JP3785974B2 - 塗工紙の断紙防止方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙の塗工方法に関する発明である。製紙工場において、抄紙機により抄かれた紙はそのまま用いられる場合もあるが、印刷用途によっては、印刷適正を高めるために、樹脂、無機顔料を含む塗工液を塗工し、さらに表面を平滑にするために、カレンダー処理が行なわれる場合が多い。塗工方法には、ブレード塗工、ロール塗工、カーテンフローコーターによる塗工等の各種の方法があるが、本発明は、ブレード塗工に関する説明である。
【0002】
【従来の技術】
ブレード塗工は、図3に示すチャンバーアプリケーター方式のごとく、紙SをバッキングロールBに沿って走行させた状態でアプリケーター部から紙面に塗工液を塗工して、直ちに、紙Sに塗工された塗工液をドクターブレードによって、過剰に塗工された塗工液を掻き落とすとともに、塗工液を紙面に均一にする。アプリケーター部から走行中の紙面に塗工液を塗工するとき、紙は蛇行することもあるので、紙面のみに正確に塗工できない。従って、紙幅よりも広く塗工することとなる。
【0003】
ブレード塗工における他の塗工方式として、図4のような装置もある。図4の装置はジェットファウンテン方式とよばれ、チャンバーアプリケーター方式同様未塗工部分を形成することが可能である。
【0004】
ブレード塗工における塗工方式には、上記の他にロールコーターによる方式等多数の方式があるが、塗工後、ドクターブレードにより過剰に塗工された塗工液を掻き落とすとともに、塗工液を紙面に均一にするという点では、いずれの方式においても共通している。ただし、ロールコーターによる方式は、紙幅よりも広く塗工あるいは狭く塗工する等の塗工幅の操作がジェットファウンテン方式やチャンバーアプリケーター方式ほど容易ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
紙幅よりも広く塗工すると、紙の左右両端部において、塗工された塗工液が端部のエッジ方向に引っ張られ、両端部の2〜3mmの部分が中央部に比べて極端に厚塗りになる。塗工に続く次工程の乾燥工程において、厚塗りとなった部分の塗工液は、乾燥が遅れるため、紙面から離脱し、シリンダー、その他のロールに付着し、塗液粕となって堆積する。
【0006】
これらの塗液粕が紙の塗工面に転移したり、ロールから離脱して塗工面に落下すると、紙面欠陥の原因となるばかりでなく、カレンダー処理工程においては、カレンダーの樹脂ロールに食い込むこととなり、樹脂ロールを損傷する。
【0007】
また、紙幅よりも広く塗工した場合、両端部において、塗工液の一部がバッキングロール表面にも塗工される。バッキングロール表面に塗工された塗工液は、通常は図示していないフロークリンドクターにより掻き落とされるが、長時間に亘り連続運転していると、フロークリンドクターブレードに塗工液の粕が溜まり、ドクタリング効果が低下してくる。その結果、塗工液の一部は紙の裏面に付着する。
【0008】
従って、紙の両端部は、表面と同時に裏面にも塗工されることになる。塗工後、紙は次工程のドライヤーで乾燥されるが、裏面に塗工された塗工液は充分に乾燥しないため、その塗工液の一部はドライヤーのロールに塗液粕となって付着、堆積する。その塗液粕がロールから離脱して、紙表面に付着すると、紙面欠陥の発生原因およびカレンダーロール損傷の原因となる。
【0009】
従って、上記紙面欠陥の発生を防止し、カレンダー樹脂ロールの損傷を防ぐために、通常は、紙幅よりも狭く塗工し、両端部に未塗工部分を設ける。この未塗工部分はドライエッジと呼ばれる。
【0010】
ところが、未塗工部分を設けると、その部分は次の乾燥工程で、正常量の塗工液が塗工された中央部に比べて過乾燥となる。その結果、未塗工部分と中央部との間に収縮差が生じる。未塗工部分は、中央部よりも収縮率が大きいため、中央部よりも強く引っ張られる。
【0011】
この片面を塗工された塗工紙は、その後反対側の面(裏面)にも塗工を施され、更にカレンダー処理が行なわれる。このとき、表面をドクターブレードで擦られたり、あるいは、カレンダー処理工程において、高線圧により大きな加圧力がかけられる。その結果、強く引っ張られている未塗工部分に裂け目が生じ、その裂け目を起点として裂け目が中央部に広がり、断紙の原因となる。また、引っ張りが原因で、未塗工部分近傍で紙が変形し、小さな皺が発生し、この小じわがドクターブレードで擦られたり、大きな加圧力がかけられ、断紙することも考えられる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図1のように、紙の両端部に未塗工部分(ドライエッジ)を設けて塗工するブレード塗工方法において、塗工後、未塗工部分に流体を供給することにより、乾燥速度を中央部とほぼ同等にすることにより、上記問題点を解決した。塗工液が水溶性の場合、通常、供給すべき流体は水である。供給方法は、噴霧またはシャワーリングにより、小さな水滴として供給する。供給に適する場所は、図1のように、ターニングロール近く、または図2のように、ブレード塗工直後のブレード近傍等、水供給によって紙が煽られない場所が適している。未塗工部分の乾燥速度は、未塗工部分に供給する水の量にほぼ比例するから、水の供給量は、中央部に塗工される塗工液中の水分量にほぼ等しい量を供給し、両端部の未塗工部分と中央部との含水率がほぼ同等となるよう、所定量の水を供給すればよい。正確に所定の量の水を供給するためには、水を供給する場所に特別の装置が必要になるが、本件発明の場合、供給する水の量をそれほど厳密に計量する必要はないので、ドライヤー出口において、紙の未塗工部分と中央部における含水率がほぼ一致するように、好ましくは、その含水率の差が、1.0%以下となるように、水の供給量を調整すればよい。
【0013】
【発明の実施形態】
次に好ましい発明の実施形態の一例を図面により説明する。図1は、紙Sがブレードコーターにより水溶性塗工液を塗工された後、ターニングロールTにより走行方向を変えるとともに、その方向変換点近傍で、未塗工部分に水を噴霧する様子を示す模式図である。
【0014】
図中Sは紙、Tはターニングロール、Dは未塗工部分、Nはスプレーノズルで、圧力エアーを用いてその噴出力により水を小さな水滴にして、未塗工部分に向けて噴霧している。水滴はできるだけ小さい方が紙表面に均一に水分を含ませることができる。しかし、その反面、噴射範囲が広がりすぎて、噴霧の必要のない中央部にも噴霧が及ぶこともあるので、そのような場合は、中央部に噴霧水がかからないように遮蔽板を設ける等の対策をとることが望ましい。
【0015】
水の供給は未塗工部分に限定することが望ましいが、未塗工部分はごく狭い範囲なので、実際には、バッキングロールその他の部分にも噴霧の水滴がかかる。噴霧する水滴に顔料等の固形分や樹脂分が含まれていると、それらの不純物が、粕となってバッキングロールその他に堆積、それが紙面に落下し、紙の品質上の欠陥を発生させることがある。従って、供給する水は、清浄水を用いることが好ましい。リサイクルした水も濾過して用いるのが原則である。
【0016】
発明の第2の形態として、図2の模式図を挙げる。図2において、図1と同じく、Bはバッキングロール、Pはブレード、Dは未塗工部分である。図2は、ブレードコーターのドクターブレードPの出口において、ノズルNから未塗工部分Dに水滴を噴霧している様子を示している。
【0017】
未塗工部分Dに供給する水の量は、中央部と乾燥速度がほぼ同等となるようにする必要があるが、ドライヤー出口で乾燥後の紙の状態を観察しながら、或いは、ドライヤー出口で中央部と未塗工部分の含水率を測定し、両者の含水率がほぼ同等となるよう、適切な供給量に調整すればよいので、特に計量しなくとも乾燥速度を合わせることができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明により、両端の未塗工部分の乾燥速度が中央部とほぼ同等となるので、紙が走行中、特に両端部に発生するストレスが解消され、断紙を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の模式図
【図2】 本発明の実施形態の模式図
【図3】 チャンバーアプリケーター方式による塗工の説明図
【図4】 ジェットファウンテン方式による塗工の説明図
【符号の説明】
B バッキングロール
D 未塗工部分
F ファウンテン
H ブレードホルダー
N スプレーノズル
P ドクターブレード
S 紙
T ターニングロール

Claims (3)

  1. 紙の両端部に未塗工部分を設けて塗工するブレード塗工において、塗工後、未塗工部分に流体を供給し、両端部の未塗工部分と中央部との乾燥速度がほぼ同等となるように流体供給量を調整することを特徴とする塗工紙製造における断紙防止方法。
  2. 紙の両端部に未塗工部分を設けて塗工するブレード塗工において、塗工後、未塗工部分に水滴を供給し、両端部の未塗工部分と中央部との乾燥速度又は含水率がほぼ同等となるように水供給量を調整することを特徴とする塗工紙製造における断紙防止方法。
  3. 紙の両端部に未塗工部分を設けて塗工するブレード塗工において、塗工後、未塗工部分に水滴を供給し、ブレード塗工に続く次工程のドライヤーの出口における紙の両端部の未塗工部分と中央部との含水率の差が、1.0%以下となるように水供給量を調整することを特徴とする塗工紙製造における断紙防止方法。
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