JP3783636B2 - 長尺印刷を行う印刷 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷ヘッドを主走査方向に移動させつつ印刷媒体上にインクドットを記録することによって印刷を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの出力装置としては、インクをヘッドから吐出するインクジェットプリンタやレーザプリンタが普及している。また、近年では、ロール紙のような大判の印刷媒体に画像を印刷することも行われている。このような長尺印刷と呼ばれる印刷では、たとえば、横断幕のような数十メートルにわたる印刷媒体に画像を印刷することもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、画像データを提供するコンピュータで扱い得るデータ量に制限がある場合がある。このような場合には、長尺印刷では、コンピュータは、画像を複数の部分に分割して印刷用のデータをプリンタに供給することになる。ところが、複数の画像部分に分割されたデータを受け取ると、複数の画像部分の間に隙間が生じて画像が分断される場合が生じていた。
【0004】
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、画像を複数の部分に分割して印刷用のデータを生成する場合において隙間を生ずることなく連続した長尺印刷を可能とする技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記目的を達成するために、本発明は、印刷ヘッドを主走査方向に移動させつつ印刷媒体上にインクドットを形成することによって印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、副走査方向に分割された第1と第2の印刷領域を含む長尺画像を印刷するための印刷データであって、前記第1と前記第2の印刷領域のそれぞれを印刷するための第1と第2の分割データを有する長尺印刷データを生成可能な印刷データ生成部と、前記第1の印刷領域に対して前記第2の印刷領域を副走査方向に隙間なく連続して印刷させるための制御データを前記長尺印刷データに含める制御データ付加部とを備え、前記印刷制御装置は、前記長尺印刷データを前記印刷部に供給することによって前記印刷部に前記制御データに応じた所定の副走査逆送りを行わせ、前記第1の印刷領域に対して隙間なく連続して前記第2の印刷領域を印刷させることを特徴とする。
【0006】
この印刷制御装置によれば、副走査方向に分割された複数の印刷領域を含む長尺画像を印刷するための印刷データに制御データが付加される。印刷部では、この制御データに応じて複数の印刷領域が連続するように所定の副走査逆送りが行われるので、画像を複数の部分に分割して印刷用のデータを生成する場合において、空白を生ずることなく連続した長尺印刷を行うことができる。
【0007】
上記印刷制御装置において、前記印刷ヘッドは、複数のカラーノズル群が副走査方向に沿って直列に配列されているカラーノズル列を備えるようなものであっても良い。
【0008】
このような縦配列ヘッドを用いて印刷を行う場合には、副走査逆送りの要請が大きいので、本発明の大きな効果が期待できる。
【0009】
上記印刷制御装置において、前記制御データは、前記第1の印刷領域に対して副走査方向に隙間なく連続して印刷されるべき前記第2の印刷領域が存在することを表す連続フラグを含み、前記制御データ付加部は、前記連続フラグを前記第1の分割データに含め、前記印刷制御装置は、前記第1の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記前記連続フラグに応じて前記所定の副走査逆送りを行わせるようにしても良い。
【0010】
また、上記印刷制御装置において、前記制御データは、さらに、前記所定の副走査逆送り量を表す逆送り量情報を含み、前記制御データ付加部は、さらに、前記逆送り量情報を前記第1の分割データに含め、前記印刷制御装置は、前記第1の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記逆送り量情報に応じた前記所定の副走査逆送りを行わせるようにするのが好ましい。
【0011】
こうすれば、副走査逆送り量をプリンタで決定する必要がなくなるので、プリンタの改修の必要性も少なくなり、印刷制御装置のソフトウェアを更新することにより容易に本発明を適用することができる。
【0012】
上記印刷制御装置において、前記印刷部は、複数の印刷モードで印刷媒体上にインクドットを形成可能であり、ユーザに前記複数の印刷モードの中から印刷モードの選択を許容する印刷モード選択部を備え、前記制御データ付加部は、前記選択された印刷モードに応じて前記逆送り量情報を決定するようにするのが好ましい。
【0013】
こうすれば、適切な副走査逆送り量が印刷モード毎に異なる場合にも、本発明を適用することができる。
【0014】
上記印刷制御装置において、前記複数の印刷モードのパラメータは、1本の主走査ラインを形成するために行われる主走査の数を表すオーバーラップ数を含み、前記制御データ付加部は、前記選択されたオーバーラップ数に応じて前記逆送り量情報を決定するようにするのが好ましい。
【0015】
こうすれば、オーバーラップ数が異なる複数の印刷モードで印刷を行う場合にも、本発明を適用することができる。
【0016】
上記印刷制御装置において、前記制御データ付加部は、さらに、前記第2の分割データに応じて印刷される領域に連続して印刷するための後続分割データが存在しない場合には、前記後続分割データが存在しないことを表す終了フラグを前記第2の分割データに含め、前記印刷制御装置は、前記第2の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記終了フラグに応じた排紙のための副走査送りを行わせるようにするのが好ましい。
【0017】
こうすれば、たとえば複数の長尺印刷を行う場合において、印刷された印刷媒体の取り扱いが容易になる。ここで、「排紙」とは、印刷媒体がロール紙である場合には、取り扱いを容易にするために一定量だけ送ることを意味している。
【0018】
上記印刷制御装置において、前記長尺分割データは、少なくとも主走査ラインのピッチ1個分の長さに渡って、前記第1の印刷領域と前記第2の印刷領域とが副走査方向に重複する領域である重複領域を有するように設定されているようにするのが好ましい。
【0019】
こうすれば、副走査逆送り量が誤差で所定の量より小さくなることに起因する白スジの発生を抑制することができる。
【0020】
上記印刷制御装置において、前記第1と前記第2の分割データは、各画素におけるドットの形成状態を表す第1と第2のドットデータをそれぞれ含んでおり、前記印刷データ生成部は、前記第1と前記第2の双方のドットデータを調整して、前記第1と前記第2の双方のドットデータに応じて前記重複領域の各画素に吐出される各色のインクの吐出量を削減するドットデータ調整部を備えるようにするのが好ましい。
【0021】
こうすれば、副走査逆送り量が誤差で所定の量より大きくなることに起因する濃度の濃いスジ状の部分の発生を抑制することができる。
【0022】
上記印刷制御装置において、前記ドットデータ調整部は、前記重複領域を形成するドットのインク量を規則的に削減するように前記第1のドットデータを調整するとともに、前記重複領域の画素のうち前記削減されなかった画素に形成されるドットのインク量を削減するように前記第2のドットデータを調整するようにしても良い。
あるいは、前記ドットデータ調整部は、同一色のインク滴が同一の画素に吐出されず、異なる画素に吐出されるように、前記第1と前記第2の双方のドットデータを調整するようにしても良い。
さらに、前記印刷部は、複数の異なるサイズのインク滴を吐出することが可能である場合には、前記ドットのデータ調整は、前記重複領域に吐出されるインク滴のサイズを前記複数の異なるサイズのうちの比較的小さいサイズに変更することを含むようにしても良い。
【0023】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、たとえば、印刷方法および印刷装置、印刷制御方法および印刷制御装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の態様で実現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の全体構成:
B.本発明の第1実施例:
C.本発明の第2実施例:
D.本発明の第3実施例:
E.本発明の第4実施例:
F.本発明の第5実施例:
G.変形例:
【0025】
A.装置の全体構成:
図1は、本発明の一実施例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピュータ90と、印刷部としてのカラープリンタ20と、を備えている。なお、カラープリンタ20とコンピュータ90の組み合わせを、広義の「印刷装置」と呼ぶことができる。
【0026】
コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からは、これらのドライバを介して、カラープリンタ20に転送するための印刷データPDが出力されることになる。アプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介してCRT21に画像を表示する。
【0027】
アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをカラープリンタ20に供給するための印刷データPDに変換する。図1に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、印刷データ生成モジュール100と、色変換テーブルLUTと、印刷モード管理部101と、制御データ付加部102と、が備えられている。
【0028】
なお、アプリケーションプログラム95は、画像データとして長尺画像を渡す場合には、長尺画像の画像データであることを表す長尺情報を併せてプリンタドライバ96に渡す。なお、本明細書では、長尺画像とは、副走査方向に分割された複数の印刷領域を含む画像を意味する。長尺情報は、印刷モード管理部101に送られて所定の処理が行われる。この処理の内容については後述する。
【0029】
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データの解像度(即ち、単位長さ当りの画素数)を、プリンタドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3色からなる画像情報である。色変換モジュール98は、色変換テーブルLUTを参照しつつ、各画素ごとに、RGB画像データを、カラープリンタ20が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
【0030】
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、インクドットを分散して形成することにより、カラープリンタ20でこの階調値を表現するためのハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理された画像データは、印刷データ生成モジュール100によりカラープリンタ20に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとして出力される。なお、印刷モード管理部101と制御データ付加部102の機能については後述する。
【0031】
印刷データPDは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータと、を含んでいる。ただし、画像データが長尺画像の場合には、印刷データPDには、連続フラグないし終了フラグと、副走査逆送り量とをさらに含んでいる。
【0032】
なお、プリンタドライバ96は、印刷データPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相当する。プリンタドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0033】
図2は、カラープリンタ20の概略構成図である。カラープリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続されている。
【0034】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
【0035】
図3は、制御回路40を中心としたカラープリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54とを備えている。I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ90から供給される印刷データPDを受け取ることができる。カラープリンタ20は、この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、RAM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバッファメモリとして機能する。
【0036】
印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド37を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品としてカラープリンタ20に着脱される。すなわち、印刷ヘッド37を交換しようとする際には、印刷ヘッドユニット60を交換することになる。
【0037】
図4は、印刷ヘッド37の下面におけるノズル配列を示す説明図である。この印刷ヘッド37は、副走査方向SSに沿った一直線上にそれぞれ配列されたブラックノズル列とカラーノズル列とを有している。本明細書においては、「ノズル列」を「ノズル群」とも呼ぶ。
【0038】
ブラックノズル列(白丸で示す)は、180個のノズル#1〜#180を有している。これらのノズル#1〜#180は、副走査方向に沿って一定のノズルピッチk・Dで配置されている。ここで、Dは副走査方向SSのドットピッチであり、kは整数である。副走査方向のドットピッチDは、副走査方向の印刷解像度に依存した値であり、主走査ライン(ラスタライン)のピッチと等しい。以下では、ノズルピッチk・Dを表す整数kを、「ノズルピッチ倍数k」と呼ぶ。ノズルピッチ倍数kは無次元の値であり、これは副走査方向のノズルピッチを印刷解像度で除した値を意味している。
【0039】
図4の例では、ノズルピッチk・Dは180dpiに相当する値である。副走査方向の印刷解像度(すなわちドットピッチD)が360dpiのときには、ノズルピッチ倍数kは2である。また、副走査方向の印刷解像度が720dpiのときには、ノズルピッチ倍数kは4である。なお、ノズルピッチ倍数kは、1以上の任意の整数を取り得る。
【0040】
カラーノズル列は、イエロー用ノズル群Y(白三角で示す)と、マゼンタ用ノズル群M(白四角で示す)と、シアン用ノズル群C(白菱形で示す)とを含んでいる。なお、この明細書では、有彩色インク用のノズル群を「カラーノズル群」とも呼ぶ。各カラーノズル群は、60個のノズル#1〜#60を有している。また、カラーノズル群のノズルピッチは、ブラックノズル列のノズルピッチk・Dと同じである。カラーノズル群のノズルは、ブラックノズル列のノズルと同じ副走査位置に配置されている。
【0041】
本明細書においては、図4の印刷ヘッドのように、複数のカラーノズル群が副走査方向に沿って順に配列されているカラーノズル列と、これに平行なブラックノズル列とを含む印刷ヘッドを「縦配列ヘッド」と呼ぶ。
【0042】
印刷時には、キャリッジ30(図2)とともに印刷ヘッド37が主走査方向に一定速度で移動している間に、各ノズルからインク滴が吐出される。但し、印刷方式によっては、すべてのノズルが常に使用されるとは限らず、一部のノズルのみが使用される場合もある。
【0043】
通常の白黒印刷の際には、180個のブラックノズルがほとんどすべて使用される。一方、カラー印刷の際には、CMYの各色について60個のノズルがそれぞれ使用されるとともに、ブラックノズルも60個使用される。カラー印刷の際に使用される60個のブラックノズルは、例えばシアンの60個のノズルと同じ副走査位置に配置されているノズル#121〜#180である。
【0044】
以上説明したハードウェア構成を有するカラープリンタ20は、この副走査駆動機構により用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印刷ヘッド37から各色インク滴の吐出を行い、インクドットを形成して用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0045】
B.本発明の第1実施例:
図5は、本発明の第1実施例における印刷データと印刷画像の関係を示す説明図である。図5(a)は、長尺印刷を行うための長尺印刷データを示している。図5(b)は、長尺印刷における印刷画像を示している。長尺印刷データは、長尺画像の画像データと長尺情報がアプリケーション95から印刷モード管理部101に送られたときに生成される。印刷モード管理部101は、長尺印刷データを生成するための処理モードに制御データ付加部102を切り替える。
【0046】
長尺印刷データは、図5(a)に示されるように、副走査方向に分割された複数の印刷領域を印刷するための複数の分割データを含んでいる。長尺印刷データが分割された複数の分割データから構成されているのは、コンピュータ90が扱えるデータの大きさに制限があるからである。このような制限は、たとえばコンピュータ90が有するオペレーティングシステムが扱えるデータ量の最大値が決まっている場合に生ずる。
【0047】
長尺印刷データを構成する分割データには、副走査方向に隙間なく連続して印刷されるべき後続印刷領域が存在する中間データと、このような印刷領域が存在しない最終データとがある。制御データ付加部102は、中間データに対しては連続フラグや副走査逆送り量情報を制御データとして付加し、最終データに対しては最終フラグや排紙コマンドを制御データとして付加する。
【0048】
分割データに含まれる連続フラグは、その分割データに基づいて印刷される印刷領域に対して、副走査方向に隙間なく連続して印刷されるべき印刷領域が存在することを表すデータである。このフラグが含まれている場合には、その分割データ分の印刷の終了後に、印刷媒体Pが副走査の逆方向に送られる。このような送りは、本明細書においては副走査逆送りと呼ばれる。副走査逆送りの量は、制御データに含まれる副走査逆送り量情報に従って決定される。一方、制御データに終了フラグと排紙コマンドとが含まれている場合には、排紙のための副走査送りが行われる。排紙のための副走査送りとは、印刷された印刷媒体の取り扱い、たとえば印刷媒体Pの切り取りを容易にするための送りである。
【0049】
図6は、本発明の第1実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図である。図6には、先行する分割データにより印刷される領域と、後続の分割データにより印刷される領域とが示されている。本実施例では、印刷ヘッド37(図4)を用いて副走査方向の印刷解像度が180dpiの印刷が行われている。印刷ヘッド37のノズルピッチは180dpiに相当する値なので、バンド送りによって(すなわちインターレースが行われることなく)印刷が行われる。なお、縦配列印刷ヘッド37は、印刷媒体Pに対して上流側から下流側に副走査送りが行われつつ印刷を行う。この副走査送りは、前述のように紙送りモータ22(図2)によって印刷媒体Pが下流側から上流側に移動されることにより実現されている。
【0050】
印刷ヘッド37は、図4に示されるように、副走査方向に配列されたイエロー用ノズル群Yと、マゼンタ用ノズル群Mと、シアン用ノズル群Cと有している。このため、シアン、マゼンタ、イエロの三色のインクを用いて先行印刷領域の境界部までカラー印刷を行うと、イエロー用ノズル群Yの最も下流側のノズルが境界部に隣接する位置にまで到達していることが分かる。一方、境界部からの後続印刷領域のカラー印刷は、シアン用ノズル群Cの最も上流側のノズルを境界部に隣接する位置に配置してから行われることになる。
【0051】
本実施例では、イエロー用ノズル群Yの最も下流側のノズルが境界部に隣接する位置に配置された後に、シアン用ノズル群Cの最も上流側のノズルが境界部に隣接する位置に配置されるように、60ドット分の副走査逆送りが行われている。この結果、先行印刷領域の境界部と後続印刷領域の境界部とが一致して、図5(b)に示されるような隙間なく連続した印刷が行われることになる。
【0052】
このように、本実施例では、先行印刷領域の印刷終了後に所定の量だけ副走査逆送りが行われるので、画像を複数の部分に分割して印刷用のデータを生成する場合において隙間を生ずることなく連続した長尺印刷を行うことができる。
【0053】
なお、中間データが特許請求の範囲における「第1の分割データ」または「第2の分割データ」に相当する。中間データが「第1の分割データ」の「第2の分割データ」いずれに相当するかは、着目するデータによって変わる。たとえば分割データD1と分割データD2に着目する場合には、分割データD1が「第1の分割データ」に相当し、分割データD2が「第2の分割データ」に相当する。
【0054】
一方、分割データD2と分割データD3に着目する場合には、分割データD2が「第1の分割データ」に相当し、分割データD3が「第2の分割データ」に相当する。ただし、分割データD3は最終データなので、常に特許請求の範囲における「第2の分割データ」に相当する。
【0055】
C.本発明の第2実施例:
図7は、本発明の第2実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図である。本実施例は、記録方式がバンド送り記録方式でなくインターレース記録方式である点で第1実施例と異なる。図7に示されるように、本実施例では、副走査逆送り量が第1実施例よりも大きくなっている。
【0056】
本実施例は、第1実施例において副走査方向の印刷解像度を180dpiから720dpiに変更した例である。印刷解像度が720dpiに変更されると、印刷ヘッド37のノズルピッチk・Dは180dpiに相当する値なので、ノズルピッチ倍数kは4となる。ノズルピッチ倍数kが2以上となると1回の主走査では各ノズルが形成する主走査ラインの間に空白が生ずることになるので、インターレース記録方式で印刷が行われる。インターレース記録方式の有効記録範囲はバンド送り方式より狭いので、以下に示すように副走査逆送り量を調整して各印刷領域の有効記録範囲を連続させることにより長尺印刷が行われる。
【0057】
図8は、本発明の第2実施例における有効記録範囲と副走査逆送り量の関係を示す説明図である。図8は、4個のノズルを用いた印刷の先行印刷領域と後続印刷領域における副走査送りの一例を示している。図8では、理解を容易にするために、ノズル数を4個にノズルピッチを3に3色を1色にそれぞれ変更して示してある。図8において、数字を含む実線の丸は、各パスにおける4個のノズルの副走査方向の位置を示している。ここで、「パス」とは1回分の主走査を意味している。丸の中の数字0〜3は、ノズル番号を意味している。4個のノズルの位置は、1回の主走査が終了する度に副走査方向に送られる。
【0058】
この実施例では副走査送り量Lは4ドットの一定値である。従って、副走査送りが行われる度に、4個のノズルの位置が4ドットずつ副走査方向にずれてゆく。各ノズルは、1回の主走査中にそれぞれのラスタライン上のすべてのドット位置(「画素位置」とも呼ぶ)を記録対象としている。なお、本明細書では、各ラスタライン(「主走査ライン」とも呼ぶ)上で行われる主走査の延べ回数を、「オーバーラップ数s」と呼ぶ。
【0059】
各印刷領域での副走査送りを示す図の右側には、各ラスタライン上のドットを形成するノズルの番号が示されている。なお、ノズルの副走査方向位置を示す丸印から右方向(主走査方向)に伸びる破線で描かれたラスタラインでは、その上下のラスタラインの少なくとも一方が記録できないので、実際にはドットの記録が禁止される。一方、主走査方向に伸びる実線で描かれたラスタラインは、その前後のラスタラインがともにドットで記録され得る範囲である。このように実際に記録を行える範囲が前述の有効記録範囲である。
【0060】
一方、ノズルピッチと副走査方向の印刷解像度が一致するバンド送り印刷では、ドットの記録が禁止される領域が存在しないので、図8における記録不可範囲も有効記録範囲となる。このようにインターレース記録方式の有効記録範囲はバンド送り方式より狭いことが分かる。このため、狭い有効記録範囲を連続させるために比較的に大きい副走査逆送り量が決定されることになる。
【0061】
副走査逆送り量の決定は、先行印刷領域の有効記録範囲と後続印刷領域の有効記録範囲を一致させるように行われる。たとえば先行印刷領域の有効記録範囲の下端は、最後のパスであるパスMにおけるノズル群の中心位置から1ドットだけ上流にある。一方、後続印刷領域の有効記録範囲の上端は、最初のパスであるパス1におけるノズル群の中心位置から1ドットだけ下流側にある。この結果、2ドットだけ逆方向に副走査送りを行えば双方の印刷領域を連続させることができることが分かる。
【0062】
この副走査逆送りを、ノズル数を60個にノズルピッチを4に1色を3色にそれぞれ戻して示したのが図7である。図6と比較すると先行印刷領域を形成するためのパスがさらに下流側に進み、後続印刷領域を形成するためのパスがさらに上流側に戻っていることが分かる。この結果、図6に示されるバンド送りの場合よりも副走査逆送り量が大きくなっている。
【0063】
このように、インターレース記録方式ではバンド送りよりも適切な副走査逆送り量が大きくなるが、印刷モードに応じて副走査逆送り量を決定することによりインターレース記録方式にも本発明を適用できることが分かる。
【0064】
D.本発明の第3実施例:
図9は、本発明の第3実施例における有効記録範囲と副走査逆送り量の関係を示す説明図である。この例は、オーバーラップ数が2のオーバーラップ印刷である点で図8に示される第2実施例と異なる。すなわち、図8に示される例では、1回の主走査で各主走査ラインが形成されているが、図9に示される例では延べ2回の主走査で各主走査ラインが形成されている点で異なる。
【0065】
図9に示すように、本実施例では、先行印刷領域の有効記録範囲の下端は最後のパスであるパスMにおけるノズル群の中心位置から3ドットだけ上流側にあり、後続印刷領域の有効記録範囲の上端は最初のパスであるパス1におけるノズル群の中心位置から3ドットだけ下流側にある。この結果、6ドットだけ逆方向に副走査送りを行えば双方の印刷領域を連続させることができることが分かる。このように、オーバーラップの有無により副走査逆送り量が変動することが分かる。さらに、各主走査ラインを形成するために行われる主走査の数であるオーバーラップ数が増加すると、有効記録範囲が狭くなることもから分かる。
【0066】
このように、オーバーラップ数が異なると適切な副走査逆送り量も異なるが、オーバーラップ数が異なる複数の印刷モードを有する印刷にも印刷モードに応じて副走査逆送り量を決定することにより本発明を適用できることが分かる。
【0067】
E.本発明の第4実施例:
図10は、本発明の第4実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図である。図10(a)は、先行印刷領域に形成されるドットを示している。図10(b)は、後続印刷領域に形成されるドットを示している。図10(c)は、双方の印刷領域に形成されるドットが合成される様子を示している。なお、ドットを表す丸印の中の数字は印刷領域を表している。数字が1のドットは先行印刷領域のドットであることを示し、数字が2のドットは後続印刷領域のドットであることを示している。
【0068】
本実施例は、簡略化された第2実施例(図8)において副走査逆送り量を1ドットだけ大きくしたものである。具体的には、上記実施例における副走査逆送り量Bが2ドットであるのに対して、本実施例では副走査逆送り量Bが3ドットである。この結果、1ラスタライン分だけ先行印刷領域と後続印刷領域とで重複領域が生じている。このような重複領域を設けているのは、これにより副走査逆送り量が誤差により過小となったことに起因する白スジの発生が抑制できるからである。なお、重複領域により白スジの発生が抑制される様子が図11に示されている。
【0069】
このように、本実施例では、少なくとも主走査ラインのピッチ1個分だけ、前記第1の印刷領域と前記第2の印刷領域とが副走査方向に重複する領域である重複領域を有するように設定されているので白スジの発生を抑制することができる。
【0070】
また、本実施例では、さらに、両印刷領域のドットが入れ子となるように間引かれている。すなわち、同一色のインク滴が同一の画素に吐出されず、異なる画素に吐出されている。これにより特にベタ印刷でない中間的な階調の印刷において発生し易い濃度の濃いスジ状の部分の発生が抑制されている。このような間引きは、各画素におけるドットの形成状態を表すドットデータを調整することにより行うことができる。
【0071】
このような調整は、たとえば重複領域を形成するドットのインク量を規則的に削減するように先行印刷領域のドットデータを調整するとともに、重複領域の画素のうち削減されなかった画素に形成されるドットのインク量を削減するように後続印刷領域のドットデータを調整することにより行われる。
【0072】
F.本発明の第5実施例:
図12は、本発明の第5実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図である。本実施例は、重複領域においてインクドットのサイズを変更させている点で第4実施例と異なる。すなわち、複数の異なるサイズのインク滴を吐出可能な印刷において、この複数の異なるサイズのうちの比較的小さいサイズにドットのサイズを変更することにより濃度の濃い部分の発生を抑制している。具体的には、図12に示す例では、重複領域の各画素に吐出されるインク滴が20plから10plに削減されている。
【0073】
たとえば、重複領域が仮に重複領域でなかったとすると、図12(a)から分かるように先行印刷領域のみに属する画素として各画素に20plのインク滴が吐出されて中ドットが形成されていたことになる。一方、本実施例では、先行印刷領域に属する画素として10plのインク滴が吐出され、引き続き後続印刷領域に属する画素として10plのインク滴がさらに同一の画素に吐出されることになる。この結果、重複領域の各画素に吐出される各色のインクの吐出量が、重複領域が重複領域でないと仮定したときの各色のインクの吐出量と一致していることになる。
【0074】
このように、先行印刷領域にも後続印刷領域にも属する重複領域では、入れ子となるようにドットを間引いても良いし、インク滴のサイズを小さくするようにしても良い。一般に、重複領域の各画素に吐出される各色のインクの吐出量が、重複領域が重複領域でないと仮定したときの各色のインクの吐出量に近づくようインク量を削減にすれば濃度の濃い領域の発生を抑制することができる。
【0075】
G.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0076】
G−1.上記各実施例では、縦配列ヘッドが印刷に用いられているが、各ノズル群が主走査方向に配列された横配列ヘッドを用いる印刷にも適用することができる。ただし、縦配列ヘッドを用いる印刷において副走査逆送りの要請が大きいので、このような印刷において本発明の大きな効果が期待できる。
【0077】
G−2.上記実施例では、白スジを抑制するために設けられている重複領域の副走査方向の幅は1ラスタライン分の幅であるが、図13に示すように2ラスタライン分の幅でも良い。一般に、本発明で設定される重複領域の副走査方向の幅は、少なくとも主走査ラインのピッチ1個分だけ、先行する印刷領域と後続の印刷領域とが副走査方向に重複する領域である重複領域を有するように設定されていれば良い。
【0078】
G−3.上記各実施例では、各分割データが制御データを有する構成となっているが、たとえば最初の分割データにのみ連続フラグを含め、最後の分割データにのみ終了フラグを含めるようにしても良い。一般に、本発明の制御データは、複数の印刷領域に副走査方向に隙間なく連続して印刷させるためのデータであれば良い。
【0079】
G−4.上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1に示したプリンタドライバ96の機能の一部または全部を、プリンタ20内の制御回路40が実行するようにすることもできる。この場合には、印刷データを作成する印刷制御装置としてのコンピュータ90の機能の一部または全部が、プリンタ20の制御回路40によって実現される。
【0080】
たとえば、印刷データに含まれる制御データを連続フラグのみとし、この連続フラグに応じてプリンタ20が副走査逆送り量を決定するようにしても良い。
【0081】
本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として印刷システムの構成を示すブロック図。
【図2】カラープリンタ20の概略構成図。
【図3】プリンタ20の電気的な構成を示すブロック図。
【図4】印刷ヘッド37の下面におけるノズル配列を示す説明図。
【図5】本発明の第1実施例における印刷データと印刷画像の関係を示す説明図。
【図6】本発明の第1実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図。
【図7】本発明の第2実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図。
【図8】本発明の第2実施例における有効記録範囲と副走査逆送り量の関係を示す説明図。
【図9】本発明の第3実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図。
【図10】本発明の第4実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図。
【図11】重複領域がバンディングの発生を抑制する様子を示す説明図。
【図12】本発明の第5実施例における副走査逆送りの様子を示す説明図。
【図13】変形例における副走査逆送りの様子を示す説明図。
【符号の説明】
20…カラープリンタ
21…CRT
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
30…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
37…印刷ヘッド
38…プーリ
39…位置センサ
40…制御回路
41…CPU
44…RAM
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
90…コンピュータ
91…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換モジュール
98…色変換モジュール
99…ハーフトーンモジュール
100…印刷データ生成モジュール
101…印刷モード管理部
102…制御データ付加部

Claims (15)

  1. 印刷ヘッドを主走査方向に移動させつつ印刷媒体上にインクドットを形成することによって印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、
    副走査方向に分割された第1と第2の印刷領域を含む長尺画像を印刷するための印刷データであって、前記第1と前記第2の印刷領域のそれぞれを印刷するための第1と第2の分割データを有する長尺印刷データを生成可能な印刷データ生成部と、
    前記第1の印刷領域に対して前記第2の印刷領域を副走査方向に隙間なく連続して印刷させるための制御データを前記長尺印刷データに含める制御データ付加部と、
    を備え、
    前記印刷制御装置は、前記長尺印刷データを前記印刷部に供給することによって前記印刷部に前記制御データに応じた所定の副走査逆送りを行わせ、前記第1の印刷領域に対して隙間なく連続して前記第2の印刷領域を印刷させ、
    前記印刷ヘッドは、複数のカラーノズル群が副走査方向に沿って直列に配列されているカラーノズル列を備え、
    前記制御データは、さらに、前記所定の副走査逆送り量を表す逆送り量情報を含み、
    前記制御データ付加部は、さらに、前記逆送り量情報を前記第1の分割データに含め、
    前記印刷制御装置は、前記第1の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記逆送り量情報に応じた前記所定の副走査逆送りを行わせ、
    前記所定の副走査逆送り量は、ノズルピッチと、使用ノズル個数と、オーバーラップ数とに応じて、インターレース記録方式で記録される先行印刷領域の有効記録範囲の下端と後続印刷領域の有効記録範囲の上端とが連続するように決定されていることを特徴とする、印刷制御装置。
  2. 請求項1記載の印刷制御装置であって、
    前記制御データは、前記第1の印刷領域に対して副走査方向に隙間なく連続して印刷されるべき前記第2の印刷領域が存在することを表す連続フラグを含み、
    前記制御データ付加部は、前記連続フラグを前記第1の分割データに含め、
    前記印刷制御装置は、前記第1の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記前記連続フラグに応じて前記所定の副走査逆送りを行わせる、印刷制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の印刷制御装置であって、
    前記印刷部は、複数の印刷モードで印刷媒体上にインクドットを形成可能であり、
    ユーザに前記複数の印刷モードの中から印刷モードの選択を許容する印刷モード選択部を備え、
    前記制御データ付加部は、前記選択された印刷モードに応じて前記逆送り量情報を決定する、印刷制御装置。
  4. 請求項3記載の印刷制御装置であって、
    前記複数の印刷モードのパラメータは、1本の主走査ラインを形成するために行われる主走査の数を表すオーバーラップ数を含み、
    前記制御データ付加部は、前記選択されたオーバーラップ数に応じて前記逆送り量情報を決定する、印刷制御装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記制御データ付加部は、さらに、前記第2の分割データに応じて印刷される領域に連続して印刷するための後続分割データが存在しない場合には、前記後続分割データが存在しないことを表す終了フラグを前記第2の分割データに含め、
    前記印刷制御装置は、前記第2の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記終了フラグに応じた排紙のための副走査送りを行わせる、印刷制御装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記長尺分割データは、少なくとも主走査ラインのピッチ1個分の長さに渡って、前記第1の印刷領域と前記第2の印刷領域とが副走査方向に重複する領域である重複領域を有するように設定されている、印刷制御装置。
  7. 請求項6記載の印刷制御装置であって、
    前記第1と前記第2の分割データは、各画素におけるドットの形成状態を表す第1と第2のドットデータをそれぞれ含んでおり、
    前記印刷データ生成部は、前記第1と前記第2の双方のドットデータを調整して、前記第1と前記第2の双方のドットデータに応じて前記重複領域の各画素に吐出される各色のインクの吐出量を削減するドットデータ調整部を備える、印刷制御装置。
  8. 請求項6または7に記載の印刷制御装置であって、
    前記ドットデータ調整部は、前記重複領域を形成するドットのインク量を規則的に削減するように前記第1のドットデータを調整するとともに、前記重複領域の画素のうち前記削減されなかった画素に形成されるドットのインク量を削減するように前記第2のドットデータを調整する、印刷制御装置。
  9. 請求項6または7に記載の印刷制御装置であって、
    前記ドットデータ調整部は、同一色のインク滴が同一の画素に吐出されず、異なる画素に吐出されるように、前記第1と前記第2の双方のドットデータを調整する、印刷制御装置。
  10. 請求項6ないし8のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記印刷部は、複数の異なるサイズのインク滴を吐出することが可能であり、
    前記ドットのデータ調整は、前記重複領域に吐出されるインク滴のサイズを前記複数の異なるサイズのうちの比較的小さいサイズに変更することを含む、印刷制御装置。
  11. 印刷ヘッドを主走査方向に移動させつつ印刷媒体上にインクドットを形成することによって印刷を行う印刷装置であって、
    副走査方向に分割された第1と第2の印刷領域を含む長尺画像を印刷するための印刷データであって、前記第1と前記第2の印刷領域のそれぞれを印刷するための第1と第2の分割データを有する長尺印刷データを生成可能な印刷データ生成部と、
    前記第1の印刷領域に対して前記第2の印刷領域を副走査方向に隙間なく連続して印刷させるための制御データを前記長尺印刷データに含める制御データ付加部と、
    前記制御データに応じて所定の副走査逆送りを行い、前記第1の印刷領域に対して隙間なく連続して前記第2の印刷領域を印刷する印刷部と、
    を備え、
    前記印刷ヘッドは、複数のカラーノズル群が副走査方向に沿って直列に配列されているカラーノズル列を備え、
    前記制御データは、さらに、前記所定の副走査逆送り量を表す逆送り量情報を含み、
    前記制御データ付加部は、さらに、前記逆送り量情報を前記第1の分割データに含め、
    前記印刷制御は、前記第1の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記逆送り量情報に応じた前記所定の副走査逆送りを行わせ、
    前記所定の副走査逆送り量は、ノズルピッチと、使用ノズル個数と、オーバーラップ数とに応じて、インターレース記録方式で記録される先行印刷領域の有効記録範囲の下端と後続印刷領域の有効記録範囲の上端とが連続するように決定されていることを特徴とする、印刷装置。
  12. 印刷ヘッドを主走査方向に移動させつつ印刷媒体上にインクドットを形成することによって印刷を行う印刷方法であって、
    (a)副走査方向に分割された第1と第2の印刷領域を含む長尺画像を印刷するための印刷データであって、前記第1と前記第2の印刷領域のそれぞれを印刷するための第1と第2の分割データを有する長尺印刷データを生成する工程と、
    (b)前記第1の印刷領域に対して前記第2の印刷領域を副走査方向に隙間なく連続して印刷させるための制御データを前記長尺印刷データに含める工程と、
    (c)前記制御データに応じて所定の副走査逆送りを行い、前記第1の印刷領域に対して隙間なく連続して前記第2の印刷領域を印刷する工程と、
    を備え、
    前記印刷ヘッドは、複数のカラーノズル群が副走査方向に沿って直列に配列されているカラーノズル列を備え、
    前記制御データは、さらに、前記所定の副走査逆送り量を表す逆送り量情報を含み、
    前記工程(b)は、さらに、前記逆送り量情報を前記第1の分割データに含める工程を含み、
    前記工程(c)は、さらに、前記第1の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記逆送り量情報に応じた前記所定の副走査逆送りを行わせる工程を含み、
    前記所定の副走査逆送り量は、ノズルピッチと、使用ノズル個数と、オーバーラップ数とに応じて、インターレース記録方式で記録される先行印刷領域の有効記録範囲の下端と後続印刷領域の有効記録範囲の上端とが連続するように決定されていることを特徴とする、印刷方法。
  13. 印刷ヘッドを主走査方向に移動させつつ印刷媒体上にインクドットを形成することによって印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成する印刷制御方法であって、
    副走査方向に分割された第1と第2の印刷領域を含む長尺画像を印刷するための印刷データであって、前記第1と前記第2の印刷領域のそれぞれを印刷するための第1と第2の分割データを有する長尺印刷データを生成する長尺印刷データ生成工程と、
    前記第1の印刷領域に対して前記第2の印刷領域を副走査方向に隙間なく連続して印刷させるための制御データを前記長尺印刷データに含める制御データ付加工程と、
    前記長尺印刷データを前記印刷部に供給することによって前記印刷部に前記制御データに応じた所定の副走査逆送りを行わせ、前記第1の印刷領域に対して隙間なく連続して前記第2の印刷領域を印刷させる印刷工程と、
    を備え
    前記印刷ヘッドは、複数のカラーノズル群が副走査方向に沿って直列に配列されているカラーノズル列を備え、
    前記制御データは、さらに、前記所定の副走査逆送り量を表す逆送り量情報を含み、
    前記制御データ付加工程は、前記逆送り量情報を前記第1の分割データに含める工程を含み、
    前記印刷工程は、前記第1の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記逆送り量情報に応じた前記所定の副走査逆送りを行わせる工程を含み、
    前記所定の副走査逆送り量は、ノズルピッチと、使用ノズル個数と、オーバーラップ数とに応じて、インターレース記録方式で記録される先行印刷領域の有効記録範囲の下端と後続印刷領域の有効記録範囲の上端とが連続するように決定されていることを特徴とする、印刷制御方法。
  14. 印刷ヘッドを主走査方向に移動させつつ印刷媒体上にインクドットを形成することによって印刷を行う印刷部に供給すべき印刷データを生成するコンピュータプログラムであって、
    副走査方向に分割された第1と第2の印刷領域を含む長尺画像を印刷するための印刷データであって、前記第1と前記第2の印刷領域のそれぞれを印刷するための第1と第2の分割データを有する長尺印刷データを生成する長尺印刷データ生成機能と、
    前記第1の印刷領域に対して前記第2の印刷領域を副走査方向に隙間なく連続して印刷させるための制御データを前記長尺印刷データに含める制御データ付加機能と、
    前記長尺印刷データを前記印刷部に供給することによって前記印刷部に前記制御データに応じた所定の副走査逆送りを行わせ、前記第1の印刷領域に対して隙間なく連続して前記第2の印刷領域を印刷させる印刷制御機能と、
    を前記コンピュータに実現させるプログラムを備え、
    前記印刷ヘッドは、複数のカラーノズル群が副走査方向に沿って直列に配列されているカラーノズル列を備え、
    前記制御データは、さらに、前記所定の副走査逆送り量を表す逆送り量情報を含み、
    前記制御データ付加機能は、前記逆送り量情報を前記第1の分割データに含める機能を含み、
    前記印刷制御機能は、前記第1の印刷領域の印刷の後に、前記印刷部に前記逆送り量情報に応じた前記所定の副走査逆送りを行わせる機能を含み、
    前記所定の副走査逆送り量は、ノズルピッチと、使用ノズル個数と、オーバーラップ数とに応じて、インターレース記録方式で記録される先行印刷領域の有効記録範囲の下端と後続印刷領域の有効記録範囲の上端とが連続するように決定されていることを特徴とする、コンピュータプログラム。
  15. 請求項14記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。
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