JP3787316B2 - 光磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー光を用いて情報の記録または再生を行う光磁気記録媒体の記録再生装置に関し、特には磁壁移動再生(DWDD:Domain Wall Displacement Detection)として知られる記録磁区の磁壁を移動させることによって光学的な検知限以下の微小マークを記録再生する方法において、再生または記録のレーザーパワーを最適化する調整機能を有する光磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気ディスクドライブ装置は、主にパーソナルコンピュータ等の周辺機器として使用され、媒体の可搬容易性や繰り返し記録再生が可能なことから、大容量データストレージ機器として発展してきた。特に、連続したデータを間欠的に記録可能なこと、あるいは連続長データから任意部分データを高速かつランダムに情報再生可能なことなど、テープ状記録媒体では実現し得ないデータアクセシビリティ優位性を備えている。そして今日では、光磁気ディスクドライブ装置のさらなる高密度化や転送速度の高速化が日夜進展しており、マルチメディア機器の主軸として、高精細画像情報のディジタル記録再生装置への用途が開かれている。
【0003】
このように高速高密度を達成している光磁気ディスクドライブ装置では、データの記録または再生におけるレーザーパワーの調整、すなわち最適化が大変重要である。最適なレーザーパワーは、ディスク(媒体)におけるトラック幅やピッチ、溝形状、記録磁性膜の材料感度や半径方向の均一性などに影響される。一般に、こうした固体差はディスク固有のものであり、ディスクが異なると最適レーザーパワーも異なる。また、同一のディスクであっても、ディスクの反り、ディスク面上の汚れ、使用回数の増大やディスク保存状態によって経時変化が発生する。したがって、レーザーパワーの実効値が変化することから、レーザーパワー最適値が変動することになる。また、これら光磁気ディスクに対する記録再生プロセスにおいては、温度が重要なパラメータであり、ディスクの温度により最適な記録パワーあるいは再生パワーが変化する。
【0004】
従来、このような変動要因に対するレーザーパワーの調整は、媒体所定位置に設けられたテスト領域において試し書き(試行記録/再生)を行って、レーザーパワーを最適化するものであった。たとえば、所定の信号パターンをもつデータを予め用意し、レーザーパワーを変えながら複数回にわたって記録、再生を繰り返し試行する。得られた再生信号のジッタあるいはエラーレートを尺度にして、各レーザーパワーにおける信号品質を斟酌し、レーザーパワーの最適調整を行う。こうした調整は、装置起動時やディスクが交換された際、または所定周期ごとに実施していた。
【0005】
あるいは、温度計測機能を機器内部に設けることによって、装置内部温度あるいは媒体表面温度を監視し、計測された温度変化に応じて、レーザーパワーの最適化を実施する方法が提案されている。
【0006】
近年、こうしたレーザーパワーの最適化については様々な改良技術が考案されている。特開平8−221760では、再生動作に先んじ、再生レーザーパワーを低パワーから徐々に上昇させて再生信号振幅が飽和する点を検出し、そのレーザーパワーに所定量のパワー補正を加えて、最適再生レーザーパワーを求める技術が開示されている。また、特開平9−282729でも同様に、再生動作に先んじ、再生レーザーパワーを低パワーから徐々に上昇させて再生信号振幅が急激に立ち上がる点を検出し、そのレーザーパワーに所定量のパワー補正を加えて、最適再生レーザーパワーを求める技術が開示されている。
【0007】
これら改良技術は、最適再生パワーを所定のテスト領域で求める従来技術に対し、実際の再生時の時間的なズレによって生じる媒体温度変化などを補填することができ、より最適なパワー制御を行えるものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、記録媒体の高密度化ならびにデータの高転送速度化の進展にともなって、こうした光磁気ディスクの小径化が進行し、大容量の高精細画像情報を取り扱うディスクカメラ、あるいはディスクカムコーダーといった小型モバイル機器としての応用展開が図られている。こうしたモバイル用途向け機器は、アウトドアにおける携帯性、使い勝手、小型軽量化などを満足するために、ぎりぎりの高充填設計が施されている。加えて、装置内部の密閉性も高まっており、稼動時の機器内部は、相当な高温環境下におかれる。そしてまた、屋内外の往来をはじめ、寒処暑処、多湿低湿といった急激な環境変化にさらされることになる。
【0009】
したがって、こうした光磁気ディスクドライブ装置は、これまでのコンピュータ周辺機器用途とは比較にならない、環境変化に対する装置信頼耐性が要求されることになる。特に、これまでのコンピュータ周辺用途では、前述のレーザーパワー調整は、適当な周期で試し書きを行い、必要に応じてレーザーパワーを最適調整することが可能であった。ところが、光磁気ディスク・ドライブ市場動向の変遷にともない、一定の高速データレートで送り込まれる画像情報を取り扱う場合には、実時間で所定処理を行わなければならず、頻繁な試し書き等の調整時間の発生はシステム処理上、重大なトラフィック増加を及ぼしてしまう。
【0010】
かかる課題に対して、前述の特開平8−221760、あるいは特開平9−282729に開示された技術を用いても、解決は容易でない。なぜなら、前述の技術は信号再生振幅値の飽和もしくは急激な立ち上がりを監視して、その値に一定値を供与することでレーザーパワーの最適化を設定するものであった。しかしながら、再生信号振幅の変化に基づいて一律の補正を施す従来のパワー調整法では、さまざまな変動要因に追従することができず、レーザーパワーの最適化を適確に達成し得ない。具体的には、静的変動要因として、ディスク固体特性差(バラツキ)があり、またディスクの特定部位に感度特性のムラ(不均一性)が生じていることがありえる。あるいは動的変動要因として、環境温度変化、あるいはそうした温湿度の急激な変化によってディスクに一時的な反りが発生する場合がある。また、ディスク反射面に部分的な汚れがついていることもある。さらに、ディスクの経時耐久性能変化などもある。このような変動が発生している場合、仮に再生信号振幅の変化点が同一であっても、最適なレーザーパワーも同一に定まるとは限らない。
【0011】
したがって、再生信号振幅の変化点に基づいて、予め定めた一定値でレーザーパワーを補正しようとするこれまでの技術では、調整精度が不足してしまい、レーザーパワーを最適に設定し得ないという問題があった。
【0012】
そこで本発明では、ディスク固体特質差といった静的変動要因はもちろん、装置の超小型化やモバイル環境使用下によって生じる過酷な動的変動要因に対しても、再生または記録のレーザーパワー強度を常に最適化し得る、光磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の光磁気記録再生装置は、磁壁移動型光磁気記録媒体に光ビームをスポット状に照射し、スポット内における移動層の磁壁を移動させることにより情報の再生を行う光磁気記録再生装置において、前記磁壁の移動が開始される光ビームパワーを検出する手段と、再生光ビームパワーを補正する手段と、再生光ビームパワーを学習する手段と、前記磁壁移動開始光ビームパワーの変化を監視する手段とを有し、前記磁壁移動開始光ビームパワーに変化が生じた場合は再生光ビームパワーを補正し、前記磁壁移動開始光ビームパワーの変化量が所定量以上の場合は再生光ビームパワーを再度学習により求めることを特徴とする。
【0014】
(作用)
本発明においては、磁気超解像現象に基づく磁化状態の変化が開始される光ビームパワーと最適となる記録または再生パワーを予め求め、しかる後、最適記録または再生光ビームパワーと再生開始光ビームパワーとの関係値(差或いは比)を求めて保持しておき、記録/再生光ビームパワーの再設定を行う際には、再生開始光ビームパワーのみを検出し、その検出値と上記関係値をもとに記録/再生光ビームパワーの補正をかけている。これにより、再設定毎に試し書きを伴う最適記録/再生光ビームパワーの学習動作を行う必要がなく、調整時間の大幅な短縮を実現できる。また、再生開始光ビームパワーはディスク固体特性差、環境温湿度変化、ディスクの反り、ディスク反射面の汚れ、経時耐久性能変化などの記録再生に関わる様々な変動要因を反映したものであるので、それらを考慮した記録または再生パワーの最適な設定が可能になる。
【0015】
また、再生開始光ビームパワーの検出結果に基づいて、再生光ビームパワーの学習の際のパワー可変域を最適設定しているので、再生光ビームパワーの設定値が低過ぎたり、高過ぎたりせず、不必要な範囲に渡る試行録再を避けられる為、媒体保護あるいはパワー調整に要する時間短縮を実現できる。
【0016】
さらに、再生光ビームパワーの再設定を、再生開始光ビームパワーの変化を監視しながら行っているので、センサなどの付加的な構成を必要とせずに再設定のタイミングを計ることができる。
【0017】
【発明の実施形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
本発明による再生または記録パワー調整は、例えば、図2に示すような記録再生装置200に適用される。
【0019】
<記録再生装置200の構成要素及び一連の動作>
図2は、本発明の実施の一形態における記録再生装置の構成を示す機能ブロック図である。この記録再生装置200は、磁壁移動型光磁気記録媒体(以下、「ディスク」と記す)201に対して情報の記録と再生を行うものであり、光磁気ディスクドライブ装置として構成されたものである。ここで、ディスク201の記録領域は、半径方向に複数のゾーンに分割されている。また、ディスク201は、サーボ制御部229により各ゾーンで線速度が一定となるよう回転制御される。サーボ制御部229は、スピンドルモータドライバ223を介して、スピンドルモータ(SPM)222を駆動する。
【0020】
ディスク201の上面には、ディスク面に近接して磁気ヘッド202が配置されている。磁気ヘッド202は、情報記録時に磁気ヘッドドライバ203の駆動により記録信号に応じて変調された磁界を発生し、ディスク201に印加する。磁気ヘッドドライバ203はタイミング制御部227からのロジック信号に応じて磁気ヘッド202に駆動電流を供給する。また、ディスク201の下面には、磁気ヘッド202と対向して光学ヘッド240が配置されている。光学ヘッド240内には、半導体レーザー209が設けられている。
【0021】
半導体レーザー209は、記録、再生、サーボ制御に用いられ、波長は660nmである。半導体レーザー209は、サーボ制御部229によってパワー制御され、LD(レーザーダイオード)ドライバ225によって駆動される。
【0022】
半導体レーザー209から発したレーザー光は集光レンズ208で平行光束にされる。続いて、ビームスプリッタ207を経た後、対物レンズ205に入射する。入射光束は対物レンズ205で絞られ、微小光スポットとしてディスク201に照射される。
【0023】
ディスク201に照射されたレーザー光の一部は、ディスク面で反射され、対物レンズ205を通ってビームスプリッタ207に入射する。この入射光束はビームスプリッタ207で反射され、さらにビームスプリッタ210によって、サーボ検出光学系と信号検出光学系に分けられる。サーボ検出光学系は集光レンズ214、フォーカス制御用のシリンドリカルレンズ215、サーボ検出用光センサ220、I/V変換アンプ221で構成される。PINフォトダイオードからなるサーボ検出用光センサ220の出力信号は、I/V変換アンプ221によって光電流から電圧信号に変換され、サーボ制御部229に送られる。
【0024】
サーボ制御部229は、サーボ検出信号をもとにフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を検出する回路を備え、得られたフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいてAT(自動トラッキング)/AF(自動フォーカス)ドライバ224を制御する。
【0025】
光学ヘッド240内には、対物レンズ205をフォーカス方向とトラッキング方向に駆動するためのアクチュエータが設けられ、駆動コイル204が設けられている。AT/AFドライバ224は、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に応じて駆動コイル204を駆動し、対物レンズ205をフォーカス方向、トラッキング方向に位置調整する。こうして、回転するディスク201に対する半導体レーザー209による光スポットの合焦を維持し、情報トラックに対しトラッキングを行う。また、ヘッド送り機構226を制御して、光学ヘッド240のシーク制御を行う。
【0026】
一方、信号検出光学系は、1/2波長板211、集光レンズ212、偏光ビームスプリッタ213、信号検出用光センサ216、217、I/V変換アンプ218、219から構成される。ビームスプリッタ210からの反射光は、1/2波長板211で偏光方向が45度回転させられた後、集光レンズ212を通って、偏光ビームスプリッタ213に導かれる。偏光ビームスプリッタ213は、入射光束を偏光方向が互いに直交する2つの成分に分割し、この分割された成分がPINフォトダイオードからなる2つの信号検出用光センサ216、217で検出される。光センサ216、217の出力信号は、I/V変換アンプ218、219でそれぞれ電流電圧変換された後、再生信号処理部228に供給される。
【0027】
ディスクコントローラ230は、CPU(中央演算処理ユニット)、外部インタフェース、ECC(誤り訂正)、ショックプルーフ等を実現するメモリならびにメモリ制御、記録再生データの変復調回路等によって構成される。具体的には、外部とのインタフェース機能により、内蔵のCPUと協働して、ユーザー指定コマンドを受信実行し、あるいは所定のプログラムを実行することにより、記録再生動作を実現する。このようにディスクコントローラ230は、記録再生装置200を統括制御し、各シーケンス制御の中枢を担う。また、ディスク201から得られる再生信号に基づいて、ディスク上のアドレス認識、データ変調・復調、ECC(誤り訂正)を実行する。
【0028】
タイミング制御部227は、ディスクコントローラで符号化された記録データを所定の記録タイミングで間欠的に磁気ヘッドドライバ203に供給する。また、再生信号処理部228が必要とする各種タイミング信号を供給する。
【0029】
また、装置内部に温度センサ206を設けており、ディスクコントローラ230によって、ディスク表面近傍の環境温度を常時観測する機能を有する。
【0030】
<ディスク201の構造ならびに磁壁移動再生の説明>
図4は、本実施形態で用いるディスク201の層構成を示す断面図である。なおディスク201としては、特開平6−290496号公報に記載されている媒体のうち、3層構造の場合を例としている。具体的には、透明基板401上に、干渉層である誘電体層402、第1の磁性層(移動層)403、第2の磁性層(スイッチング層)404、第3の磁性層(メモリ層)405、保護層として誘電体層406を順次積層した構成となっている。第1の磁性層403は、周囲温度近傍において第3の磁性層405に比べて相対的に磁壁抗磁力が小さく、磁壁移動度の大きな磁性層からなり、第2の磁性層404は、第1の磁性層403および第3の磁性層405よりもキュリー温度の低い磁性層からなっている。第3の磁性層405は、磁区の保存安定性に優れた通常の磁気記録層からなっている。
【0031】
透明基板401としては、例えばポリカーボネートを用い、その上に誘電体層402として、SiN層を80nm形成している。また、第1の磁性層403としてGdFeCo層を厚さ30nm、第2の磁性層404としてDyFeCo層を厚さ10nm、第3の磁性層405としてTbFeCo層を厚さ40nmで、順次、スパッタリングで形成している。
【0032】
次に、磁壁移動再生の動作原理について図7を用いて説明する。ここでは、記録マークの保存をつかさどるメモリ層、磁壁が移動し再生信号検出に直接寄与する移動層、そしてメモリ層と移動層の結合状態をスイッチするスイッチング層の3層構造の場合に関して説明する。
【0033】
図7(7−1)は移動層の磁区パターンをトラック上面視した図である。情報トラックは、各トラック間で互いに磁気的に分断されている。図7(7−2)はディスク磁性層の断面視であり、上から順に移動層、スイッチング層及びメモリ層の状態を示している。各層中の矢印は原子スピンの向きを表している。このスピンの向きによって、“0”または“1”からなる情報信号を表現している。また、スピン向きが互いに逆向きの領域の境界部には磁壁が形成されている。図7(7−3)は再生信号の波形である。図7(7−4)は光ビーム照射により昇温されて形成された磁性層の温度分布を示している。温度分布は光ビームスポットの進行方向手前から温度が上昇し、光ビームスポット中心後方に温度のピークが出現する曲線となっている。
【0034】
再生時、図7(7−1)に示すように光ビームスポットは矢印方向に定速で移動する。光ビームスポットの中心から遅れた位置に、スイッチング層のキュリー温度Tsの等温線が楕円状に形成される。ここで、図7(7−1)に示すTs等温線の外側の領域、すなわち、スイッチング層がキュリー温度に達しない領域においては、移動層は、スイッチング層を介して、磁壁抗磁力が大きなメモリ層と交換結合されているため、移動層の磁壁はメモリ層の対応する磁壁位置に固定されたままである。ところが、媒体が光ビーム照射によって昇温され、Ts等温線にさしかかると、スイッチング層はキュリー点に達して、移動層とメモリ層の交換結合が切断された状態となる。すなわち、このTs温度領域に記録マークの磁壁が到達すると同時に、移動層の磁壁は、より温度が高く磁壁エネルギー密度の小さな領域へ瞬間的に移動する。
【0035】
この結果、メモリ層の磁区間隔、すなわち記録マーク長とは無関係に、一定の長さに伸長した磁化領域が移動層に形成される。こうして移動層に拡大形成された磁区は、光ビームの反射光量の変化として検出される。そして、得られた再生信号振幅は、記録マーク長によらず常に一定かつ最大の振幅となり、図7(7−3)示すように矩形に近い波形を示す。以上述べた原理によって、光ビームスポット径や対物レンズの開口数NAなどに依存することなく、光学系回折限界以下の記録マークに対して、非常に大きな再生信号振幅を得ることが可能となる。
【0036】
<再生信号処理部228の詳細構成及び一連の動作>
図5を用いて、本実施形態におけるディスク201のトラックフォーマットについて概説する。1トラックは、図5(5−1)に示すように、N個のセグメントによって構成されている。各セグメントは、図5(5−2)に示すように、サーボ領域、プリライト領域、データ領域、ポストライト領域で構成されている。ここで、サーボ領域には、ウォブルマークが形成されており、このウォブルマークによって、フォーカスあるいはトラッキング制御に必要なサンプル信号やアドレス信号等が備えられており、いわゆるサンプルサーボ方式を実現している。また、データ領域においては、所定の変調符号を施された光磁気信号が記録される。
【0037】
次に、再生信号処理部228の構成ならびに一連の動作について図面を用いて詳述する。図3に、再生信号処理部228の機能ブロック構成を示す。
【0038】
図3において、再生信号処理部228は、マトリクス演算部301、AGC(自動利得調整;Auto Gain Control)回路302、307、フィルタ303、308、アナログ/デジタル変換器(以下、「A/D変換器」と記す)304、309、エッジ検出部305、PLL(フェーズロックドループ;Phase Locked Loop)306、波形等化部310、振幅検出部311、データ検出部312を備えている。
【0039】
ディスク201からの反射光は、磁気カー効果によってカー回転角が与えられる。すなわち、記録磁区パターンに応じて、2つの偏光成分が分離検出され、I/V変換アンプ218、219を経てi信号、j信号として出力される。マトリクス演算部301は、i信号、j信号の和成分と差成分を求める。差成分からは光磁気記録情報(i−j)信号を検出する。一方、i信号、j信号の和成分である(i+j)信号からは、ディスク201からの反射光量に応じたサーボ用ピット信号出力が得られる。
【0040】
マトリクス演算部301から出力されるサーボ用ピット信号(i+j)は、ディスク反射率のばらつきや光学特性の固体差、あるいはスタンバイ/再生/記録といった各動作モードにおけるレーザーパワー強度変化による信号レベル差を吸収するために、AGC回路302によって、反射光量一定相当にゲイン制御される。このようなゲイン制御の後、サーボ用ピット信号(i+j)は、前置フィルタ303によって不要の高域成分が抑圧され、A/D変換器304により、デジタル化される。デジタル化されたピット信号は、エッジ検出部305において、ディスク(媒体)のピット部のさまざまなエッジ情報が抽出され、後段のディスクコントローラ230に送出される。また、ピット部のエッジ信号をもとに、PLL306において位相同期ループが構成され、ピット信号に同期したクロックが生成され、A/D変換器304やタイミング制御部227に供給される。
【0041】
一方、マトリクス301から出力されるデータ(i−j)信号は、AGC回路307を経て、前置フィルタ308において不要な高域成分が抑圧され、A/D変換器309により、デジタル化される。デジタル化されたデータ信号は、振幅検出部311において、信号振幅の大きさが検知される。ここで、データ振幅値が一定レベルになるように、AGC回路307が帰還制御される。続いて、デジタルデータは、波形等化部310において所定のイコライジングされる。次に、データ検出部312において、最尤復号によるデータ検出が行われる。得られたデータ信号は、ディスクコントローラ230に供給されて、誤り訂正(ECC)、復調処理が施される。A/D変換器309、波形等化部310およびデータ検出部312に必要なクロックや各種のタイミング信号は、タイミング制御部227から供給される。
【0042】
<DWDD再生開始パワーの定義>
ところで、本実施形態の再生パワー調整方法に関わる指標であるDWDD再生開始パワー(以後、略称「Prdwd」とする)について、その定義ならびに測定方法について説明する。
【0043】
図6は、単一繰り返し波形をデータとして記録したディスクに対し、再生パワーを変化させた時の、データ(i−j)信号の振幅値:CNR(キャリア/ノイズ比;Carrier Noise Ratio)(dB)と、その信号品位を表すジッタ:σ(ns)をプロットしたものである。計測条件は、線速2.4m/s、マーク長0.08μmの繰り返し波形を再生したものである。
【0044】
同図において、再生パワーを1.0mWから、0.1mW単位に徐々に上昇させていくと、まず1.0mWから1.2mWまでは、スイッチング層の温度がキュリー温度に達しないため、移動層はメモリ層と交換結合したままであり、磁壁の移動による磁区拡大が起こらず、この光学系では、マーク長0.08μmの再生波形は得られない。
【0045】
続いて、再生パワーを1.2mWから1.3mWに変化させた瞬間に、CNRが0dB(再生振幅ゼロ)から+24dB急上昇している。まさに、この再生パワーによってスイッチング層がキュリー温度に達する部分が生じ、磁壁移動による磁区拡大が起き始めていることを示している。ここでは、まだスイッチング層におけるキュリー温度以上になる領域がビームサイズに対して十分大きくない。よって、再生パワーの上昇とともに、スイッチング層のキュリー温度以上の領域が拡大し、再生信号振幅が増加する。やがて、再生パワー1.6〜1.7mW程度でほぼ飽和レベルのCNR=40dBに達する。再生パワーが増大するとスイッチング層のキュリー温度に達する領域が再生ビーム照射領域に近くなるので、再生信号振幅は再生パワーの変化に対して緩やかな変化を示している。さらに再生パワーを増大させ2.8mW以上では、媒体の温度上昇により磁気カー回転角が減少してしまい、再生パワーの上昇とともに再生信号振幅は徐々に低下し始める。一方、信号の品位を表すジッタσは、再生パワー2.3mWで最良値σ=3.3nsを得ている。
【0046】
以上より、磁壁移動再生を開始する際には、急激な再生振幅増大現象がみられ、その開始パワーは、最適再生パワーである2.3mWに比べて、約1mW低いパワーであることがわかる。
【0047】
ここで、本実施形態におけるDWDD再生開始パワーとして、再生振幅ゼロを0dB基準とし、再生レーザーパワーを0.1mW上昇させて再生振幅の増加が+6dB以上得られたパワーと定義する。図6の例では、Prdwd=1.3mWとなる。
【0048】
図16を用いて、振幅検出部311における再生信号振幅検波の具体例を説明する。図16(16−1)は、再生信号の最大振幅が100%となるようにAGC回路をホールドさせた再生エンベロープ波形である。図16(16−2)は、再生エンベロープに対し、ピーク・ボトムレベルを検波し、信号振幅を検出している模式図である。再生パワーの変化に応じて、再生エンベロープ検波レベルの変化量をディスクコントローラ230において監視する。
【0049】
なお、DWDD再生開始パワーの定義の仕方としては、上記したものに限定されるものではない。たとえば、再生エンベロープの最大振幅100%に対して、50%のレベルをしきい値として、大小判定を行ってDWDD再生開始パワーを定義してもよい。
【0050】
次に、DWDD再生開始パワーを実際に計測するための具体的手法について、図8に示すフローチャートを用いて詳述する。
【0051】
ステップS801:初期設定
まず、ディスクコントローラ230により、DWDD再生開始パワーを計測するための初期設定を行う。具体的には、計測用レジスタ値のクリア、テスト用再生パワーの初期値設定(Pr=0.5mW)、再生信号処理部228におけるAGC回路307を所定ゲインに固定させAGC制御を行わないモードに設定する。その後、ステップS802に移行する。
【0052】
ステップS802、S803:振幅情報A n の検出、格納
再生レーザーパワーをステップS801で設定した初期値(Pr=0.5mW)とし、当該再生指示データを再生する。再生データは、再生信号処理228の振幅検出311においてエンベロープ検波され(ステップS802)、得られた振幅値がレジスタA1に格納される(ステップ803)。その後、ステップ804に移行する。
【0053】
ステップS804、S808:振幅情報A n を所定パワーまで繰り返し計測
nを試行回数として、ステップS804において、nが所定数を超えているかどうかを判定する。nが所定数以下であれば、ステップS808において、再生パワーをΔPr(例えば0.1mW)だけ上げて、ステップS802、S803を実行する。ステップS804では試行回数を判定しているので、その結果、所定回数nに達するまで、再生パワーをΔPr(0.1mW)ずつ上昇させながら振幅情報A1、A2、A3、…、Anを計測してレジスタに格納する。所定数の試行が終了すると、ステップS805に移行する。
【0054】
ステップS805:振幅差Δ(A k −A k-1 )の判定
ステップS805では、レジスタに格納された振幅情報から、Δ(Ak−Ak-1)(1≦k≦n)の最大値Δ(Ak−Ak-1maxを求める。そして、Δ(Ak−Ak-1)≧6dBを満足するkの値を出力する。Δ(Ak−Ak-1max<6dBであれば、ステップS807に移行し、再生パワーの初期値を下げてリトライ(ステップS801から再実行)を試みる。
【0055】
ステップS806:DWDD再生開始パワー(Prdwd)の決定
ステップS805においてΔ(Ak−Ak-1max≧6dBであれば、ステップS806において、振幅差Δ(Ak−Ak-1)が最大、かつΔ(Ak−Ak-1)≧6dBを満たすkの値に基づく再生供与パワー値Pr(k)をDWDD再生開始パワー(Prdwd)とする。
【0056】
Prdwd=Pr(k)
<再生パワー学習の意味ならびに一連の動作について>
さて、本明細書では、これより“再生パワー学習”という用語を用いるが、その意味ならびに動作フローについて、ここに図面を用いて説明する。
【0057】
“再生パワー学習”とは、再生信号の品質が最良となる再生パワーを検知することである。前述の図6では、再生信号におけるフィルタ308の出力を観測し、時間軸変動成分であるジッタσを評価指標に定め、再生パワーPr=2.3mW時に、最も信号品位が良くなることが示されていた。このように、通常の“再生パワー学習”は、再生パワーを低パワーから高パワーまで段階的に可変しながら、ある評価指標をもとに最適再生パワーPrを試行して求める作業となる。
【0058】
図10は再生パワー学習の動作フローチャートである。図10を用いて再生パワー学習の具体的動作を説明する。
【0059】
ステップS1001:初期設定
まず、ディスクコントローラ230により、再生パワー学習に必要な初期設定を行う。具体的には、計測用レジスタ値のクリア、テスト用再生パワーの可変域(開始点・終了点)の設定などを行う。その後、ステップS1002に移行する。
【0060】
ステップS1002、S1003:エラーレート算出、格納
ステップS1002では、再生パワーを開始点に設定し、指定された再生領域を再生する。得られたデータはディスクコントローラ230におけるECC(誤り訂正)部によって、エラー数が検出され、エラーレートE1が算出される。その後、ステップS1003において、エラーレートはレジスタに格納される。その後、ステップS1004に移行する。
【0061】
ステップS1004、S1008:再生パワー可変域のエラーレートの算出
nを試行回数として、ステップS1004において、nが所定値に達したかどうかを判定する。nが所定数未満であれば、ステップS1008において、再生パワーをΔPr(例えば0.1mW)だけ上げて、ステップS1002、S1003を実行する。その結果、nが所定値に達するまでΔPr(0.1mW)ステップで上昇させたそれぞれの再生パワーにおけるエラーレートが順次E1、E2、E3、…、ENのように算出され、レジスタに格納される。所定値の試行が終了すると、ステップS1005に移行する。
【0062】
ステップS1005:E N 判定
ステップS1005では、レジスタに格納されたエラーレートE1、E2、E3、…、ENの信頼性を判定する。図9は、各レジスタに格納されたエラーレート値と計測時の再生パワーをプロットしたものである。低再生パワー側あるいは高再生パワー側でエラーレートが悪化している様子がうかがえる。同図において判定レベルEthが設定されている。ここでは、判定レベルEthは、エラーレート=5.0×10-4のラインを示している。ステップS1005において、得られたエラーレートE1、E2、E3、…、ENの全てがこの判定レベルEthを上回った場合、ステップS1009に移行してリトライ(ステップS1001から再実行)させる。それ以外であれば、ステップS1006に移行する。
【0063】
ステップS1006:上限パワー(Prmax)、下限パワー(Prmin)の算出
図9に示されるエラーレートE1、E2、E3、…、ENのカーブと判定レベルEthとの交点を求める。それらの交点を低パワー側においてPrmin(mW)、高パワー側においてPrmax(mW)とする。実際には、再生パワーのステップ幅が比較的粗いサンプル値であるため、エラーレート=5.0×10-4に相当する再生パワーを線形補間する。こうして、ステップS1006において、判定レベルEthとエラーレート曲線との2つの交点Prmin、Prmaxを算出する。
【0064】
ステップS1007:最適再生パワーPr算出
ステップS1006で算出されたPrmin、Prmaxから、次式で最適再生パワーPrを算出する。
【0065】
Pr=(Prmax+Prmin)/2
これは、図9に示されるとおり、エラーレート5.0×10-4に相当する再生パワーの上下限値のセンター値をもって、最適再生パワーPrに設定するものである。
【0066】
(第1の実施形態)
<第1の実施形態による最適再生パワーの制御フロー>
本発明は、これまで説明したDWDD再生開始パワー(Prdwd)の変化を監視することによって、再生パワーを最適化するものである。図1は、本実施形態に基づく最適再生パワー調整方法の全体動作を示すフローチャートであり、これについて図面を参照しながら制御フローを詳述する。
【0067】
ステップS101:再生領域へシーク
まず、ディスクコントローラ230は、インタフェースを介し外部から再生コマンドを受けると、ディスク201上の再生を指示された領域に光学ヘッド240をシーク動作させ、再生スタンバイとする。
【0068】
ステップS102、S103:DWDD再生開始パワーの検出と格納
ステップS101のシーク動作の後、再生信号処理部228は、ディスクコントローラ230からの制御を受け、その再生を指示された領域におけるDWDD再生開始パワー(Prdwd)を計測する(ステップS102)。得られたDWDD再生開始パワーはレジスタに格納する(ステップS103)。その後、ステップS104に移行する。
【0069】
ステップS104:初回判定
kをDWDD再生開始パワーの検知回数として、ステップS104では、DWDD再生開始パワーPrdwd(n)の検知が初回であるかどうか、すなわちn=1であるかどうかを判定する。初回(Prdwd(1))である場合には、ステップS110に移行し、最適再生パワーの学習を行う。DWDD再生開始パワーの検知が2回目以降(Prdwd(n):n>1)であれば、ステップS105に移行する。
【0070】
ステップS110:再生パワー学習時のパワー可変域設定
DWDD再生開始パワーの検知が初回である場合、DWDD再生開始パワーPrdwd(1)に基づいて、再生パワー学習を試行する際のパワー可変域を設定する。図11は、再生パワーと再生信号振幅値の関係を示している。再生指示されたデータに対して、再生パワーを低パワーから高パワーへと複数ステップずつ変えながら試行再生し、再生信号品位が最良となる再生パワーを最適再生パワーとして設定する。再生パワーが低過ぎると磁壁移動再生が起こらず、また高過ぎても磁気カー回転角の低下によって再生信号品位が下がってしまう。そこで、DWDD再生開始パワーPrdwd(1)の結果に基づいて、
Pr1=Prdwd(1)+α(mW)
Pr2=Pr1+β(mW)
と定める。(α、βは定数)
こうして設定された可変域Pr1からPr2において、再生パワー学習を試行する。そして、パワー可変域は、DWDD再生開始パワーの変化に追従して調整域が変更される。そして、ステップS111に移行する。
【0071】
ステップS111、S112:再生パワーの学習と最適再生パワーの設定
ステップS111では、ステップS110で求められたパワー可変域に基づいて再生パワー学習を行う。その後、ステップ112において、ステップS111の再生パワー学習によって得られた最適再生パワーPrを再生パワーに設定し、処理を終了する。
【0072】
ステップS105、S106:DWDD再生開始パワーの変化の監視
ステップS104で2回目以降DWDD再生開始パワーが検出された場合、ステップS105において、DWDD再生開始パワーの変化を監視する。具体的には、現在算出された値Prdwd(n)とその1つ前に算出された値Prdwd(n−1)の差成分ΔPrdwd(n)を算出する。
【0073】
ΔPrdwd(n)=Prdwd(n)−Prdwd(n−1)
そして、ステップS106において、ΔPrdwd(n)が0かどうかを判断し、ΔPrdwd(n)=0、すなわちDWDD再生開始パワーに変化がない場合は、ステップS109に移行し、最適再生パワーを変更しないこととし、処理を終了する。一方、ΔPrdwd(n)≠0でない場合は、ステップS107に移行する。
【0074】
ステップS107:Prdwd変化総量判定
ステップS107では、ステップS106で現在算出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(n)と1回目に算出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(1)の変化の大きさ|Prdwd(n)−Prdwd(1)|を算出する。そして、
|Prdwd(n)−Prdwd(1)|>γ(γは定数)
を満たす変動があった場合、ステップS110に移行して、後述するように、再生パワー学習を再実施する。これに対し、|Prdwd(n)−Prdwd(1)|がγ以下の場合には、ステップS108に移行して、最適再生パワーの補正を行う。
【0075】
ステップS108:最適再生パワー補正
ステップS108では、DWDD再生開始パワーの変化量に応じて、パワー学習を経ずに実際の再生パワーの補正を行う。
【0076】
図12に、再生パワーの補正における時間による遷移の様子を示す。同図において、横軸は時間、縦軸は再生パワーである。ある時刻(t1以前)において、本実施形態の記録再生装置が起動し、各時刻t1、t2、t3、…において、DWDD再生開始パワーが監視され、同時に、最適再生パワーが設定されるものとする。図12(12−1)は、DWDD再生開始パワーPrdwdの時間遷移である(白丸印でプロット)。また、図12(12−2)は、最適再生パワー設定値の時間遷移である(黒丸印でプロット)。
【0077】
いま、時刻t1で検出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(t1)をもとに、パワー学習によって求めた最適再生パワーPr(t1)を設定する。続いて、時刻t2でDWDD再生開始パワーPrdwd(t2)が検出される。DWDD再生開始パワーが時刻t1からt2の間に、ΔPrdwd(t2)=|Prdwd(t2)−Prdwd(t1)|だけ低下している。これは、起動とともに装置内部の温度が上昇し、ディスク201上のスイッチング層に形成されるTs等温線の領域が、より低い再生パワーで達成し得るようになったためである。
【0078】
そこで、時刻t2では、DWDD再生開始パワーの変化量であるΔPrdwd(t2)だけ、最適再生パワーPr(t1)を補正する。
【0079】
Pr(t2)=Pr(t1)+ΔPrdwd(t2)
以下同様に、DWDD再生開始パワーの変化量に応じて、最適再生パワーを補正する。
【0080】
Pr(t3)=Pr(t2)+ΔPrdwd(t3)

Pr(tk)=Pr(tk−1)+ΔPrdwd(tk) (1≦k≦n)
図12(12−1)、(12−2)に示すように、DWDD再生開始パワーの変化に比例して、実際の最適再生パワーの設定値も補正される。時刻t5付近より、装置内部の温度上昇が飽和してDWDD再生開始パワーの変動が収束する傾向が見られるが、再生パワー設定値も、こうした動的変動に追従して最適化させることができる。
【0081】
なお、本実施形態のステップS108における最適再生パワーの補正は、検出したDWDD再生開始パワーの変化量に一対一の比で最適再生パワーを補正しているが、本発明の主旨はこれを限定するものではなく、所定の係数を設けて、
Pr(k)=p×Pr(k−1)+q×ΔPrdwd(k)(p、q:定数)として、最適再生パワーを補正し得ることは論をまたない。
【0082】
ところで、装置内部温度が一定温度まで上昇した光磁気ディスクドライブ装置に、新たに外気温相当のディスクを入れて再生動作させる状況を模式的にプロットしたものが、図12(12−3)、(12−4)である。図12(12−3)は、DWDD再生開始パワーPrdwdの時間遷移である(白丸印でプロット)。また、図12(12−4)は、最適再生パワー設定値の時間遷移である(黒丸印でプロット)。
【0083】
ディスクの入れ替え後、時刻t13で検出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(t13)をもとに、パワー学習によって求めた最適再生パワーPr(13)を設定する。続いて、時刻t14でDWDD再生開始パワーPrdwd(t14)が検出される。DWDD再生開始パワーが、時刻t13からt14の間に、ΔPrdwd(t14)=|Prdwd(t14)−Prdwd(t13)|だけ低下している。これはディスクの入れ替え直後、ディスク磁性膜の温度が外気温相当だったものが、装置内部の高温環境下によって急激に温度上昇し、ディスク上のスイッチング層に形成されるTs等温線の領域が、より低い再生パワーで達成し得るようになったためである。そこで、時刻t14では、DWDD再生開始パワーの変化量であるΔPrdwd(t14)だけ、最適再生パワーPr(t13)を補正する。
【0084】
Pr(t14)=Pr(t13)+ΔPrdwd(t14)
以下同様に、DWDD再生開始パワーの変化量に応じて、最適再生パワーを補正することができる。
【0085】
以上のようにして、ステップS108の最適再生パワーの補正が行われる。この最適再生パワーの補正が行われた後、処理を終了する。
【0086】
<再生パワー学習の再実施>
以下、ステップS107において|Prdwd(n)−Prdwd(1)|>γであったときに行われる再生パワー学習の再実施について、図15を用いて説明する。
【0087】
最適再生パワー初期値Pr(1)の設定後、相当なる温度変化、時間経過、ディスク内の位置変化等が生じると、DWDD再生開始パワーの変化量による校正のみでは補正誤差が生じることがある。図15(15−1)は、DWDD再生開始パワーの検出結果を時間軸にプロットしたものである。ステップS108の最適再生パワーの補正に関連して述べたとおり、DWDD再生開始パワーの変化を監視して、最適再生パワーPrを補正する。図15(15−2)はPrdwdの変化に基づく最適再生パワーPrを補正するカーブを示す。いま、時刻t5において、Prdwd(5)がPrdwd(1)に比べてγ(mW)以上変化している。したがって、ステップS107による判定で、再生パワー学習を再実施し、最適再生パワーPr(5)を求めて再設定している。以後、図15(15−3)のように、Prdwdの変化を監視して再生パワーを校正する。時刻t5でのパワー学習実施後は、Prdwd(5)を基準として、Prdwdの変化総量を判定する。
【0092】
(第2の実施形態)
<第2の実施形態による最適再生パワーの制御フロー>
本実施形態は、所定のテスト領域において最適再生パワー(Pr)とDWDD再生開始パワー(Prdwd)の比率kを求めてレジスタに格納しておき、DWDD再生開始パワー(Prdwd)変化に応じて、再生パワーを最適調整するものである。図18は、本実施形態に基づく最適再生パワー調整方法の全体動作を示すフローチャートであり、これについて図面を参照しながら制御フローを詳述する。
【0093】
ステップS1801、S1802:最適再生パワーの学習と格納
ディスクコントローラ230は、ディスク201上所定のテスト領域に光学ヘッド240をシーク動作させ、最適再生パワー(Pr)を学習する(ステップS1801)。求めた最適再生パワーをレジスタに格納する(ステップS1802)。
【0094】
ステップS1803、S1804:DWDD再生開始パワーの検出と格納
続いて、ディスクコントローラ230からの制御を受け、その再生を指示された領域におけるDWDD再生開始パワー(Prdwd)を計測する(ステップS1803)。得られたDWDD再生開始パワーはレジスタに格納する(ステップS1804)。
【0095】
ステップS1805:補正値kの算出と格納
レジスタに格納された、最適再生パワー(Pr)とDWDD再生開始パワー(Prdwd)の比率を算出する。本実施形では、k=(Pr)−(Prdwd)を求めてレジスタに格納する。
【0096】
ステップS1806、S1807:DWDD再生開始パワーの変化の監視
ステップS1806において、DWDD再生開始パワーの変化を監視する。具体的には、現在算出された値Prdwd(n)とその1つ前に算出された値Prdwd(n−1)の差成分ΔPrdwd(n)を算出する。
【0097】
ΔPrdwd(n)=Prdwd(n)−Prdwd(n−1)
そして、ステップS1807において、ΔPrdwd(n)が0かどうかを判断し、ΔPrdwd(n)=0、すなわちDWDD再生開始パワーに変化がない場合は、ステップS1810に移行し、最適再生パワーを変更しないこととし、処理を終了する。一方、ΔPrdwd(n)≠0でない場合は、ステップS1808に移行する。
【0098】
ステップS1808:Prdwd変化総量判定
ステップS1808では。現在算出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(n)と1回目に算出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(1)の変化の大きさ|Prdwd(n)−Prdwd(1)|を算出する。そして、
|Prdwd(n)−Prdwd(1)|>δ(δは定数)
を満たす変動があった場合、ステップS1811に移行して、補正値kを再度求め直す。これに対し、|Prdwd(n)−Prdwd(1)|がδ以下の場合には、ステップS1809に移行して、最適再生パワーの補正を行う。
【0099】
ステップS1809:最適再生パワー補正
ステップS1809では、DWDD再生開始パワーPrdwd(n)に、予めレジスタに格納している補正値kを加算する。
【0100】
すなわち、
Pr(n)=Prdwd(n)+k
となるように、Pr(n)を補正することで、最適再生パワーPr(n)を算出し、パワー学習工程を経ずに実際の再生パワーの補正を行う。
【0101】
なお、ステップS1805において補正値kは(Pr)と(Prdwd)の差分を用いたが、これに拘束されるものではなく(Pr)と(Prdwd)の比を用いてもかまわない。また、ステップS1811等における補正値の再学習は、所定のテスト領域に限定されるものではなく、ユーザーデータ領域においても最適再生パワーならびにDWDD再生開始パワーの検出によって算出可能である。
【0102】
(第参考実施
以下、本発明による第参考実施について図面を参照して詳細に説明する。第参考実施は、これまで説明した“DWDD再生開始パワー(Prdwd)”の変化を監視することによって、記録パワーを最適化するものである。図13は、本参考実施に基づく最適記録パワー調整方法の全体動作を示すフローチャートであり、これについて、図面を参照しながら制御フローを詳述する。
【0103】
<起動シーケンス:図13(13−1)>
ステップS1301:パワー学習
装置起動時あるいはディスク入れ替え時に、まず、ディスク所定領域において所定のパワー学習を行い(ステップS1301)、記録パワー初期値Pw(0)、再生パワー初期値Pr(0)を設定する。これらは通常のパワー調整工程に基づくものである。さらに、DWDD再生開始パワー初期値Prdwd(0)を検知して初期設定する。
【0104】
<記録パワー調整シーケンス:図13(13−2)>
ステップS1302、S1303:DWDD再生開始パワーの検出と格納
ディスクコントローラ230は、所定の間欠動作タイミングにしたがって、DWDD再生開始パワーの検出を行う。再生信号処理部228は、まず、ステップS1302において、ディスクコントローラ230からの制御を受け、記録直後のデータをもとにDWDD再生開始パワーPrdwdを計測する。得られたDWDD再生開始パワーはレジスタに格納する(ステップS1303)。その後、ステップS1304に移行する。
【0105】
ステップS1304、S1305:DWDD再生開始パワーの変化の監視
ステップS1304では、DWDD再生開始パワーの変化を監視する。具体的には、現在算出された値Prdwd(n)とその1つ前に算出された値Prdwd(n−1)の差成分ΔPrdwd(n)を算出する。
【0106】
ΔPrdwd(n)=Prdwd(n)−Prdwd(n−1)
その後、ステップS1305において、ΔPrdwd(n)=0かどうかを判定する。ここでΔPrdwd(n)=0、すなわちDWDD再生開始パワーに変化がない場合は、ステップS1308に移行し、記録パワーを変更しないものとして、処理を終了する。一方、ΔPrdwd(n)≠0の場合には、ステップS1306に移行する。
【0107】
ステップS1306:Prdwd変化総量判定
ステップS1306では、ステップS1305において現在算出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(n)とステップS1301で算出されたDWDD再生開始パワー初期値Prdwd(0)の変化の大きさ|Prdwd(n)−Prdwd(0)|を算出する。
【0108】
そして、
|Prdwd(n)−Prdwd(0)|>γ(γは定数)
を満たす変動があった場合、ステップS1309に移行して、記録パワー学習を再実施する。これに対し、|Prdwd(n)−Prdwd(0)|≦γの場合には、ステップS1307に移行する。
【0109】
ステップS1309:記録パワー学習
ステップS1309では、記録パワー学習を行い、最適記録パワーを設定し、その後、処理を終了する。
【0110】
ステップS1307:最適記録パワー補正
ステップS1307では、DWDD再生開始パワーの変化量に応じて、パワー学習を経ずに実際の記録パワーの補正を行う。その後、処理を終了する。
【0111】
図14に、記録パワーの補正における時間遷移の様子を示す。同図において、横軸は時間、縦軸は記録パワーである。ある時刻(t1以前)において本参考実施を搭載した装置が起動し、各時刻t1、t2、t3、…において、DWDD再生開始パワーが監視され、同時に、最適記録パワーが設定されるものとする。図14(14−1)は、DWDD再生開始パワーPrdwdの時間遷移である(白丸印でプロット)。また、図14(14−2)は、最適記録パワー設定値の時間遷移である(黒丸印でプロット)。
【0112】
いま、時刻t1で検出されたDWDD再生開始パワーをPrdwd(t1)、続いて、時刻t2におけるDWDD再生開始パワーがPrdwd(t2)と検出されたとする。DWDD再生開始パワーが時刻t1からt2の間に、ΔPrdwd(t2)=|Prdwd(t2)−Prdwd(t1)|だけ低下している。これは、起動とともに装置内部が温度上昇し、ディスク201上のスイッチング層に形成されるTs等温線の領域が、より低い再生パワーで達成し得るようになったためである。
【0113】
そこで、時刻t2では、DWDD再生開始パワーの変化量であるΔPrdwd(t2)だけ、最適記録パワーPw(t1)を補正する。
【0114】
Pw(t2)=Pw(t1)+ΔPrdwd(t2)
以下同様に、DWDD再生開始パワーの変化量に応じて、最適記録パワーを補正する。
【0115】
Pw(t3)=Pw(t2)+ΔPrdwd(t3)

Pw(tk)=Pw(tk−1)+ΔPrdwd(tk) (1≦k≦n)
図14(14−1)、(14−2)に示すように、DWDD再生開始パワーの変化に比例して、実際の最適記録パワーの設定値も補正される。時刻t5付近より、装置内部の温度上昇が飽和してDWDD再生開始パワーの変動が収束する傾向があるが、最適記録パワー設定値も、こうした動的変動に追従して最適化させることができる。
【0116】
ところで、装置内部温度が一定温度まで上昇した光磁気ディスクドライブ装置に、新たに外気温相当のディスクを入れて記録動作させる状況を模式的にプロットしたのもが、図14(14−3)、(14−4)である。図14(14−3)は、DWDD再生開始パワーPrdwdの時間遷移である(白丸印でプロット)。また、図14(14−4)は、最適記録パワー設定値の時間遷移である(黒丸印でプロット)。
【0117】
ディスクの入れ替え後、時刻t13においてDWDD再生開始パワーPrdwd(t13)を検出し、一方、記録パワー学習によって求めた最適記録パワーPw(13)が設定される。続いて、時刻t14でDWDD再生開始パワーPrdwd(t14)が検出される。DWDD再生開始パワーが時刻t13からt14の間に、ΔPrdwd(t14)=|Prdwd(t14)−Prdwd(t13)|だけ低下している。これはディスクの入れ替え直後、ディスク磁性膜の温度が外気温相当だったものが、装置内部の高温環境下によって急激に温度上昇し、ディスク上のスイッチング層に形成されるTs等温線の領域が、より低い再生パワーで達成し得るようになったためである。そこで、時刻t14では、DWDD再生開始パワーの変化量であるΔPrdwd(t14)だけ、最適記録パワーPw(t13)を補正する。
【0118】
Pw(t14)=Pw(t13)+ΔPrdwd(t14)
以下同様に、DWDD再生開始パワーの変化量に応じて、最適記録パワーを補正する。このようにして、ステップS1307の最適記録パワーの補正が行われる。その後、処理を終了する。
【0119】
(第参考実施
<第2の参考実施による最適記録パワーの制御フロー>
参考実施は、所定のテスト領域において最適記録パワー(Pw)とDWDD再生開始パワー(Prdwd)の比率kを求めてレジスタに格納しておき、DWDD再生開始パワー(Prdwd)変化に応じて、記録パワーを最適調整するものである。図19は、本参考実施に基づく最適記録パワー調整方法の全体動作を示すフローチャートであり、これについて図面を参照しながら制御フローを詳述する。
【0120】
ステップS1901、S1902:最適記録パワーの学習と格納
ディスクコントローラ230は、ディスク201上所定のテスト領域に光学ヘッド240をシーク動作させ、最適記録パワー(Pw)を学習する(ステップS1901)。求めた最適記録パワーをレジスタに格納する(ステップS1902)。
【0121】
ステップS1903、S1904:DWDD再生開始パワーの検出と格納
続いて、ディスクコントローラ230からの制御を受け、その再生を指示された領域におけるDWDD再生開始パワー(Prdwd)を計測する(ステップS1803)。得られたDWDD再生開始パワーはレジスタに格納する(ステップS1804)。
【0122】
ステップS1905:補正値kの算出と格納
レジスタに格納された、最適記録パワー(Pw)とDWDD再生開始パワー(Prdwd)の比率を算出する。本実施形では、k=(Pw)−(Prdwd)を求めてレジスタに格納する。
【0123】
ステップS1906、S1907:DWDD再生開始パワーの変化の監視
ステップS1906において、DWDD再生開始パワーの変化を監視する。具体的には、現在算出された値Prdwd(n)とその1つ前に算出された値Prdwd(n−1)の差成分ΔPrdwd(n)を算出する。
【0124】
ΔPrdwd(n)=Prdwd(n)−Prdwd(n−1)
そして、ステップS1907において、ΔPrdwd(n)が0かどうかを判断し、ΔPrdwd(n)=0、すなわちDWDD再生開始パワーに変化がない場合は、ステップS1910に移行し、最適記録パワーを変更しないこととし、処理を終了する。一方、ΔPrdwd(n)≠0でない場合は、ステップS1908に移行する。
【0125】
ステップS1908:Prdwd変化総量判定
ステップS1908では。現在算出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(n)と1回目に算出されたDWDD再生開始パワーPrdwd(1)の変化の大きさ|Prdwd(n)−Prdwd(1)|を算出する。そして、
|Prdwd(n)−Prdwd(1)|>ε(εは定数)
を満たす変動があった場合、ステップS1911に移行して、補正値kを再度求め直す。これに対し、|Prdwd(n)−Prdwd(1)|がε以下の場合には、ステップS1909に移行して、最適記録パワーの補正を行う。
【0126】
ステップS1909:最適記録パワー補正
ステップS1909では、DWDD再生開始パワーPrdwd(n)に、予めレジスタに格納している補正値kを加算する。
【0127】
すなわち、
Pw(n)=Prdwd(n)+k
となるように、Pw(n)を補正することで、最適記録パワーPw(n)を算出し、パワー学習工程を経ずに実際の記録パワーの補正を行う。
【0128】
なお、ステップS1905において補正値kは(Pw)と(Prdwd)の差分を用いたが、これに拘束されるものではなく(Pw)と(Prdwd)の比を用いてもかまわない。
【0129】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、DWDD再生開始パワーの監視タイミングは、ディスクコントローラ230によって統括される。この際、装置の電源立上げ直後、ディスク入れ替え直後、DWDD再生開始パワーの変動量の大きさなどを鑑みて、記録再生に関わる動的変動が大きく発生し得る状況下においては、通常時よりも監視タイミングを早めて追従精度を上げるよう設計するのはもちろんである。逆に、定常動作中、記録再生スタンバイ時、あるいはDWDD再生開始パワーの変動量が少ない場合などは、通常よりも監視タイミングを長くして監視の頻度を小さくし、省電力に寄与するように設計するのはもちろんである。
【0130】
また、上述の実施例では、DWDD再生開始パワーの変化量を監視し、再生パワー補正を行ったが、機器内部に設けた温度センサを用いて所定量以上の温度変化を監視し補正を行っても良い。更に、装置内部温度の変動が大きい状況下においては、通常時よりも監視タイミングを早めて追従精度を上げるよう設計するようにしてもよい。一方、装置内部温度の変動が少ない状況下すなわちDWDD再生開始パワーの変動が少ない状況においては、通常よりも監視タイミングを間欠させて、省電力に尽くすよう設計しても良い。
【0131】
また、ここでは本発明の好ましい実施の形態について、ハードウエアを踏まえた構成について説明したが、本発明はこれに制約されることなく、ソフトウエアによるプログラム処理によっても実現可能なのはもちろんである。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、磁気超解像現象に基づく磁化状態の変化が開始される光ビームパワーと最適となる記録または再生パワーを予め求め、しかる後、最適記録または再生光ビームパワーと再生開始光ビームパワーとの関係値(差或いは比)を求めて保持しておき、記録/再生光ビームパワーの再設定を行う際には、再生開始光ビームパワーのみを検出し、その検出値と上記関係値をもとに記録/再生光ビームパワーの補正をかけている。
【0133】
これにより、再設定毎に試し書きを伴う最適記録/再生光ビームパワーの学習動作を行う必要がなく、調整時間の大幅な短縮を実現できる。また、従来の方法でのパワー調整工程は、所定のテスト領域にシーク動作を行うことからアクセス時間が多大にかかるばかりか、信号品位の判定にエラーレート等を用いていたため、計測には相当量のデータ記録、再生を繰り返し試行する必要があったが、本発明による再生開始パワーの計測は、再生信号振幅から瞬時に得られるため、パワー調整に関わる大幅な時間短縮効果が得られる。
【0134】
また、再生開始光ビームパワーはディスク固体特性差、環境温湿度変化、ディスクの反り、ディスク反射面の汚れ、経時耐久性能変化などの記録再生に関わる様々な変動要因を反映したものであるので、それらを考慮した記録または再生パワーの最適な設定が可能になる。
【0135】
また、再生開始光ビームパワーの検出結果に基づいて、再生光ビームパワーの学習の際のパワー可変域を最適設定しているので、再生光ビームパワーの設定値が低過ぎたり、高過ぎたりせず、不必要な範囲に渡る試行録再を避けられる為、媒体保護あるいはパワー調整に要する時間短縮を実現できる。
【0136】
さらに、再生光ビームパワーの再設定を、再生開始光ビームパワーの変化を監視しながら行っているので、センサなどの付加的な構成を必要とせずに再設定のタイミングを計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に関わる動作を示すフローチャートである。
【図2】記録再生装置の機能ブロック図である。
【図3】再生信号処理部の機能ブロック図である。
【図4】本発明が適用されるディスク(光磁気記録媒体)の構造の一例を示す模式断面図である。
【図5】ディスクにおけるトラックデータ構造を説明する図である。
【図6】本発明に関わる磁壁移動再生開始パワーを説明する図である。
【図7】磁壁移動再生の原理の説明する図である。
【図8】本発明に関わる磁壁移動再生開始パワー検知の動作を示すフローチャートである。
【図9】再生パワー学習を説明するグラフである。
【図10】再生パワー学習の動作の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明に関わる再生パワー学習可変域を説明するグラフである。
【図12】本発明に関わる再生パワーの自動校正を説明するグラフである。
【図13】 本発明の第参考実施に関わる動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明に関わる記録パワーの自動校正を説明するグラフである。
【図15】本発明に関わる再生パワー学習の再実施を説明するグラフである。
【図16】再生信号の振幅検波を説明する図である。
【図17】MSR媒体における再生原理、特性を説明する図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に関わる動作を示すフローチャートである。
【図19】 本発明の第参考実施に関わる動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
201:ディスク
202:磁気ヘッド
203:磁気ヘッドドライバ
204:駆動コイル
205:対物レンズ
207、210:ビームスプリッタ
208、212、214:集光レンズ
209:半導体レーザ
211:1/2波長板
213:偏光ビームスプリッタ
215:シリンドリカルレンズ
216、217、220:光センサ(PINフォトダイオード)
218、219、221:I/V変換アンプ
222:スピンドルモータ
223:スピンドルモータドライバ
224:AT/AFドライバ
225:LDドライバ
226:ヘッド送り機構
227:タイミング制御部
228:再生信号処理部
229:サーボ制御部
230:ディスクコントローラ
301:マトリクス演算部
302、307:AGC回路
303、308:フィルタ
304、309:A/D変換器
305:エッジ検出部
306:PLL
310:波形等化部
311:振幅検出部
312:データ検出部

Claims (3)

  1. 磁壁移動型光磁気記録媒体に光ビームをスポット状に照射し、スポット内における移動層の磁壁を移動させることにより情報の再生を行う光磁気記録再生装置において、
    前記磁壁の移動が開始される光ビームパワーを検出する手段と、再生光ビームパワーを補正する手段と、再生光ビームパワーを学習する手段と、前記磁壁移動開始光ビームパワーの変化を監視する手段とを有し、前記磁壁移動開始光ビームパワーに変化が生じた場合は再生光ビームパワーを補正し、前記磁壁移動開始光ビームパワーの変化量が所定量以上の場合は再生光ビームパワーを再度学習により求めることを特徴とする光磁気記録再生装置。
  2. 前記補正手段は、前記再生光ビームパワーに前記磁壁移動開始再生光ビームパワーの変化量を加算することにより再生光ビームパワーの補正を行なうことを特徴とする請求項1に記載の光磁気記録再生装置。
  3. 前記補正手段は、学習により求めた再生光ビームパワーと検出した磁壁移動開始光ビームパワーとの差或いは比を予め記憶しておき、変化した磁壁移動開始光ビームパワーと前記記憶されている差或いは比を用いて、補正された再生光ビームパワーを求めることを特徴とする請求項1に記載の光磁気記録再生装置。
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