JP3789275B2 - 副搬送波周波数信号復調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重方式により伝送される変調信号を復調する受信機に使用されている副搬送波周波数信号を復調する副搬送波周波数信号復調装置に関し、さらに詳細には、直交周波数分割多重方式により伝送されるディジタル変調信号の1シンボル期間中のガードインターバル期間とそれに対応する有効シンボル期間の最後部に配置されたガードインターバル転写期間との相関値に基づいて演算された位相誤差信号を用いて、副搬送波周波数の基準信号を制御して副搬送波周波数信号を同期検波することにより、副搬送波周波数信号を復調する受信機の副搬送波周波数信号復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
直交周波数分割多重伝送方式により伝送される変調信号を復調する受信機について、図を用いて説明する。
【0003】
図10は、直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式の変調信号を受信するOFDM受信機の構成ブロック図である。
【0004】
OFDM受信機50には、受信アンテナ40が取りつけられている。受信アンテナ40は、OFDM受信機50内部の主搬送波周波数信号復調部30と接続されている。アンテナ40にて受信されたOFDM伝送方式の変調信号は、主搬送波周波数信号復調部30に入力して主搬送波周波数の基準信号により1次復調され、主搬送波周波数信号復調部30から副搬送波周波数信号BSが出力され、この副搬送波周波数信号BSは、副搬送波周波数信号復調部20で副搬送波周波数の基準信号SSにより2次復調され、副搬送波周波数信号復調部20から復調信号DSが出力される。
【0005】
図10において、2は乗算器、4は有効シンボル期間の遅延回路、5は相関特性に基づいて位相誤差を検出する位相誤差検出回路、9はゲイン調整が可能であるループフィルタ、10は数値制御により周波数制御可能な発振回路であり、SSはサンプル時刻Nにおける位相誤差信号入力に対応して発振された数値制御発振回路10の出力信号であり、乗算器2にて副搬送波周波数信号BSと乗算される副搬送波周波数の基準信号である。
【0006】
次に、図10に示した従来の副搬送波周波数信号変調部20における動作について説明する。
【0007】
OFDM受信機50がOFDM伝送方式の変調信号を受信すると、主搬送波周波数信号復調部30から副搬送波周波数信号BSが副搬送波周波数信号復調部20内の乗算器2に入力されるが、初期状態においては位相誤差が修正されていない復調信号DSが乗算器2から出力される。この復調信号DSと、この復調信号DSを有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分だけ遅延させた信号とが位相誤差検出回路5に入力される。位相誤差検出回路5では、入力する2信号の相関特性を検出して位相誤差信号を出力する。位相誤差信号は、ループフィルタ9に入力され、ループフィルタ9によって高域ノイズが除去された位相誤差信号が数値制御発振回路10に入力される。
【0008】
ここで、数値制御発振回路10から出力される基準信号SSは、任意のサンプル時刻Nにおけるループフィルタ9の出力信号Δθ(N)に応じたcosθ(N)及びsinθ(N)(θ(N)=Δθ(N)+Δθ(N+1))である。
【0009】
この数値制御発振器10から出力される基準信号SSは、位相誤差信号ESが小さくなるように発振制御されるので、副搬送波周波数信号BSと基準信号SSとが乗算器2により乗算された復調信号DSの位相誤差は減少する。
【0010】
位相誤差信号ESは、位相誤差検出回路5において、復調信号DSと、復調信号3をその信号中の有効シンボル期間長相当分だけ遅延させた信号との間の相関特性が検出され、その相関値に基づいて復調信号の位相誤差を検出することにより生成されている。図10では、有効シンボル期間遅延回路4に入力した復調信号DSは、有効シンボル期間長相当分だけ遅延されて出力される。位相誤差検出回路5では、復調信号DSが遅延された信号と、遅延されていない復調信号DSとの間の相関特性が検出され、その相関特性の値に基づいて位相誤差信号ESが生成されて出力される。位相誤差検出回路5から出力された位相誤差信号ESは、ループフィルタ9にて位相誤差信号ESの高調波成分等の高域雑音が除去されて数値制御発振回路10に出力される。
【0011】
このように、副搬送波周波数信号復調部20内では、同期検波が実施されている。同期検波の概略的な動作は次のようになる。復調信号DSに基づいて位相誤差信号ESが生成され、位相誤差信号ESにより数値制御発振回路10から出力される副搬送波周波数の基準信号SSの発振周波数が制御される。副搬送波周波数信号BSと副搬送波周波数の基準信号SSとは、乗算器2にて乗算されて復調信号DSが出力される。副搬送波周波数信号BSと副搬送波周波数の基準信号SSとの位相誤差が大きい場合には、位相誤差信号ESの値も大きくなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示したような従来の副搬送波周波数信号復調装置20は、復調信号DSとその復調信号DSを所定時間だけ遅延させた信号との相関特性に基づいて位相誤差を求めているため、マルチパス伝送路により遅延されて受信した復調信号(マルチパス遅延波復調信号)が受信される場合には、送信機と受信機との間を最短経路にて結んだ通常の伝送路により受信した復調信号に対してマルチパス遅延波復調信号が加算され、そのマルチパス遅延波復調信号の影響により位相誤差検出回路5において求められる相関特性にも変化が生じる。
【0013】
具体的には、復調信号中のガードインターバル転写期間と、マルチパス遅延波復調信号の有効シンボル期間におけるガードインターバル転写期間の直前部分(非ガードインターバル転写期間)とは相関が無いので、復調信号中のガードインターバル転写期間における最初からマルチパス遅延波の遅延時間に相当する期間が終了するまでの間の相関は低くなる。また、有効シンボル期間分だけ遅延されたガードインターバル期間である遅延ガードインターバル期間と、マルチパス遅延波復調信号を有効シンボル期間分だけさらに遅延されたマルチパス遅延波遅延復調信号中の有効シンボル期間におけるガードインターバル転写期間とは相関が無いので、相関検出用に遅延された復調信号中の有効シンボル期間分だけ遅延された遅延ガードインターバル期間における最初からマルチパス遅延波の遅延時間に相当する期間が終了するまでの間の相関は低くなる。その結果、検出する位相誤差の精度が劣化してしまうという問題が発生する。
【0014】
本発明は上述した如き従来の問題を解決するためになされたものであって、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出できる副搬送波周波数信号復調装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載した本発明の副搬送波周波数信号復調装置は、直交周波数分割多重伝送方式により伝送される変調信号を復調する受信機中の、前記変調信号が主搬送波周波数の基準信号により1次復調された副搬送周波数信号に対し、副搬送波周波数の基準信号を用いて同期検波することにより復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調装置であって、前記副搬送波周波数信号に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、前記乗算器の出力を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、前記乗算器の出力と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割した第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、前記位相誤差検出回路から出力される第1の位相分割誤差値に対してそれぞれマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、前記位相誤差検出回路から細分出力された前記位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて第2の位相誤差値を演算する演算回路と、前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路とを備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項2の本発明は、請求項1記載の副搬送波周波数信号復調装置において、前記重み関数回路は、前記各位相誤差値の振幅の比に基づいて前記重み関数を演算することを特徴とする。
【0017】
請求項3の本発明は、請求項1記載の副搬送波周波数信号復調装置において、前記重み関数回路は、前記各位相誤差値の振幅のべき乗比に基づいて前記重み関数を演算することを特徴とする。
【0018】
請求項4の本発明は、請求項1記載の副搬送波周波数信号復調装置において、前記演算回路は、前記第2の位相誤差値を求めるために、前記重み付けされた各位相誤差値の平均を演算することを特徴とする。
【0019】
請求項5の本発明は、請求項1記載の副搬送波周波数信号復調装置において、前記演算回路は、前記第2の位相誤差値を求めるために、前記重み付けされた各位相誤差値のべき乗平均を演算することを特徴とする。
【0020】
請求項6記載の本発明の副搬送波周波数信号復調装置は、直交周波数分割多重伝送方式により伝送される変調信号を復調する受信機中の、前記変調信号が主搬送波周波数の基準信号により1次復調された副搬送周波数信号に対し、副搬送波周波数の基準信号を用いて同期検波することにより復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調装置であって、前記副搬送波周波数信号に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、前記副搬送波周波数信号を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、前記副搬送波周波数信号と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割した第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、前記位相誤差検出回路から出力される第1の位相分割誤差値に対してそれぞれにマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、前記位相誤差検出回路から細分出力された前記位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて第2の位相誤差値を演算する演算回路と、前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路とを備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項6の発明では、副搬送周波数信号が第1の乗算器に入力されて同期検波を実施するフィードフォワード方式とした。
【0022】
請求項7記載の本発明の副搬送波周波数信号復調装置は、直交周波数分割多重伝送方式により伝送される変調信号を復調する受信機中の、前記変調信号が主搬送波周波数の基準信号により1次復調された副搬送周波数信号に対し、副搬送波周波数の基準信号を用いて同期検波することにより復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調装置であって、前記副搬送波周波数信号を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、前記有効シンボル期間遅延回路の出力に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、前記副搬送波周波数信号と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるなクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割した第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、前記位相誤差検出回路から出力される第1の位相分割誤差値に対してそれぞれに重み付けを行うための複数の重み関数を前記位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、前記位相誤差検出回路から細分出力された前記位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて第2の位相誤差値を演算する演算回路と、前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路とを備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項7の発明では、有効シンボル期間遅延回路によって有効シンボル期間分遅延させた副搬送周波数信号が第1の乗算器に入力されて同期検波を実施するフィードフォワード方式とした。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示した実施形態に基づいて説明する。尚、図1〜図9において、図10に示した従来の副搬送波周波数信号復調装置と同じ機能の部分については同じ符号を付す。
【0025】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【0026】
図1において、21は本実施の形態の副搬送波周波数信号復調装置である副搬送波周波数復調部、1は副搬送波周波数信号、2は第1の乗算器、3は復調信号、4は有効シンボル期間の遅延回路、5は相関検出期間を細分した期間毎に相関特性に基づいて各位相誤差を検出する位相誤差検出回路、6は相関検出期間を細分した期間の各々における復調信号に対して乗算される重み関数を計算する重み関数回路、7は第2の乗算器、8は重み付けされた細分期間毎の信号を演算する演算回路、9はゲイン調整が可能であるループフィルタ、10は数値制御により周波数制御可能な発振回路、SSは数値制御発振回路10から出力される基準信号、17は演算回路8から出力される位相誤差信号ESである。
【0027】
第1の乗算器2は、位相誤差Δθ(N)に対応させて数値制御発振回路10から出力される基準信号SSを副搬送波周波数信号BSに乗ずることにより、副搬送波周波数信号BSの位相誤差を修正して復調信号DSを出力する。位相誤差検出回路5は、有効シンボル期間遅延回路4の出力信号との相関特性を検出し、その相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、その第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割した第1の位相分割誤差値として出力する。重み関数回路6は、第2の乗算器7によって第1の位相分割誤差値に対してそれぞれマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を第1の位相分割誤差値に基づいて演算して出力する。第2の乗算器7は、第1の位相分割誤差値に重み関数を乗ずることにより、各第1の位相分割誤差値に重み付けを行い第2の位相分割誤差値を出力する。演算回路8は、各第2の位相分割誤差値について、例えば加算等の演算を実施することによって、第2の位相誤差値である位相誤差信号ESを出力する。ループフィルタ9は、例えば、周波数特性が異なると共にゲインを可変できるフィルタを少なくとも1つ以上有しており、各フィルタの出力を加算して出力するものである。
【0028】
次に、図1に示した本実施の形態の副搬送波周波数信号変調部21における動作について、図10を参照して説明する。
【0029】
OFDM受信機50がOFDM伝送方式の変調信号を受信すると、主搬送波周波数信号復調部30から副搬送波周波数信号BSが副搬送波周波数信号復調部21内の第1の乗算器2に入力される。
【0030】
ここで、副搬送波周波数信号復調部21内では、同期検波が実施されており、同期検波の概略的な動作としては図10に示した従来の副搬送波周波数信号変調部20における動作と同様である。
【0031】
副搬送波周波数信号変調部21の初期状態においては位相誤差が修正されていない復調信号DSが第1の乗算器2から出力される。この復調信号DSと、復調信号DSを有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分だけ遅延させた信号とが位相誤差検出回路5に入力される。位相誤差検出回路5では、入力する2信号の相関特性を検出して位相誤差信号を出力する。この位相誤差信号ESはガードインターバル期間とそれに対応する有効シンボル期間最後部とを同期させるように出力される。
【0032】
位相誤差検出回路5から出力される位相誤差信号は、相関特性検出期間を細分した期間毎に分割されて出力される。即ち、位相誤差検出回路5は、相関特性検出期間を1〜Nの細分期間に分割し、細分期間毎に検出された相関値に基づいて位相誤差を検出し出力する。
【0033】
重み関数回路6は、位相誤差検出回路5の各細分期間の出力値に基づいて各細分期間に対する重み関数を計算する。例えば、相関の強い細分期間については重み関数を大きくし、相関の弱い細分期間、即ち、マルチパス中の最短経路以外を経由した遅延波(マルチパス遅延波)を復調した信号(マルチパス遅延波復調信号)等の影響によって位相誤差検出精度が低くなった期間については重み関数を小さくすることにより、マルチパス遅延波が復調信号に与える影響を抑えるようにする。
【0034】
重み関数回路6から出力された位相誤差検出回路5の各出力に対応する各重み関数を、第2の乗算器7によって位相誤差検出回路5の各出力と乗算し、細分期間毎の位相誤差信号に対して重み付けを行う。演算回路8は、全ての第2の乗算器7からの出力される信号が入力され、各入力信号に基づいた演算を行うことによって、最終的な位相誤差信号ESを出力する。
【0035】
演算回路8の出力即ち位相誤差信号ESは、ゲイン調整可能であるループフィルタ9に入力される。ループフィルタ9によって高域ノイズが除去された位相誤差信号は、数値制御発振回路10に入力される。
【0036】
数値制御発振回路10は、任意のサンプル時刻Nにおけるループフィルタ9の出力信号Δθ(N)に応じたcosθ(N)及びsinθ(N)(θ(N)=Δθ(N)+Δθ(N+1))、即ち、再生された副搬送波周波数の信号である基準信号SSを出力する。この数値制御発振器10から出力される基準信号SSと副搬送波周波数信号BSとを第1の乗算器2により乗算することにより位相誤差を修正した復調信号DSを得る。
【0037】
ここで、上記した復調信号DSが遅延された信号と、遅延されていない復調信号DSとの間の相関特性の検出方法について説明する。
【0038】
図2は、図1の位相誤差検出回路5に入力する復調信号DS等を示したタイミングチャートである。
【0039】
図2の(a)は、遅延されていない復調信号DSを示し、ST0、ST1、ST2は、伝送信号の信号単位となる1シンボル期間を示している。シンボル期間ST0(以下、ST0と記す)中には、ガードインターバル期間GI0(以下、GI0と記す)と、有効シンボル期間ES0(以下、ES0と記す)とを有している。また、ES0中の最後部から前側に向けてGI0に相当する期間は、ガードインターバル転写期間RG0(以下、RG0と記す)となっている。同様にして、シンボル期間ST1、ST2中には、各々ガードインターバル期間GI1、GI2(以下、GI1、GI2と記す)と、有効シンボル期間ES1、ES2(以下、ES1、ES2と記す)とを有しており、また、有効シンボル期間ES1中の最後部から前側にかけては各々ガードインターバル転写期間RG1(以下、RG1と記す)となっている。
【0040】
図2の(b)は、相関特性検出用に復調信号DSが遅延された信号を示し、DL0、DL1、DL2は、各々図2(a)のES0、ES1、ES2に相当する期間である遅延期間を示している。DG0、DG1は、各々図2(a)のGI0、GI1が遅延期間DL0、DL1だけ遅延された遅延ガードインターバル期間である。
【0041】
上記したように、直交周波数分割多重方式にて伝送される変調信号の信号単位であるST0〜ST2は、GI0〜GI2とES0〜ES2とから構成される。ガードインターバル期間GI0〜GI2は、送信機と受信機間の信号の同期を得るためと、マルチパスの遅延信号により受信信号が干渉されることを防ぐために各シンボル期間ST0〜ST2の先頭部分に設けられている。また、有効シンボル期間ES0〜ES2は、実際に復調される通信データが含まれる期間であり、その期間中の最後の一部分RG0〜RG1がそのシンボル期間ST0〜ST2中にて対応する各ガードインターバル期間GI0〜GI2に複写される。
【0042】
図2(a)のGI0、GI1中の復調信号は、図2(a)のRG0、RG1中の復調信号が転写されたものであるので、GI0中の復調信号はRG0中の復調信号と同一内容であり、GI1中の復調信号はRG1中の復調信号と同一内容である。従って、GI0が遅延期間DL0だけ遅延されたDG0中の復調信号とRG0中の復調信号とは同一内容であり、GI1が遅延期間DL1だけ遅延されたDG1中の復調信号とRG1中の復調信号とは同一内容である。但し、DG0とRG0、或いは、DG1とRG1は、同期しているとは限らない。
【0043】
そこで、図2(c)に示したように、RG0或いはRG1と同一期間となるように相関特性検出期間DT0、DT1(以下、DT0、DT1と記す)を設け、DT0におけるRG0中の復調信号の内容とDG0中の復調信号の内容との相関特性を検出し、DT1におけるRG1中の復調信号の内容とDG1中の復調信号の内容との相関特性を検出する。検出した相関特性の値からRG0中の復調信号とDG0中の復調信号との位相のずれ量、即ち、位相誤差が検出できるので、位相誤差信号を位相誤差検出回路5から出力する。
【0044】
このようにして、位相誤差は検出できるが、これは数式的にも証明されている。例えば、Paul H. Moose,"A Technique for Orthogonal Frequency DivisionMultiplexing Frequency Offset Correction" IEEE TRANSACTIONS ON COMMUNICATIONS, VOL. 42, NO. 10, OCTOBER 1994には、従来の直交周波数分割多重方式の変調信号が副搬送波周波数信号復調装置により復調される原理が数式的に示されている。
【0045】
ここでは、位相誤差を周波数のオフセットを用いて求めている。まず、周波数オフセットδfを含むOFDM信号の第iシンボルにおけるn番目のサンプルをsnとする。nがガードインターバル期間にある場合において、式(1)で表される自己相関特性関数RNを定義する。
【0046】
【数1】
【0047】
但し、E[x]はxの期待値、x*はxの複素共役を表す。また、NはFFT(高速フーリエ変換)サイズである。
【0048】
周波数オフセットが存在する場合、雑音を無視するとsn+Nは、snと周波数オフセットδfを用いて次の式(2)のように表される。
【0049】
【数2】
【0050】
式(2)を式(1)に代入すると、次の式(3)が得られる。
【0051】
【数3】
【0052】
ここで、期待値E[x]の計算をガードインターバル期間GIにおける時間平均で近似できると仮定すると、式(1)は次の式(4)のように示される。
【0053】
【数4】
【0054】
従って、式(4)で得られる複素データから、その中の位相成分を抽出することによって、周波数オフセットδfを次の式(5)に示すように推定することができる。
【0055】
【数5】
【0056】
この周波数オフセットδfの式(5)から、位相誤差δθを次の式(6)に示すように求めることができる。
【0057】
【数6】
【0058】
上記から、式(1)〜式(4)に示したように、ガードインターバル期間とそれに対応する有効シンボル期間の最後部との相関特性を求め、式(5)〜式(6)に示したようにその中から位相成分を抽出することにより、数式的にも復調信号の位相誤差を検出することができることがわかる。
【0059】
図2の(d)〜(g)は、上記のマルチパス遅延波復調信号と通常の復調信号との関係を示すタイミングチャートである。
【0060】
図2の(d)はマルチパス遅延波復調信号を示し、(e)は(a)の復調信号とマルチパス遅延波復調信号とを上下段に重ねて示し、(f)は(c)の相関特性検出期間中の相関特性が変化した期間と相関特性が変化しない期間を示し、(g)は(b)の相関検出用に遅延された復調信号とマルチパス遅延波復調信号が遅延された復調信号とを上下段に重ねて示している。
【0061】
図2の(d)に示したマルチパス遅延波復調信号中の各シンボル期間MS0〜MS2は、マルチパス伝送路中の遅延経路(以下、マルチパス遅延経路と記す)を経由するため、(a)に示した通常の復調信号中の各シンボル期間ST0〜ST2に対して各々期間dt分だけ遅延する。そのため、図2の(e)の上段に示した通常経路を経由する復調信号中のRG0に対し、図2の(e)の下段に示したマルチパス遅延経路を経由する復調信号中のME0b(上記RG0に対応するマルチパス遅延波復調信号中の期間)も、期間dt分だけ遅延する。従って、復調信号中のRG0の最初から期間dtまでの間、即ち、図2の(f)に示した相関特性変化期間DT0aについては、マルチパス遅延経路を経由する復調信号中のME0a(有効シンボル期間ES0中の非RG0部分に対応するマルチパス遅延波復調信号中の期間)の影響を受ける。同様にして、図2の(f)に示した相関特性変化期間DT0bについては、マルチパス遅延経路を経由する復調信号中のME0bの影響を受ける。ここで、RG0とME0bとは遅延関係にある同一信号同士であるので相関を有しているが、RG0とME0aとは相関を有していない。
【0062】
一方、図2の(g)の上段に示した通常経路を経由する復調信号が相関検出用に遅延された信号中のDG0に対し、図2の(g)の下段に示したマルチパス遅延経路を経由する復調信号が相関検出用に遅延された信号中のMI0(相関検出用に遅延されたマルチパス遅延波復調信号中の上記DG0に対応する期間)も、期間dt分だけ遅延する。従って、相関検出用に遅延された復調信号中のDG0の最初から期間dtまでの間、即ち、図2の(f)に示した相関特性変化期間DT0aについては、マルチパス遅延経路を経由する復調信号が相関検出用に遅延された信号中のMD0b(有効シンボル期間ES0中の非RG0部分に対応するマルチパス遅延波復調信号中の期間)の影響を受ける。同様にして、図2の(f)に示した相関特性変化期間DT0bについては、マルチパス遅延経路を経由する復調信号が相関検出用に遅延された信号中のMI0の影響を受ける。ここで、DG0とMI0とは遅延関係にある同一信号同士であるので相関を有しているが、DG0とMD0bとは相関を有していない。
【0063】
従って、RG0とME0aとは相関が無いので、復調信号中のRG0の最初から期間dtまでの間の相関は低くなり、DG0とMD0bとは相関が無いので、復調信号が相関検出用に遅延された信号中のDG0の最初から期間dtまでの間の相関は低くなり、その結果、例えば、図10に示した従来の副搬送波周波数信号復調部20では、検出する位相誤差の精度が劣化してしまう。
【0064】
本実施の形態では、図2におけるRG0の最初から期間dtまでの間と、DG0の最初から期間dtまでの間とを検出して、その期間の重み付けを低くすることにより、最終的な位相誤差の精度が劣化しないようにしている。
【0065】
図3は、図2の(c)、(e)、(f)、(g)の信号を時間軸を拡大して示すと共に、相関特性検出期間を細分した細分期間を(h)に示したタイミングチャートである。
【0066】
図3の(c)、(e)〜(g)は、図2に示した同番号の信号の時間軸を拡大して示した図であり、(h)は、本実施の形態の位相誤差検出回路5により相関特性検出期間を細分した細分期間を示している。この細分期間は、微細に分割したほうが好ましいが、相関を検出する能力はクロック信号の波長よりも細かくはならないため、本実施の形態では所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)に分割した細分期間とした。
【0067】
このように、相関特性検出期間を細分することにより、マルチパス遅延経路を経由した副搬送波周波数信号の遅延する期間dtを特定でき、従って、マルチパス遅延経路を経由した副搬送波周波数信号が通常経路を経由した副搬送波信号に加算されることにより、相関が低下する期間である相関特性変化期間DT0aを特定することができる。
【0068】
本実施の形態では、重み関数回路6により、相関特性変化期間DT0aに対する重み関数を低く設定し、相関特性変化期間DT0bに対する重み関数を高く設定する。すると、演算回路8において演算される最終的な位相誤差信号中では、マルチパス遅延経路を経由した副搬送波周波数信号の影響が少なくなる。
【0069】
以上説明したように、本実施の形態に係る副搬送波周波数信号復調装置21は、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割して細分期間毎に第1の位相分割誤差値を出力する位相誤差検出回路5、第1の位相分割誤差値に重み付けをするための重み関数を計算する重み関数回路6、位相誤差検出回路5の出力である第1の位相分割誤差値にそれぞれ対応する重み関数を乗算して第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器7、第2の位相分割誤差値を演算する演算回路8、を備え、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割し、各細分期間における位相誤差値に対して各々重み付けを行って、その重み付けされた細分期間毎の位相誤差値を演算した結果の値を最終的な位相誤差信号として出力し、位相誤差信号に基づいて副搬送波周波数の信号の再生を行って基準信号を生成し、副搬送波周波数信号を同期検波するように構成したので、マルチパス遅延経路を経由する遅延信号が存在する場合においても、その遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出できる。
【0070】
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2である副搬送波周波数信号復調装置を示すブロック図である。尚、以下の図4〜図9においては、図1に示した第1の実施形態の副搬送波周波数信号復調装置と同じ機能の部分については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0071】
本実施の形態2の副搬送波周波数信号復調部22では、図1に示した重み関数回路6における重み関数の設定について、第1の位相分割誤差値の振幅の最大値を比較し、その比較結果を正規化して算出するようにしている。
【0072】
図4において、12は位相誤差検出回路5から出力される細分期間毎の各第1の位相分割誤差値から最大値を検出する最大値検出回路、13は最大値検出回路12が検出した最大値によって位相誤差検出回路5の各細分期間の出力を正規化して重み関数を計算する正規化回路である。
【0073】
以下、本実施の形態の副搬送波周波数復調部22の動作を説明する。
【0074】
本実施の形態の副搬送波周波数信号変調部24が、初期状態において位相誤差が修正されていない復調信号DSを乗算器2から出力してから、位相誤差検出回路5により細分された各第1の位相分割誤差値を出力するまでの動作は実施の形態1と同様である。
【0075】
重み関数回路6は、位相誤差検出回路5の各第1の位相分割誤差値値に基づいて各細分期間に対する重み関数を計算する。本実施の形態では、位相誤差検出回路5の出力である各第1の位相分割誤差値は最大値検出回路12に入力され、各第1の位相分割誤差値中の最大となる位相誤差値が最大値として検出される。検出された最大値を例えば1として各第1の位相分割誤差値を正規化回路13によって正規化し、この正規化結果を各細分期間の重み関数とする。各第1の位相分割誤差値を正規化することにより、相関の強い細分期間については重み関数が大きくなり、相関の弱い細分期間、即ち、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって位相誤差検出精度が低くなった期間については重み関数が小さくなる。
【0076】
重み関数回路6から出力された位相誤差検出回路5の各第1の位相分割誤差値に対応する各重み関数を、第2の乗算器7によって位相誤差検出回路5の各第1の位相分割誤差値と乗算することにより、各第1の位相分割誤差値に対して重み付けを行い第2の位相分割誤差値とする。演算回路8は、全ての第2の乗算器7からの出力される第2の位相分割誤差値が入力され、各入力信号に対して例えば加算等の演算を実施することによって、第2の位相誤差値である位相誤差信号ESを出力する。以下の動作は、実施の形態1と同様である。
【0077】
このように重み関数を設定することにより、位相誤差値が他の期間に比べ小さい期間、即ち、マルチパス遅延波の影響により相関が弱い期間の位相誤差検出値の振幅が抑えられる。従って、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を抑えることができる。
【0078】
以上説明したように、本実施の形態に係る副搬送波周波数復調部22は、重み関数回路6にて計算する重み関数を、最大値検出回路12及び正規化回路13により第1の位相分割誤差値の振幅の比に基づいて算出するように構成したので、比較的簡易な回路構成で、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を第1の実施形態よりもさらに抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出できる。
【0079】
実施の形態3.
図5は本発明の実施の形態3である副搬送波周波数信号復調装置を示すブロック図である。
【0080】
本実施の形態の副搬送波周波数信号復調部23では、図1に示した重み関数回路6における重み関数の設定について、細分期間毎に入力する各第1の位相分割誤差値の振幅のべき乗を比較し、その比較結果を正規化して算出するようにしている。
【0081】
図5において、14は位相誤差検出回路5の各細分期間から出力する第1の位相分割誤差値をべき乗するべき乗回路、12はべき乗回路14の各出力から最大値を検出する最大値検出回路、13は最大値検出回路12が検出した最大値によってべき乗回路14の各細分期間の出力を正規化して重み関数を計算する正規化回路である。
【0082】
以下、本実施の形態の副搬送波周波数復調部23の動作を説明する。
【0083】
本実施の形態の副搬送波周波数信号変調部24が、初期状態において位相誤差が修正されていない復調信号DSを乗算器2から出力してから、位相誤差検出回路5により細分された第1の位相分割誤差値を出力するまでの動作は実施の形態1と同様である。
【0084】
重み関数回路6は、位相誤差検出回路5の各第1の位相分割誤差値に基づいて各細分期間に対する重み関数を計算する。本実施の形態では、位相誤差検出回路5の各第1の位相分割誤差値は各べき乗回路14に入力され、各々のべき乗回路14にて各第1の位相分割誤差値のべき乗値が計算される。各べき乗回路14の出力は最大値検出回路12に入力され、最大となる位相誤差値が最大値として検出される。検出された最大値を例えば1として各細分期間の位相誤差値を正規化回路13によって正規化し、この正規化結果を各細分期間の重み関数とする。各細分期間の位相誤差値正規化することにより、相関の強い細分期間については重み関数が大きくなり、相関の弱い細分期間、即ち、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって位相誤差検出精度が低くなった期間については重み関数が小さくなる。
【0085】
重み関数回路6から出力された位相誤差検出回路5の各出力に対応する各重み関数を、第2の乗算器7によって位相誤差検出回路5の出力である各第1の位相分割誤差値と乗算し、細分期間毎の各第1の位相分割誤差信号に対して重み付けを行い第2の位相分割誤差値とする。演算回路8は、全ての第2の乗算器7からの出力される第2の位相分割誤差値が入力され、各入力信号を演算することによって、第2の位相誤差値である位相誤差信号ESを出力する。以下の動作は、実施の形態1と同様である。
【0086】
このように重み関数を設定することにより、第1の位相分割誤差値が他の期間に比べ小さい期間、即ち、マルチパス遅延波の影響により相関が弱い期間の位相誤差検出値の振幅が抑えられる。従って、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を抑えることができる。
【0087】
以上説明したように、本実施の形態に係る副搬送波周波数復調部23は、重み関数回路6にて計算する重み関数を、べき乗回路14、最大値検出回路12及び正規化回路13により第1の位相分割誤差値の振幅のべき乗の比に基づいて算出するように構成したので、第2の実施形態よりも重み付けの比率をさらに強調することができ、比較的簡易な回路構成で、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響をより一層抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出できる。
【0088】
実施の形態4.
図6は本発明の実施の形態4である副搬送波周波数信号復調装置を示すブロック図である。
【0089】
本実施の形態の副搬送波周波数信号復調部24では、図1に示した演算回路8において、重み関数回路6及び第2の乗算器7にて重み付けされた各第1の位相分割誤差値を平均する演算を行うようにしている。
【0090】
図6において、15は第2の乗算器7の出力である各第2の位相分割誤差値の平均を計算する平均回路であり、演算回路8内に設けられている。
【0091】
以下、本実施の形態の副搬送波周波数復調部24の動作を説明する。
【0092】
本実施の形態の副搬送波周波数信号変調部24が、初期状態において位相誤差が修正されていない復調信号DSを乗算器2から出力してから、重み関数回路6と第2の乗算器7によって細分期間毎の各第1の位相分割誤差値に対して重み付けが行われるまでの動作は実施の形態1と同様である。
【0093】
演算回路8は、全ての第2の乗算器7からの出力される各第2の位相分割誤差値が入力され、各入力信号を演算することによって、第2の位相誤差値である位相誤差信号ESを出力する。
【0094】
ここで、本実施の形態の演算回路8は平均回路15であることから、全ての第2の乗算器7の出力信号である各第2の位相分割誤差値が平均回路15に入力すると、平均回路15では平均値を計算し、その平均値を第2の位相誤差値である位相誤差信号ESとして平均回路15から出力する。以下の動作は、実施の形態1と同様である。
【0095】
このように各位相誤差信号の平均値を計算することにより、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を抑えることができる。
【0096】
以上説明したように、本実施の形態に係る副搬送波周波数復調部24は、演算回路8を平均回路15により構成し、重み付けを行った各第2の位相分割誤差値の平均を演算回路8において計算することにより第2の位相誤差値を得るようにしたので、比較的簡易な回路構成で、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響をより一層抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出できる。
【0097】
実施の形態5.
図7は本発明の実施の形態5である副搬送波周波数信号復調装置を示すブロック図である。
【0098】
本実施の形態の副搬送波周波数信号復調部25では、図1に示した演算回路8において、重み関数回路6及び第2の乗算器7にて重み付けされた各第2の位相分割誤差値をべき乗平均する演算を行うようにしている。
【0099】
図7において、16は第2の乗算器7の出力である第2の位相分割誤差値のべき乗平均を計算するべき乗平均回路であり、演算回路8内に設けられている。
【0100】
以下、本実施の形態の副搬送波周波数復調部25の動作を説明する。
【0101】
本実施の形態の副搬送波周波数信号変調部25が、初期状態において位相誤差が修正されていない復調信号DSを乗算器2から出力してから、重み関数回路6と第2の乗算器7によって細分期間毎の各第1の位相分割誤差値に対して重み付けが行われるまでの動作は実施の形態1と同様である。
【0102】
演算回路8は、全ての第2の乗算器7からの出力される各第2の位相分割誤差値が入力され、各入力信号を演算することによって、第2の位相誤差値である位相誤差信号ESを出力する。
【0103】
ここで、本実施の形態の演算回路8はべき乗平均回路16であることから、全ての第2の乗算器7の出力信号である各第2の位相分割誤差値がべき乗平均回路16に入力すると、べき乗平均回路16ではべき乗平均値を計算し、そのべき乗平均値を最終的な位相誤差信号としてべき乗平均回路16から出力する。以下の動作は、実施の形態1と同様である。
【0104】
このように各第2の位相分割誤差値のべき乗平均値を計算することにより、マルチパス遅延経路を経由した遅延信号によって相関が弱くなった細分期間の影響を抑えることができる。
【0105】
以上説明したように、本実施の形態に係る副搬送波周波数復調部25は、演算回路8をべき乗平均回路16により構成し、重み付けを行った各第2の位相分割誤差値のべき乗平均を演算回路8において計算することにより第2の位相誤差値を得るようにしたので、図6に示した実施の形態4よりも重み付けの比率をさらに強調することができ、比較的簡易な回路構成で、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響をより一層抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出できる。
【0106】
実施の形態6.
図8は本発明の実施の形態6である副搬送波周波数信号復調装置を示すブロック図である。
【0107】
本実施の形態の副搬送波周波数信号復調部26では、副搬送波周波数信号BSの位相誤差を修正して復調信号DSを出力する第1の乗算器2の配置を、上記した実施の形態1とは異なる配置にしている。より具体的には、実施形態1では、数値制御発振回路10から出力される再生された副搬送波周波数の信号である基準信号SSをフィードバックするように第1の乗算器2が配置されていたが、本実施の形態では、基準信号SSをフィードフォワードするように第1の乗算器2が配置される。即ち、第1の乗算器2は、その出力が有効シンボル期間遅延回路4と位相誤差検出回路5とに向けては出力されず、復調信号DSとして出力されるように配置される。
【0108】
以下、本実施の形態の副搬送波周波数復調部26の動作を説明する。
【0109】
本実施の形態の副搬送波周波数信号変調部26の副搬送波周波数信号BSは、直接に位相誤差検出回路5に入力されると共に、直接に有効シンボル期間遅延回路4にも入力される。そして、有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分遅延させた信号が位相誤差検出回路5に入力される。また、位相誤差検出回路5にて実施される動作以降の、数値制御発振器10から出力された基準信号SSと副搬送波周波数信号BSとを第1の乗算器2により乗算することにより位相誤差を修正した復調信号DSを得るところまでの動作は実施の形態1と同様である。
【0110】
このように副搬送波周波数信号復調部26内の同期検波回路をフィードバック回路でなくフィードフォワード回路とすることにより、収束時間を短縮することができる。
【0111】
以上説明したように、本実施の形態に係る副搬送波周波数復調部26は、同期検波回路をフィードフォワード回路としたので、比較的簡易な回路構成で、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出でき、さらに、収束時間を短縮できる。
【0112】
実施の形態7.
図9は本発明の実施の形態7である副搬送波周波数信号復調装置を示すブロック図である。
【0113】
本実施の形態の副搬送波周波数信号復調部27では、副搬送波周波数信号BSの位相誤差を修正して復調信号DSを出力する第1の乗算器2の配置を、上記した実施の形態1とは異なる配置にしている。より具体的には、実施形態1では、数値制御発振回路10から出力される再生された副搬送波周波数の信号である基準信号SSをフィードバックするように第1の乗算器2が配置されていたが、本実施の形態では、基準信号SSを有効シンボル期間遅延回路4の後段にフィードフォワードするように第1の乗算器2が配置される。即ち、第1の乗算器2は、有効シンボル期間遅延回路4の出力が入力されるように配置されると共に、その出力が有効シンボル期間遅延回路4と位相誤差検出回路5とに向けては出力されず、復調信号DSとして出力されるように配置される。
【0114】
以下、本実施の形態の副搬送波周波数復調部27の動作を説明する。
【0115】
本実施の形態の副搬送波周波数信号変調部27の副搬送波周波数信号BSは、直接に位相誤差検出回路5に入力されると共に、直接に有効シンボル期間遅延回路4にも入力される。そして、有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分遅延させた信号が位相誤差検出回路5に入力されると共に、第1の乗算器2にも入力される。また、位相誤差検出回路5にて実施される動作以降の、数値制御発振器10から出力された基準信号SSと副搬送波周波数信号BSとを第1の乗算器2により乗算することにより位相誤差を修正した復調信号DSを得るところまでの動作は実施の形態1と同様である。
【0116】
このように副搬送波周波数信号復調部27内の同期検波回路をフィードバック回路でなくフィードフォワード回路とすることにより、収束時間を短縮することができる。
【0117】
以上説明したように、本実施の形態に係る副搬送波周波数復調部27は、同期検波回路を、有効シンボル期間遅延回路4によって有効シンボル期間分遅延させた信号が第1の乗算器2に入力されるフィードフォワード回路としたので、比較的簡易な回路構成で、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出でき、さらに、収束時間を短縮でき、位相誤差を検出した実際のシンボル期間に対して位相誤差補正を行うことができ、より精度よく安定に動作する副搬送波周波数信号復調装置を得ることができる。
【0118】
なお、上記の各実施の形態の副搬送波周波数信号復調部は、直交周波数分割多重(OFDM)方式の受信機に適用したものとして記載したが、例えば、ディジタルテレビジョン受信機等の復調部の一部回路として組み込むようにしてもよい。
【0119】
また、本発明の副搬送波周波数信号復調装置は、上記の各実施の形態中に説明した副搬送波周波数復調部を構成する各種回路の種類、接続状態、あるいは、副搬送波周波数復調部に接続される主信号部の種類、制御方法等は前述した実施の形態中に説明したもの限られるものではない。
【0120】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、直交周波数分割多重受信機中に用いられる副搬送波周波数信号を復調する副搬送波周波数信号復調装置において、位相誤差を検出するためにガードインターバル期間とそれに対応する有効シンボル期間の後部との相関特性を求める際、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割し、各細分期間における第1の位相分割誤差値に対して重み付けを行って、その演算値を第2の位相誤差値として求める手段を備えるように構成したので、
マルチパス伝送路を経由することにより遅延した副搬送波周波数信号によって相関検出期間中の相関が弱くなる期間の影響を抑え、位相誤差検出精度の劣化を防ぎ、動作を安定させることができる効果を奏する。
【0121】
請求項2の発明によれば、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割し、各細分期間における第1の位相分割誤差値に対して重み付けを行う際、重み関数を各第1の位相誤差値の振幅の比をもとに計算する手段を備えるように構成したので、
比較的簡易な回路構成で、マルチパス伝送路を経由することにより遅延した副搬送波周波数信号によって相関検出期間中の相関が弱くなる期間の影響を抑え、位相誤差検出精度の劣化を防ぎ、動作を安定させることができる効果を奏する。
【0122】
請求項3の発明によれば、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割し、各細分期間における第1の位相誤差値に対して重み付けを行う際、重み関数を各第1の位相誤差値の振幅のべき乗の比をもとに計算する手段を備えるように構成したので、
重み付けの比率を請求項2の構成よりもさらに強調することができ、ルチパス伝送路を経由することにより遅延した副搬送波周波数信号によって相関検出期間中の相関が弱くなる期間の影響をさらに抑え、位相誤差検出精度の劣化を防ぎ、より動作を安定させることができる効果を奏する。
【0123】
請求項4の発明によれば、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割し、各細分期間における第1の位相分割誤差値に対して重み付けを行って、その平均値を第2の位相誤差値として求める手段を備えるように構成したので、
比較的簡易な回路構成で、マルチパス伝送路を経由することにより遅延した副搬送波周波数信号によって相関検出期間中の相関が弱くなる期間の影響を抑え、位相誤差検出精度の劣化を防ぎ、動作を安定させることができる効果を奏する。
【0124】
請求項5の発明によれば、相関特性検出期間をいくつかの細分期間に分割し、各細分期間における第1の位相分割誤差値に対して重み付けを行って、そのべき乗平均値を第2の位相誤差値として求める手段を備えるように構成したので、
重み付けの比率を請求項4の構成よりもさらに強調することができ、マルチパス伝送路を経由することにより遅延した副搬送波周波数信号によって相関検出期間中の相関が弱くなる期間の影響をさらに抑え、位相誤差検出精度の劣化を防ぎ、より動作を安定させる効果を奏する。
【0125】
請求項6の発明によれば、副搬送周波数信号が第1の乗算器に入力されて同期検波を実施するフィードフォワード方式となるように構成したので、
比較的簡易な回路構成で、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出でき、さらに、収束時間を短縮できるという効果を奏する。
【0126】
請求項7の発明によれば、有効シンボル期間遅延回路によって有効シンボル期間分遅延させた副搬送周波数信号が第1の乗算器に入力されて同期検波を実施するフィードフォワード方式となるように構成したので、
比較的簡易な回路構成で、マルチパス遅延経路を経由する遅延波が存在する場合においても、マルチパス遅延信号によって相関が弱くなる期間の影響を抑えることができ、検出する位相誤差の精度の劣化を抑え、安定して位相誤差を検出でき、さらに、収束時間を短縮でき、実際位相誤差を検出したシンボルに対して位相誤差補正を行うことができ、より精度よく動作を安定させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 (a)〜(g)は図1の位相誤差検出回路5に入力する復調信号DS等を示したタイミングチャートである。
【図3】 図2の(c)、(e)、(f)、(g)の信号を時間軸を拡大して示すと共に、相関特性検出期間を細分した細分期間を(h)に示したタイミングチャートである。
【図4】 本発明の実施の形態2である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態3である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態4である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態5である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の実施の形態6である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態7である副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 OFDM受信機中の従来の副搬送波周波数信号復調装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 第1の乗算器、 4 有効シンボル期間の遅延回路、 5 位相誤差検出回路、 6 重み関数回路、 7 第2の乗算器、 8 演算回路、 9 ループフィルタ、 10 数値制御発振回路、 12 最大値検出回路、 13 正規化回路、 14 べき乗回路、 15 平均回路、 16 べき乗平均回路、20〜27 副搬送波周波数信号復調部、 50 OFDM受信機、 BS 副搬送波周波数信号、 DS 復調信号、 SS 基準信号(cos信号及びsin信号)。
Claims (7)
- 直交周波数分割多重伝送方式により伝送される変調信号を復調する受信機中の、前記変調信号が主搬送波周波数の基準信号により1次復調された副搬送周波数信号に対し、副搬送波周波数の基準信号を用いて同期検波することにより復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調装置であって、
前記副搬送波周波数信号に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、
前記乗算器の出力を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、
前記乗算器の出力と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割した第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、
前記位相誤差検出回路から出力される第1の位相分割誤差値に対してそれぞれマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記第1の位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、
前記位相誤差検出回路から出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、
前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて第2の位相誤差値を演算する演算回路と、
前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、
前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路とを備えたことを特徴とする副搬送波周波数信号復調装置。 - 前記重み関数回路は、前記各位相誤差値の振幅の比に基づいて前記重み関数を演算することを特徴とする請求項1記載の副搬送波周波数信号復調装置。
- 前記重み関数回路は、前記各位相誤差値の振幅のべき乗比に基づいて前記重み関数を演算することを特徴とする請求項1記載の副搬送波周波数信号復調装置。
- 前記演算回路は、前記第2の位相誤差値を求めるために、前記重み付けされた各位相誤差値の平均を演算することを特徴とする請求項1記載の副搬送波周波数信号復調装置。
- 前記演算回路は、前記第2の位相誤差値を求めるために、前記重み付けされた各位相誤差値のべき乗平均を演算することを特徴とする請求項1記載の副搬送波周波数信号復調装置。
- 直交周波数分割多重伝送方式により伝送される変調信号を復調する受信機中の、前記変調信号が主搬送波周波数の基準信号により1次復調された副搬送周波数信号に対し、副搬送波周波数の基準信号を用いて同期検波することにより復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調装置であって、
前記副搬送波周波数信号に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、
前記副搬送波周波数信号を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、
前記乗算器の出力と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割した第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、
前記位相誤差検出回路から出力される第1の位相分割誤差値に対してそれぞれマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記第1の位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、
前記位相誤差検出回路から出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、
前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて第2の位相誤差値を演算する演算回路と、
前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、
前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路とを備えたことを特徴とする副搬送波周波数信号復調装置。 - 直交周波数分割多重伝送方式により伝送される変調信号を復調する受信機中の、前記変調信号が主搬送波周波数の基準信号により1次復調された副搬送周波数信号に対し、副搬送波周波数の基準信号を用いて同期検波することにより復調信号を出力する副搬送波周波数信号復調装置であって、
前記副搬送波周波数信号を1シンボル期間中の有効シンボル期間長分だけ遅延させて出力する有効シンボル期間遅延回路と、
前記有効シンボル期間遅延回路の出力に前記副搬送波周波数の基準信号を乗積することにより復調信号を出力する第1の乗算器と、
前記乗算器の出力と前記有効シンボル期間遅延回路の出力信号との相関特性を検出し、該相関特性の値に基づいて復調信号の第1の位相誤差を検出し、該第1の位相誤差の値を所定値N(Nは2以上の整数且つ前記1シンボル期間のガードインターバル期間中に用いられるクロック信号のパルス総数よりも小さい数)の細分期間に分割した第1の位相分割誤差値として出力する位相誤差検出回路と、
前記位相誤差検出回路から出力される第1の位相分割誤差値に対してそれぞれマルチパス遅延波の影響に応じた重み付けを行うための複数の重み関数を前記第1の位相分割誤差値に基づいて演算する重み関数回路と、
前記位相誤差検出回路から出力された前記第1の位相分割誤差値にそれぞれ前記重み関数回路から出力された対応する重み関数を乗算することにより重み付けされた複数の第2の位相分割誤差値を出力する第2の乗算器と、
前記複数の第2の位相分割誤差値に基づいて第2の位相誤差値を演算する演算回路と、
前記第2の位相誤差値から高域雑音を除去して出力するループフィルタと、
前記ループフィルタの出力に基づいて前記副搬送波周波数の基準信号として用いられる発振周波数を制御して出力する数値制御発振回路とを備えたことを特徴とする副搬送波周波数信号復調装置。
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