JP3790130B2 - メタクリル酸製造用触媒の製造方法およびメタクリル酸の製造方法 - Google Patents

メタクリル酸製造用触媒の製造方法およびメタクリル酸の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はメタクロレインを気相にて分子状酸素または分子状酸素を含有するガスにより酸化してメタクリル酸を製造する触媒の製造方法および該製造方法により得られた触媒を用いたメタクリル酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メタクロレインを気相接触酸化してメタクリル酸を製造するための触媒の製造方法に関しては数多くの提案がなされている。これら提案のうち触媒の細孔構造を規制し触媒の選択性を向上させることを目的として、触媒に必須の成分以外の添加物を加える触媒調製法としては、例えば特開昭55−73347号公報にはセルロース、ポリビニルアルコール等の有機物質を1〜10wt%添加して成型し触媒とする方法が、また特開昭60−239439号公報にはピリジン等の有機含窒素化合物を添加し触媒とする方法が提案されている。さらに特開平4−367737号公報には平均粒径0.01〜10μmのポリメタクリル酸メチル等の高分子有機化合物を添加して成型し、触媒とする方法が提案されている。
【0003】
成型に際して有機化合物を添加しない例として、特開平10−244160号公報においては、平均粒径が0.1〜100μmである炭酸アンモニウム等の炭酸化合物の粉体を添加して成型し、触媒とする方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら有機化合物を添加剤として用いた場合、その後の熱処理時に有機化合物の燃焼による触媒の局所的な還元や焼結が生じ、触媒性能を損ねる原因となる。
【0005】
一方、炭酸化合物の粉体を添加する方法では、粉体の粒径を好適な範囲に調整するために、粉砕する工程や分級する工程が必要となり、製造工程が煩雑になるという問題を有している。
【0006】
さらに上記先行文献に記載された技術は主として、添加物の種類やその物性に関するものであり、焼成前の成型品の処理方法については開示されていない。
【0007】
また、成型に際しては水や助剤を添加して成型する方法が提案されているが、その場合の成型直後の成型品は、工業スケールの製造で取り扱うには成型品の強度が弱いという問題があり、何らかの処理を実施して工業スケールの取り扱いが可能なレベルまで強度を上げる必要がある。このため、特開平5―309273号公報や特開平8―10621号公報において、60〜150℃の温度で乾燥する技術が開示されている。しかし、乾燥方法や温度以外の乾燥条件に関しては、何ら開示されていない。
【0008】
本発明の目的は、高い反応活性および選択性を有し、かつ工業スケールにおいて均質で再現性良く製造し得るメタクリル酸製造用触媒の製造方法および該製造方法により製造した触媒を用いたメタクリル酸の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、メタクロレインを気相にて分子状酸素または分子状酸素を含有するガスにより酸化してメタクリル酸を製造する際に用いられる、少なくともリン、モリブデン、バナジウムを含む触媒を製造するに際し、触媒成分を含む混合溶液または水性スラリーから得られる触媒前駆体乾燥粉を成型することにより得た触媒前駆体成型品を、連続式乾燥機により乾燥し、次いで焼成することを特徴とする。
【0010】
本発明により、高い反応活性および選択性を有し、かつ工業スケールにおいて均質で再現性良く製造し得るメタクリル酸製造用触媒を得ることができる。
【0011】
本発明においては、前記触媒前駆体成型品は、硝酸アンモニウムを含むことが好ましく、触媒前駆体成型品を得る成型工程において、硝酸アンモニウムを成型助剤として使用することにより、高分子有機化合物やアルコール類等を使用することなく、均質で再現性良く、高い反応活性および選択性を有するメタクリル酸製造用触媒を得ることができる。
【0012】
本発明においては、触媒前駆体成形品は、連続式乾燥機により、温度が40〜100℃、相対湿度が10〜60%にそれぞれ調整された雰囲気下で0. 5〜10時間乾燥することが好ましい。
【0013】
本発明で用いる連続式乾燥機は、材料移送型であることが好ましい。
【0014】
乾燥方法としては箱型乾燥機に代表される回分式静置乾燥方式と連続式乾燥方式がある。実験室スケールの製造では前者が採用されることが多いが、工業スケールの製造で使用するには以下の問題点がある。回分式静置乾燥方式では、乾燥一回分の成型品を製造し、成型品を金網やパンチングプレートや金属板等の上に積載して一度に乾燥機に入れて乾燥する。かかる回分式静置乾燥方式によれば、工業スケールの製造では通常一回分の成型品の製造に数時間から数十時間必要である。成型品製造の初期に製造された成型品は、乾燥機に入るまでに数時間から数十時間かかるのに対して、成型後に直ちに乾燥機に入る成型品も存在することになる。即ち、連続成型法により成型品を製造し、乾燥まで保管すると、成型品保管雰囲気条件での乾燥が進行することになり、乾燥履歴が大きく違う成型品が共存することになるという問題が生じる。また、工業スケールでの回分式静置乾燥方式では、乾燥機内の風速分布や温度分布や湿度分布によっても、成型品の乾燥履歴に差が生じるという問題も生じる。本発明者らは、乾燥条件が触媒性能に大きく影響することを見出し、工業スケールの製造では連続式乾燥機を使用して乾燥履歴を均一化することで、工業スケールにおいて均一な性能の触媒を再現性良く製造し得ることを見出し、本発明を完成させたのである。
【0015】
本発明は、一般式Pa Mobcdef (式中、P、Mo、V、Oはそれぞれリン、モリブデン、バナジウムおよび酸素を表し、Xはカリウム、ルビジウム、セシウム及びタリウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素を表し、Yは銅、ヒ素、アンチモン、ホウ素、銀、ビスマス、鉄、コバルト、ランタン及びセリウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素を表し、また添字a 、b、c、d、eおよびfは各元素の原子比を表し、b=12としたとき、a 、c、d、およびeは0(ゼロ)を含まない3以下の値であり、fはそれぞれの元素の酸化状態および原子比によって定まる値である)で示されるヘテロポリ酸の部分中和塩からなるメタクリル酸製造用触媒の請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法であることを特徴とする。
【0016】
かかる触媒は、高い反応活性および選択性を有し、かつ均質で安定した性能を有する。
【0017】
本発明のメタクリル酸の製造方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の触媒を使用し、メタクロレインを気相にて分子状酸素または分子状酸素を含有するガスにより酸化してメタクリル酸を製造することを特徴とする。
【0018】
かかる製造方法により、高活性かつ高収率にてメタクリル酸を製造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の触媒の基本的な構造は従来からよく知られているリンモリブデン酸のルビジウム、セシウム、等のアルカリ金属またはタリウムによる部分中和塩であるが、さらに必須成分としてバナジウムを含んだ化合物である。本発明の触媒は、さらにヒ素、アンチモン、銅等から選ばれるひとつ以上の元素を含有するものであることが好ましい。
【0020】
本発明における触媒の製造方法の1例を説明する。まず主として水溶液として触媒原料を混合し、沈殿を析出させ、水性スラリーとする。この水性スラリーを乾燥することにより、触媒前駆体乾燥粉が得られる(前駆体乾燥粉製造工程)。触媒前駆体乾燥粉は必要に応じて他の成分を添加して、所定形状の触媒前駆体成型品に成型される(成型工程)。
【0021】
触媒前駆体成型品は所定の条件にて乾燥され(乾燥工程)、乾燥された触媒前駆体成型品を焼成することにより(焼成工程)、触媒が得られる。
【0022】
触媒調製に用いる原料としては各元素の酸化物、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、水酸化物、ハロゲン化物などを組み合わせて使用することができる。例えば、モリブデン原料としてはパラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モリブデン、塩化モリブデン等が、バナジウム原料としては、メタバナジン酸アンモニウム、五酸化バナジウム、塩化バナジウム等が、また、アンチモン原料としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が使用できる。
【0023】
本発明の触媒前駆体乾燥粉製造工程において、触媒成分を含む混合溶液又はこれらの水性スラリーを乾燥して触媒前駆体乾燥粉とする方法としては、特に限定されるものではなく、成分の著しい偏在を伴わない限り従来から公知である方法が使用でき、具体的にはニーダーによる蒸発乾固法、箱型乾燥機、ドラム型通気乾燥装置、スプレードライヤー、気流乾燥機等の公知の乾燥装置を使用した乾燥方法を用いることができる。
【0024】
成型工程においては、触媒前駆体乾燥粉は、必要成分を混合した粉体にて触媒前駆体成型品に成型してもよく、さらに水を添加して可塑性材料として成型しても良い。粉体にて成型する方法としては打錠成型が例示され、可塑性材料として成型する方法としては押出し成型が例示される。成型品の形状は目的に応じて適宜選定され、特に限定されないが、例えば、リング状、ペレット状又は球状等である。成型に際しては、触媒の強度を高めるためにセラミックファイバーやグラスファイバー等の無機繊維を補強材として加えることは好適な態様である。
【0025】
本発明において、触媒前駆体成型品中に含有する硝酸アンモニウムの量は、少なくとも10wt%以上、好ましくは15wt%以上40wt%以下である。硝酸アンモニウムの量が40wt%を超える場合は無機繊維を添加しても成型品の強度を確保することが難しい。硝酸アンモニウムの量が10wt%以下の場合は、特に押出し成型の場合に押出し性が悪く問題がある。原料として多く用いられるパラモリブデン酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウムおよび硝酸塩に由来するアンモニウム根、硝酸根だけでは通常10wt%に満たず、新たに硝酸アンモニウムを添加することが好ましい。
【0026】
押出し成型時の触媒前駆体成型品中の硝酸アンモニウム含有量を増加させる方法については、触媒前駆体の水性スラリー製造時、熟成中または終了時にアンモニア水と硝酸または硝酸アンモニウムを添加する方法が例示される。これらの成分の添加は、所定量を一度に添加してもよいし、分割して添加してもよい。硝酸アンモニウムは、成型時に助剤として添加してもよい。この際は、固体状で添加してもよいし、水溶液として添加してもよい。
【0027】
本発明の乾燥工程においては、触媒前駆体成型品を、連続式乾燥機により乾燥し、次いで焼成する。
【0028】
乾燥工程における乾燥温度は、乾燥を速やかに終了させるためには高い方が好ましいが、高すぎると触媒の選択性が低下するので、好ましくは40〜100℃の範囲である。
【0029】
乾燥工程における相対湿度は、触媒の活性と選択性に大きな影響を及ぼす因子であって、低すぎても高すぎても触媒性能を損ねる。相対湿度が高すぎると触媒中の硝酸アンモニウムが吸湿して乾燥できなくなるため、10%〜60%の範囲に設定することが好ましい。
【0030】
上記範囲の乾燥雰囲気において、乾燥時間が長くなりすぎると得られる触媒の触媒活性が低下する。従って、好ましくは0. 5〜10h、さらに好ましくは1〜6hである。ここでいう成型品の乾燥とは乾燥品の残存水分が必ずしも0(ゼロ)なることを意味しているわけでなく、乾燥前の状態より水分が減少し、成型品の強度が高くなれば足りることを意味する。通常乾燥後の成型品は0. 5〜5wt%の水分を含む。
【0031】
乾燥工程において使用する連続式乾燥機としては、特に限定されるものではないが、バンド乾燥機に代表される材料移送型や回転乾燥機に代表される材料攪拌型や気流乾燥機に代表される熱風搬送型等があり、いずれも使用可能である。水を多く含んで成型品の強度が弱い場合には、形状破壊を防止するために、材料移送型を使用することが好ましい。成型品を金網やパンチングプレートや金属板等の上に積載して乾燥機内を移送することで、成型品を均一な乾燥履歴とすることが出来る。
【0032】
材料移送型乾燥機としては特に限定はなく、バンド乾燥機やタワーコンベア型乾燥機やスパイラルコンベア型乾燥機やトンネル型乾燥機等が例示される。
【0033】
本発明の乾燥工程において、乾燥時の雰囲気ガスの種類に特に限定はなく、通常空気を使用するが、窒素等の不活性ガスを用いることもできる。
【0034】
焼成工程において、焼成は空気中350℃から400℃で行ってもよいが、窒素などの不活性ガス中で400℃から500℃で焼成することができる。不活性ガスで焼成した触媒は過還元状態にあるので、さらに空気中400℃以下で焼成するのが好ましい。
【0035】
このようにして特定の乾燥条件により処理された触媒が高い選択性を発現する理由は明らかではないが、乾燥速度を制御することにより触媒や硝酸アンモニウムの結晶成長も制御され、逐次酸化が進行する微細な細孔が適度に喪失され、メタクロレインからメタクリル酸への酸化反応にとって理想的な細孔構造が構築されるためと考えられる。
【0036】
本発明のメタクリル酸の製造方法における気相接触酸化反応は、本発明の製造方法により得たメタクリル酸製造用触媒触媒を用いることを特徴とし、その他の構成は従来公知の方法で行うことができる。例えば、固定床多管式反応器に本触媒を充填し、原料ガス中のメタクロレイン濃度1〜10%、メタクロレインに対する酸素の比1〜5、圧力0.1〜0.3MPa、空間速度500〜5000h-1(STP)、反応温度250〜350℃で適宜行われる。
【0037】
【実施例】
以下に実施例をあげて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。転化率および選択率の定義は下記の通りである。
【0038】
メタクロレイン転化率(%)=[(反応したメタクロレインのモル数)÷(供給したメタクロレインのモル数)]×100
メタクリル酸選択率(%)=[(生成したメタクリル酸のモル数)÷(反応したメタクロレインのモル数)]×100
メタクリル酸収率(%)=[(生成したメタクリル酸のモル数)÷(供給したメタクロレインのモル数)]×100
(実施例1)
40℃に加熱したイオン交換水374kgに、硝酸セシウム [CsNO3] 65. 1kg、リン酸水溶液 [75%−H3 PO4 ] 46. 8kg、硝酸 [68%−HNO3 ] 44. 6kgを溶解し、これをA液とした。40℃に加熱したイオン交換水529kgにモリブデン酸アンモニウム [(NH4 )6Mo724・4H2 O] 505kgを溶解し、メタバナジン酸アンモニウム[ NH4 VO3 ] 13. 9kgを懸濁させ、これをB液とした。撹拌しているB液に、A液を滴下した。これに硝酸銅 [Cu(NO32 ・3H2 O] 17. 3kgと三酸化アンチモン[ Sb23 ] 17. 4kgを添加し、密封容器中で120℃で11時間加熱撹拌熟成を行った。得られたスラリーのpHは6.3であった。これをスプレードライヤーを用いて乾燥し触媒前駆体乾燥粉を得た。この触媒前駆体乾燥粉の硝酸アンモニウム含有量は約12wt%であった。
【0039】
この触媒前駆体乾燥粉100部(重量部)に対して、セラミックファイバー(東芝モノフラックス400SL)4部、硝酸アンモニウム13部、イオン交換水9部を加え混練し、直径5mm、高さ6mmの円柱状に45kg/ hの速度で36時間押出し成型して、触媒前駆体成型品を得た。該成型品を直ちに金網のトレー上に積載し、タワーコンベア型の連続乾燥機にて、90℃、30%RHで3時間乾燥して乾燥成型品を得た。押出し成型開始から8時間経過後に乾燥機から出てきたトレー上の乾燥成型品を、空気流通下220℃で22時間、さらに250℃で1時間焼成する。さらに窒素流通下435℃で3時間、再び空気流通下390℃で3時間焼成して触媒を得た。この触媒の酸素と無機繊維を除く組成はP1.5 Mo120.5 Sb0.5 Cu0.3 Cs1.4 である。
【0040】
上記にて得られた触媒9mlを内径15mmのガラス製反応管に充填し、メタクロレイン4モル%、酸素12モル%、水蒸気16モル%、残りが窒素からなる組成の原料ガスを空間速度(STP基準)670hr-1で反応管を通し、炉温280℃で活性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0041】
(実施例2)
実施例1において、押出し成型開始から16時間経過後に乾燥機から出てきたトレー上の乾燥成型品を焼成した以外は、実施例1と同じ方法で触媒を製造し、活性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0042】
(実施例3)
実施例1において、押出し成型開始から24時間経過後に乾燥機から出てきたトレー上の乾燥成型品を焼成した以外は、実施例1と同じ方法で触媒を製造し、活性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0043】
(実施例4)
実施例1において、押出し成型後に乾燥した全ての成型乾燥品を一度に工業スケールで焼成した以外は、実施例1と同じ方法で触媒を製造し、活性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】
(比較例1)
実施例1において、5段の箱型乾燥機を使用して上から1段目と上から5段目で乾燥した以外は実施例1と同様にして乾燥成型品を得た。さらに実施例1と同様の方法で触媒を焼成し、活性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
(比較例2)
実施例1において、成型品を押出し成型後0. 5時間経過した後に、5段の箱型乾燥機を使用して上から1段目で乾燥した以外は実施例1と同様にして乾燥成型品を得た。さらに実施例1と同様の方法で触媒を焼成し、活性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0046】
(比較例3)
実施例1において、成型品を押出し成型後2.5時間経過した後に、5段の箱型乾燥機を使用して上から1段目で乾燥した以外は実施例1と同様にして乾燥成型品を得た。さらに実施例1と同様の方法で触媒を焼成し、活性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
Figure 0003790130
【発明の効果】
本発明の方法により、工業スケールのメタクリル酸製造において均質で再現性良く高い選択性を持つ触媒を得ることができる。

Claims (5)

  1. メタクロレインを気相にて分子状酸素または分子状酸素を含有するガスにより酸化してメタクリル酸を製造する際に用いられる、少なくともリン、モリブデン、バナジウムを含む触媒を製造するに際し、触媒成分を含む混合溶液または水性スラリーから得られる触媒前駆体乾燥粉を成型することにより得た触媒前駆体成型品を、連続式乾燥機により乾燥し、次いで焼成することを特徴とするメタクリル酸製造用触媒の製造方法。
  2. 前記触媒前駆体成型品中に硝酸アンモニウムを含むことを特徴とする請求項1に記載のメタクリル酸製造用触媒の製造方法。
  3. 前記連続式乾燥機が、材料移送型であることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタクリル酸製造用触媒の製造方法。
  4. 一般式Pa Mob Vc Xd Ye Of (式中、P、Mo、V、Oはそれぞれリン、モリブデン、バナジウムおよび酸素を表し、Xはカリウム、ルビジウム、セシウム及びタリウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素を表し、Yは銅、ヒ素、アンチモン、ホウ素、銀、ビスマス、鉄、コバルト、ランタン及びセリウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素を表し、また添字a 、b、c、d、eおよびfは各元素の原子比を表し、b=12としたとき、a 、c、d、およびeは0(ゼロ)を含まない3以下の値であり、fはそれぞれの元素の酸化状態および原子比によって定まる値である)で示されるヘテロポリ酸の部分中和塩からなるメタクリル酸製造用触媒の請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  5. メタクロレインを気相にて分子状酸素または分子状酸素を含有するガスにより酸化してメタクリル酸を製造する際に、請求項1〜のいずれかに記載のメタクリル酸製造用触媒の製造方法により製造したメタクリル酸製造用触媒を用いることを特徴とするメタクリル酸の製造方法。
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