JP3789093B2 - 水素濃度測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、質量分析計を水素濃度の定量分析部として備える水素濃度測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、燃料電池の開発に伴い、この燃料電池に燃料ガスとしての水素を供給する改質器、例えばメタノール改質器、ガソリン改質器、メタン改質器等の開発が進められている。例えば、このような改質器で生成されるガス中の水素濃度の測定に、上記のような水素濃度測定装置が用いられている。
【0003】
このような水素濃度測定装置は、例えば図2に示すように、試料ガス中の水素濃度を定量分析するための質量分析計21へのガス導入系に、流路抵抗の大きなキャピラリー(絞り)22を設けて構成されている。すなわち、上記したような改質器に接続される試料ガス導入配管23にフィルタ24と吸引ポンプ25とを介設し、この吸引ポンプ25の下流側を、上記したキャピラリー22が介設された分流配管26を介して質量分析計21に接続して、キャピラリー22を通して微量の試料ガスを質量分析計21に供給するようになっている。なお、このガス導入系の全体は、改質器での生成ガス中の水分の結露を防止するため、所定の温度に加熱保持する加熱ユニット27内に収納されている。
【0004】
キャピラリー22としては、例えば内径10〜50μm程度の大きな流路抵抗(絞り作用)を有するものが選定されている。これによって、質量分析計21に接続された真空ポンプ28を作動させたとき、キャピラリー22を挟んで上流側、すなわち、吸引ポンプ25の出口側がほぼ大気圧状態であっても、質量分析計21内は質量分析に必要な高真空状態で保持される。
【0005】
そして、このようにキャピラリー22を挟んで一定の差圧状態で、このキャピラリー22を通して試料ガスが微量流れて質量分析計21に送られ、水素濃度の定量分析が行われる。得られた分析値(単位時間当たりの水素イオン数)と、キャピラリー22を通して質量分析計21に供給されるガス流量とから、試料ガス中の水素濃度が算出され、測定結果(指示値)として出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したようなガス導入系を備える従来の水素濃度測定装置では、前記した燃料電池における改質器での生成ガス分析の場合、高濃度の水素ガスが質量分析計21に導入されることになる。水素ガスは金属表面への吸着を生じ易く、このため、質量分析計21の内壁面に吸着された水素ガスのその後の脱離現象にともなって、例えば窒素ガスをベースにしたゼロ点校正やスパン校正時に指示値のテーリングが顕著に生じて、迅速な測定を行い難いという問題を有している。
【0007】
また、水素濃度の測定が繰返されて質量分析計21内壁面への水素ガスの吸着量が増えてくると、質量分析計21の内壁面からはほぼ一定量の水素ガスが連続して脱離するような状態となる。したがって、この状態を水素濃度ゼロとするようなゼロ点校正が適宜行われる。この場合に、酸素が含まれているような試料ガスが質量分析計21に導入されてこの試料ガス中の水素濃度を測定しようとすると、質量分析計21の内壁面から湧き出る主としてイオン化された水素ガスと酸素とが反応し、このため、この測定時におけるゼロ点がドリフトして、試料ガス中の水素濃度の正確な測定値を得難くなるという問題も生じている。
【0008】
本発明は上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的は、精度の良好な測定結果を安定して得ることが可能であり、また、より迅速な測定を行うことができる水素濃度測定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の水素濃度測定装置は、内部が真空に保持された質量分析計に絞りを通して試料ガスを供給し、質量分析計での分析結果に基づいて試料ガス中の水素濃度を測定する水素濃度測定装置であって、試料ガスに所定の希釈ガスを混合させる希釈手段を上記絞りの前段に設けて、試料ガスと希釈ガスとの混合ガスを上記絞りを通して質量分析計に供給するように形成するとともに、該希釈ガスとして少なくとも酸素を含むガスを用いることを特徴としている。
【0010】
このような構成によれば、質量分析計に供給される試料ガスの濃度は混合ガス中における希釈ガスの割合に応じて小さくなる。したがって、試料ガス中に高濃度の水素が含まれている場合でも、これが希釈ガスで希釈されて質量分析計に導入されるので、金属表面での水素ガスの吸脱着量が少なくなる。この結果、質量分析計に高濃度の水素が直接導入されることによって従来生じていた指示値のテーリングも改善されるので、例えばゼロ点校正やスパン校正をより短時間で行うことが可能となって、より迅速な測定を行うことができる。また、少なくとも酸素を含む希釈ガスが試料ガスと共に質量分析計に導入され、質量分析計の内壁面から連続して脱離する水素ガスが常時酸素と反応している状態で、試料ガス中の水素の定量分析が行われる結果、試料ガス自体に酸素が含まれている場合と含まれていない場合とにかかわらず、ゼロ点に変化が生じることがなくなるので、これによっても精度の良好な測定結果を安定して得ることができる。
【0011】
請求項2の水素濃度測定装置は、内部が真空に保持された質量分析計に絞りを通して試料ガスを供給し、質量分析計での分析結果に基づいて試料ガス中の水素濃度を測定する水素濃度測定装置であって、上記絞りを通した試料ガスに、別の絞りを通して供給された希釈ガスを混合し、試料ガスと希釈ガスとの混合ガスを質量分析計に供給するように形成するとともに、該希釈ガスとして少なくとも酸素を含むガスを用いることを特徴としている。
【0012】
このような構成によれば、請求項1で得られる作用に加えて、絞りを通した試料ガスに、絞りを通した希釈ガスを混合させることにより、希釈ガスの使用量を大幅に減少させ、希釈手段を単純化することが可能となる。
【0013】
請求項3の水素濃度測定装置は、請求項1または2の装置において、空気を上記希釈ガスとして用いるように形成していることを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、酸素を含む希釈ガスとして空気が試料ガスと共に質量分析計に導入され、したがって、質量分析計の内壁面から連続して脱離する水素ガスが常時酸素と反応している状態で、試料ガス中の水素の定量分析が行われる。この結果、試料ガス自体に酸素が含まれている場合と含まれていない場合とにかかわらず、ゼロ点に変化が生じることがなくなるので、これによっても精度の良好な測定結果を安定して得ることができる。また、清浄空気を用いることにより、測定に係るコストをより安価なものにすることができ、また、取り扱いも容易になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の水素濃度測定装置について、前記した燃料電池の改質器で生成されるガスを試料ガスとして、この試料ガス中の水素濃度を測定する場合を例に挙げて説明する。
【0016】
(実施の形態1)本発明の一実施形態の水素濃度測定装置は、図1において上記のような試料ガス中の水素濃度を定量分析するための磁場型質量分析計1を備え、この質量分析計1に試料ガスを導入するためのガス導入系が、試料ガス導入配管2に希釈ガス供給配管3を接続して構成されている。
【0017】
試料ガス導入配管2には、その上流側から、フィルター4・試料ガス流量制御器5・吸引ポンプ6が順次介設され、吸引ポンプ6の出口側と上記質量分析計1とが、キャピラリー(絞り)7の介設された分流配管8によって相互に接続されている。一方、希釈ガス供給配管3には、その上流側から圧力制御弁9と、希釈ガス流量制御器10とが順次介設され、この希釈ガス供給配管3の下流端は、試料ガス導入配管2における試料ガス流量制御器5と吸引ポンプ6との間に接続されている。
【0018】
試料ガス導入配管2の上流端は、図示しない例えばメタノール改質器から燃料電池に至る燃料ガス供給配管に接続され、上記吸引ポンプ6を作動することによって、メタノール改質器で発生されたガスの一部が試料ガスとして試料ガス導入配管2に吸引される。なおこのときの試料ガスは、水素の他、水分やCO、CO2等を含む混合ガスである。
【0019】
希釈ガス供給配管3の上流端は、図示しない希釈空気精製機に接続されている。この希釈空気精製機によって充分に除湿され、また、COやTHC・NOXの濃度が所定レベル以下に低減された精製空気が、希釈ガス供給配管3に供給される。
【0020】
試料ガス流量制御器5と希釈ガス流量制御器10とは、本実施形態ではそれぞれ臨界流量ベンチュリ(CFV)で構成されている。これら流量制御器5・10を流れるガス流量比は、例えば1:5〜1:10の範囲内における所定の比率(以下、希釈比率という)となるように設定されている。
【0021】
前記圧力制御弁9は、パイロットライン11によって試料ガス流量制御器5の上流側に接続されている。これにより、この圧力制御弁9の開度、すなわち希釈ガス流量制御器10の上流側圧力が、試料ガス流量制御器5の上流側圧力の変化に伴って自動調整される。この結果、希釈ガス流量制御器10を挟んで上流側と下流側との差圧は、試料ガス流量制御器5を挟んで両側の差圧の変化に追従して変化し、これによって、これら両流量制御器5・10を通して流れる試料ガスと希釈ガスとの流量比が、上記した希釈比率で保持されるようになっている。
【0022】
なお、上記構成のガス導入系の全体は、試料ガス中に含まれる水分の結露を防止するために、所定の温度に加熱保持する加熱ユニット12内に収納されている。一方、前記質量分析計1には真空ポンプ13が接続され、この真空ポンプ13の作動により、質量分析計1内は、例えば10−4〜10−5Torr(≒10−2〜10−3Pa)程度の真空度に保持されて、後述する水素の定量分析が行われる。
【0023】
前記した分流配管8に介設されているキャピラリー7は、例えば内径10〜50μm程度の大きな流路抵抗(絞り作用)を有する微細管から成っている。これにより、吸引ポンプ6の出口側がほぼ大気圧状態であっても、質量分析計1内での上記のような真空状態が保持される。そして、キャピラリー7を挟んでこのような差圧状態で、このキャピラリー7を通して数μL/min〜数pL/minのオーダーの極微量のガスが流れて、質量分析計1に供給されるようになっている。
【0024】
上記構成の水素濃度測定装置においては、吸引ポンプ6を作動することにより、試料ガス導入配管2に、試料ガス流量制御器5での設定流量、例えば5L/min程度の流量で試料ガスが導入される。同時に、希釈ガス流量制御器10での設定流量に応じた量の希釈ガス(エアー)が、希釈ガス供給配管3を通して導入される。したがって、吸引ポンプ6よりも下流側では、これら試料ガスと希釈ガスとの混合ガス、すなわち、試料ガスが希釈ガスによって前記した希釈比率で希釈された混合ガスとなる。この混合ガスが、分流配管8を通して微量採取され、真空ポンプ13により高真空に保持されている質量分析計1に送られる(以下、この質量分析計1に送られる混合ガスを希釈サンプルガスともいう)。
【0025】
この質量分析計1で希釈サンプルガス中の水素濃度の定量分析が行われ、さらに、図示しない演算装置により、試料ガスに対しての上記希釈ガスによる希釈比率、また、吸引ポンプ6の下流側で分流配管8へと分流される分流比率に基づいて試料ガス中の水素濃度値に換算されて、この測定値が出力される。
【0026】
(実施の形態2)また本発明の別の実施形態の水素濃度測定装置においては、図3において上記のような試料ガス中の水素濃度を定量分析するための磁場型質量分析計1を備え、この質量分析計1に試料ガスを導入するためのガス導入系が、試料ガス導入配管2に分流配管8を接続し、分流配管8に希釈ガス供給配管3を接続して構成されている。
【0027】
試料ガス導入配管2には、その上流側から、フィルター4・吸引ポンプ6が順次介設され、吸引ポンプ6の出口側と上記質量分析計1とが、キャピラリー7の介設された分流配管8によって相互に接続されている。一方、希釈ガス供給配管3には、その上流側にキャピラリー14が介設され、その下流端は、キャピラリー7と質量分析計1との間に接続されている。上記構成のガス導入系の全体は、試料ガス中に含まれる水分の結露を防止するために、所定の温度に加熱保持する加熱ユニット12内に収納されている。
【0028】
なお、試料ガス導入配管2および希釈ガス供給配管3の上流端は、実施の形態1の水素濃度測定装置と同様の構成である。また、質量分析計1および真空ポンプ13の構造も実施の形態1の水素濃度測定装置と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0029】
試料ガスと希釈ガスの希釈比率はキャピラリー7および14を調節することにより、所定の希釈比率を達成することができ、また、キャピラリー7および14は、例えば内径10〜50μm程度の大きな流路抵抗(絞り作用)を有する微細管から成っているため、吸引ポンプ6の出口側がほぼ大気圧状態であっても、質量分析計1内での上記のような真空状態が保持される。キャピラリー7・14を挟んでこのような差圧状態で、このキャピラリー7・14を通して混合された希釈サンプルガスが数μL/min〜数pL/minのオーダーで流れて、質量分析計1に送られる。
【0030】
上記構成の水素濃度測定装置においては、吸引ポンプ6を作動することにより、試料ガス導入配管2に、例えば5L/min程度の流量で試料ガスが導入される。この試料ガスは分流配管8を通して微量採取され、キャピラリー7を通った後に、キャピラリー14を通って供給された希釈ガスと、前記希釈比率で混合され、真空ポンプ13により高真空に保持されている質量分析計1に送られる。
【0031】
この質量分析計1で希釈サンプルガス中の水素濃度の定量分析が行われ、さらに、図示しない演算装置により、試料ガスに対しての上記希釈ガスによる希釈比率、また、吸引ポンプ6の下流側で分流配管8へと分流される分流比率に基づいて試料ガス中の水素濃度値に換算されて、この測定値が出力される。
【0032】
このように、本発明の実施の形態1および2の水素濃度測定装置においては、試料ガス導入配管2から分流配管8を通して試料ガスを質量分析計1に送る際に、この試料ガスは希釈ガスによって例えば1/10に希釈される。このため、試料ガス中に高濃度の水素が含まれている場合でも、これが希釈ガスで希釈されて質量分析計1に導入されるので、金属表面での水素ガスの吸脱着量が少なくなる。これによって、従来、質量分析計に高濃度の水素が直接導入されることによって生じていた指示値のテーリングも改善されるので、例えばゼロ点校正やスパン校正をより短時間で行うことが可能となって、より迅速な測定を行うことが可能となり、測定効率が向上する。
【0033】
さらに上記では、酸素を含む希釈ガスとして空気が試料ガスと共に質量分析計1に導入されるので、質量分析計1の内壁面から常時湧き出す主としてイオン化された水素ガスが酸素と反応している状態で、試料ガス中の水素の定量分析が行われる。したがって、ゼロ点校正時に用いるゼロガスも、例えば窒素ガスをベースにしてこれに酸素を含ませたものを用いれば、その後に行われる試料ガスの測定時には、この試料ガス自体に酸素が含まれている場合と含まれていない場合とにかかわらず、ゼロ点に変化が生じることがなくなる。したがって、試料ガスが酸素を含むものから含まないものへと切換えて測定を継続する場合でも、精度の良好な測定結果を安定して得ることができる。
【0034】
以上に本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々変更することが可能である。例えば実施の形態1の水素濃度測定装置では、試料ガスに所定の希釈ガスを一定比率で混合させる希釈手段を、試料ガス導入配管2に試料ガス流量制御器5を介設すると共に、圧力制御弁9と希釈ガス流量制御器10とを介設した希釈ガス供給配管3を試料ガス導入配管2に接続して構成し、両流量制御器5・10をそれぞれ臨界流量ベンチュリ(CFV)で形成した例を挙げたが、例えば試料ガス中における水素濃度の変動範囲が小さい場合には、CFVに代えて、例えばマスフローコントローラ等を用いて構成することも可能である。
【0035】
また上記では、質量分析計1として磁場型のものを例示したが、例えば飛行時間型や四重極型などのその他の形式の質量分析計を設けて構成しても良い。さらに上記では、分流配管8に細管形状のキャピラリー22を絞りとして設けた例を示したが、例えばニードル弁などの流量可変型の弁体等を用いて構成することも可能である。
【0036】
また上記では、希釈ガスとして清浄空気を用いる例を示したが、請求項1または2の範囲においては、その他のガスを希釈ガスとして用いることが可能であり、また、これに酸素を混入した混合ガスを用いれば、希釈ガスとして空気を用いる請求項3の構成と同様な効果を得ることができる。もっとも、清浄空気を用いることにより、測定に係るコストをより安価なものにすることができ、また、取り扱いも容易になる。また上記実施形態では、燃料電池の改質器で生成されるガス中の水素濃度を測定する場合を例に挙げたが、その他のガスを対象とした水素濃度の測定装置にも、本発明を適用して構成することが可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の水素濃度測定装置においては、試料ガスに所定の希釈ガスを混合させ、この混合ガスを絞りを通して質量分析計に供給するように形成しているので、試料ガス中に高濃度の水素が含まれている場合でも、これが希釈ガスで希釈されて質量分析計に導入されるので、従来生じていた指示値のテーリングも改善され、例えばゼロ点校正やスパン校正をより短時間で行うことが可能となってより迅速な測定を行うことができる。
【0038】
更に、請求項2の水素濃度測定装置においては、上記の効果に加えて、絞りを通した試料ガスに絞りを通した希釈ガスを混合させるため、希釈ガスの使用量を大幅に減少させ、希釈ガスの供給手段を簡素化することができ、より簡単な構造で測定することができる。
【0039】
更にまた、請求項3の水素濃度測定装置においては、希釈ガスとして空気を用いるので、質量分析計の内壁面から常時湧き出す主としてイオン化された水素ガスは導入される酸素と反応している状態での分析が行われ、したがって、試料ガス自体に酸素が含まれている場合と含まれていない場合とにかかわらず、ゼロ点に変化が生じることが防止され、これによっても精度の良好な測定結果を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の水素濃度測定装置の構成を示す配管系統図である。
【図2】従来の水素濃度測定装置の構成を示す配管系統図である。
【図3】本発明の実施の形態2の水素濃度測定装置の構成を示す配管系統図である。
【符号の説明】
1 質量分析計
2 試料ガス導入配管
3 希釈ガス供給配管(希釈手段)
5 試料ガス流量制御器(希釈手段)
6 吸引ポンプ
7 キャピラリー(絞り)
8 分流配管
9 圧力制御弁(希釈手段)
10 希釈ガス流量制御器(希釈手段)
11 パイロットライン
12 加熱ユニット
14 キャピラリー(絞り)

Claims (3)

  1. 内部が真空に保持された質量分析計に絞りを通して試料ガスを供給し、質量分析計での分析結果に基づいて試料ガス中の水素濃度を測定する水素濃度測定装置であって、試料ガスに所定の希釈ガスを混合させる希釈手段を上記絞りの前段に設けて、試料ガスと希釈ガスとの混合ガスを上記絞りを通して質量分析計に供給するように形成するとともに、該希釈ガスとして少なくとも酸素を含むガスを用いることを特徴とする水素濃度測定装置。
  2. 内部が真空に保持された質量分析計に絞りを通して試料ガスを供給し、質量分析計での分析結果に基づいて試料ガス中の水素濃度を測定する水素濃度測定装置であって、上記絞りを通した試料ガスに、別の絞りを通して供給された希釈ガスを混合し、試料ガスと希釈ガスとの混合ガスを質量分析計に供給するように形成するとともに、該希釈ガスとして少なくとも酸素を含むガスを用いることを特徴とする水素濃度測定装置。
  3. 空気を上記希釈ガスとして用いるように形成していることを特徴とする請求項1または2に記載の水素濃度測定装置。
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