JP3787401B2 - 多層盛溶接の制御方法及び多層盛溶接装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接位置の倣い制御方法・条件制御方法およびこれを用いた溶接装置に係り、特に光学式センサを用いた多層盛溶接の制御方法および溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電プラントや化学プラントなどの大型構造物の溶接作業は、特に高品質な溶接結果が必要とされているため熟練溶接工が行っている。しかし、熟練溶接工の高齢化及び人員不足の問題があり、溶接作業の自動化が求められている。溶接の自動化を図るためには適正な溶接制御が必要であり、特に条件制御や溶接トーチ位置の倣い制御が重要になってくる。これまでに、それぞれ光学式センサを使った条件制御方法、アークセンサや光学式センサを使った溶接トーチ位置の倣い制御方法が考え出されている。
【0003】
まず、条件制御方法では、光学式センサによって開先形状を検出し、その形状を判断して情報を得て、ウィービング幅、溶接電流、溶接速度等の溶接条件を制御する方法がある。
例えば、特開平8−150474号公報のビード形状の自動制御方法では、レーザスリット光センサ、もしくは、レーザ変位計によって開先内形状を得て、その後開先面に対するビードコーナー半径や開先面とビードの接点(又は折点)でのビードの接線とのずれ角度をビードの濡れ性とした判断変数を求め、これをもとにしたウィービング幅や、開先の壁面部分でのウィービング停止時間、電流、溶接速度等の溶接条件を変化させてビード形状を制御することが開示されている。ここで溶接条件を変化させるための判断材料となっているのは開先の形状であり、未溶接面積は使われていない。
【0004】
また、特開昭62−33064号公報の自動多層溶接装置では、スリット光を斜めに投光し、そのスリット光の形状を撮像記憶して開先及び溶融池の形状特性を画像処理装置で読み取り、その読み取った開先形状特性値を演算し、前記開先形状特性値とアーク、溶融池の特性値を比較して倣い及び溶接条件(ワイヤ送給速度及び溶接速度)を制御することが開示されている。ここで溶接条件を変化させるための判断材料はビード幅、開先角度等であり、溶着面積は使われているが未溶接面積は使われていない。
【0005】
溶接トーチ位置の倣い制御方法には、アークセンサと光学式センサを使う方法があるが、まず、アークセンサを使う方法では、不確定要素の電圧の変化により位置を制御するために、不安定なアーク及び電圧変動が生じると良好な溶接ビードが得られず、特に、多層盛の溶接では溶接トーチ位置を適切に制御するのは困難である。
これに対して、光学式センサの場合には電圧変動の影響を受けないため、多層盛溶接の溶接トーチ位置の倣い制御に適しており、例えば、特開昭62−214869号公報の自動溶接方法では、光学式距離センサの出力信号を平均化して形状信号とし、この形状信号を多重平均化し微分処理して、開先の特徴点を求めて溶接トーチ位置を決めることが開示されている。ここで使われているセンサは光学式距離センサであり、そのセンサを溶接線に略直角な方向に揺動させて、開先の位置、形状を検出するものである。なお、センサが誤検出した時の処理方法は記載されておらず、開先が浅くなってセンサ検出が困難または不可能になった時の対処方法も記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特に、可搬移動式の溶接ヘッドを使用した配管の溶接では、溶接条件を一定にすると、開先を埋めるビードの形状やビード幅が重力の影響で溶接姿勢によって変わり、溶接ワークの組立誤差や熱収縮の変化なども加わってその影響により、ビードの余盛量が一定しない。また、各溶接姿勢で適正な溶接条件が異なるため、アンダーカット、ブローホールなどの溶接欠陥が発生する。さらに、加工誤差により開先断面形状が一定でないことがあるため、一定した溶接条件ではビードの余盛量が不均一になるという問題がある。
上記した、特開平8−150474号公報に開示のビード形状の自動制御方法では、開先内形状を得て、ビードコーナー半径や開先面とビードの接点(又は折点)でのビードの接線とのずれ角度をビードの濡れ性とした判断変数を求めて、その情報から溶接条件を変えるため、溶着不良やブローホールを抑えることはできる。しかし、余盛り量に対する処理がなされてないため、各溶接姿勢で余盛り量が変わってしまい強度面で偏りができてしまい、高品質な溶接結果が得られない。
【0007】
また、特開昭62−33064号公報の自動多層溶接装置では、開先内形状を得て、ビード幅、開先角度、溶着面積、溶着深さを求めて、それを溶接条件制御を変える判断材料としているので、溶接欠陥が発生しなければ良好な溶接結果が得られる。しかし、溶接欠陥が発生し補修作業を行って、溶着深さが予想より大幅に狂った場合、その後の溶接で溶接速度やワイヤ送給速度を大幅に変化させることになり、ビードの溶かしすぎ又は融合不良を起こす。
【0008】
一方、光学式センサでは開先の状態が悪いと検出データにばらつきが生じ、また、誤検出によって異常に突出したデータが生じることがあり、溶接位置の倣い制御に支障をきたすために溶接結果に悪影響を及ぼす。また、多層盛溶接によって開先が浅くなると、開先肩が溶け易くなるためにセンサ検出が困難になり、位置倣い制御ができなくなるという問題がある。
上記した特開昭62−214869号公報に開示の自動溶接方法では、光学式距離センサで検出される形状信号に多重平均化及び微分処理を施しているので、断面形状は滑らかな線が得られる。しかし、誤検出に対する処理がなされてないため、異常に突出した検出値が発生した時にはその値に引っ張られて正常な断面形状と異なってしまう。また、多層盛の場合、溶接が進行して開先が浅くなり開先の肩が溶けてしまうと、開先の検出すべき点が捉えにくくなりばらつきが大きくなるか検出不可能となる。
【0009】
そこで、本発明は上記の問題を解決するために、溶接断面積が不均一で、かつ溶接姿勢が変化する溶接においても適切な溶接条件制御を行うことができ、また、センサで誤検出が生じた時や検出が不可能になった時でも適切な溶接トーチ位置の倣い制御を行うことができる多層盛溶接の制御方法および多層盛溶接装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、溶接ワークの突き合せ部に形成された開先継手に対し、この開先継手表面にスリット光の照射とその反射像を撮るカメラを備えた光学式センサ、及びこの光学式センサより得られる開先画像を処理する画像処理装置によって検出する検出情報と、溶接ヘッドの駆動制御及び溶接トーチへの溶接条件の出力制御が可能な溶接制御装置で演算処理する演算情報に基づいて多層盛溶接を行う制御方法において、
前記溶接制御装置の指令によって前記光学式センサ及び溶接トーチを搭載した溶接ヘッドを駆動させ、また、前記画像処理装置を介して光学式センサに開先中心ずれ、未溶接面積、開先肩幅、最大開先深さ、開先角度などを検出させると共に、ほぼ一定時間間隔で取得するその検出データ群の中から未溶接面積の値の抽出及び平均化の処理を行い、さらに、この未溶接面積の検出値と溶接データファイルに記載の予測値との差及び溶接パス当たりのワイヤ溶着面積の割合から面積差分倍率を算出し、この面積差分倍率の特性に基づいて溶接速度と溶接電流を増減させ、あるいはワイヤ送り速度を増減させて、溶接パス毎の溶着量の補正制御を行わせることにより、ビードの溶着量を適正に制御できる。
【0011】
また、同時に前記検出データ群の中から開先中心ずれの抽出及び平均化の処理をした値、あるいは各々抽出した開先中心ずれ、開先肩幅、最大開先深さ、積層ビード幅、開先角度などより求められる開先中心ずれ及び左右へのシフト量を処理した値と、溶接データファイルに記載の予測値との差からトーチ位置の修正量を算出することにより、検出データの正常化が図れ溶接トーチ位置の倣い制御に必要な適正修正量を求めることができる。この修正量の特性に基づいて溶接パス毎の溶接トーチ位置の適正倣い制御を溶接ヘッドに行わせることができる。
【0012】
センサ側より取得した各検出データ群を項目別及び取得順に配列、並びに用途別に分類した検出データファイル、あるいは制御に使用した検出制御データファイルを溶接制御装置の内部に記憶させておき、次パスの溶接を実行する際に、センサ側から検出のエラー信号が連続して発生した時、あるいは開先肩が溶けて正常な検出ができなくなった時、あるいは検出動作を停止する指定のパスに到達している時には、事前に記憶した前記検出データファイル、あるいは検出制御データファイルを基にして溶接トーチ位置の修正量を算出することにより、自動溶接を継続させることが可能となる。
【0013】
溶接方向と直角方向の溶接トーチ位置の制御は光学式センサの情報に基づいて行わせ、上下方向の溶接トーチ位置の制御は、電極母材間のアーク電圧の情報に基づいて行わせることにより、両方の位置ずれが解消され、良好な溶接結果を得ることができる。
【0014】
また、上記目的を達成するために、下記の構成も有効である。
(1)溶接パス毎の溶着量の補正制御を行う時に、予め限界値をそれぞれ設けて溶接速度と溶接電流の増減、あるいはワイヤ送り速度の増減を抑制すること。
(2)センサ側より一定時間間隔で取得する各検出データ群を項目別及び取得順に配列すると共に、溶接条件の増減制御に使用するデータか、又は溶接トーチ位置の倣い制御に使用するデータか、あるいは両方の制御に使用するデータかにそれぞれ用途別に分類して溶接制御装置の内部に格納し、また、これらの検出データを使用する時は、用途別に引き出してそれぞれ取得順に抽出した複数個の値を単純平均した後、各々の精度を満たすバンド幅を設けた各許容範囲から外れるデータを異常値と見なして削除し、残りの正常なデータを抽出及び再度平均化の処理をしてから用いるようにすること。
(3)溶接条件の増減制御又は溶接トーチ位置の倣い制御あるいは両方の制御を行う時に、溶接のパス番号や基本となる各溶接条件及び溶接位置、ほぼ一定時間間隔で取得する検出データ、前記溶接条件及び溶接位置の修正量と絶対値などの値を溶接制御装置の運転実行画面に自動表示すること。
(4)溶接ワークの突き合わせ部に形成された開先継手に対し、この開先継手表面にスリット光の照射とその反射像を撮るカメラを備えた光学式センサと、この光学式センサより得られる開先画像から必要な検出情報を抽出する画像処理装置と、溶接トーチの上下、左右、走行の駆動及びワイヤ送りの駆動を行う溶接ヘッドと、この溶接ヘッドの駆動制御と前記溶接トーチへの溶接条件の出力制御及び前記検出情報の処理管理を行う溶接制御装置とからなる多層盛溶接装置において、
開先中心ずれ、未溶接面積、開先肩幅、最大開先深さ、開先角度などを検出する第二の検出手段を画像処理装置に設け、この第二の検出手段より取得する検出データの処理を行う検出データ処理手段と、溶接速度と、溶接電流又はワイヤ送り速度などの溶接条件の増減値、溶接トーチ位置の修正量などを算出する第二の溶接処理手段と、自動運転の内容を表示する画面表示手段とを溶接制御装置に設けること。
(5)溶接制御装置の運転表示画面に、溶接機原点合わせや溶接機初期条件設定や条件制御選択などの設定を行う運転設定画面と、溶接条件の増減制御又は溶接トーチ位置の倣い制御あるいは両方の制御を行う時に、溶接のパス番号や基本となる各溶接条件及び溶接位置、ほぼ一定時間間隔で取得する検出データ、前記溶接条件及び溶接位置の修正量と絶対値などの値を自動表示する溶接運転実行画面とを設けること。
(6)個別の溶接条件や溶接トーチ位置などを強制変更できる機能を備えること。
(7)自動運転実行時の溶接条件及び溶接トーチ位置の修正量などの値を色分け表示すること。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に示した一実施例を用いて説明する。図1は本発明の一実施例に係わる全姿勢多層盛溶接装置の構成図を示したものであり、固定管の溶接ワーク1に設置されたレール2と、このレール2の上を走行し、かつ、上下左右方向の駆動可能な溶接トーチ3及び前記溶接トーチ3より先行する位置に光学式センサ4を搭載した溶接ヘッド5と、その溶接ヘッド5の駆動制御及び溶接電源の出力制御を行う操作ペンダント7付きの溶接装置6と、装置全体の運転管理を行う統括制御装置8と、光学式センサ4が検出した画像を処理する画像処理装置9とから構成されている。この実施例では、統括制御装置8の指令によって光学式センサ4から投光された光線の反射像をカメラで撮像し、その撮像した像を画像処理装置9に画像処理させて、取得した検出データに基づいて溶接条件の修正量及び溶接トーチ位置の修正量を算出して、溶接ヘッド5に溶接トーチ位置の修正動作を行わせるようにしている。
【0016】
固定管の溶接においては、溶接姿勢が変わるため一定の条件では各溶接姿勢でビード形状が変わってくるので、ビードの溶着量も変わってくる。また、試験片は加工誤差のため、開先継手の断面積(未溶接面積の計測値)が一定ではなく、計測位置(溶接姿勢)によって大きく変化している。そこで、本実施例の装置では、このビードの溶着量が適正になるように条件制御を行うことができる。さらに、前記固定管の溶接においては、レール2を開先継手と平行に設置することが難しく、位置ずれが発生し易い。しかし、本実施例の装置ではこの位置ずれを無くす方向に溶接トーチ位置の修正制御を行うことができる。なお、ここで溶接装置6と統括制御装置8とを分けて記載しているがこの統括制御装置を溶接装置内に組み込んで一体化しても良い。
【0017】
図2はスリット光切断方式の光学式センサで開先形状を検出する概略図である。図中の太線が多層盛溶接途中の開先形状の画像である。開先形状の検出原理は光学式センサ4から光線を溶接ワークに投光し、その反射像をカメラで撮像した画像に画像処理を施して、条件制御に必要な未溶接面積(As)及び溶接トーチ位置の倣い制御に必要な開先中心ずれ(ΔXs)や開先肩幅(Ws)や開先深さ(Hs)や開先角度(θi)などの情報を検出するようになっている。X軸方向(左右方向)の溶接トーチ位置は、例えば、1層1パスの場合は両肩の中点となる。この開先中点の基準位置に対して、溶接中に位置ずれが生じると、そのずれ量(開先中心ずれΔXs)を修正するように制御を行う必要がある。
【0018】
本発明の制御方法について図3〜図12を用いて説明する。
図3は自動多層盛溶接の条件制御ブロック線図である。まず、溶接ヘッドの走行あるいは溶接ワークを移動させると共に、光学式センサで溶接ワークの開先を検出し、未溶接面積(As)を得る(検出データの取得は、ほぼ一定時間間隔で行う)。さらに、その検出データのデータ処理及び平均化処理を行って、未溶接面積の検出値(As)を算出する。そして、算出された未溶接面積の検出値(As)と、予め演算された未溶接面積の予測値(Ap)とから面積差分値(ΔAs)を求める。そして、溶接条件を変更するためのこの面積差分値(ΔAs)と溶接パス毎のワイヤ溶着量(Sp)より算出される面積差分倍率(Δα)に基づいて、溶接速度V及び溶接電流I(ピーク電流Ip、ベース電流Ib)の増減制御が行えるようにした。条件制御方法は、溶着量が過大になり、未溶接面積が少ない場合(面積差分倍率Δαが負)は、溶接速度及び溶接電流を増加させ、リミッタ定数kを越えるとその増加を抑制する。反対に溶着量の不足で未溶接面積が多い場合(面積差分倍率Δαが正)には、溶接速度及び溶接電流を減少させ、リミッタ定数を越えるとその減少を抑制するようにした。
条件制御の詳細を説明すると、検出データ(未溶接面積)n個を単純平均した後、その平均値に所定のバンド幅を設けた許容値から外れる値を異常値と見なして除外し(一度外した値は再使用しないように削除)し、正常な値のみを抽出して再度平均処理するようにした。ここで、センサ側から一定時間間隔で取得する未溶接面積n個のポイントデータをA1、A2‥‥‥Anとすると、単純平均の値As‘は(1)式で求められる。また、正常なデータと見なす許容値Aaは、異常値を削除するためのバンド幅Csを設けた下記の(2)式より求めた。この許容値Aaよりも大きい値(Aa<An)又は小さい値(Aa>An)の検出データは異常値と見なして削除する。さらに、削除されたデータ数をm個とすると、削除後の平均値Asは(3)式より求められる。
As‘=(A1+A2+・・+An)/n‥‥‥(1)
(1−Cs)・As‘≦Aa≦(1+Cs)・As‘‥‥‥(2)
As=(A1+A2+・・+A(n-m))/(n−m)‥‥‥(3)
このように処理して求めた未溶接面積の検出値Asと基準となる未溶接面積(パスプランデータ)の計算値Apとから面積差分値ΔAsを(4)式から求める。さらに、その面積差分値ΔAsから溶接パス毎のワイヤ溶着量Spとの面積差分倍率Δαを(5)式より算出するようにした。C2は補正定数で2とした。
ΔAs=As−Ap‥‥‥(4)
Δα =ΔAs/C2・Sp‥‥‥(5)
そして、算出された面積差分倍率Δαに基づいて、溶接速度V及び溶接電流I(ピーク電流Ip、ベース電流Ib)の増減制御を行うようにした。溶接速度の増減値ΔV及び溶接電流の増減値ΔI(ΔIp、ΔIb)は(6)〜(11)式より求めた。また、ここで、C1は電流補正の定数、kはリミッタ制御を行うリミッタ定数である。なお、溶接パス毎の制御範囲については、初層裏波溶接結果に悪影響を与えず、かつ、前層の溶接ビード形状の影響を受けにくくするために、ウィービング動作(溶接トーチを左右に揺動)を行う充填層から制御を開始し、センサ検出が困難な領域に入る手前(仕上げ層の2層前)で制御を終了するようにした。従って、溶接速度(溶着量制御)及び溶接電流(入熱量制御)の制御を行うためには適正な制御定数kを求める必要がある。
ここで、条件制御の修正量を決めるための基準となる面積差分倍率の決め方について図4を用いて述べる。図4は実験により条件制御の適正な制御範囲を推定したものである。グラフの縦軸は溶接速度、横軸は面積差分倍率を示している(ここでは、溶接速度のみを例に取った)。面積差分倍率が0のときが検出された未溶接面積と予め演算された未溶接面積とが一致していることを表し、大きくなるほど又は小さくなるほど未溶接面積の検出値と予め演算した値とに開きがあることを示す。溶接パス毎の溶着量の補正制御を行う時に、未溶接面積の検出値と予め演算した値とに大きな開きがあった場合、溶接速度、溶接電流、ワイヤ送り速度を大幅に変更しなければならない。しかし、溶接速度、溶接電流、ワイヤ送り速度を上げすぎると融合不良を起こし、逆に下げすぎると溶け落ちを起こす。そこで、予め限界値をそれぞれ設けて溶接速度と溶接電流の増減、あるいはワイヤ送り速度の増減を抑制するようにした。
【0019】
図5は自動多層盛溶接の溶接トーチ位置の倣い制御ブロック線図である。溶接トーチ位置の倣い制御方法は、まず、溶接ヘッドの走行あるいは溶接ワークを移動させると共に、光学式センサで溶接ワークの開先を検出し、開先中心ずれ(ΔXs)、開先肩幅(Ws)、開先深さ(Hs)、開先角度(θi)などの検出データを得る(検出データの取得は、ほぼ一定時間間隔で行う)。さらに、その検出データのデータ処理及び平均化処理を行って溶接トーチ位置の検出値(Xs)を算出する。そして、算出された溶接トーチ位置の検出値(Xs)と、予め演算された溶接トーチ位置の目標値(Xp)との差から溶接トーチ位置の修正量(ΔXm)を算出して、溶接ヘッドに溶接トーチの修正動作を行わせるようにした。ここで、溶接パス毎の溶接条件は予め演算され、また、目標とする溶接トーチ位置の座標として溶接トーチ位置の目標値が予め演算されるようになっており、図14のような情報が溶接装置に与えられる。図6は溶接パスの順序と溶接トーチ位置の目標位置を表した溶接部断面を示したもので、図中の数字は溶接パスの順序を表すパス番号であり、黒丸(・印)は溶接トーチ位置の目標位置を示している。溶接トーチ位置の目標位置は、積層幅と積層高さから算出し、1層1パスの場合は開先中央部の位置とし、1層多パスの場合には積層幅を各層のパス数で分割した位置にしている。
【0020】
図7は図5に示した倣い制御ブロック線図に係わる演算処理の具体例である。溶接トーチ位置の検出値(Xs)の演算処理は1層1パス溶接と1層多パス(2パス以上)溶接とに分けて行っている。1層1パス溶接の場合は溶接トーチ位置を単純に開先中心に持ってくれば良く(12)式で求められる。これに対して、1層多パス溶接の場合には、そのパス数に応じて割り付けた所定の位置に溶接トーチを持っていく必要がある。すなわち、溶接トーチを開先中心から左右方向にシフトする量をΔXp’とすると、溶接トーチ位置は(13)式で求められる。この時のシフト量ΔXp’は、溶接される積層ビード幅及びパス数(例えばa=2〜5)によって変化することになり、開先肩幅Ws、開先角度θi、開先深さHsとの関係から(14)式で求められる。ここでC7は定数であり、また、n及びaは変数である。
なお、開先中心ずれや開先深さ及び積層ビード幅は溶接パス毎に変化するが、開先肩幅と開先角度はその変化が小さいので初期値をそのまま使っても良い。
【0021】
次に、検出データの平均化処理は、光学式センサにより得られた検出データを複数個ずつ単純平均し、その単純平均した値にバンド幅Δβを設けた許容範囲から外れた検出データを異常値とみなして削除し、残った正常な検出データに再度平均する処理を施して溶接トーチ位置の検出値を算出する。すなわち、ここで一定時間間隔で検出及び算出されるn個の検出データをX1,X2,……Xnとすると単純平均の値は(15)式で求められる。また、異常値を削除するためのバンド幅をΔβとすると、正常な検出データとみなす許容範囲Xaは(16)式となる。
【0022】
Xsn=(X1+X2+………+Xn)/n‥‥‥(15)
Xa=Xs±Δβ‥‥‥(16)
この許容範囲よりも大きい値(Xa<Xn)又は小さい値(Xa>Xn)の検出データXnは異常値とみなして削除する。そして、削除された検出データをm個とすると、削除後の平均値Xsは下記の(17)式より求められる。
【0023】
Xs=(X1+X2+………+X(n−m))/(n−m)‥‥‥(17)このように異常値を削除する平均化処理を行うことによって正常な検出データのみを抽出することができる。なお、この平均化処理は検出データを取り込む毎に新しいデータ(X(n+1))と旧いデータ(X1)とを入れ替えながらリアルタイム(1〜3秒間隔)で繰り返される。
溶接トーチ位置の修正量(ΔXm)は下記の(18)式で求められ、この修正量を修正すべき位置に溶接トーチが到達したところで溶接トーチ位置の修正制御を行う。この一連の溶接処理は溶接終了位置に到達するまで繰り返し行われる。
ΔXm=Xp−Xs‥‥‥(18)
図8は検出データの平均化処理結果の一例をグラフで示したもので、検出データの一部分を抽出したものである。図8(a)は光学式センサで検出した溶接トーチ位置の生検出データ(例えば開先中心ずれΔXs)による溶接線を示したグラフである。この検出データをそのまま使って溶接トーチに倣い動作を行わせると大きな倣いずれによって溶接結果に悪影響が生じる。図8(b)は前記検出データの単純平均による溶接線と適正な溶接線とを比較したグラフである。図中に示したように単純平均による溶接線は滑らかにはなるが、光学式センサが誤って異常値(異常に大きい値または小さい値)を検出した時に、その異常値も平均化に加えているために、本来持って行きたい適正な溶接線から離れてしまう。
【0024】
これに対して図8(c)は異常値を削除する平均化処理を行った溶接線のグラフである。図中に示したように、バンド幅を設けた許容範囲から外れた検出データを異常値と見なして削除することによって適正な溶接線と一致するように正常値が抽出できるので倣いずれの防止が図れる。
【0025】
ここで、平均化処理に必要な検出データの個数及び異常値を削除するためのバンド幅について述べる。例えば、平均化に使用する検出データの個数を4個にした場合は、大きく突出したデータが1つあると1/4の重みで、単純平均されて適正な溶接線から大きく離れてしまう。また、これに基準のバンド幅を設けて異常値を外そうとすると、異常値の前後にある正常な値までも外してしまう結果となる。これに対して、検出データの個数を5個以上にした場合には、突出したデータの一つの重みが1/5以下に減少することになる。このため、一つ突出したデータがあってもその影響が減少すると共に、適切なバンド幅を設けることによって突出したデータを除外することができる。このように平均化する検出データの個数を増加するに従って突出したデータの影響は小さくなっていくが、溶接ヘッド5の走行距離が比例して伸びるために、溶接トーチ位置倣い制御の感度が低下することになる。本実験の結果によれば、13個以上ではその感度低下が著しく、溶接結果に支障が生じることが判った。従って、異常値の削除と制御感度の確保が両立できる適正な個数nは、5≦n≦12であった。また、異常値を削除するバンド幅Δβについては溶接トーチ位置の倣い精度αを満たすように設定すれば良く、下記の(8)式で示される。例えば、溶接トーチ位置の倣い精度αを0.2mm以下とすれば、バンド幅Δβは(19)式となる。
【0026】
0<Δβ≦α‥‥‥(19)
このように演算処理を行うことにより溶接トーチ位置の修正量を求めることができ、溶接トーチ位置を適正に制御することが可能となる。
【0027】
図9は図5に示した制御方法を用いて溶接トーチ位置倣い制御を行った時の結果の一例である。1層1パス溶接における開先中心ずれに対する溶接トーチ位置倣いの軌跡を示しており、横軸には配管溶接姿勢での溶接走行位置を角度で表示している。この結果から明らかなように、本発明の制御方法を用いることにより倣い精度±0.2mmで適正の制御を行うことができる。また、その後の1層多パス溶接においても同様の倣い精度で制御することが可能である。
【0028】
一方、上下方向の溶接トーチ位置の制御については、図示していないが上記した方法と同様な処理方法(ΔX、Xの値をΔZ、Zの値に置き換える)により行うことが可能である。また、溶接トーチを揺動させて行う溶接では、開先形状検出から溶接トーチの修正制御までの処理が素早く行われなければならないために、処理時間の速い電極母材間のアーク電圧の情報を用いたAVC(Automatic Voltage Control)制御の方が有効である。ここでは、後者のAVC方式を用いて上下方向の溶接トーチ位置制御を行うようにした。
【0029】
多層盛溶接の後半では開先が埋められて特徴点である開先肩が判定できなくなるため、光学式センサから検出のエラー信号が多発したり、開先肩が溶けて正常に検出できなくなる(これを検出不可能な場合とする)。図10は多層盛の後半溶接で開先が浅くなった時の溶接部断面を示したものである。
そこで、センサ検出が不可能になった時でも溶接トーチ位置の倣い制御が可能な方法について説明する。図11にその位置倣い制御方法の一実施例を示す。ここでは、溶接パス毎にセンサ側より取得した検出データ及び溶接トーチ位置の倣い制御データ(これを検出値と称する)を記憶させておく。そして、センサ検出が不可能になった場合、あるいは溶接部の開先が浅くなると予想される指定したパスに到達した場合、事前に記憶していた検出値を基に予め演算された溶接トーチ位置の目標値との差から溶接トーチ位置の修正量を算出し、適正な溶接トーチ位置の決定及び位置倣い制御を行うようにした。なお、事前に記憶していた検出値は前パスだけでなく、いくつか前のパスまでさかのぼって使用しても良い。このように、事前に記憶した検出値を再使用することにより、センサ検出が困難な溶接でも溶接トーチ位置の倣い制御をしながら溶接することができる。本発明の制御方法は配管継手の円周溶接だけでなく、平板開先継手の直線溶接においても、適正に位置倣い制御を行うことができる。また、ここでは、溶接ヘッドがレール上を移動して固定管の溶接ワーク外周を回るようになっているが、逆に溶接ワークを回しても、回転速度から溶接ヘッドと溶接ワークの位置関係が判るので構わない。平板の場合においても同様である。
【0030】
以上述べた溶着量制御及び溶接トーチ位置倣い制御をまとめると図12のような制御ブロック線図になる。溶接ヘッドの走行あるいは溶接ワークを移動させると共に、光学式センサが溶接トーチより先行して開先中心ずれや未溶接面積などの開先情報を検出し、その得られた開先情報に異常値を削除する平均化処理を施し、未溶接面積の検出値及び溶接トーチ位置の検出値を算出する。そして、算出された未溶接面積の検出値と未溶接面積の予測値とから面積差分値及び面積差分倍率を算出し修正量を演算して、溶接ヘッドに溶接条件の適正修正制御を行わせる。それと同時に、溶接トーチ位置の検出値と溶接トーチ位置の目標値との差から修正量を演算して、溶接ヘッドに溶接トーチの適正修正動作を行わせるようになっている。
【0031】
図13は多層盛溶接装置の構成図であり、光学式センサに撮像された像を画像処理して得られた検出情報及び前記検出情報から演算された開先中心のずれや溶接速度や溶接電流などの修正量や修正後の結果などの制御情報が画面表示される。また、自動運転実行時の溶接条件及び溶接トーチ位置の修正量などの値を色分け表示するようになっている。
図15は図13の画面表示例である。図15(a)は運転設定画面を示す。溶接制御装置の運転表示画面に、溶接機原点合わせや溶接機初期条件設定や条件制御選択などの設定を行う運転設定画面を設けている。また、図15(b)は溶接運転実行画面を示す。溶接制御装置の運転表示画面に、溶接条件の増減制御又は溶接トーチ位置の倣い制御あるいは両方の制御を行う時に、溶接のパス番号や基本となる各溶接条件及び溶接位置、ほぼ一定時間間隔で取得する検出データ、前記溶接条件及び溶接位置の修正量と絶対値などの値を自動表示する溶接運転実行画面とを設けている。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の制御方法を用いることにより、溶着量制御に必要な適正な溶接条件が求められ、条件制御を適正に行うことができる。また、検出データの正常化が図れ、溶接トーチ位置の倣い制御に必要な適正修正量が求められ溶接トーチ位置の倣い制御を適正に行うことができる。また、開先情報が検出できなくなった場合でも、事前に記憶した検出値から溶接トーチ位置の修正量を算出することにより、自動溶接を継続させることが可能となる。さらに、溶接方向と直角方向の溶接トーチ位置の制御は光学式センサの情報に基づいて行わせ、上下方向の溶接トーチ位置の制御は電極母材間のアーク電圧の情報に基づいて行わせることにより、両方の位置ずれが解消され、全パスに亙って良好な溶接結果が得られ、溶接自動化による作業改善及び能率向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる溶接装置の構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係わるスリット光切断方式の光学式センサで開先形状を検出する概略図である。
【図3】本発明の一実施例の条件制御ブロック線図の実施例である。
【図4】本発明の一実施例の条件制御の適正な制御範囲を推定したグラフである。
【図5】本発明の一実施例の倣い制御ブロック線図の実施例である。
【図6】本発明の一実施例に係わる溶接パスの順序と溶接トーチ位置の目標位置を表した溶接部断面を示したものである。
【図7】本発明の一実施例の倣い制御の演算処理図の実施例である。
【図8】本発明の一実施例に係わる検出データの平均化処理結果の一例を示したグラフである。
【図9】本発明の一実施例に係わる溶接トーチ位置の倣い制御結果の一例を示したグラフである。
【図10】本発明の一実施例に係わる多層盛溶接の溶接部断面を示したものである。
【図11】本発明の一実施例の多層盛の後半溶接でセンサ検出が不可能になった時の溶接トーチ位置倣い制御ブロック線図の一実施例である。
【図12】本発明の一実施例の条件制御及び位置倣い制御をまとめたブロック線図である。
【図13】本発明の一実施例の多層盛溶接装置の構成図である。
【図14】本発明の一実施例に係わる予め演算される溶接条件及び溶接トーチ位置の目標値を示した図である。
【図15】本発明の一実施例に係わる図13の画面表示例である。
【符号の説明】
1…溶接ワーク、2…レール、3…溶接トーチ、4…光学式センサ、5…溶接ヘッド、6…溶接装置、7…操作ペンダント、8…統括制御装置、9…画像処理装置
Claims (8)
- 溶接ワークの突き合せ部に形成された開先継手表面にスリット光を照射し、溶接ヘッド上に設けられカメラを備えた光学式センサで前記照射部分を撮影して得られる開先画像を処理し検出される検出情報と、
当該検出情報を演算処理して得られた演算情報とに基づいて、前記溶接ヘッドの駆動制御及び溶接トーチへの溶接条件の出力制御により多層盛溶接を行う制御方法において、
前記検出情報を複数取得し、前記取得された前記検出情報より複数の未溶接面積の値を抽出し平均化する処理を行い、
前記得られた未溶接面積の平均値と溶接データファイルに記載の予測値との差を算出し、
前記平均値と予測値との差と溶接パス当たりのワイヤ溶着面積の割合から面積差分倍率を算出し、
前記面積差分倍率に基づいて溶接速度またはワイヤ送り速度の少なくともいずれかを増減させることを特徴とする多層盛溶接の制御方法。 - 請求項1に記載された多層盛溶接の制御方法において、
前記面積差分倍率と、溶接速度またはワイヤ送り速度のいずれかまたは両方とに基づいて溶接電流を増減させることを特徴とする多層盛溶接の制御方法。 - 請求項1に記載された多層盛溶接の制御方法において、
前記検出情報より複数の開先中心ずれの値を抽出し平均化する処理を行い、
前記得られた開先中心ずれの平均値と溶接データファイルに記載の予測値との差からトーチ位置の修正量を算出し、
あるいは前記検出情報より複数の開先中心ずれ,開先肩幅,最大開先深さ,積層ビード幅,開先角度の各値を抽出し、この抽出された複数の各値か又は前記抽出後に各々平均化処理した各値から算出する開先中心ずれ及びトーチシフト量の平均値と、溶接データファイルに記載の予測値との差からトーチ位置の修正量を算出し、
前記修正量に基づいて溶接トーチ位置を修正することを特徴とする多層盛溶接の制御方法。 - 溶接ワークの突き合わせ部に形成された開先継手表面にスリット光を照射し前記スリット光の反射像を撮るカメラを備えた光学式センサと、前記光学式センサより得られる開先画像から検出情報を抽出する画像処理装置と、溶接トーチの駆動及びワイヤ送りの駆動を行う溶接ヘッドと、前記溶接ヘッドの駆動制御と前記溶接トーチへの溶接条件の出力制御と前記検出情報の処理管理とを行う溶接制御装置と、からなる多層盛溶接装置において、
前記画像処理装置に設けられた開先中心ずれ,未溶接面積,開先肩幅,最大開先深さ,開先角度を検出する検出手段と、
前記検出手段より取得する検出データの処理を行う検出データ処理手段と、
溶接速度と、溶接電流又はワイヤ送り速度溶接条件の増減値、溶接トーチ位置の修正量を算出する溶接処理手段と、
自動運転の内容を表示する画面表示手段とを溶接制御装置に設けたことを特徴とする多層盛溶接装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載された多層盛溶接の制御方法において、
前記溶接速度またはワイヤ送り速度は、それぞれについて予め設定された限界値範囲内で増減をされることを特徴とする多層盛溶接の制御方法。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載された多層盛溶接の制御方法において、
前記溶接制御装置に接続して設けられた運転実行画面に、
前記検出情報,溶接のパス番号,溶接条件,溶接位置,前記溶接条件及び溶接位置の修正量の少なくともいずれかを表示することを特徴とする多層盛溶接の制御方法。 - 請求項4に記載された多層盛溶接装置において、
溶接機の原点合わせ及び溶接機初期条件設定または条件制御選択設定を行う運転設定画面と、溶接条件の増減制御または溶接トーチ位置の倣い制御のすくなくともいずれかの制御時に、前記検出情報,溶接のパス番号,溶接条件,溶接位置,前記溶接条件及び溶接位置の修正量の少なくともいずれかを表示する溶接運転実行画面とを溶接制御装置の運転実行画面に設けることを特徴とする多層盛溶接装置。 - 請求項4または7に記載された多層盛溶接装置において、
前記検出情報,溶接のパス番号,溶接条件,溶接位置,前記溶接条件及び溶接位置の修正量の少なくともいずれかを色分け表示することを特徴とする多層盛溶接装置。
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