JP3786967B2 - 炭素繊維製造のための自己安定化性ピッチ - Google Patents

炭素繊維製造のための自己安定化性ピッチ Download PDF

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背景および概要
本出願は、高融点等方性ピッチが溶媒和等方性ピッチに転換されうるものであり、それによりピッチの実効融点が低くなるという発見に関する。開示されたプロセスにより調製された溶媒和ピッチは、わずかにしか、またはまったく安定化処理を必要としない繊維に紡糸されうる。
これまでの非溶媒和等方性ピッチを紡糸するための方法は周知である。最近では、呉羽化学工業が、900トン/年の能力を有する先導製造者である。それに加わる製造者には、アッシュランド・オイル(Ashland Oil)および川崎製鉄が含まれる。
等方性炭素繊維は、通常コンクリート構造の補強材として用いられる。この観点において、炭素繊維は鉄鋼およびガラス繊維と競合せねばならない。従って、炭素繊維を可能な限り低いコストで提供することが望ましい。炭素繊維を製造するプロセスにおいて、もっとも遅く、もっともコストのかかる工程の1つは、繊維の炭化に先立つ、紡糸されたままの繊維の安定化(通常酸化による)である。安定化工程は、350℃を超え、しばしば1000℃より高くなる温度でなされる炭化工程の間に繊維の溶融が起きないために必要である。この工程の時間およびコストを減少させるために、高い融点のピッチから繊維を製造することが好ましい。しかしながら、本発明以前は、紡糸温度を超える融点のピッチは使用不可能であった。
それゆえ、本発明の目的の1つは、安定化に先立って酸化を必要としない炭素繊維を製造するための方法を提供することである。加えて、本発明は、非溶媒和状態における同じピッチの融点より少なくとも40℃低い流動温度を有する溶媒和等方性ピッチを提供する。さらに、本発明は、紡糸温度以上の温度で繊維に紡糸され、脱蔵され(devolatized)、酸化的に安定化されうる溶媒和ピッチを提供する。
定義
本明細書および請求の範囲のために、次の術語および定義が与えられる。
ここで用いられる「ピッチ」とは、天然のアスファルト、ナフサ分留工業において副産物として得られる石油ピッチおよび重油ならびに石炭から得られる高炭素含有量のピッチのようなさまざまな工業的生産プロセスにおいて副産物として製造されるピッチの特性を有する物質を意味する。
「石油ピッチ」とは、石油蒸留物又は残滓の触媒的および熱的分留から得られる残留炭素質材料を意味する。
「石油コークス」とは、石油ピッチの高温熱的処理により得られる固形の非可溶性残滓を意味する。
「等方性ピッチ」とは、光学的に秩序のある液晶として存在していない分子からなるピッチを意味する。
「異方性ピッチ」または「メソフェーズピッチ」とは、相互作用を通して光学的に秩序のある液晶を形成するように互いに関連しあい、温度に依存して液体又は固体のいずれかで存在する、芳香族構造を有する分子からなるピッチを意味する。
「メソゲン(mesogen)」とは、溶融したときメソフェーズピッチを形成し、加熱すると液晶を形成するように並ぶ巨大な芳香族分子の広範な混合物を含む分子を意味する。
「シュードメソゲン(pseudomesogen)」とは、可視的な溶融が得られないような、潜在的にメソフェーズ前駆体であるがしかし、通常は加熱に際して光学的に秩序のある液晶を形成せず、しかし加熱に際して直接に固体のコークスを形成する材料を意味する。
溶媒和ピッチについての「流動温度」は、その融点を超える温度から分当り1℃で溶媒和ピッチを冷却するとき6000ポイズの粘度が得られる温度であるものとして決定される。もし溶媒和ピッチの融点が容易に決定されうるのであれば、それは常に流動温度より低いであろう。
「溶媒和ピッチ」とは、溶媒が加わらないときのピッチ成分の融点より少なくとも40℃低い流動温度を有するピッチにおいて、5ないし40重量パーセントの溶媒を含むピッチを意味する。
「繊維」とは、有用な製品に形成が可能である種々の長さの繊維を意味する。
「配向された分子構造」とは、その整列が製造物の軸に対応し、製造物に構造的特性を提供する、形成された炭素含有製造物におけるメゾフェーズドメインでの整列を意味する。
溶媒和ピッチに言及するときの「溶媒含有量」とは、溶媒の真空分離の際の重量損失により定量される値である。この定量において、吸収又は捕獲された溶媒の存在しない試料が正確に計量され、粉砕され、および5mm未満の圧力で150℃の温度で1時間真空オーブン中で加熱される。パーセント溶媒含有量は、重量損失または重量における差異に100を掛け、もとの試料重量で割ったものである。
「酸化/安定化」とは、ピッチ製造物を酸素又は酸化剤で処理することにより、ピッチ製造物を溶融しないようにするプロセスである。
「軟化点および融点」は、不活性雰囲気の下でホットステージを有する顕微鏡上で約5℃/分で試料を加熱することにより決定される。乾燥されたピッチについての軟化点とは、ピッチ粒子の角のある形態の最初の丸まりである。乾燥されたピッチについての融点は、軟化されたピッチの最初の観察しうる流動が見られる温度である。
発明の簡単な開示
本発明は、溶媒和等方性ピッチおよび溶媒和等方性ピッチを調製するための方法を提供する。加えて、本発明は、独特の安定化特性および高い溶融温度を有する低コスト炭素製造物を提供する。さらに本発明は、存在するいずれのメソフェーズドメインも繊維の軸に沿って長高度に伸長されない炭素繊維を提供する。
溶媒和等方性ピッチを調製するための典型的な方法は、可溶性溶媒相と非可溶性ピッチ相とを形成するように成分を互いに混合する工程を具備する。混合プロセスは、すべての相を液体状態に維持するのに十分な温度で行い、その後に系を沈降(settle)させるようにすることが好ましい。系の沈降の間に相分離が起こる。相分離に続いて、溶媒和等方性ピッチを破壊しない条件の下で液体溶媒相を除去することにより溶媒和等方性ピッチが回収される。
本発明の溶媒和等方性ピッチは、40体積%未満の光学的異方性(メソフェーズ)を有するであろう。しかしながら、溶媒を除去するためのピッチの乾燥は、付加的なメゾフェーズを発生させうることが理解されるべきであろう。さらに、本発明の溶媒和等方性ピッチは、溶媒を有さない同じピッチの融点より少なくとも40℃低い流動温度を有するであろう。加えて、本発明の溶媒和等方性ピッチは、少なくとも50重量%のトルエン不溶物を有するであろう。最後に、フィードピッチの組成に依存して、本発明の溶媒和等方性ピッチは、1)溶媒の除去のときに自動的に自己安定化するか、または2)比較的短い時間間隔においてその流動温度を超える温度で安定化されうるかのいずれかであろう。
本発明は、溶媒和等方性ピッチから炭素製造物を調製するための方法をもまた提供する。この方法は、溶媒和等方性ピッチを調製する工程を含み、さらに炭素製造物を形成する工程も含む。現在、もっとも一般的な炭素製造物は炭素繊維である。炭素製造物を調製する方法は、場合に応じて、溶媒和等方性ピッチを調製するために用いられる溶媒を炭素製造物を調製するためにより適切な溶媒に置換する溶媒交換工程を含みうる。
最後に、本発明は、独特の自己安定化または向上した安定化特性を有する炭素製造物を提供する。本発明のもっとも好ましい炭素製造物は、形成に続く溶媒の消失の際に、溶融することなく炭化温度に加熱されうる製造物である。従って、本発明は、炭化に先立つ化学的不溶化工程を必要としない炭素製造物を提供する。
代わりに、本発明は、製造物形成、溶媒除去および製造物安定化の工程を経由して溶媒和ピッチの流動温度を超える温度で安定化されうる炭素製造物を提供する。さらに、本発明の炭素製造物を安定化させるのに必要とされる時間は、以前の炭素製造物と比較したとき短くなっている。加えて、本発明の炭素製造物において存在するメソフェーズは、製造物形成に続く溶媒消失のときに展開する傾向がある。このメソフェーズが製造物形成後に展開するとき、製造物形成に関連するせん断力によっては高度に伸長されない。
図の簡単な開示
図1は、通常のピッチの酸化的安定化を溶媒和ピッチと比較するグラフである。
発明の詳細な開示
I.溶媒和等方性ピッチの調製
溶媒和等方性ピッチの調製は、適切なフィードピッチを選ぶことから始まる。本発明における使用にとって適切なピッチは、約88重量%ないし96重量%の炭素、約12重量%までの水素および6重量%を超えない硫黄、酸素、窒素又は他の成分の組成を有するであろう。好ましくは、ピッチ分子の大半は芳香族である。さらにピッチは、低濃度のフラックス不溶物(flux insolubles)を有するべきである。好ましくは、ピッチは20%未満のフラックス不溶物を有する。もし必要であれば、適切なレベルの不溶物に達するために、溶媒和の前後にピッチのろ過を実施しうる。代わりに、ピッチはトルエン、クロロホルムまたはテトラヒドロフランのような有機フラックス剤により溶解し、続いてフラックス不溶物の物理的分離を行うことができる。これらのフラックス不溶物は典型的に、灰および無機化合物のようなピッチ不純物を含む。いくつかの例において、きわめて高い融点の有機化合物もまたフラックス不溶物として除去されうる。一般的に、30重量%未満のキノリン不溶物(QI)を有するピッチは適切であろう。しかしながら、好ましいピッチは、0%ないし10%のQIを有するであろう。典型的に、これらのピッチは、約100℃から約300℃の範囲にある融点を有するであろう。
適切なピッチについての加えてのパラメーターは、トルエンのような溶媒における不溶性の程度である。一般的に、フィードピッチは、溶媒和等方性ピッチ生成物を得るために、少なくとも5重量%のトルエン不溶物を含まねばならない。好ましくは、フィードピッチは、少なくとも20重量%のトルエン不溶物を含む。フラックス不溶物とは対照的に、トルエン不溶物は通常、溶解するようになるためにより強い溶媒を必要とする有機化合物である。前述の必要に見合うピッチには、合成ピッチ、石炭ピッチ、石油ピッチおよびエチレンタールピッチが含まれる。商業的に入手しうるピッチには、アッシュランド(Ashland)A240ピッチ、熱処理されたアッシュランドA240ピッチおよびアッシュランド・エアロカーブ(Aerocarb)ピッチが含まれる。
適切な溶媒和溶媒の選択は本発明において等しく重要である。適切な溶媒は、典型的に8.0から11.0の範囲における溶解度パラメーターを有する。溶解度パラメーターという術語は、
Figure 0003786967
として定義される。(式中、H=気化熱
R=モル気体容量
R=°Kにおける温度
V=モル体積)
溶解度パラメーターにおける考察については、参照によりここに組み込まれている、J.ヒルデブランド(Hildebrand)およびR.スコット(Scott)による、1948年の、非電解質の溶解度(Solubility of Non−Electrolytes)をぜひ参照していただきたい。本発明において有用であることが見出されている溶媒にはベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリンが含まれる。さらに、ヘテロ芳香族(例えばキノリンおよびピリジン)および1ないし3環芳香族化合物およびそれらの部分的に水素化またはアルキル化された誘導体のような他の実質的に芳香族の溶媒も本発明において用いられうる。加えて、芳香族溶媒とヘプタンのようなパラフィン性の溶媒との実質的に芳香族の混合物も本発明において有用である。一般的に、適切な溶媒は、トルエンにより作られた重ピッチ不溶物の量の4分の1から2倍の量の重ピッチ不溶物を作り出すであろう。この開示の目的のために、周囲(ambient)条件で1グラムのピッチを25ミリリットルの溶媒と混ぜ合わせることにより溶解度が測定される。
本発明の方法によれば、上記のようにピッチと溶媒とを結合させて、溶媒和等方性ピッチを与える。本発明の方法によれば、等方性ピッチは、混合物におけるすべての相が液体に転換するのに十分な温度および沸騰しないようにするのに十分な圧力で約1時間の間溶媒と混合される。混合に続いて、ピッチ/溶媒系は落ち着かせ、冷却させられる。この工程の間に、液体溶媒相および溶媒和ピッチ相を作って相分離が起きる。設備に依存して、安定化は通常約5から30分で完了するであろう。もし必要であれば、遠心分離のような機械的プロセスが相分離を速くするために用いられうる。相分離に続いて、溶媒和ピッチは、液体として回収されるかまたは混合物を冷却して沈殿した固体としてピッチを回収するかのいずれかである。別の例においては、液相をデカントすることまたは固体の溶媒和ピッチをろ過して除去することのような通常の回収方法が適切であろう。代わりに、液体状態において溶媒和ピッチおよび溶媒相を連続的に回収することができる。もし必要であれば、液体状態における回収された溶媒和ピッチは、汚染物質を除去するためにろ過されうる。
代わりに、溶媒和ピッチは、溶媒相が液体であり溶媒和ピッチ相が固体であるように低い温度で等方性フィードピッチと溶媒との同じ組み合わせを形成することにより得られうる。この方法が用いられるとき、固体溶媒和ピッチはろ過のような通常の手段により回収されうる。
溶媒和ピッチの不揮発生部分の特性は、溶媒を除去するために約150℃の温度で約60分の間溶媒和ピッチを乾燥することにより測定されうる。ピッチの乾燥に続いて、柔軟化点および融点は、約5℃/分で不活性雰囲気の下でホットステージを有する顕微鏡上で加熱することにより定量されうる。溶媒除去の後、本発明のピッチは、少なくとも280℃の柔軟化点を通常有するであろう。より堅い乾燥されたピッチは、500℃を超える温度で柔軟化するであろう。しかしながら、これらのピッチは、不活性雰囲気において分当り5℃で加熱されるとき溶融しないであろう。これらのピッチは自己安定化するとみなされる。というのは、それらは連続的加熱で炭素製造物に直接炭化するであろうからである。
II.溶媒和等方性ピッチ
本発明の溶媒和等方性ピッチは、非溶媒和等方性ピッチに対していくつかの顕著な利点を提供する。一般的に、溶媒和ピッチは約5重量%から約40重量%の溶媒を含むであろう。さらに、溶媒和ピッチは少なくとも50重量%のトルエン不溶物を有し、40体積%までの光学的異方性物質から構成されうる。ピッチから溶媒を除去する際に、異方性物質含有量は増加しうる。本発明の溶媒和等方性ピッチは、非溶媒和状態における同じピッチ、すなわち乾燥したピッチの融点より少なくとも40℃低く、場合によっては100℃を超えて低くなる流動温度を有する。
III.炭素製造物を製造するための方法
本発明は更に、溶媒和等方性ピッチから炭素製造物を製造するための方法を提供する。特に、本発明は、溶媒和等方性ピッチから炭素繊維を作るための方法を提供する。溶媒和等方性ピッチから炭素製造物を製造する方法は溶媒和等方性ピッチから出発する。
形成される製造物およびピッチとの溶媒和を形成するのに用いられる溶媒に依存して、製造プロセスは、溶媒和溶媒の、製造プロセスと適合する溶媒との置換を必要としうる。溶媒交換として知られるこの工程は、いくつかの方式で達成されうる。1つの方法は、溶媒を除去するために溶媒和ピッチの乾燥を必要とし、続いて適切な溶媒でピッチを再び溶媒和とする。別な方法は、最初の溶媒和溶媒より高い沸点を有する溶媒を溶媒和ピッチに加える工程を備えている。続いて、この混合物は沸騰するまで加熱されて、低沸点溶媒を除去し、高沸点溶媒を含む溶媒和ピッチを残す。方法に関係なく、典型的製造溶媒は、約8から約12およびことによるとそれより高い溶解度パラメーターを有するであろう。製造溶媒は、これだけではないが、1以上の次の溶媒、すなわち、トルエン、ベンゼン、キシレン、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ヘプタン、ピリジン、キノリン、ハロゲン化ベンゼン、クロロフルオロベンゼン、2ないし4環芳香族溶媒およびそれらの部分的にアルキル化された誘導体およびそれらの部分的に水素化された誘導体を含みうる。
一旦溶媒和ピッチが製造方法にとって適切な溶媒を含むと、それは、当該技術において周知の方法により炭素製造物に形成されうる。現在のところ、もっとも一般的な炭素製造物は炭素繊維である。
溶媒和ピッチから炭素繊維を紡糸するプロセスにおいて、溶媒の一部は生産物の繊維から失われるであろう。紡糸に続いて、残留している溶媒のいずれもが繊維の乾燥により容易に除去される。溶媒の消失により、少なくとも280℃の柔軟化点を有する炭素繊維が作られる。さらに、得られる繊維は、繊維の紡糸温度より大きい融点を有するであろう。最後に、最初のフィードピッチに依存して、得られる繊維は、炭化の前に付加的な処理を必要としないであろう。
350℃の開始温度より高い柔軟化温度を有する乾燥された繊維は、先行する安定化なしに炭化されうる。繊維は、500℃を超える柔軟化温度を有することが好ましい。炭化は、繊維の柔軟化点よりわずかに低い温度で繊維を加熱することにより達成される。繊維の炭化が進行すると、炭化反応の温度における上昇に対応することを許容して繊維の柔軟化温度が上昇する。しかしながら、繊維は、炭化反応の間、その柔軟化点を超えて加熱されることはない。500℃を超える柔軟化点を有する繊維について、繊維を柔軟化することなく分当り20℃以上の速度で加熱を進行させうる。一般的に、炭化は、600℃での加熱で終了する。しかしながら、より高い温度でさえ繊維を処理しうる。
約280℃ないし500℃の柔軟化点を有するピッチについては、酸化的安定化は炭化に先立つことが好ましいであろう。加えて、ある種の環境の下では、500℃を超える柔軟化点を有するピッチを酸化的に安定化させることを所望しうる。
本発明の1つの利点は、比較的高い温度および比較的低い酸素濃度で急速にピッチおよび/またはピッチから作られた炭素製造物を酸化的に安定化する能力である。特に、製造物形成温度より高い温度および5%未満の酸素を含む雰囲気で安定化は達成されうる。酸化的安定化の以前の方法に対する本発明の利点は、例2および図1により例証される。図1は溶媒和ピッチに対する通常のピッチの酸化的安定化を比較する。図1により例証されるように、溶媒和ピッチは酸化的安定化に先立つ冷却を必要とせず、安定化はより短い時間で一般的により高い温度でなされる。従って、本発明は、酸化的安定化に伴われる燃焼の危険を除去することにより先行技術に対して有意な安全性上の利点を提供する。
IV.溶媒和ピッチから形成される炭素繊維
本発明の紡糸されたままのピッチ繊維は、溶媒和ピッチの紡糸温度を超える温度で常に溶融するであろう。溶媒を除去すると、本発明の繊維は典型的に溶融しなくなる。結果として、本発明の繊維はしばしば、炭化される前に化学的安定化を必要としない。しかしながら、安定化が必要とされる例において、それは、単に約2%から5%の酸素を含む雰囲気の下で顕著に短い時間において実施されうる。
紡糸されたままの繊維の炭化に際して、本発明の炭素繊維は、連続的な等方性から連続的な異方性まで変化しうる。しかしながら、これらの繊維において存在するいずれの異方性領域の大半も、メソフェーズピッチ炭素繊維の典型的特徴である高度に伸長されたドメインを有さないであろう。これらの繊維は、今までの等方性ピッチ繊維に一致する引張り強度を有するであろう。これらの繊維が異方性領域を含む程度に合せて、それらは、完全に等方性である繊維に比較して向上した熱的および電気的特性を有するであろう。
次の例は本発明を例示するために与えられる。別段の記載がなければすべての部およびパーセンテージは重量によるものである。出願人は例において提示された理論により限定されることを望まない。むしろ、発明の真の範囲は、添付された請求の範囲に基づいて決定されるべきである。
例1
A240等方性ピッチ(8重量%トルエン不溶物;オハイオ州カランバスのアッシュランド・ケミカル社から商業的に入手可能)の試料を、8ccの溶媒当り1gのピッチの比において攪拌オートクレーブ内でトルエンと混合した。オートクレーブは窒素でパージされ、簡単に排気し、密封された。233度の温度に達するまで、80分の時間をかけて、混合物は加熱された。更に10分間、混合物は233℃の温度で保持され、攪拌された。更に15分間、混合物は攪拌なしで233℃で保持され、次いで、冷却に供された。加熱中に閉ざされたオートクレーブの中で発生した最大圧力は、175psigであった。
固形ピッチがオートクレーブの底から回収され、ピッチの収率は6.4%であると算出された。ピッチは光学顕微鏡により分析され、微小球の形態において5%のメゾフェーズを含むことが見出された。
固形ピッチの試料は、真空下で30分間360℃で加熱することにより乾燥された。この工程により、ピッチから28.2%の揮発分が除去された。顕微鏡のホットステージ上で窒素雰囲気の下で分当り5℃の速度で650℃に加熱したとき、乾燥されたピッチは軟化又は溶融しなかった。
例2
溶媒和ピッチを、1グラムのピッチ対8mlのトルエンの比においてエアロカーブ80(30重量%トルエン不溶物)にトルエンを結合させることにより調製した。この混合物を1時間230℃で攪拌し、15分間沈降させ、次いで冷却に供した。濃い固体溶媒和ピッチの層が、54パーセントの収率で容器の底から回収された。溶媒和ピッチは、細かな球状、および少しの大き目の球状のわずか5から10体積パーセントの異方性体を有する、実質的に等方性のものであった。
溶媒和ピッチの試料は、溶媒を除去するために真空下で150℃で1時間乾燥された。乾燥の後に、ピッチはその重量の22.1パーセントを失った。ピッチは更に、加えて4.9%の揮発分を除去するために真空下で360℃に加熱された。この追加の消失は、いずれかの残存溶媒の除去およびいくらかの軽油の消失によるものであると思われる。この試料の分析により全部で52体積%の異方性物質が示された。このことは、溶媒和等方性ピッチは溶媒の消失のときに付加的な異方性物質を生み出すであろうことを例証する。
溶媒和等方性ピッチの流動温度は、小さなオートクレーブ内で攪拌抵抗を測定することにより決定された。トルエン溶媒和ピッチの一部はその流動温度を超える温度に加熱され、この例においては235℃であり、次いで分当り約1℃でゆっくりと冷却された。この方法を用いると、トルエン溶媒和ピッチは191℃で6000ポイズの粘度に達した。このように、溶媒和ピッチの流動温度は、エアロカーブフィードピッチの融点より42℃低い。
続いて、溶媒除去後の溶媒和ピッチの融点および軟化点は、ホットステージを有する顕微鏡を用いて定量された。以前に定義されたように、軟化はピッチ粒子の角張った形態の最初の丸まりのときに起こる。溶融は、軟化されたピッチの最初の観察可能な流動が見られたときに起こった。これらの手順および定義を用いると、乾燥された溶媒和ピッチは323℃で柔軟化し、328℃で溶融した。乾燥された溶媒和ピッチの融点は、エアロカーブ80フィードピッチより95℃高かった。乾燥された溶媒和ピッチの融点と溶媒和ピッチの流動温度との間の差異がこの実験において少なくとも137℃であったのは際立っている。
乾燥された溶媒和ピッチの試料およびエアロカーブ80ピッチの試料が、乾燥された溶媒和ピッチの向上した安定化特性を例証するために酸化された。両方のピッチの試料は10から200ミクロンの粒子に粉砕され、それらの柔軟化点よりほぼ20℃低い温度で30分間酸化された。酸化気体は窒素中に2パーセントの酸素であった。従って、エアロカーブ80フィードピッチは205℃で酸化され、一方、乾燥された溶媒和ピッチは300℃で酸化された。酸化に続いて、それぞれのピッチの軟化点および融点を、窒素の下で分当り5℃で加熱することにより定量した。安定化されたエアロカーブは250℃で軟化し、254℃で溶融した、すなわち、安定化されていないピッチに対して22℃の改善があった。対照的に、安定化された溶媒和ピッチは溶融せず、試料の20パーセントのみが50℃に加熱したとき軟化の何らかの証拠を示した。明らかに、安定化された溶媒和ピッチは安定化されたフィードピッチに対して有意に向上した熱的特性を有する。非溶媒和ピッチに対する溶媒和ピッチの特性の比較が次の表により与えられる。
Figure 0003786967
例3
この例は、エアロカーブフィードピッチから紡糸された繊維に対する例3の溶媒和等方性ピッチから紡糸された炭素繊維の利点を例証する。例3の溶媒和ピッチからの繊維の紡糸に先立って、溶媒和ピッチはテトラリンで再び溶媒和とされた。再溶媒和化工程は、トルエンを除去するための溶媒和ピッチの乾燥に続いて7:2のピッチ対溶媒比でピッチをテトラリンに結合させることからなる。テトラリン溶媒和ピッチを230℃で30分間平衡化した。再溶媒和ピッチは161℃の流動温度を有していた。
溶媒和ピッチおよびエアロカーブフィードピッチは繊維に溶融紡糸された。溶媒和ピッチは187℃で50から60ミクロンの繊維を形成した。溶媒和ピッチから紡糸されたものとしての繊維は残留溶媒を含んでいた。これらの繊維は290℃に2分間窒素の下で加熱され、次いでさらに、紡糸されたままの繊維の軟化点および融点を決定するために分当り5℃で加熱された。尖った末端の丸まりおよび繊維のいくらかの湾曲により示される軟化は302℃で観察された。繊維末端の丸まり及び膨らみならびに繊維接合の溶解により示される溶解は353℃で起こった。紡糸されたままの繊維は一般的に、注意深く乾燥された繊維より速く軟化し、遅く溶融するであろうことに注意すべきである。
本発明とは対照的に、エアロカーブフィードピッチは40から60ミクロンの繊維に紡糸するに先立って298℃に加熱することを必要とした。これらの紡糸されたものとしての繊維は200℃に2分間加熱され、次いでさらに、分当り5℃で加熱された。これらの繊維は227℃で軟化し、234℃で溶融した。
加えて、両方のセットの繊維は安定化された。溶媒和ピッチ繊維は、窒素中の2パーセント酸素に60分間270℃(紡糸温度より83℃高い)で暴露することにより安定化された。次いで繊維は、窒素の下で分当り20℃で加熱することにより650℃に加熱された。繊維は軟化又は溶融しなかった。エアロカーブフィードピッチ繊維は同じ酸素含有気体に195℃で60分間暴露された。これらの繊維の融点のためにより低い温度が必要であることに注意すべきである。窒素下で分当り20℃で温度を上げていくと、これらの繊維は248℃で軟化し、258℃で溶融する。表2において示されるように、これらの結果は明らかに安定化の容易さの向上と溶媒和ピッチにより達せられたより低い紡糸温度を例証する。
Figure 0003786967
さらに、本発明の態様は、本明細書の考察又はここに開示されている発明の実践から当業者にとって明らかであろう。明細書および例は単に典型としてみなされ、発明の真の範囲および精神は続く請求の範囲により示されることが意図される。

Claims (28)

  1. a)等方性ピッチと溶媒とを混合して混合物を形成する工程、
    b)該混合物を、該等方性ピッチの一部を溶媒和ピッチに変換させるに十分な条件下で加熱する工程、
    )該混合物を液体溶媒相と溶媒和ピッチ相に分離する工程、
    )該溶媒和ピッチ相を回収する工程
    を備える溶媒和等方性ピッチの製造方法。
  2. 工程a)が、該混合物中に存在するすべての相が液体状態で存在するに十分な温度および圧力を維持することを含む請求項1に記載の方法。
  3. 該工程b)に続いて、液体状態にある該溶媒和ピッチを不溶の汚染物質を除去するためにろ過する請求項1記載の方法。
  4. 該溶媒が、約8.0から約11.0の範囲にある溶解度パラメーターを有する溶媒の群から選択される請求項1記載の方法。
  5. 該溶媒が、トルエン、ベンゼン、キシレン、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ヘプタン、ピリジン、キノリン、ハロゲン化ベンゼン、クロロフルオロベンゼン、および2および3環芳香族溶媒およびそれらの部分的にアルキル化された誘導体および部分的に水素化された誘導体からなる群から選択された1以上の溶媒を包含する請求項1記載の方法。
  6. 該工程c)が、ろ過により該液体溶媒相から該溶媒和ピッチを分離することを含む請求項1記載の方法。
  7. 請求項1の方法により製造された溶媒和ピッチであって、40体積%未満の光学的異方性を有する溶媒和ピッチ。
  8. a)等方性ピッチと溶媒とを混合して混合物を形成する工程、
    b)該混合物を液体溶媒相と溶媒和ピッチ相とに分離する工程、
    c)該溶媒和ピッチ相を回収する工程、
    d)該溶媒和ピッチをピッチ製造物に形成する工程、
    e)該ピッチ製造物を該ピッチ製造物の軟化点よりも低い温度で炭化する工程
    を備える溶媒和等方性ピッチから炭素製造物を製造する方法。
  9. 該工程a)の該溶媒が、約8.0から約11.0の範囲にある溶解度パラメーターを有する溶媒の群から選択される請求項記載の方法。
  10. 該工程a)の該溶媒が、トルエン、ベンゼン、キシレン、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ヘプタン、ピリジン、キノリン、ハロゲン化ベンゼン、クロロフルオロベンゼン、2および3環芳香族溶媒、およびそれらの部分的にアルキル化された誘導体および部分的に水素化された誘導体からなる群から選択された1以上の溶媒を包含する請求項記載の方法。
  11. 該工程c)の後に、該溶媒和ピッチを該溶媒を除去するために乾燥し、続いてピッチ製造物を形成するために適切な溶媒により該ピッチを再び溶媒和させる請求項記載の方法。
  12. 炭素製造物を形成するために適切な該溶媒が、トルエン、ベンゼン、キシレン、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ヘプタン、ピリジン、キノリン、ハロゲン化ベンゼン、クロロフルオロベンゼン、および2から4環芳香族溶媒およびそれらの部分的アルキル化誘導体および部分的水素化誘導体からなる群から選択された1以上の溶媒を包含する請求項11記載の方法。
  13. 該工程d)が、非溶媒和状態における溶媒和ピッチの融点より低い温度で該ピッチを繊維に紡糸することを含む請求項記載の方法。
  14. 酸化剤の存在下で該製造物を加熱することにより該製造物を安定化する工程をさらに有する請求項記載の方法。
  15. 該安定化工程が、5パーセント未満の酸素を含む雰囲気の下でなされる請求項14記載の方法。
  16. 該安定化工程が、製造物形成の温度より高い温度でなされる請求項14記載の方法。
  17. 該工程a)が、該混合物において存在するすべての相が液体状態にあるのに十分な温度および圧力を維持することを含む請求項記載の方法。
  18. 該工程b)に続いて、液体状態にある該溶媒和ピッチをすべての不溶の汚染物質を除去するためにろ過する請求項記載の方法。
  19. 該工程c)が、ろ過により該液体溶媒相から該溶媒和ピッチを分離することを含む請求項記載の方法。
  20. 該工程d)の後でかつ該工程e)の前に、該ピッチ製造物を乾燥する工程をさらに有する請求項記載の方法。
  21. 該製造物を炭化する工程をさらに有する請求項記載の方法。
  22. 該工程c)に続いて、該工程a)の該溶媒の沸点より高い沸点を有する溶媒を該溶媒和ピッチと結合させ、続いて該工程a)の溶媒を除去するために該工程a)の溶媒の沸点より高い温度に該結合物を加熱する請求項記載の方法。
  23. 該炭素製造物が炭素繊維である請求項記載の方法。
  24. a)約5重量%から約40重量%の溶媒、
    b)少なくとも50重量%のトルエン不溶物
    を含み、
    c)非溶媒和ピッチより少なくとも40℃低い流動温度を有する
    溶媒和等方性ピッチ。
  25. 該ピッチは40体積%未満の光学的異方性物質を有する請求項24記載の溶媒和等方性ピッチ。
  26. 該ピッチは溶媒の消失の際に非溶融性である請求項24記載の溶媒和等方性ピッチ。
  27. 約5重量%から約40重量%の溶媒を含む溶媒和等方性ピッチから製造された炭素繊維であって、該ピッチ繊維は、該繊維からの溶媒の除去の際に非溶融性であるピッチ繊維。
  28. 約5重量%から約40重量%の溶媒を含む溶媒和等方性ピッチから製造されたピッチ繊維であって、溶媒除去後の該ピッチ繊維は、約2%ないし5%の酸素を含む雰囲気に暴露され、該繊維の形成の温度より高い温度で加熱されたとき酸化するピッチ繊維。
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