JP3789576B2 - 電動車両のバッテリ残量表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリを電源とするモータにより車輪を駆動するようにした、あるいはペダル踏力に応じたモータ補助力を供給するようにした電動車両のバッテリ残量表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、ペダル踏力に応じた電流をバッテリから電動モータに供給し、該電動モータの駆動力と上記ペダル踏力との合力を車輪に伝達するようにした電動補助自転車が実用化されている。この電動補助自転車では、バッテリ容量の消費に伴って繰り返し充電する必要があることから、運転者にバッテリ残容量を表示灯の点灯,点滅等で知らせるようにしている。
【0003】
このような表示灯の点灯,点滅を行う際のバッテリ残容量の判断方法として、従来、上記バッテリの電圧値を検出し、該電圧検出値が所定の電圧しきい値を下回ったときにバッテリ残容量の表示を切り替え、所定の段階に達したときに要充電状態になっている旨を表示するのが一般的である。
【0004】
ところで、バッテリ電圧検出値Vは、V=E−ir(Eはバッテリ起電圧,rはバッテリ内部抵抗)で表され、モータに流れる電流iが大きいほど低くくなる。また、発進時,急加速時等の突発的な大電流が流れる場合にもバッテリ電圧が大幅に低下する。従って、バッテリ電圧検出値Vが所定の電圧しきい値を下回った場合に直ちにバッテリ残容量が減少したと判断すると、バッテリ残容量が比較的充分にあるにもかかわらず要充電表示を行ってしまう場合が懸念される。そしてバッテリが充分に放電されないままの充電を繰り返すと、いわゆるメモリ効果により放電の際のバッテリ電圧が異常に低くなるという問題が生じる。
【0005】
そこで本出願人は、電圧しきい値を、モータ回路に流れる電流値に応じて変化するように設定し、電圧検出値がこの電圧しきい値を下回った場合に放電が進行していると判断する方法を提案している(特願平7−44157号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記電動補助自転車の使用状態(坂道が多いか平坦路が多いか,気温の高い地域で使用されたか、バッテリが古いか新しいか、充放電回数が多いか少ないか等)の如何によっては、上記バッテリ電流値に応じて設定された電圧しきい値に基づいてバッテリの残容量を判断するだけでは不充分な場合があることが判明した。例えば、充放電回数の少ない新しいバッテリの場合、実際のバッテリ残容量の減少量に比較して検出電圧値の低下割合が小さい傾向があり、上記電圧しきい値だけに基づいてバッテリ残容量を判断すると正確なバッテリ残容量の把握ができないという懸念がある。
【0007】
一方、充放電回数の多い古いバッテリの場合は、新しいものに比べて検出電圧値がバッテリ残容量の減少に応答性よく低下するので、上記バッテリ電流に対応した電圧しきい値に基づいてバッテリ残容量を判断するのが望ましい。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、バッテリ残容量を正確に判断できる電動車両のバッテリ残量表示装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、バッテリを電源とするモータにより車輪を駆動するようにした電動車両のバッテリ残量表示装置において、上記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、バッテリ電流を検出する電流検出手段と、バッテリ電流の積算値を検出する放電電流積算値検出手段と、バッテリの残容量を、上記バッテリ電圧検出値が上記バッテリ電流に基づいて設定された電圧しきい値を下回ったとき,あるいは上記放電電流積算検出値が放電電流積算しきい値を越えたときに減少したと判断するとともに、要充電域近傍に達するまでは上記電圧しきい値及び放電電流積算しきい値の両方に基づいて判断し、上記要充電域以降については上記電圧しきい値のみに基づいて判断する残容量演算手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、上記電圧しきい値は連続的に変化し、かつ上記バッテリ電流値がゼロから第1境界値までの間は略一定であり、該第1境界値から増加するに伴って減少し、上記バッテリ電流値が取り得る最大値よりも小さい第2境界値以上のときには略一定であることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図11は、請求項1,2の発明の一実施形態による電動補助自転車のバッテリ残量表示装置を説明するための図であり、図1は電動補助自転車の側面図、図2はパワーユニットの側面図、図3〜図5はそれぞれメインスイッチの平面図,断面側面図,正面図、図6はパワーユニットのブロック構成図、図7はバッテリ残量の表示仕様を示す図、図8は電流値としきい電圧値との関係及び放電量,点灯状態を示す特性図、図9は放電電流積算値を示す特性図、図1010,図11はバッテリ残量表示動作を説明するためのフローチャート図である。
【0013】
図1,図2において、1は電動補助自転車であり、これの車体フレーム2はヘッドパイプ3と、該ヘッドパイプ3から車体後方斜め下方に延びるダウンチューブ4と、該ダウンチューブ4の後端から上方に略起立して延びるシートチューブ5と、上記ダウンチューブ4の後端から後方に略水平に延びる左, 右一対のチェーンステー6と、該両チェーンステー6の後端部と上記シートチューブ5の上端部とを結合する左, 右一対のシートステー7とを備えている。
【0014】
上記ダウンチューブ4とシートチューブ5との結合部には取付けブラケット2aが溶接されており、該取付けブラケット2aは左, 右側壁と天壁とからなる大略コ字状のものである。この取付けブラケット2aに上記左, 右のチェーンステー6が固着されている。
【0015】
上記ヘッドパイプ3にはフロントフォーク8が左右に回動可能に枢支されている。該フロントフォーク8の下端には前輪9が軸支されており、上端には操向ハンドル10が固着されている。また上記シートチューブ5にはシートポスト11が高さ調整可能に挿入されており、該シートポスト11の上端にはサドル12が装着されている。さらに上記チェーンステー6の後端には後輪13が軸支されており、該後輪13は上記シートステー7に取り付けられたキー式ホイールロック14により施錠されるようになっている。なお、このホイールロック4は施錠した状態でのみキーを抜き取ることができるようになっている。
【0016】
上記車体フレーム2には補助駆動装置15が配設されている。この補助駆動装置15は、クランク軸16に入力されたペダル踏力と電動モータ17からの補助力との合力を出力するパワーユニット20と、上記電動モータ17に電源を供給するバッテリ21と、該電動モータ17からの補助力を可変制御するコントローラ22とを備えている。
【0017】
上記パワーユニット20及びコントローラ22は上記取付けブラケット2a内に配置されており、上カバー23,左,右カバー23a,下カバー24により覆われている。上記パワーユニット20は取付けブラケット2aにボルト25a,25aを介して懸架支持されており、上記コントローラ22はパワーユニット20の後面に取り付けられている。
【0018】
上記バッテリ21は、直方体状のケース内に多数の単電池を収納した構成のもので、上記シートチューブ5の後面に沿って、かつ該シートチューブ5,左右のシートステー7,及びリヤフェンダ13aで囲まれた空間に配置されている。上記バッテリ21の上壁には把手21aが形成されており、該把手21aにより上方向に出し入れ可能となっている。なお、バッテリ21を出し入れする場合には上記サドル12を前側に倒すことになる。また上記バッテリ21には充電プラグ(不図示)が配設されており、該バッテリ21を車体に装着した状態,取り外した状態の何れでも充電できるようになっている。
【0019】
上記取付けブラケット2aの上壁には上記バッテリ21を支持する支持ボックス25がボルト締め固定されている。この支持ボックス25内には上記バッテリ21を挿入すると自動的に電源側に電気的に接続されるモータ側端子が配設されている。
【0020】
また上記支持ボックス25にはキー式ロック機構21bが配設されている。このロック機構21bのキー挿入部21cは上カバー23に設けられた開口から外方に露出している。予めこのロック機構21bを施錠位置にセットしておけば、バッテリ21を装着すると同時にキー側の係止凸部21dがバッテリ側の係止凹部21eに係止して自動的にロックされ、キー操作により上記係止凸部21dが後退して解錠されるようになっている。そしてこのキーは、上記施錠位置にある場合のみ抜き取り可能の構造になっている。またこのキーは上記ホイールロック14のキーが共用されており、該ホイールロック14が施錠された場合のみキーを抜き取れる構造になっている。従って後輪13がロック状態にあるときのみロック機構21bを解錠でき、バッテリ21の取り外しが可能となっている。その結果、バッテリ21を取り外して充電している場合は上記ホイールロック14が施錠されていることとなり、バッテリ充電中に自転車が盗まれるのを防止できる。
【0021】
上記パワーユニット20は、ユニットケース27内に不図示の人力系遊星歯車機構,電動系遊星ローラ機構及びそれらの合力機構を収納するとともに、該ケース27の上壁に踏力センサ28,車速センサ29を配設した構成を有し、このユニットケース27の前壁に上記電動モータ17が締結されている。
【0022】
上記ユニットケース27には上記クランク軸16が車幅方向に挿通されており、該クランク軸16の両端突出部にはクランクアーム16aを介してペダル16bが取り付けられている。このペダル16bに加えられた踏力は遊星歯車機構により増速され、スプロケット(不図示),チェーン30を介して上記後輪13に伝達される。
【0023】
上記メインチューブ4のヘッドパイプ3との接続部にはメインスイッチ31が配設されている。このメインスイッチ31は、図3〜図5に示すように、メインチューブ4に固定されたスイッチボックス32にキーレススイッチレバー33とバッテリ残量表示部34とを一体に組み付けて構成されている。このスイッチボックス32の側壁にはゴム製チューブ35が接続されており、該チューブ35はこれの環状溝35aを上記メインチューブ4に形成された穴4a内に係合することにより固定されている。またスイッチボックス32内には回路基板36が配設されており、該回路基板36に接続されたリード線37は上記チューブ35からメインチューブ4内を通ってコントローラ22に接続されている。
【0024】
上記スイッチレバー33は上記コントローラ22を起動するオン位置と、停止するオフ位置との間で回動可能となっている。ここでスイッチレバー33をオン位置に操作した後、例えば5分間経過してもペダル踏力が入力されないときにはコントローラ22は自己停止するようになっており、これにより悪戯等によるバッテリ消耗を回避している。なおこの自己停止状態から再起動させるには、上記スイッチレバー33を一旦オフ位置に回動し、再度オン操作する。
【0025】
上記回路基板36にはLED(発光ダイオード)からなる3個の第1〜第3表示ランプ40〜42が並列接続されている。該各表示ランプ40〜42は上記バッテリ残量表示部34に形成された窓34aから外方に臨んでおり、この窓34aは透明板43により覆われている。
【0026】
上記コントローラ22は、踏力センサ28からのペダル踏力検出値,車速センサ29からの車速検出値が入力され、内蔵する補助動力マップに基づいて補助力を演算し、該補助力に応じた電流がバッテリ21から電動モータ17に供給されるようにスイッチ回路22aを制御する。そしてこの電動モータ17からの補助駆動力は上記クランク軸16からのペダル踏力と合力されて後輪13に伝達される。なお、上記補助力によるアシスト比は車速が15Km/h以下では、乗員のペダル踏力1に対して1未満に設定されており、車速が例えば15Km/hを越えた時点からアシスト比が次第に小さくなり、24Km/hに達した時点でゼロになるように設定されている。
【0027】
また上記コントローラ22は、上記バッテリ21から上記モータ17に流れる電流を検出する電流センサ37の検出値、及び上記バッテリ21の両端電圧を検出する電圧センサ36の検出値が入力され、該検出値に基づいてバッテリ残容量を演算し、該残容量に基づいて上記第1〜第3表示ランプ40〜42の点灯,点滅,消灯を制御する。
【0028】
まず図7に基づいて、上記表示ランプ40〜42の点灯制御の概略を説明する。なお、図7において、●印は点灯状態,◎印は点滅状態,○印は消灯状態を示す。
【0029】
上記メインスイッチ31がオンされると、約1.5秒間全表示ランプ40〜42を同時に点灯することによりLEDのチェックが行われ(表示レベル1)、その間に制御回路の異常の有無が自己診断機能によりチェックされ、何らかの異常があった場合には全表示ランプ40〜42を同時に点滅するダイアグ表示(表示レベル9)が行われる。なお、LEDのチェックにおいて、全ての表示ランプ40〜42を同時に点灯するのに代えて、1個ずつ順に点灯又は点滅させるようにしても良い。このようにすれば後述するバッテリ残容量が満充電〜2/3の場合の表示と区別することができる。
【0030】
上記制御回路が正常の場合にはバッテリ残容量に応じた点灯表示が行われる(表示レベル2〜8参照)。この点灯表示では、バッテリ残容量が、満充電〜2/3の時は第1〜第3表示ランプ40〜42の全てが点灯し(表示レベル2)、2/3〜1/3の時は第1表示ランプ40が消灯するとともに第2,第3表示ランプ41,42が点灯する(表示レベル4)。またバッテリ残容量が1/3〜要充電レベルの時は第3表示ランプ42のみが点灯する(表示レベル6)。
【0031】
そして上記第3表示ランプ42のみの点灯状態からバッテリ残容量が要充電レベルを下回ると上記第3表示ランプ42が0.5秒間隔で点滅し(表示レベル7)、これによりバッテリ21が要充電状態になっていることを報知する。さらにバッテリ残容量が減少して限界値に達すると上記第3表示ランプ42の点滅間隔が0.2秒に速まるとともに、電動モータ17への給電が停止される(表示レベル8)。これにより過放電によるバッテリ劣化を防止している。
【0032】
そして本実施形態では、第1〜第3表示ランプ40〜42の3個点灯状態から2個点灯状態に切り替わるときには、第2,第3表示ランプ41,42は点灯を継続し第1表示ランプ40が点滅する点滅状態が1分間行われる(表示レベル3)。同様に第2,第3表示ランプ41,42の2個点灯状態から1個点灯状態に切り替わるときには、第3表示ランプ43は点灯を継続し第2表示ランプ41が点滅する点滅状態が1分間継続する(表示レベル5)。
【0033】
上記表示レベルの切替えは、図8に示すように、上記バッテリ21から流れるバッテリ電流値iに基づいて設定された第1〜第5電圧しきい値Vfa,Vfb,Vf0,Vf1,Vf2と、放電電流積算しきい値aAh,bAhに基づいて行われる。
【0034】
この場合、バッテリ残容量が要充電レベル近傍に達するまでは上記電圧しきい値及び放電電流積算しきい値の両方に基づいて判断され、上記要充電レベル近傍に達すると上記電圧しきい値のみに基づいて判断されるように構成されている。
【0035】
ここで上記第1〜第5電圧しきい値Vfa,Vfb,Vf0,Vf1,Vf2は、バッテリの機種ごとに実験により求められたもので、電流値がゼロから第1境界値I1までは一定であり、該第1境界値I1から電流値が増加するに伴って減少し、第2境界値I2以上では一定に設定されている。
【0036】
上記放電電流積算値は、電流検出値の時間積分値であり、図9に示すように、例えば登坂路での走行が多い場合には平坦路での走行が多い場合に比較して短時間で上記放電電流積算しきい値に達する。
【0037】
上記点灯状態の切り替え動作を図10,図11のフローチャートに沿って説明する。
自転車の停止状態でメインスイッチ31がオンされると該オン時のバッテリ電圧(オープン電圧)Voが読み込まれ(ステップS1,S2)、該オープン電圧Voが予め設定されたオープン電圧しきい値Vop1〜Vop4(図8参照)と比較され、検出オープン電圧Voが、しきい値Vop1以上のときは第1〜第3表示ランプ40〜42が3個とも点灯され(ステップS3,S4)、Vop1より小でVop2以上のときは第2,第3表示ランプ41,42の2個が点灯され(ステップS5,S6)、Vop2より小でVop3以上のときは第3表示ランプ42の1個が点灯され(ステップS7,S8)、Vop3より小でVop4以上のときは第3表示ランプ42の1個が遅い間隔で点滅され(ステップS9,S10)、Vop4を下回っているときは第3表示ランプ42の1個が早い間隔で点滅されるとともに、アシスト動作が停止される(ステップS11,S12)。
【0038】
そしてステップS4において上記表示ランプが3個点灯している状態で、バッテリ電圧V,バッテリ電流i,及び放電電流積算値Qが読み込まれ(ステップS13)、バッテリ電圧検出値Vが第1電圧しきい値Vfa(検出電流値iに対応した値)と比較され、また放電電流積算検出値Qが第1積算しきい値aAhと比較される(ステップS14,S15)。この場合にV〉VfaでかつQ〈aAhである期間は上記3個点灯状態が継続される(ステップS4)。
【0039】
一方、バッテリ電圧検出値Vが第1電圧しきい値Vfa以下か、もしくは放電電流積算検出値Qが第1積算しきい値aAh以上のときは、第2,第3表示ランプ41,42の2個が点灯を継続し、第1表示ランプ40の1個が点滅する点滅状態が1分間継続された後(ステップS16,S17)、ステップS6に移行して第2,第3表示ランプ41,42の2個が点灯される。
【0040】
そしてステップS6において上記表示ランプが2個点灯している状態で、上記同様にバッテリ電圧V,バッテリ電流i,及び放電電流積算値Qが読み込まれ(ステップS18)、バッテリ電圧検出値Vが第2電圧しきい値Vfbの検出電流値iに対応した値と比較され、また放電電流積算検出値Qが第2積算しきい値bAhと比較される(ステップS19,S20)。この場合にV〉VfbでかつQ〈bAhである期間は上記2個点灯状態が継続される(ステップS6)。
【0041】
一方、バッテリ電圧検出値Vが第2電圧しきい値Vfb以下か、もしくは放電電流積算検出値Qが第2積算しきい値bAh以上のときは、第3表示ランプ42の1個が点灯を継続し、第2表示ランプ41の1個が点滅する点滅状態が1分間継続された後(ステップS21,S22)、ステップS8に移行して第3表示ランプ42の1個が点灯される。これにより運転者にバッテリ21の充電時期が迫っていることを知らせる。
【0042】
上記第3表示ランプ42のみの点灯状態以降については、第3,第4電圧しきい値Vf0,Vf1のみに基づいて点灯状態が制御される。即ち、ステップS23においてバッテリ電圧V,バッテリ電流iが読み込まれ、バッテリ電圧検出値Vが第3電圧しきい値Vf0の検出電流値iに対応した値を上回っている期間は上記1個点灯状態が継続され、VがVf0以下となるとステップS10に移行し、第3表示ランプ42が遅い間隔(例えば0.5秒)で点滅され、バッテリ電圧検出値Vが第3電圧しきい値Vf1の検出電流iに対応した値を上回っている期間は上記遅い間隔での点滅状態が継続される(ステップS25,S26,S10)。これにより運転者にバッテリ21が要充電状態になっていることを知らせる。
【0043】
そして上記バッテリ電圧検出値Vが第4電圧しきい値Vf1の検出電流iに対応した値以下になるとステップS11に移行し、早い間隔(例えば0.2秒)での点滅状態にされるとともにアシスト動作が停止される。
【0044】
このように本実施形態では、第1〜第3表示ランプ40〜42の3個全てを点灯する状態から、2個点灯状態に切り替える際に第1表示ランプ40を1分間点滅させ、また第2,第3表示ランプ41,42の2個点灯状態から1個点灯状態に切り替える際に第2表示ランプ41を1分間点滅させる点滅状態を介在させたので、バッテリ残容量の減少に伴う点灯数の切り替わり時期を運転者に確実に知らせることができ、充電時期の見過ごしや走行中のアシスト不能状態の発生を回避できる。
【0045】
また上記3個の表示ランプ40〜42を点灯,点滅させることによりバッテリ残量を表示したので、少ない個数でバッテリ残容量を多段階に報知することができ、また表示部を小型化できるとともに、部品点数の増大を回避してコストを低減できる。
【0046】
また、第3表示ランプ42の点灯状態と、バッテリ残量の減少に伴って第3表示ランプ42を0.5秒の遅い間隔で点滅する第1点滅状態と、これに続いて0.2秒の早い間隔で点滅する第2点滅状態とを設けたので、この点からも少ないランプで多段階の表示が可能となり、バッテリ残量の最終段階をきめ細かに表示することができ、アシスト走行の限界を知らせることができる。
【0047】
また、1つのコントローラ22によりアシスト制御,システム制御,表示制御の全てを行うようにしたので、バッテリ残量とアシスト状態とが一体となった表示が可能となり、制御ユニットの小型化,及び低価格を図ることができる。
【0048】
また本実施形態では、バッテリ21の放電状態を電圧しきい値Vfa,Vfb,Vf0,Vf1,Vf2と放電電流積算しきい値aAh,bAhとの両方に基づいて判断したので、バッテリ残容量をより正確に表示できる。即ち、例えば充放電回数の多い比較的古いバッテリの場合は、残容量の減少に伴ってバッテリ電圧値が応答性よく低下するのでバッテリ電圧値のみに基づいて放電状態を判断しても問題が生じることはあまりない。しかし充放電回数の少ない比較的新しいバッテリの場合は、残容量が少なくなってもバッテリ電圧値の落ち込みが小さい傾向があり、電圧値のみに基づいて放電状態を判断すると過剰放電となる場合があるが、放電電流積算値を監視することによりこの過放電を防止できる。
【0049】
また上記電圧しきい値Vfa,Vfb,Vf0,Vf1,Vf2を電流値のゼロから第1境界値I1までの間は一定としたので、放電開始時におけるバッテリ電圧検出値の急な落ち込みによる誤表示を回避でき、バッテリ残容量を有効に使用でき、バッテリ残容量が多い状態での充電やアシトス停止処理を回避できる。即ち、図8に示すように、例えば電圧しきい値Vfaを、二点鎖線Aで示すように設定した場合は、特に古いバッテリの場合は放電開始時にはバッテリ電流値が少し増加しただけでバッテリ電圧検出値が急落する傾向があり(曲線V参照)、そのためバッテリ残容量が充分あるにもかかわらず残容量が減少したと判断され、充分に放電されないまま充電されてメモリ効果により放電の際のバッテリ電圧が異常低下したり、アシスト停止処理が行われたりするおそれがある。
【0050】
また上記電圧しきい値を電流値が高い領域での第2境界値I2以上のときには一定としたので、電圧検出値がこの電圧しきい値を下回ったときにアシスト制御を停止することにより、過放電によるバッテリ劣化を防止でき、寿命の延長を図ることができる。
【0051】
さらにまた本実施形態では、メインスイッチ31をキーレススイッチ方式としたので、キー式スイッチ方式の場合のキーシリンダを不要にでき、メインスイッチ31全体を小型化できるとともに、部品コストを低減できる。このようにキーシリンダ等を不要にできたので、上記メインスイッチ31にバッテリ残量表示部44を一体にコンパクトに組み付けることが可能となる。またメインスイッチ全体を小型化できたので、メインチューブ4の最も目視し易い位置に取付けることができ、バッテリ残量を走行中も容易に監視することができる。
【0052】
ここで、上記実施形態では、点灯個数の切替え時に点滅状態を介在させることにより点灯個数の減少を明確に運転者に報知するようにした場合を説明したが、上記滅状態の用途はこれに限られるものではない。例えば、図12に示すように、3個の表示ランプの点灯状態と点滅状態とを組み合わせることによりバッテリ残容量をより一層多段階に表示することができる。
【0053】
図12の例では、満充電から4/5までの間は3個点灯し、4/5〜3/5までの間は1個点滅,2個点灯し、3/5〜2/5までの間は2個点灯し、2/5〜1/5までの間は1個点滅,1個点灯し、これ以下では残容量減少に伴って1個点灯から遅い点滅,早い点滅に順次切り替えるようにしている。このようにした場合には、表示ランプを増やすことなくバッテリ残容量をより一層細かく表示できる。
【0054】
また、上記実施形態では、バッテリ残量の減少に伴って表示ランプの点灯数を減らすようにしたが、これとは逆にバッテリ残量の減少に伴って表示ランプの点灯個数を増加するように構成してもよい。そしてこの場合にも、点灯数の切替え時に上記点滅状態を介在させる。
【0055】
なお、上記実施形態では、点灯個数の切り替え時に、点灯中の表示ランプの内1個のみを点滅させ残りは点灯を継続するようにしたが、点灯中の表示ランプの全てを同時に点滅させてもよい。このようにした場合には切り替えのタイミングをより確実に報知できる。また上記実施形態では、3個の表示ランプによりバッテリ残量を表示したが、本発明は2個,4個,あるいは5個以上の表示ランプを用いる場合にも勿論適用できる。
【0056】
【発明の作用効果】
以上のように請求項1の発明に係る電動車両のバッテリ残量表示装置によれば、バッテリ電圧検出値が上記バッテリ電流に基づいて設定された電圧しきい値を下回ったとき,あるいは放電電流積算値が放電電流積算しきい値を上回ったときにバッテリ残容量が減少したと判断するようにしたので、例えば比較的新しいバッテリであってバッテリ電圧検出値がバッテリ残容量の減少に応答性良く低下しない場合には、放電電流積算値が所定の積算しきい値を越えることによりバッテリ残容量が減少したと判断され、バッテリ残容量を正確に表示でき、バッテリが過剰放電するのを回避でき、バッテリ寿命を確保できる効果がある。また、要充電域近傍に達するまでは上記電圧しきい値及び放電電流積算しきい値の両方に基づいて判断し、上記要充電域以降については上記電圧しきい値のみに基づいて判断するようにしたので、バッテリ残容量が充分にある場合の早期の充電やアシスト停止を回避でき、また過放電によるバッテリ寿命の低下を回避できる効果がある。
【0057】
請求項2の発明では、上記電圧しきい値を、バッテリ電流値の増加に伴って減少させる場合に、上記バッテリ電流値がゼロから第1境界値までの間は該電圧しきい値を略一定としたので、放電開始時にバッテリ電流値のわずかな増加によりバッテリ電圧検出値が急に落ち込んだ場合でも、該電圧検出値が上記しきい電圧値を下回りにくくなり、バッテリ残容量が実際以上に減少した旨の表示を回避でき、放電が充分にされないままでの充電や早期のアシスト停止等を回避できる効果がある。
【0058】
また上記電圧しきい値を、バッテリ電流値が取り得る最大値よりも小さい第2境界値以上のときには略一定としたので、バッテリ電圧がこの電圧しきい値を下回ったときにアシスト制御を停止する等の適切な処理を行うことにより、過放電によるバッテリ寿命の低下を回避できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電動補助自転車の側面図である。
【図2】上記電動補助自転車のパワーユニットの側面図である。
【図3】上記電動補助自転車のメインスイッチの平面図である。
【図4】上記メインスイッチの断面側面図である。
【図5】上記メインスイッチの正面図である。
【図6】上記パワーユニットのブロック構成図である。
【図7】上記パワーユニットのバッテリ残量表示仕様を示す図である。
【図8】モータ電流値と電圧しきい値との関係,及び放電電流積算しきい値を示す特性図である。
【図9】放電電流積算値を説明するための特性図である。
【図10】バッテリ残容量表示動作を説明するためのフローチャート図である。
【図11】バッテリ残容量表示動作を説明するためのフローチャート図である。
【図12】バッテリ残容量表示仕様の変形例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 電動補助自転車
13 後輪
17 電動モータ
21 バッテリ
22 コントローラ(放電電流積算手段,残容量演算手段)
36 電圧センサ(電圧検出手段)
37 電流センサ(電流検出手段)
aAhr,bAhr 放電電流積算しきい値
i バッテリ電流
I1 第1境界値
I2 第2境界値
Vr 電圧しきい値
Claims (2)
- バッテリを電源とするモータにより車輪を駆動するようにした電動車両のバッテリ残量表示装置において、上記バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、バッテリ電流を検出する電流検出手段と、バッテリ電流の積算値を検出する放電電流積算値検出手段と、バッテリの残容量を、上記バッテリ電圧検出値が上記バッテリ電流に基づいて設定された電圧しきい値を下回ったとき,あるいは上記放電電流積算検出値が放電電流積算しきい値を越えたときに減少したと判断するとともに、要充電域近傍に達するまでは上記電圧しきい値及び放電電流積算しきい値の両方に基づいて判断し、上記要充電域以降については上記電圧しきい値のみに基づいて判断する残容量演算手段とを備えたことを特徴とする電動車両のバッテリ残量表示装置。
- 請求項1において、上記電圧しきい値は連続的に変化し、かつ上記バッテリ電流値がゼロから第1境界値までの間は略一定であり、該第1境界値から増加するに伴って減少し、上記バッテリ電流値が取り得る最大値よりも小さい第2境界値以上のときには略一定であることを特徴とする電動車両のバッテリ残量表示装置。
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