JP3787890B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置に関し、更に詳細には、誤差拡散法により、注目画素の濃度を2値化したことによる誤差を周辺画素の濃度に所定の割合で分配しつつ、中間調画像の各画素の濃度を2値化して疑似中間調の画像データを作成する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、中間調画像を2値化して疑似中間調の画像を作成する場合の手段としては、誤差拡散法が知られている。この2値化処理は、階調再現性および解像度が優れた方法として、各種の2値化処理の中では、比較的良い評価が与えられている。
【0003】
この誤差拡散法とは、中間調の濃度を2値化する際に生じる、実際の濃度と2値化した濃度との差を2値化誤差として周辺の画素に分配して、周辺画素の濃度の補正を行い、その補正後の濃度を所定閾値にて判定して、2値の内のいずれかの値に決定する処理である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような誤差拡散法では、濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化するエッジ部において、該エッジ部前の領域の濃度の影響が、誤差分配という形でエッジ部後の領域に大きく加わり、低濃度領域の最初の部分に空白部分が現れてしまうという問題があった。
【0005】
例えば、濃度の範囲が0〜255である中間調の画像を、非記録出力を示す0、又は、記録出力を示す255の、いずれかの値に2値化する処理がなされた場合、中間調画像が高濃度(例えば200)である領域では、閾値=128より高くなるため、その領域が2値化されると濃度は255(記録)として出力される頻度が高くなる。このため、その2値化誤差は、200−255=−55と、マイナスとなる。もし、高濃度の画素がエッジ部に存在していた場合には、そのマイナスの誤差は、低濃度(例えば10)である領域に分配されることになる。このため、例えば−55が低濃度画素に分配された場合には、補正後の濃度は、10−55=−45となる。
【0006】
従って、エッジ部に隣接している低濃度画素は、マイナスの誤差の分配により一層小さい濃度に補正されることとなる。このため、エッジ部分の低濃度領域は、低濃度領域のみで2値化された場合と異なり、マイナスの誤差分配を受けて、濃度255の画素の出現が遅れ、濃度が均一な低濃度領域であるにもかかわらず、エッジ部において、特に濃度0(非記録)の出現確率が高い結果となり、空白部分が現れてしまうのである。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化するエッジ部において空白部分が発生することのない疑似中間調画像を作成することができる画像処理装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】
請求項1に記載の画像処理装置においては、画像データ作成手段が、誤差拡散法により、注目画素の濃度を2値化したことによる誤差を周辺画素の濃度に所定の割合で分配しつつ、中間調画像の各画素の濃度を2値化して疑似中間調の画像データを作成するのであるが、誤差データ準備手段が、前記中間調画像における各画素の濃度に夫々加算すべき誤差データを別途準備する。
【0009】
そして、濃度変化判定手段が、前記中間調画像における注目画素の濃度が所定濃度以下であり、且つ、既に2値化された画素の内で前記注目画素に隣接する画素と前記注目画素との、前記中間調画像における濃度の差が、所定値よりも大きいか否かを判定し、この濃度変化判定手段にて肯定判定されると、誤差変更手段が、前記注目画素以外の画素を2値化したことに伴い前記注目画素の濃度に分配される誤差に代えて、誤差データ準備手段により前記注目画素に対応して準備された誤差データを、前記中間調画像における前記注目画素の濃度に加算し、画像データ作成手段に、その誤差データを加算した後の注目画素の濃度を2値化させる。
【0010】
つまり、請求項1に記載の画像処理装置では、画像データ作成手段が今回2値化しようとしている注目画素の中間調画像における濃度が所定濃度以下であり、且つ、既に2値化された画素の内で注目画素に隣接する画素と該注目画素との中間調画像における濃度の差が、所定値よりも大きい場合(濃度変化判定手段にて肯定判定された場合)に、濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化したと判断するようにしている。そして、この場合には、注目画素以外の画素を2値化したことに伴い注目画素の濃度に分配される誤差(即ち、既に2値化した他の画素から注目画素へ分配加算される誤差)に代えて、注目画素の中間調画像における元の濃度に、誤差データ準備手段により別途準備された誤差データを加算し、その加算後の注目画素の濃度を、画像データ作成手段に2値化させるようにしている。
【0011】
このような請求項1に記載の画像処理装置によれば、前述したように、濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化するエッジ部に隣接している低濃度画素に、大幅なマイナスの誤差が分配加算されるような場合には、その画素の中間調画像における元の濃度に対し、他の画素から分配加算される本来の誤差に代えて、別途準備した誤差データが加算され、その加算後の濃度に対して2値化が行われることとなるため、上記低濃度画素に対するマイナスの誤差分配による影響を抑制することができる。この結果、濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化するエッジ部において空白部分が発生することのない疑似中間調画像を作成することができる。
【0012】
尚、誤差データ準備手段は、単に誤差データを予め記憶しておくことで準備するようにしても良い。また、中間調画像の1画面分の誤差データを準備することなく、繰り返し使用できる様な所定サイズ分の誤差データを準備するようにしても良い。
【0013】
次に、請求項2に記載の画像処理装置では、請求項1に記載の画像処理装置において、誤差データ準備手段は、前記中間調画像と同サイズで且つ全ての画素の濃度が所定の低濃度に設定された一定濃度画像に対して、画像データ作成手段と同様の誤差拡散法による2値化処理を行った際に、当該一定濃度画像における各画素の濃度に夫々分配される各誤差を、前記中間調画像にて対応する位置に配置された画素の濃度に加算すべき誤差データとして準備する。
【0014】
この請求項2に記載の画像処理装置によれば、濃度変化判定手段にて肯定判定されると、その時の注目画素の中間調画像における濃度に対して、全画素の濃度が所定の低濃度であった場合に分配加算されるであろう誤差が、上記誤差データとして加算されることとなる。この結果、濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化するエッジ部において、低濃度画素に対するマイナスの誤差分配を抑制することができると共に、上記エッジ部の低濃度領域に対し自然で均一なパターンの2値化結果を得ることができる。よって、上記エッジ部において空白部分が発生せず、しかも、そのエッジ部を自然で違和感なく再現することのできる疑似中間調画像を得ることができる。
【0015】
次に、請求項3に記載の画像処理装置では、請求項2に記載の画像処理装置において、誤差データ準備手段は、前記中間調画像における各画素の濃度に夫々加算すべき前記誤差データを、濃度が異なる複数の一定濃度画像の夫々に基づいて複数個ずつ準備する。そして、誤差変更手段は、誤差データ準備手段が準備した複数の誤差データの中から、前記中間調画像における前記注目画素の濃度に最も適した濃度の一定濃度画像に基づく誤差データを選択して、前記注目画素の濃度に加算する。
【0016】
この請求項3に記載の画像処理装置によれば、濃度変化判定手段にて肯定判定されると、その時の注目画素の中間調画像における濃度に対して、全画素の濃度が注目画素の濃度であった場合に分配加算されるであろう誤差により近い値の誤差が、上記誤差データとして加算されることとなる。よって、請求項2に記載の画像処理装置に対し、一層大きな効果を得ることができる。
【0017】
ところで、請求項2又は請求項3に記載の画像処理装置において、誤差データ準備手段は、中間調画像における各画素の濃度に夫々加算すべき各誤差データを、予め記憶しておくことで準備するようにしても良いが、請求項4に記載のように構成すれば、記憶すべきデータの量を低減することができる。
【0018】
即ち、請求項4に記載の画像処理装置では、誤差データ準備手段が、前述した一定濃度画像に対して誤差拡散法による2値化処理を実行することにより、中間調画像における各画素の濃度に夫々加算すべき誤差データを準備するようにしている。よって、予め記憶しておかなければならないデータの量を低減することができ、延いては、装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、一実施の形態の画像処理回路1を示すブロック図である。本実施の形態における画像処理回路1は、コンピュータとして構成されており、ディジタル電気信号で入力された中間調の原画像データに対して誤差拡散法による2値化処理を行うことにより、疑似中間調の画像データを作成する。
【0020】
この画像処理回路1は、中間調の原画像情報の全部または一部を記憶する原画像記憶装置(画像メモリ)3、各計算結果を格納するRAM5、各種プログラムやデータを格納するROM7、RAM5を用いて各種画像処理を行うCPU9、誤差拡散処理後(2値化後)の疑似中間調の画像データを記憶する出力画像記憶装置(画像メモリ)11、およびこれらの構成を信号的に接続するバス13により構成されている。そして、前記ROM7には、後述する画像データ作成処理のプログラムや、2値化誤差分配マトリックスとしての重み付け係数マトリクスなどが記憶されている。
【0021】
撮像装置や既に撮影された画像データを記憶する外部記憶装置等の画像入力手段(図示省略)から入力された中間調の原画像データは、バス13を介して原画像記憶装置3に記憶される。尚、原画像データの入力は、1画素毎でも、1ライン毎でも、また、1画面分送られても構わない。そして、原画像記憶装置3に格納された原画像データに対し、CPU9がROM7内のプログラムや上記重み付け係数マトリクスを用いて誤差拡散法による2値化を行うことで、疑似中間調の画像データを作成する。
【0022】
そこで以下、中間調の原画像データから疑似中間調の画像データを作成する手順について、図2及び図3のフローチャートに基づき説明する。尚、原画像データの各画素の濃度の階調数は、0〜255の256階調であるとする。
図2は、CPU9が実行する画像データ作成処理を表わすフローチャートである。
【0023】
画像データ作成処理の実行が開始されると、まず、ステップ(以下、単に「S」と記す)100にて、画像入力手段によって入力された原画像データが格納された原画像記憶装置3から、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y を取り出す。尚、注目画素の処理は、原画像の左上の位置を原点(0,0)として、この原点(0,0)からはじめて、右(x)方向を主走査方向、下(y)方向を副走査方向として、順次、各画素について実行される。
【0024】
そして、続くS110にて、取り出した注目画素の入力濃度Ix,y が60以下であるか否かを判定し、60以下でない場合には、S120へ進んで、図3に示す2値化処理を実行する。
図3に示すように2値化処理では、まず、S310にて、注目画素の入力濃度Ix,y に対し、既に計算されている周辺画素からの2値化誤差和(以下、誤差データという)Ex,y を加算して、注目画素の補正濃度I′x,y を求める。尚、この誤差データEx,y は、今回の注目画素(x,y)の処理以前に処理された他の画素について、後述するS370〜S400での2値化誤差の分配が行われたことにより、各画素毎に設けられた2値化誤差記憶用バッファのうち、注目画素(x,y)の2値化誤差記憶用バッファ内に蓄積されて既に得られている値である。また、最初に処理される原点の画素(0,0)に対しては、誤差データEx,y として「0」又は所定の値が与えられている。
【0025】
次に、S320にて、S310で求めた補正濃度I′x,y と予め設定された閾値Tとを比較して、補正濃度I′x,y が閾値T以上であるか否かを判定する。尚、本実施の形態において、閾値Tは、階調数256の半分である128に設定してある。例えば階調数が1024であれば、閾値Tは512に設定されることが好ましい。
【0026】
そして、補正濃度I′x,y が閾値T以上であれば、続くS330にて、記録出力(オン)を示す「255」を、注目画素の出力値Io として設定し、逆に、補正濃度I′x,y が閾値T未満であれば、S340に移行して、非記録出力(オフ)を示す「0」を、注目画素の出力値Io として設定する。
【0027】
このようにして、S330又はS340の処理により、注目画素(x,y)の出力値Io が「255」又は「0」の何れかに2値化されると、S350へ移行して、上記の如く注目画素(x,y)に対して決定された出力値Io を、出力画像記憶装置11に格納する。そして、続くS360にて、S330又はS340で2値化したことに伴う2値化誤差eを算出する。この2値化誤差eは、上記補正濃度I′x,y から出力値Io を引いたもの、即ち「e=I′x,y−Io」である。
【0028】
次に、S370〜S400により、S360で算出した2値化誤差eを周辺画素に分配するための処理を実行する。
即ち、まずS370にて、注目画素(x,y)の2値化誤差eが分配される周辺画素の内の1つを選択する。ここで、本実施の形態においては、注目画素(x,y)の2値化誤差eが、「*」を注目画素位置として図4に示した重み付けマトリックスに基づいて分配される。つまり、画像上の配置では図5に示す如く、注目画素「*」(x,y)の2値化誤差eは、12個の周辺画素(x+1,y)、(x+2,y)、(x−2,y+1)、(x−1,y+1)、(x,y+1)、(x+1,y+1)、(x+2,y+1)、(x−2,y+2)、(x−1,y+2)、(x,y+2)、(x+1,y+2)、(x+2,y+2)が分配の対象となっている。従って、S370では、その処理毎に、上記12個の周辺画素の内の1つが順次選択されこととなる。
【0029】
そして、続くS380にて、S370で選択した周辺画素に該当する重み付け係数を、図4に示した重み付けマトリックスから読み出し、続くS390にて、注目画素(x,y)の2値化誤差eに上記読み出した重み付け係数を乗じた値を、S370で選択した周辺画素の2値化誤差記憶用バッファ内に蓄積加算する。
【0030】
例えば、S370にて、図5に示す注目画素「*」の右側に隣接する周辺画素(x+1,y)が選択されたとすると、S380では、図4に示した重み付けマトリックスから、その周辺画素(x+1,y)に該当する重み付け係数「7/48」が読み出され、続くS390にて、注目画素(x,y)の2値化誤差eに重み付け係数「7/48」を乗じた値(「(7/48」・e)が、その周辺画素(x+1,y)の2値化誤差記憶用バッファ内に、誤差データEx+1,y として蓄積加算される。尚、このように蓄積加算された誤差データEx+1,y は、前述したS100で画素(x+1,y)が注目画素として選択され、且つ、S110で画素(x+1,y)の入力濃度Ix+1,y が60以下でないと判定された場合に、当該2値化処理のS310にて、その入力濃度Ix+1,y に加算され、これにより画素(x+1,y)の補正濃度I′x+1,y が求められることとなる。
【0031】
このようにして、S390の処理が実行されると、続くS400にて、今回の注目画素(x,y)に対する全周辺画素の処理が終了したか否かを判定し、まだ未処理の周辺画素があれば、再度、S370からの処理を開始して、次の周辺画素に対する処理に移る。
【0032】
そして、S400にて、1注目画素(x,y)に対する全周辺画素についての処理が終了したと判定すると、当該2値化処理を一旦終了して、図2のS130へ進む。
S130では、原画像の1画面分と同サイズで且つ全ての画素の濃度が夫々10,30,50に設定された3種類の一定濃度画像に対して、夫々、前述したS100及びS120の2値化処理と全く同様の誤差拡散法による2値化処理を実行する。
【0033】
即ち、S130では、上記3種類の各一定濃度画像に対して、夫々、S100で今回の処理対象として選んだ原画像における注目画素(x,y)と同じ座標位置の画素を注目画素として、S120と全く同様の2値化処理を実行する。尚、以下の説明において、全画素の濃度が10に設定された一定濃度画像を、一定濃度画像10といい、全画素の濃度が30に設定された一定濃度画像を、一定濃度画像30といい、全画素の濃度が50に設定された一定濃度画像を、一定濃度画像50という。また、S130で一定濃度画像10,30,50の夫々に対して2値化処理を実行する順番は、任意である。
【0034】
そして、このようにS130にて、一定濃度画像10,30,50の夫々に対する2値化処理を実行した後、S140に進んで、原画像の1画面分の全画素について処理が終了したか否かを判定し、未処理の画素が存在すれば、再度、S100に戻り、原画像における次の座標の画素を注目画素として、前述した処理を繰り返す。そして、S140にて、全画素についての処理が終了したと判定すれば、当該画像データ作成処理を終了する。
【0035】
ここで、図2に示すように、前述したS110にて、S100で取り出した注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が60以下であると判定した場合には、S150に移行する。そして、このS150にて、注目画素(x,y)の1ラスタ前の画素(即ち、注目画素の左に隣接する画素(x−1,y))の入力濃度Ix-1,y が220以上であるか否かを判定し、220以上でない場合には、S160に進んで、今度は、注目画素(x,y)の1カラム前の画素(即ち、注目画素の上方に隣接する画素(x,y−1))の入力濃度Ix,y-1 が220以上であるか否かを判定する。そして、上記入力濃度Ix,y-1 が220以上でない場合には、そのままS120に移行して、前述した図3の2値化処理を実行する。
【0036】
これに対して、S150で1ラスタ前の画素の入力濃度Ix-1,y が220以上であると判定した場合、或いは、S160で1カラム前の画素の入力濃度Ix,y-1 が220以上であると判定した場合、即ち、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が60以下の低濃度であり、且つ、既に2値化された画素の内で注目画素(x,y)に隣接する画素と注目画素(x,y)との入力濃度の差が、120(=220−60)よりも大きい場合には、S170に移行する。
【0037】
そして、S170にて、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が20以下であるか否かを判定し、20以下であれば、S180に進んで、今回の注目画素(x,y)の処理以前に他の画素についてS120の2値化処理が実行されたことにより注目画素(x,y)の2値化誤差記憶用バッファ内に蓄積加算された、周辺画素から注目画素(x,y)への本来の誤差データEx,y を、一定濃度画像10の場合の誤差データE′(10)x,y に変更し、その後S120の2値化処理を実行する。
【0038】
つまり、S180では、前述したS130で一定濃度画像10に対しS120と同様の2値化処理を実行したことによって得た、原画像の注目画素(x,y)と同じ座標位置の画素に加算すべき誤差データE′(10)x,y を、原画像の注目画素(x,y)に対応する2値化誤差記憶用バッファ内に、上記本来の誤差データEx,y に代えて格納するようにしている。
【0039】
よって、S180の後にS120の2値化処理(図3)が実行されると、そのS310では、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y に一定濃度画像10の場合の誤差データE′(10)x,y が加算されて、注目画素(x,y)の補正濃度I′x,y が求められ、その補正濃度I′x,y に対してS320〜S400の2値化のための処理が実行されることとなる。
【0040】
一方、S170にて、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が20以下ではないと判定した場合には、S190に移行して、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が40以下であるか否かを判定する。そして、入力濃度Ix,y が40以下であった場合、即ち、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が20よりも大きく40以下であった場合には、S200に進んで、S180の処理と同様に、注目画素(x,y)の2値化誤差記憶用バッファ内に蓄積加算された周辺画素から注目画素(x,y)への本来の誤差データEx,y を、一定濃度画像30の場合の誤差データE′(30)x,y に変更し、その後S120の2値化処理を実行する。
【0041】
また、S190にて、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が40以下ではないと判定した場合、即ち、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が40よりも大きく60以下であった場合には、S210に移行して、S180,S200の処理と同様に、注目画素(x,y)の2値化誤差記憶用バッファ内に蓄積加算された周辺画素から注目画素(x,y)への本来の誤差データEx,y を、一定濃度画像50の場合の誤差データE′(50)x,y に変更し、その後S120の2値化処理を実行する。
【0042】
即ち、本実施の形態の画像処理回路1では、S100,S120(2値化処理),及びS140の処理により、原画像の各画素を、順次、注目画素(x,y)として、誤差拡散法による2値化処理を行い、この処理によって疑似中間調の画像データを作成するのであるが、これと並行して、S130の処理により、原画像と同サイズの一定濃度画像10,30,50に対しても、夫々、S120の2値化処理と全く同様の2値化処理を実行するようにしている。
【0043】
そして、今回2値化しようとしている注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y が60以下の低濃度であり(S110:YES)、且つ、既に2値化された画素の内で注目画素(x,y)に隣接する画素と注目画素(x,y)との入力濃度の差が、120よりも大きい場合には(S150:YES又はS160:YES)、原画像の濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化したと判断して、S170〜S210の処理により、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y に加算される本来の誤差データEx,y を、S130の一定濃度画像10,30,50に対する2値化処理で準備しておいた誤差データE′(10)x,y 、E′(30)x,y 、E′(50)x,y の内の何れかに変更し、その変更後の誤差データE′を注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y に加算して、注目画素(x,y)の2値化を行うようにしている。
【0044】
尚、本実施の形態においては、S100,S120(2値化処理),及びS140が画像データ作成手段としての処理に相当し、S130が誤差データ準備手段としての処理に相当し、S110,S150,及びS160が濃度変化判定手段としての処理に相当し、S170〜S210が誤差変更手段としての処理に相当している。
【0045】
よって、例えば図6に示すように、原画像に高濃度から低濃度へ急激に変化するエッジ部が存在する場合、そのエッジ部に隣接している低濃度領域の各画素「○」の入力濃度Iには、他の画素から分配加算される本来の誤差データEに代えて、S130の一定濃度画像に対する2値化処理によって別途準備した誤差データE′が加算され、その加算後の補正濃度I′に対して2値化が行われる。従って、本実施の形態の画像処理回路1によれば、高濃度領域の画素から低濃度領域の上記各画素「○」への大幅なマイナスの誤差分配を抑制することができ、この結果、濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化するエッジ部において空白部分が発生することのない疑似中間調の画像データを作成することができるようになる。
【0046】
しかも、本実施の形態の画像処理回路1では、濃度が異なる3種類の一定濃度画像10,30,50の夫々に対して、S120の2値化処理と全く同様の2値化処理を実行することにより、3つの誤差データE′(10)x,y 、E′(30)x,y 、E′(50)x,y を準備するようにしており、S170及びS190の判定によって、その3つの誤差データE′(10)x,y 、E′(30)x,y 、E′(50)x,y の中から、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y に最も近い濃度の一定濃度画像に基づく誤差データE′を選択して、注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y に加算するようにしている。
【0047】
よって、本実施の形態の画像処理回路1によれば、S150或いはS160で肯定判定された場合(即ち、原画像の濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化したと判断した場合)には、その時の注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y に対して、全画素の入力濃度Iが注目画素(x,y)の入力濃度Ix,y であった場合に分配加算されるであろう誤差データにより近い値の誤差データが加算されることとなる。この結果、濃度が高濃度から低濃度へ急激に変化するエッジ部において、低濃度領域の画素に対するマイナスの誤差分配を抑制できると共に、そのエッジ部の低濃度領域に対して、より自然で均一なパターンの2値化結果を得ることができる。よって、上記エッジ部において空白部分が発生せず、しかも、そのエッジ部を自然で違和感なく再現することのできる疑似中間調の画像データを得ることができる。
【0048】
尚、前述した誤差データE′(10)x,y 、E′(30)x,y 、E′(50)x,y は、予め計算してRAM5やROM7等に格納しておくようにしても良いが、本実施の形態の画像処理回路1の如く、2値化処理(S130)を実行することによりその都度求めるように構成すれば、記憶すべきデータの量を低減できるという点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態としての画像処理回路を示すブロック図である。
【図2】 画像処理回路で実行される画像データ作成処理を表すフローチャートである。
【図3】 画像データ作成処理の中で実行される2値化処理を表すフローチャートである。
【図4】 誤差分配マトリックスの構成説明図である。
【図5】 注目画素「*」に対する周辺画素の配置説明図である。
【図6】 画像データ作成処理の作用を説明する説明図である。
【符号の説明】
1…画像処理回路 3…原画像記憶装置 5…RAM 7…ROM
9…CPU 11…出力画像記憶装置 13…バス

Claims (4)

  1. 誤差拡散法により、注目画素の濃度を2値化したことによる誤差を周辺画素の濃度に所定の割合で分配しつつ、中間調画像の各画素の濃度を2値化して疑似中間調の画像データを作成する画像データ作成手段、
    を備えた画像処理装置において、
    前記中間調画像における各画素の濃度に夫々加算すべき誤差データを別途準備する誤差データ準備手段と、
    前記中間調画像における前記注目画素の濃度が所定濃度以下であり、且つ、既に2値化された画素の内で前記注目画素に隣接する画素と前記注目画素との、前記中間調画像における濃度の差が、所定値よりも大きいか否かを判定する濃度変化判定手段と、
    該濃度変化判定手段にて肯定判定されると、前記注目画素以外の画素を2値化したことに伴い前記注目画素の濃度に分配される前記誤差に代えて、前記誤差データ準備手段により前記注目画素に対応して準備された誤差データを、前記中間調画像における前記注目画素の濃度に加算し、前記画像データ作成手段に、前記誤差データを加算した後の前記注目画素の濃度を2値化させる誤差変更手段と、
    を設けたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記誤差データ準備手段は、
    前記中間調画像と同サイズで且つ全ての画素の濃度が所定の低濃度に設定された一定濃度画像に対して、前記画像データ作成手段と同様の誤差拡散法による2値化処理を行った際に、当該一定濃度画像における各画素の濃度に夫々分配される各誤差を、前記中間調画像にて対応する位置に配置された画素の濃度に加算すべき前記誤差データとして準備すること、
    を特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記誤差データ準備手段は、
    前記中間調画像における各画素の濃度に夫々加算すべき前記誤差データを、濃度が異なる複数の一定濃度画像の夫々に基づいて複数個ずつ準備し、
    前記誤差変更手段は、
    前記誤差データ準備手段が準備した複数の誤差データの中から、前記中間調画像における前記注目画素の濃度に最も適した濃度の一定濃度画像に基づく誤差データを選択して、前記注目画素の濃度に加算すること、
    を特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の画像処理装置において、
    前記誤差データ準備手段は、前記一定濃度画像に対して前記誤差拡散法による2値化処理を実行することにより、前記誤差データを準備すること、
    を特徴とする画像処理装置。
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