】
【従来の技術】脱臭、防汚およびまたは抗菌を行うため
に、光触媒膜を用いること知られている。
【0003】光触媒膜は、紫外線照射を受けて、その光
エネルギーを吸収すると、光触媒膜を構成している半導
体が電離して電子とホールが生成する。電子とホール
は、膜表面にある酸素や水と反応して活性酸素を生じ、
有機物からなる汚れや臭いの成分を酸化還元する。
【0004】近時、光触媒膜の有用性に注目して、建
材、照明器具およびランプなど幅広い物品すなわち機能
体に光触媒膜を形成しようとする動きが活発である。
【0005】一方、近年省エネルギーを目的として住宅
の高気密化に伴い室内に揮発性有機化合物(VOC)や
ホルムアルデヒドが蓄積されて、人体被害が問題化され
ている。このVOCやホルムアルデヒドは、主として新
築の壁材や家具などから放出される。なお、ホルムアル
デヒドは、刺激臭のある無色の気体で、殺菌および防腐
剤などとして用いられる。
【0006】そこで、室内で用いられる機能体たとえば
照明器具の制光部材などに光触媒膜を形成すれば、照明
中にランプの発光中に含まれる紫外線が光触媒膜に照射
されて、光触媒膜を活性化することにより、室内のVO
Cやホルムアルデヒドを分解して、人体被害に対する問
題解決になると期待されている。
【0007】さて、光触媒膜の脱臭力を向上するには、
光触媒膜の比表面積または面積を大きくする必要があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際には光
触媒膜は、脱臭だけでなく汚れをも吸収する。したがっ
て、光触媒膜に付着した汚れは紫外線が照射されて活性
化された領域では汚れも分解するが、紫外線が照射され
ないか、照射が少ない領域においては付着した汚れ、た
とえばたばこの脂が分解されないで残存した状態のまま
となり、このため光触媒膜を形成している面に汚れのむ
ら模様ができる。このことは、光触媒膜を形成したため
に、かえって部分的に汚れが目立つようになることを意
味する。
【0009】本発明は、脱臭作用があるとともに汚れが
付着しにくい光触媒体およびこれを用いた機能体を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の光触媒
体は、基体と;基体に被着された光触媒膜と;光触媒膜
の少なくとも表面側の光触媒粒子を覆うように付着させ
た紫外線およびガスを選択的に透過する透光性微粒子
と;を具備していることを特徴としている。
【0011】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0012】基体について 基体は、光触媒膜を担持するもので、光触媒膜を担持す
ることを目的とする部材たとえば脱臭フィルターの基材
などであってもよいが、光触媒とは異なる他の機能のた
めに形成されるものであることをも許容する。本発明に
おいては、後者を機能体という。
【0013】機能体としては、たとえばタイル、窓ガラ
ス、天井パネル、壁紙、カーテンなどの建築材や内装
材、厨房用および衛生用の器材、家電機器、ランプ、照
明器具、集塵用フィルターなどさまざまな任意所望の機
能体を基体とすることができる。
【0014】また、機能体は脱臭用フィルターの基材で
あってもよい。なお、機能体を基体として用いる場合
に、機能体の全体または一部を基体とすることができ
る。たとえば、建築材や内装材の場合には、そのほぼ全
体を基体として利用するのが好都合なことが多いが、家
電機器や照明器具などの場合には、その一部の部分を基
体として用いる方が都合がよいこともある。
【0015】ところで、基体の材料としては、金属、ガ
ラス、セラミックス(磁器を含む。)、陶器、石材、合
成樹脂および木材などであることを許容する。
【0016】また、基体には、光触媒膜を被着させるた
めに、適当な下地層を形成することができる。下地層と
しては、たとえばシリカSiO2を主体とするものを用
いることができ、この場合には光触媒活性がさらに向上
する。
【0017】上記からも明かなように、本発明において
光触媒膜の基体への被着は、直接および間接のいずれで
もよい。
【0018】光触媒膜について 光触媒膜は、光触媒物質を主成分として構成されている
が、光触媒物質としては、以下のものがある。すなわ
ち、TiO2、WO3、LaRhP3、FeTiO3、Fe
23、CdFe24、SrTiO3、CdSe、GaA
s、GaP、RuO2、ZnO、CdS、MoS3、La
RhO3、CdFeO3、Bi23、MoS2、In
23、CdO、SnO2などである。これらの物質を1
種または複数種を混合して用いることができる。
【0019】なお、TiO2、WO3、SrTiO2、F
23、CdS、MoS3、Bi23、MoS2、In2
3、CdOなどは価電子帯のレドックス・ポテンシャ
ルの絶対値が伝導帯のレドックス・ポテンシャルの絶対
値よりも大きいため、酸化力の方が還元力よりも大き
く、有機化合物の分解による消臭作用、防汚作用または
抗菌作用に優れている。
【0020】また、原料コストの面においては、TiO
2、Fe23およびZnOが優れている。
【0021】さらに、光触媒作用のある物質のうち、現
在最も有望視されているのは酸化チタンである。酸化チ
タンは、光触媒作用が顕著であるとともに、工業的に合
理的な価格で、しかも必要量を入手できる物質であるか
らである。
【0022】酸化チタンには、ルチル形とアナターゼ形
の結晶構造があり、アナターゼ形の方が光触媒作用に優
れている。
【0023】本発明において光触媒膜の膜厚は、0.3
μm以上であれば、所要の作用効果を奏することができ
る。また、光触媒膜を可視光を透過させるような実施態
様の場合には、膜厚が大きくなりすぎると、可視光透過
率が低下するので、膜厚は所望の可視光透過率が得られ
る程度に制限する必要があるが、可視光を透過しない実
施の態様である場合には、特段膜厚の上限はない。しか
し、光触媒膜の膜厚が大きくなると、一般に膜の付着強
度が低下するので、適当な膜厚に設定するのがよい。
【0024】なお、光触媒粒子の結着材としては、既知
の各種結着材を用いることができるが、たとえば光触媒
物質を構成する金属のアルコレートを結着材として用い
てもよい。この場合、金属アルコレートを加水分解し、
焼成して光触媒膜の一部を構成してもよいし、比較的低
温で焼成して結晶化させないで、仮固着だけを行わせて
もよい。
【0025】光触媒膜をゾルゲル法により成膜し、焼成
して形成する場合には、基体は焼成温度に耐える物質で
ある必要がある。
【0026】反対に、耐熱性のない基体たとえば合成樹
脂などに光触媒膜を形成するには、低温用の結着材たと
えばシリカを主成分とするものを用いることにより実現
することができる。なお、シリカを結着材とする場合
に、後述する透光性微粒子の要件を備えるシリカを用い
ることにより、構成の簡素化を図ることができる。
【0027】透光性微粒子について 本発明において、「光触媒膜の少なくとも表面側の光触
媒粒子を覆うように付着させる」とは、光触媒粒子に紫
外線が入射する前に透光性微粒子を透過するように透光
性微粒子が配設されていることを意味する。したがっ
て、透光性微粒子は、たとえば光触媒膜の紫外線入射側
の表面に層を形成しているか、光触媒膜を形成する前に
予め光触媒粒子の1次粒子または2次粒子の周囲に付着
させておくことなどにより、上記要件を満足することが
できる。
【0028】また、透光性微粒子としては、たとえばシ
リカ、アルミナなどの透光性金属酸化物や化学的に安定
なフッ素樹脂、シリコーン樹脂などを用いることができ
る。さらに、透光性微粒子は、紫外線を透過するだけで
なく可視光を透過できても差し支えないし、多くの場合
には歓迎される。
【0029】さらにまた、透光性微粒子の粒径は、汚れ
物質のイオン半径より小さくて、しかも臭い物質すなわ
ちガスのイオン半径より大きいサイズであり、一般的に
は粒径が0.001〜0.1μm程度であればよい。
【0030】本発明の作用について 光触媒膜の表面側の光触媒粒子は透光性微粒子によって
覆われているから、汚れ物質は透光性微粒子に阻止され
て光触媒粒子に接触したり付着することができない。
【0031】これに対して、紫外線および臭い物質を構
成するガスは、透光性微粒子を透過するので、光触媒膜
は活性化してガスを分解するから、脱臭は良好に行われ
る。
【0032】換言すれば、透光性微粒子は、汚れ物質に
対してはこれの透過を阻止し、紫外線および臭いのガス
に対してはこれを透過する一種のフィルターとして作用
する。 このため、本発明によれば、たとえ紫外線の照
射が行われないか、照射が少なくて光触媒作用が不十分
であったとしても、汚れ物質が付着する割合が著しく少
なくなる。
【0033】請求項2の発明の光触媒体は、請求項1記
載の光触媒体において、透光性微粒子は、光触媒膜の表
面に層状に付着していることを特徴としている。
【0034】透光性微粒子の層は、一般的には0.00
5〜0.5μmであり、好ましくは0.01〜0.1μ
mの厚さに形成するのがよい。層の厚さが小さすぎる
と、透光性微粒子の間に形成される隙間が大きくなって
汚れ物質が透過しやすくなる。また、層の厚さが大きく
なると、紫外線および臭いガスの透過率が低下する。
【0035】透光性微粒子の層は、たとえば透光性微粒
子を適当な溶剤に結着材とともに分散させた分散液を用
意して、光触媒膜の上に塗布し、乾燥後焼成することに
より、形成することができる。
【0036】そうして、本発明によれば、光触媒膜を形
成し、その上に透光性微粒子を層状に付着させて構成さ
れているから、光触媒膜の構成および製造方法は自由に
選択することができる。
【0037】請求項3の発明の光触媒体は、請求項1記
載の光触媒体において、透光性微粒子は、光触媒膜の光
触媒粒子の周囲に付着していることを特徴としている。
【0038】本発明においては、光触媒膜を構成してい
る光触媒粒子の周囲に透光性微粒子が付着する構成であ
るから、光触媒膜自体に汚れ付着防止機能が具備されて
いることになるので、構成が簡単になる。
【0039】また、透光性微粒子を光触媒粒子の結着材
として作用するように構成することもできる。
【0040】さらに、透光性微粒子は、光触媒粒子の1
次粒子の周囲に付着している態様の他に、複数の1次粒
子が凝集してなる2次粒子の周囲に付着している態様で
あってもい。
【0041】請求項4の発明の機能体は、機能体本体
と;機能体本体の少なくとも一部を基体として形成され
た請求項1ないし3のいずれか一記載の光触媒体と;を
具備していることを特徴としている。
【0042】本発明において、「機能体」とは、請求項
1における説明のとおりである。
【0043】また、「機能体本体」とは、機能体のうち
光触媒膜を除く部分の一部または全体を意味する。たと
えば、機能体がタイルである場合に、通常のタイルの部
分を本発明においては、機能体本体といい、タイルの前
面に光触媒膜を形成するのであれば、機能体本体の一部
に光触媒膜を形成することになる。
【0044】そうして、本発明においては、透光性微粒
子によって汚れ物質の付着を阻止するので、光触媒膜が
活性化されないか活性化の程度が低い部位ができたとし
ても、機能体の全体にわたって汚れ付着のむらができな
いから、外観を阻害しにくい。しかも、機能体として使
用中に光触媒膜により室内の臭いを分解することができ
る。
【0045】機能体がランプである場合、光触媒膜はラ
ンプのガラスバルブの外表面に光触媒膜を形成すること
ができる。
【0046】ランプは、発光部をガラスバルブが包囲し
ていて波長400nm以下を含むのであれば、発光原理
は問わない。たとえば、白熱電球、放電ランプなどであ
ることを許容する。
【0047】白熱電球の場合、色温度が高いハロゲン電
球の方が一般照明用電球より、波長400nm以下の発
光割合が高い。
【0048】放電ランプの場合、低圧放電ランプおよび
高圧放電ランプのいずれでもよい。
【0049】低圧放電ランプとしては、たとえば蛍光ラ
ンプがある。
【0050】蛍光ランプの場合、要すれば用いる蛍光体
を選択して400nm以下の発光を適当に増加させるこ
とができる。このような蛍光ランプは、一般照明用の蛍
光ランプに比較して、比較的可視光の減少が少なくて、
しかも光触媒体を照射する紫外線量が多いので、分解力
を大きくすることができる。このため、光触媒体活性化
用のランプとして好適である。
【0051】しかし、一般照明用として従来から多用さ
れている3波長形発光の蛍光体やカルシウムハロリン酸
塩蛍光体を用いた蛍光ランプであってもよい。
【0052】また、主として400nm以下の発光を利
用する目的の殺菌ランプやブラックライト、ケミカルラ
ンプなどであってもよい。
【0053】一方、高圧放電ランプとしては、たとえば
水銀ランプ、メタルハライドランプおよび高圧ナトリウ
ムランプなどであってもよい。なお、ガラスバルブは、
放電媒体を包囲している発光管であってもよいし、発光
部を内包している発光管をさらに包囲する外管であって
もよい。
【0054】そうして、本発明においては、ランプの発
光により室内の照明を行いながら、発光中の紫外線によ
り、光触媒膜を活性化して臭いガスを分解して脱臭を行
うことができる。特に、ランプの場合には、紫外線強度
が高い位置に光触媒膜が配設されるから、光触媒膜のほ
ぼ全体を良好に活性化して強い消臭を行うことができ
る。
【0055】次に、機能体が照明器具である場合にも、
照明器具は紫外線発生源であるランプに近接した位置で
使用されるから、光触媒膜を強い紫外線強度で良好に活
性化することができる。
【0056】光触媒膜を形成する部位は、照明器具のう
ち制光手段の部分が好適である。制光手段は、反射体、
グローブ、セード、透光性カバー、シャンデリア用よう
らくおよびルーバなどの一または任意の数の組み合わせ
からなる複数であってもよい。
【0057】制光手段は、所望の配光や見え方を得るた
めに、ランプの発光を制御するものであるから、制光手
段にはランプの紫外線も照射されるので、この部分に光
触媒膜を形成しておくことにより、光触媒膜を所要に活
性化することができ、したがって臭いガスを分解して脱
臭するのに効果的である。また、照明器具の使用によ
り、制光手段にばい煙やたばこの脂などの有機物からな
る汚れが付着して、活性化が不十分の部位で未分解のま
ま残ると、照明器具としての光学性能が低下するばかり
でなく、外部から見える制光手段においては、分解され
た部位と未分解の部位とでむらができ、外観を著しく阻
害するが、本発明においては透光性微粒子が汚れ物質の
付着を阻止するから、外観を阻害しにくい。しかも、臭
いガスは光触媒膜によって分解されるから、室内の脱臭
は効果的に行われる。
【0058】さらに、照明器具をたとえば冷蔵庫、エア
コンディショナー、空気清浄装置などに収納できる大き
さおよび構造にして、これらの機器に配設することによ
り、機器内において脱臭ができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0060】図1は、本発明の光触媒体の第1の実施形
態を示す概念的要部拡大断面図である。
【0061】図において、1は基体、2は光触媒膜、3
は透光性微粒子である。
【0062】基体1は、ソーダライムガラスから構成さ
れている。
【0063】光触媒膜2は、結晶構造がアナターゼ形の
酸化チタンからなり、光触媒粒子2aの1次粒径は約
0.3μmである。この光触媒膜2は、酸化チタンの光
触媒粒子2a、結着材および溶剤からなる酸化チタンの
分散液を用意して、基体1上に塗布し、乾燥後約400
℃の温度で焼成して得た。
【0064】透光性微粒子3は、1次粒径が約0.01
μmのシリカからなり、光触媒膜2の上面に厚さ約0.
1μmの層状に形成されている。この層状をなす透光性
微粒子3は、シリカ微粒子、有機結着材および溶剤から
なるシリカの分散液を用意して、光触媒膜2の上に塗布
し、乾燥後約400℃の温度で焼成して得た。
【0065】そうして、本実施形態の光触媒体の汚れの
付着について試験をした。この試験は、容積6.5m3
の密閉した箱の中に被試験品を入れ、20W蛍光ランプ
によって光照射をしながら紙巻たばこ10本を焚いた後
の光触媒膜の黄色度を測定することによって行った。な
お、黄色度の測定は、日本工業規格(JIS)K710
5にしたがった反射測定により、黄色度YI値を算出す
ることにより行った。
【0066】その結果、層状の透光性微粒子を備えない
光触媒膜体の黄色度が35であったのに対して、本実施
形態の黄色度は1であった。
【0067】次に、脱臭作用について試験した。この試
験は、容積1.3m3の密閉された箱の中にパラホルム
アルデヒドを電熱ヒータによって加熱して箱内に充満さ
せ、箱内に被試験品を配置し、20W蛍光ランプによっ
て光照射しながら「マルチガスモニター」(B&K社
製)によりガス濃度の変化を測定して得たものである。
【0068】図2は、本発明の光触媒体の第1の実施形
態における光触媒膜の脱臭効果を従来例のそれと比較し
て示すグラフである。
【0069】図において、横軸は時間(分)を、縦軸は
濃度百分率(%)を、それぞれ示す。
【0070】曲線Aは、本実施形態による光触媒膜の脱
臭効果を示す。
【0071】曲線Bは、透光性微粒子の層を備えていな
い従来例の脱臭効果を、さらに曲線Cは、光触媒膜およ
び透光性微粒子の層をともに備えていない場合の濃度変
化を、それぞれ示す。
【0072】図から明かなように、本実施形態の光触媒
体によれば、脱臭効果は透光性微粒子を備えていない光
触媒体とほぼ同様であった。
【0073】図3は、本発明の光触媒体の第2の実施形
態を示す概念的要部拡大断面図である。
【0074】図において、図1と同一部分には同一符号
を付して説明は省略する。
【0075】本実施形態は、透光性微粒子2aの周囲に
透光性微粒子3を付着させている点で異なる。
【0076】すなわち、光触媒粒子2a、透光性微粒子
3、結着材および溶剤からなる分散液を用意して基体1
に塗布し、乾燥後焼成すると、光触媒粒子2aまたはそ
の2次粒子の周囲に透光性微粒子3が付着した構造の光
触媒膜2’を形成することができる。
【0077】そうして、本実施形態においても、光触媒
粒子またはその2次粒子の周囲に透光性微粒子が付着し
ていることにより、汚れ物質が光触媒膜に付着するのは
阻止されるので、汚れにくいとともに、透光性微粒子は
臭いガスおよび紫外線を透過するので、光触媒作用とし
ての脱臭は所望に得られる。
【0078】図4は、本発明の機能体の第1の実施形態
としての蛍光ランプを示す一部切欠要部断面正面図であ
る。
【0079】図において、11はガラスバルブ、12は
光触媒膜、13は蛍光体層、14はフィラメント電極、
15は口金である。
【0080】ガラスバルブ11は、光触媒膜12に対し
て基体として機能するとともに、内部に蛍光ランプとし
ての機能部分を気密に収納する。すなわち、ガラスバル
ブ11の内部に放電媒体としての水銀およびアルゴンを
主体とする希ガスを数torr封入し、内面に蛍光体層
13を支持し、さらに両端に一対のフィラメント電極1
4を封装している。
【0081】口金15は、アルミニウム製のキャップ状
の口金本体15aおよび口金本体15aに絶縁して取り
付けられた一対の口金ピン15bから構成され、ガラス
バルブ11の両端部に接着されている。フィラメント電
極14の両端はそれぞれ口金ピン15bに接続されてい
る。
【0082】光触媒膜12は、図3に示す光触媒体と同
様な構成である。
【0083】そうして、本実施形態の蛍光ランプを点灯
すると、蛍光ランプの内部において水銀の低圧蒸気放電
により発生した主として波長254nmの紫外線により
蛍光体層が励起されて可視光線および一部34nm以下
の紫外線を発生し、これらの可視光線および紫外線がガ
ラスバルブ11を透過して光触媒膜12に入射する。光
触媒膜12に入射した紫外線は、光触媒粒子に吸収され
てこれを活性化するが、可視光線はその殆どが光触媒膜
12を透過して外部に放射される。
【0084】その結果、可視光線により所望の照明を行
いながら、光触媒膜12に含まれる透光性微粒子の作用
により、蛍光ランプの表面には有機の汚れ物質が付着し
にくいが、臭いガスは透光性微粒子の間を透過して光触
媒粒子に接触して分解すなわち脱臭される。
【0085】図5は、本発明の機能体の第2の実施形態
としての照明器具を示す中央断面正面図である。
【0086】図において、21は照明器具本体、22は
ペンダントコード、23は引掛シーリングキャップ、2
4a、24bは蛍光ランプ、25はセード、26は光触
媒膜である。
【0087】照明器具本体21は、下面が膨出してその
外面が反射面に形成され、内部にインバータを含む点灯
回路が収納され、上面にコード吊下・収納装置21aが
配設され、さらに反射面の部分から外側へランプホルダ
(図示しない。)およびランプホルダ兼ランプソケット
21bが放射状に突出している。
【0088】ペンダントコード22は、下端部が照明器
具本体21のコード吊下・収納装置21a内に引き込ま
れて、点灯回路の入力端子に接続されている。ペンダン
トコード22の上端は、引掛シーリングキャップ23に
接続されている。そして、ペンダントコード22および
引掛シーリングキャップ23を介して照明器具は天井か
ら吊り下げられて使用される。
【0089】照明器具の吊下長さは、ペンダントコード
22の余剰部をコード吊下・収納装置21a内に収納す
ることにより、所望の吊下高さに設定することができ
る。
【0090】引掛シーリングキャップ23は、天井に予
め配設され、かつ電源に接続された引掛シーリングボデ
ィにワンタッチで着脱されて照明器具を機械的および電
気的に接続することができる。
【0091】蛍光ランプ24a、24bは、ともに関係
16.5mmの細長い高周波点灯専用形である。24a
はFHC34形、24bはFHC27形である。これら
の蛍光ランプ24a、24bは、ランプホルダおよびラ
ンプホルダ兼ランプソケット21bの間に支持される。
【0092】セード25は、透光性合成樹脂からなり、
笠形をなし、上端がコード吊下・収納装置21aの周囲
において係止して照明器具本体21に支持されている。
そして、蛍光ランプ24a、24bによる発熱で温度上
昇したセード25の内部の空気が通気孔25aを通じて
照明器具外に排出されることにより、室内空気の熱対流
によって冷却されるように構成されている。
【0093】光触媒膜26は、セード25の内面に形成
されていて、図1に示すような構成を備えている。すな
わち、光触媒膜26は、その上面に層状の透光性微粒子
(図示しない。)を備えている。ただし、この光触媒膜
26は、基体が合成樹脂なので、低温用結着材を用いる
ことにより、焼成しないで形成される。
【0094】そうして、照明器具を発熱源としてセード
25内に沿って熱せられた空気が通流するので、室内の
臭いガスもセード25の内面に沿ってセード25内を上
昇する過程で光触媒膜26に接触して分解される。
【0095】したがって、サーキュレータのような室内
循環手段を具備していなくても、照明器具が作り出す一
種の煙突作用により、室内空気の循環が行われる中で脱
臭作用が良好に行われる。
【0096】
【発明の効果】請求項1ないし3の発明によれば、光触
媒膜の少なくとも表面側の光触媒粒子を紫外線およびガ
スを選択的に透過する透光性微粒子で覆うことにより、
汚れの付着を阻止しながら紫外線照射により光触媒膜を
活性化して臭いガスを分解するので、脱臭作用があると
ともに汚れが目立ちにくい光触媒体を提供することがで
きる。
【0097】請求項2の発明によれば、加えて透光性微
粒子を層状に光触媒膜の上に形成したことにより、光触
媒膜の構成および製造方法を自由に選べる光触媒体を提
供することができる。
【0098】請求項3の発明によれば、加えて透光性微
粒子が光触媒粒子の周囲に付着していることにより、光
触媒膜自体に汚れ付着防止機能が具備されているととも
に、透光性微粒子を光触媒粒子の結着材として作用させ
得る光触媒体を提供することができる。
【0099】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
4の効果を有する機能体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒体の第1の実施形態を示す概念
的要部拡大断面図
【図2】本発明の光触媒体の第1の実施形態における光
触媒膜の脱臭効果を従来例のそれと比較して示すグラフ
【図3】本発明の光触媒体の第2の実施形態を示す概念
的要部拡大断面図
【図4】本発明の機能体の第1の実施形態としての蛍光
ランプを示す一部切欠要部断面正面図
【図5】本発明の機能体の第2の実施形態としての照明
器具を示す中央断面正面図
【符号の説明】
1…基体 2…光触媒膜 2a…光触媒粒子 3…透光性微粒子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体と;基体に被着された光触媒膜と;光
    触媒膜の少なくとも表面側の光触媒粒子を覆うように付
    着させた紫外線およびガスを選択的に透過する透光性微
    粒子と;を具備していることを特徴とする光触媒体。
  2. 【請求項2】透光性微粒子は、光触媒膜の表面に層状に
    付着していることを特徴とする請求項1記載の光触媒
    体。
  3. 【請求項3】透光性微粒子は、光触媒膜の光触媒粒子の
    周囲に付着していることを特徴とする請求項1記載の光
    触媒体。
  4. 【請求項4】機能体本体と;機能体本体の少なくとも一
    部を基体として形成された請求項1ないし3のいずれか
    一記載の光触媒体と;を具備していることを特徴とする
    機能体。
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