JP3779442B2 - ウエブ巻取基準ロール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウエブ巻取基準ロールに関する。さらに詳しくは製紙機械や印刷機械等において、ウエブロールを回転させたり、ウエブロールに巻取られているウエブをその長手方向に走行させたり案内する巻取基準ロールに関する。製紙機械の分野では、抄紙機の出側に設置されるリールや、その後工程で小径ロールに仕上げたり小幅にスリットするワインダー等のリールドラムが代表的な使用例である。
【0002】
【従来の技術】
上記ウエブ巻取基準ロールにおいて、ロール表面とウエブの間に空気が巻込まれエアーバッグが生じると、ウエブを走行させる駆動力が不足して巻取り張力が不足したり、いびつのロールになって商品価値が低下したり、さらにはニップ通過時に表層数枚が瞬時に破断する等の問題がある。
そこで、ロール表面とウエブの間に補捉されたダイナミック(動的)な空気をウエブがロール表面に接触したときに、ロール表面から排気できるようにした従来技術として、巻取ロール表面に螺旋溝を形成することが試みられた(特開昭63−315443号公報、特公昭60−58392号公報など)。
【0003】
上記の従来技術では、図9に示すように、リールスプール6にウエブWを巻付かせ、リールスプール6をドライブ装置で回転させるか、ウエブロールRの表面に回転している巻取基準ロール3を接触させてウエブロールRを回転させ、ウエブWを巻取る装置において、巻取基準ロール3とウエブWの間にできたエアーバッグAaは、ロール3の側方あるいは下方へ逃すことができ、ウエブWと巻取基準ロール3の密着性も良くして駆動力を確保することができる。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、図10に示すように、リールスプール6に巻き取られているウエブロールRのウエブ層の中にエアーが巻き込まれてエアーバッグがAbが生じると、前記従来技術では排気することができない。
この結果、ウエブロールRと巻取基準ロール3が線接触しているニップN通過時にウエブロールRの表層数枚が瞬時に破断し、巻取中断となってしまう。この場合、再度、新リールスプールを装入し巻取をし直しさなければならず、生産性を低下させてしまうという問題がある。
【0005】
とりわけ近時は抄紙速度が向上し、1分間の抄紙速度が例えば1300mから1800mへ、より高速化しようとしているが、このようにウエブ走行速度が早くなればなるほど、また、ウエブの幅が広くなればなるほど、エアーが抜けにくくなり、駆動力不足やウエブ破断等のトラブルが発生しやすくなる。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑み、ウエブロールの層中に巻込まれたエアーであっても排気でき、しかもウエブの幅が広く、ロールの径が大きくてもエアーを確実に排気できるウエブ巻取基準ロールを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のウエブ巻取基準ロールは、巻取り中のウエブロールの表面に接触させた状態で回転し、巻取り中のウエブロールに回転駆動力を加え、あるいはウエブロールに巻取られつつあるウエブに走行張力を加える巻取基準ロールであって、該巻取基準ロールのロール表面に、狭幅深溝の狭幅溝が螺旋状に形成され、かつ広幅浅溝の広幅溝が前記狭幅溝に重ねて螺旋状に形成されていることを特徴とする。
請求項2のウエブ巻取基準ロールは、前記広幅溝は、その溝底部におけるロール軸方向の断面形状が円弧状であり、かつ隣接する広幅溝間のフラット部と滑らかに連続していることを特徴とする。
請求項3のウエブ巻取基準ロールは、前記狭幅溝と前記広幅溝が、いずれもロールの軸方向中央部から両端に向けて、それぞれ進行する二方向の螺旋溝として形成されていることを特徴とする。
請求項4のウエブ巻取基準ロールは、前記狭幅溝と前記広幅溝が、いずれもロールの一端から他端に向けて一方向の螺旋溝として形成されていることを特徴とする。
請求項5のウエブ巻取基準ロールは、巻取基準ロールの表面に、タングステンカーバイド溶射が施されていることを特徴とする。
なお、本発明において、ウエブとは、紙やフィルムなどを総称する概念である。
【0008】
請求項1の発明によれば、巻取基準ロールとウエブの間に巻込まれたエアーはロール表面の狭幅溝を通じて、ロールの周方向へ排気でき、ウエブロールのウエブ層の中に巻込まれたエアーは、広幅溝に対応する部位のウエブ層間に溜められ、この溜められたエアーは、広幅溝に隣接する螺旋状のフラット部が形成された巻取基準ロールの回転に伴ってロールの端部方向へ移動するので、フラット部がエアーをロール端部方向に押し出し、ウエブ層中のエアーを排気することができる。
請求項2の発明によれば、広幅溝の溝底部とフラット部が滑らかに連続しているので、ウエブの層中のエアーが、滑らかに外方へ移動しやすくなり、ウエブ層中のエアーをほぼ完全に押し出すことができる。
請求項3の発明によれば、ロールの軸方向中央部から両端方向へ螺旋溝を形成することによって、排気距離を短くしているので、ウエブ幅が広いものでも、エアーの排気が可能となる。
請求項4の発明によれば、ウエブ幅の狭いものでは、ロールの一方向への螺旋溝によって十分排気でき、この場合、ロールへの溝加工が容易となる。
請求項5の発明によれば、ロール表面のタングステンカーバイドによって、摩擦係数が高くなっているので、ウエブとの間にスリップが生じずウエブを必要な張力で巻き取れ、かつロール表面の寿命を向上できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面を基づき説明する。
まず、本発明の一実施形態を抄紙機のリールパートに設置されたウエブ巻取装置に適用した例に基づき説明する。図6は本発明が適用されるウエブ巻取装置の概略側面図、図7は図6のウエブ巻取装置の概略平面図である。
【0010】
図6〜7において、1は左右のフレームで、フレーム1の入側(図中右側で抄紙機からウエブWが送られてくる側)の上面には、軸受2を介して巻取基準ロール3(リールドラムともいう)が設置されている。この巻取基準ロール3は、その外周の約1/4にウエブWを巻き付けてウエブWに走行張力を与え、あるいは後述するリールスプール6に巻き取られているウエブロールRに接触した状態で回転して、ウエブロールRを回転させるものであり、4はこの巻取基準ロール3を回転させるモータである。
【0011】
前記左右のフレーム1上面において、巻取基準ロール3より図中左側には、左右のレール5が取付けられている。このレール5はウエブWを巻き取るリールスプール6を載置する台であり、リールスプール6はこのレール5上の図中右側の巻取位置Aで、セカンダリキャリッジ7に支持されて、ウエブWを巻き取っていく。なお、ウエブWを巻取るにつれて紙ロールの直径は大きくなり、リールスプール6の中心位置も巻取基準ロール3から段々と離れるので、巻取位置Aはある程度の長さがある。
【0012】
セカンダリキャリッジ7は左右のフレーム1に沿って走行する操作側と駆動側のキャリッジ7a、7bからなり、各キャリッジ7a、7bにはリールスプール6をクランプし走行する手段が設けられ、駆動側のキャリッジ7bには、リールスプール6を回転駆動するモータやカップリングからなるセンタドライブ装置8が搭載されている。なお、巻取基準ロール3でウエブロールRを回転させる運転方式をとる場合は、センタドライブ装置8はリールスプール6から切り離される。ウエブロールRの巻取りが完了すると、セカンダリキャリッジ7によって巻上りロールR(所定の最終巻取径に達したウエブロールをいう)が払出位置Bまで搬送される。
9はセカンダリキャリッジ7から払出された巻上りロールRを受け止め、停止時の衝撃を吸収するショックアブソーバである。
【0013】
一方、巻取基準ロール3の上方には、新しいリールスプール6を数本分貯えておくストッカー11が設けられており、このストッカー11からリールスプール6を1本ずつトランスファアーム12で、その下方のプライマリキャリッジ13に供給するようになっている。プライマリキャリッジ13は、供給されたリールスプール6を支持するクランプと、リールスプール6を巻取基準ロール3の直上方の待機位置から前記レール5上右端の巻取位置まで移動させる移動手段と、操作側においてリールスプール6に回転駆動力を与えるモータやカップリングからなるセンタドライブ装置14を備えている。
【0014】
つぎに、上記ウエブ巻取装置による巻取工程を説明する。
図8は巻取工程I〜Vの説明図である。符号Iの状態は、セカンダリキャリッジ7に支持されたウエブロールRが巻き上る直前の状態であり、プライマリキャリッジ13に支持された新リールスプール6は巻取基準ロール3の上方で待機している。符号IIの状態は、セカンダリキャリッジ7上のウエブロールRが最終直径に巻き上った状態であり、この時点で、セカンダリキャリッジ7は払出し側へ少し移動し、同時にプライマリキャリッジ13が新リールスプール6を巻取位置へ移動させる。
【0015】
符号III の状態は、新リールスプール6がプライマリキャリッジ13のセンタドライブ装置8によって回転されながらレール5上に置かれた第1の巻取開始位置へ移動完了した状態で、この状態では、ウエブWは巻取基準ロール3の上面、新リールスプール6の下面を経て走行しセカンダリキャリッジ7上の巻上りロールRに連続している。そのため、ここで、ウエブ切断器15、例えばエアー噴射パイプ等でエアーを噴射してウエブWを切断する。切断されたウエブWの終端は巻上りロールRに巻き付けられ、切断されたウエブWの始端は新リールスプール6に巻付けられて、新たにウエブWを巻き取っていく。
【0016】
また、新リールスプール6の第2の巻取開始位置は、符号IIに示す位置にほぼ同じであって、まだ新リールスプール6はプライマリキャリッジ13に支持され、プライマリキャリッジ13のセンタドライブ装置8によってリールスプール6がウエブWの走行速度に同調して回転駆動されている。ウエブWの切断後の新リールスプールへの巻き付けは上記と同様にして行われる。
【0017】
符号IVの状態はセカンダリキャリッジ7が巻上りロールRを払出位置方向へ搬送している状態であり、この間に新リールスプール6はプライマリキャリッジ13に支持された状態でウエブWを巻き取りつつある。符号Vの状態は、巻上りロールRの払出しを終ってセカンダリキャリッジ7が巻取位置に復帰した状態であり、ここでリールスプール6はプライマリキャリッジ13からセカンダリキャリッジ7に受け継がれ、セカンダリキャリッジ7のセンタドライブ装置8によってリールスプール6は回転させられ、ウエブを巻き取って行く。そして、プライマリキャリッジ13は再び待機位置に復帰する。以上の動作を繰り返していくことによって、抄紙機で連続高速抄造されるウエブWが、ウエブロールとして連続的に巻き取られていくのである。
【0018】
つぎに、上記巻取装置に適用された巻取基準ロール3を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る巻取基準ロール3の正面図、図2は狭幅溝31と広幅溝32の図1における一部拡大断面図、図3は狭幅溝31と広幅溝32の部分平面図と部分断面図である。なお、図2の符号pで示す線は、広幅溝32とフラット部33の断面形状を模式的に示す線である。
【0019】
図1において、30は巻取基準ロール3のロール表面であり、34はロール3を軸方向に2分割する中心線、35は中心線34に沿って設けた溝を形成していない中間分離帯である。
このロール表面30には、数本の螺旋状の狭幅溝31が中間分離帯35からロール端部に向けて形成されている。すなわち、中間分離帯35から図中右側では、矢印r方向に回転するとロール右端部へ進む螺旋状の狭幅溝31が形成され、中間分離帯35から図中左側では、矢印r方向に回転するとロール左端部へ進む螺旋の狭幅溝31が形成されている。また、上記狭幅溝31に重ねて2本の螺旋状の広幅溝32が中間分離帯35からロール端部に向けて形成されている。すなわち、中間分離帯35から図中右側では、矢印r方向に回転するとロール右端部へ進む螺旋状の広幅溝32が形成され、中間分離帯35から図中左側では、矢印r方向に回転するとロール左端部へ進む螺旋の広幅溝32が形成されている。なお、広幅溝32と隣接する広幅溝32との間はフラット部33となっている。
【0020】
以下、図2〜3を併せ参照しながら、さらに詳細に説明する。
前記狭幅溝31は広幅溝32に対し、幅W1は狭く深さd1は深い溝であり、広幅溝32は狭幅溝31に対し幅W2は広く深さd2の浅い溝であり、この結果、広幅溝32が形成されている部分も広幅溝32に隣接するフラット部33にも、狭幅溝31が形成されることになる。
【0021】
前記狭幅溝31の溝断面形状はとくに制限がなく、図示のような角溝のほか丸溝などであってもよい。前記広幅溝32の溝断面形状は、ロール軸方向に沿う断面形状が円弧状であることが好ましく、円弧とフラットとの継ぎ目は、狭幅溝間のフラット部中央が良く、かつフラット部33と滑らかに連結していることが望ましい。
【0022】
前記狭幅溝31の螺旋角は広幅溝32の螺旋角と同一である。その場合、広幅溝32の底にもフラット部33にも、数本ずつの狭幅溝31が形成されることになる。
【0023】
前記狭幅溝31は主として、巻取基準ロール3とウエブWとの間のエアーバッグAaの排出用であり、広幅溝32は主として、ウエブロールRの層中のエアーバッグAbの排出用であるため、それらの機能を果すに必要な幅、深さ、本数の溝を形成すればよく、それはウエブの種類、幅(すなわち巻取ロールの幅)などから求めればよい。
一例としては、直径が約1500mm、長さが約7500mmの巻取基準ロール3において、狭幅溝31は幅W1が1.5mm、深さd1が4mmであって、10mm間隔の7条の溝が70mmピッチで形成されており、広幅溝32は幅W2が30mm、深さd2が0.8mm、ロール軸方向における溝断面形状が半径141mm の円弧溝であって、広幅溝32の隣に40mmのフラット部33ができるように1条の溝で70mmピッチで形成されている。
【0024】
巻取基準ロール3のロール表面30上には、タングステンカーバイト溶射を施すことが好ましい。この場合、ロール表面30とウエブWとの間に適度な摩擦が生じ、スリップを生ずることなくウエブWに必要な走行張力を付与し、かつロール表面30の摩耗を低減して、その寿命を向上させることができる。
【0025】
つぎに、本実施形態における巻取基準ロール3のエアー排気作用を説明する。図4はウエブロールRの巻取中におけるエアーの巻込みと排気の説明図、図5は巻取基準ロール3によるウエブロールRの層中のエアーの排気作用の説明図である。
まず、図4に示すように、ウエブWが巻取基準ロール3の約1/4の外周に巻き掛けられて、ウエブロールRに巻き取られていき、ウエブロールRの外周は巻取基準ロール3に接触しており、巻取基準ロール3よりトルクを与えられるか、別のドライブ装置で回転されている状態を使用状態として考える。
【0026】
上記の状態で、同図(A)に示すようにウエブWと巻取基準ロール3の間にエアーaが巻込まれると、そのエアーaは主に狭幅溝31を通って、巻取基準ロール3の下方へ排気される(矢印Aa参照)。また、同図(B)に示すようにウエブWのウエブロールRへの巻取りに伴い、エアーbがウエブWの間に巻き込まれた場合は、ウエブロールRの表層数枚のウエブWの間にエアーAbが溜められる(図10参照)が、このエアーAbはつぎのようにして、主として広幅溝32によって排気される。
【0027】
すなわち、図5に示すように、ウエブロールRにおけるリールスプール6側に近い内層のウエブWは幅方向に平坦に延びているが、巻取基準ロール3に近い表層のウエブWは巻取基準ロール3の広幅溝32とフラット部33によって波形になったロール表面30に押し付けられることによって、ウエブWは幅方向に波うつことになる。この場合、ウエブWの層中に巻込まれたエアーAbは、リールスプール6との間の間隔の広い広幅溝32に対応する部分に溜りやすくなる。そして、ウエブロールRおよび巻取基準ロール3の回転に伴って、フラット部33および広幅溝32はロール端部方向へ移動するので、ウエブW間に溜められたエアーAbは、フラット部33で押されて矢印で示すようにロール端部方向へ移動していく。このため、ウエブロールRの層中に巻込まれたエアーAbであってもロール端部から排気することができるのである。
また、本実施形態では広幅溝32が中間分離帯35からロールの両端に向けて形成されているので、左右それぞれの広幅溝32の長さが短くなり、ウエブや巻取基準ロール3の幅が広い場合でも、エアー排気を確実に行えるという利点がある。
【0028】
つぎに、本発明の他の実施形態を説明する。
前記実施形態では、狭幅溝31も広幅溝32も、中間分離帯35から互いに反対向きの螺旋溝として形成したが、これをロールの一端から他端に向けて一方向の螺旋溝として形成してもよい。この場合、巻取基準ロールの軸長が短いものであれば、エアーの排気が可能である。また、この構成は加工が簡単であるので、低コストで製作することができる。
また、上記実施形態で、ウエブとして紙の例をあげたが、これ以外のフィルム等でも、同様に巻き込まれたエアーを排気することができる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、巻取基準ロールとウエブの間に巻込まれたエアーはロール表面の狭幅溝を通じて、ロールの周方向へ排気でき、ウエブロールのウエブ層の中に巻込まれたエアーは、広幅溝に対応する部位のウエブ層間に溜められ、この溜められたエアーは、広幅溝に隣接する螺旋状のフラット部が形成された巻取基準ロールの回転に伴ってロールの端部方向へ移動するので、フラット部がエアーをロール端部方向に押し出し、ウエブ層中のエアーを排気することができる。
請求項2の発明によれば、広幅溝の溝底部とフラット部が滑らかに連続しているので、ウエブの層中のエアーが、滑らかに外方へ移動しやすくなり、ウエブ層中のエアーをほぼ完全に押し出すことができる。
請求項3の発明によれば、ロールの軸方向中央部から両端方向へ螺旋溝を形成することによって、排気距離を短くしているので、ウエブ幅が広いものでも、エアーの排気が可能となる。
請求項4の発明によれば、ウエブ幅の狭いものでは、ロールの一方向への螺旋溝によって十分排気でき、この場合、ロールへの溝加工が容易となる。
請求項5の発明によれば、ロール表面のタングステンカーバイドによって、摩擦係数が高くなっているので、ウエブとの間にスリップが生じずウエブを必要な張力で巻き取れ、かつロール表面の寿命を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る巻取基準ロールの正面図である。
【図2】狭幅溝31と広幅溝32の図1における一部拡大断面図である。
【図3】狭幅溝31と広幅溝32の部分平面図と部分断面図である。
【図4】ウエブロールの巻取中におけるエアーの巻込みと排気の説明図である。
【図5】巻取ロールによるウエブロールの層中のエアーの排気作用の説明図である。
【図6】本発明が適用されるウエブ巻取装置の概略側面図である。
【図7】図6のウエブ巻取装置の概略平面図である。
【図8】図6のウエブ巻取装置における巻取工程の説明図である。
【図9】エアーバッグAaの説明図である。
【図10】エアーバッグAbの説明図である。
【符号の説明】
3 巻取基準ロール
6 リールスプール
31 狭幅溝
32 広幅溝

Claims (5)

  1. 巻取り中のウエブロールの表面に接触させた状態で回転し、巻取り中のウエブロールに回転駆動力を加え、あるいはウエブロールに巻取られつつあるウエブに走行張力を加える巻取基準ロールであって、該巻取基準ロールのロール表面に、狭幅深溝の狭幅溝が螺旋状に形成され、かつ広幅浅溝の広幅溝が前記狭幅溝に重ねて螺旋状に形成されていることを特徴とするウエブ巻取基準ロール。
  2. 前記広幅溝は、その溝底部におけるロール軸方向の断面形状が円弧状であり、かつ隣接する広幅溝間のフラット部と滑らかに連続していることを特徴とする請求項1記載のウエブ巻取基準ロール。
  3. 前記狭幅溝と前記広幅溝が、いずれもロールの軸方向中央部から両端に向けて、それぞれ進行する二方向の螺旋溝として形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のウエブ巻取基準ロール。
  4. 前記狭幅溝と前記広幅溝が、いずれもロールの一端から他端に向けて一方向の螺旋溝として形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のウエブ巻取基準ロール。
  5. 巻取ロールの表面に、タングステンカーバイド溶射が施されていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のウエブ巻取基準ロール。
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